JPH06264219A - メタライズ体 - Google Patents

メタライズ体

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JPH06264219A
JPH06264219A JP5427993A JP5427993A JPH06264219A JP H06264219 A JPH06264219 A JP H06264219A JP 5427993 A JP5427993 A JP 5427993A JP 5427993 A JP5427993 A JP 5427993A JP H06264219 A JPH06264219 A JP H06264219A
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JP
Japan
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metallized
layer
ceramic substrate
thin film
metallized layer
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Withdrawn
Application number
JP5427993A
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English (en)
Inventor
Miho Koyama
美保 小山
Seiichi Suenaga
誠一 末永
Shinji Arai
真次 荒井
Shinichi Nakamura
新一 中村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高結合力を有すると共に、微細なパターン等
の形状再現性に優れ、かつ強度や耐摩耗性に優れたメタ
ライズ層を有するメタライズ体を提供する。 【構成】 セラミックス基体1と、このセラミックス基
体1上にPVD法等により形成され、当該セラミックス
を還元し得る金属、例えばTi、Zr、Hf、 V、Nb、Ta、C
r、Mo、Sc、 Y、Mn、Ni等の活性金属からなるメタライ
ズ層2とを具備するメタライズ体である。メタライズ層
2内には、セラミックス基体1の構成金属元素を含む化
合物粒子、例えば酸化物粒子3が分散配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス基体を用
いたメタライズ体に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス基体表面の金属化法(メタ
ライズ法)としては、 Mo-Mn法、DBC法、活性金属法
等が知られている。 Mo-Mn法やDBC法は、界面におけ
る化学結合力が低いため、十分な強度や耐疲労性を有す
るメタライズ層が得られないという問題を有している。
一方、活性金属法は、Ti等の活性金属のセラミックスに
対する還元作用等を利用しているため、界面における高
い化学的結合性を有するものであり、前述した方法に比
べて、良好な強度や耐疲労性が得られる。
【0003】しかし、上述した 3種のメタライズ法は、
いずれもろう材を溶融させ、ろう材の液相状態を利用し
てメタライズ層を形成する方法であるため、ろう材の側
面へのはみ出し等が生じ易く、微細なパターンを形成す
ることが困難であるという欠点を有していた。
【0004】一方、スパッタ法や蒸着法等の薄膜形成法
によって、セラミックス基体上にメタライズ層を形成す
ることが試みられている。上記したような薄膜形成法に
よれば、微細なパターンを再現性よく形成することが可
能であるものの、単に成膜しただけでは、メタライズ層
のセラミックス基体に対する結合力が弱く、さらにメタ
ライズ層の強度そのものは、メタライズ層の構成金属自
身で保たなければならず、十分な強度や耐摩耗性等が得
られないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のメタライズ方法では、高結合力は得られるものの、微
細なパターンを形成することが困難であったり、また微
細なパターンを再現性よく形成できるものの、メタライ
ズ層のセラミックス基体に対する結合力が弱く、さらに
メタライズ層自体の強度や耐摩耗性等が不十分である
等、何等かの問題があった。
【0006】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、高結合力を有すると共に、微細なパ
ターン等の形状再現性に優れ、かつ強度や耐摩耗性等に
