JPH06261709A - 食肉加工における塩漬工程管理方法 - Google Patents
食肉加工における塩漬工程管理方法Info
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- JPH06261709A JPH06261709A JP5081386A JP8138693A JPH06261709A JP H06261709 A JPH06261709 A JP H06261709A JP 5081386 A JP5081386 A JP 5081386A JP 8138693 A JP8138693 A JP 8138693A JP H06261709 A JPH06261709 A JP H06261709A
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- JP
- Japan
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- meat
- salting
- impedance
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 食品加工における塩漬管理方法において、熟
練者と同等の判断を非破壊的に測定できるようにする。 【構成】 インピーダンス測定器によって食肉の電気伝
導度を測定することで、塩漬程度を検出できるようにし
た。
練者と同等の判断を非破壊的に測定できるようにする。 【構成】 インピーダンス測定器によって食肉の電気伝
導度を測定することで、塩漬程度を検出できるようにし
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハム及びソーセージな
どの製造の際、塩漬過程において、原料肉の塩分濃度を
迅速に測定することにより、塩漬の進行程度を測定する
食肉加工における塩漬工程管理方法に関する。
どの製造の際、塩漬過程において、原料肉の塩分濃度を
迅速に測定することにより、塩漬の進行程度を測定する
食肉加工における塩漬工程管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハム及びソーセージなどの食肉製品は、
その製造工程中、塩漬,乾燥,薫煙及び蒸煮が行なわれ
る。特に、塩漬は最も重要な工程で、食塩を主成分とし
て他に砂糖,亜硝酸塩及び香辛料などの塩漬剤が肉中に
浸透する。この方法には塩漬剤を直接原料肉にすり込む
乾塩漬法や、塩漬剤を溶かした水溶液(ピックル)に原
料肉を漬け込む湿塩漬法などがある。食肉製品における
塩漬の目的は、発色,風味熟成,保存性,保水性及び結
着性の向上などで、製品の品質を大きく左右する。しか
し、現在のところ塩漬工程における原料肉の塩漬の進行
程度を管理するのは、作業者の視覚と触感などの官能的
な判断で行なっており、その基準は作業者夫々の経験と
勘によるのが実状である。したがって熟練者と同等の評
価を行なうには、塩漬途中の原料肉をサンプリングし、
塩分濃度,発色率及びpHなどのさまざまな化学的指標
を用いることが提案されている。
その製造工程中、塩漬,乾燥,薫煙及び蒸煮が行なわれ
る。特に、塩漬は最も重要な工程で、食塩を主成分とし
て他に砂糖,亜硝酸塩及び香辛料などの塩漬剤が肉中に
浸透する。この方法には塩漬剤を直接原料肉にすり込む
乾塩漬法や、塩漬剤を溶かした水溶液(ピックル)に原
料肉を漬け込む湿塩漬法などがある。食肉製品における
塩漬の目的は、発色,風味熟成,保存性,保水性及び結
着性の向上などで、製品の品質を大きく左右する。しか
し、現在のところ塩漬工程における原料肉の塩漬の進行
程度を管理するのは、作業者の視覚と触感などの官能的
な判断で行なっており、その基準は作業者夫々の経験と
勘によるのが実状である。したがって熟練者と同等の評
価を行なうには、塩漬途中の原料肉をサンプリングし、
塩分濃度,発色率及びpHなどのさまざまな化学的指標
を用いることが提案されている。
【0003】以上のような化学的指標を用いることは、
サンプリングするため製品を損ない、更に試料を調製す
る煩雑さから、製造現場での品質評価としては適当では
ない。例えば、塩分濃度で評価する場合はモール法にて
塩分濃度を測定するが、この場合はサンプリング,粉
砕,加熱,ろ過及び滴定等を行なわなければならない。
しかも1度の測定に1時間半近く時間がかかり、又、労
力も要する。更に、肉の発色度で評価する場合も、サン
プリング,粉砕,遠心分離及び比色定量等を行なわねば
ならず、非常に時間と労力を要する。このように、原料
肉の塩漬具合を熟練者と同等の速さで判断しうるシステ
ムは現在のところ確立されていない。塩漬とは塩漬剤を
食肉に浸透させる工程であるが、塩漬の進行程度の判断
