JPH06279492A - オーエスキー病ウイルスgIII上のウイルス中和抗体を誘導し得るペプチド - Google Patents

オーエスキー病ウイルスgIII上のウイルス中和抗体を誘導し得るペプチド

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JPH06279492A
JPH06279492A JP7141493A JP7141493A JPH06279492A JP H06279492 A JPH06279492 A JP H06279492A JP 7141493 A JP7141493 A JP 7141493A JP 7141493 A JP7141493 A JP 7141493A JP H06279492 A JPH06279492 A JP H06279492A
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virus
giii
aujeszky
peptide
disease virus
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JP7141493A
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Gakunan Gen
学南 玄
Takeshi Ihara
武志 伊原
Ichiro Sato
佐藤  一郎
Susumu Ueda
進 上田
Eiji Takahashi
英司 高橋
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NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUS
NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUSHO
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NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUS
NIPPON SEIBUTSU KAGAKU KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブタ、ウシ、イヌ、ネコ、ヒツジ等多くの産
業動物や愛玩動物に宿主域を持つオーエスキー病ウイル
スのgIII 分子中のウイルス中和抗体を産性させる部位
を特定して、免疫効果に優れたサブユニットワクチンを
提供する。 【構成】 オーエスキー病のサブユニットワクチンとし
て、少なくともその一部に、Ala Pro Pro Pro Ser Val
Ser Arg Arg Lys のアミノ酸配列を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーエスキー病ウイル
スのウイルス中和を誘導し得るペプチドに関し、詳しく
は、オーエスキー病ウイルスの感染防御に効果的な合成
ペプチドワクチンの設計あるいはリコンビナントワクチ
ンの設計に有効なペプチドに関する。
【0002】
【発明の背景及び従来の技術】オーエスキー病ウイルス
は、ブタ、ウシ、イヌ、ネコ、ヒツジ等多くの産業動物
および愛玩動物に宿主域を持つ。本ウイルスの感染が成
立した動物は致死的な経過をたどるが、ブタにおいては
発症は多くの場合一過性であり本病(オーエスキー病)
に耐過したブタは、ウイルスの運搬体(キャリアー)と
なり、生涯体内にウイルスを保有する。このようなブタ
では、輸送や分娩等のストレスを受けるとその体内でウ
イルスが急激に増殖し体外に排泄され他の動物への感染
源となる。このことが、本病の根絶を困難にしている大
きな要因となっている。産業的には、ブタにおけるオー
エスキー病の被害が最も大きく、その対策は重要な問題
となっている。
【0003】ブタの本病に対する感受性は、年齢によっ
て異なる。本ウイルスに感染した哺乳豚および弱齢豚
は、死亡あるいは成長不良となるが、成豚においては多
くの場合不顕性感染となる。また、本ウイルスは妊娠豚
に流産を引き起こす。よって弱齢豚及び妊娠豚の本病か
らの保護が重要な課題である。
【0004】ブタにおけるオーエスキー病の対策として
は従来感染豚を摘発して淘汰する方法がとられてきた。
しかしながら、本病の重度の汚染地帯では全ての感染豚
を淘汰することは困難であり、補助的手段としてワクチ
ンの接種が行われている。ワクチンとしては、生ワクチ
ン、不活化ワクチン、サブユニットワクチンが使用され
ている。これらのワクチンは、淘汰法との併用を可能と
するためにウイルスの構成タンパクあるいは非構成タン
パクのうちの一つあるいはそれ以上を取り除き、それら
をマーカーとしてワクチン接種によって生じた抗体(ワ
クチン抗体)と、ウイルスの野外感染によって上昇した
抗体(感染抗体)の区別ができるように工夫されてい
る。生ワクチンでは、ウイルスの増殖に必須でないタン
パクをコードする遺伝子を突然変異誘発剤の使用あるい
は遺伝子工学的手法によって欠損させ、それによってウ
イルスの弱毒化を図るとともに生ワクチンのマーカーと
している。マーカー遺伝子としては、gI、gIII 等が
広く用いられている。これらのワクチンの接種により本
病の発生は抑えられるかあるいは軽度に経過する。しか
しながら、ワクチンウイルス自体は体内に生涯残ること
になる。これらのウイルスはストレスによって再活性化
される可能性がある。もしも、異なったマーカーを持つ
ワクチン株が同一個体内で増殖した場合、リコンビネー
ションによって強毒株が出現する危険のあることは指摘
されるところである(Katz J.B.et al.
