JPH0626828U - 男性用尿パッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パッドに設けた陰茎挿通口に陰茎を挿通し、
陰茎をパッドで包被することにより、パッドに尿を吸収
し、使用者の陰茎の向きや運動によっても衣類、寝具を
汚さないようにすることを目的とする。 【構成】 任意形状のパッドの中心より稍々上方に陰茎
挿通口を形成し、陰茎全体をパッドで包被し得るように
している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、寝たきり等の介護人を必要とする男性の陰茎に使用する男性用尿パ ッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の男性用尿パッドは、長方形の防水シートの上面に、２枚のパル プシート間に吸収綿、高分子吸収体等の吸収性部材を積層圧着し、該積層体と前 記防水シートの全体を不織布で包被して、該不織布と前記防水シートとで前記積 層体をサンドイッチ状に挟み、全周縁を融着等の手段によりシールして長方形の 尿パッドを形成し、更に、この尿パッドの左右側縁の一部にギャザーを対設する と共に、左右側縁の後端に粘着テープを左右外側方に向って対設したものが提案 されている。そして、この男性用尿パッドは、一方のギャザーを陰茎付け根の裏 側、即ち陰襄側に当接し、陰茎全体をパッドで巻貝状に包被し、粘着テープを下 側に位置するパッド裏面に貼着して、陰茎にパッドを取り付けた後、更に紙おむ つや布おむつで腰部全体を包み込んで使用するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術で述べた男性用尿パッドであると、吸収性部材の充填量が少量 であるため、度々取り替えなければならず面倒であるという問題点があった。

【０００４】 又、陰茎にパッドを巻貝状に包被して使用するため、陰茎先端尿道口とパッド の側縁が接近し、尿漏れしやすいという問題点があった。

【０００５】 更に、陰茎付け根の裏側をギャザーで押さえることにより、パッドが陰茎より 脱落しないようにしているが、吸収尿量が多い場合や陰茎の径が著しく小さい場 合は、使用者が身体を動かすことにより、陰茎よりパッドが脱落する場合がある という問題点があった。

【０００６】 そこで、本考案はパッドに陰茎挿通口を形成することにより、尿の吸収量が一 層増大し、陰茎より脱落しにくく、且つ取り替えが簡単な男性用尿パッドを提供 することを目的としている。

【０００７】 上記目的を達成するために本考案男性用尿パッドは、防水シート、吸収性部材 及び不織布とより成るパッドにおいて、該パッドの中心より稍々上方に陰茎挿通 口を形成し、該陰茎挿通口の周縁をシールして形成したものである。

【０００８】 又、陰茎挿通口周縁のシール部の一部若しくは全部にギャザーを形成すると好 適である。

【０００９】 更に、陰茎挿通口の周縁シール部に僅かな切り込みを設けることも考えられる 。

【００１０】

【作用】

本考案男性用尿パッドは、陰茎挿通口に陰茎を挿通し、パッドを左右より交互 に折り重ねて陰茎を包被した後、更に大人用紙おむつ若しくは布おむつ等で腰部 を包み込んで使用するものである。

【００１１】 陰茎挿通口の上方部が下腹部に当接し、該パッドの上方部を更に大人用紙おむ つ等で固定するので、本考案男性用尿パッドは陰茎より脱落しない。

【００１２】

【実施例】

以下、図を参照にして本考案男性用尿パッドの好適な実施例を説明する。

【００１３】 図１〜図９は本考案の一実施例を示す図である。これらの図において、１は長 方形状の防水シートである。防水シート１は、長方形状に限定せず、楕円形状等 の他の形状であってもよい。２は体液吸収性部材であって、パルプ繊維、吸収綿 等に、水不溶性にして吸収膨潤性を有する粉末状高分子吸収体等を散在させる等 したものを圧縮している。この積層体を防水シート１の上面に積層し、これら全 体を不織布３で包被し、周縁を融着４している。５は陰茎挿通口であって、パッ ドの中心より稍々上方に円形に開口し、周縁を融着６している。

【００１４】 陰茎の向きにも個人差があり、この向きに応じて本考案男性用尿パッドの使用 方法が異なる。陰茎７が下向きの男性においては、図３に示すように、パッドの 長手方向を横にし、側縁イを上側、即ち下腹部側にして、陰茎７を陰茎挿通口５ に挿通し、陰茎７を中心としてパッドを図４及び図５に示すように左右より折り 畳んで陰茎７を包被し、更に大人用紙おむつ又は布おむつで腰部全体を包み込ん で、陰茎７にパッドを固定して使用するものである。陰茎７が上向きの男性にお いては、パッドの長手方向を横にし、側縁ロを上側、即ち下腹部に、側縁イを下 側即ち陰襄側にして、陰茎７を陰茎挿通口５に挿通し、陰茎７を中心としてパッ ドを左右より折り畳んで陰茎７を包被し、更に大人用紙おむつ又は布おむつで腰 部全体を包み込んで、陰茎７にパッドを固定して使用するものである。陰茎７が 下斜向きの男性においては、図７に示すように側縁イを上側、即ち下腹部側にし 、長手方向を身体に対して横にして陰茎７を陰茎挿通口５に挿通する。図８に示 すように陰茎７と平行な位置を折り線ハ、ニとして、陰茎７を中心としてパッド の偶角部Ａ、Ｂを上下より内方に折り畳んで陰茎７を包被後、図９に示すように 下方偶角部Ｃを、尿道口の下方を折り線ホとして内方に向って折り畳むことによ り、亀頭をも包被し、更に大人用紙おむつ若しくは布おむつで腰部を包み込んで 、陰茎７にパッドを固定して使用するものである。

