JPH06284882A - 水酸アパタイトをコーティングした培養床 - Google Patents
水酸アパタイトをコーティングした培養床Info
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- JPH06284882A JPH06284882A JP7587193A JP7587193A JPH06284882A JP H06284882 A JPH06284882 A JP H06284882A JP 7587193 A JP7587193 A JP 7587193A JP 7587193 A JP7587193 A JP 7587193A JP H06284882 A JPH06284882 A JP H06284882A
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
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- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 生体内の癌細胞等の培養を可能にした水酸ア
パタイトをコーティングした培養床を提供する。 【構成】 水酸アパタイトをコーティングして生成され
た培養床。基材として例えば容易に光を透過する基材に
0.15〜100μmの厚さに水酸アパタイトをコーテ
ィングして構成される。容易に光を透過する基材が有機
高分子から成っている。有機高分子はポリスチレン、ポ
リ−α−メチルスチレン、ポリメチルメタクリレート、
ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアリ
ルスルホン、ポリスルホン、ポリメチルペンテン、ポリ
プロピレンから選ばれる。
パタイトをコーティングした培養床を提供する。 【構成】 水酸アパタイトをコーティングして生成され
た培養床。基材として例えば容易に光を透過する基材に
0.15〜100μmの厚さに水酸アパタイトをコーテ
ィングして構成される。容易に光を透過する基材が有機
高分子から成っている。有機高分子はポリスチレン、ポ
リ−α−メチルスチレン、ポリメチルメタクリレート、
ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアリ
ルスルホン、ポリスルホン、ポリメチルペンテン、ポリ
プロピレンから選ばれる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生体活性に優れる水酸ア
パタイトをコーティングした培養床に関するものであ
り、従来、培養が困難と言われてきた癌細胞の培養も可
能とする培養床を提供するものである。
パタイトをコーティングした培養床に関するものであ
り、従来、培養が困難と言われてきた癌細胞の培養も可
能とする培養床を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、培養床としてはガラス製のシャー
レ、グロー放電処理を施して表面を親水化したポリスチ
レンシャーレ等が一般的に使用されてきた。特殊なもの
としては、目的とする細胞に適した培養液を含浸させた
カンテン等も使用されている。但し、癌細胞の培養に関
しては、極く特殊な癌細胞以外は適当な培養方法が見つ
かっていないのが現状である。一方、水酸アパタイトの
上で軟骨組織を培養し、ステンレスグリッド上で培養さ
れたものと比較し、良好な結果が得られたことが大西等
[人工臓器,16(3),1324〜1327]によっ
て紹介されており、水酸アパタイトが細胞組織と優れた
親和性を持っていることが示唆されている。従って、水
酸アパタイトを培養床として使用する発想そのものは比
較的容易であるが、実際にそれを製造する技術に関して
は適当な方法が見つかっていない。まず、水酸アパタイ
トの製造方法を中心にして水酸アパタイトと生体適合性
との関係に触れた技術をみてみる。水酸アパタイトの生
体適合性に関する報告、及びその製造方法に関する報告
は多数あるので、その代表的なものを列挙すると次のよ
うになる。生体インプラント材料に関するものでは、特
開平3−186272号公報ではアルミナ、ジルコニア
等のセラミック材料、純チタン、チタン合金に水酸アパ
タイト等のリン酸カルシウム系材料をコーティングし、
骨にインプラントする部材が開示されている。
レ、グロー放電処理を施して表面を親水化したポリスチ
レンシャーレ等が一般的に使用されてきた。特殊なもの
としては、目的とする細胞に適した培養液を含浸させた
カンテン等も使用されている。但し、癌細胞の培養に関
しては、極く特殊な癌細胞以外は適当な培養方法が見つ
かっていないのが現状である。一方、水酸アパタイトの
上で軟骨組織を培養し、ステンレスグリッド上で培養さ
れたものと比較し、良好な結果が得られたことが大西等
[人工臓器,16(3),1324〜1327]によっ
て紹介されており、水酸アパタイトが細胞組織と優れた
親和性を持っていることが示唆されている。従って、水
酸アパタイトを培養床として使用する発想そのものは比
較的容易であるが、実際にそれを製造する技術に関して
は適当な方法が見つかっていない。まず、水酸アパタイ
トの製造方法を中心にして水酸アパタイトと生体適合性
との関係に触れた技術をみてみる。水酸アパタイトの生
体適合性に関する報告、及びその製造方法に関する報告
は多数あるので、その代表的なものを列挙すると次のよ
うになる。生体インプラント材料に関するものでは、特
開平3−186272号公報ではアルミナ、ジルコニア
等のセラミック材料、純チタン、チタン合金に水酸アパ
