JPH06283472A - プラズマ装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ装置及びプラズマ処理方法

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JPH06283472A
JPH06283472A JP9375893A JP9375893A JPH06283472A JP H06283472 A JPH06283472 A JP H06283472A JP 9375893 A JP9375893 A JP 9375893A JP 9375893 A JP9375893 A JP 9375893A JP H06283472 A JPH06283472 A JP H06283472A
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plasma
processing chamber
frequency power
high frequency
processing
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JP9375893A
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Susumu Tanaka
進 田中
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置全体を大型化、複雑化することなく、処
理室内に発生させるプラズマのパワー、及び陰極側にバ
イアスされる負電位を夫々個別に調整する。 【構成】 高周波電源17からの高周波電力が印加され
て処理室2内にプラズマを発生させる渦巻コイル18を
設け、さらに処理室2内の下部に設けられたサセプタ7
に対して高周波電源17からの高周波電力の一部を印加
させるためのトランス13を設ける。トランス13には
供給電圧を調整できる切替スイッチSWを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ装置及びプラ
ズマ処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば気密に構成された処理室内でプラ
ズマを発生させ、このプラズマ雰囲気中で被処理体、例
えば半導体ウエハにエッチング処理をする場合、イオン
のエネルギーに大きく影響してエッチングの1つのパラ
メータとなるシースの電圧は、基本的にはプラズマの電
位VPと、陰極側にバイアスされる負電位VDCとによっ
て定まる。従って、処理室内で発生させるプラズマにつ
いては、上記VPとVDCとを夫々調整して、プラズマを
調整することが望まれる。
【0003】この点、従来はプラズマを発生させるため
に、例えば上部または下部の電極側に適宜の高周波電力
を印加し、対向する下部又は上部の電極側を接地する
か、あるいは2つの高周波電源を夫々個別に上部電極と
下部電極とに接続している装置もみられた。
【0004】いずれにしろ従来は処理室を1つの回路素
子としてみた場合、当該処理室内に対向して配置されて
いる上部電極と下部電極、さらには処理室外部の高周波
電源とが、いわば1つの直列のシリーズ回路として構成
されていたのである。そのため、上記従来の装置におい
てプラズマ調整する場合には、電極の一方側のみに高周
波電源を接続している装置では、VDCのみを個別にかつ
自在に調整することが難しい。
【0005】また電極毎に高周波電源を接続している場
合も、上記の如く1つの直列のシリーズ回路中における
調整となるため、使用する高周波電源は夫々同じパワー
を有する大きさの高周波電源を用意しなければならず、
装置全体として大型化するという問題があった。
【0006】一方で、既述の処理室内でプラズマを発生
させ、このプラズマ雰囲気中で被処理体、例えば半導体
ウエハにエッチング処理をする場合に、パターンのエッ
チングを行う異方性エッチング工程、残渣やダメージ層
やレジスト膜の除去を行う等方性エッチング工程、さら
に静電チャックの除電を行う除電工程の3つの主な工程
があるが、従来はそのような処理工程を、全て1つの処
理室内で実施する装置はなかった。
【0007】例えば特開昭56−84476号公報に開
示された「プラズマ食刻法」には、平行平板形プラズマ
ガス食刻法において周波数10MHz以下の高周波電力
を用いて、高圧側の高周波電極に近接して被加工物をお
く方法、並びにその作用効果を説明する過程で、電源電
極と接地電極を夫々上下に切り替える陰極結合法と陽極
結合法が記載され、また特開平1−253238号公報
に開示された「プラズマ処理装置」にも、適宜の接続切
り替え器を用い、1つの高周波電源によって上部電極と
下部電極に対し、個別に又は同時に高周波電圧を印加す
る装置が記載されている。
【0008】ところが上記の各従来技術には、例えば異
方性エッチングを行った後に等方性エッチングを有効に
行い得る技術開示の記載はなく、そのため例えば既述の
エッチング処理における3つの主要な処理工程を、全て
同一処理室内で行うための技術開示は十分になされてい
なかった。通常従来は、例えば既述のエッチング処理を
行うにあたり、パターンのエッチングを行う異方性エッ
チング工程、残渣やダメージ層の除去を行う等方性エッ
チング工程を、夫々専用の装置で個別に行っている。又
静電チャックを用いて吸着させたウエハが、静電チャッ
ク電源を切り離した後も静電分極により生じた電荷によ
り吸着されるという問題を、処理室内に弱プラズマを発
生させてこれを除電する際、ウエハに余分なダメージや