は、熟練者が肉色及びつやを観察したり、手で触感的に
弾力性を判断したり、独特の塩漬香をかぎわけることで
判断している。
サンプリングするため製品を損ない、更に試料を調製す
る煩雑さから、製造現場での品質評価としては適当では
ない。例えば、塩分濃度で評価する場合はモール法にて
塩分濃度を測定するが、この場合はサンプリング,粉
砕,加熱,ろ過及び滴定等を行なわなければならない。
しかも1度の測定に1時間半近く時間がかかり、又、労
力も要する。更に、肉の発色度で評価する場合も、サン
プリング,粉砕,遠心分離及び比色定量等を行なわねば
ならず、非常に時間と労力を要する。このように、原料
肉の塩漬具合を熟練者と同等の速さで判断しうるシステ
ムは現在のところ確立されていない。塩漬とは塩漬剤を
食肉に浸透させる工程であるが、塩漬の進行程度の判断
は、熟練者が肉色及びつやを観察したり、手で触感的に
弾力性を判断したり、独特の塩漬香をかぎわけることで
判断している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記の目
的を達成するため、種々検討を行なう過程において、肉
の風味を引き出し、又、ミオシンの解離により弾力性を
増大させる要因である食塩に着目した。実際、肉中の塩
分濃度を熟練者は肉の弾力性及びつやなどから判断して
いる。又、塩漬成分はその大部分がイオン性成分である
ため、肉の電気インピーダンスを測定すれば肉の食塩の
浸透度、即ち、塩漬の進行程度を測定できることを知見
し、本発明をなすに至った。従って、本発明はサンプリ
ング及び時間と手間を要する従来の化学分析試験を必要
とせず、熟練者と同等の判断を非破壊的に測定できる食
肉加工における塩漬管理方法を提供することを目的とし
ている。
的を達成するため、種々検討を行なう過程において、肉
の風味を引き出し、又、ミオシンの解離により弾力性を
増大させる要因である食塩に着目した。実際、肉中の塩
分濃度を熟練者は肉の弾力性及びつやなどから判断して
いる。又、塩漬成分はその大部分がイオン性成分である
ため、肉の電気インピーダンスを測定すれば肉の食塩の
浸透度、即ち、塩漬の進行程度を測定できることを知見
し、本発明をなすに至った。従って、本発明はサンプリ
ング及び時間と手間を要する従来の化学分析試験を必要
とせず、熟練者と同等の判断を非破壊的に測定できる食
肉加工における塩漬管理方法を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
種々の検討を行なった。まず、塩漬途中における未加熱
ロース肉についての電気インピーダンスを経時的に測定
すると共に、モール法を用いて塩分濃度を定量した。イ
ンピーダンス測定に使用した電極は、図2(a)に示すも
のであり、これにより電極法にて行なった。即ち、絶縁
板1に所定間隔l1 をおいて2本の電極2,2を固定し
た構成を有し、端部3,3は図示しないインピーダンス
測定器を介して電源に接続した。モール法による肉内部
の塩分濃度の変化結果は第1表の通りであった。
種々の検討を行なった。まず、塩漬途中における未加熱
ロース肉についての電気インピーダンスを経時的に測定
すると共に、モール法を用いて塩分濃度を定量した。イ
ンピーダンス測定に使用した電極は、図2(a)に示すも
のであり、これにより電極法にて行なった。即ち、絶縁
板1に所定間隔l1 をおいて2本の電極2,2を固定し
た構成を有し、端部3,3は図示しないインピーダンス
測定器を介して電源に接続した。モール法による肉内部
の塩分濃度の変化結果は第1表の通りであった。
【表1】 又、インピーダンスの測定には図2(a) に示す電極2,
2を肉塊にさし込んで測定した。この結果は図1に示す
通りであった。第1表は塩漬日数の増大により塩分濃度
が徐々に増加することを示し、図1は塩漬日数が大とな
るとインピーダンスは減少することを示している。な
お、図1の横軸は塩漬日数、縦軸はインピーダンス
(Ω)であり、A肉,B肉は肉を変えて測定した結果を
示す。
2を肉塊にさし込んで測定した。この結果は図1に示す
通りであった。第1表は塩漬日数の増大により塩分濃度
が徐々に増加することを示し、図1は塩漬日数が大とな
るとインピーダンスは減少することを示している。な
お、図1の横軸は塩漬日数、縦軸はインピーダンス
(Ω)であり、A肉,B肉は肉を変えて測定した結果を
示す。
【0006】そこで、塩分濃度及びインピーダンスの間
で相間係数が最大になる条件を検索した結果、電極等の
条件を特定して測定したインピーダンス値との間で、高
い相間係数が認められた。即ち、電極同士の間隔l1
が広い、電極径l2 が太い、肉への電極の侵入度が
高い、測定周波数が高い場合、相間係数が増大した。
第2表は塩分濃度とインピーダンスの相間係数に及ぼす