タイト等のリン酸カルシウム系材料をコーティングし、
骨にインプラントする部材が開示されている。
【0003】また、特公平2−13580号公報では、
水酸アパタイト焼結体からなる生体用端子を生体内情報
を外部に取り出す際の体内と体外を結ぶ部分に使用する
技術が開示されている。実公平3−19884号公報で
は、生物の骨から作製した水酸アパタイトの生体用端子
に関する技術も開示されている。特開平3−32676
号公報では、水酸アパタイトの強度が低く実用化の妨げ
になっている点を改良すべく、ジルコニアあるいは、ア
ルミナと水酸アパタイトとの複合体に関する技術が開示
されている。また、水酸アパタイトの製法に関しても特
公平2−13580号公報では、焼結法が開示されてお
り、金属インプラントへのプラズマスプレー法に関して
は、特公昭58−50737号公報に、セラミック芯材
へのプラズマ溶射法に関しては、特公昭59−4691
1号公報、特開昭62−34559号公報、特開昭62
−57548号公報、特開昭63−46165号公報等
に開示がある。さらに有機高分子に対して水酸アパタイ
ト等を溶射する技術が特開平1−291859号公報に
開示がある。
水酸アパタイト焼結体からなる生体用端子を生体内情報
を外部に取り出す際の体内と体外を結ぶ部分に使用する
技術が開示されている。実公平3−19884号公報で
は、生物の骨から作製した水酸アパタイトの生体用端子
に関する技術も開示されている。特開平3−32676
号公報では、水酸アパタイトの強度が低く実用化の妨げ
になっている点を改良すべく、ジルコニアあるいは、ア
ルミナと水酸アパタイトとの複合体に関する技術が開示
されている。また、水酸アパタイトの製法に関しても特
公平2−13580号公報では、焼結法が開示されてお
り、金属インプラントへのプラズマスプレー法に関して
は、特公昭58−50737号公報に、セラミック芯材
へのプラズマ溶射法に関しては、特公昭59−4691
1号公報、特開昭62−34559号公報、特開昭62
−57548号公報、特開昭63−46165号公報等
に開示がある。さらに有機高分子に対して水酸アパタイ
ト等を溶射する技術が特開平1−291859号公報に
開示がある。
【0004】スパッタリング法に関しては、特開昭58
−109049号公報に開示があり、フレーム溶射法に
関しては、日本セラミックス協会1988第一回秋期シ
ンポジウム講演予稿集P.P401〜402に開示があ
る。ガラスフリットによる焼付け法に関しては、第9回
バイオマテリアル学会大会予稿集(1987,P6)に
開示がある。さらに電気泳動法に関しては、日本セラミ
ックス協会1988 P.P417〜418に開示があ
る。そして、イオンの種類、濃度を人の血漿と同じ組成
にした人工体液から水酸アパタイトを析出させる方法に
関しては、特公昭62−10939号公報、特公平1−
54290号公報、特開平2−255515号公報、特
開平3−97466号公報、特開平4−144566号
公報に開示がある。また、カルシウムイオンとリン酸イ
オンを水溶液中で反応させて、生成した水酸アパタイト
をコーティングする方法が特開平4−224747号公
報に開示されている。
−109049号公報に開示があり、フレーム溶射法に
関しては、日本セラミックス協会1988第一回秋期シ
ンポジウム講演予稿集P.P401〜402に開示があ
る。ガラスフリットによる焼付け法に関しては、第9回
バイオマテリアル学会大会予稿集(1987,P6)に
開示がある。さらに電気泳動法に関しては、日本セラミ
ックス協会1988 P.P417〜418に開示があ
る。そして、イオンの種類、濃度を人の血漿と同じ組成
にした人工体液から水酸アパタイトを析出させる方法に
関しては、特公昭62−10939号公報、特公平1−
54290号公報、特開平2−255515号公報、特
開平3−97466号公報、特開平4−144566号
公報に開示がある。また、カルシウムイオンとリン酸イ
オンを水溶液中で反応させて、生成した水酸アパタイト
をコーティングする方法が特開平4−224747号公
報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】このように水酸ア
パタイトの製造方法は非常に多くの種類があるにも関わ
らず、未だに水酸アパタイトをコートした培養床が開発
されていないのは次のような理由によっている。 (1)生体活性が高く、細胞の培養に適した水酸アパタ
イトの製造方法では、透明なガラス、あるいは透明な有
機高分子等にコーティングする事ができていない。 (2)培養床の製造に使えそうな水酸アパタイトを薄く
コーティングする既存の方法では十分な生体活性が得ら
れていない。 (3)もし可能となれば、社会への貢献も大きいと考え
られる癌細胞の培養に水酸アパタイトを使った研究が行
われていない。あるいは、発表されていない。
パタイトの製造方法は非常に多くの種類があるにも関わ
らず、未だに水酸アパタイトをコートした培養床が開発
されていないのは次のような理由によっている。 (1)生体活性が高く、細胞の培養に適した水酸アパタ
イトの製造方法では、透明なガラス、あるいは透明な有
機高分子等にコーティングする事ができていない。 (2)培養床の製造に使えそうな水酸アパタイトを薄く
コーティングする既存の方法では十分な生体活性が得ら
れていない。 (3)もし可能となれば、社会への貢献も大きいと考え
られる癌細胞の培養に水酸アパタイトを使った研究が行
われていない。あるいは、発表されていない。
【0006】次に(1)(2)の問題を明確にする意味
で個々の製造方法についての問題点を列挙する。 A.プラズマ溶射法は、複雑で高価な装置を必要とする