エッチングすることなく行うことが望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】まず最初の問題点であ
る、VDCのみを個別に調整するという点については、例
えば上記したように2つの高周波電源を使用すれば解決
されるが、その場合、従来の技術では、装置が大型化す
るという問題がある。
【0010】一方後者の問題については、例えば2つの
処理工程を個別の装置で行うことは、2つの異なった処
理装置を必要とし、その分設備費、設置スペースが嵩
む。被処理物が大きくなると各処理装置自体も全て大き
くなり、全体として極めて大がかりなシステムとなって
しまう。さらに次の処理工程に移るには、それに対応し
て処理装置から次の処理装置へと被処理物を移送するた
めの時間がかかり、しかも当該移送の間に塵埃や異物が
付着する可能性も大きくなり、好ましくない。
【0011】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、まずVDCのみを個別に調整するにあたっては、極
力装置の小型化、簡素化が図れる装置を提供して問題の
解決を図ることを目的とする。また本発明の別な目的
は、叙上のような複数の異なった処理を1つの処理室内
で行うとともに、静電チャックの除電を余分なエッチン
グやダメージを伴わずに行う方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、まず請求項1として、 気密に構成さ
れる処理室内に高周波電力によってプラズマを発生させ
る装置であって、処理室外部からの高周波電力が印加さ
れて前記処理室内の上部空間にプラズマを発生させるプ
ラズマ発生手段と、このプラズマ発生手段に高周波電力
を供給する高周波電力供給手段と、前記処理室内の下部
に設けられて高周波電力の印加によって負電圧を発生す
るバイアス発生手段と、前記バイアス発生手段に前記高
周波電力供給手段からの電力の一部を供給する変圧手段
とを具備してなることを特徴とするプラズマ装置を提供
する。
【0013】また上記の場合、プラズマ発生手段を、処
理室の上部外方に設けられるコイルとして構成してもよ
い。
【0014】さらにまた処理室内の上部空間に、これと
連続してさらにその上部にプラズマ発生スペースが形成
され、当該プラズマ発生スペースの外方にプラズマ発生
手段、例えば対向電極やアンテナなどが対向して設けら
れている構成のプラズマ装置としてもよい。
【0015】また請求項4によれば、以下の3つの工程
からなるプラズマ処理方法を提供する。まず第1の工程
は、処理室内に処理ガスを供給するとともに、静電チャ
ックを介して被処理体が載置された下部電極に高周波電
力を印加してプラズマを発生させ、これによって処理室
内の上記被処理体に対して異方性エッチングを行う工程
である。次に第2の工程は、処理ガスを切り換えて処理
室内の上部電極に高周波電力を印加してプラズマを発生
させてエッチング残渣、ダメージ層若しくはレジストの
少なくともいずれかを除去する等方性エッチングを行う
工程である。また次の第3の工程は、静電チャック電圧
を切り離して不活性ガスに切り換え、上部電極に高周波
電力を前工程より小さく印加して弱プラズマを発生させ
る工程である。
【0016】
【作用】請求項1乃至3に記載のプラズマ装置によれ
ば、高周波電力を印加して処理室内の上部空間内にプラ
ズマを発生させるプラズマ発生手段と、このプラズマ発
生手段とは別に処理室内の下部に設けられて、高周波電
力の印加によって負電圧を発生するバイアス発生手段
と、前記バイアス発生手段に前記高周波電力供給手段か
らの電力の一部を供給する変圧手段を有しているから、
プラズマ発生手段と負電圧を発生するバイアス発生手段
とは、シリーズ回路構成とはなっていない。そのため、
プラズマ発生手段とは別に、上記バイアス発生手段のみ
を個別に調整してVDCの調整を行うことが可能になって
いる。
【0017】しかも上記バイアス発生手段に供給される
電力は、変圧手段によって高周波電力供給手段からの電
力の一部が供給される構成であるから、必要となる高周
波電源は1つで済む。
【0018】この場合、上記プラズマ発生手段は、請求
項2に記載したように、処理室外方上部に設けたコイル
としてもよい。
【0019】さらに請求項3に記載したように、処理室
内の上部空間にこれと連続してさらにその上部にプラズ
マ発生スペースを形成し、このプラズマ発生スペースの
外方で対向するプラズマ発生手段を設けるようにしても
よい。
【0020】一方請求項4によれば、第1の工程では異
方性エッチングが行われるので、例えば被処理体が半導
体ウエハの場合、その表面にレジストパターンに基づい
たパターンがエッチング形成される。次に第2の工程で
は、等方性エッチングが行われるので、エッチング残
渣、ダメージ層若しくはレジストの除去が実施される。
また第3の工程では、静電チャック電圧が切り離される
とともに、供給されるガスも不活性ガスに切り換えら
れ、前工程よりも小さい高周波電力が上部電極に印加さ
れるから、このプラズマインピーダンスを介して静電チ
ャック表面の帯電が放電されて、当該静電チャックは除
電される。従って、1つの処理室内において、上記異な
った3つの工程を実施することが可能となっている。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
すると、図1は第1実施例にかかるプラズマ装置1の側
面断面の様子を模式的に示しており、同図から明らかな
ようにこのプラズマ装置1は、気密に構成された処理室
2を内部に有している。この処理室2はその側壁並びに
