JPH06281772A - 加圧水型原子炉用燃料集合体の支持格子製造方法 - Google Patents
加圧水型原子炉用燃料集合体の支持格子製造方法Info
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- JPH06281772A JPH06281772A JP5093701A JP9370193A JPH06281772A JP H06281772 A JPH06281772 A JP H06281772A JP 5093701 A JP5093701 A JP 5093701A JP 9370193 A JP9370193 A JP 9370193A JP H06281772 A JPH06281772 A JP H06281772A
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- support grid
- fuel assembly
- grid
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Heat Treatment Of Articles (AREA)
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 加圧水型原子炉用燃料集合体に用いられる支
持格子の製造方向で、その衝撃強度を増強して当該集合
体の耐震性能を向上し、軽量化、冷却水に対する圧力損
失の低減、中性子経済の向上、被曝低減を計る。 【構成】 析出強化型合金鋼製のストラップを加工整形
した多数の組立用原板4を用意し、これを格子状に組み
合わせて縦向板体41 、横向板体42 、外周板体43 に
より区画された多数のセル5を形成する。上記各板体4
1 、42 、43 の交点等を溶接して溶接部6aを形成す
ることにより支持格子原体6を得、これを、真空加熱炉
7中の加熱により時効処理する。 【効果】 時効処理による析出強化型合金鋼の析出硬化
を、溶接による熱影響により解消してしまう従来方法に
比し、衝撃強度を4〜7割程度向上できる。
持格子の製造方向で、その衝撃強度を増強して当該集合
体の耐震性能を向上し、軽量化、冷却水に対する圧力損
失の低減、中性子経済の向上、被曝低減を計る。 【構成】 析出強化型合金鋼製のストラップを加工整形
した多数の組立用原板4を用意し、これを格子状に組み
合わせて縦向板体41 、横向板体42 、外周板体43 に
より区画された多数のセル5を形成する。上記各板体4
1 、42 、43 の交点等を溶接して溶接部6aを形成す
ることにより支持格子原体6を得、これを、真空加熱炉
7中の加熱により時効処理する。 【効果】 時効処理による析出強化型合金鋼の析出硬化
を、溶接による熱影響により解消してしまう従来方法に
比し、衝撃強度を4〜7割程度向上できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加圧水型原子炉用燃料集
合体にあって、燃料棒などを引揃え状態にて立装保持す
るため用いられている支持格子につき、その衝撃強度を
向上させるために提案された製造方法の改良に関する。
合体にあって、燃料棒などを引揃え状態にて立装保持す
るため用いられている支持格子につき、その衝撃強度を
向上させるために提案された製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】既知の如く、加圧水型原子炉用燃料集合
体(以下単に燃料集合体という)は図2に例示する如
く、上部ノズル1と下部ノズル2との間に多数の燃料棒
2aや制御棒案内管2bなどを、引揃えの状態にて縦設
し、これらの燃料要素2が所定の離間距離だけ隔てて保
持され、冷却材の流れなどによって変位しないよう所要
数の支持格子3が、縦方向に所要間隔だけ離して装設さ
れている。
体(以下単に燃料集合体という)は図2に例示する如
く、上部ノズル1と下部ノズル2との間に多数の燃料棒
2aや制御棒案内管2bなどを、引揃えの状態にて縦設
し、これらの燃料要素2が所定の離間距離だけ隔てて保
持され、冷却材の流れなどによって変位しないよう所要
数の支持格子3が、縦方向に所要間隔だけ離して装設さ
れている。
【0003】上記支持格子3は、燃料集合体の耐震性能
上重要な構成部材であり、それだけに衝撃強度の高いも
