JPH0626674B2 - 穀類の浸漬洗浄装置 - Google Patents

穀類の浸漬洗浄装置

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JPH0626674B2
JPH0626674B2 JP62286386A JP28638687A JPH0626674B2 JP H0626674 B2 JPH0626674 B2 JP H0626674B2 JP 62286386 A JP62286386 A JP 62286386A JP 28638687 A JP28638687 A JP 28638687A JP H0626674 B2 JPH0626674 B2 JP H0626674B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、大豆や米の様な穀類を加工する前処理工程に
おける穀類の浸漬洗浄装置に関し、特に大ロットの原料
穀類の浸漬処理を行なう穀類の浸漬洗浄装置に関する。
(2)従来の技術 従来、納豆、豆腐、或は白玉粉等を製造する食品工場に
おいて、例えば数トンに及ぶ大ロットの穀類を加工する
前処理工程として選別洗浄した大豆や米を大型の浸漬タ
ンク内に収容した後に水を給水させて浸漬させ、この給
水した水内に12乃至14時間位浸漬処理しながら前記
穀類内に含有された渋味の様な味を阻害する物質を溶出
させて除去し、納豆、豆腐、白玉等の様な製品の品質を
向上させているものである。
このような処理の装置として例えば特開昭56−448
37号に示すような洗浄装置があり、そこには、ホッパ
ーの底部にエアポンプを連通させて水を収容した穀類と
共に上下循環させ、周方向への水の回流をも生紀させる
構造が開示されている。
(3)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような大ロットの穀類の浸漬洗浄を
行なう目的は穀類を長時間浸漬させて塵埃、汚泥、土砂
等の付着物の除去を行なう一方、これらの穀類に含有さ
れる渋味成分やろう質物を溶出させると共に、水中に浸
漬した穀類を少なくとも数時間単位で空気圧等を供給さ
せて洗浄することにあり、このため、例えば12ないし
14時間浸漬時間中に3回程度タンク内の浸漬水を放出
して水の交換を行なわねばならない。
この点から、上記実開昭56−44837号に示すよう
な洗浄装置では、オーバフロー口は備えられているにし
てもなお、十分な換水を行なうことは困難であり、結局
はこの前処理工程において不可欠である渋味成分やろう
質物の除去を行なうことは困難であった。
また、このような大ロットの穀類を収容する大型タンク
においては大ロットの穀類を水に浸漬中に十分な攪拌洗
浄を行ないつつ、浸漬収容されて前処理された数トンも
の穀類を取り出し排出する作業は容易でなく、上記実開
昭56−44837号装置ではホッパーの上方開口から
掬いだすか、或はエアポンプとホッパーとの接続部から
そのつど取り外して排出作業を行なわねばならず、この
ため、同排出作業が極めて煩雑でかつ作業能率が悪いと
いう欠点があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は大型タンク内に浸漬処理中の穀類の浸漬
水の換水作業を簡単にかつ短時間で行なえるとともに、
穀類を水に浸漬中に十分な撹拌洗浄を行ないつつ、浸漬
収容されて前処理された数トンもの穀類を取り出し排出
する作業を簡単に行なうことのできる穀類の浸漬洗浄装
置を提供することにある。
II.発明の構成 (1)問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、穀類17を浸漬
収容し得る空間を備え、上方に開口を有すると共に、下
端に開閉可能な排出口3を備えた浸漬タンク1と、この
浸漬タンク1の前記開口側に支持枠7、8を介して取り
付けられた軸受6a、6bにより上下に摺動可能に軸支
されると共に下端に噴射口を有する洗浄噴射管11と、
該洗浄噴射管を上下動させる駆動手段と、を備え、前記
噴射口は、前記穀類17を浸漬収容し得る空間内に進退
移動可能に設けられて成る穀類の浸漬洗浄装置16から
構成される。
また、前記洗浄噴射管11は下部に複数の分岐管10
a、10b、9bが垂下され、これらの分岐管の下端に
それぞれ前記噴射口が設けられて成ることとしてもよ
い。
(2)作用 本発明においては、浸漬タンク内に貯留した浸漬水に穀
類を浸漬させ、この穀類内に洗浄噴射管を沈降させなが
