JPH0626184U - 可撓性接続端子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性金属編組線からなる可撓導体の端部
に、その可撓導体の圧縮率の計算から算出された必要厚
さの補足用導電性金属編組線切片を重ね合わせて圧縮
し、端子ブロックの厚さを規定の寸法に確保する。 【効果】 可撓導体の断面積や端子ブロックのサイズを
変更する必要がない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、給電側と受電側の電気機器または部材の、相互間の熱応力・振動・ 位置誤差等を吸収させ、あるいは相互間の相対移動を許容させて電気的に接続す る場合などに用いられる可撓性接続端子に関する。 更に詳しくは、導電性金属編組線からなる可撓導体の両端部に、導電性金属厚 板等よりなる端子ブロックを取り付けた可撓性接続端子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

可撓性接続端子としては、従来、可撓部として導電性金属薄板を多数積層した もの、または導電性金属編組線を用い、その両端部に前記の端子ブロックを取り 付けたものが使用されている。 このうち導電性金属編組線を用いる接続端子は、編組線の端部を肉厚銅管製端 子ブロック内に挿入して一緒に圧縮して固定した構造が一般的である。このとき 端子部は電気抵抗を考慮して、規定の圧縮率で圧縮されており、圧縮率は編組線 の断面積、端子ブロックの幅等により決定される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記導電性金属編組線を可撓導体１とする接続端子は、図４に 示したように、端子ブロック２の片面のみが相手側接続部材５に接してボルト締 めされる場合には問題ないが、図３に示したように端子ブロック２を相手側接続 部材５の穴６に挿入して端子ブロック２を両面から挟むようにしてボルト締めす る場合には、端子ブロック２の厚さを一定にしなければならない。現在では導電 性金属編組線導体１の断面積を変えたり、銅管端子ブロック２の内法を変えたり して対応しているが、手間と工夫を要する点が問題となっている。 本考案はこのような現状に鑑みて提案されたもので、端子ブロック２を相手側 接続部材５の穴６に挿入してボルト締めする図３のような場合でも、導電性金属 編組線可撓導体１の断面積を変えたり、内法が異なる複数種の端子ブロック２を 用意する必要のない可撓性接続端子を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、導電性金属編組線からなる可撓導体と、その可撓導体の両端部に圧 縮接合した導電性金属肉厚管製端子ブロックとからなる可撓性接続端子において 、可撓導体の厚さに応じて、その端部に可撓導体の圧縮率の計算から算出された 必要厚さの補足用導電性金属編組線切片を重ね合わせて圧縮し、端子ブロックの 厚さを相手側接続部材の端子ブロック挿入穴に適合する規定の寸法に確保したこ とを特徴とする。

【０００５】

【作用】

可撓導体の厚さに応じて、その端部に可撓導体の圧縮率の計算から算出された 必要厚さの補足用導電性金属編組線の切片を重ね合わせて圧縮したことにより、 端子ブロックの厚さを規定の寸法に確保することが可能となる。

【０００６】

【実施例】

以下、図に示す実施例によって本考案を具体的に説明する。 第１図は本考案の一実施例を示す可撓性接続端子の縦断面図、第２図はその斜 視図である。

【０００７】 図において、１は金属細線を管状に編んでこれを偏平に潰した可撓導体であり 、その材質としては導電性のよい銅またはアルミニウム等が適宜使用される。上 記可撓導体１の厚さは電流・電圧等に適応するサイズのものが任意に選ばれる。 ２は上記可撓導体１の長手方向両端部に取付けた導電性金属肉厚管からなる端子 ブロックで、材質は適宜であるが、好ましくは上記可撓導体１と同材質のものを 用いるを可とする。

【０００８】 ３は厚さ補足用の導電性金属編組線切片であり、可撓導体１の両端の圧縮部４ とほぼ同形に形成され、その厚さは、圧縮部４を端子ブロック２の厚さを規定の 寸法に保持し、かつ規定の圧縮率になるように計算して算出された値である。厚 さ補足用の導電性金属編組線切片３は、導電性のよい金属からなる編組線であれ ばよく特に限定はないが、好ましくは可撓導体１と同一の材質からなる編組線導 体を用いるのがよい。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、可撓導体の厚さに応じて、その端部に可撓導体 の圧縮率の計算から算出された必要厚さの補足用導電性金属編組線切片を重ね合 わせて圧縮し、端子ブロックの厚さを規定の寸法に確保することにより、可撓導 体の断面積を変えたり、端子ブロックのサイズを変えたりする手間を要すること なく、規定のもので耐久性のよい可撓性接続端子が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る可撓性接続端子の接続状態におけ
る一部縦断側面図。

【図２】本考案に係る可撓性接続端子の接続状態におけ
る一部縦断斜視図。

【図３】従来の可撓性接続端子の接続状態（重ね合せ接
続）における一部縦断側面図。

【図４】従来の可撓性接続端子の接続状態（挿入接続）
における一部縦断側面図。

【符号の説明】

１ 可撓導体 ２ 端子ブロック ３ 補足用導電性金属編組線切片 ４ 可撓導体の圧縮部 ５ 相手側接続部材 ６ 挿入接続用穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 導電性金属編組線からなる可撓導体と、
   その可撓導体の両端部に圧縮接合した導電性金属肉厚管
   製端子ブロックとからなる可撓性接続端子において、可
   撓導体の厚さに応じて、その端部に可撓導体の圧縮率の
   計算から算出された必要厚さの補足用導電性金属編組線
   切片を重ね合わせて圧縮し、端子ブロックの厚さを相手
   側接続部材の端子ブロック挿入穴に適合する規定の寸法
   に確保したことを特徴とする可撓性接続端子。