JPH0628084Y2 - 生体電極用リード線装着具 - Google Patents

生体電極用リード線装着具

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JPH0628084Y2
JPH0628084Y2 JP1989138842U JP13884289U JPH0628084Y2 JP H0628084 Y2 JPH0628084 Y2 JP H0628084Y2 JP 1989138842 U JP1989138842 U JP 1989138842U JP 13884289 U JP13884289 U JP 13884289U JP H0628084 Y2 JPH0628084 Y2 JP H0628084Y2
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bioelectrode
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正夫 小池
修 白川
泰汎 鈴木
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Fukuda Denshi Co Ltd
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Riken Corp
Fukuda Denshi Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、生体電極用リード線装着具、特に生体の皮膚
に取り付けた生体電極に心電計等の医療電子機器のリー
ド線を接続する生体電極用リード線装着具に関するもの
である。
従来の技術 従来、生体内に発生する生体電気を外部に誘導し、記
録、診断する心電図、筋電図、脳波計等の電気計測機器
は広く医療活動に利用されている。作動増幅器及び記録
計を含む測定機器と皮膚との間には、生体内の微弱電位
を導出するための高感度かつ安定な誘導電極が用いられ
る。誘導電極から得られる電気信号中には、電極対電圧
又はオフセット電圧等の電位差、初期ドリフト特性、雑
音特性、インピーダンス特性、除細動特性を表示する電
気信号が含まれる。
また、電極材料、電解質の組成若しくは均一性等の特性
に加えて、電極と被測定部との電気的接触状態及び電極
とリード線との間の電気機械的接続状態の安定性が電極
特性に重大な影響を及ぼす。一般に生体電極側の凸部に
装着具側の凹部を圧入するスナップイン構造が用いられ
ている。
考案が解決しようとする課題 しかし、心電図を長時間測定記録する場合、生体電極、
リード線及びホルダー心電計を装着した状態で患者が生
活を営むため、衣擦れ時に電極とリード線装着具との間
の相対的位置変動によって発生するノイズが心電図に雑
音として表示され正確な診断の障害となる。また、患者
の運動中に心臓活動の電位を監視する運動負荷測定で
は、体動によってホルダー心電図と同様な前記問題が発
生する。これは、電極側の凸部と装着具側の凹部を圧入
結合するスナップイン構造によって電極と装着具とが電
気的に接続されるためである。スナップイン構造は、細
い金属線のバネで電極を挟持するために、反復使用の結
果、バネの弾力が著しく低下するので、使用開始時に強
いバネ弾力を設定しなければならない。
バネによる電極と装着具との結合力が弱過ぎると前記雑
音が発生し易く、逆に結合力が強すぎると、電極への着
脱が困難となり、電極を損傷したり、電極内の電解液が
露出する欠点がある。電解液の漏出により、活動電位
を導出する有効面積が変化する、電解液の外部漏出に
より、不要信号までを誘導する、電解を被測定部に固
定する粘着面の粘着強度を低下させる、等の不具合が生
ずる。
従って、熟練者によって電極とリード線とを接続しなけ
ればならない課題があった。
一方、スナップイン構造の欠点を回避するため案出され
たクリップ構造は、電極への着脱時にバネを拡張する操
作を要する上、装着具自身の重量が増加して、患者の微
動に追従せず、雑音発生の一因とることも大きな課題で
あった。
更に、近年普及したMRI(核磁気共鳴)装置の画像処
理に心電図のモニターとを併用して、ニッケルメッキ等
の従来の磁性材料を装着具に用いた場合には、使用する
電流によって磁性材料に集中する磁束が画像に影響を与
え、正確な診断を阻害する不都合も発生している。
本考案の目的は、誘導電極とリード線とを容易に着脱で
きかつ装着状態で電気的安定性に優れた生体電極用リー
ド線装着具を提供することにある。