こと、緻密な膜を作り難いこと、原料の水酸アパタイト
がいったん高温で溶融されるので生体内のアパタイトと
異なる種類のアパタイト膜が形成されること等が挙げら
れる。従って、充分な生体適合性を得ることは難しい。 B.スパッタリング法は、複雑で高価な装置を必要とす
ること、原料の水酸アパタイトがいったん高温で溶融さ
れるので生体内のアパタイトと異なる種類のアパタイト
膜が形成されること等が挙げられる。 C.焼結法やガラスフリット法は、850℃あるいは、
それ以上の温度で熱処理する必要が有るため耐熱性の高
い基材にしかできないこと、原料の水酸アパタイトが一
旦高温で処理されるので生体内のアパタイトと異なる種
類のアパタイト膜が形成される。また、焼結体で端子を
作った場合は水酸アパタイトの強度が低いので構造・形
状に大きな制約があった。 D.電気泳動法は、基材自身を電極として用いるため、
良導性の金属基材にしか適用できないこと、原料に焼結
アパタイトを用いるため、やはり生体内のアパタイトと
は異なるアパタイトの膜が形成される。 E.人工体液から析出させる方法では、結晶化度、Ca
原子とP原子の数の比を容易にコントロールできるとい
う特質を有しており、今後の生体材料への応用が期待さ
れる。但し、基材と水酸アパタイト層との接着強度の改
良がそのポイントとなると考えられている。 以上のように生体内の水酸アパタイトと同じような組成
を有し、しかも培養床への適用を可能とするような技術
が開発されていないのが現状である。
で個々の製造方法についての問題点を列挙する。 A.プラズマ溶射法は、複雑で高価な装置を必要とする
こと、緻密な膜を作り難いこと、原料の水酸アパタイト
がいったん高温で溶融されるので生体内のアパタイトと
異なる種類のアパタイト膜が形成されること等が挙げら
れる。従って、充分な生体適合性を得ることは難しい。 B.スパッタリング法は、複雑で高価な装置を必要とす
ること、原料の水酸アパタイトがいったん高温で溶融さ
れるので生体内のアパタイトと異なる種類のアパタイト
膜が形成されること等が挙げられる。 C.焼結法やガラスフリット法は、850℃あるいは、
それ以上の温度で熱処理する必要が有るため耐熱性の高
い基材にしかできないこと、原料の水酸アパタイトが一
旦高温で処理されるので生体内のアパタイトと異なる種
類のアパタイト膜が形成される。また、焼結体で端子を
作った場合は水酸アパタイトの強度が低いので構造・形
状に大きな制約があった。 D.電気泳動法は、基材自身を電極として用いるため、
良導性の金属基材にしか適用できないこと、原料に焼結
アパタイトを用いるため、やはり生体内のアパタイトと
は異なるアパタイトの膜が形成される。 E.人工体液から析出させる方法では、結晶化度、Ca
原子とP原子の数の比を容易にコントロールできるとい
う特質を有しており、今後の生体材料への応用が期待さ
れる。但し、基材と水酸アパタイト層との接着強度の改
良がそのポイントとなると考えられている。 以上のように生体内の水酸アパタイトと同じような組成
を有し、しかも培養床への適用を可能とするような技術
が開発されていないのが現状である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明者は鋭意研究を重ねた結果、つぎのような水
酸アパタイトをコートした培養床を発明するに至った。 (1)水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (2)容易に光を透過する基材に0.15〜100μm
の厚さに水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (3)容易に光を透過する基材が有機高分子から成って
いる上記第2項記載の水酸アパタイトをコーティングし
た培養床。 (4)有機高分子がポリスチレン、ポリ−α−メチルス
チレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレ
ート、ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポ
リスルホン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンから
選ばれる上記第3項記載の水酸アパタイトをコーティン
グした培養床。 (5)容易に光を透過する基材がガラスである上記第2
項記載の水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (6)水酸アパタイトの水酸基、あるいは、リン酸基の
一部が炭酸基によって置換されている上記第2項記載の
水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (7)水酸アパタイトのリン原子の数に対するカルシウ
ム原子の数の比が1.35〜1.85である上記第2項
記載の水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (8)容易に光を透過する基材と水酸アパタイト層の接
着強度が1.5MPa以上である上記第2項記載の培養
床。 なお、本発明において使用する「培養床」とは、組織培
養の際に使用するシャーレ、組織培養用プレート等を含
む組織細胞が固着するための支持体のことを意味する。
めに本発明者は鋭意研究を重ねた結果、つぎのような水
酸アパタイトをコートした培養床を発明するに至った。 (1)水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (2)容易に光を透過する基材に0.15〜100μm