底部はアルミ等の材質で構成され、一方この処理室2の
上部2aは石英からなる材質で構成されている。
【0022】上記処理室2内の底部には、処理室2内の
ガスを排気するための排気口2bが設けられており、さ
らにこの排気口2bには例えば真空ポンプなどの排気手
段へと通ずる排気管3が接続され、この排気手段の作動
によって、上記処理室2内は所定の減圧雰囲気にまで真
空引きが可能である。
【0023】上記処理室2の側壁上部にはガス導入口2
cが設けられており、さらにこのガス導入口2cには処
理ガス導入管4が接続され、エッチングガスなどの処理
ガスはこのガス導入管4、ガス導入口2cを通じて処理
室2内に導入されるように構成されている。
【0024】上記処理室2内の底部中央には、セラミッ
ク等の絶縁板5を介してサセプタ支持台6が設けられ、
さらにこのサセプタ支持台6の上面には、アルミ等の材
質からなり下部電極を構成するサセプタ7が着脱自在に
設けられている。
【0025】上記サセプタ支持台6の内部には例えば冷
却ジャケットなどの冷却手段(図示せず)が形成され、
さらにこの冷却手段内には適宜の冷却冷媒が循環するよ
うに構成され、別設の温度制御装置(図示せず)による
制御によって、上記サセプタ7は所定の温度、例えば−
100゜Cから+80゜Cまでの間の任意の温度に設定
維持することが可能になっている。
【0026】上記サセプタ7の上面には被処理体である
半導体ウエハWが直接載置される静電チャック8が設け
られている。この静電チャック8は、例えば電界箔銅か
らなる導電層9を上下両側からポリイミド・フィルム等
の絶縁体で挟んで接着した構成を有しており、処理室2
の外部に設置されている高圧直流電源10によって直流
電圧が上記導電層9に印加されると、クーロン力によっ
て上記半導体ウエハWは上記静電チャック8の上面に吸
引保持されるように構成されている。
【0027】上記サセプタ7には、ブロッキングコンデ
ンサ11を有するリード線12の一端部が接続されてお
り、このリード線12の他端部はトランス13の二次側
に設けられている切替スイッチSWの端子に14接続さ
れている。この切替スイッチSWの切替側には複数の切
替端子T0、T1、T2、T3・・・が設けられており(図
1においては説明の都合上4つの切替端子T0、T1、T
2、T3のみ記載されている)、スイッチSWの切替によ
って、上記サセプタ7に印加するトランス13の二次側
からの電力を変化させることができるように構成されて
いる。本第1実施例は切替端子T0は接地端子であり、
その他の切替端子T1、T2、T3・・・は当該番号順
に、供給する電圧値が低くなるように構成されている。
もちろん無段階に連続して供給電圧を切り換えられるよ
うに構成してもよい。いずれにしろ本第1実施例で使用
したトランス13は、一次側電力の約10%〜30%の
間の電力を二次側に供給できる構成となっている。
【0028】一方上記トランス13の一次側には電力供
給線14及び接地線15が接続されており、これら電力
供給線14及び接地線15には、夫々インピーダンス整
合を行う整合器16を介して、各々高周波電源17の出
力側と接地側が接続されている。この高周波電源17
は、周波数が例えば13.56MHzで、パワーが例え
ば50w〜1500wの高周波電力を供給することが可
能なように構成されている。
【0029】また上記処理室2における既述の石英から
なる上部2aの上面には、渦巻コイル18が設けられて
おり、この渦巻コイル18の一端は上記電力供給線14
と接続され、この渦巻コイル18の他端は上記接地線1
5と接続されている。
【0030】第1実施例は以上のように構成されてお
り、例えば被処理体たる半導体ウエハに対してエッチン
グ処理を行う場合の動作について説明すると、処理室2
の側面に設けられたゲートバルブ(図示せず)が開か
れ、既にレジストパターンが形成されたダミーウエハW
dが、搬送アームなどの搬送装置(図示せず)によって
処理室2内に搬入されて静電チャック8上の所定の位置
に載置されると、高圧直流電源10によって直流電圧が
上記静電チャック8の導電層9に印加され、当該ダミー
ウエハWが上記静電チャック8の所定位置に保持され
る。
【0031】そして上記ゲートバルブが閉じられた後、
ガス導入口2cからエッチング反応ガス、例えばCF4
が処理室2内に供給されるとともに、この処理室2内は
排気手段によって排気口2bから真空引きされていき、
処理室2内は所定の減圧雰囲気、例えば0.5mTor
rまで減圧される。
【0032】その後上記高周波電源17からの高周波電
力、例えば周波数が13.56MHzでパワーが100
0wの高周波電力が電力供給線14を介して、処理室2
の上部に位置している渦巻コイル18に印加される。そ
うするとこの渦巻コイル18は高周波誘導によって処理
室2内にプラズマを誘起させる。
【0033】このとき例えば切替スイッチSWが切替端
子T1と接続されている場合、それに応じた電圧がトラ
ンス13の二次側から供給され、リード線12を通じて
既述のサセプタ7に印加され、このサセプタ7に負電位
がバイアスされる。従って、上記処理室2内の静電チャ
ック8上に載置されたダミーウエハWdに対して異方性
のエッチングが実施されるのである。
【0034】このようにしてダミーウエハWdに対して
異方性エッチングを行った後、当該ダミーウエハWdを
検証してプラズマ状態の不良に基づく不良箇所が発見さ
れれば、それに基づいて切替スイッチSWに接続する切
替端子を他の端子に切り換えて、上記サセプタ7に印加
する電圧を適宜調整することによって、このサセプタに
バイアスされる負電位VDCを調整することが可能であ
