JPH06280010A - マグネトロンスパッタリングのシミュレーション装置及 び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリン グ装置の設計方法 - Google Patents

マグネトロンスパッタリングのシミュレーション装置及 び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリン グ装置の設計方法

Info

Publication number
JPH06280010A
JPH06280010A JP6574893A JP6574893A JPH06280010A JP H06280010 A JPH06280010 A JP H06280010A JP 6574893 A JP6574893 A JP 6574893A JP 6574893 A JP6574893 A JP 6574893A JP H06280010 A JPH06280010 A JP H06280010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
magnetic field
data
magnetron sputtering
inert gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6574893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Yoshikawa
幸雄 吉川
Eiji Shidouji
栄治 志堂寺
Masaharu Nemoto
雅春 根本
Takuji Nomura
琢治 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP6574893A priority Critical patent/JPH06280010A/ja
Publication of JPH06280010A publication Critical patent/JPH06280010A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁場及び電場の分布データに基づいて、複数
の電子の軌道をベクトル処理で計算する。これにより、
不活性ガスイオン18の発生位置を求め、この発生位置
に基づいてターゲット66のエロージョン形状を計算す
る。さらに、ターゲット66のエロージョン形状に基づ
いてターゲット粒子20の放出位置及び速度を算出して
基板70の膜厚を算出する。 【効果】 複数の電子の軌道をベクトル処理で計算する
ことにより、計算の高速化を図ることができる。従っ
て、形状が複雑な3次元的な矩形状のマグネトロンスパ
ッタリング装置のターゲットエロージョン分布のシミュ
レーション解析時間を短くすることができる。また、タ
ーゲットのエロージョン分布のシミュレーション解析結
果を利用して膜厚分布をシミュレーション解析すること
ができる。さらに、矩形状のマグネトロンスパッタリン
グ装置の最適設計を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子と不活性ガスの衝
突で生成された不活性ガスイオンをターゲットに衝突さ
せてスパッタ粒子を放出し、このスパッタ粒子で基板を
成膜するマグネトロンスパッタリングのシミュレーショ
ン装置及び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパ
ッタリング装置の設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図18は矩形状マグネトロンスパッタリ
ング装置の斜視図であり、図19はマグネトロンスパッ
タリングの作動を説明する説明図である。図18におい
て矩形状マグネトロンスパッタリング装置10は周辺部
磁石12、中心部磁石14、ターゲット16を備えてい
る。周辺部磁石12は矩形の枠状に形成されていて、中
心部磁石14は周辺部磁石12の中央部に配設されてい
る。周辺部磁石12及び中心部磁石14は磁場発生手段
の構成部材である。ターゲット16は周辺部磁石12及
び中心部磁石14の上方に配設されている。尚、図18
上において周辺部磁石12及び中心部磁石14をそれぞ
れN極及びS極と設定するが、N、S極をこの逆に設定
することも可能である。。
【0003】以下、図19に基づいてマグネトロンスパ
ッタリングの作動を説明する。マグネトロンプラズマ中
で運動をしている電子と中性粒子(アルゴン)との衝突
により、アルゴンイオン18が生成され、アルゴンイオ
ンは電界により加速されてターゲット16に衝突する。
これにより、ターゲット16がエロージョンされて、タ
ーゲット粒子20が放出される。放出されたターゲット
粒子20は基板22に付着して基板22が成膜される。
尚、図19上で24はバッキングプレート、26は磁力
線である。
【0004】この矩形状マグネトロンスパッタリングに
よる成膜方法は、例えば板ガラスの表面処理に使用され
ていて、近年表面処理の膜質や機能を向上させるために
ターゲット材としてセラミックが使用されている。しか
しながら、セラミック製のターゲットは金属製のターゲ
ットに比べてコストが高いので、エロージョン分布を均
一にしてターゲットを効率よく利用することが望まし
い。また、板ガラスを表面処理する際に膜厚が均一であ
ることが望ましい。
【0005】そこで、矩形状マグネトロンスパッタリン
グ装置で板ガラスの表面処理を行う際に、エロージョン
分布の均一化及び膜厚の均一が図れるように、周辺部磁
石12と中心部磁石14を所定位置に位置決めしたり、
その他の条件を設定する必要がある。これらの条件は、
矩形状マグネトロンスパッタリング装置を使用した実測
データに基づいて設定される。従って、条件の設定に時
間がかかるという問題がある。
【0006】ところで、上述したマグネトロンスパッタ
リングについては、ターゲットのエロージョン分布や基
板の成膜分布をシミュレーションで解析方法が知られて
いて、例えばターゲットのエロージョン分布については
以下の3つの解析方法が提案されている。 1)Sheridan,T.E.,el.al.,Model of Energetic Erectr
on Transport in Magnetron Discharges,Journal of Va
cuum Science Technology,A,Vol.8,No.1,1990、 2)井門俊治、坂本薫明:マグネトロンスパッタリング
装置中の電子軌道シミュレーション、核融合研究、Vol.