の厚さに水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (3)容易に光を透過する基材が有機高分子から成って
いる上記第2項記載の水酸アパタイトをコーティングし
た培養床。 (4)有機高分子がポリスチレン、ポリ−α−メチルス
チレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレ
ート、ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポ
リスルホン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンから
選ばれる上記第3項記載の水酸アパタイトをコーティン
グした培養床。 (5)容易に光を透過する基材がガラスである上記第2
項記載の水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (6)水酸アパタイトの水酸基、あるいは、リン酸基の
一部が炭酸基によって置換されている上記第2項記載の
水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (7)水酸アパタイトのリン原子の数に対するカルシウ
ム原子の数の比が1.35〜1.85である上記第2項
記載の水酸アパタイトをコーティングした培養床。 (8)容易に光を透過する基材と水酸アパタイト層の接
着強度が1.5MPa以上である上記第2項記載の培養
床。 なお、本発明において使用する「培養床」とは、組織培
養の際に使用するシャーレ、組織培養用プレート等を含
む組織細胞が固着するための支持体のことを意味する。
【0008】
【作用】本発明では、水酸アパタイトをコーティングし
て培養床を生成した点に特徴があり、容易に光を通過す
る基材を必要としたのは、これは培養する細胞の状態を
直接、透過型の光学顕微鏡で観察できるようにする為で
ある。水酸アパタイトの膜厚を0.15〜100μmに
限定したのは、0.15μm未満の膜厚で水酸アパタイ
トを均一にコーティングすることが難しいからであり、
逆に100μmを越えると光を透過し難くなり、透過型
光学顕微鏡での観察が難しくなるからである。但し、使
用する培養液によっては水酸アパタイトが侵食される場
合があり、水酸アパタイトの膜厚としては2μm以上あ
るのが好ましく、20μm以上は通常の条件では必要な
いので、水酸アパタイトの膜厚としては、2〜20μm
が特に好ましい。容易に光を透過する基材としては、透
明なアモルファスタイプの有機高分子が好ましいが、特
にその中でもポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、
ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリスル
ホン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンが好ましい
が、これはグロー放電加工、プラズマ処理等によって容
易に水酸アパタイトとの接着強度が確保できるためであ
る。容易に光を透過する基材としてガラスも有効であ
る。これはそのままでも水酸アパタイトと優れた接着強
度を示す場合が多く、使い易い基材であるが、割れ易い
ことと重いことが実際に使用する際の問題点となる場合
がある。さらに本発明中の水酸アパタイトはリン酸基あ
るいは、水酸基の一部が炭酸基に置き換わっているのが
好ましいが、これはこの方がより生体の水酸アパタイト
に近く、生体との親和性が良いからである。水酸アパタ
イトのリン原子の数に対するカルシウム原子の数の比が
1.35〜1.85が好ましいが、これは、この値以外
の組成では癌細胞等の培養が十分にできない場合がある
からである。
て培養床を生成した点に特徴があり、容易に光を通過す
る基材を必要としたのは、これは培養する細胞の状態を
直接、透過型の光学顕微鏡で観察できるようにする為で
ある。水酸アパタイトの膜厚を0.15〜100μmに
限定したのは、0.15μm未満の膜厚で水酸アパタイ
トを均一にコーティングすることが難しいからであり、
逆に100μmを越えると光を透過し難くなり、透過型
光学顕微鏡での観察が難しくなるからである。但し、使
用する培養液によっては水酸アパタイトが侵食される場
合があり、水酸アパタイトの膜厚としては2μm以上あ
るのが好ましく、20μm以上は通常の条件では必要な
いので、水酸アパタイトの膜厚としては、2〜20μm
が特に好ましい。容易に光を透過する基材としては、透
明なアモルファスタイプの有機高分子が好ましいが、特
にその中でもポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、
ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリスル
ホン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンが好ましい
が、これはグロー放電加工、プラズマ処理等によって容
易に水酸アパタイトとの接着強度が確保できるためであ
る。容易に光を透過する基材としてガラスも有効であ
る。これはそのままでも水酸アパタイトと優れた接着強
度を示す場合が多く、使い易い基材であるが、割れ易い
ことと重いことが実際に使用する際の問題点となる場合
がある。さらに本発明中の水酸アパタイトはリン酸基あ
るいは、水酸基の一部が炭酸基に置き換わっているのが
好ましいが、これはこの方がより生体の水酸アパタイト
に近く、生体との親和性が良いからである。水酸アパタ
イトのリン原子の数に対するカルシウム原子の数の比が