る。なお、上記渦巻コイル18に印加するパワーの調整
は、上記高周波電源17によって直接調整すればよい。
そしてかかる如くしてプラズマ発生条件を調整した後、
製品化する半導体ウエハWを1枚づつ順次処理していけ
ばよい。
【0035】このように、処理室2内に発生させるプラ
ズマのパワー自体は上記高周波電源17によって行え、
一方陰極側にバイアスされる負電位VDCはトランス13
の二次側に設けられている切替スイッチSWによって、
夫々個別に調整することが可能となっている。
【0036】またその場合、高周波電力の供給は1つの
上記高周波電源17によって行われており、しかも上記
トランス13は、この高周波電源17の10%〜30%
程度の出力が確保されればよいので、上記トランス13
自体もコンパクトなもので済む。
【0037】なお、上記切替スイッチSWと接続される
切替端子を、接地端子T0に接続しておけば、上記サセ
プタ7には上記トランス13から電圧が印加供給されな
いので等方性エッチングを行うことが可能である。従っ
て1つの処理室2内において、異なったエッチング処理
を実施することが可能である。
【0038】またそのようにして等方性エッチングが終
了した後に、例えば処理室2内に負活性ガスを導入する
とともに、弱プラズマを発生させるようにすれば、上記
の異方性エッチング、等方性エッチングの各処理が完了
した被処理体の残留電荷を除去することが可能である。
従って異方性エッチング、等方性エッチングの他に除電
をも1つの処理室内にて実施することが可能である。
【0039】上記第1実施例では、渦巻コイル18への
高周波印加による高周波誘導方式によって処理室2内に
プラズマを誘起させ、被処理体をエッチングするように
構成されていたが、例えば図2に示した第2実施例のよ
うな構成を有するプラズマ装置31として構成してもよ
い。なお図2中、上記第1実施例における引用番号と同
一の番号で示される部材は、夫々上記第1実施例と同一
の部材を示している。
【0040】図2からも明らかなように、この第2実施
例は、下部電極を構成するサセプタ7、高周波電力を供
給する高周波電源17、当該高周波電源17からの電力
を一部取り出して上記サセプタ7へと供給するトランス
13、このトランス13の二次側の電圧を適宜調整する
切替スイッチSW等は全て上記第1実施例と同一に構成
されているが、プラズマを発生させる手段が上記第1実
施例と異なっている。
【0041】即ち、この第2実施例では処理室32の上
部空間にこれと連続してさらにプラズマ発生のための上
部空間33を形成するため、上記処理室32の上部に上
部空間形成部34が設けられ、さらにこの上部空間形成
部34は、下面のみ処理室32側へと開口し、側壁並び
に上面が上記の如く石英から構成されている。そしてこ
のうちの対向する側壁外方に夫々位置して、一対の平行
平板を構成する平板電極35、36が設けられている。
そしてこれら各平板電極35、36は夫々対応する電力
供給線14及び接地線15に接続されている。
【0042】またこの第2実施例のプラズマ装置31の
処理ガスの導入は、上記第1実施例と同様、処理室32
の側壁上部に設けられたガス導入口32cに接続された
ガス導入管4によって行われ、処理室32内の排気も、
上記第1実施例と同様、処理室32の底部に設けられた
排気口32bに接続された排気管3を通じて適宜の排気
手段、例えば真空ポンプによって行われるように構成さ
れている。
【0043】第2実施例は以上のように構成されてお
り、被処理体である半導体ウエハWに対してエッチング
を行う場合には、基本的には上記第1実施例と同様であ
り、処理室32の側面に設けられたゲートバルブ(図示
せず)が開かれ、既にレジストパターンが形成されたダ
ミーウエハWdが、搬送アームなどの搬送装置(図示せ
ず)によって処理室2内に搬入されて静電チャック8上
の所定の位置に載置されると、高圧直流電源10によっ
て直流電圧が上記静電チャック8の導電層9に印加さ
れ、当該ダミーウエハWが上記静電チャック8の所定位
置に保持される。
【0044】そしてガス導入口32cから例えばCF4
が処理室32内に供給され、例えば処理室32内は0.
1Torrまで減圧される。その後上記高周波電源17
からの高周波電力、例えば周波数が13.56MHzで
パワーが1000wの高周波電力が電力供給線14を介
して、上部空間形成部34外方の平板電極35に対して
印加されると、この平板電極35と対向する平板電極3
6との間に位置する、上部空間33内でプラズマが発生
する。
【0045】このとき切替スイッチSWがT0以外の切
替端子T1〜に接続されている場合には、サセプタ7に
負電圧がバイアスされ、上記静電チャック8上に保持さ
れているダミーウエハWdに対して異方性エッチングが
なされる。この場合も上記第1実施例と同様、そのよう
にして行ったエッチング済みのダミーウエハWdの状態
をみて適宜切替スイッチSWを切り換えれば、上記サセ
プタ7にバイアスされる電圧を調整することができ、意
図したエッチングを実現するのに適したプラズマ状態を
実現することが可能である。なおプラズマのパワーを変
化させる場合には、高周波電源17を直接調整すればよ
い。
【0046】この第2実施例の場合も、高周波電力の供
給は1つの上記高周波電源17によって行われており、
しかも上記トランス13は、この高周波電源17の10
%〜30%程度の出力が確保されればよいので、装置全
体もコンパクトにすることが可能である。
【0047】なお、上記切替スイッチSWと接続される
切替端子を切替端子T0に接続しておけば、処理室32