68,1992,pp.386-394、 3)Kenichi Nanbu and ichiro Warabioka,Monte Carlo
Simulation of ArgonMagneton Discharge and Target
Erosion,Proc.18th Int.Symp.Rarefied Gas Dynamics,1
992 これらの提案された解析方法によれば、ターゲット表面
から放出された電子の軌道を解析し、モンテカルロ法を
用いて電子とスパッタガス(アルゴン)との衝突を取り
扱うことにより、アルゴンイオンの発生位置分布を求め
てターゲットのエロージョン分布を解析することができ
る。
【0007】ここで、図20に示すアルゴリズムに基づ
いて、n個の電子の軌道をシミュレーションしてアルゴ
ンイオンの発生位置を算出する方法を説明する。先ず、
ターゲット表面から1個の電子の放出位置を決定し(ス
テップ30)、この1個の電子について軌道を計算する
(ステップ32)。次に、軌道が計算された電子とアル
ゴンとの衝突、及び衝突の種類を判定する(ステップ3
4)。そして、ステップ34で電子とアルゴンとが衝突
したと判定され、かつ衝突の種類が電離と判定された場
合、アルゴンイオンの発生位置を記録する(ステップ3
6)。
【0008】次いで、アルゴンと衝突した電子のエネル
ギの高低を判定し(ステップ38)、エネルギが高い場
合はステップ32にフィードバックして引き続きある1
個の電子について軌道を計算する。一方、ステップ38
で電子のエネルギが低いと判定された場合は、ある1個
の電子のエネルギが無いものとして、新たな1個の電子
について軌道の計算を行う(ステップ30)。
【0009】一方、ステップ34で電子とアルゴンとが
衝突しないと判定された場合、ステップ38で電子のエ
ネルギの高低を判定して、エネルギが高い場合はステッ
プ32にフィードバックし、エネルギが低い場合はステ
ップ30にフィードバックする。以下上述した工程を順
次繰り返してn個の電子のエネルギが低いと判定される
まで電子の軌道をシミュレーションしてアルゴンイオン
の発生位置を算出する。このアルゴリズムによれば、円
筒形のマグネトロンスパッタリング装置(図21参照)
のような2次元的なターゲットエロージョン分布を解析
することができる。尚、図21上で40は周辺部磁石、
42は中心部磁石、44はターゲットである。
【0010】一方、基板の成膜分布については以下の解
析方法が提案されている。 1)南部健一、森本保、後藤裕一:ターゲットのエロー
ジョン分布を考慮したスパッタ膜の成長速度解析、日本
機会学会論文集(B編)、57巻542 号、1992この提案さ
れた解析方法によれば基板22の膜厚分布をシミュレー
ション解析することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
提案されたターゲットのエロージョン分布の解析方法に
使用された図20のアルゴリズムでは単一データに対し
て、単一の演算を行うので、解析に多大な時間がかか
る。従って、図20のアルゴリズムで、例えば図18に
示す矩形状のマグネトロンスパッタリング装置のように
3次元的なターゲットのエロージョン分布を解析する場
合、解析時間が長くなりすぎて現実的でないという問題
がある。
【0012】一方、この基板22の膜厚分布をシミュレ
ーション解析する方法は、実験から得られたターゲット
のエロージョン分布のデータを使用して、ターゲット粒
子の軌道を解析することにより膜厚分布を解析する手法
である。この手法は、ターゲットのエロージョン分布の
データを実験で得た後でないと膜厚分布をシミュレーシ
ョン解析することができない。従って、例えば、膜厚分
布のシミュレーション解析結果を利用してマグネトロン
スパッタリング装置の設計を行うためには、ターゲット
のエロージョン分布のデータを得る為に実験を行う必要
があるという問題がある。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、マグネトロンスパッタリング装置のターゲット
エロージョン分布のシミュレーション解析時間を短くす
ることができ、また、ターゲットのエロージョン分布の
シミュレーション解析結果を利用して膜厚分布をシミュ
レーション解析することができ、さらに、矩形状のマグ
ネトロンスパッタリング装置の最適設計を行うことがで
きるマグネトロンスパッタリングのシミュレーション装
置及び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタ
リング装置の設計方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子の軌道を
制御する磁場を形成する磁場発生手段を備え、前記電子
と不活性ガスの衝突で生成された不活性ガスイオンを電
場で加速してターゲットに衝突させてターゲットからス
パッタ粒子を放出し、該放出されたスパッタ粒子で基板
を成膜するマグネトロンスパッタリングのシミュレーシ
ョン方法において、前記磁場の分布データ及び/又は磁
場発生手段のデータ、及び電場の分布データ、更に必要
に応じて前記ターゲットのスパッタ率、2次電子放出係
数、不活性ガスの物性、及びスパッタリング放電条件の
データ群から選ばれる1種以上のデータを入力する工程
と、該入力されたデータに基づいて、複数の電子の軌道
をベクトル処理で計算して、前記不活性ガスイオンの発
生位置を求め、該求められた不活性ガスイオンの発生位
置に基づいて前記ターゲットのエロージョン形状を計算
し、該算出されたターゲットのエロージョン形状に基づ
いて前記スパッタ粒子の放出位置及び速度を算出し、該
スパッタ粒子の放出位置及び速度に基づいて前記基板の
膜厚を算出する工程と、を備えたことを特徴とするマグ
ネトロンスパッタリングのシミュレーション方法、及
び、それを実施するための装置である。
【0015】
【作用】本発明によれば、先ず、磁場の分布データ及び
/又は磁場発生手段のデータ、及び電場の分布データ、
更に必要に応じてターゲットのスパッタ率、2次電子放
出係数、不活性ガスの物性、及びスパッタリング放電条
件のデータ群から選ばれる1種以上のデータを入力す