電極間距離の影響を示し、第3表は電極径の影響を、第
4表は電極侵入度の影響を示す。更に、2電極法を図2
(b) の4電極法に改めた結果、インピーダンス値と塩分
濃度との相間係数が大きく増大した(第5表)。
で相間係数が最大になる条件を検索した結果、電極等の
条件を特定して測定したインピーダンス値との間で、高
い相間係数が認められた。即ち、電極同士の間隔l1
が広い、電極径l2 が太い、肉への電極の侵入度が
高い、測定周波数が高い場合、相間係数が増大した。
第2表は塩分濃度とインピーダンスの相間係数に及ぼす
電極間距離の影響を示し、第3表は電極径の影響を、第
4表は電極侵入度の影響を示す。更に、2電極法を図2
(b) の4電極法に改めた結果、インピーダンス値と塩分
濃度との相間係数が大きく増大した(第5表)。
【0007】
【表2】
【表3】
【0008】
【表4】
【表5】
【0009】なお、図2(b) では電極全体を肉塊にさ
し、端部3,3には電源を接続し、端部4,4からイン
ピーダンスを測定するようにした。以上の結果をもとに
(1) 式に示す回帰式を得た。即ち、本発明は未加熱塩漬
肉について塩分濃度の定量及び特定の条件下で得られた
インピーダンス値との間で下記に示す回帰式を算出する
ことを特徴とし、この式を用いて塩分濃度を算出し、指
標とする塩漬工程管理方法を提供する。
し、端部3,3には電源を接続し、端部4,4からイン
ピーダンスを測定するようにした。以上の結果をもとに
(1) 式に示す回帰式を得た。即ち、本発明は未加熱塩漬
肉について塩分濃度の定量及び特定の条件下で得られた
インピーダンス値との間で下記に示す回帰式を算出する
ことを特徴とし、この式を用いて塩分濃度を算出し、指
標とする塩漬工程管理方法を提供する。
【数2】
【0010】本発明において、4電極法を用いたインピ
ーダンスであれば、40Hzから100kHzまでにおいて
周波数の限定は特にないが、塩分濃度と最も相間が高い
条件(周波数:100 kHz,電極径:3mm,電圧感知
電極間35mm,サンプル肉への侵入度:3cm,電圧1
V)で測定したインピーダンスとの間で得られた。係数
及び演算式は夫々下記の通りである。
ーダンスであれば、40Hzから100kHzまでにおいて
周波数の限定は特にないが、塩分濃度と最も相間が高い
条件(周波数:100 kHz,電極径:3mm,電圧感知
電極間35mm,サンプル肉への侵入度:3cm,電圧1
V)で測定したインピーダンスとの間で得られた。係数
及び演算式は夫々下記の通りである。
【数3】 なお、上記式より導かれた塩分濃度と、実際の塩分濃度
との相間係数は塩分濃度1〜3%の間で、相間係数R=
0.99であった。製品により塩漬終了となる肉中の塩漬濃
度はさまざまであるが、一般的に1.5 〜2.5 %付近であ
り、図3に示されるように、非常に良好に塩分濃度を測
定できた。図3は塩分濃度とインピーダンスとの関係を
示す図で、横軸はインピーダンスの逆数、縦軸は塩分濃
度の逆数をとっている。図からわかるように塩分濃度と
インピーダンスとは、ほゞ直線関係にあることがわか
る。
との相間係数は塩分濃度1〜3%の間で、相間係数R=
0.99であった。製品により塩漬終了となる肉中の塩漬濃
度はさまざまであるが、一般的に1.5 〜2.5 %付近であ
り、図3に示されるように、非常に良好に塩分濃度を測
定できた。図3は塩分濃度とインピーダンスとの関係を
示す図で、横軸はインピーダンスの逆数、縦軸は塩分濃
度の逆数をとっている。図からわかるように塩分濃度と
インピーダンスとは、ほゞ直線関係にあることがわか
る。
【0011】
【実施例】以下実施例を説明する。 (実施例1)ロースハム製造における塩工程管理 豚ロース肉を所定の条件にて塩漬し、経時的にモール法
により、塩分濃度を定量及びインピーダンスの測定を行
なった。塩漬方法及び各々の測定方法は下記に示す通り
である。塩漬方法 豚ロース肉を下記に示す組成に調製した塩漬液に1℃で
浸漬し、塩漬を行なった。塩漬肉は経時的に採取し、以
下の測定に供試した。 塩漬組成: (対水) 食塩 …………………6%, 砂糖 …………………1%, 硝酸塩 ………………1%, 亜硝酸塩 …………400ppm, アスコルビン酸 ………300ppm, リン酸塩 …………0.1%, 塩酸にてpH6.0に調製.モール法による塩分濃度の定量 塩漬したロース肉の赤身部分を細かく砕き、サンプル肉
とした。サンプル肉5gに80mlの水を加え、80℃で1
時間攪拌し、その後、100 mlに水でメスアップし、そ
の濾液について、過マンガン酸カリウムを指示薬として
0.1 M硝酸銀を用いて滴定して塩分濃度を求めた。
により、塩分濃度を定量及びインピーダンスの測定を行
なった。塩漬方法及び各々の測定方法は下記に示す通り
である。塩漬方法 豚ロース肉を下記に示す組成に調製した塩漬液に1℃で