Vaccine 8:286−288,1990)。不
活化ワクチンは、マーカーのついた生ワクチン株を不活
化することにより得られる。これらのワクチンも発症防
御効果がありまた上記リコンビナント強毒株の出現する
可能性もないが生産コストが高くつくという欠点があ
る。サブユニットワクチンも生ワクチン株から特定のウ
イルスタンパクを精製することによって造られている。
これらのワクチンにもコストが高くつくという欠点があ
る。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】サブユニットワクチ
ンのコストを落とす良い方法として特定のウイルスタン
パクの遺伝子を発現ベクターに挿入して発現させる方法
がある。発現させるウイルスタンパクの候補としてgII
I が挙げられる。gIII は、ウイルスの主要な膜糖タン
パクであり、ウイルスの宿主細胞への吸着に重要な役割
を果たしていることが知られている(Schreurs
at al.J.Virol.62:2251−22
57,1988)。また、ウイルスの感染時にブタの体
内で造られるウイルス中和抗体のうちでgIII に対する
ものが最も重要であることも報告されている(Ben−
Porat et al.Virol.154:325
−334,1986)。gIII を効果的に発現させるた
めには、gIII を適当なタンパク、例えば免疫増強効果
のあるタンパクあるいは他のウイルスタンパクと結合さ
せて発現させることが考えられる。そのためには、gII
I の全長を使用することは不適当でありgIII 分子中の
感染防御に重要な部位のみを抽出することが必要とな
る。本発明では、gIII 分子中の動物にウイルス中和抗
体を産性させる部位を特定することを目指した。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明者等は、オーエスキー病ウイルスインディアナ
S株よりgIII 遺伝子をクローニングし、その全長およ
び断片を大腸菌で発現させた。これらの発現タンパクを
ウサギおよびマウスに免疫し血清中のウイルス中和抗体
価を測定した。さらに、これらの血清を発現させたgII
I 断片で吸収することにより、gIII タンパク中でウサ
ギおよびマウスにウイルス中和抗体を誘導した部位を確
定することができた。この部位のDNA配列を決定する
ことにより配列番号1に示した46個のアミノ酸中にウ
イルス中和エピトープの存在することが明かとなった。
さらに、エピトープの存在する領域を限定するために、
同領域に18〜20merのペプチド8種類および10
merのペプチド4種類を合成しこれらをウサギに免疫
してその抗原性を調べると共にmAbとの反応性を調べ
た。その結果、配列番号2に示した10個のアミノ酸領
域に高い中和抗体を誘導するB細胞エピトープの存在す
る事が明かとなった。
【0007】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明する。
【0008】1)gIII 遺伝子のクローニング オーエスキー病ウイルスインディアナS株よりSpea
r等の方法(Spear P.G.et al.J.V
irol.9:147−159,1972)に従ってウ
イルスを精製した。プロテインアーゼKでウイルスを処
理した後、フェノールクロロフォルム処理をしてウイル
スDNAを得た。オーエスキー病ウイルスベッカー株の
gIII 遺伝子の塩基配列(Robbins A.K.e
t al.J.Virol.58:339−347,1
986)にしたがって、gIII 遺伝子の両末端に2つの
プライマー、P1GGCGCCATGGCCTCGCT
CGCGCG、P2ACCGCCAGGCGGGGCC
GTGACGを合成した。長いDNA断片の増幅法とし
て、sequenaseを用いたKeohavong等
の方法に従ってPCRを実施した(Keohavong
P.et al.Gene,71:221−216,
1988)。増幅後のサンプルを、アガロースの電気泳
動にかけgIII 遺伝子の長さに相当するバンドを切り出
した。常法に従ってDNAを抽出、精製した後同gIII
DNAフラグメントをpUC18ベクターのBamHI
部位に挿入した(pUCgIII )。gIII 遺伝子が挿入
されていることは、両末端の塩基配列を決めることによ
って確認した。
【0009】2)gIII 遺伝子の大腸菌での発現 gIII タンパク上のウイルス中和抗体を誘導し得る領域
を決めるためにgIIIタンパクの全長あるいはその断片
を大腸菌内で発現させた。発現ベクターは、プロメガ社
製のpGEMEXを用いた。本ベクターは、T7DNA
ポリメラーゼのプロモーターの支配下にラムダファージ
のgene10タンパクと融合タンパクの形で外来遺伝
子が発現されるように設計されている。gIII 遺伝子と
読み枠を合わせるためにベクターに以下の操作を施し
た。制限酵素XhoIで消化しDNA合成酵素klen
owで両末端をうめた後DNAリガーゼで再環状化し