優れたメタライズ層を有するメタライズ体を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用】本発明における第
1のメタライズ体は、セラミックス基体と、前記セラミ
ックス基体上に設けられ、前記セラミックス基体を還元
し得る金属からなるメタライズ層とを具備し、前記メタ
ライズ層内には、前記セラミックス基体の構成金属元素
を含む化合物粒子が分散配置されていることを特徴とし
ている。
【0008】また、本発明における第2のメタライズ体
は、セラミックス基体と、前記セラミックス基体上に薄
膜形成法により形成されたメタライズ層とを具備し、前
記メタライズ層内には、前記セラミックス基体の構成金
属元素を含む化合物粒子が分散配置されていることを特
徴としている。
【0009】本発明のメタライズ体に用いるセラミック
ス基体としては、通常の焼結助剤等の添加物を含むもの
を用いることが可能であるが、後述するように、メタラ
イズ層の固相拡散反応を利用することから、できるだけ
緻密度および純度の高いものを用いることが好ましい。
具体的な材質としては、メタライズ層との間で界面反応
を活性に起し得るセラミックスとして、酸化アルミニウ
ム、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等
を主体とする酸化物系セラミックスや、窒化アルミニウ
ム、窒化ケイ素等を主体とする窒化物系セラミックス等
を用いることが好ましい。
【0010】また、セラミックス基体は、表面平滑性や
清浄度の高いものを用いることが好ましい。よって、予
めセラミックス基体表面に研磨を施して平滑性を高め、
またメタライズ層を形成する前に脱脂処理を施すことが
好ましい。表面清浄度を上げる点からは、逆スパッタ処
理を施すことが好ましい。
【0011】本発明のメタライズ体は、上述したような
セラミックス基体上に、当該セラミックスを還元し得る
金属からなるメタライズ層を設けると共に、メタライズ
層内にセラミックス基体の構成金属元素を含む化合物粒
子を分散配置したものである。上記メタライズ層を構成
する金属としては、対象とするセラミックスを還元・分
解し得るものであればよく、セラミックス基体の材質に
よって異なるが、例えばTi、Zr、Hf、 V、Nb、Ta、Cr、
Mo、Sc、 Y、MnおよびNiから選ばれる少なくとも 1種の
活性金属が例示される。これら活性金属は、単体金属と
して用いてもよいし、また上記活性金属を含む合金とし
て用いることも可能である。
【0012】上記メタライズ層は、基本的には薄膜形成
法、例えばスパッタ法や蒸着法等のPVD法により形成
した薄膜である。ここで、上記活性金属の薄膜は、単層
でも複数層の積層膜であってもよい。このような活性金
属の薄膜は、 0.5nm〜10μm程度の厚さで形成すること
が好ましく、より好ましくは 8nm〜 1μm の範囲であ
る。
【0013】本発明のメタライズ体におけるメタライズ
層は、上記したような活性金属の薄膜を、該薄膜を溶融
させることなく固相熱処理し、活性金属によるセラミッ
クスの分解・還元反応を生じさせることによって、セラ
ミックス基体に化学的かつ機械的に強固に結合させると
共に、セラミックスの分解・還元反応により生成した金
属状態のセラミックス構成元素を、薄膜中で再結合させ
ることにより、その内部にセラミックス基体の構成金属
元素を含む化合物粒子、例えば酸化物粒子を分散配置し
たものである。
【0014】上記セラミックス基体の構成金属元素を含
む化合物粒子は、メタライズ層内に分散相として存在す
るため、メタライズ層を分散強化し、これによりメタラ
イズ層の強度や耐摩耗性等が向上する。上記化合物粒子
の粒径は、 5〜50nm程度とすることが好ましい。化合物
粒子の粒径があまり大きいと、メタライズ層の強度が低
下する。また、化合物粒子の分散量は、固相熱処理条件
等によって異なるものの、メタライズ層に対して体積比
で 1〜 30%程度とすることが好ましい。
【0015】本発明のメタライズ体は、例えば以下のよ
うにして作製される。
【0016】すなわち、まず上述したようなセラミック
ス基体上に、スパッタ法や蒸着法等の薄膜形成法によ
り、活性金属の薄膜を形成する。この薄膜の厚さや形態
は、前述した通りである。薄膜形成法を適用することに
より、従来のろう材の箔やペースト等では得られない、
低温域からのセラミックス基体と活性金属薄膜との良好
な密着性を達成することができる。このことは、下記の
固相熱処理温度を低温化する上で有利となる。
【0017】次に、上記活性金属の薄膜に対して固相熱
処理を施す。この固相熱処理は、セラミックス基体表面