のが要請されることとなるが、これまでの支持格子製造
方法としては、以下の如き工程が採択されている。すな
わち、図3の製造工程図に示されている通り、先ずイン
コネル718等の析出強化型合金鋼により形成された原
素材板、すなわち、所謂ストラップに対し、切込溝aな
どを欠設するなどし所要形状とした組立用原板Aを所要
数だけ制作する。
上重要な構成部材であり、それだけに衝撃強度の高いも
のが要請されることとなるが、これまでの支持格子製造
方法としては、以下の如き工程が採択されている。すな
わち、図3の製造工程図に示されている通り、先ずイン
コネル718等の析出強化型合金鋼により形成された原
素材板、すなわち、所謂ストラップに対し、切込溝aな
どを欠設するなどし所要形状とした組立用原板Aを所要
数だけ制作する。
【0004】次に、上記の組立用原板Aを、真空電気炉
B中等にあって加熱することで時効処理し、当該熱処理
により析出強化を行った後、この組立原板Cを組み合わ
せることで、多数の縦向板体d1 と横向板体d2 、そし
て外周帯板体d3 とにより区画された多数のセルd4 を
形成し、さらに、上記各板体d1 、d2 、d3 の交点な
ど所要接合箇所を溶接して溶接部d5 を設けることで製
品Dを得るようにしている。尚、ここで前記の時効処理
は真空電気炉B中で600〜700℃の温度にて1〜2
時間程度行うのであるが、最初に700℃で所定時間だ
け熱処理した後、残り時間は600℃にて加熱するとい
った段階的な処理を行うことも知られている。
B中等にあって加熱することで時効処理し、当該熱処理
により析出強化を行った後、この組立原板Cを組み合わ
せることで、多数の縦向板体d1 と横向板体d2 、そし
て外周帯板体d3 とにより区画された多数のセルd4 を
形成し、さらに、上記各板体d1 、d2 、d3 の交点な
ど所要接合箇所を溶接して溶接部d5 を設けることで製
品Dを得るようにしている。尚、ここで前記の時効処理
は真空電気炉B中で600〜700℃の温度にて1〜2
時間程度行うのであるが、最初に700℃で所定時間だ
け熱処理した後、残り時間は600℃にて加熱するとい
った段階的な処理を行うことも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして支持
格子3が製造されているが、当該方法によるときは、前
記の如く予めストラップは熱処理によって析出強化され
ているものの、最終工程において縦向板体d1 と横向板
体d2 、外周帯板体d3 の交点等においてTIG溶接、
レーザ溶接等による溶接処理が行われることとなるか
ら、当該各板体d1、d2 、d3 の溶接熱影響部を中心
に、上記の析出硬化に基づく折角の強度増加が、可成り
解消されてしまうことになる。
格子3が製造されているが、当該方法によるときは、前
記の如く予めストラップは熱処理によって析出強化され
ているものの、最終工程において縦向板体d1 と横向板
体d2 、外周帯板体d3 の交点等においてTIG溶接、
レーザ溶接等による溶接処理が行われることとなるか
ら、当該各板体d1、d2 、d3 の溶接熱影響部を中心
に、上記の析出硬化に基づく折角の強度増加が、可成り
解消されてしまうことになる。
【0006】この結果、上記従来法によるときは、衝撃
強度すなわち衝撃により支持格子が変形しない最大加重
が2000kg〜2400kg程度であることから、当
該衝撃強度を増大させるため、ストラップの板厚や幅長
を大きくしなければならず、この結果、それだけ支持格
子の冷却水に対する圧力損失が大となり、もちろん、重
量も増大し、中性子経済の向上や被曝低減の要請にも相
反することとなる。
強度すなわち衝撃により支持格子が変形しない最大加重
が2000kg〜2400kg程度であることから、当
該衝撃強度を増大させるため、ストラップの板厚や幅長
を大きくしなければならず、この結果、それだけ支持格
子の冷却水に対する圧力損失が大となり、もちろん、重
量も増大し、中性子経済の向上や被曝低減の要請にも相
反することとなる。
【0007】本発明は上記の従来方法が有する難点に鑑
み、請求項1にあっては、ストライプに対する熱処理を
施すことなく、これを組み合わせた後に、所要接合箇所
の溶接を行って支持格子原体を構成してしまい、当該支
持格子原体に対して熱処理による析出強化を行うように
することで、従来法における溶接に基づく析出強化の解