る。次に、入力されたデータに基づいて、複数の電子の
軌道をベクトル処理で計算する。これにより、不活性ガ
スイオンの発生位置を求め、求められた不活性ガスイオ
ンの発生位置に基づいてターゲットのエロージョン形状
を計算する。さらに、算出されたターゲットのエロージ
ョン形状に基づいてスパッタ粒子の放出位置及び速度を
算出し、スパッタ粒子の放出位置及び速度に基づいて基
板の膜厚を算出する。エロージョン形状及び/又は膜厚
について算出された結果は、必要に応じて適当に記録さ
れ、あるいはまた記録されたデータが出力される。この
ように、複数の電子の軌道をベクトル処理で計算するこ
とにより、計算の高速化を図ることができる。従って、
形状が複雑な3次元的な矩形状のマグネトロンスパッタ
リング装置のターゲットエロージョン分布のシミュレー
ション解析時間を短くすることができる。
【0016】
【実施例】
〔実施例1〕以下添付図面に従って本発明に係るマグネ
トロンスパッタリングのシミュレーション装置及び方法
並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリング装置
の設計方法について詳説する。図1は本発明に係るマグ
ネトロンスパッタリングのシミュレーション装置の全体
図、図2はマグネトロンスパッタリングのシミュレーシ
ョンの流れを説明する説明図、図3は矩形状マグネトロ
ンスパッタリング装置の要部拡大図である。
【0017】図1に示すようにマグネトロンスパッタリ
ングのシミュレーション装置50は入力部52、演算部
54、データ記録部56及び図形処理部58等を備えて
いる。入力部52は、図3の磁場発生手段59の所定の
データ(磁石の強さ、磁石の形状、設定位置、ヨークの
形状等)や電場分布データ、及びターゲット物性(スパ
ッタ率、2次電子放出係数)、不活性ガス物性(衝突断
面積)やスパッタ条件(ガス圧力)のデータを入力する
(図2参照)。尚、磁場発生手段59は周辺部磁石62
及び中央部磁石64等で構成されている。
【0018】演算部54は、磁場発生手段59の所定の
データ(磁石の強さ、磁石の形状、設定位置、ヨークの
形状等)に基づいて磁場分布を求める。磁場分布は磁場
発生手段の所定のデータ(磁石の強さ、磁石の形状、設
定位置、ヨークの形状等)に基づいて静磁場解析で格子
状に磁束密度を計算して、その値を線型補間して使用し
た。A−ライン、B−ラインの磁場分布はそれぞれ図
4、図5に示される。図4上で(−)はX方向の磁束密
度、(…)はY方向の磁束密度を示し、図5上で(−)
はY方向の磁束密度、(…)はZ方向の磁束密度を示
す。また、計算に用いる電場分布は図6に示される。図
6上で(・)は実測値、(−)は計算に用いる電場分布
を示す。
【0019】さらに、演算部54は入力部52から入力
されたデータに基づいて、電子の軌道を解析し、電子と
アルゴンとの衝突により発生するアルゴンイオンの密度
分布に基づいて、ターゲット66のエロージョン形状を
計算する。また、演算部54は算出されたターゲット6
6のエロージョン形状に基づいてスパッタ(ターゲッ
ト)粒子の放出位置及び速度を算出し、スパッタ(ター
ゲット)粒子の放出位置及び速度に基づいて基板膜厚分
布を算出する。尚、ターゲットエロージョン形状と、基
板膜厚分布の計算方法については後述する。
【0020】データ記録部56は演算部54で算出され
たターゲットエロージョン形状や基板膜厚形状のデータ
を記録する。また、図形処理部58はデータ記録部56
に記録されたターゲットエロージョン形状や基板膜厚形
状のデータに基づいて図形処理を行う。そして、図形処
理された結果は出力部59を介して出力される。尚、出
力方法としてはプリンタによる印刷やCRTによる表示
等がある。
【0021】ここで、前述したようにターゲットエロー
ジョン形状と、基板膜厚形状の計算方法について詳説す
る。先ず、ターゲットエロージョン形状の計算方法につ
いて説明する。この場合、電子の軌道解析に次式
(1)、(2)の連立常微分方程式が使用される。 但し、E:電界ベクトル B:磁場ベクトル m:電子質量 v:電子の速度ベクトル q:電子の電荷 x:電子の位置ベクトル すなわち、式(1)、(2)の連立常微分方程式を4次
のルンゲークッタ法で解くことにより、ターゲット66
上から放出される電子の挙動が調べられる。
【0022】また、衝突現象については、中性粒子(ア
ルゴン)と、電子のみの衝突について考慮し、その種類
を電離、励起、弾性の3種類として、モンテカルロ法を
用いて求めた。すなわち、電子のエネルギとアルゴンの
数密度に応じて各種衝突及び散乱の角度別発生確率を決
定し、乱数によって衝突発生の有無及び種類を決定し
た。
【0023】そして、電離衝突により発生したアルゴン
イオンは、ターゲット66近傍のシース電界で加速さ
れ、ターゲット66上に落下し、電子を放出させる。同
時にターゲット66からはターゲット粒子が放出され、
ターゲット粒子の分布に基づいてエロージョンの形状が
求められる。ここで、図7のアルゴリズムに基づいて、
n個の電子の軌道をシミュレーションしてアルゴンイオ
ンの発生位置を算出する方法を説明する。先ず、ターゲ
ット表面から放出されるn個分の電子の放出位置を決定
する(ステップ80)。次に、n個分の電子について軌
道を計算し(ステップ82)、次いで、n個分の電子と
アルゴンとの衝突、及び衝突の種類を判定する(ステッ
プ84)。そして、ステップ84でアルゴンと衝突した
と判定され、かつ電離衝突と判定された電子分のアルゴ
ンイオンの発生位置を記録する(ステップ86)。
【0024】次いで、アルゴンと衝突した電子及び衝突
しない電子のn個分の電子のエネルギの高低を判定し
(ステップ88)、エネルギが高い場合はステップ82
にフィードバックして引き続きn個分の電子について軌
道を計算する。一方、ステップ88で電子のエネルギが
低いと判定された場合は、その個数分の電子のエネルギ
が無いものとして、個数分の電子の放出位置を決定する
(ステップ80)。
【0025】このアルゴリズムは、多数の電子の軌道を
同時に解析するベクトル化手法を適用したので計算の高
速化を図ることができる。従って、解析時間の短縮化を
図ることができるので、現実的(実用的)な時間で、矩
