JPH06281144A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents
ガスタービン燃焼器Info
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- JPH06281144A JPH06281144A JP6980893A JP6980893A JPH06281144A JP H06281144 A JPH06281144 A JP H06281144A JP 6980893 A JP6980893 A JP 6980893A JP 6980893 A JP6980893 A JP 6980893A JP H06281144 A JPH06281144 A JP H06281144A
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- Japan
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- air
- combustion air
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ガスタ−ビン燃焼器において、ガスタ−ビン
の低NOx化、燃焼器出口ガス温度分布の均一化、及び
高効率燃焼化を図る。 【構成】 ガスタ−ビン燃焼器のライナー9に、複数列
にわたり各列とも、複数個の燃焼空気孔17を、燃焼空
気孔17の中心軸延長線がライナー9内に形成される高
温燃焼ガス流線19の同一流線をそれぞれ貫通するよう
に直列に配設してあり、稀釈空気孔18についても燃焼
空気孔17の場合と全く同様にしてライナー9における
高温燃焼ガス流21の後流側に配設してあり、燃焼空気
孔17及び稀釈空気孔18とも、それぞれ複数個の空気
孔のピッチを空気孔の直径の3倍以内に、上流側に位置
する空気孔の直径に対して、後流側に隣接して位置する
空気孔の直径を1.3以内にしてある。
の低NOx化、燃焼器出口ガス温度分布の均一化、及び
高効率燃焼化を図る。 【構成】 ガスタ−ビン燃焼器のライナー9に、複数列
にわたり各列とも、複数個の燃焼空気孔17を、燃焼空
気孔17の中心軸延長線がライナー9内に形成される高
温燃焼ガス流線19の同一流線をそれぞれ貫通するよう
に直列に配設してあり、稀釈空気孔18についても燃焼
空気孔17の場合と全く同様にしてライナー9における
高温燃焼ガス流21の後流側に配設してあり、燃焼空気
孔17及び稀釈空気孔18とも、それぞれ複数個の空気
孔のピッチを空気孔の直径の3倍以内に、上流側に位置
する空気孔の直径に対して、後流側に隣接して位置する
空気孔の直径を1.3以内にしてある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービン燃焼器に係
り、特に高効率燃焼、低NOx燃焼及び燃焼器出口にお
ける高温燃焼ガスの温度分布を均一化させるガスタービ
ン燃焼器に関する。
り、特に高効率燃焼、低NOx燃焼及び燃焼器出口にお
ける高温燃焼ガスの温度分布を均一化させるガスタービ
ン燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に最も近い関連技術が開示されて
いる、特開平2-75821号公報について説明する。
いる、特開平2-75821号公報について説明する。
【0003】図8は、上記公報のガスタービン燃焼器の
説明図である。横長の環状缶に形成される燃焼室8の先
端には、副燃料室43が一体連続的に形成される。副燃
料室43には空気孔44と副燃料ノズル42とが取り付
けられる一方で、第1制御弁39を介装する第1燃料配
管37が接続され、第1燃料配管37に結ばれる燃料配
管36では、分岐管としての第2燃料配管38が第2制
御弁40を介装して1次燃焼域45の入口側に設けられ
る主燃料ノズル41に接続される。
説明図である。横長の環状缶に形成される燃焼室8の先
端には、副燃料室43が一体連続的に形成される。副燃
料室43には空気孔44と副燃料ノズル42とが取り付
けられる一方で、第1制御弁39を介装する第1燃料配
管37が接続され、第1燃料配管37に結ばれる燃料配
管36では、分岐管としての第2燃料配管38が第2制
御弁40を介装して1次燃焼域45の入口側に設けられ
る主燃料ノズル41に接続される。
【0004】一方、1次燃焼域45の後流側は、順次に
燃焼空気孔17、2次燃焼域46、希釈空気孔18、希
釈領域47が配され、第2燃料配管38からの燃料を、
次の数工程(図示せず)を通過させた後、ガスタービン
(図示せず)に送り出している。
燃焼空気孔17、2次燃焼域46、希釈空気孔18、希
釈領域47が配され、第2燃料配管38からの燃料を、
次の数工程(図示せず)を通過させた後、ガスタービン
(図示せず)に送り出している。
【0005】この公報には、主燃料ノズル41及び副燃
料ノズル42からの各燃料の供給形態は記述されていな
いが、図8から判断して各燃料は旋回流として供給さ
れ、副燃焼室43内及び2次燃焼域46内の流れは、旋
回流となっているものとみられる。このように上記の各
燃料を旋回流とする大きな理由として、燃料と空気との
混合状態の改善が挙げられる。
料ノズル42からの各燃料の供給形態は記述されていな
いが、図8から判断して各燃料は旋回流として供給さ
れ、副燃焼室43内及び2次燃焼域46内の流れは、旋
回流となっているものとみられる。このように上記の各
燃料を旋回流とする大きな理由として、燃料と空気との
混合状態の改善が挙げられる。
【0006】すなわち、空気孔44、燃焼空気孔17及
び稀釈空気孔18からガスタービン燃焼器のライナー内
に供給される空気を、副燃料ノズル42及び主燃料ノズ
ル41から供給される燃料と良く混合させることが図ら
れている。
び稀釈空気孔18からガスタービン燃焼器のライナー内
に供給される空気を、副燃料ノズル42及び主燃料ノズ
ル41から供給される燃料と良く混合させることが図ら
