JPH06273317A - エラストマー材料の塗膜の付着性評価方法 - Google Patents

エラストマー材料の塗膜の付着性評価方法

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JPH06273317A
JPH06273317A JP8781093A JP8781093A JPH06273317A JP H06273317 A JPH06273317 A JP H06273317A JP 8781093 A JP8781093 A JP 8781093A JP 8781093 A JP8781093 A JP 8781093A JP H06273317 A JPH06273317 A JP H06273317A
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JP
Japan
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sample
elastomer
state
coating film
adhesion
Prior art date
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Pending
Application number
JP8781093A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Makino
博 牧野
Yoshihito Kadoma
義仁 門磨
Haruo Miyauchi
晴雄 宮内
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に塗膜を有するエラストマー材料におい
て、塗膜とエラストマー材料との間の付着性の良否を評
価するにあたり、実機テストとの相関性が大きく、現実
に則した結果が得られる評価方法を提供する。 【構成】 表面に塗膜を有するエラストマー材料に、2
0〜300℃で折りたたむ方向に応力を加えてエラスト
マー材料を180度屈曲させ、その後応力を除いてシー
トの形状を復元させる操作を反復し、塗膜の状態の変化
から塗膜の付着性を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤの成型加硫用ブ
ラダー、複写器等に用いる塗装を施されたシリコーンゴ
ムロール等の、表面に塗膜を有するエラストマー材料に
おいて、塗膜とエラストマー材料との間の付着性の良否
を評価するにあたり、現実に則した結果が得られる評価
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム工業におけるタイヤ成型加硫用ブラ
ダー、印刷機械工業におけるシリコーンゴムロール等表
面に塗膜を有するエラストマー材料を取扱う分野におい
ては、エラストマー材料と塗膜との間の付着性の良否を
現実に則して評価することは重要である。例えば、タイ
ヤ成型加硫用ブラダーを用いてタイヤ成型加硫を行う際
に、塗料である離型剤の品質が悪いと、不良品の続出や
工程の中断による時間の損失が発生する。従来は、エラ
ストマー材料における塗膜の付着性を評価するに当たっ
ては、 JIS K−5400の鉛筆硬度や耐屈曲性試験、ア
ドヒロメーターによる付着強度の測定、ピーリングテス
ト等の方法が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
評価方法はいずれも再現性に乏しい欠点がある上、実機
テストとの相関性が低いことが問題であった。そのた
め、実際の塗膜の付着性の評価や塗料の選択にあたって
は、エラストマー材料に塗膜を施して実機テストを行う
のが通例となっていた。言うまでもなく、実機テストは
多大の経費と時間を要し、好ましい塗料を選択する上で
の障害となっていた。本発明はエラストマー材料の塗膜
の付着性評価方法として実機テストとの相関性の優れた
評価方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、使用する
エラストマー材料と同一素材からなるシートの表面に塗
膜を形成させた試験体を用い、加熱下に180度の屈曲
と復元を繰返すことにより、簡便に、且つ精度高く付着
性を評価する方法を見出した。すなわち、本発明は、表
面に塗膜を有するエラストマー材料に、温度20〜30
0℃で、折りたたむ方向に応力を加えてエラストマー材
料を180度屈曲させ、その後応力を除いてシートの形
状を復元させる操作を反復し、塗膜の状態の変化から塗
膜の付着性を判定することを特徴とする。
【0005】本発明の方法の実施が可能なエラストマー
材料は、天然ゴム、合成ゴム、天然ゴムと合成ゴム両者
の配合物、ポリウレタンなどのエラストマー材料等弾性
を有するシート状素材であれば特に限定はない。表面の
塗膜の材料としては、シリコーンRTV、弗素ゴムラテ
ックス、エポキシ樹脂等の合成樹脂や、漆、セラック等
の天然樹脂など広く適用できる。
【0006】測定方法は図1の(a)に示すように、ホ
ットプレスの上下プレートの間に鉄板、ゴム板、フェノ
ール樹脂板などを介在させてシート状エラストマー材料
のサンプルを固定する。固定方法としては、接着剤によ
る方法、或いはサンプルにわずかに撓みを生じさせたと
きの復元力を利用してプレート間に挟む方法など特に限
定はない。サンプルを固定した後、ホットプレスの上下
プレート間の距離を狭めてゆくことにより、サンプルは
図1(b)に示すように屈曲する。この屈曲した状態の
ままで一定時間保持する。次いで応力を除いてホットプ
レスの上下プレート間の距離をサンプル屈曲前の状態に
戻し、サンプルのゴム弾性による復元力を利用してサン
プルの形態を復元させる。このような屈曲と復元の操作
を数回或いは数10回以上繰返すことより、サンプル
の、エラストマー材料と塗膜の伸び特性の相違から付着
性が低下し、塗膜の状態が変化してこの状態変化からエ
ラストマー材料の塗膜の付着性を評価することができ
る。
【0007】付着性低下の状態としては、塗膜の剥離、
エラストマー材料からの浮き上がり、塗膜の白濁などが
観察される。また、エラストマー材料から塗膜が浮き上
がるに至らない段階での付着性の低下を調べるとき、或
いは実機テストの条件で強い摩擦が加わる場合の付着性
の低下を調べるには、上記の屈曲と復元の繰返しテスト
の後に、ティシュペーパー、綿布、ナイロンクロス等の
柔らかいシートで試料の塗装面を摩擦することにより塗
膜が浮き上がり、或いは剥離する。このような状態の変
化を検出して付着性の低下の程度を調べることも可能で