形形のマグネトロンスパッタリング装置のような3次元
的なターゲットエロージョン分布を解析することができ
る。
【0026】上記アルゴリズムで計算されたアルゴンイ
オンの発生状態を図8に示す。図8にはアルゴンイオン
の発生位置がドット(・)で表示されていて、磁力線が
実線(−)で表示されている。図8に示すよう磁場の作
用により、アルゴンイオンの発生位置はターゲット近傍
に集中し、また磁力線に囲まれるように発生している。
これにより、図3に示すA−ラインにおいて、周辺部磁
石62と中央部磁石64の間にアルゴンイオンが多数発
生していることが分かる。この現象は図3のB−ライ
ン、C−ラインにおいても同様であり、それぞれのライ
ンの周辺部磁石62と中央部磁石64の間にアルゴンイ
オンが多数発生する。
【0027】図9はターゲット66のA−ラインのエロ
ージョン形状を示すグラフである。同図において(・)
は実験値、(−)は計算値を示していて、計算値はアル
ゴンイオンの密度分布に基づいて算出される。このよう
にして算出した計算値は実験値と略一致している。そし
て、また、ターゲット66のエロージョンはアルゴンイ
オンが多数発生する周辺部磁石62と中央部磁石64の
間に発生している。
【0028】図10及び図11はターゲット66のB−
ライン及びC−ラインのエロージョン形状を示すグラフ
である。図10及び図11において図9と同様に(・)
は実験値、(−)は計算値を示していて、実験値と計算
値は略一致している。また、ターゲット66のエロージ
ョンは周辺部磁石62と中央部磁石64の間に発生して
いる。
【0029】次に、基板膜厚分布の計算方法について説
明する。ここで、基板に形成される薄膜の膜厚はスパッ
タ(ターゲット)粒子の放出位置及び速度に影響される
ので、先ずターゲットエロージョン形状のシミュレーシ
ョンで算出されたターゲット66のエロージョン形状に
基づいてスパッタ(ターゲット)粒子の放出位置及び速
度を算出する。次に、算出されたターゲット粒子の放出
位置及び速度に基づいて基板膜厚を算出し、膜厚分布を
算出する。この場合、マグネトロンスパッタリングは真
空状態で行われるので、基板膜厚分布の解析に従来の連
続流体理論を使用することができないので、希薄気体解
析で基板膜厚分布を算出する。
【0030】算出結果を図12、図13に示す。図12
は基板70のX方向(短軸方向)の膜厚分布が示されて
いて、(・)は実験値、(−)は計算値のデータを示し
ている。また、図13は基板70のY方向(長軸方向)
の膜厚分布が示されていて、(・)は実験値、(−)は
計算値のデータを示している。尚、図12、図13のグ
ラフにおいて縦軸に膜厚寸法が示され、縦軸にX方向、
Y方向の距離が示されている。
【0031】前記の如く構成された本発明に係るマグネ
トロンスパッタリングのシミュレーション装置の作用に
ついて図14のアルゴリズムに基づいて説明する。先
ず、磁場発生手段の所定のデータ(磁石の強さ、磁石の
形状、設定位置、ヨークの形状等)、電場分布データ、
ターゲット物性(スパッタ率、2次電子放出係数)、不
活性ガス物性(衝突断面積)、及びスパッタ条件(ガス
圧力)のデータを入力部52を介して入力する(ステッ
プ100)。次に、演算部54は入力部52から入力さ
れた磁場発生手段の所定のデータ(磁石の強さ、磁石の
形状、設定位置、ヨークの形状等)に基づいて磁場分布
を求める(ステップ102)。
【0032】次いで、演算部54は、求めた磁場分布、
電場分布、及び入力部52から入力されたターゲット物
性(スパッ タ率、2次電子放出係数)、不活性ガス物
性(衝突断面積)、スパッタ条件(ガス圧力)に基づい
て、電子の軌道を解析する(ステップ104)。続い
て、電子とアルゴンとの衝突により発生するアルゴンイ
オンの発生位置を記録(ステップ106)し、記録され
たアルゴンイオンの発生位置に基づいて、ターゲット6
6のエロージョン形状を計算する(ステップ108)。
【0033】次に、演算部54は算出されたターゲット
66のエロージョン形状に基づいてターゲット粒子の放
出位置及び速度を算出し(ステップ110)、スパッタ
ターゲット粒子の放出位置及び速度に基づいて基板膜厚
分布を算出する(ステップ112)。基板膜厚分布の算
出完了後、演算部54で算出されたターゲット66のエ
ロージョン形状や基板膜厚分布等をデータ記録部56に
記録する(ステップ114)。
【0034】次いで、図形処理部58はデータ記録部5
6に記録されたターゲットエロージョン形状や基板膜厚
分布のデータに基づいて図形処理を行い(ステップ11
6)、その結果を出力部(プリンタ、CRT等)59か
ら出力する(ステップ118)。尚、前記実施例では磁
場発生手段のデータに基づいて磁場分布を算出したが、
これに限らず、磁場発生手段のデータ及び磁場分布のデ
ータを両方入力してもよい。 〔実施例2〕実施例1では矩形状マグネトロンスパッタ
リング装置のターゲットエロージョン分布の解析を実用
的な時間でシミュレーションし、さらに、シミュレーシ
ョンで求められたターゲットエロージョン分布に基づい
て、基板膜厚分布をシミュレーションする場合について
説明した。そこで、実施例2では実施例1のシミュレー
ションに基づいてターゲットを効率よく利用するため
の、矩形状マグネトロンスパッタリング装置の磁場発生
手段の最適設計について図15のアルゴリズムに基づい
て説明する。
【0035】先ず、磁場発生手段の仮のデータ(磁石の
強さ、磁石の形状、設定位置、ヨークの形状等)を設定
する(ステップ120)。設定された磁場発生手段の仮
のデータ(磁石の強さ、磁石の形状、設定位置、ヨーク
の形状等)や電場分布データ、及びターゲット物性(ス
パッタ率、2次電子放出係数)、不活性ガス物性(衝突
断面積)や、スパッタ条件(ガス圧力)のデータを入力
部52を介して入力する(ステップ122)。次に、演
算部54は入力部52から入力された磁場発生手段の所
定のデータ(磁石の強さ、磁石の形状、設定位置、ヨー
クの形状等)に基づいて、磁場分布を求める(ステップ
124)。
【0036】次いで、演算部54は、求めた磁場分布、
及び入力部52から入力された電場分布、ターゲット物