内の被処理体に対して等方性エッチングを行うことが可
能であり、さらに処理室32内に弱プラズマを発生させ
るようにすれば、上記の異方性エッチング、等方性エッ
チングの各処理が完了した被処理体の残留電荷を除去す
ることが可能である。この第2実施例によっても1つの
処理室32内で異方性エッチング、等方性エッチング、
さらに除電の3つの異なった処理が可能となっている。
【0048】なお、上記第2実施例におるプラズマ発生
手段は、上記の如く、1対の平行な平板電極35、36
に拠っていたが、これら平板電極に代えて例えば1ター
ンコイルのアンテナを対向させるようにすれば、アンテ
ナによる高周波誘導方式のヘリコン波プラズマ発生手段
とすることができる。
【0049】次に第3実施例を図3に基づき説明する
と、この第3実施例にかかるプラズマ装置41も、下部
電極を構成するサセプタ7、高周波電力を供給する高周
波電源17、当該高周波電源17からの電力を一部取り
出して上記サセプタ7へと供給するトランス13、この
トランス13の二次側の電圧を適宜調整する切替スイッ
チSW等は全て上記第1、第2実施例と同一に構成され
ているが、プラズマを発生させる手段、並びに処理室、
処理ガス導入系が上記第1、2実施例と異なっている
(なおその他の部材で図3において、上記第1実施例に
おける引用番号と同一の番号で示される部材は、夫々上
記第1実施例と同一の部材を示している)。
【0050】即ち、この第3実施例における処理室42
の下部は前出第1実施例と同様、側壁並びに底面がアル
ミ等の材質で構成されているが、この処理室42の上部
空間にこれと連続してさらにプラズマ発生のための上部
空間43を形成するため、上記処理室42の上部に、上
方に凸の略ドーム型の上部空間形成部44が設けられて
いる。この上部空間形成部44は全て石英からなってお
り、その下面端部は上記処理室42の側壁と固着され、
上部空間形成部44の下面は処理室42側へと開口して
いる。そしてこの上部空間形成部44は上方に行くにし
たがって曲面状にすぼまり、さらにその後は略円筒形を
形成する円筒部44aを形成し、この円筒部44aの頂
上部にガス導入口44bが形成されている。そしてこの
ガス導入口44bにガス導入管45が接続されている。
なおこの処理室42内の排気は、上記第1、第2実施例
と同様、処理室42の底部に設けられた排気口42bに
接続された排気管3を通じて適宜の排気手段、例えば真
空ポンプによって行われるように構成されている。
【0051】そしてこの第3実施例におけるプラズマ発
生手段は、上記円筒部44aの外周において上下に適当
な間隔をおいて配置されているリング状の電極46、4
7によって構成されている。これら各電極46、47は
夫々対応する電力供給線14及び接地線15に接続され
ている。
【0052】第3実施例は以上のように構成されてお
り、その被処理体である半導体ウエハに対してエッチン
グを行う場合には、基本的には上記第1、第2実施例と
同様であり、処理室42の側面に設けられたゲートバル
ブ(図示せず)から、ダミーウエハWdが処理室42内
に搬入されて静電チャック8上の所定の位置に載置され
ると、高圧直流電源10によって直流電圧が上記静電チ
ャック8の導電層9に印加され、当該ダミーウエハWd
が上記静電チャック8の所定位置に保持される。そして
ガス導入口44bから例えばCF4が処理室42内に供
給され、例えば処理室42内は0.1Torrまで減圧
される。
【0053】その後上記高周波電源17からの高周波電
力、例えば周波数が13.56MHzでパワーが100
0wの高周波電力が電力供給線14を介して、上部空間
形成部44における円筒部44a外方の電極46に対し
て印加されると、電極46、47間に位置する、上記円
筒部44a内でプラズマが発生する。
【0054】このとき切替スイッチSWがT0以外の切
替端子T1〜に接続されている場合には、サセプタ7に
負電圧がバイアスされ、上記ダミーウエハWdに対して
異方性エッチングがなされる。そしてそのようにして行
ったエッチング済みのダミーウエハWdの状態をみて適
宜切替スイッチSWを切り換えれば、上記サセプタ7に
バイアスされる電圧を調整して、意図したエッチングを
実現するのに適したプラズマ状態を実現することが可能
である。なおプラズマのパワーを変化させる場合には、
高周波電源17を直接調整すればよい。
【0055】この第3実施例の場合も、高周波電力の供
給は1つの上記高周波電源17によって行われており、
しかも上記トランス13は、この高周波電源17の10
%〜30%程度の出力が確保されればよいので、装置全
体もコンパクトにすることが可能である。
【0056】なお、既述の第1、第2の各実施例と同
様、この第3実施例においても、切替スイッチSWと接
続される切替端子を切替端子T0に接続しておけば、処
理室42内の被処理体に対して等方性エッチングを行う
ことが可能であり、また弱プラズマを発生させるように
すれば、被処理体の残留電荷を除去することが可能であ
る。従ってこの第3実施例によっても1つの処理室42
内で異方性エッチング、等方性エッチング、さらに除電
という3つの異なった処理が可能となっている。
【0057】次に第4実施例を図4以下に基づいて説明
すると、図4はこの第4実施例の側面の断面を模式的に
示しており、アルミ等の材質で構成され接地された気密
容器である処理室51内の底部には、セラミック等の絶
縁板52を介してサセプタ支持台53が設けられてい
る。
【0058】このサセプタ支持体53の内部には例えば
冷却ジャケットなどの冷却手段54が形成されており、
この冷却手段54内には、冷媒導入管55から導入さ