【００１５】 図３〜図５及び図６に示される男性用尿パッドの使用方法においては、亀頭の 下方若しくは上方を内方に向って折り畳んでいないが、折り畳んで使用すると一 層尿漏れの心配が少なくなり好適である。又、図３〜図５、図７〜図９、及び図 ６に示される使用方法であると、パッドの上方部或は下方部が、下腹部或は陰襄 に当接し、人によっては不快感を感じる場合があるが、陰茎７付け根の横方向を 折り線としてパッドの上方部或は下方部を内方に向って折り畳むと好適である。 更に、パッドの裏面に粘着部を設けることや、パッドの周縁より外側方へ粘着テ ープを取り付けてパッドの折り畳みを容易にすることも考えられる。

【００１６】 上述の実施例においては、本考案男性用尿パッドを陰茎に取り付け後、おむつ を着用すると、陰茎７の上方或は下方部を内方に向って折り畳んでいない場合は 、該上方部或は下方部がおむつにより下腹部或は陰襄に押し付けられて、パッド は陰茎より脱落しない。又、吸収性部材２の充填量が、平面の面積が広いことよ り増し、度々取り替える必要がない。

【００１７】 図１０は本考案の他の実施例を示す図である。説明を簡単にするため、図１〜 図９と同様の作用をなす部分は同一符号で説明する。本実施例では陰茎挿通口５ の周縁融着部６の全周にギャザー８を形成している。本実施例においては、全周 縁にギャザー８を形成しているが周縁融着部６の一部にのみギャザーを形成する ことも考えられる。他の構成は上述した図１〜図９に示される実施例と全く同様 である。

【００１８】 本実施例においては、融着部６の全周にギャザー８を形成しているので、使用 の際に、陰茎挿通口５が陰茎７の付け根に密接し、陰茎７よりパッドが脱落しに くい作用をする。又、融着部６の一部にのみギャザーを形成すると、陰茎の付け 根を締め付けすぎず、使用感が良い。

【００１９】 図１１は本考案の更に他の実施例を示す図である。この実施例において融着部 ６に少くとも１以上の僅かな切込み９を設けている。他の構成は、上述した図１ 〜図９の実施例と全く同様である。

【００２０】 本実施例に示される男性用尿パッドにおいては、陰茎挿通口５の周縁融着部６ に僅かな切込み９を設けているので、陰茎の径の大小に拘らず、容易に陰茎を挿 通口５に挿通することができる。

【００２１】

【考案の効果】

請求項１記載の男性用尿パッドは、パッドの中心より稍々上方に陰茎挿通口を 設けているので、陰茎の向きに拘らず使用することが出来ると共に、吸収性部材 の充填量が平面面積が広いために多く、尿吸収量が従来のものより多いため度々 取り替える必要がないという効果がある。又、パッドの陰茎挿通口の上方又は下 方のいずれか狭小な部分を紙おむつ或は布おむつで押さえ付けて使用するため、 パッドが陰茎より脱落しないという効果がある。

【００２２】 請求項２記載の男性用尿パッドは、陰茎挿通口の全周縁又は周縁の一部にギャ ザーを形成しているので、その弾性復元力により陰茎付け根に陰茎挿通口が、適 度に密着し、パッドが陰茎より脱落しにくいという効果がある。

【００２３】 請求項３記載の男性用尿パッドは、陰茎挿通口周縁融着部に適当数の僅かな切 込みを設けているので、陰茎の径の大小に拘らず、容易に陰茎を陰茎挿通口に挿 通し得るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案男性用尿パッドの一実施例を示す平面図
である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】図１の男性用尿パッドに、下向きの陰茎を挿通
した状態を示す説明図である。

【図４】図３の状態より、パッドの一側方を内方に折り
畳んだ状態を示す説明図である。

【図５】図４の状態より更にパッドの他側方を内方に折
り重ねて陰茎を包被した状態を示す説明図である。

【図６】図１の男性用尿パッドの陰茎挿通口に上向きの
陰茎を挿通した状態を示す説明図である。

【図７】図１の男性用尿パッドの陰茎挿通口に下斜め向
きの陰茎を挿通した状態を示す説明図である。

【図８】図７の状態より陰茎を本考案男性用尿パッドで
包んだ状態を示す説明図である。

【図９】図８の状態より、陰茎全体を本考案男性用尿パ
ッドで包被した状態を示す説明図である。

【図１０】陰茎挿通口の周縁融着部の全周にギャザーを
形成した男性用尿パッドの実施例を示す平面図である。

【図１１】陰茎挿通口の周縁融着部に僅かな切込みを設
けた男性用尿パッドの実施例を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 防水シート ２ 吸収性部材 ３ 不織布 ４、６ 融着 ５ 陰茎挿通口 ７ 陰 茎 ８ ギャザー ９ 切込み イ、ロ 側 縁 ハ、ニ、ホ 折り線 Ａ、Ｂ、Ｃ 偶角部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 防水シート１、吸収性部材２、不織布３
   とより成るパッドにおいて、該パッドの中心より稍々上
   方に陰茎挿通口５を形成し、該陰茎挿通口５の周縁をシ
   ール６したことを特徴とする男性用尿パッド。
2. 【請求項２】 陰茎挿通口５の周縁シール部６の一部若
   しくは全部にギャザー８を形成したことを特徴とする請
   求項１記載の男性用尿パッド。
3. 【請求項３】 陰茎挿通口５の周縁シール部６に僅かな
   切込み９を設けたことを特徴とする請求項１記載の男性
   用尿パッド。