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、空気孔44に
対して、燃焼空気孔17及び稀釈空気孔18が、図8に
示すように位置している場合には、これらの孔から燃焼
室8内に供給される空気は、副燃焼室43及び2次燃焼
域46の各内部に発生している高温燃焼ガス流によって
後流に流され、高温燃焼ガスとの混合が遅れ、火炎の長
さが延びるため、NOxの発生量が増加し、ガスタービ
ン燃焼器の出口における燃焼ガス温度分布の不均一性が
増大する。
対して、燃焼空気孔17及び稀釈空気孔18が、図8に
示すように位置している場合には、これらの孔から燃焼
室8内に供給される空気は、副燃焼室43及び2次燃焼
域46の各内部に発生している高温燃焼ガス流によって
後流に流され、高温燃焼ガスとの混合が遅れ、火炎の長
さが延びるため、NOxの発生量が増加し、ガスタービ
ン燃焼器の出口における燃焼ガス温度分布の不均一性が
増大する。
【0008】また、副燃料ノズル42及び主燃料ノズル
41からの各燃料に旋回を与えない場合でも、空気孔4
4と燃焼空気孔17、及び燃焼空気孔17と稀釈空気孔
18の各間のライナー9の軸方向のピッチが、各空気孔
径に比べて大きいので、上流の空気孔の影響を大きく受
けることがない。
41からの各燃料に旋回を与えない場合でも、空気孔4
4と燃焼空気孔17、及び燃焼空気孔17と稀釈空気孔
18の各間のライナー9の軸方向のピッチが、各空気孔
径に比べて大きいので、上流の空気孔の影響を大きく受
けることがない。
【0009】このため、燃焼空気孔17及び稀釈空気孔
18から流入する空気の貫通距離は小さく留まるので、
これらの空気と高温燃焼ガスとの混合を改善することが
できない。したがって、この場合も、燃料が旋回流のと
きにみられた上記のNOxの発生量の増加、及びガスタ
ービン燃焼器の出口における燃焼ガス温度分布の不均一
性の増大という欠点を除くことはできない。
18から流入する空気の貫通距離は小さく留まるので、
これらの空気と高温燃焼ガスとの混合を改善することが
できない。したがって、この場合も、燃料が旋回流のと
きにみられた上記のNOxの発生量の増加、及びガスタ
ービン燃焼器の出口における燃焼ガス温度分布の不均一
性の増大という欠点を除くことはできない。
【0010】本発明の目的は、このような状況を改善す
ることにあり、解決しようとする課題は、次のとおりで
ある。
ることにあり、解決しようとする課題は、次のとおりで
ある。
【0011】(1)ガスタービン燃焼器のライナー内の
高温燃焼ガスと空気との混合を改善し、特にNOxの発
生量を低減する。
高温燃焼ガスと空気との混合を改善し、特にNOxの発
生量を低減する。
【0012】(2)ガスタービン燃焼器出口の高温燃焼
ガスの温度分布を均一化し、ガスタービンの熱効率改
善、信頼性の向上、及び長寿命化を図る。
ガスの温度分布を均一化し、ガスタービンの熱効率改
善、信頼性の向上、及び長寿命化を図る。
【0013】(3)ガスタービン燃焼器のライナー内の
燃料と空気との混合を改善して、未燃成分であるCO、
及び未燃炭化水素の発生を少なくし、高効率燃焼化を図
る。
燃料と空気との混合を改善して、未燃成分であるCO、
及び未燃炭化水素の発生を少なくし、高効率燃焼化を図
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、次のように
して達成することができる。
して達成することができる。
【0015】(1)燃料と空気とを燃焼室内に供給し、
両者を混合して燃焼させ、高温燃焼ガスを発生させるガ
スタービン燃焼器において、ガスタービン燃焼器のライ
ナーに、複数列にわたり各列とも複数個の燃焼用空気孔
を、この燃焼用空気孔の中心軸延長線がライナーの内部
に形成される高温燃焼ガスの同一の流線をそれぞれ貫通
するように直列に配設してあること。
両者を混合して燃焼させ、高温燃焼ガスを発生させるガ
スタービン燃焼器において、ガスタービン燃焼器のライ
ナーに、複数列にわたり各列とも複数個の燃焼用空気孔
を、この燃焼用空気孔の中心軸延長線がライナーの内部
に形成される高温燃焼ガスの同一の流線をそれぞれ貫通
するように直列に配設してあること。
【0016】(2)(1)において、高温燃焼ガスが非
旋回流であること。
旋回流であること。
【0017】(3)(1)又は(2)において、燃焼用
空気孔が円形であり、燃焼用空気孔の中心軸延長線の前
記流線からのずれが、燃焼用空気孔の半径以内であるこ
と。 (4)(1)、(2)又は(3)において、各列の複数
個設置されている燃焼用空気孔のピッチが、その燃焼用
空気孔の直径の3倍以内であること。
空気孔が円形であり、燃焼用空気孔の中心軸延長線の前
記流線からのずれが、燃焼用空気孔の半径以内であるこ
と。 (4)(1)、(2)又は(3)において、各列の複数
個設置されている燃焼用空気孔のピッチが、その燃焼用
空気孔の直径の3倍以内であること。
【0018】(5)(1)、(2)又は(3)におい
て、各列の複数個設置されている燃焼用空気孔のうち、
上流側に位置する燃焼用空気孔の直径に対して、この燃
焼用空気孔の後流側に隣接して位置する燃焼用空気孔の
直径が1.3倍以内であること 。 (6)(1)又は(2)において、燃焼用空気孔は
燃焼用空気孔の長径の方向が流線の方向と一致する楕円
又は長方形であり、楕円又は長方形の中心軸延長線の流
線からのずれが、楕円又は長方形の短径以内であるこ
と。
て、各列の複数個設置されている燃焼用空気孔のうち、
上流側に位置する燃焼用空気孔の直径に対して、この燃
焼用空気孔の後流側に隣接して位置する燃焼用空気孔の
直径が1.3倍以内であること 。 (6)(1)又は(2)において、燃焼用空気孔は
燃焼用空気孔の長径の方向が流線の方向と一致する楕円
又は長方形であり、楕円又は長方形の中心軸延長線の流
線からのずれが、楕円又は長方形の短径以内であるこ
と。
【0019】(7)(6)において、燃焼用空気孔のピ