1.35〜1.85が好ましいが、これは、この値以外
の組成では癌細胞等の培養が十分にできない場合がある
からである。
【0009】
[実施例1〜3]基材は、 BECTON DICKINSON社製ポリ
スチレン培養床 FALCON 3046(6穴プレート)を使用
した。水酸アパタイトのコーティングは次のように行っ
た。即ち、飽和濃度を越える水酸アパタイト量を溶解し
た水溶液中[水溶液(1)]で水酸アパタイトの核の生
成を促進するガラス粉末[核生成ガラス]と基材とを3
6.5℃で24時間接触させる。表面に水酸アパタイト
の核が付着した基材を水溶液(1)よりもさらに濃度が
高い水溶液(2)に3日間浸漬して水酸アパタイトの膜
を生成させる。蒸留水で洗浄した後、徐々に乾燥させて
水酸アパタイトでコートされた培養床を得る。
スチレン培養床 FALCON 3046(6穴プレート)を使用
した。水酸アパタイトのコーティングは次のように行っ
た。即ち、飽和濃度を越える水酸アパタイト量を溶解し
た水溶液中[水溶液(1)]で水酸アパタイトの核の生
成を促進するガラス粉末[核生成ガラス]と基材とを3
6.5℃で24時間接触させる。表面に水酸アパタイト
の核が付着した基材を水溶液(1)よりもさらに濃度が
高い水溶液(2)に3日間浸漬して水酸アパタイトの膜
を生成させる。蒸留水で洗浄した後、徐々に乾燥させて
水酸アパタイトでコートされた培養床を得る。
【0010】[核生成ガラスの製造方法]水酸アパタイ
トの核を生成させるためのガラス粉末を次のようにして
作製した。
トの核を生成させるためのガラス粉末を次のようにして
作製した。
【0011】
【表1】
【0012】上の試薬を乳鉢を使って微粉末化し、均一
に混合した後、白金ルツボに入れて1450℃で2時間
溶融した。これを鉄板に流して急冷した後、ボールミル
を使って粉砕した。これを分級用のフルイを使って粒径
が100〜600μmのものを取り出して、洗浄、乾燥
後、核生成ガラスとした。
に混合した後、白金ルツボに入れて1450℃で2時間
溶融した。これを鉄板に流して急冷した後、ボールミル
を使って粉砕した。これを分級用のフルイを使って粒径
が100〜600μmのものを取り出して、洗浄、乾燥
後、核生成ガラスとした。
【0013】[水溶液(1)、水溶液(2)の製法] ●実質的に飽和及至過飽和濃度の水酸アパタイト成分水
溶液は次のような組成で作製し、塩酸の量をコントロー
ルして36.5℃でのpHの値を水溶液(1)は7.2
5に、水溶液(2)は7.05に調節した。 <水溶液1リットル中の組成> 水溶液(1) 水溶液(2) NaCl…………………………………………7.996g 11.994g NaHCO3 ……………………………………0.350g 0.525g KCl……………………………………………0.224g 0.336g K2 HPO4 ・3H2 O………………………0.228g 0.342g MgCl2 ・6H2 O…………………………0.305g 0.458g CaCl2 ………………………………………0.278g 0.417g Na2 SO4 ……………………………………0.071g 0.107g 1NHCl………………………………………約45ml 約68ml トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン…6.057g 8.086g 次に具体的な製造工程を示す。6穴の培養床(FALCON 3
046)のNo.1,2,3の穴は何も処理せず、比較例
とした。No.4,5,6の穴には、核生成ガラス粉末
をそれぞれ3gずつを入れ、更に水溶液(1)を12m
lずつ注入した。核生成ガラス粉末を広げて穴の底面均
一に分散させた。これを36.5℃の恒温層に24時間
放置した。24時間後、水溶液(1)を核生成ガラスと
共に捨てて、よく洗浄して核生成ガラスを洗い落とす。
洗い終わったら水溶液(2)を14mlずつ注入し、3
6.5℃の恒温層に48時間放置する。48時間後、新
しい水溶液(2)に交換し、同様に36.5℃の恒温層
に24時間放置する。24時間後、蒸留水で良く洗浄
し、室温で乾燥させ、水が切れたところで60℃の乾燥
器で10時間乾燥した。
溶液は次のような組成で作製し、塩酸の量をコントロー
ルして36.5℃でのpHの値を水溶液(1)は7.2
5に、水溶液(2)は7.05に調節した。 <水溶液1リットル中の組成> 水溶液(1) 水溶液(2) NaCl…………………………………………7.996g 11.994g NaHCO3 ……………………………………0.350g 0.525g KCl……………………………………………0.224g 0.336g K2 HPO4 ・3H2 O………………………0.228g 0.342g MgCl2 ・6H2 O…………………………0.305g 0.458g CaCl2 ………………………………………0.278g 0.417g Na2 SO4 ……………………………………0.071g 0.107g 1NHCl………………………………………約45ml 約68ml トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン…6.057g 8.086g 次に具体的な製造工程を示す。6穴の培養床(FALCON 3
046)のNo.1,2,3の穴は何も処理せず、比較例
とした。No.4,5,6の穴には、核生成ガラス粉末
をそれぞれ3gずつを入れ、更に水溶液(1)を12m
lずつ注入した。核生成ガラス粉末を広げて穴の底面均
一に分散させた。これを36.5℃の恒温層に24時間
放置した。24時間後、水溶液(1)を核生成ガラスと