た。同DNAによって大腸菌を形質転換し、そのクロー
ンを増殖させてそこからプラスミドDNAを抽出した。
そのDNAをBamHIで消化後、その両末端をBap
を用いて脱リン酸化し、さらにklenowで末端をう
めたものを以下のクローニングに用いた。
【0010】gIII 遺伝子の全長は、pUCgIII より
EcoRIとHindIII で切り出した。このDNA断
片の末端をklenow処理し、pGEMEXベクター
に組み込んだ(pPgIII EH)(図1)。以下に示す
反応では、すべて末端のklenow処理とライゲーシ
ョン反応、大腸菌の形質転換反応を行っている。pPg
III EHを、HindIII とPvuIIあるいはHind
III とPmaCIで消化しそれぞれpPgIII EPvお
よびpPgIII EPmを得た。同様に、pPgIII EH
をHindIII とTth111 Iで消化してpPgIII E
Tを得た。pUCgIII をEcoRIとScaIあるい
はPmaCIとHindIII で消化した断片をpGEM
EXベクターに組み込んでpPgIII EScあるいはp
PgIIIPmHを得た。pUCgIII をSmaIで消化
した断片をpGEMEXベクターに組み込んでpPgII
I ESmを得た。pPgIII EPmをEcoRIとTt
h111 Iで消化してpPgIII TPmを得た。これらの
プラスミドDNAを染色体上にlacプロモーターの支
配下にT7DNAポリメラーゼ遺伝子をもつ大腸菌JM
109(DE3)株に導入した。
【0011】これらのクローンについてプロメガ社のプ
ロトコールに従いgIII とgene10の融合タンパク
を発現させた。これらのタンパクについてSDS−PA
GEをしたところそれぞれ期待される分子量のバンドが
観察された(図2)。さらに、これらのタンパクは、ウ
エスタンブロッティング法により抗gIII モノクローン
抗体(図3、4)およびオーエスキー病ウイルス感染耐
過豚血清(図5)と反応することからgIII 由来のタン
パクであることが確認された。
【0012】3)発現gIII タンパクによるウサギおよ
びマウスの免疫 発現されたタンパクをウサギおよびマウスに免疫してこ
れらの動物に中和抗体を誘導し得る部位を調べた。抗原
には、表1に示す7種類を以下に示すごとく菌体をリゾ
チーム処理して遠心し可溶性のタンパクを取り除いたも
のを使用した。発現したタンパクはすべてDOC、Tr
itonX−100等のデタージェントに不溶性だっ
た。各プラスミドを導入した大腸菌クローンを波長60
0nmの吸光度が0.4−0.5になるまで増殖させI
PTGを最終濃度0.5μMとなるように加えた。さら
に4−6時間培養後軽遠心をかけて菌体を回収した。ペ
レットをリゾチームを100μg/mlに含むバッファ
ー(50mM Tris−HCl,2mM EDTA、
0.1M NaCl pH7.5)に再浮遊し30℃で
1時間反応させた。反応物にTritonX−100を
最終濃度1%となるように加え卓上遠心機で15000
rpm,10分間遠心して沈殿を回収した。沈殿をPB
S(−)でさらに2回洗浄した標品を免疫原として使用
した。
【0013】免疫スケジュールは、100μgを等量の
フロイント完全アジュバント(FCA)とエマルジョン
化しウサギでは皮下に、マウスでは腹腔内に2週間間隔
で3回免疫し最終免疫の1週間後に全採血した。血清中
のELISA抗体価および中和抗体価を表1に示す。中
和反応は補体を添加して行い、中和抗体価はプラック減
少法によりプラック数がコントロールの20%以下とな
る最大希釈倍数の逆数とした。また、ELISA抗原に
は精製ウイルスを使用した。表からわかるようにアミノ
末端113個のアミノ酸を含むタンパクで免疫をした群
でのみ中和抗体の上昇が認められ、この領域に少なくと
も1つのウイルス中和エピトープの存在することが確認
された。また、114−212番目のアミノ酸を含むク
ローン(pPgIII TPm)および213−479番目
のアミノ酸を含むクローンでELISA抗体が上昇して
いるにもかかわらず中和抗体の上昇が認められないこと
から、1−113番目のアミノ酸領域に含まれるウイル
ス中和エピトープはメジャーなものであることが推測さ
れた。
【0014】
【表1】
【0015】 4)発現gIII タンパクによる血清の吸収試験 上記ウイルス中和エピトープの存在領域を再確認すると
共にその領域を狭めるために血清の吸収試験を実施し
た。大腸菌の10ml培養液に相当する発現タンパクを
90μlのPBS(−)に浮遊し、10μlの血清と混
合して室温で2時間反応させ、15000rpm10分
間遠心した上清を吸収後の血清として使用した。結果を
表2に示す。表2に示すように吸収後、吸収に使用した
抗原と同じ抗原に対するELISA抗体価が検出されな
くなることから、吸収は充分に行われたことが確認され
た。全長のpPgIII EHで免疫したマウス血清を、p
PgIII ETで吸収すると中和抗体価は検出されなくな