ら時間帯をおいて噴射口より高圧空気を噴射させ、この
高圧空気で塵埃等の付着物を洗浄しつつ穀類の皮質部を
刺激しながら穀類内に含有された渋味成分の溶出を促進
させるものである。
洗浄噴射管は上下に摺動可能であるので穀類の下層部か
ら上層部の全体にわたって万遍なくこの洗浄及び刺激作
用を行なうと同時に下端の排出口より所望の時間帯にお
いて簡単に換水作業を行なえるとともに、前処理の済ん
だ穀類の排出を行なうこととなる。
(3)実施例 以下、添付図面に基づき本発明の好適な実施例を説明す
る。
第1図ないし第5図には、本発明の実施例に係る穀類の
浸漬洗浄装置16が示されている。図において、穀類浸
漬装置16は、例えば約5t程度の水を貯留可能な空間
を備えた浸漬タンク1と、この浸漬タンク1内に上下移
動自在に設けられた洗浄噴射管11と、を備えている。
前記浸漬タンク1は、上方に開口を有し、漏斗状2に絞
られた下端には排出口3を備えている。この排出口3に
はバタフライ弁4とスライド弁5が設けられており、後
述するように水及び穀類を短時間に排出するものであ
る。スライド弁5は例えばステンレス製や多孔板や金網
板体等から形成されている。
第1、3及び5図に示すように浸漬タンク1の前記開口
側にはその側縁から中心方向に十字状に下部支持枠7が
突設されるとともに同側縁から上方に立ち上がり同じく
十字状に中心方向に上部支持枠8が突設されている。そ
して、これら上下部支持枠7、8の中心位置には上下に
間隔を配してそれぞれ上下部軸受6b、6aが略同一軸
線位置に取り付けられている。
本発明において特徴的なことは、浸漬タンク1の下端に
開閉可能な排出口3を備えるとともに、穀類を浸漬収容
しうる空間内に進退移動可能に設けられた噴射口を有す
る洗浄噴射管を備えたことである。
洗浄噴射管11は前記上下部軸受6b、6aに軸支され
浸漬タンク1内方向へと垂下された縦型基管9aと、こ
の縦型基管9aの下端に放射状に連通突設された4組の
分岐管10aと、同分岐管10aの端部にT型状に連通
された分岐管10bと、この分岐管10aの端部に垂下
設された8個の縦型基管9bを備えており、これらの縦
型基管9bの下端部には噴射口がそれぞれ設けられてい
る。
このような複数の分岐管構造により、渋味成分の溶出効
率等を実行あらしめることができ、特に本実施例のよう
に均等間隔に分散配置することにより噴射点から均等に
噴射することとなり渋味成分の溶出効率及び洗浄効率を
飛躍的に向上させうることとなる。
一方、縦型基管9aの上端部は前記上部軸受6bより突
出しており、吊具12が固定されていると共に、同縦型
基管9aの上端部側は継手管13を介して高圧ホース1
4が連通されている。
また、図示しない電動巻上機等の駆動手段が設置されて
おり、これにより、巻上機のフックなどを吊具12に連
結して洗浄噴射管11全体を上下駆動させ、浸漬タンク
1内部に収容された穀類の全体にわたって効率良く洗浄
等を行うこととなる。
なお、図中15、15は浸漬タンク1の開口側に設けら
れた支持枠7に載着される分割蓋、17は、浸漬タンク
1内に浸漬収容される穀類、18は、浸漬水である。
次に、実施例装置の作用を説明すると、先ず、縦型基管
9aの上端の吊具12を適宜に選択された巻上機に連係
させて洗浄噴射管11をタンク内の上部へ上昇させてお
き、分割蓋15、15を開口させて選別した穀類17の
約2ないし3t程度を浸漬タンク1の中間位置程度まで
投入する。そして、浸漬タンク1内に約5t程度の水を
タンク上端位まで給水して分割蓋15、15を閉蓋させ
る。
そこで、高圧ホース14より洗浄噴射管11内へ高圧空
気を送気させながら巻上機により同噴射管11を下降さ
せ、穀類17内へ沈降させる。この巻上機による洗浄噴
射管11の下降速度は出来るだけ遅い速度で比較的長い
時間をかけて行なわれることにより浸漬タンク1内の穀
類の上層部から下層部にわたって万遍なく高圧空気によ
る穀類の渋味成分等の溶出及び洗浄効果を奏することと
なる。
穀類17内へ沈降された噴射管11の各縦型基管9a、
縦型管9bの下端の噴射口より噴射された高圧空気は浸
漬水18内で気泡となり、穀類17の間隙を連続上昇す
る。この高圧空気は約10乃至20分間放出し、40分
位の休止時間をおいて反復放出させるものであり、これ
によって浸漬水18内の穀類17の皮質部を刺激して同
穀類17内に含有された渋味やあく味成分の浸漬水18
内への溶出を促進させつつこれらの成分を穀類より除去
することとなる。
このような作用を行なう際、3〜4時間間隔でタンク内