共に捨てて、よく洗浄して核生成ガラスを洗い落とす。
洗い終わったら水溶液(2)を14mlずつ注入し、3
6.5℃の恒温層に48時間放置する。48時間後、新
しい水溶液(2)に交換し、同様に36.5℃の恒温層
に24時間放置する。24時間後、蒸留水で良く洗浄
し、室温で乾燥させ、水が切れたところで60℃の乾燥
器で10時間乾燥した。
【0014】作製した培養床を水酸アパタイトをコーテ
ィングしていない培養床を比較例として各種癌細胞を4
0℃で培養し、培養床への細胞の付着の有無・程度、及
びヘマトキシリン・エオジン染色で細胞核を染色し、細
胞分裂の有無・程度から細胞の増殖の有無を評価した。
ィングしていない培養床を比較例として各種癌細胞を4
0℃で培養し、培養床への細胞の付着の有無・程度、及
びヘマトキシリン・エオジン染色で細胞核を染色し、細
胞分裂の有無・程度から細胞の増殖の有無を評価した。
【0015】
【表2】
【0016】[水酸アパタイトの膜厚測定]上記インプ
ラント材料のフランジ部分を一部カットし、傷んで無い
コーティング部分に刃物で傷をいれ、走査型電子顕微鏡
を使い、サンプルを電子照射方向に対して50度傾けて
切口の水酸アパタイト層の厚さを測定した。傾斜させた
分を計算で補正して一覧表を作製した。
ラント材料のフランジ部分を一部カットし、傷んで無い
コーティング部分に刃物で傷をいれ、走査型電子顕微鏡
を使い、サンプルを電子照射方向に対して50度傾けて
切口の水酸アパタイト層の厚さを測定した。傾斜させた
分を計算で補正して一覧表を作製した。
【0017】[接着強度]水溶液(2)を取り出し、乾
燥させたから取り出した試料を60℃で乾燥させた後、
接着強度を評価した。アパタイト層の上面と基材裏面
に、シアノアクリレート系接着剤を用いて真鍮製治具を
取り付け、基材とアパタイトの界面に1mm/分の速度
で引っ張り、アパタイト層と基材の接着強度を測定し
た。 ●HAp:水酸アパタイトの意味 ●コーティングされた膜が水酸アパタイトであることの
確認は、走査型電子顕微鏡、二次X線解析装置(EDX) 、
及び薄膜X線回折装置を使って確認した。 ●Hela:人の子宮癌から採取した癌細胞 ●乳ガン:人の乳ガンから採取した癌細胞 ●胃ガン:人の胃ガンから採取した癌細胞 ●RPMI+10%FCS:RPMIと呼ばれる培養液
に10%の子牛の血清を添加した培地。 ●RPMIの組成 →RPMIの1リットル中10.2gの固形物を含有
し、その内容は下記のとおりである。 塩化ナトリウム……………………………6,000.0mg 塩化カリウム……………………………………400.0mg リン酸二水素ナトリウム(無水)……………677.0mg 硝酸カルシウム(無水)…………………………69.5mg 硫酸マグネシウム(無水)………………………48.8mg ブドウ糖……………………………………2,000.0mg コハク酸ナトリウム(六水塩)………………164.0mg コハク酸……………………………………………46.0mg L−アルギニン塩酸塩…………………………240.0mg L−アスパラギン(一水塩)……………………56.8mg L−アスパラギン酸………………………………20.0mg L−システイン塩酸塩(一水塩)………………72.9mg L−グルタミン酸…………………………………20.0mg グルタチオン(還元型)……………………………1.0mg グリシン……………………………………………10.0mg L−ヒスチジン塩酸塩(一水塩)………………20.3mg L−ヒドロキシプロリン…………………………20.0mg L−イソロイシン…………………………………50.0mg L−リジン塩酸塩…………………………………40.0mg L−メチオニン……………………………………15.0mg L−スレオニン……………………………………20.0mg L−トリプトファン…………………………………5.0mg L−バリン…………………………………………20.0mg L−ロイシン………………………………………50.0mg L−フェニルアラニン……………………………15.0mg L−プロリン………………………………………20.0mg L−セリン…………………………………………30.0mg L−チロシン………………………………………20.0mg D−ビオチン・結晶…………………………………0.2mg パントテン酸カルシウム……………………………0.25m 塩化コリン……………………………………………3.0mg i−イノシトール…………………………………35.0mg パラアミノ安息香酸…………………………………1.0mg シアノコバラミン…………………………………0.005m 葉 酸…………………………………………………1.0mg ニコチン酸アミド……………………………………1.0mg リボフラビン…………………………………………0.2mg 塩酸チアミン…………………………………………1.0mg 塩酸ピリドキシン……………………………………1.0mg フェノールレッド……………………………………5.0mg 別に添加すべきもの L−グルタミン(ろ過滅菌)…………………300.0mg 10%炭酸水素ナトリウム水溶液 (気密状態で高圧蒸気滅菌)……………………………適量 以上の結果から「本発明の培養床上では癌細胞の培養が
可能である。」ことがわかる。
燥させたから取り出した試料を60℃で乾燥させた後、
接着強度を評価した。アパタイト層の上面と基材裏面
に、シアノアクリレート系接着剤を用いて真鍮製治具を
取り付け、基材とアパタイトの界面に1mm/分の速度
で引っ張り、アパタイト層と基材の接着強度を測定し
た。 ●HAp:水酸アパタイトの意味 ●コーティングされた膜が水酸アパタイトであることの
