JPH0628292U

JPH0628292U - 送風装置

Info

Publication number: JPH0628292U
Application number: JP7081292U
Authority: JP
Inventors: 和幸大西
Original assignee: Zeon Corp
Current assignee: Zeon Corp
Priority date: 1992-09-17
Filing date: 1992-09-17
Publication date: 1994-04-15

Abstract

(57)【要約】【目的】水洗トイレ室内等に芳香剤などの薬剤を含む
空気を通風する小型で安価な送風装置を提供する。【構成】水車、動力伝達装置、風車及び薬剤設置装置
からなり、水車の軸と風車の軸とが動力伝達装置を介し
て連結しており、風車の通風路に薬剤設置装置を設置し
てなる送風装置であって、例えばトイレの間欠放水式貯
水タンクのシスタン内に水車を、シスタン外に風車及び
芳香剤等の薬剤を設置し、シスタンへの給水管から分流
した水流で送風装置を駆動し、薬剤を含む空気を通風す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、送風装置に関し、さらに詳しくは、水流等の水力を利用して、風車を回転させ送風する送風装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の送風装置は、乾電池，家庭用１００Ｖ電源，太陽電池，蓄電池などの電力で、モーターを駆動して風車を回転し送風する方法が一般的である。しかし、これらの方法では水洗トイレ，浴室などの湿度の高い部屋では漏電，感電，腐食などの問題がある。また、これらの方法では電力の供給の断続を、センサー式スイッチ、タイマー式スイッチなどの自動スイッチまたは手動スイッチで行なうので、装置が複雑で高価なものになる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、電力を必要としない、小型で安価な送風装置を提供することにある。本考案者は、上記目的を達成すべく、鋭意研究した結果、水車，動力伝達装置、風車及び薬剤設置装置からなる送風装置であって、水車の軸と風車の軸とが動力伝達装置を介して連結してなり、風車によって生じる通風の途中に、薬剤設置装置を形成して成ることを特徴とする送風装置を用いることによって目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本考案を完成するに至った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かくして、本考案によれば、水車，動力伝達装置、風車及び薬剤設置装置からなる送風装置であって、水車の軸と風車の軸とが動力伝達装置を介して連結してなり、風車によって生じる通風の途中に、薬剤設置装置を形成して成ることを特徴とする送風装置が提供される。

【０００５】本考案を図面に基づいて説明する。図１は本考案装置の一例である。本考案の装置は水車１、動力伝達装置２、風車３及び薬剤設置装置９からなり、水車１の回転軸と風車３の回転軸とは動力伝達装置を介して連結されている。

【０００６】水車１は流水流束の運動のエネルギー及び位置のエネルギーを回転運動に変換する羽根車である。水車１の形式は特に限定されず、例えば多翼式，ラジアル式，ターボ式，軸流式等の形式の羽根車が挙げられる。水車１の大きさは直径２０〜８０ｍｍのものが好都合である。風車３は回転により送風することができる羽根車であれば特に限定されず、多翼式，ラジアル式，ターボ式，軸流式など何れの羽根車でもよい。風車３の大きさは直径２０〜８０ｍｍのものが好都合である。動力伝達装置２は水車の回転運動を、風車３の回転運動に変換するものであり、公知の動力伝達装置が用いられる。例えば、シャフト直結式，ギヤ式，プーリー式，マグネット式，フレキシブルシャフト式等の形式の動力伝達装置が挙げられる。水車の回転軸及び風車の回転軸はそれぞれ動力伝達装置と連結している。水車の回転軸又は風車の回転軸を動力伝達装置に連結する方法は、水車の回転軸の回転運動を動力伝達装置に伝達でき、又は動力伝達装置から風車の回転軸に回転運動を伝達できるものであれば特に限定されない。薬剤設置装置９は、内部に薬剤を設置可能なものであり、風車の回転によって生じる通風が薬剤設置装置内に入り、薬剤と接触し、薬剤設置装置外へ出ていくものである。薬剤を設置する方法としては、例えば薬剤を詰めた通気性のある袋又は箱、浸透性のある紙、布又は多孔膜によって液状の薬剤を容器外に染み出させる容器などを置く装置；薬剤を付着させたフィルターなどを取付する方法などがある。薬剤設置装置は、風車の回転によって生じる通風の途中に形成することによって、薬剤を風に載せて効果的にトイレ室内等に行き渡らせることができ、またトイレ室内等にある臭い等を吸引して薬剤と効果的に接触させることができる。薬剤設置装置は風車が空気を排出する側又は風車が空気を吸引する側のどちらに形成してあってもよい。薬剤としては、消臭剤、芳香剤、脱臭剤、消毒剤、殺虫剤等が用いられる。