れ、冷媒排出管56から冷媒の蒸発した気体を排出する
ように構成されている。
【0059】上記サセプタ支持台53の上面には、アル
ミ等の材質からなり下部電極を構成するサセプタ57が
着脱自在に設けられ、さらにこのサセプタ57の上面に
は被処理体である半導体ウエハWが直接載置される静電
チャック58が設けられている。
【0060】上記サセプタ57の内部にはガス導入管5
9と通ずるガス流路60が形成されており、別設のガス
供給装置(図示せず)によって例えばHeガスをガス導
入管59からこのガス流路60内に供給すると、このH
eガスは上記冷却冷媒によって所定温度にされた上記サ
セプタ支持台3の冷熱が熱伝導され、それによって上記
静電チャック58上に載置された半導体ウエハWが所定
の温度に冷却されるようになっている。
【0061】上記静電チャック58は、例えば電界箔銅
からなる導電層61を上下両側からポリイミド・フィル
ム等の絶縁体で挟んで接着した構成を有しており、供給
リード線62を介して処理室51外部の高圧直流電源6
3によって直流電圧が導電層61に印加されると、クー
ロン力によって上記半導体ウエハWは吸引保持されよう
に構成されている。そしてこの高圧直流電源63による
印加は、処理室1外部に設けられたスイッチSW1のO
N−OFFによって行われる。
【0062】上記サセプタ57の上端周縁部には、上記
半導体ウエハWを囲むようにして絶縁性を有する環状の
フォーカスリング64が配設されており、このフォーカ
スリング64の存在によって、プラズマ発生した際に反
応性イオンが上記半導体ウエハWに効果的に入射され
る。そして上記の構成において下部電極となるサセプタ
57には、接続線65の一端が接続され、この接続線6
5の他端は上記処理室1外部に設けられた電極切替スイ
ッチSW2の下部電極側端子66に接続されている。
【0063】一方上記処理室51内の上部において、こ
の処理室51とは電気的に絶縁されて配設されている上
部電極71の少なくとも上記サセプタ57と対向する面
71aは、例えばアモルファス・カーボンやシリコンな
どの材質で構成され、上記上部電極71全体は中空に構
成されている。この上部電極71における既述の半導体
ウエハWとの対向面には多数の吐出口72が穿設され、
上部電極71の上部に設けられているガス導入口73か
ら供給される処理ガスはこれら吐出口72から半導体ウ
エハWに向けて吐出されるようになっている。かかる構
成の上部電極71には処理室51とは絶縁されている接
続線74の一端が接続されており、この接続線74の他
端は処理室51外部の上記電極切替スイッチSW2の上
部電極側端子75に接続されている。
【0064】上記ガス導入口73は、バルブ76を介し
てガス供給管77と接続されており、さらにこのガス供
給管77はさらに分岐管78、79、80に分岐され、
これら各分岐管78、79、80には、夫々バルブ8
1、ガス供給量の調整を担うマスフロー・コントローラ
82を介して、各々異なった処理ガスが充填されている
ガスボンベが接続されている。本実施例では、分岐管7
8にCF4ガスボンベ83が、分岐管79にはO2ガスボ
ンベ84が、そして分岐管80にはArガスボンベ85
が夫々接続されている。
【0065】一方上記処理室51内の底部には、処理室
内のガスを排気するための排気口91が設けられてお
り、この排気口91にはバルブ92を介して真空ポンプ
93へと通ずる排気管94が接続され、真空ポンプ93
とバルブ92との作動によって、処理室51内は真空引
きが可能である。
【0066】次に本実施例における電極切替系について
説明すると、本実施例においては電極の極性の切替は既
述の電極切替スイッチSW2が担っており、この電極切
替スイッチSW2には既述の上部電極側端子75、下部
電極側端子66の他に、これら電極側端子と切替接続さ
れる接地側、並びに電源側の各端子が設けられている。
即ち、上部電極側端子75に対しては接地端子101と
電源端子102が、下部電極側端子66に対しては電源
端子103と接地端子104が夫々切替接続の対象端子
として設けられており、各電源端子102、103は夫
々対応する個別のマッチング装置105、106、さら
にブロッキングコンデンサ107を介して、出力が可変
な高周波電源108の出力側に接続されている。
【0067】次に本実施例の制御系についていうと、叙
上の構成中、処理ガス供給系のガス導入口73のバルブ
76並びに各分岐管78、79、80の各バルブ81と
各マスフロー・コントローラ82、さらに排気系のバル
ブ92と真空ポンプ93、また電極切替系の電極切替ス
イッチSW2、さらに供給電源系の高周波電源107、
静電チャック系における高圧直流電源63のスイッチS
1は、夫々処理室1外部に設けられたコントロール装
置111によって制御されるように構成され、本実施例
においてこのコントロール装置111は、半導体ウエハ
Wが載置されたサセプタ5にRF電力を印加するRIE
(反応性イオンエッチング)モード、上部電極71にR
F電力を印加するPE(プラズマエッチング)モード、
PEモードで弱いプラズマを発生させ、このプラズマに
よるインピーダンスを介して静電チャック58の表面の
帯電を放電させる除電モードの3つの動作モードを有
し、各モードの切り替えによって、上記各制御対象は後
述の動作において説明するように、当該設定モードに応
じた制御がなされる。
【0068】本実施例は以上のように構成されており、
例えば被処理物たる半導体ウエハWに対してエッチング
処理を行う場合の動作について説明すると、まずコント
ロール装置111は図2のAの異方性エッチングである
RIEモードに設定され、処理室51の側面に設けられ