確認は、走査型電子顕微鏡、二次X線解析装置(EDX) 、
及び薄膜X線回折装置を使って確認した。 ●Hela:人の子宮癌から採取した癌細胞 ●乳ガン:人の乳ガンから採取した癌細胞 ●胃ガン:人の胃ガンから採取した癌細胞 ●RPMI+10%FCS:RPMIと呼ばれる培養液
に10%の子牛の血清を添加した培地。 ●RPMIの組成 →RPMIの1リットル中10.2gの固形物を含有
し、その内容は下記のとおりである。 塩化ナトリウム……………………………6,000.0mg 塩化カリウム……………………………………400.0mg リン酸二水素ナトリウム(無水)……………677.0mg 硝酸カルシウム(無水)…………………………69.5mg 硫酸マグネシウム(無水)………………………48.8mg ブドウ糖……………………………………2,000.0mg コハク酸ナトリウム(六水塩)………………164.0mg コハク酸……………………………………………46.0mg L−アルギニン塩酸塩…………………………240.0mg L−アスパラギン(一水塩)……………………56.8mg L−アスパラギン酸………………………………20.0mg L−システイン塩酸塩(一水塩)………………72.9mg L−グルタミン酸…………………………………20.0mg グルタチオン(還元型)……………………………1.0mg グリシン……………………………………………10.0mg L−ヒスチジン塩酸塩(一水塩)………………20.3mg L−ヒドロキシプロリン…………………………20.0mg L−イソロイシン…………………………………50.0mg L−リジン塩酸塩…………………………………40.0mg L−メチオニン……………………………………15.0mg L−スレオニン……………………………………20.0mg L−トリプトファン…………………………………5.0mg L−バリン…………………………………………20.0mg L−ロイシン………………………………………50.0mg L−フェニルアラニン……………………………15.0mg L−プロリン………………………………………20.0mg L−セリン…………………………………………30.0mg L−チロシン………………………………………20.0mg D−ビオチン・結晶…………………………………0.2mg パントテン酸カルシウム……………………………0.25m 塩化コリン……………………………………………3.0mg i−イノシトール…………………………………35.0mg パラアミノ安息香酸…………………………………1.0mg シアノコバラミン…………………………………0.005m 葉 酸…………………………………………………1.0mg ニコチン酸アミド……………………………………1.0mg リボフラビン…………………………………………0.2mg 塩酸チアミン…………………………………………1.0mg 塩酸ピリドキシン……………………………………1.0mg フェノールレッド……………………………………5.0mg 別に添加すべきもの L−グルタミン(ろ過滅菌)…………………300.0mg 10%炭酸水素ナトリウム水溶液 (気密状態で高圧蒸気滅菌)……………………………適量 以上の結果から「本発明の培養床上では癌細胞の培養が
可能である。」ことがわかる。
【0018】[実施例4〜6]実施例4〜6では、水酸
アパタイトの膜厚さ0.15〜100μmに限定される
ことを示す。水酸アパタイトのコーティングは、実施例
1に準じて行い水溶液(2)に浸漬する時間を変化させ
て水酸アパタイトの膜厚をコントロールした。
アパタイトの膜厚さ0.15〜100μmに限定される
ことを示す。水酸アパタイトのコーティングは、実施例
1に準じて行い水溶液(2)に浸漬する時間を変化させ
て水酸アパタイトの膜厚をコントロールした。
【0019】
【表3】
【0020】以上の結果から、水酸アパタイトの膜厚
は、0.15〜100μmに限定されることが分かる。
は、0.15〜100μmに限定されることが分かる。
【0021】[実施例7〜11]実施例7〜11では、
コーティングされた水酸アパタイトのリン原子の数に対
するカルシウム原子の数の比が好ましくは、1.35〜
1.85であることを示す。実施例1に準じて水酸アパ
タイトをコーティングするが、水溶液(2)のカルシウ
ムイオンとリン酸イオンの比率を変化させるのと同時に
水溶液(2)の水素イオン濃度(pH)、及び、恒温層
の温度を変化させて、カルシウム原子とリン原子の比率
を変化させた。
コーティングされた水酸アパタイトのリン原子の数に対
するカルシウム原子の数の比が好ましくは、1.35〜
1.85であることを示す。実施例1に準じて水酸アパ
タイトをコーティングするが、水溶液(2)のカルシウ
ムイオンとリン酸イオンの比率を変化させるのと同時に
水溶液(2)の水素イオン濃度(pH)、及び、恒温層
の温度を変化させて、カルシウム原子とリン原子の比率
を変化させた。
【0022】
【表4】
【0023】以上の結果から、水酸アパタイトのリン原
子の数に対するカルシウム原子の数の比は、1.35か
ら1.85の範囲が好ましいことが分かる。
子の数に対するカルシウム原子の数の比は、1.35か
ら1.85の範囲が好ましいことが分かる。
【0024】
【発明の効果】本発明の培養床を使用すれば、従来、培
養ができなかった癌細胞の培養が可能であり、癌に関す
る基礎研究の大幅な効率化が期待できると共に癌の治療
に対して画期的な貢献が期待される。たとえば、患者に
よっては同じ乳ガンでも実際に効用のある制ガン剤/そ
の組み合わせは異なっている場合が多く、その患者に適