性(スパッタ率、2次電子放出係数)、不活性ガス物性
(衝突断面積)、スパッタ条件(ガス圧力)に基づい
て、電子の軌道を解析して電子とアルゴンとの衝突によ
り発生するアルゴンイオンの発生位置を求め、求められ
たアルゴンイオンの発生位置からターゲット66のエロ
ージョン形状を計算する(ステップ126)。
【0037】ターゲット66のエロージョン形状の算出
完了後、計算結果を出力部(プリンタ、CRT等)59
から出力して、出力されたターゲット66のエロージョ
ン形状が適切であるか否かを判定する(ステップ12
8)。エロージョン形状が適切でないと判定された場
合、ステップ120にフィードバックして磁場発生手段
の新たな仮のデータを設定し、上述した工程を順次繰り
返す。
【0038】一方、エロージョン形状が適切であると判
定された場合、磁場発生手段の仮のデータ(磁石の強
さ、磁石の形状、設定位置、ヨークの形状等)を設計値
と設定する(ステップ130)。これにより、矩形状マ
グネトロンスパッタリング装置の磁場発生手段の最適設
計を実験することなく得ることができる。 〔実施例3〕実施例2では実施例1のシミュレーション
に基づいてターゲットを効率よく利用するための、矩形
状マグネトロンスパッタリング装置の磁場発生手段の最
適設計について説明したが、実施例3では実施例1のシ
ミュレーションに基づいて基板膜厚分布を解析して、均
一な膜厚分布を得るための矩形状マグネトロンスパッタ
リング装置の最適設計について図16のアルゴリズムに
基づいて説明する。
【0039】先ず、磁場発生手段の仮のデータ(磁石の
強さ、磁石の形状、設定位置、ヨークの形状等)を設定
する(ステップ140)。設定された磁場発生手段の仮
のデータ(磁石の強さ、磁石の形状、設定位置、ヨーク
の形状等)や、実測値から求められた電場分布、及びタ
ーゲット物性(スパッタ率、2次電子放出係数)、不活
性ガス物性(衝突断面積)や、スパッタ条件(ガス圧
力、ガス温度、スパッタ電圧)のデータを入力部52を
介して入力する(ステップ142)。次に、演算部54
は入力部52から入力された磁場発生手段の所定のデー
タ(磁石の強さ、磁石の形状、設定位置、ヨークの形状
等)に基づいて磁場分布を求める(ステップ144)。
【0040】次いで、演算部54は、求めた磁場分布、
及び入力部52から入力された電場分布、ターゲット物
性(スパッタ率、2次電子放出係数)、不活性ガス物性
(衝突断面積)、スパッタ条件(ガス圧力)に基づい
て、電子の軌道を解析して電子とアルゴンとの衝突によ
り発生するアルゴンイオンの発生位置を求め、求められ
たアルゴンイオンの発生位置からターゲット66のエロ
ージョン形状を計算する(ステップ146)。
【0041】続いて、図17に示す膜厚補正板(膜厚補
正手段)74の仮の孔形74Aを設定する(ステップ1
48)。膜厚補正板74はターゲット66と基板70間
に配設されていて、ターゲット66から放出されたター
ゲット粒子を遮蔽する。これにより、基板70に付着す
るターゲット粒子を調整することができる。そして、仮
の形状が設定された膜厚補正板74を使用した状態で基
板膜厚分布を算出する(ステップ150)。次に、算出
されたターゲットエロージョン形状及び基板膜厚分布が
適切であるか否かを判定する(ステップ152)。エロ
ージョン形状が適切でないと判定された場合、ステップ
140にフィードバックして磁場発生手段の新たな仮の
データを設定し、上述した工程を順次繰り返す。また、
基板成膜形状が適切でないと判定された場合、ステップ
148にフィードバックして膜厚補正板74の新たな仮
の孔形74Aを設定し、上述した工程を順次繰り返す。
【0042】一方、エロージョン形状及び膜厚分布が適
切であると判定された場合、磁場発生手段の仮のデータ
(磁石の強さ、磁石の形状、設定位置、ヨークの形状
等)及び膜厚補正板74の仮の孔形74Aを設計値と設
定して、矩形状マグネトロンスパッタリング装置の最適
設計を得る(ステップ154)。 〔実施例4〕実施例3では矩形状マグネトロンスパッタ
リング装置の最適設計について特に磁場発生手段59や
膜厚補正板74の最適設計値を求める場合について説明
したが、これに限らず、例えばアルゴンガスの圧力分
布、ターゲット形状の最適設計値を求めることも可能で
ある。この場合、アルゴンガスは基板膜厚分布が均一に
発生するように圧力分布が設定され、ターゲット形状は
エロージョンが速く進む箇所のターゲットが厚くなるよ
うに設定される。尚、アルゴンガスの圧力分布、ターゲ
ット形状の最適設計値を求める場合は、実施例3で説明
した膜厚補正板74の仮のデータを、エロージョン形状
の算出前に予め設定しておいてエロージョン形状を算出
する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るマグネ
トロンスパッタリングのシミュレーション装置及び方法
並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリング装置
の設計方法によれば、磁場及び電場の分布データに基づ
いて、複数の電子の軌道をベクトル処理で計算する。こ
れにより、不活性ガスイオンの発生位置を求め、求めら
れた不活性ガスイオンの発生位置に基づいてターゲット
のエロージョン形状を計算する。さらに、算出されたタ
ーゲットのエロージョン形状に基づいてスパッタ粒子の
放出位置及び速度を算出し、スパッタ粒子の放出位置及
び速度に基づいて基板の膜厚を算出し、必要に応じてそ
の膜厚分布を算出する。
【0044】このように、複数の電子の軌道をベクトル
処理で計算することにより、計算の高速化を図ることが
できる。従って、形状が複雑な3次元的な矩形状のマグ
ネトロンスパッタリング装置のターゲットエロージョン
分布のシミュレーション解析時間を短くすることができ
る。また、ターゲットのエロージョン分布のシミュレー
ション解析結果を利用して膜厚分布をシミュレーション
解析することができる。さらに、矩形状のマグネトロン
スパッタリング装置の最適設計を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマグネトロンスパッタリングのシ
ミュレーション装置の概略図