ッチが、燃焼用空気孔の長径の3倍以内であること。
ッチが、燃焼用空気孔の長径の3倍以内であること。
【0020】(8)(6)において、燃焼用空気孔のう
ち、上流側に位置する燃焼用空気孔の短径に対して、こ
の燃焼用空気孔の後流側に隣接して位置する燃焼用空気
孔の短径が1.3倍以内であること。
ち、上流側に位置する燃焼用空気孔の短径に対して、こ
の燃焼用空気孔の後流側に隣接して位置する燃焼用空気
孔の短径が1.3倍以内であること。
【0021】
【作用】ガスタ−ビン燃焼器で発生するNOxは、燃焼
温度が1600℃以上の高温下で、空気中の窒素と酸素
とが結合して生じる、いわゆるサ−マルNOxであり、
過剰の空気によって燃焼温度を1600℃以下に抑える
ことによって低NOx化を達成することができる。特
に、燃焼室内で、燃料と空気との混合が悪く、混合時間
が長い場合には、過剰の空気を供給しても局所的に燃焼
温度が高くなり、NOxが大量に発生することになる。
温度が1600℃以上の高温下で、空気中の窒素と酸素
とが結合して生じる、いわゆるサ−マルNOxであり、
過剰の空気によって燃焼温度を1600℃以下に抑える
ことによって低NOx化を達成することができる。特
に、燃焼室内で、燃料と空気との混合が悪く、混合時間
が長い場合には、過剰の空気を供給しても局所的に燃焼
温度が高くなり、NOxが大量に発生することになる。
【0022】本発明では、ライナーに配設してある空気
孔からライナー内に空気が供給される場合、ライナー内
に取り入れ直後の空気の後流にできる淀み部を利用し
て、ガスタービン燃焼器で必要とする空気量をガスター
ビン燃焼器内の中心部まで十分に供給できるようにして
ある。
孔からライナー内に空気が供給される場合、ライナー内
に取り入れ直後の空気の後流にできる淀み部を利用し
て、ガスタービン燃焼器で必要とする空気量をガスター
ビン燃焼器内の中心部まで十分に供給できるようにして
ある。
【0023】すなわち、高温燃焼ガス流に直交してライ
ナーより空気を取り入れる場合、空気の後流に高温燃焼
ガス流の淀み部が発生する。このことは、例えば、流れ
に直交して円柱を挿入した場合、円柱の後流にできる淀
み部と原理的には全く同様の現象である。
ナーより空気を取り入れる場合、空気の後流に高温燃焼
ガス流の淀み部が発生する。このことは、例えば、流れ
に直交して円柱を挿入した場合、円柱の後流にできる淀
み部と原理的には全く同様の現象である。
【0024】ライナーから取り入れる空気は気体である
ため、空気は高温燃焼ガス流によって流され、高温燃焼
ガス流に混合することになるが、現象は上記の円柱の場
合と全く同じであり、空気の後流に淀み部ができる。
ため、空気は高温燃焼ガス流によって流され、高温燃焼
ガス流に混合することになるが、現象は上記の円柱の場
合と全く同じであり、空気の後流に淀み部ができる。
【0025】この淀み部の流速は、これより上流の高温
燃焼ガス流の流速と比べるとかなり小さく、ライナーか
ら取り入れ直後の空気流のすぐ後では逆流となる。そし
て、この淀み部の流速は、ライナーから取り入れ直後の
空気流の位置から離れるにつれて、高温燃焼ガス流によ
って増大し、やがては高温燃焼ガス流と同じ流速とな
る。
燃焼ガス流の流速と比べるとかなり小さく、ライナーか
ら取り入れ直後の空気流のすぐ後では逆流となる。そし
て、この淀み部の流速は、ライナーから取り入れ直後の
空気流の位置から離れるにつれて、高温燃焼ガス流によ
って増大し、やがては高温燃焼ガス流と同じ流速とな
る。
【0026】本発明では、複数の空気孔を高温燃焼ガス
の流動方向に合わせて直列に配置したものを複数列並設
し、かつ直列に配置した空気孔間のピッチを従来より小
さくしてある。したがって、空気孔の後流にできる淀み
部の中に空気を流入させ、空気の貫通距離を大きくとる
ことができるので、高温燃焼ガスと空気との混合状態を
飛躍的に改善することが可能となり、低NOx化を図る
ことができる。
の流動方向に合わせて直列に配置したものを複数列並設
し、かつ直列に配置した空気孔間のピッチを従来より小
さくしてある。したがって、空気孔の後流にできる淀み
部の中に空気を流入させ、空気の貫通距離を大きくとる
ことができるので、高温燃焼ガスと空気との混合状態を
飛躍的に改善することが可能となり、低NOx化を図る
ことができる。
【0027】すなわち、ライナーの空気孔から取り入れ
直後の空気の後流にできる淀み部、すなわち高温燃焼ガ
スの流速の小さい部分に次の空気を流入させ、空気の貫
通距離を大きくしている。また、3個の空気孔を設けて
あるので、貫通距離を大きくすることができる。
直後の空気の後流にできる淀み部、すなわち高温燃焼ガ
スの流速の小さい部分に次の空気を流入させ、空気の貫
通距離を大きくしている。また、3個の空気孔を設けて
あるので、貫通距離を大きくすることができる。
【0028】また、上記の淀み部における高温燃焼ガス
の流速の小さい部分に、次の空気を流入させる場合、次
の空気を流入させる空気孔の径を、これより上流側の空
気孔からの空気流によって形成される淀み部内にある範
囲内において、この上流側の空気孔の径よりも大きくで
きるので、高温燃焼ガスと空気との混合状態、及び低N
Ox化を、より改善することが可能である。
の流速の小さい部分に、次の空気を流入させる場合、次
の空気を流入させる空気孔の径を、これより上流側の空
気孔からの空気流によって形成される淀み部内にある範
囲内において、この上流側の空気孔の径よりも大きくで
きるので、高温燃焼ガスと空気との混合状態、及び低N
Ox化を、より改善することが可能である。
【0029】更に、空気孔の形状を円形のほかに、高温
燃焼ガス流の方向に長径の方向を合わせた楕円又は長方
形にしてあるので、状況に応じて適当な形状のものを選
択することができる。
燃焼ガス流の方向に長径の方向を合わせた楕円又は長方
形にしてあるので、状況に応じて適当な形状のものを選
択することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。