消をなくそうとしている。
み、請求項1にあっては、ストライプに対する熱処理を
施すことなく、これを組み合わせた後に、所要接合箇所
の溶接を行って支持格子原体を構成してしまい、当該支
持格子原体に対して熱処理による析出強化を行うように
することで、従来法における溶接に基づく析出強化の解
消をなくそうとしている。
【0008】請求項2における支持格子の製造方法にあ
っては、ストラップに対する熱処理を最初に施すのであ
るが、時効処理をこれにて完了してしまうのではなく、
前段時効処理に止め、これによって得られた組立用原板
を組み合せた後に、所要接合箇所の溶接を行って支持格
子原体を構成し、最後に再び後段の時効処理を施すこと
で、これまた溶接により、析出硬化に基づく衝撃強度の
増強が阻害されないようにしている。
っては、ストラップに対する熱処理を最初に施すのであ
るが、時効処理をこれにて完了してしまうのではなく、
前段時効処理に止め、これによって得られた組立用原板
を組み合せた後に、所要接合箇所の溶接を行って支持格
子原体を構成し、最後に再び後段の時効処理を施すこと
で、これまた溶接により、析出硬化に基づく衝撃強度の
増強が阻害されないようにしている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を解
消するため、請求項1によるときは析出強化型合金鋼に
よるストラップを、所要形状に成形して所要数の組立用
原板を用意し、これらの組立用原板を組み合わせること
で、多数の縦向板体と横向板体および外周帯板体とによ
り区画された多数のセルを形成すると共に、当該各板体
の所要接合箇所を溶接することで支持格子原体を得、次
に、この支持格子原体を真空加熱炉中における加熱によ
り時効処理したことを特徴とする加圧水型原子炉用燃料
集合体の支持格子製造方法を提供しようとしている。
消するため、請求項1によるときは析出強化型合金鋼に
よるストラップを、所要形状に成形して所要数の組立用
原板を用意し、これらの組立用原板を組み合わせること
で、多数の縦向板体と横向板体および外周帯板体とによ
り区画された多数のセルを形成すると共に、当該各板体
の所要接合箇所を溶接することで支持格子原体を得、次
に、この支持格子原体を真空加熱炉中における加熱によ
り時効処理したことを特徴とする加圧水型原子炉用燃料
集合体の支持格子製造方法を提供しようとしている。
【0010】さらに請求項2によるときは、析出強化型
合金鋼によるストラップを、所要形状に成形して所要数
の組立用原板を用意し、これらの組立用原板に真空加熱
炉中における加熱によって前段時効処理を施した後、当
該組立用原板を組み合わせることで、多数の縦向板体と
横向板体および外周帯板体とにより区画された多数のセ
ルを形成すると共に、当該各板体の所要接合箇所を溶接
することで支持格子原体を得、次に、この支持格子原体
に真空加熱炉中における再加熱によって、後段時効処理
が施されるようにしたことを特徴とする加圧水型原子炉
用燃料集合体の支持格子製造方法を、その内容としてい
る。
合金鋼によるストラップを、所要形状に成形して所要数
の組立用原板を用意し、これらの組立用原板に真空加熱
炉中における加熱によって前段時効処理を施した後、当
該組立用原板を組み合わせることで、多数の縦向板体と
横向板体および外周帯板体とにより区画された多数のセ
ルを形成すると共に、当該各板体の所要接合箇所を溶接
することで支持格子原体を得、次に、この支持格子原体
に真空加熱炉中における再加熱によって、後段時効処理
が施されるようにしたことを特徴とする加圧水型原子炉
用燃料集合体の支持格子製造方法を、その内容としてい
る。
【0011】
【作用】請求項1に係る支持格子の製造方法にあって
は、析出強化型合金鋼による組立用原板を組み合わせる
だけでなく、これを交点等の所要接合箇所にて溶接して
しまい、これによって構成された支持格子原体につき、
真空加熱炉中での加熱処理を行って完了する工程である
から、溶接作業後にあって、当該加熱による時効処理が
行われることとなり、それ以後における熱影響を受ける
ことがないので、上記時効処理によって得られた析出硬
化の度合を、そのまま利用することができることとな
り、この際、3400kg程度の衝撃強度を得ることが
できる。
は、析出強化型合金鋼による組立用原板を組み合わせる