課題を解決するための手段 本考案による生体電極用リード線装着具は、貫通孔を備
えた絶縁製のケースと、ケース内に配置されたばねクリ
ップとが備えている。ばねクリップは円弧部と、円弧部
から直径とほぼ並行に伸びる一対の挟持部とを有する。
ケースの貫通孔を通る生体電極に設けられた電極部をば
ねクリップの挟持部により挟持して、ばねクリップを通
じて生体電極から電気信号を取り出すことができる。
頭部と、頭部の下方に形成された首部とが電極部に設け
られ、ばねクリップは非磁性金属により形成される。ば
ねクリップは、生体電極用リード線装着具を生体電極に
対して移動するときに、一対の挟持部が電極部の頭部を
乗り越えて首部に移動し又は首部から頭部を乗り越えて
電極部から分離できる弾力性を有する。電極部を固定す
るホルダに形成した球面部に対して相補的な形状の球面
部がケースに形成される。
本考案の実施例では、ばねクリップは0.6〜1.5mm
の範囲内の線径を有する。ばねクリップはSUS30
4、316、330オーステナイト系ステンレス鋼又は
青銅から選択された非磁性材料により形成される。ばね
クリップの挟持部は直線状又はく字状に形成される。ケ
ースの外周に突起が設けられる。ケースの下端をホルダ
の鍔部に当接される。ケースに開口部が形成され、生体
電極の首部が挟持されたときに、開口部から生体電極の
頭部が露出する。ばねクリップを電磁遮蔽する非磁性の
シールド板がケース内に設けられる。
作用 生体電極用リード線装着具を生体電極に対して押圧した
ときに、ばねクリップの一対の挟持部が互いに離間する
方向に移動して電極部の頭部を乗り越えて首部に移動し
て、生体電極用リード線装着具を生体電極に容易に装着
できる。逆に、生体電極用リード線装着具を生体電極に
対して引張したときに、電極部の首部に接触するばねク
リップの一対の挟持部が互いに離間する方向に移動して
電極部の頭部を乗り越えて生体電極から生体電極用リー
ド線装着具を分離できる。また、電極部を固定するホル
ダに形成した球面部に対して相補的な形状の球面部をケ
ースに形成したので、ホルダとケースとの球面部を介し
て生体電極用リード線装着具が生体電極に対して球面運
動が可能となる。このため、生体電極用リード線装着具
が患者の運動に追従し、雑音の発生を阻止することがで
きる。更に、ばねクリップを非磁性金属により形成する
ので、磁性体の使用による電子装置への悪影響を防止す
ることができる。
実施例 以下、本考案による生体電極用リード線装着具の実施例
を第1図〜第6図について説明する。
本考案による生体電極用リード線装着具3を生体電極1
4に取り付けた状態を示す第4図から明かなように、生
体電極用リード線装着具3は、上部ケース片1eと下部
ケース片1fとを備えたケース1と、ケース1内に配置
されたばねクリップ2と、ケース1を包囲する外枠1d
とを備えている。ケース1及び外枠1dは合成樹脂等の
絶縁性材料で形成され、ケース1の下部ケース片1fに
は貫通孔1cが形成され、貫通孔1cの下方には球面部
1hが設けられる。外枠1dに設けられた一対の突起1
aを指で摘んで生体電極用リード線装着具3の着脱操作
を行う。第1図に示す金属製のばねクリップ2は、弾性
を有するリング状に形成され、第3図及び第4図に示す
リード線4に接続(図示せず)される折曲げ部2cと、
折曲げ部2cから円周方向に伸び出す円弧部2d、2e
と、円弧部2d、2eの端部からほぼ直径方向に伸びか
つ生体電極14の首部8b(第4図)を挟持する挟持部
2a、2bとを有する。円弧部2d、2eの直径は下部
ケース片1fの貫通孔1cより大きい。ばねクリップ2
は、オーステナイト系ステンレス鋼、青銅など何れかの
非磁性材料、特に耐食性のあるSUS304、316、
330等のオーステナイト系ステンレス鋼で形成され
る。しかし、Niメッキ、Crメッキ等の磁性材料メッ
キを施してはならない。体動に対する追従性、装着性及
び耐久性を考慮して、ばねクリップ2の線径は約0.6
〜1.5mmが好ましい。ばねクリップ2の挟持部2a、
2bの間隙寸法は電極結合力を適宜に調整するため任意
に選択することができる。ばねクリップ2は、生体電極
用リード線装着具3を生体電極14に対して移動すると
きに、一対の挟持部2a、2bが電極部8の頭部8aを
乗り越えて首部8bに移動し又は首部8bから頭部8a
を乗り越えて電極部8から分離できる弾力性を有する。
生体電極14は、ホルダ9と、ホルダ9で支持された電
極部8と、電極部8の底面8dに取り付けられた導電性
含水ゲル層による補助部材10とを備えている。電極部