る。
【0031】図1は、本発明の一実施例のガスタービン
燃焼器の模式縦断面図である。空気圧縮機より送られた
空気は、空気室1に供給され、稀釈空気2、燃焼空気3
及び1次燃焼空気4としてガスタービン燃焼器に送られ
る。
燃焼器の模式縦断面図である。空気圧縮機より送られた
空気は、空気室1に供給され、稀釈空気2、燃焼空気3
及び1次燃焼空気4としてガスタービン燃焼器に送られ
る。
【0032】1次燃焼空気4は1次空気スワラー16に
より旋回を伴った1次燃焼空気流5として、また燃料6
は燃料ノズル7から、それぞれ燃焼室8へ供給され、両
者が混合して燃焼し、高温燃焼ガスが発生する。なお、
高温燃焼ガス流線19を図1に破線で示してある。
より旋回を伴った1次燃焼空気流5として、また燃料6
は燃料ノズル7から、それぞれ燃焼室8へ供給され、両
者が混合して燃焼し、高温燃焼ガスが発生する。なお、
高温燃焼ガス流線19を図1に破線で示してある。
【0033】高温燃焼ガスが膨張し、外部が外筒11や
ふく射シールド筒10によって覆われているライナー9
内を流下して行くにつれて、高温燃焼ガス流量は増加す
る。このため、高温燃焼ガス流線19とライナー9の軸
線となす角は、θ2<θ1となり、小さくなる傾向にあ
る。また、ライナー9内の高温燃焼ガスが非旋回流の場
合は、この流れはライナー9の軸と平行となる。
ふく射シールド筒10によって覆われているライナー9
内を流下して行くにつれて、高温燃焼ガス流量は増加す
る。このため、高温燃焼ガス流線19とライナー9の軸
線となす角は、θ2<θ1となり、小さくなる傾向にあ
る。また、ライナー9内の高温燃焼ガスが非旋回流の場
合は、この流れはライナー9の軸と平行となる。
【0034】本実施例では、燃焼空気孔17及び稀釈空
気孔18を、それぞれ高温燃焼ガス流線19に合わせて
直列にライナー9に配置してある。
気孔18を、それぞれ高温燃焼ガス流線19に合わせて
直列にライナー9に配置してある。
【0035】すなわち、図1に示すように、高温燃焼ガ
ス流線19に合わせて燃焼空気孔17が直列に配置され
ているので、最初の燃焼空気孔17から流入した燃焼空
気2によって生じる淀み部により、この淀み部のない場
合に比べて、次の燃焼空気2は高温燃焼ガス流の影響を
受けることが少ないので、ライナー9の中心部に到達す
る距離、すなわち貫通距離が長くなる。
ス流線19に合わせて燃焼空気孔17が直列に配置され
ているので、最初の燃焼空気孔17から流入した燃焼空
気2によって生じる淀み部により、この淀み部のない場
合に比べて、次の燃焼空気2は高温燃焼ガス流の影響を
受けることが少ないので、ライナー9の中心部に到達す
る距離、すなわち貫通距離が長くなる。
【0036】その次の燃焼空気2の貫通距離は、前段の
2個の燃焼空気2の影響により、更に増加してライナー
9の中心部まで容易に燃焼空気3を供給させることが可
能となる。
2個の燃焼空気2の影響により、更に増加してライナー
9の中心部まで容易に燃焼空気3を供給させることが可
能となる。
【0037】このように燃焼空気3をライナー9の中心
部までの供給が可能となるので、この中心部での燃焼ガ
スの異常な高温度化を避けることができ、NOxの発生
量を少なく抑えることができる。
部までの供給が可能となるので、この中心部での燃焼ガ
スの異常な高温度化を避けることができ、NOxの発生
量を少なく抑えることができる。
【0038】また、図1では燃焼空気孔17は3段であ
るが、それよりも多段とすることによって、ライナー9
の中心部のみならず、その外側の領域を含めて均等に燃
焼空気3を供給できるので、NOxの発生量を最小に抑
えることができる。
るが、それよりも多段とすることによって、ライナー9
の中心部のみならず、その外側の領域を含めて均等に燃
焼空気3を供給できるので、NOxの発生量を最小に抑
えることができる。
【0039】また、稀釈空気孔18から供給される稀釈
空気2を高温燃焼ガス中に供給することによって、高温
燃焼ガス流20は、空気室ケーシング13内に設けてあ
るトランジションピ−ス14内を通過した後の燃焼器出
口15では、より均一な温度分布となる。
空気2を高温燃焼ガス中に供給することによって、高温
燃焼ガス流20は、空気室ケーシング13内に設けてあ
るトランジションピ−ス14内を通過した後の燃焼器出
口15では、より均一な温度分布となる。
【0040】また、燃焼空気3を高温燃焼ガス中に拡散
させることが可能となり、良好な燃焼状態を得ることが
できる。更に、CO及び未燃炭化水素などの発生を抑え
ることが可能となり、高効率燃焼を実現することができ
る。
させることが可能となり、良好な燃焼状態を得ることが
できる。更に、CO及び未燃炭化水素などの発生を抑え
ることが可能となり、高効率燃焼を実現することができ
る。
【0041】以上、本発明の一実施例について説明した
が、更に図2〜図4を用いて上記の説明を補足する。
が、更に図2〜図4を用いて上記の説明を補足する。
【0042】図2は図1の高温燃焼ガスと燃焼空気との
関係の略解図、図3は図1の補足説明用の横風を受ける
軸対称噴流の略解図、図4は図3における軸対称噴流の
発達状況の説明図であり、図3及び図4は、N.ラジャ
ラトナム原著(野村安正訳)、噴流、森北出版株式会社
(1981)発行、P.179〜180に掲載されてい
るものである。
関係の略解図、図3は図1の補足説明用の横風を受ける
軸対称噴流の略解図、図4は図3における軸対称噴流の
発達状況の説明図であり、図3及び図4は、N.ラジャ
ラトナム原著(野村安正訳)、噴流、森北出版株式会社
(1981)発行、P.179〜180に掲載されてい
るものである。
【0043】発明者らの燃焼実験によれば、図2に示す
ように、高温燃焼ガス流速21は、燃焼空気孔17から
ライナー9(図1参照)内に流入した燃焼空気3(図1参
照)によって、その後流に淀み部22を形成し、淀み部
形成限界線23を境にして、その外側は通常の高温燃焼