だけでなく、これを交点等の所要接合箇所にて溶接して
しまい、これによって構成された支持格子原体につき、
真空加熱炉中での加熱処理を行って完了する工程である
から、溶接作業後にあって、当該加熱による時効処理が
行われることとなり、それ以後における熱影響を受ける
ことがないので、上記時効処理によって得られた析出硬
化の度合を、そのまま利用することができることとな
り、この際、3400kg程度の衝撃強度を得ることが
できる。
【0012】請求項2によるときは、時効処理を前後と
後段との二段階に分けて、夫々の工程で行うようにする
のであり、この場合には、組立用原板を先ず前段時効処
理によって、或程度だけ析出硬化した後、これを用いて
組み合せ、かつ所要接合箇所の溶接によって支持格子原
体を得、これにつき後段の時効処理を施して時効処理を
最終的に完結するようにしたものであるから、この場合
も、溶接による熱影響により析出硬化の増強が阻害され
てしまうことなく、結局、2800kg以上の衝撃強度
を得ることが可能となる。
後段との二段階に分けて、夫々の工程で行うようにする
のであり、この場合には、組立用原板を先ず前段時効処
理によって、或程度だけ析出硬化した後、これを用いて
組み合せ、かつ所要接合箇所の溶接によって支持格子原
体を得、これにつき後段の時効処理を施して時効処理を
最終的に完結するようにしたものであるから、この場合
も、溶接による熱影響により析出硬化の増強が阻害され
てしまうことなく、結局、2800kg以上の衝撃強度
を得ることが可能となる。
【0013】
【実施例】本発明に係る支持格子の製造方法につき、図
1によってこれを詳記すれば、請求項1の場合にあって
は、先ずインコネル718等の析出強化合金鋼によるス
トラップを、切込溝4aを所要数だけ切設して、直方体
状に形成するなどして、所要数の組立用原板4を用意す
る。次に、矢印X1 の如く第2工程では上記の組立用原
板4について、これらを互いに切込溝4aの係嵌手段な
どによって、格子状となるように構成するのである。
1によってこれを詳記すれば、請求項1の場合にあって
は、先ずインコネル718等の析出強化合金鋼によるス
トラップを、切込溝4aを所要数だけ切設して、直方体
状に形成するなどして、所要数の組立用原板4を用意す
る。次に、矢印X1 の如く第2工程では上記の組立用原
板4について、これらを互いに切込溝4aの係嵌手段な
どによって、格子状となるように構成するのである。
【0014】上記の工程によって、矢印X2 の如く多数
の縦向板体41 と横向板体42 、そして外周帯板体43
とにより、前記の燃料棒2aや制御棒案内管2bを挿入
支持するためのセル5が多数区画形成される。この状態
にあって、上記の縦向板体41 、横向板体42 、外周帯
板体43 の交点等所要接合箇所につき、TIG、レーザ
溶接などにより溶接部6aを形成することで、支持格子
原体6を得るのである。
の縦向板体41 と横向板体42 、そして外周帯板体43
とにより、前記の燃料棒2aや制御棒案内管2bを挿入
支持するためのセル5が多数区画形成される。この状態
にあって、上記の縦向板体41 、横向板体42 、外周帯
板体43 の交点等所要接合箇所につき、TIG、レーザ
溶接などにより溶接部6aを形成することで、支持格子
原体6を得るのである。
【0015】このようにして支持格子原体6が構成され
たならば、矢印X3 の如くこれを真空電気炉等による真
空加熱炉7の稼動により加熱することで、時効処理する
のであるが、当該加熱処理としては前記従来例と同じ
く、最初約700℃にて所定時間(30分〜1時間程
度)だけ熱処理した後、温度を約600℃まで下げて残
りの所定時間だけ熱処理を続け、全工程を1〜2時間程
度で終るようにする。
たならば、矢印X3 の如くこれを真空電気炉等による真
空加熱炉7の稼動により加熱することで、時効処理する
のであるが、当該加熱処理としては前記従来例と同じ
く、最初約700℃にて所定時間(30分〜1時間程
度)だけ熱処理した後、温度を約600℃まで下げて残
りの所定時間だけ熱処理を続け、全工程を1〜2時間程
度で終るようにする。
【0016】次に、請求項2にあっては図1に示し前記
した如く、切込溝4a等を設けた組立用原板4が得られ
たならば、これを矢印Y1 に示すように真空加熱炉7中
で加熱することで前段時効処理を施す。ここで、当該時
効処理は前記した如く、例えば約700℃にて所定時間