浸漬し、塩漬を行なった。塩漬肉は経時的に採取し、以
下の測定に供試した。 塩漬組成: (対水) 食塩 …………………6%, 砂糖 …………………1%, 硝酸塩 ………………1%, 亜硝酸塩 …………400ppm, アスコルビン酸 ………300ppm, リン酸塩 …………0.1%, 塩酸にてpH6.0に調製.モール法による塩分濃度の定量 塩漬したロース肉の赤身部分を細かく砕き、サンプル肉
とした。サンプル肉5gに80mlの水を加え、80℃で1
時間攪拌し、その後、100 mlに水でメスアップし、そ
の濾液について、過マンガン酸カリウムを指示薬として
0.1 M硝酸銀を用いて滴定して塩分濃度を求めた。
【0012】インピーダンスの測定 インピーダンス測定器としてエヌエフ回路(株)製、L
CZメータ2330型を使用し、電極は6cmのステン
レス針(3mm径)を用い、電流印加電極間を55mm
に、電圧感知電極を35mmとして絶縁板に固定して、測
定器とケーブルで接続した。そして、電極の先端をサン
プル肉の中心付近まで刺し、下記の測定条件によりイン
ピーダンスの測定を行なった。 電圧:1V, 周波数:100kHz, 電極針入度:3mm. 測定したインピーダンス値を前述した(2) の演算式に代
入して、塩分濃度を算出した。測定結果 塩漬による肉中の塩分濃度について、モール法及びイン
ピーダンス法により測定を行ない、図4の結果を得た。
肉中の塩分濃度は、インピーダンス値をもとに、演算式
により求められた塩分濃度と比較検討した結果、非常に
一致しており、1.5 %以上の塩分濃度を塩漬終了とした
場合、5日間以上塩漬した肉が塩漬終了と判断できた。
図4において、横軸はインピーダンス実測値を、縦軸は
インピーダンス法による測定値を示す。
CZメータ2330型を使用し、電極は6cmのステン
レス針(3mm径)を用い、電流印加電極間を55mm
に、電圧感知電極を35mmとして絶縁板に固定して、測
定器とケーブルで接続した。そして、電極の先端をサン
プル肉の中心付近まで刺し、下記の測定条件によりイン
ピーダンスの測定を行なった。 電圧:1V, 周波数:100kHz, 電極針入度:3mm. 測定したインピーダンス値を前述した(2) の演算式に代
入して、塩分濃度を算出した。測定結果 塩漬による肉中の塩分濃度について、モール法及びイン
ピーダンス法により測定を行ない、図4の結果を得た。
肉中の塩分濃度は、インピーダンス値をもとに、演算式
により求められた塩分濃度と比較検討した結果、非常に
一致しており、1.5 %以上の塩分濃度を塩漬終了とした
場合、5日間以上塩漬した肉が塩漬終了と判断できた。
図4において、横軸はインピーダンス実測値を、縦軸は
インピーダンス法による測定値を示す。
【0013】(実施例2)ベーコン製造における塩漬工
程管理 豚バラ肉を所定の塩漬剤を用いて塩漬し、経時的に塩分
濃度の定量及びインピーダンスの測定を行なった。塩漬方法 豚バラ肉を下記に示す組成が均等に混合された塩漬剤を
肉表面に全体に擦り込み、ビニル袋に密封して1℃で放
置し、経時的に採取して測定に供試した。 塩漬剤組成: (対肉重量) 食塩 …………………4%, 砂糖 …………………2%, 硝酸塩 ………………0.2%, 亜硝酸ナトリウム ……300ppm, アスコルビン酸 ………0.3%.測定結果 塩漬による肉中の塩分濃度について、モール法により測
定した結果、及びインピーダンス値より演算式により求
められた塩分濃度と比較検討した結果、非常に一致して
おり、実施例1と同様に、1.5 %以上を塩漬終了とした
場合、7日以上塩漬した肉が塩漬終了と判断できた(図
5)。なお、図では横軸に実測値を、縦軸に測定値を示
した。図4及び図5より、本装置が塩分濃度を測定し、
塩漬工程管理において有効であることがわかる。
程管理 豚バラ肉を所定の塩漬剤を用いて塩漬し、経時的に塩分
濃度の定量及びインピーダンスの測定を行なった。塩漬方法 豚バラ肉を下記に示す組成が均等に混合された塩漬剤を
肉表面に全体に擦り込み、ビニル袋に密封して1℃で放
置し、経時的に採取して測定に供試した。 塩漬剤組成: (対肉重量) 食塩 …………………4%, 砂糖 …………………2%, 硝酸塩 ………………0.2%, 亜硝酸ナトリウム ……300ppm, アスコルビン酸 ………0.3%.測定結果 塩漬による肉中の塩分濃度について、モール法により測
定した結果、及びインピーダンス値より演算式により求
められた塩分濃度と比較検討した結果、非常に一致して
おり、実施例1と同様に、1.5 %以上を塩漬終了とした
場合、7日以上塩漬した肉が塩漬終了と判断できた(図
5)。なお、図では横軸に実測値を、縦軸に測定値を示
した。図4及び図5より、本装置が塩分濃度を測定し、