ガス流速21となる。
ように、高温燃焼ガス流速21は、燃焼空気孔17から
ライナー9(図1参照)内に流入した燃焼空気3(図1参
照)によって、その後流に淀み部22を形成し、淀み部
形成限界線23を境にして、その外側は通常の高温燃焼
ガス流速21となる。
【0044】すなわち、(A)-(A)断面上では、淀み部
流速分布24の中央部は逆流となる。その後流の(B)-
(B)断面上では、淀み部流速分布24には逆流部が消滅
するが、中央部の流速は通常の高温燃焼ガス流速21に
比べて小さい。
流速分布24の中央部は逆流となる。その後流の(B)-
(B)断面上では、淀み部流速分布24には逆流部が消滅
するが、中央部の流速は通常の高温燃焼ガス流速21に
比べて小さい。
【0045】更にその後流の(C)-(C)断面上では、淀
み部22の中央部の流速は高温燃焼ガス流速21に引き
ずられて、大きく回復する。すなわち、燃焼空気孔17
の中心から任意の断面までの距離をL、燃焼空気孔17
の直径をdとした場合、L/dが3程度までは、かなり
強い淀み部が形成される。
み部22の中央部の流速は高温燃焼ガス流速21に引き
ずられて、大きく回復する。すなわち、燃焼空気孔17
の中心から任意の断面までの距離をL、燃焼空気孔17
の直径をdとした場合、L/dが3程度までは、かなり
強い淀み部が形成される。
【0046】また、後流に設ける燃焼空気孔17の径
が、すぐ上流の燃焼空気孔17の径の1.3倍以内であ
れば、後流に設ける燃焼空気孔17は、すぐ上流の燃焼
空気孔17により形成される淀み部22内にあるため、
高温燃焼ガス流速21の影響を受けることはない。
が、すぐ上流の燃焼空気孔17の径の1.3倍以内であ
れば、後流に設ける燃焼空気孔17は、すぐ上流の燃焼
空気孔17により形成される淀み部22内にあるため、
高温燃焼ガス流速21の影響を受けることはない。
【0047】図3の(a)には、直径がdのノズルから
流速U0で噴出される流れが、この流れに対して直角方
向に流れている一様流U1の影響を受ける状況を示して
いる。
流速U0で噴出される流れが、この流れに対して直角方
向に流れている一様流U1の影響を受ける状況を示して
いる。
【0048】この流れの形態は3つに分けられ、Iの領
域は、いわゆるポテンシャル・コア領域で流れの中心部
が流速U0を保存している領域であり、IIの領域は一様
流U1によって流される最大偏向領域、IIIの領域は一様
流と混合する渦領域である。x-x断面図を図3の
(b)に示すが、流れの垂直断面形状は、いわゆる肝臓
形断面となり、一様流によって押しつぶされ、横に拡が
った形状となる。
域は、いわゆるポテンシャル・コア領域で流れの中心部
が流速U0を保存している領域であり、IIの領域は一様
流U1によって流される最大偏向領域、IIIの領域は一様
流と混合する渦領域である。x-x断面図を図3の
(b)に示すが、流れの垂直断面形状は、いわゆる肝臓
形断面となり、一様流によって押しつぶされ、横に拡が
った形状となる。
【0049】発明者らが着目した淀み部は、IIの最大偏
向領域までであり、IIIの渦領域は含まれていない。す
なわち、高温燃焼ガス流へ燃焼空気流が直交する場合に
は、ガスと空気間の密度差が影響し、上記のように燃焼
空気孔径dの3倍程度までが、次の燃焼空気孔から流入
する燃焼空気の貫通距離を増加させる効果的を有する。
向領域までであり、IIIの渦領域は含まれていない。す
なわち、高温燃焼ガス流へ燃焼空気流が直交する場合に
は、ガスと空気間の密度差が影響し、上記のように燃焼
空気孔径dの3倍程度までが、次の燃焼空気孔から流入
する燃焼空気の貫通距離を増加させる効果的を有する。
【0050】図4には、図3のξ軸上での流れの垂直断
面形状の変化を示してある。ξ軸上での流れは、一様流
に流されて押しつぶされるため、その断面は横に拡がる
ようになる。図4においてハッチングをした部分が、い
わゆるポテンシャル・コア部であり、図3のξ軸上での
流れ上で、ノズルの中心から任意の位置までの距離をξ
とした場合、ξ/dが3.8程度でも噴出流速の50%
程度が保存されている。
面形状の変化を示してある。ξ軸上での流れは、一様流
に流されて押しつぶされるため、その断面は横に拡がる
ようになる。図4においてハッチングをした部分が、い
わゆるポテンシャル・コア部であり、図3のξ軸上での
流れ上で、ノズルの中心から任意の位置までの距離をξ
とした場合、ξ/dが3.8程度でも噴出流速の50%
程度が保存されている。
【0051】本発明の一実施例は、上記の実験結果及び
文献を参考にして、空気孔の配置及び大きさを決定して
いる。
文献を参考にして、空気孔の配置及び大きさを決定して
いる。
【0052】図5は、図1における燃焼空気孔から流入
された燃焼空気の流れの説明図である。なお、説明が分
かりやすいように、ここでは高温燃焼ガス流に旋回を与
えない場合を例にとり説明する。
された燃焼空気の流れの説明図である。なお、説明が分
かりやすいように、ここでは高温燃焼ガス流に旋回を与
えない場合を例にとり説明する。
【0053】ライナー9内には高温燃焼ガス流速21
が、図示にように流れているものとする。第1空気孔2
5から燃焼室8内に流入した第1空気流26は、高温燃
焼ガス流速21によって図示のように曲げられた形状と
なる。
が、図示にように流れているものとする。第1空気孔2
5から燃焼室8内に流入した第1空気流26は、高温燃
焼ガス流速21によって図示のように曲げられた形状と
なる。
【0054】また、第1空気孔25の後流に設けてある
第2空気孔27から燃焼室8内に流入した第2空気流2
8は、その上流の第1空気流26によって形成される淀
み部のために高温燃焼ガス流速21の影響を受けずに直
進し、第1空気流26から突き出た箇所で、高温燃焼ガ
ス流速21により曲げられる。
第2空気孔27から燃焼室8内に流入した第2空気流2
8は、その上流の第1空気流26によって形成される淀
み部のために高温燃焼ガス流速21の影響を受けずに直