(30分〜1時間程度)だけ熱処理を行うのである。
した如く、切込溝4a等を設けた組立用原板4が得られ
たならば、これを矢印Y1 に示すように真空加熱炉7中
で加熱することで前段時効処理を施す。ここで、当該時
効処理は前記した如く、例えば約700℃にて所定時間
(30分〜1時間程度)だけ熱処理を行うのである。
【0017】次に、矢印Y2 に示す如く半処理状態とし
た上記の組立用原板4を組み合わせた後、矢印Y3 のよ
うに所要接合箇所を溶接することで溶接部6aを形成し
て、前述の如く支持格子原体6を得るのであり、最終工
程では矢印Y4 に示した如く、この支持格子原体6に、
真空加熱炉7の稼動によって後段時効処理を施すことに
なる。
た上記の組立用原板4を組み合わせた後、矢印Y3 のよ
うに所要接合箇所を溶接することで溶接部6aを形成し
て、前述の如く支持格子原体6を得るのであり、最終工
程では矢印Y4 に示した如く、この支持格子原体6に、
真空加熱炉7の稼動によって後段時効処理を施すことに
なる。
【0018】ここで、上記後段時効処理工程では、例え
ば、600℃にて所定時間(30分〜1時間程度)だけ
熱処理することで、前記の前段時効処理と当該後段時効
処理とを合わせることで時効処理が完結されるようにす
る。
ば、600℃にて所定時間(30分〜1時間程度)だけ
熱処理することで、前記の前段時効処理と当該後段時効
処理とを合わせることで時効処理が完結されるようにす
る。
【0019】上記の請求項1および請求項2による製造
方法によって得られた支持格子につき、その衝撃強度を
次のような試験方法により測定した。すなわち、台車上
に製品である支持格子を固定し、これをレール上にて走
行させることで、当該支持格子を剛体壁に衝突させるの
であり、この際、上記の移動速度を種々変化させてテス
トを行うが、支持格子のセル中には模擬燃料棒を挿入支
持させておくことで、実際の燃料集合体と同一条件に近
似させた。この結果請求項1の場合にあっては3400
kg程度、請求項2では2800kg程度の衝撃強度を
測知することができた。
方法によって得られた支持格子につき、その衝撃強度を
次のような試験方法により測定した。すなわち、台車上
に製品である支持格子を固定し、これをレール上にて走
行させることで、当該支持格子を剛体壁に衝突させるの
であり、この際、上記の移動速度を種々変化させてテス
トを行うが、支持格子のセル中には模擬燃料棒を挿入支
持させておくことで、実際の燃料集合体と同一条件に近
似させた。この結果請求項1の場合にあっては3400
kg程度、請求項2では2800kg程度の衝撃強度を
測知することができた。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上のように、真空加熱炉によ
る熱処理を最終工程で実施するようにしたり、当該熱処
理を2回に分けて最初と最終工程とにあって、前段、後
段の時効処理を行うようにしたから、時効処理後におけ
る溶接の熱影響を受けることがなくなり、この結果、従
来の製造方法による場合に比し、その衝撃強度を請求項
2の場合は約4割、請求項1によるときは7割程度向上
させることができた。
る熱処理を最終工程で実施するようにしたり、当該熱処
理を2回に分けて最初と最終工程とにあって、前段、後
段の時効処理を行うようにしたから、時効処理後におけ
る溶接の熱影響を受けることがなくなり、この結果、従
来の製造方法による場合に比し、その衝撃強度を請求項
2の場合は約4割、請求項1によるときは7割程度向上
させることができた。
【0021】このように衝撃強度を大きくすることがで
きるから、強度を高めるためにストラップによる組立用
原板の板厚や幅長を大きくする必要がなくなり、従っ
て、板厚等を薄くすることも可能となるから、支持格子
の冷却水に対する圧力損失を低下させたり、重量の低減
も可能となり、中性子経済の向上や被曝低減の効果をも
期待することができる。
きるから、強度を高めるためにストラップによる組立用
原板の板厚や幅長を大きくする必要がなくなり、従っ
て、板厚等を薄くすることも可能となるから、支持格子
の冷却水に対する圧力損失を低下させたり、重量の低減
も可能となり、中性子経済の向上や被曝低減の効果をも
期待することができる。
【図1】本発明に係る請求項1と請求項2に係る支持格
子の製造方法を示した工程説明図である。