【図2】本発明に係るマグネトロンスパッタリングのシ
ミュレーション装置の動作を説明した説明図
【図3】矩形状マグネトロンスパッタリング装置の斜視
【図4】矩形状マグネトロンスパッタリング装置の磁場
発生手段の磁場分布を示すグラフ
【図5】矩形状マグネトロンスパッタリング装置の磁場
発生手段の磁場分布を示すグラフ
【図6】矩形状マグネトロンスパッタリング装置の磁場
発生手段の電場分布を示すグラフ
【図7】n個の電子の軌道をシミュレーションしてアル
ゴンイオンの発生位置を算出する方法を説明するアルゴ
リズム
【図8】アルゴンイオンの発生状態を説明するグラフ
【図9】ターゲットエロージョン分布を示すグラフ
【図10】ターゲットエロージョン分布を示すグラフ
【図11】ターゲットエロージョン分布を示すグラフ
【図12】基板の膜厚分布を示すグラフ
【図13】基板の膜厚分布を示すグラフ
【図14】本発明に係るマグネトロンスパッタリングの
シミュレーション装置の作用を説明するアルゴリズム
【図15】本発明に係るマグネトロンスパッタリングの
シミュレーション装置を使用して、矩形状マグネトロン
スパッタリング装置の磁場発生手段の最適設計方法を説
明するアルゴリズム
【図16】本発明に係るマグネトロンスパッタリングの
シミュレーション装置を使用して、均一な膜厚分布を得
るための矩形状マグネトロンスパッタリング装置の最適
設計方法を説明するアルゴリズム
【図17】矩形状マグネトロンスパッタリング装置に膜
厚補正板を使用した状態を示す斜視図
【図18】矩形状マグネトロンスパッタリング装置の斜
視図
【図19】マグネトロンスパッタリングの作動を説明す
る説明図
【図20】従来の方法でn個の電子の軌道をシミュレー
ションしてアルゴンイオンの発生位置を算出する方法を
説明するアルゴリズム
【図21】円筒状マグネトロンスパッタリング装置の斜
視図
【符号の説明】
18…アルゴンイオン(不活性ガスイオン) 20…ターゲット粒子(スパッタ粒子) 50…マグネトロンスパッタリングのシミュレーション
装置 52…入力部 54…演算部 56…データ記録部 58…出力部 59…磁場発生手段 60…マグネトロンスパッタリング装置 66…ターゲット 70…基板 74…膜厚補正板(膜厚補正手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 琢治 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子の軌道を制御する磁場を形成する磁
    場発生手段を備え、前記電子と不活性ガスの衝突で生成
    された不活性ガスイオンを電場で加速してターゲットに
    衝突させてターゲットからスパッタ粒子を放出し、該放
    出されたスパッタ粒子で基板を成膜するマグネトロンス
    パッタリングのシミュレーション装置において、 前記磁場発生手段のデータ及び/又は磁場分布のデー
    タ、及び電場分布のデータを入力する入力部と、 該入力部から入力されたデータに基づいて、複数の電子
    の軌道をベクトル処理で計算して、前記不活性ガスイオ
    ンの発生位置を求め、該求められた不活性ガスイオンの
    発生位置に基づいて前記ターゲットのエロージョン形状
    を計算する演算部と、 を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタリング
    のシミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 前記演算部は、前記算出されたターゲッ
    トのエロージョン形状に基づいて前記スパッタ粒子の放
    出位置及び速度を算出し、該スパッタ粒子の放出位置及
    び速度に基づいて前記基板の膜厚を算出することを特徴
    とする請求項1に記載のマグネトロンスパッタリングの
    シミュレーション装置。
  3. 【請求項3】 電子の軌道を制御する磁場を形成する磁
    場発生手段を備え、前記電子と不活性ガスの衝突で生成
    された不活性ガスイオンを電場で加速してターゲットに
    衝突させてターゲットからスパッタ粒子を放出し、該放
    出されたスパッタ粒子で基板を成膜するマグネトロンス
    パッタリングのシミュレーション方法において、 前記磁場発生手段のデータ及び/又は磁場分布のデー
    タ、及び電場分布のデータを入力する工程と、 該入力されたデータに基づいて、複数の電子の軌道をベ
    クトル処理で計算して、前記不活性ガスイオンの発生位
    置を求め、該求められた不活性ガスイオンの発生位置に
    基づいて前記ターゲットのエロージョン形状を計算する
    工程と、 を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタリング
    のシミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 電子の軌道を制御する磁場を形成する磁
    場発生手段を備え、前記電子と不活性ガスの衝突で生成
    された不活性ガスイオンを電場で加速してターゲットに
    衝突させてターゲットからスパッタ粒子を放出し、該放
    出されたスパッタ粒子で基板を成膜するマグネトロンス
    パッタリングのシミュレーション方法において、 前記磁場発生手段のデータ及び/又は磁場分布のデー
    タ、及び電場分布のデータを入力する工程と、 該入力されたデータに基づいて、複数の電子の軌道をベ
    クトル処理で計算して、前記不活性ガスイオンの発生位
    置を求め、該求められた不活性ガスイオンの発生位置に
    基づいて前記ターゲットのエロージョン形状を計算し、
    該算出されたターゲットのエロージョン形状に基づいて
    前記スパッタ粒子の放出位置及び速度を算出し、該スパ
    ッタ粒子の放出位置及び速度に基づいて前記基板の膜厚
    を算出する工程と、 を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタリング
    のシミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 電子の軌道を制御する磁場を形成する磁