および活性金属薄膜の清浄度を保つために、真空中ある
いは不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。ただ
し、上記化合物粒子を形成する上で、セラミックス基体
の構成金属元素の結合相手材となる元素、例えば酸化物
粒子を形成する場合には若干の酸素を含む雰囲気とす
る。実用上は 1×10-4Torr以上の真空中あるいはAr等の
不活性ガス中に、1%以下の酸素を含む雰囲気とすること
が好ましい。なお、セラミックス基体として酸化物系セ
ラミックス焼結体を用いる場合には、セラミックスの分
解・還元反応により生じた酸素も、セラミックス構成元
素の再結合に寄与するため、この限りではない。
【0018】上記固相熱処理温度は、 500℃以上、活性
金属薄膜の融点未満とすることが好ましい。熱処理温度
が 500℃未満であると、セラミックスの分解反応および
その後の再結合反応が十分に起きず、また薄膜の融点を
超えると、活性金属薄膜が溶融して、微細パターンの再
現性等が低下する。この熱処理温度は、セラミックス基
体への熱衝撃を低減するために、セラミックスの分解・
還元反応が生じる範囲内で、なるべく低温に設定するこ
とが好ましく、具体的には 500〜1000℃の範囲とするこ
とが望ましい。
【0019】また、熱処理時間は、雰囲気中からセラミ
ックス構成金属元素の結合相手材、例えば酸素を十分に
活性金属薄膜中に拡散させ、かつ薄膜中にセラミックス
構成金属元素の再結合による化合物粒子、例えば酸化物
粒子を十分に形成するために、ある程度の時間が必要で
あり、少なくとも10分以上に設定することが好ましい。
熱処理時間のより好ましい範囲は、10〜60分である。
【0020】上述したような固相熱処理によって、セラ
ミックス基体と活性金属薄膜との界面で分解・還元反応
が起こり、セラミックス基体が分解・還元されて、セラ
ミックス構成金属元素が金属状態で生成する。このよう
な界面における分解・還元反応により、セラミックス基
体と活性金属薄膜との化学的かつ機械的に強固な結合が
得られる。また、分解・還元反応により生成した金属原
子は、活性金属薄膜中を拡散していくが、雰囲気中から
固溶してきた酸素等の結合相手材、あるいは界面反応に
より生成した酸素等の結合相手材と活性金属薄膜中で再
結合し、微細な酸化物粒子等の化合物粒子が分散した状
態の組織となる。微細な化合物粒子の生成により、活性
金属薄膜は強化され、強度や耐摩耗性等が向上する。ま
た、このような化合物の生成により、分解・還元反応に
より生成した該金属原子の濃度勾配が大きくなって拡散
が促進され、結果として界面において反応を妨げる方向
に働く該金属原子の偏析をなくし、分解・還元反応を促
進することもできる。なお、上記熱処理によって、セラ
ミックス基体とメタライズ層との間に、セラミックス基
体と活性金属薄膜との反応層が生じることがあるが、本
発明においてはこのような層が形成されることが許容さ
れる。
【0021】上記方法によると、比較的低温でのメタラ
イズが可能であるため、熱膨張差に起因する応力歪等を
考慮する必要がなくなる。また、活性金属薄膜は、溶融
状態を経ていないため、回り込み等を生じることがな
く、精密なパターンのメタライズ層を得ることが可能と
なる。さらに、薄膜形成法を適用することにより、マス
キングを用いれば従来用いられていたペースト等では得
られない加工精度を達成することができ、また密着性の
向上も図られ、低温から固相反応を起こすことが可能と
なる。そして、薄膜形成法による活性金属薄膜中に微細
な化合物粒子を分散させてメタライズ層を構成している
ため、薄く均一な薄膜であるということと、化合物粒子
による分散強化との複合効果により、強度や耐摩耗性等
に優れたメタライズ層が得られる。
【0022】なお、本発明のメタライズ体は、例えば以
下のような用途に用いることができる。すなわち、メタ
ライズにより回路基板材料等を得る場合には、配線ある
いは回路パターンに合せてマスキングを行い、活性金属
薄膜を成膜した後、固相熱処理を行うことによって、容
易に精密な配線あるいは回路パターンを有する回路基板
を得ることができる。また、リードピン等の接合を行う
場合にも、本発明のメタライズ層上に、容易に I/Oピン
をろう接することができる。さらに、メタライズ層を薄
く均一に形成すること等により摩耗を抑えることができ
るので、ギア等の噛み合い部のような摺動部品、あるい
は二次加工が難しい部品、またさらに表面を強化処理し
た微細部品等に利用することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0024】実施例1 純度99.99%の単結晶アルミナ基板上に、スッパタ法によ