子の製造方法を示した工程説明図である。
【図2】本発明に係る支持格子を装備した加圧水型原子
炉用燃料集合体を示す正面図である。
炉用燃料集合体を示す正面図である。
【図3】従来の支持格子製造方法を示した工程説明図で
ある。
ある。
4 組立用原板 41 縦向板体 42 横向板体 43 外周帯板体 5 セル 6 支持格子原体 6a 溶接部 7 真空加熱炉
Claims (2)
- 【請求項1】 析出強化型合金鋼によるストラップを、
所要形状に成形して所要数の組立用原板を用意し、これ
らの組立用原板を組み合わせることで、多数の縦向板体
と横向板体および外周帯板体とにより区画された多数の
セルを形成すると共に、当該各板体の所要接合箇所を溶
接することで支持格子原体を得、次に、この支持格子原
体を真空加熱炉中における加熱により時効処理したこと
を特徴とする加圧水型原子炉用燃料集合体の支持格子製
造方法。 - 【請求項2】 析出強化型合金鋼によるストラップを、
所要形状に成形して所要数の組立用原板を用意し、これ
らの組立用原板に真空加熱炉中における加熱によって前
段時効処理を施した後、当該組立用原板を組み合わせる
ことで、多数の縦向板体と横向板体および外周帯板体と
により区画された多数のセルを形成すると共に、当該各
板体の所要接合箇所を溶接することで支持格子原体を
得、次に、この支持格子原体に真空加熱炉中における再
加熱によって、後段時効処理が施されるようにしたこと
を特徴とする加圧水型原子炉用燃料集合体の支持格子製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5093701A JPH06281772A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 加圧水型原子炉用燃料集合体の支持格子製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5093701A JPH06281772A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 加圧水型原子炉用燃料集合体の支持格子製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06281772A true JPH06281772A (ja) | 1994-10-07 |
Family
ID=14089714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5093701A Withdrawn JPH06281772A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 加圧水型原子炉用燃料集合体の支持格子製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06281772A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6909766B2 (en) * | 2001-11-08 | 2005-06-21 | Mitsubishi Nuclear Fuel Co., Ltd. | Production method for a nuclear fuel assembly support grid and a nuclear fuel assembly support grid produced by the same |
KR20160074095A (ko) * | 2014-12-18 | 2016-06-28 | (주)경성아이젠 | 원자력 증기발생기의 튜브 지지막대 제조방법 |
CN106140938A (zh) * | 2015-04-17 | 2016-11-23 | 坤松精密股份有限公司 | 核电蒸汽发生器的管道支撑杆的制造方法 |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP5093701A patent/JPH06281772A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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