たゲートバルブ(図示せず)が開かれ、搬送装置(図示
せず)によって、レジストパターンが形成された半導体
ウエハWが処理室51内に搬入されて静電チャック58
上の所定の位置に載置され、スイッチSW1によって静
電チャック58が作動して上記半導体ウエハWは吸着保
持される。
【0069】上記搬送装置は真空排気可能な予備真空室
内に設けられ、ゲートバルブの開閉はこの予備真空室内
を処理室内と同一の真空度状態にしてから行われるが、
この場合上記予備真空室内の真空度も上記コントロール
装置111によって同時に制御される構成としてもよ
い。
【0070】次にバルブ76、分岐管78のバルブ31
が開かれ、エッチング処理ガスたるCF4ガスがCF4
スボンベ83からマスフロー・コントローラ82によっ
てその供給量が調整されつつ処理室51内に供給され、
上部電極71の各吐出口72から上記半導体ウエハWに
向かって均等に吐出される。そして処理室51内の圧力
は例えば0.5Torrに維持される。
【0071】一方電極切替スイッチSW2は、上記コン
トロール装置111によって図4に示した状態、即ち上
部電極側端子75と接地端子101が、下部電極側端子
66と電源端子103が接続された状態になっており、
高周波電源108が作動すると、上記コントロール装置
111によって例えば周波数が13.56MHz、電力
が1kwに夫々設定された高周波電力が下部電極側に印
加され、上記半導体ウエハWに対してRIEモードで異
方性エッチング処理がなされ、その表面にレジストパタ
ーンに基づいたパターンがエッチング形成される。
【0072】そして所定時間経過後、上記の異方性エッ
チングが完了すると、次に上記コントロール装置111
が等方性エッチングであるPEモードに切り替わり、高
周波電源57が停止し、その後に処理室51内の残存C
4ガスが一旦排気口91から排気され、次に上記コン
トロール装置111の指示によって処理室1内には、O
2ガスボンベ84からO2ガスが供給され、また処理室5
1内の圧力は例えば1Torrに保たれる。
【0073】一方電極切替スイッチSW2は、上記コン
トロール装置111によって図4に示した状態とは反対
の状態、即ち上部電極側端子75と電源端子102が、
下部電極側端子66と接地端子104が接続された状態
になっており、高周波電源108が作動すると、上記コ
ントロール装置111によって今度は電力値が例えば4
00〜800wに設定された高周波電力が上部電極71
に印加され、上記半導体ウエハWに対して等方性エッチ
ング処理がなされ、上記半導体ウエハWにおけるエッチ
ング残渣やRIEエッチングした際のダメージ層の除去
やレジスト膜の除去が実施される。
【0074】そのようにして残渣やダメージ層やレジス
ト膜の除去が完了すると、次にコントロール装置111
が除電モードに切り替わり、高周波電源108が停止
し、その後に処理室51内の残存O2ガスが一旦排気口
91から排気され、次に上記コントロール装置111の
指示によって処理室51内には、Arガスボンベ85か
ら不活性ガスであるArガスが供給され、また処理室5
1内の圧力は例えば2Torrに保たれる。そして静電
チャック系のスイッチSW1がOFFになって高圧直流
電源63からの直流電圧の印加は停止される。
【0075】一方電極切替スイッチSW2は上記PEモ
ードと同一の状態に維持されており、高周波電源107
が作動すると、上記コントロール装置111によって今
度は電力が例えば80wに設定された高周波電力が上部
電極71に印加され、弱い不活性ガスプラズマが発生し
て静電チャック58に残存していた電荷が、プラズマの
インピーダンスを介して放出され、静電チャック58は
除電される。
【0076】そのようにして静電チャック58が除電さ
れると高周波電源108は停止し、処理室51内の残存
Arガスが排気されて、上記半導体ウエハWは次に処理
される他の半導体ウエハと交換され、上記コントロール
装置111は再びRIEモードに切り替わり、以後当該
他の半導体ウエハに対して同様なエッチング処理が順次
なされる。
【0077】以上説明したように、この第4実施例にお
いては、一つの半導体ウエハに対して行うエッチング処
理に伴う、異なった3つの処理工程、即ち異方性エッチ
ング処理工程、等方性エッチング処理工程並びに静電チ
ャックの除電工程が全て同一処理室内で行われ、その間
半導体ウエハの移送は全く必要としない。従って従来各
工程を夫々異なった処理室で行っていたことと比較すれ
ば、処理室を含めたプラズマ処理装置が1つで済むの
で、装置全体として小型化され、結果的にその設置スペ
ースも従来よりも小さいものでよい。
【0078】しかもこれら各処理工程を実施する間、被
処理物を他の処理装置に移送する必要はないので、その
分処理に要する時間が短縮され、効率よく被処理物の処
理が実施できる。
【0079】そのうえ他の処理装置への移送がないとい
うことは、それだけ処理室外部の塵埃や異物の存在する
空間に曝される時間、移送に伴って発生する気流も少な
くなるので、それらに比例してこれら塵埃等が被処理物
に付着する可能性も極めて少なくなる。従って歩留り自
体も向上する。
【0080】なお、コントロール装置111による制御
対象は、上記実施例における制御対象に限らず、搬送装
置、予備真空室など他の関連周辺装置をも、その対象に
含めてもよい。
【0081】またコントロール装置111自体に設定さ
れる制御モードも上記実施例のような3つのモードに限
らず、被処理物の処理内容、処理工程数に対応したモー
ドを設定すれば、個々の異なった処理を必要とする種々
の被処理物に対しても適用できる。例えば、CVD装置