8は、上方に突出しかつ下部ケース片1fの貫通孔1c
より小さな直径を有する頭部8aと、頭部より細く形成
された首部8bと、傾斜した上フランジ部8cと、ほぼ
平坦な下フランジ部8dとを有する。ホルダ9は外側に
伸び出すフランジ部9aと、フランジ部9aの内側に設
けられた肉厚部9bとを有する。下部ケース片1fの球
面部1hに対向して球面部9cが肉厚部9bの外面に形
成される。球面部1hと9cは互いに相補的な球面形状
に形成される。ばねクリップ2の挟持部2a、2b間の
間隙は電極部8の首部8bより小さく、電極部8の首部
8bにはばねクリップ2の挟持部2a、2bが弾性的に
装着され、このため、生体電極用リード線装着具3は生
体電極14に対して回転可能かつ着脱可能に支持され
る。ケース1の下面1bはホルダ9のフランジ部9aか
ら離間しているが当接可能に配置される。このため、ホ
ルダ9とケース1との球面部1h、9cを介して生体電
極用リード線装着具3が生体電極に対して球面運動する
ことができる。ケース1の上部ケース片1e及び外枠1
dの中央部には頭部8aが配置される開口部1gが形成
される。
人体の皮膚に粘着する粘着材12を下面に有する粘着基
材11がホルダ9の底部に取り付けられ、粘着材12の
劣化を防止するセパレータ13が粘着基材11に付着さ
れる。セパレータ13と共に生体電極14の使用時に生
体電極14から剥離されるカバー15がセパレータ13
の下部に接着される。図示しない心電計等に接続された
リード線4を備えた生体電極用リード線装着具3を生体
電極14に装着することができる。
第2図は、電極結合時の安定性を向上するため、生体電
極14の首部8bを挟持する部分2a、2bをく字状に
形成した他の実施例を示す。
使用時には、ケース1の突起1a(第3図)を指で摘
み、ケース1を電極部8に対して押圧したときに、ばね
クリップ2の一対の挟持部2a、2bが互いに離間する
方向に移動して電極部8の頭部8aを乗り越えて首部8
bに移動する。これにより、生体電極用リード線装着具
3を電極部8に装着することができる。
逆に、ケース1を電極部8に対して引張したときに、電
極部8の首部8aに接触するばねクリップ2の一対の挟
持部2a、2bが互いに離間する方向に移動して電極部
8の頭部8aを乗り越えて電極部8から生体電極用リー
ド線装着具3を分離できる。このように、ばねクリップ
2の挟持部2a、2b間に電極部8の頭部8aに対して
ケース1を押圧するか又は持ち上げると、生体電極14
に対して生体電極用リード線装着具3を容易に着脱する
ことができる。生体電極用リード線装着具3を生体電極
14に対してワンタッチで着脱できるので、使用持の操
作が容易となる。
また、ホルダ9とケース1との球面部9c、1hを介し
て生体電極用リード線装着具3が生体電極14に対して
球面運動が可能となるので、生体電極用リード線装着具
3が患者の運動に追従し、雑音の発生を阻止することが
できる。更に、ばねクリップ2を非磁性金属により形成
するので、磁性体の使用による電子装置への悪影響を防
止することができる。
第5図は、第4図に示す開口部1gがなく、電極14の
頭部8をケース1内に内蔵し、ケース1内に電磁遮蔽用
のシールド板16を配設した本考案の他の適用例を示
す。シールド板16をリード線4のシールド側に接続し
て、静電気及び磁気によるノイズを排除し、生体電極1
4からの生体信号のみを計測器に供給できる。
第6図は、本考案による生体電極用リード線装着具3と
従来品との着脱耐久性能効果を比較試験の結果を示す。
比較試験に使用した本考案に使用するばねクリップ2
は、リング外径:14mm、バネ線径:1.2mm、バネ材
料:SUS316、表面処理:なし、である。また、従
来のばねクリップは、バネ線径:0.5mm、バネ材料:
リン青銅C5212W、表面処理:Niメッキである。
第6図では、横軸Tは着脱の繰返し数(回)を示し、縦
軸Fは結合力(グラム)を示す。曲線Aは本考案に係る
生体電極用リード線装着具3の着脱耐久性能の変化を示
し、曲線Bは従来の生体電極用リード線装着具の着脱耐
久性能の変化を示す。曲線Aでは5000回の着脱操作
を反復しても結合力が殆ど低下しないのに対し、曲線B
では結合力が著しく劣化するので、本考案の方が耐久性
で優れている。
従来の装着具では、初期段階で結合力を十分に高めて、
耐久性を維持する必要があり、このため、装着性の低下
及び電解室の漏出を招来した。これに対して、本考案で
は、必要な強さの範囲内に装着具の結合力を設定するこ
とができ、上記不都合を回避することができる。