    場発生手段を備え、前記電子と不活性ガスの衝突で生成
    された不活性ガスイオンを電場で加速してターゲットに
    衝突させてターゲットからスパッタ粒子を放出し、該放
    出されたスパッタ粒子で基板を成膜するマグネトロンス
    パッタリングのシミュレーション方法を使用したマグネ
    トロンスパッタリング装置の設計方法において、 前記磁場発生手段の仮のデータ及び/又は磁場分布の仮
    のデータ、及び電場分布の仮のデータを入力する工程
    と、 該入力された仮のデータに基づいて、複数の電子の軌道
    をベクトル処理で計算して、前記不活性ガスイオンの発
    生位置を求め、該求められた不活性ガスイオンの発生位
    置に基づいて前記ターゲットのエロージョン形状を計算
    する工程と、 を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタリング
    のシミュレーション方法を使用したマグネトロンスパッ
    タリング装置の設計方法。
  6. 【請求項6】 電子の軌道を制御する磁場を形成する磁
    場発生手段を備え、前記電子と不活性ガスの衝突で生成
    された不活性ガスイオンを電場で加速してターゲットに
    衝突させてターゲットからスパッタ粒子を放出し、該放
    出されたスパッタ粒子で基板を成膜するマグネトロンス
    パッタリングのシミュレーション方法を使用したマグネ
    トロンスパッタリング装置の設計方法において、 前記電場分布の仮のデータ、及び前記磁場発生手段の仮
    のデータ及び/又は磁場分布の仮のデータ入力する工程
    と、 該入力されたデータに基づいて、複数の電子の軌道をベ
    クトル処理で計算して、前記不活性ガスイオンの発生位
    置を求め、該求められた不活性ガスイオンの発生位置に
    基づいて前記ターゲットのエロージョン形状を計算する
    工程と、 膜厚補正手段の仮のデータを設定する工程と、 前記膜厚補正手段を使用した状態で、前記算出されたタ
    ーゲットのエロージョン形状に基づいて前記スパッタ粒
    子の放出位置及び速度を算出し、該スパッタ粒子の放出
    位置及び速度に基づいて前記基板の膜厚を算出する工程
    と、 を備えたことを特徴とするマグネトロンスパッタリング
    のシミュレーション方法を使用したマグネトロンスパッ
    タリング装置の設計方法。
JP6574893A 1993-03-24 1993-03-24 マグネトロンスパッタリングのシミュレーション装置及 び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリン グ装置の設計方法 Pending JPH06280010A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6574893A JPH06280010A (ja) 1993-03-24 1993-03-24 マグネトロンスパッタリングのシミュレーション装置及 び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリン グ装置の設計方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6574893A JPH06280010A (ja) 1993-03-24 1993-03-24 マグネトロンスパッタリングのシミュレーション装置及 び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリン グ装置の設計方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06280010A true JPH06280010A (ja) 1994-10-04

Family

ID=13295954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6574893A Pending JPH06280010A (ja) 1993-03-24 1993-03-24 マグネトロンスパッタリングのシミュレーション装置及 び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリン グ装置の設計方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06280010A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189991A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Fujitsu Ltd マグネトロンスパッタの設計支援方法、装置及びプログラム
JP2013174005A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Sumika Technology Co Ltd 複合式ターゲット材及びその製造方法
JP2017226905A (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング 摩耗予測装置、摩耗予測方法、摩耗予測プログラム
JP2020007581A (ja) * 2018-07-03 2020-01-16 株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング 成膜レートの予測装置、成膜レートの予測方法、および成膜レートの予測プログラム
JP2020172685A (ja) * 2019-04-10 2020-10-22 株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング マグネトロンスパッタ装置の作動シミュレーション装置及び作動シミュレーション方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189991A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Fujitsu Ltd マグネトロンスパッタの設計支援方法、装置及びプログラム