やアッシング装置、スパッタ装置に対しても適用するこ
とができる。
【0082】そして、例えば上記実施例のように3つの
モードしか持たないコントロール装置であっても、異方
性エッチング処理、等方性エッチング処理の後に再び異
方性エッチング処理、等方性エッチング処理を繰り返し
てから、除電処理を行うことも可能であり、処理の順序
を入れ換えて、等方性エッチング処理の後に異方性エッ
チング処理をしてから除電処理を行うことも可能であ
る。これらの場合装置自体の機械的構成、電気的構成を
そのままにしてコントロール装置111の実行プログラ
ムを僅かに改変するだけでこれらの処理を実施できる。
従って、極めて汎用性のある処理装置として使用でき
る。
【0083】
【発明の効果】請求項1乃至3に記載のプラズマ装置に
よれば、プラズマを処理室内に発生するプラズマ発生手
段と、高周波電力を印加して負電圧を発生するバイアス
発生手段とは、シリーズ回路構成とはなっていない。そ
れゆえ処理室内に発生させるプラズマのパワー調整と、
陰極側にバイアスされる負電位VDCの調整とを夫々個別
に調整できる。しかも上記バイアス発生手段に供給され
る電力は、変圧手段によって高周波電力供給手段からの
電力の一部が供給される構成であるから、必要となる高
周波電源は1つで済む。また陰極側に印加させる電力
は、プラズマ発生手段に印加する電力の10%〜30%
でよいから、変圧手段も定格の小さいものでよく、装置
全体をコンパクトにできる。
【0084】さらに上記の場合、上記プラズマ発生手段
は、請求項2に記載したように、処理室外の上部に設け
たコイルに拠ってもよく、また請求項3に記載したよう
に、処理室内の上部空間に、これと連続してさらにその
上部にプラズマ発生スペースが形成され、このプラズマ
発生スペース外方で対向するプラズマ発生手段を設ける
ようにしてもよく、様々なタイプのプラズマ装置に対し
て適用可能である。
【0085】請求項4によれば、被処理体に対する複数
の異なった処理を1つの処理室内で実施することが可能
であるから、処理室は1つで済みその分装置の設置スペ
ースが節約でき、また全体の装置も小型化できる。しか
も他の処理室への移送工程を省略できるのでこれら処理
に要する時間は短縮され、被処理体に塵埃や異物の付着
する可能性も減少し、歩留りが向上して効率よく被処理
体を処理できる。またさらに装置構成をそのままにし
て、処理順序、処理回数を必要に応じて変えることも容
易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかるプラズマ装置の側面の断面
を示す説明図である。
【図2】第2実施例にかかるプラズマ装置の側面の断面
を示す説明図である。
【図3】第3実施例にかかるプラズマ装置の側面の断面
を示す説明図である。
【図4】第4実施例を実施するためのプラズマ装置の側
面の断面を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プラズマ装置 2 処理室 3 排気管 4 ガス導入管 7 サセプタ 8 静電チャック 13 トランス 14 電力供給線 15 接地線 16 整合器 17 高周波電源 18 渦巻コイル SW 切替スイッチ W 半導体ウエハ Wd ダミーウエハ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密に構成される処理室内に高周波電力
    によってプラズマを発生させる装置であって、処理室外
    部からの高周波電力が印加されて前記処理室内の上部空
    間にプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、このプ
    ラズマ発生手段に高周波電力を供給する高周波電力供給
    手段と、前記処理室内の下部に設けられて高周波電力の
    印加によって負電圧を発生するバイアス発生手段と、こ
    のバイアス発生手段に前記高周波電力供給手段からの電
    力の一部を供給する変圧手段とを具備してなることを特
    徴とするプラズマ装置。
  2. 【請求項2】 プラズマ発生手段は、処理室の上部外方
    に設けられたコイルであることを特徴とする、請求項1
    に記載のプラズマ装置。
  3. 【請求項3】 処理室内の上部空間に連続してさらにそ
    の上方にプラズマ発生スペースが形成され、当該プラズ
    マ発生スペースの外方にプラズマ発生手段を対向して有
    することを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ装
    置。
  4. 【請求項4】 処理室内に処理ガスを供給するととも
    に、静電チャックを介して被処理体が載置された下部電
    極に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、これに
    よって処理室内の上記被処理体に対して異方性エッチン
    グを行う第1の工程と、 処理ガスを切り換えて処理室内の上部電極に高周波電力
    を印加してプラズマを発生させてエッチング残渣、ダメ
    ージ層若しくはレジストの少なくともいずれかを除去す
    る等方性エッチングを行う第2の工程と、 静電チャック電圧を切り離して不活性ガスに切り換え、
    上部電極に高周波電力を前工程より小さく印加して弱プ
    ラズマを発生させる第3の工程とからなる、プラズマ処
    理方法。
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