考案の効果 以上説明したように、本考案の生体電極用リード線装着
具によれば、ばねクリップの弾力性を利用して、生体電
極に対してワンタッチで着脱でき、使用特の操作が容易
となる。また、ホルダとケースとの球面部を介して生体
電極用リード線装着具が生体電極に対して球面運動が可
能となるので、生体電極用リード線装着具が患者の運動
に追従し、雑音の発生を阻止することができる。更に、
ばねクリップを非磁性金属により形成するので、磁性体
の使用による電子装置への悪影響を防止することができ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による生体電極用リード線装着具に使用
するばねクリップを示す正面図、第2図はばねクリップ
の他の実施例を示す平面図、第3図は生体電極から除去
された生体電極用リード線装着具の底面図、第4図は本
考案による生体電極用リード線装着具を生体電極に取り
付けた状態を示す断面図、第5図は第4図の他の実施例
を示す断面図、第6図は本考案と従来品との試験結果を
示すグラフである。 1……ケース、1c……貫通孔、1h……球面部、2…
…ばねクリップ、2a、2b……挟持部、2d、2e…
…円弧部、3……生体電極用リード線装着具、8……電
極部、8a……頭部、8b……首部、9……ホルダ、9
c……球面部、14……生体電極、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 白川 修 東京都文京区本郷2丁目35番8号 フクダ 電子株式会社本郷事業所内 (72)考案者 鈴木 泰汎 東京都文京区本郷2丁目35番8号 フクダ 電子株式会社本郷事業所内 (56)参考文献 実開 平2−71504(JP,U)

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】貫通孔を備えた絶縁製のケースと、ケース
    内に配置されたばねクリップとを備え、ばねクリップは
    円弧部と、円弧部から直径とほぼ並行に伸びる一対の挟
    持部とを有し、ケースの貫通孔を通る生体電極に設けら
    れた電極部をばねクリップの挟持部により挟持して、ば
    ねクリップを通じて生体電極から電気信号を取り出す生
    体電極用リード線装着具において、 頭部と、頭部の下方に形成された首部とを電極部に設
    け、ばねクリップを非磁性金属により形成し、ばねクリ
    ップは、生体電極用リード線装着具を生体電極に対して
    移動するときに、一対の挟持部が電極部の頭部を乗り越
    えて首部に移動し又は首部から頭部を乗り越えて電極部
    から分離できる弾力性を有し、 電極部を固定するホルダに形成した球面部に対して相補
    的な形状の球面部をケースに形成したことを特徴とする
    生体電極用リード線装着具。
  2. 【請求項2】ばねクリップは0.6〜1.5mmの範囲内
    の線径を有する請求項(1)に記載の生体電極用リード線
    装着具。
  3. 【請求項3】ばねクリップはSUS304、316、3
    30オーステナイト系ステンレス鋼又は青銅から選択さ
    れた非磁性材料により形成された請求項(1)に記載の生
    体電極用リード線装着具。
  4. 【請求項4】ばねクリップの挟持部は直線状又はく字状
    に形成された請求項(1)に記載の生体電極用リード線装
    着具。
  5. 【請求項5】ケースの外周に突起を設けた請求項(1)に
    記載の生体電極用リード線装着具。
  6. 【請求項6】ケースの下端をホルダの鍔部に当接させた
    請求項(1)に記載の生体電極リード線装着具。
  7. 【請求項7】ケースに開口部が形成され、生体電極の首
    部が挾持されたときに、開口部から生体電極の頭部が露
    出する請求項(1)に記載の生体電極用リード線装着具。
  8. 【請求項8】ばねクリップを電磁遮蔽する非磁性のシー
    ルド板をケース内に設けた請求項(1)に記載の生体電極
    用リード線装着具。
JP1989138842U 1989-11-30 1989-11-30 生体電極用リード線装着具 Expired - Lifetime JPH0628084Y2 (ja)

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JPH0378506U JPH0378506U (ja) 1991-08-08
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