の浸漬水を全部放出し、換水を行なう場合にはバタフラ
イ弁4を例えば大豆等の接触面に側方からエアーを放出
させて開放させスライド弁5の多孔穴より水分のみを排
出し、新たに浸漬タンク1の開口側から水を供給するこ
とにより完全な換水を極めて能率良く短時間に行なえる
こととなる。
更に、12〜14時間経過後渋味成分やろう質分の除去
が完了した穀類を排出して取り出す場合においてはバタ
フライ弁4及びスライド弁5を開放することにより極め
て簡単な操作でかつ、短時間内に行なえることとなる。
このように、浸漬処理に要する手間と経費が節約出来、
穀類を加工した時の製品の品質が向上される一方、更に
穀類表面のろう質分が洗浄されて皮質が粗鬆され、浸漬
終了後に例えば穀類を発酵処理する時に種菌の付着増殖
が容易化されるものである。なお、高圧空気に替えて超
音波を噴射管11より放射させる場合においても、同様
に渋味やあく味の溶出を促進させ、手間と経費を節約で
きることとなる。
III.発明の効果 以上、説明した様に本発明に係る穀類の浸漬洗浄装置に
よれば、下端に開閉可能な排出口を備えた浸漬タンク
と、この浸漬タンクの前記開口側に支持枠を介して取り
付けられた軸受により上下に摺動可能に軸支されると共
に下端に噴射口を有する洗浄噴射管と、該洗浄噴射管を
上下動させる駆動手段と、を備え、前記噴射口は、前記
穀類を浸漬収容し得る空間内に進退移動可能に設けられ
て成ることとしたので、穀類を水に浸漬中に十分な攪拌
効果を行ないつつ、大型タンク内に浸漬処理中の穀類の
浸漬水の換水作業を簡単にかつ短時間で行なえるととも
に、浸漬収容されて前処理された数トンもの穀類を取り
出し排出する作業を簡単、高能率に、かつ短時間で行な
えるものである。
また、洗浄噴射管の下端の複数分岐管構造により、渋味
成分の溶出効率等を実行あらしめることができ、特に均
等間隔に複数分散配置することにより噴射点から均等に
噴射することとなり渋味成分の溶出効率及び洗浄効率を
飛躍的に向上させうることとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例に係る穀類の浸漬洗浄装置の
浸漬タンクの正面図、 第2図は、その平面図、 第3図は、第1図A−A線断面図、 第4図は、同じくB−B線断面図、 第5図は、第2図C−C線断面図である。 1……浸漬タンク、3……排出口、6a……下部軸受、
6b……上部軸受、7……下部支持枠、8……上部支持
枠、10a,10b……分枝管、11……洗浄噴射管、
17……穀類、18……浸漬水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀類を浸漬収容し得る空間を備え、上方に
    開口を有すると共に、下端に開閉可能な排出口を備えた
    浸漬タンクと、 この浸漬タンクの前記開口側に支持枠を介して取り付け
    られた軸受により上下に摺動可能に軸支されると共に下
    端に噴射口を有する洗浄噴射管と、 該洗浄噴射管を上下動させる駆動手段と、を備え、 前記噴射口は、前記洗浄噴射管の上下動にともない前記
    穀類を浸漬収容し得る空間内に進退移動可能に設けられ
    て成る穀類の浸漬洗浄装置。
  2. 【請求項2】前記洗浄噴射管は下部に複数の分岐管が垂
    下され、これらの分岐管の下端にそれぞれ前記噴射口が
    設けられて成る特許請求の範囲第1項記載の穀類の浸漬
    洗浄装置。
JP62286386A 1987-11-11 1987-11-11 穀類の浸漬洗浄装置 Expired - Lifetime JPH0626674B2 (ja)

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JPH01127050A JPH01127050A (ja) 1989-05-19
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5644837U (ja) * 1979-09-14 1981-04-22
JPS60164339U (ja) * 1984-04-11 1985-10-31 大滝成形工業株式会社 自動米研ぎ装置

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JPH01127050A (ja) 1989-05-19

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