塩漬工程管理において有効であることがわかる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればイ
ンピーダンス法により簡便でかつ迅速に肉中の塩分濃度
の測定が可能であるため、塩漬の進行程度の確認及び塩
漬終了の判定に有効である。
ンピーダンス法により簡便でかつ迅速に肉中の塩分濃度
の測定が可能であるため、塩漬の進行程度の確認及び塩
漬終了の判定に有効である。
【図1】塩漬日数に伴なう肉のインピーダンス変化。
【図2】インピーダンス測定用電極の構成図。
【図3】塩分濃度とインピーダンスとの関係図。
【図4】塩漬生ロース肉の塩分濃度を示す図。
【図5】塩漬生バラ肉の塩分濃度を示す図。
1 絶縁物 2 電極 3,4 端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 幸男 茨城県北相馬郡守谷町久保ケ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内 (72)発明者 木下 昭仁 埼玉県上尾市原市1380番地1号 三井金属 鉱業株式会社EI推進事業部内 (72)発明者 森本 玲 埼玉県上尾市原市1380番地1号 三井金属 鉱業株式会社EI推進事業部内 (72)発明者 木村 美紀夫 埼玉県上尾市原市1380番地1号 三井金属 鉱業株式会社EI推進事業部内
Claims (2)
- 【請求項1】 インピーダンス測定器によって食肉の電
気伝導度を測定することで、塩漬の進行具合を検出する
ことを特徴とする食肉加工における塩漬工程管理方法。 - 【請求項2】 塩漬の進行具合は、下記の回帰式にて判
定することを特徴とする請求項1記載の食肉加工におけ
る塩漬工程管理方法。 【数1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5081386A JPH06261709A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 食肉加工における塩漬工程管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5081386A JPH06261709A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 食肉加工における塩漬工程管理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06261709A true JPH06261709A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13744873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5081386A Pending JPH06261709A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 食肉加工における塩漬工程管理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06261709A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119576A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-17 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 洗浄用溶剤、洗浄用溶剤を用いた洗浄方法、洗剤及び酸化防止剤指示薬 |
JP2009079966A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Shizuoka Prefecture | 畜肉の熟成度判定方法 |
-
1993
- 1993-03-16 JP JP5081386A patent/JPH06261709A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119576A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-17 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 洗浄用溶剤、洗浄用溶剤を用いた洗浄方法、洗剤及び酸化防止剤指示薬 |
JP2009079966A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Shizuoka Prefecture | 畜肉の熟成度判定方法 |
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