りTiを 150nm成膜した。次に、酸素を0.1%混入させたAr
気流中にて、 900℃で10分間熱処理を行って、目的とす
るメタライズ体を得た。
【0025】上記メタライズ体の構成成分をX線回折法
を用いて調べたところ、Ti酸化物とTi-Al金属間化合物
の他に、基板以外のアルミナが認められた。μ- AES
で深さ方向の元素分布を測定したところ、メタライズ層
であるTi層中にAlの拡散が認められ、一部が酸化物であ
ることを確認した。また、RBSで測定したところ、Ti
層中にAlが富化していることが認められ、さらにTEM
観察を行ったところ、図1の模式図に示すように、アル
ミナ基板1上に形成されたメタライズ層であるTi層2中
に、アルミナ3が粒子状および列状に生成していること
が確認された。なお、図中4は、セラミックス基体と活
性金属薄膜との反応層である Ti-Al-O化合物からなる層
である。上記アルミナ粒子3は、粒径が10〜50nm程度で
あり、Ti層2中に約 5体積% の割合で存在していた。
【0026】このようにして得たメタライズ層上には、
容易に I/Oピンをろう接することが可能であった。
【0027】実施例2 純度 99%のアルミナ基板上に、回路パターンに合せたマ
スクをかけた後、蒸着法でZrを 2μm 成膜した。次に、
酸素を 0.05%混入させたAr気流中にて、 850℃で25分間
熱処理を行って、目的とする回路基板(メタライズ体)
を得た。X線回折法を用いて調べたところ、基板以外の
アルミナが生成していることが確認された。
【0028】一方、本発明の比較として、同材質のアル
ミナ基板上に、ペースト法を用いて2μm 厚のZrメタラ
イズ層を形成し、同様な回路基板を作製した。
【0029】これら実施例および比較例による回路基板
のメタライズ層の強度を比較するために、それぞれのス
クラッチテストを行ったところ、実施例により得たメタ
ライズ層は 10kg/mm2 でも剥離しなかったのに対して、
比較例によるメタライズ層は剥離した。
【0030】実施例3 純度 98%のアルミナ基板上に、蒸着法でTiを 2μm 成膜
した。このような試料を 2つ作り、一方はTi膜中にアル
ミナ粒子が分散するように、 900℃で20分間熱処理し、
他方は比較例として、 700℃で 5分間熱処理した。これ
らのメタライズ層に対して摩耗試験を行ったところ、摩
擦距離が100mで、 700℃熱処理材(比較例)は摩耗し全
面剥離していたが、 900℃熱処理材(実施例)ではまだ
メタライズ面が残存していた。
【0031】実施例4 純度 99%の窒化アルミニウム基板上に、スッパタ法を用
いてTiを 100nm成膜した。次に、酸素を 0.01%混入させ
たAr雰囲気中にて、 830℃で20分間熱処理を行った。X
線回折法で調べたところ、メタライズ層であるTi層中に
アルミナが生成していることが確認された。また、断面
組織をTEM観察したところ、図2の模式図に示すよう
に、窒化アルミニウム基板5上に形成されたメタライズ
層であるTi層2中に、アルミナ粒子3が均一に分布して
いることが確認された。また、窒化アルミニウム基板5
とTi層2との界面には、 Ti-Al-N-O化合物からなる層6
が形成されていた。
【0032】実施例5 純度 93%の窒化アルミニウム基板上に、蒸着法を用いて
Hfを 250nm成膜した。次に、酸素を 0.02%含んだAr気流
中にて 870℃で30分間、次いで 820℃で30分間の 2段階
熱処理を行った。X線回折法で調べたところ、メタライ
ズ層であるHf層中にアルミナが生成していることが確認
された。また、断面組織をTEM観察したところ、図3
の模式図に示すように、メタライズ層であるHf層7中
に、アルミナ粒子3が厚さ方向および面方向にそれぞれ
配列するように分布していることが確認された。
【0033】実施例6 純度 97%のアルミナ基板上に、スパッタ法を用いてTiを
300nm成膜した。次に、酸素を0.2%含んだAr雰囲気中に
て、 910℃で50分間熱処理を行った。X線回折法で調べ
たところ、メタライズ層であるTi層中にアルミナが生成
していることが確認された。また、断面組織をTEM観
察したところ、図4の模式図に示すように、メタライズ
層であるTi層2の表面付近に、アルミナ粒子3が分布し
ていることが確認された。
【0034】実施例7 純度 94%のアルミナ基板上に、蒸着法を用いて Ti-Zr合
金を 400nm成膜した。次に、酸素を 0.01%含んだAr雰囲
気中にて、 810℃で25分間熱処理を行った。X線回折法