した組み合わせを推定しながら実際のプロトコールを決
めているのが現状である。しかしながら、本発明の培養
床をすれば、患者から摘出した癌細胞を多量に培養し、
各制ガン剤の組み合わせを実際にテストできることを意
味し、その患者に一番適した制ガン剤の組み合わせを短
時間に知ることができ、時間との勝負である癌治療に画
期的な意味を持っていることが理解できる。本発明は、
医療、特に癌治療に対して画期的な進歩をもたらすこと
が期待される。
養ができなかった癌細胞の培養が可能であり、癌に関す
る基礎研究の大幅な効率化が期待できると共に癌の治療
に対して画期的な貢献が期待される。たとえば、患者に
よっては同じ乳ガンでも実際に効用のある制ガン剤/そ
の組み合わせは異なっている場合が多く、その患者に適
した組み合わせを推定しながら実際のプロトコールを決
めているのが現状である。しかしながら、本発明の培養
床をすれば、患者から摘出した癌細胞を多量に培養し、
各制ガン剤の組み合わせを実際にテストできることを意
味し、その患者に一番適した制ガン剤の組み合わせを短
時間に知ることができ、時間との勝負である癌治療に画
期的な意味を持っていることが理解できる。本発明は、
医療、特に癌治療に対して画期的な進歩をもたらすこと
が期待される。
Claims (8)
- 【請求項1】 水酸アパタイトをコーティングしたこと
を特徴とする培養床。 - 【請求項2】 容易に光を透過する基材に0.15〜1
00μmの厚さに水酸アパタイトをコーティングした培
養床。 - 【請求項3】 容易に光を透過する基材が有機高分子か
ら成っていることを特徴とする請求項2記載の水酸アパ
タイトをコーティングした培養床。 - 【請求項4】 有機高分子がポリスチレン、ポリ−α−
メチルスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
フタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホ
ン、ポリスルホン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレ
ンから選ばれることを特徴とする請求項3記載の水酸ア
パタイトをコーティングした培養床。 - 【請求項5】 容易に光を透過する基材がガラスである
ことを特徴とする請求項2記載の水酸アパタイトをコー
ティングした培養床。 - 【請求項6】 水酸アパタイトの水酸基、あるいは、リ
ン酸基の一部が炭酸基によって置換されている事を特徴
とする請求項2記載の水酸アパタイトをコーティングし
た培養床。 - 【請求項7】 水酸アパタイトのリン原子の数に対する
カルシウム原子の数の比が1.35〜1.85であるこ
とを特徴とする請求項2記載の水酸アパタイトをコーテ
ィングした培養床。 - 【請求項8】 容易に光を透過する基材と水酸アパタイ
ト層の接着強度が1.5MPa以上であることを特徴と
する請求項2記載の水酸アパタイトをコーティングした
培養床。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7587193A JPH06284882A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 水酸アパタイトをコーティングした培養床 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7587193A JPH06284882A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 水酸アパタイトをコーティングした培養床 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06284882A true JPH06284882A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=13588770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7587193A Withdrawn JPH06284882A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 水酸アパタイトをコーティングした培養床 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06284882A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2416777A (en) * | 2004-07-28 | 2006-02-08 | Pentax Corp | Cell culture apparatus |
CN109196089A (zh) * | 2016-05-27 | 2019-01-11 | 日产化学株式会社 | 细胞培养容器 |
-
1993
- 1993-04-01 JP JP7587193A patent/JPH06284882A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2416777A (en) * | 2004-07-28 | 2006-02-08 | Pentax Corp | Cell culture apparatus |
CN109196089A (zh) * | 2016-05-27 | 2019-01-11 | 日产化学株式会社 | 细胞培养容器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000704 |