JP2013174005A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Sumika Technology Co Ltd 複合式ターゲット材及びその製造方法
JP2017226905A (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング 摩耗予測装置、摩耗予測方法、摩耗予測プログラム
JP2020007581A (ja) * 2018-07-03 2020-01-16 株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング 成膜レートの予測装置、成膜レートの予測方法、および成膜レートの予測プログラム
JP2020172685A (ja) * 2019-04-10 2020-10-22 株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング マグネトロンスパッタ装置の作動シミュレーション装置及び作動シミュレーション方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Sheridan et al. Model of energetic electron transport in magnetron discharges
Bogaerts et al. Monte Carlo simulation of an analytical glow discharge: motion of electrons, ions and fast neutrals in the cathode dark space
Goeckner et al. Monte Carlo simulation of ions in a magnetron plasma
Wood Displacement current and multiple pulse effects in plasma source ion implantation
US6500321B1 (en) Control of erosion profile and process characteristics in magnetron sputtering by geometrical shaping of the sputtering target
CN112329247B (zh) 一种霍尔电推力器放电等离子体和自溅射的仿真方法
Rehn et al. Origin of atomic clusters during ion sputtering
Olson et al. Projectile and target ionization in MeV u-1 collisions of Xe ions with N2
Rudolph et al. Influence of the magnetic field on the discharge physics of a high power impulse magnetron sputtering discharge
Bogaerts et al. Calculation of crater profiles on a flat cathode in a direct current glow discharge
CN111177910A (zh) 一种中性气体释放诱发航天器放电的数值模拟方法
JPH06280010A (ja) マグネトロンスパッタリングのシミュレーション装置及 び方法並びに方法を使用したマグネトロンスパッタリン グ装置の設計方法
Kolev et al. Detailed numerical investigation of a dc sputter magnetron
US4749910A (en) Electron beam-excited ion beam source
Bogaerts et al. Modeling of argon direct current glow discharges and comparison with experiment: how good is the agreement?
Breuers et al. A concept to generate ultrashort ion pulses for pump-probe experiments in the keV energy range
Kalvas et al. Application of 3D code IBSimu for designing an H−/D− extraction system for the Texas A&M facility upgrade
Shidoji et al. A comparative study of an unbalanced magnetron with dielectric substrate with a conventional magnetron through the use of hybrid modelling
Miyagawa et al. Particle-in-cell/Monte Carlo simulation for PBII processing of a trench shaped target and a cylindrical target
Matthias et al. PIC simulations of capacitively coupled oxygen rf discharges
Ido et al. Simulations of Electron Orbits in a Bucket-Type Ion Source
JPH08190995A (ja) 高速原子線源
JP2003277927A (ja) ターゲット浸食形状予測方法、スパッタ装置、電極形成方法及び電子部品
CN111027214B (zh) 一种持续辉光放电仿真模型的构建方法、仿真方法
CN114329919B (zh) 一种离子推力器屏栅极溅射刻蚀仿真分析方法