る。これに対し、pPgIIIESmで吸収を試みても中
和抗体価は全く変わらない。言い替えると、全長で免疫
して上昇した中和抗体のほとんど全ては、1−113ア
ミノ酸の領域と反応性を持ち、しかも1−67アミノ酸
の領域とは反応性が無い。このことよりgIIIのメジャ
ーなウイルス中和エピトープは68−113アミノ酸の
領域にあることがわかった。
【0016】
【表2】
【0017】5)中和エピトープ領域をコードするDN
A配列の決定上記領域のインディアナS株におけるアミ
ノ酸配列を決めるため、同領域の塩基配列を決めた。M
13ベクターにこの領域のDNAを再クローニングしダ
イデオキシ法によりシークエンシングを実施した。その
結果、配列番号3のDNA配列が決まり、この配列より
配列番号1のアミノ酸配列が決まった。これらの配列は
以前に報告のあるベッカー株のそれとアミノ酸で1残
基、核酸で1塩基異なっていた。
【0018】6)ペプチド合成 配列番号1のアミノ酸配列を含む領域に、表1に示す8
種類の18〜20merのペプチドをアプライドバイオ
システム社製のアミノ酸自動合成機430を用いて合成
した。さらに4種類の10merのペプチドをカイロン
社製のミモトープ エピトープ スキャンニング キッ
トを用いて合成した。
【0019】7)合成ペプチドのウサギ免疫 20merのペプチド8種類に、CALBIOCHEM
社製のキットを用いてキャリアータンパク(KLH k
eyhole limpet haemocyani
n)を結合させ、その500ugを等量のFCAとエマ
ルジョン化しウサギの背部に皮下注射し、さらに250
ugをフロイント不完全アジュバントとエマルジョン化
して14,28及び48日後に追加免疫した。最終免疫
の10日後に血液を採取し血清を分離した。これらの血
清のELISA及び中和抗体価を表4に示した。すべて
のウサギで、免疫原としたペプチドに対する抗体価は十
分に上昇していたにもかかわらず、中和抗体はP1とP
2を免疫したウサギ血清でのみ検出され、しかもその抗
体価はP1免疫ウサギで8倍高く、P1部分に中和抗体
を誘導する主要なエピトープの存在が明かとなった。
【0020】
【表3】
【0021】 8)中和活性のあるmAbと合成ペプチドの反応 図3に使用したgIII の68ー113aa(配列番号1
に示したアミノ酸領域)に反応性のある中和活性を有す
るmAb418との反応性を、各ペプチドを0.05M
炭酸緩衝液(pH9.6)で10ug/mlに希釈して
固相化したプレートを用いてELISA法により検討し
た。図6に示す如くmAb418は、中和抗体を誘導し
たペプチドP1とのみ強く反応した。このことより、m
Ab418が認識するエピトープと中和抗体を誘導した
エピトープが一致することが示唆された。
【0022】そこで、P1ペプチド領域に10merの
ペプチドを3アミノ酸ずつずらして4種類合成し(表
3)、これらのペプチドとmAb418の反応性をカイ
ロン社のマニュアルに準じてELISA法で調べた。m
Ab418は、ペプチドP1aと強く反応した。このこ
とより、配列番号2に示したアミノ酸領域に中和抗体を
誘導するエピトープの存在する事が明かとなった。
【0023】
【表4】
【0024】
【発明の効果】本発明によりgIII 上のウイルス中和エ
ピトープの存在部位が明かとなった。従来gIII を単独
に発現させたのでは、それをワクチンとして使用しよう
とした場合その免疫効果が不十分であったが、本発明に
よりさらに効果的な発現方法の設計が可能となった。さ
らに、合成ペプチドワクチンへの応用も可能である。
【0025】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ: 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド フラグメントの型:中間部フラグメント 配列 Ala Pro Pro Pro Ser Val Ser Arg Arg Lys Pro Pro Arg Asn Asn 5 10 15 Asn Arg Thr Arg Val His Gly Asp Lys Ala Thr Ala His Gly Arg 20 25 30 Lys Arg Ile Val Cys Arg Glu Arg Leu Phe Ser Ala Arg Val Gly 35 40 45 Asp 配列番号:2 配列の長さ: 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド フラグメントの型:中間部フラグメント 配列番号:3 配列の長さ:138 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: Genomic DNA 起源 生物名:オーエスキー病ウイルス(仮性狂犬病ウイル