進し、第1空気流26から突き出た箇所で、高温燃焼ガ
ス流速21により曲げられる。
【0055】また、第3空気孔29から燃焼室8内に流
入した第3空気流30は、その上流の第2空気流28に
より高温燃焼ガス流速21の影響を受けずに直進し、第
2空気流28から突き出した箇所で初めて高温燃焼ガス
流速21によって曲げられることになる。
入した第3空気流30は、その上流の第2空気流28に
より高温燃焼ガス流速21の影響を受けずに直進し、第
2空気流28から突き出した箇所で初めて高温燃焼ガス
流速21によって曲げられることになる。
【0056】このように高温燃焼ガス流速21の方向に
合わせて直列に空気孔を配設してあるので、ライナー中
心軸31まで空気を供給することができる。図2に示し
たように淀み部形成限界線23の幅は、燃焼空気孔17
の径dより大きくなるので、高温燃焼ガス流速21の方
向に合わせて配置した空気孔に多少のずれがあっても、
効果にはあまり影響しない。
合わせて直列に空気孔を配設してあるので、ライナー中
心軸31まで空気を供給することができる。図2に示し
たように淀み部形成限界線23の幅は、燃焼空気孔17
の径dより大きくなるので、高温燃焼ガス流速21の方
向に合わせて配置した空気孔に多少のずれがあっても、
効果にはあまり影響しない。
【0057】また、第1空気孔25、第2空気孔27及
び第3空気孔29の最適位置は、それらの空気孔から供
給される空気の流れが高温燃焼ガス流に最も影響を受け
ない位置、すなわち高温燃焼ガス流に流されにくい位置
が好ましく、図2における(A)-(A)断面と(B)-(B)断
面との間が最適となる。
び第3空気孔29の最適位置は、それらの空気孔から供
給される空気の流れが高温燃焼ガス流に最も影響を受け
ない位置、すなわち高温燃焼ガス流に流されにくい位置
が好ましく、図2における(A)-(A)断面と(B)-(B)断
面との間が最適となる。
【0058】図6は図5のA矢視図であり、下流側か
ら、これら3つの空気の流れを、それぞれ示したもので
ある。なお、この空気の流れの拡がりの様子は、図3及
び図4を参考にして求めている。なお、図6はライナー
9(図1参照)の断面が円筒状で、空気孔を周方向に8
分割して配設した場合を例にとっている。
ら、これら3つの空気の流れを、それぞれ示したもので
ある。なお、この空気の流れの拡がりの様子は、図3及
び図4を参考にして求めている。なお、図6はライナー
9(図1参照)の断面が円筒状で、空気孔を周方向に8
分割して配設した場合を例にとっている。
【0059】第1空気孔25から流入した第1空気流2
6は、高温燃焼ガス流速21の影響を受けて図示のよう
に周方向に拡がるが、その後の第2空気孔27から流入
する第2空気流28では、貫通距離が長くなり、隣りの
第2空気孔27から流入した第2空気流28と干渉して
2次渦が発生し、拡散が助長する。また、第3空気孔2
9から流入する第3空気流30は、更に貫通距離が長く
なり、ライナー9の中心部まで到達する。
6は、高温燃焼ガス流速21の影響を受けて図示のよう
に周方向に拡がるが、その後の第2空気孔27から流入
する第2空気流28では、貫通距離が長くなり、隣りの
第2空気孔27から流入した第2空気流28と干渉して
2次渦が発生し、拡散が助長する。また、第3空気孔2
9から流入する第3空気流30は、更に貫通距離が長く
なり、ライナー9の中心部まで到達する。
【0060】すなわち、ライナー9内の高温燃焼ガスへ
の空気の供給は、第1空気流26、第2空気流28及び
第3空気流30の貫通距離が、それぞれ異なるので、各
領域に均等に空気を供給することができる。一方、高温
燃焼ガス流が旋回流の場合は、その流れ方向に合わせて
空気孔を直列に配設してあるので、上記の場合と全く同
様の効果を得ることができる。
の空気の供給は、第1空気流26、第2空気流28及び
第3空気流30の貫通距離が、それぞれ異なるので、各
領域に均等に空気を供給することができる。一方、高温
燃焼ガス流が旋回流の場合は、その流れ方向に合わせて
空気孔を直列に配設してあるので、上記の場合と全く同
様の効果を得ることができる。
【0061】図7は、本発明の他の実施例の説明図であ
る。本実施例は、燃焼によって発生する高温燃焼ガス流
に旋回を与えず、更にライナー内に内筒を設けて環状の
燃焼室を構成させた場合である。
る。本実施例は、燃焼によって発生する高温燃焼ガス流
に旋回を与えず、更にライナー内に内筒を設けて環状の
燃焼室を構成させた場合である。
【0062】ガスタービンの圧縮機から供給される空気
は、空気室1に送られ、一部は稀釈空気2となり、更に
他の一部は燃焼空気3となり、更に他の一部は1次燃焼
空気4となり、残りの空気は内筒冷却空気流32として
燃焼室8内へ供給される。
は、空気室1に送られ、一部は稀釈空気2となり、更に
他の一部は燃焼空気3となり、更に他の一部は1次燃焼
空気4となり、残りの空気は内筒冷却空気流32として
燃焼室8内へ供給される。
【0063】一方、燃料6は、燃料マニホルド33に送
られ、ここより燃料ノズル7に供給され、燃料噴流34
として燃焼室8へ供給される。
られ、ここより燃料ノズル7に供給され、燃料噴流34
として燃焼室8へ供給される。
【0064】本実施例では、燃焼室8内では、高温燃焼
ガス流20に旋回成分が存在しないので、高温燃焼ガス
流20はライナー9軸に平行な流れとなり、ライナー9
に配設された燃焼空気孔17は、ライナー9軸に平行な
直列配置となる。なお、燃焼空気孔17は、ライナー9
を周方向に8分割した各分割領域に設けた場合である。
しかし、この分割数については特に限定しない。
ガス流20に旋回成分が存在しないので、高温燃焼ガス
流20はライナー9軸に平行な流れとなり、ライナー9
に配設された燃焼空気孔17は、ライナー9軸に平行な
直列配置となる。なお、燃焼空気孔17は、ライナー9
を周方向に8分割した各分割領域に設けた場合である。
しかし、この分割数については特に限定しない。