【０００７】本考案の送風装置は、流水の水力により駆動される。流水の流束が水車の羽根に当たり水車を回転させる方法で使用されるが、その使用態様は特に限定されない。流水は流束が水車１を回転させることができる位置のエネルギー及び運動のエネルギーを有するものであればよく、供給水量は１分間に５００〜１０００ｃｍ ³ の範囲が好適である。流水としては、水道の蛇口，水洗便所のオンタンク式の手洗い蛇口，シスタン内ポールタップの補助水管から分岐管を設けて用いる等が挙げられる。特にフロート液面計式シスタンの如く間欠的に流れ出る流水を利用すると、送風を自動的に作動及び停止させることができる。

【０００８】

【作用】

本考案は、流水の水力を水車で回転運動に変換し、この運動を動力伝達装置を介して風車に伝達し、風車を回転させ送風を行なうものであり、流水の水力を利用するので電力を必要とせず、水を流すと送風が行われ、水を止めると自動的に送風が停止する。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によれば、小型で安価な送風装置が得られる。特に水洗トイレの間欠放水式シスタンに芳香剤等と組み合わせて取り付け、トイレ水洗水と連動させて、トイレ使用後、芳香剤等を室内に効果的に行き渡らせることができる。

【００１０】

【実施例】

図２に示すように、水洗トイレのフロート式液面計を設けたシスタン６の内側に水車１を、シスタン壁を貫いて動力伝達装置２としての連結シャフトを挿通し、シスタン外壁に風車３を収容した送風装置カバー５を取り付け、該カバーに接して芳香剤４を収容した薬剤設置装置９を設置した。また、シスタンフロート式液面計と連動する給水管７のコック出口から分岐してホース８を取り付け、ホース先端からの水の流束が水車の羽根車に当たるようにした。シスタンの放水ノブを回すとコック出口から水流が流出すると共にホース８から流出した水の流束が水車の羽根に当たり水車、従って風車３を回転させる。送風装置カバーの空気取入口から流入した空気は送風装置カバーと薬剤設置装置の通気口を通って薬剤設置装置に入り、芳香剤を伴って薬剤設置装置の出口から排出された。排水後、シスタン内の水位がフロートとともに上昇し、給水が止むと送風装置も停止した。本実施例では装置に供給された水量は約５００ｃｍ³で、送風装置の作動時間は３０秒であった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る送風装置例の概略構造を示す説明
図である。

【図２】本考案に係る送風装置に芳香剤を設置したもの
を、水洗トイレのシスタンに取り付けたときの概略構造
を示す説明図である。

【符号の説明】

１水車２動力伝達装置３風車４芳香剤５送風装置カバー６シスタン７給水管８ホース９薬剤設置装置

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水車，動力伝達装置、風車及び薬剤設置
装置からなる送風装置であって、水車の軸と風車の軸と
が動力伝達装置を介して連結してなり、風車によって生
じる通風の途中に、薬剤設置装置を形成して成ることを
特徴とする送風装置。
【請求項２】水洗トイレの間欠放水式タンクのシスタ
ン側壁を貫いてシスタン内に水車を、シスタン外に風車
及び薬剤設置装置を設置したことを特徴とする請求項１
記載の送風装置。