ス) 株名:インディアナ株 配列の特徴 特徴を示す記号:CDS 存在位置: <1・・>138 特徴を決定した方法:E 配列 GCC CCG CCG CCC TCG GTC TCG CGC AGG AAG CCC CCG CGG AAC AAC AAC 48 CGG ACG CGC GTC CAC GGC GAC AAG GCC ACC GCG CAC GGG CGC AAG CGC 96 ATC GTG TGC CGG GAG CGG CTG TTC TCG GCG CGG GTG GGG GAC 138 配列番号:4 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: 起源 生物名:オーエスキー病ウイルス(仮性狂犬病ウイル
ス) 株名:インディアナ株 配列の特徴 特徴を示す記号:CDS 存在位置: <1・・>30 特徴を決定した方法:E 配列 GCC CCG CCG CCC TCG GTC TCG CGC AGG AAG 30
【図面の簡単な説明】
【図1】発現させたgIII タンパクの部位とクロー
ン名を示した。上段はgIII 遺伝子中の使用した制限酵
素地図である。図中の記号は以下の通りである。 E:EcoRI Sm:SmaI T:Tth111
I Sc:SacI Pm:PmaCI Pv:PvuII H:HindIII
【図2】発現gIII タンパクのSDS−PAGE像を示
した。矢頭は、発現したタンパクのバンドを示す。
【図3】発現gIII タンパクのウエスタンブロティング
像を示した。抗体は、68−113アミノ酸領域に特異
性を持つモノクローン抗体を用いた。
【図4】発現gIII タンパクのウエスタンブロティング
像を示した。抗体は、114−147アミノ酸領域に特
異性を持つモノクローン抗体を用いた。
【図5】発現gIII タンパクのウエスタンブロティング
像を示した。抗体は、ブタの感染耐過血清を用いた。
【図6】8種類の合成ペプチドとmAb418のELI
SA法での反応性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 8214−4B G01N 33/53 D 8310−2J //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) C07K 99:00 (72)発明者 上田 進 埼玉県所沢市中新井3−12−19 (72)発明者 高橋 英司 東京都練馬区光が丘3−9−2−1309

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2に示すアミノ酸配列によって
    構成されることを特徴とするペプチド。
  2. 【請求項2】 オーエスキー病ウイルスgIII タンパク
    中の配列番号2に示すアミノ酸配列によって構成される
    中和抗体を誘導し得るペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のペプチドの上流及び/
    又は下流に異種タンパクが連結されていることを特徴と
    するペプチド。
  4. 【請求項4】 請求項1のペプチドをコードし得る配列
    番号4に示すDNA配列。
  5. 【請求項5】 請求項4みおいて、DNA配列の上流に
    発現制御配列および翻訳開始シグナルを連結させ、DN
    A配列の下流に終止コドンを連結させたことを特徴とす
    る組換えDNA。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、DNA配列の
    上流あるいは下流に異種タンパクの遺伝子あるいはその
    1部分を読み枠を合わせて連結させたことを特徴とする
    組換えDNA。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6の組換えDNAにより形
    質転換させた宿主細胞。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE1009826A3 (fr) * 1995-12-21 1997-09-02 Solvay Vaccin plasmidique contre le virus pseudorabique.
EP1138785A2 (en) * 2000-03-30 2001-10-04 Canon Kabushiki Kaisha Nucleic acid fragment primer or probe, and method of detecting polyhydroxyalkanoate synthesizing microorganism by using the same
GR1007699B (el) * 2011-02-11 2012-09-19 Ιφιγενεια Δημητριου Σιγαλα-Χαραλαμπιδου Μεθοδος παρασκευης και συνθεση κρεμας για παναδες

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