【0065】一方、稀釈空気孔18は、前述の実施例の
場合と同様に、燃焼空気孔17の後流側に配置し、ライ
ナー9の中心部に稀釈空気2を供給している。この稀釈
空気2は、燃焼器出口15におけるガス温度のレベルに
よって変化し、ガス温度を特に1500℃程度の高温と
する場合には、稀釈空気2の供給量はほどんと零とな
る。すなわち、稀釈空気2の供給量は、燃焼器出口15
において必要な燃焼ガス温度によって決定される。
場合と同様に、燃焼空気孔17の後流側に配置し、ライ
ナー9の中心部に稀釈空気2を供給している。この稀釈
空気2は、燃焼器出口15におけるガス温度のレベルに
よって変化し、ガス温度を特に1500℃程度の高温と
する場合には、稀釈空気2の供給量はほどんと零とな
る。すなわち、稀釈空気2の供給量は、燃焼器出口15
において必要な燃焼ガス温度によって決定される。
【0066】すなわち、本実施例では、燃焼空気3及び
稀釈空気2を、それぞれライナー9の軸直角断面上にお
いて、均等にライナー9の中央部まで供給している。
稀釈空気2を、それぞれライナー9の軸直角断面上にお
いて、均等にライナー9の中央部まで供給している。
【0067】なお、上記の各実施例は、空気孔が丸形の
場合であるが、長径を高温燃焼ガスの流線に合わせた楕
円又は長方形の空気孔を用いることができ、いずれの場
合も、丸形の場合と同様、又はそれ以上の効果を得るこ
とができる。
場合であるが、長径を高温燃焼ガスの流線に合わせた楕
円又は長方形の空気孔を用いることができ、いずれの場
合も、丸形の場合と同様、又はそれ以上の効果を得るこ
とができる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、ガスタービン燃焼器に
ついて、次の効果が得られる。
ついて、次の効果が得られる。
【0069】(1)燃焼ガス中に過剰の空気を短時間に
均一に供給することができるので、燃焼によって発生す
るNOxの発生量を極く小さく抑制することができる。
均一に供給することができるので、燃焼によって発生す
るNOxの発生量を極く小さく抑制することができる。
【0070】(2)燃焼ガスを稀釈する空気を短時間に
均一に供給することができるので、燃焼器出口における
温度分布を極めて良好に均一化することが可能となり、
ガスタ−ビンの熱効率の向上、ガスタ−ビンの長寿命
化、更に信頼性の向上を図ることができる。
均一に供給することができるので、燃焼器出口における
温度分布を極めて良好に均一化することが可能となり、
ガスタ−ビンの熱効率の向上、ガスタ−ビンの長寿命
化、更に信頼性の向上を図ることができる。
【0071】(3)燃焼ガス中へ空気を短時間に均一に
供給することができるので、局所的に過剰に供給される
空気による燃焼ガスの冷却を回避することが可能とな
り、COや未燃炭化水素などの不完全燃焼生成物の発生
を抑制し、燃焼効率の向上を図ることができる。
供給することができるので、局所的に過剰に供給される
空気による燃焼ガスの冷却を回避することが可能とな
り、COや未燃炭化水素などの不完全燃焼生成物の発生
を抑制し、燃焼効率の向上を図ることができる。
【図1】本発明の一実施例の模式縦断面図である。
【図2】図2は図1の高温燃焼ガスと燃焼空気との関係
の説明図である。
の説明図である。
【図3】図3は図1の補足説明用の横風を受ける軸対称
噴流の略解図である。
噴流の略解図である。
【図4】図4は図3における軸対称噴流の発達状況の略
解図である。
解図である。
【図5】図1の燃焼空気の流れ状況の説明図である。
【図6】図5のA矢視図である。
【図7】本発明の他の実施例の模式縦断面図である。
【図8】従来のガスタービン燃焼器の説明図である。
1…空気室、2…稀釈空気、3…燃焼空気、4…1次燃
焼空気、5…1次燃焼空気流、6…燃料、7…燃料ノズ
ル、8…燃焼室、9…ライナ−、10…ふく射シ−ルド
筒、11…外筒、12…点火栓、13…空気室ケ−シン
グ、14…トランジションピ−ス、15…燃焼器出口、
16…1次空気スワラー、17…燃焼空気孔、18…稀
釈空気孔、19…高温燃焼ガス流線、20…高温燃焼ガ
ス流、21…高温燃焼ガス流速、22…淀み部、23…
淀み部形成限界線、24…淀み部流速分布、25…第1
空気孔、26…第1空気流、27…第2空気孔、28…
第2空気流、29…第3空気孔、30…第3空気流、3
1…ライナー中心軸、32…内筒冷却空気流、33…燃
料マニホールド、34…燃料噴流、35…内筒、36…
燃料配管、37…第1燃料配管、38…第2燃料配管、
39…第1制御弁、40…第2制御弁、41…主燃料ノ
ズル、42…副燃料ノズル、43…副燃焼室、44…空
気孔、45…1次燃焼域、46…2次燃焼域、47…稀
釈領域。
焼空気、5…1次燃焼空気流、6…燃料、7…燃料ノズ
ル、8…燃焼室、9…ライナ−、10…ふく射シ−ルド
筒、11…外筒、12…点火栓、13…空気室ケ−シン
グ、14…トランジションピ−ス、15…燃焼器出口、
16…1次空気スワラー、17…燃焼空気孔、18…稀
釈空気孔、19…高温燃焼ガス流線、20…高温燃焼ガ
ス流、21…高温燃焼ガス流速、22…淀み部、23…
淀み部形成限界線、24…淀み部流速分布、25…第1
空気孔、26…第1空気流、27…第2空気孔、28…
第2空気流、29…第3空気孔、30…第3空気流、3
1…ライナー中心軸、32…内筒冷却空気流、33…燃
料マニホールド、34…燃料噴流、35…内筒、36…
燃料配管、37…第1燃料配管、38…第2燃料配管、
39…第1制御弁、40…第2制御弁、41…主燃料ノ
ズル、42…副燃料ノズル、43…副燃焼室、44…空
気孔、45…1次燃焼域、46…2次燃焼域、47…稀
釈領域。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勲 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 岩井 一躬 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内