で調べたところ、メタライズ層であるTi層中にアルミナ
が生成していることが確認された。また、断面組織をT
EM観察したところ、図5の模式図に示すように、メタ
ライズ層である Ti-Zr合金層8中の、アルミナ基板1と
Ti-Zr合金層8との界面付近に、アルミナ粒子3が分布
していることが確認された。
【0035】実施例8 アルミナ焼結体で直径30mmのローラを作製し、このロー
ラ表面にTiをスパッタ法で 5μm 成膜した。次に、酸素
を 0.05%含んだAr雰囲気中にて、1000℃で30分間熱処理
を行い、表面に耐摩耗性メタライズ層を形成したローラ
を得た。
【0036】この実施例によるローラの耐摩耗性を摩擦
試験を行って評価した。摩擦試験は、上記ローラを超硬
合金である WC-Co合金ディスクに接触させて固定し、面
圧5kg/mm2 で実施した。この摩擦試験の結果、摩擦距離
が 5000mで摩耗量が10μmと非常に少なく、耐摩耗性に
優れることが確認された。このように本発明によれば、
容易に精度よく耐摩耗性に優れた軽量なローラを作製す
ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のメタライ
ズ体によれば、セラミックス基体表面に、化学反応を利
用して、高い結合力を有すると共に、微細なパターン等
の形状再現性に優れ、かつそれ自体が十分な強度と耐摩
耗性を有するメタライズ層を安定して得ることが可能と
なる。よって、微細な回路パターンを有する回路基板や
耐摩耗性等が必要とされる機械部品等に好適なメタライ
ズ体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるメタライズ体の断面組
織をTEM観察した結果を模式的に示す図である。
【図2】本発明の他の実施例によるメタライズ体の断面
組織をTEM観察した結果を模式的に示す図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例によるメタライズ体
の断面をTEM観察した結果を模式的に示す図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例によるメタライズ体
の断面をTEM観察した結果を模式的に示す図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例によるメタライズ体
の断面をTEM観察した結果を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1……アルミナ基板 2……メタライズ層としてのTi層 3……Al2 O 3 粒子 5……窒化アルミニウム基板 7……メタライズ層としてのHf層 8……メタライズ層としての Ti-Zr合金層
フロントページの続き (72)発明者 中村 新一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス基体と、前記セラミックス
    基体上に設けられ、前記セラミックス基体を還元し得る
    金属からなるメタライズ層とを具備し、前記メタライズ
    層内には、前記セラミックス基体の構成金属元素を含む
    化合物粒子が分散配置されていることを特徴とするメタ
    ライズ体。
  2. 【請求項2】 セラミックス基体と、前記セラミックス
    基体上に薄膜形成法により形成されたメタライズ層とを
    具備し、前記メタライズ層内には、前記セラミックス基
    体の構成金属元素を含む化合物粒子が分散配置されてい
    ることを特徴とするメタライズ体。
JP5427993A 1993-03-15 1993-03-15 メタライズ体 Withdrawn JPH06264219A (ja)

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JP5427993A JPH06264219A (ja) 1993-03-15 1993-03-15 メタライズ体

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100613254B1 (ko) * 2001-12-22 2006-09-25 재단법인 포항산업과학연구원 메탈라이징용 조성물 및 메탈라이징 방법
US8669971B2 (en) 2010-02-09 2014-03-11 Japan Display West Inc. Display device and electronic apparatus

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