ある。
【0008】上記のような屈曲、復元の繰返しにより付
着性を評価する場合、室温では屈曲、復元の回数が多く
なって試験に要する時間が長引く場合があるので、現実
に使用される温度付近、通常100℃〜300℃で行
う。特にタイヤ成型加硫用ブラダーの離型剤塗膜のよう
に200℃近い温度で使用される場合には、現実に使用
される温度で、本発明の方法を行うと実機テストと相関
性の高い結果が得られる。
【0009】
【作用】エラストマー材料からなるシートに塗膜が施さ
れている場合には、従来の測定方法では実機テストとの
間に乖離が生じ、これらのテスト結果の信憑性が低く、
現実には実機テストに頼らざるを得なかった。本発明
は、このようなエラストマー材料の場合には、現実に使
用される温度において180度の屈曲と復元を繰返すこ
とにより生じた状態変化が、実機テストの結果と高い相
関関係を有することに着眼して完成したものである。
【0010】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を説
明する。
【0011】図1は測定用のホットプレスの説明図であ
る。(a)は屈曲前の状態或いは復元状態であり、
(b)は屈曲状態である。1はプレートであり、上下2
枚からなり、所定の温度に加熱されている。2は鉄板で
あり、上プレート1の下面及び下プレート1の上面に固
定されている。3はゴムシートであり、上プレートの鉄
板2の下面、及び下プレートの鉄板2の上面にそれぞれ
固定されている。4はエラストマー材料のサンプルであ
り、図1においては両端をゴムシート3に固定されてい
る。5はエラストマー材料4に被覆された塗膜層であ
る。
【0012】実施例1〜6 シリコーンRTVを主剤とするブラダー用コーティング
剤(ワッカーヒエミー(株)製及び信越化学工業(株)
製)の20%ガソリン溶液を溶剤洗浄済みのブチルゴム
のサンプル(10cm×10cm、厚さ0.3mm)にそれぞれ
6gずつスプレー塗布し、温度20℃、相対湿度50%
の条件で1日乾燥させた。このサンプル4について、上
下面をブチルゴムシート3にそれぞれ接着し、このブチ
ルゴムシート3を介してサンプル4をホットプレスの上
下プレート1間に固定した。このときの上下のゴムシー
ト3と3の間の距離は8.0cmであった。次いでホットプ
レスの上下プレートの温度を180℃に加熱し、上下ゴ
ムシート間の距離を0.5cm迄狭めて、図1の(b)に示
すように、エラストマー材料サンプル4を完全に屈曲さ
せた。
【0013】この時の垂直方向の圧力は50kg/cm2
あった。この圧力を保持したまま1分間屈曲状態を保
ち、その後圧力を除いてホットプレスの上下のゴムシー
ト3と3の間の距離を8.0cmに戻してサンプルを屈曲前
の状態に復元させた。上記の屈曲、復元の操作を180
℃に保ったまま30回繰返した後、サンプルの塗膜表面
をテイッシュペーパーで10回往復摩擦した。摩擦後の
塗膜の残存率を目視判定した結果を表1に示した。
【0014】
【表1】
【0015】また、上記のサンプルと同じ材質のブチル
ゴム製ブラダーに同一コーティング剤を塗布して上記と
同一条件で硬化させたブラダーについて、実機テストで
タイヤ成型加硫を行った場合のタイヤ成型加硫回数を表
1に併記した。これらの結果を図2に示したが本発明の
評価方法との間に高い相関性が認められた。なお、実機
テストの条件は加硫温度180℃、加硫圧力20kg/cm
2 、加硫時間20分、タイヤサイズ195/60R14
であった。
【0016】比較例1〜6 実施例1〜6と同様の処理を行って表面に塗膜を形成さ
せたブチルゴムサンプルについて、太平理化工業(株)
製アドヒロメーターによる表面塗膜の剥離試験を行い、
塗膜の付着強度を測定し、5回の平均値を求め、その結
果を実機テストの結果と共に表2に示した。付着強度の
大小を実施例1〜6と同様に、実機テストの結果と共に
図3に示したが、両者の間に相関関係は認められなかっ
た。
【0017】
【表2】
【発明の効果】本発明により、エラストマー材料の塗膜
の付着性テストにおいて、従来の他の評価方法と比して
実機テストとの相関性が格段に高く、且つ容易に実施で
きる評価方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は測定用のホットプレスの説明図である。
(a)は屈曲前の状態或いは復元状態であり、(b)は
屈曲状態である。
【図2】図2は実施例1〜6における本発明の方法と実
機テストとの相関関係を示す図である。
【図3】図3は比較例1〜6におけるアドヒロメーター
による付着強度と実機テストとの相関関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 プレート 2 鉄板 3 ゴムシート 4 エラストマー材料サンプル 5 塗膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に塗膜を有するエラストマー材料
    に、温度20〜300℃で、折りたたむ方向に応力を加
    えてエラストマー材料を180度屈曲させ、その後応力
    を除いてシートの形状を復元させる操作を反復し、塗膜
    の状態の変化から塗膜の付着性を判定することを特徴と
    するエラストマー材料の塗膜の付着性評価方法。
JP8781093A 1993-03-24 1993-03-24 エラストマー材料の塗膜の付着性評価方法 Pending JPH06273317A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8781093A JPH06273317A (ja) 1993-03-24 1993-03-24 エラストマー材料の塗膜の付着性評価方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170001115A (ko) * 2015-06-25 2017-01-04 삼성중공업 주식회사 도막 내구성 평가 장치
CN111707605A (zh) * 2020-07-15 2020-09-25 中铁山桥集团有限公司 一种高原地区钢桥面漆适用性检验方法

Cited By (3)

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KR20170001115A (ko) * 2015-06-25 2017-01-04 삼성중공업 주식회사 도막 내구성 평가 장치
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