Claims (8)
- 【請求項1】 燃料と空気とを燃焼室内に供給し、両者
を混合して燃焼させ、高温燃焼ガスを発生させるガスタ
ービン燃焼器において、前記ガスタービン燃焼器のライ
ナーに、複数列にわたり各列とも複数個の燃焼用空気孔
を、該燃焼用空気孔の中心軸延長線が前記ライナーの内
部に形成される前記高温燃焼ガスの同一の流線をそれぞ
れ貫通するように直列に配設してあることを特徴とする
ガスタービン燃焼器。 - 【請求項2】 前記高温燃焼ガスが非旋回流である請求
項1記載のガスタービン燃焼器。 - 【請求項3】 前記燃焼用空気孔が円形であり、前記燃
焼用空気孔の中心軸延長線の前記流線からのずれが、前
記燃焼用空気孔の半径以内である請求項1又は2記載の
ガスタービン燃焼器。 - 【請求項4】 前記各列の複数個設置されている前記燃
焼用空気孔のピッチが、該燃焼用空気孔の直径の3倍以
内である請求項1、2又は3記載のガスタービン燃焼
器。 - 【請求項5】 前記各列の複数個設置されている前記燃
焼用空気孔のうち、上流側に位置する燃焼用空気孔の直
径に対して、該燃焼用空気孔の後流側に隣接して位置す
る燃焼用空気孔の直径が1.3倍以内である請求項1、
2又は3記載のガスタービン燃焼器。 - 【請求項6】 前記燃焼用空気孔は該燃焼用空気孔の長
径の方向が前記流線の方向と一致する楕円又は長方形で
あり、前記楕円又は前記長方形の中心軸延長線の前記流
線からのずれが、前記楕円又は前記長方形の短径以内で
ある請求項1又は2記載のガスタービン燃焼器。 - 【請求項7】 前記燃焼用空気孔のピッチが、前記燃焼
用空気孔の長径の3倍以内である請求項6記載のガスタ
ービン燃焼器。 - 【請求項8】 前記燃焼用空気孔のうち、上流側に位置
する燃焼用空気孔の短径に対して、該燃焼用空気孔の後
流側に隣接して位置する燃焼用空気孔の短径が1.3倍
以内である請求項6記載のガスタービン燃焼器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6980893A JPH06281144A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | ガスタービン燃焼器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6980893A JPH06281144A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | ガスタービン燃焼器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06281144A true JPH06281144A (ja) | 1994-10-07 |
Family
ID=13413430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6980893A Pending JPH06281144A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | ガスタービン燃焼器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06281144A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000304261A (ja) * | 1999-04-15 | 2000-11-02 | United Technol Corp <Utc> | タービンエンジンの燃焼カン |
JP2004003835A (ja) * | 2002-04-29 | 2004-01-08 | General Electric Co <Ge> | ガスタービンエンジンの燃焼器ライナ用の多孔パッチ |
GB2461542A (en) * | 2008-07-03 | 2010-01-06 | Rolls Royce Plc | Combustion Arrangement with Dilution Ports and Associated Cooling Air Trim Ports |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP6980893A patent/JPH06281144A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000304261A (ja) * | 1999-04-15 | 2000-11-02 | United Technol Corp <Utc> | タービンエンジンの燃焼カン |
JP2004003835A (ja) * | 2002-04-29 | 2004-01-08 | General Electric Co <Ge> | ガスタービンエンジンの燃焼器ライナ用の多孔パッチ |
JP4597489B2 (ja) * | 2002-04-29 | 2010-12-15 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | ガスタービンエンジンの燃焼器ライナ用の多孔パッチ |
GB2461542A (en) * | 2008-07-03 | 2010-01-06 | Rolls Royce Plc | Combustion Arrangement with Dilution Ports and Associated Cooling Air Trim Ports |
GB2461542B (en) * | 2008-07-03 | 2010-10-13 | Rolls Royce Plc | Combustion Arrangement with Dilution and Trim Ports |
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