JPH06255601A

JPH06255601A - 定量容積充填装置

Info

Publication number: JPH06255601A
Application number: JP5934393A
Authority: JP
Inventors: Yoshitoshi Marumo; 芳壽丸茂
Original assignee: SANKYO NYUGYO KK
Current assignee: SANKYO NYUGYO KK
Priority date: 1993-02-25
Filing date: 1993-02-25
Publication date: 1994-09-13

Abstract

(57)【要約】【目的】この発明は、缶や瓶等の空き容器に、粒状体
（物）又は粉体の一定量を自動充填するための装置に関
するものであり、特に充填速度を速めて充填ラインの効
率化を図ることを目的とする。【構成】一定形状の透孔６を所望数個穿設してある計
量桝列７を二列並設してあるスライド板３を少なくとも
列の中心間距離の２倍水平移動可能に配設し、スライド
板３の二列の計量桝列７の中間位置の上方には下部に投
入口２を有するホッパー１を、下方には固定ガイド９を
それぞれ配設するとともに、スライド板３が水平移動し
て一方の計量桝列７がホッパー１の投入口２に位置した
ときに、他方の計量桝列７はその下面１０が固定ガイド
９から開放されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、缶や瓶等の空き容器
に、粒状体（物）又は粉体の一定量を自動充填するため
の装置に関するものであり、特に充填速度を速めて充填
ラインの効率化を図るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、粒状体又は粉体等の固形物の一定
量を缶や瓶等に充填する作業は、主に手作業で行われて
いたが、手作業に代わるものとしては、例えば下記のよ
うな装置が開発されている。（１）みかんの缶詰製造時に、ベルトコンベア上に計量
桝を一定間隔で並べ、この計量桝に所定量のみかんを投
入し、ベルトコンベアの一端に空き缶を並べるようにし
て計量桝がベルトコンベアの端部にくると計量桝が下を
向き、内部のみかんが空き缶に落下するようにしたも
の。（２）鮪のフレークの缶詰製造時に、一定の厚さを有す
る回転板に同心円状に透孔を形成し、この回転板の下方
に一つの透孔のみが開放されるように固定ガイドを配設
し、開放された透孔の下に空き缶が位置するようにする
とともに、下面を固定ガイドで塞がれている透孔に、所
定量の鮪のフレークを投入し、回転板が回転し開放位置
に来た時に回転板の下方に位置させてある空き缶に鮪の
フレークが落下するようにしたもの。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記の装置は、
いずれも一動作で一個の缶にしか充填できないので、充
填速度を速めるには限界がある。もちろん充填速度を高
めるためには、このような装置を多数設ければよいこと
になるが、そのためには多大な面積を必要とすると共
に、複数の同じ設備を重複して設置しなければならない
ため、最近の大工場等で益々スピードアップされる充填
ラインの効率化には対応することが困難である。そこで
発明者等は、多数の計量桝への計量と多数の缶等への充
填を、同時に、かつ一動作で可能として充填速度を速め
ると共に、全体の設備としてはコンパクトに形成して設
備面積及び設備費用を小さくするために、鋭意研究し本
発明を完成した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本願発明に係る定量容積
充填装置は、以上述べた高速充填ラインの効率化に対応
するためになされたもので、次の（１）〜（５）の請求
項により構成されている。（１）一定形状の透孔を所望数個穿設してある計量桝列
が二列並設してあるスライド板を、列の中心間距離以上
に水平移動可能に配設し、スライド板の二列の計量桝列
の中間位置の上方には下部に投入口を有するホッパー
を、下方には固定ガイドをそれぞれ配設するとともに、
スライド板が水平移動して一方の計量桝列がホッパーの
投入口に位置したときに、他方の計量桝列はその下面が
固定ガイドから開放されるようにしたことを特徴とする
定量容積充填装置。（２）計量桝列の固定ガイドから開放される位置に、そ
れぞれ充填用容器搬送用のコンベアを配設した前記
（１）記載の定量容積充填装置。（３）充填用容器を固定ガイドから開放される投入位置
の前方迄はコンベア上を一列で移動させ、投入位置の直
前にはコンベア上を移動して来た充填用容器が所定数納
まる計数兼切換ガイドを配設し、スライド板の水平移動
と連動して、計数兼切換ガイドが所定の側に切り替わる
ようにした前記（２）記載の定量容積充填装置。（４）一枚のスライド板に二列並設した計量桝列を複数
組設けてある前記（１）、（２）又は（３）記載の定量
容積充填装置。（５）スライド板の計量桝列の各透孔には、任意形状の
桝が挿入可能としてある前記（１）、（２）又は（３）
記載の定量容積充填装置。

【０００５】

【作用】ホッパーの投入口に臨んでいるスライド板の計
量桝列に、ホッパー内の充填物を投入する（が落下す
る）。計量桝列の下面は固定ガイドに接しているので、
各計量桝には充填物の所定容量が充填される。

【０００６】そして、このスライド板を他方側にスライ
ドさせると、計量桝列の下面が固定ガイドから開放さ
れ、その開放される位置にセットした充填用容器に、各
計量桝内の充填物が落下してそれぞれの充填用容器に投
入（充填）される。

【０００７】またこの時に、他方の計量桝列は丁度ホッ
パーの投入口に臨んでおり、ホッパー内の充填物が前記
他方の計量桝には投入される（充填される）。このよう
にしてホッパーから計量桝への充填物の充填と、計量桝
から充填用容器への充填とが交互に繰り返される。

【０００８】一方、投入位置直前の計数兼切換ガイドに
おいて、計量桝列の計量桝の数に等しい容器の数を計数
し、計数兼切換ガイド内に必要数が収納された段階で、
次に投入（充填）動作を行う方の計量桝列の下方に位置
する方向にコンベア上を容器が進行するように計数兼切
換ガイドの向きを変換し、それぞれの計量桝の下方に容
器が進行して位置するようにする。

【０００９】そして、充填作業の完了した側の容器は、
次の空容器がセットできるように、そのまま前方に進行
させ、充填作業位置から退出させるようにする。このよ
うにして、空容器の充填位置へのセットから、計量充填
作業及び充填容器移送作業が一つの連続した動作として
行われることになる。

【００１０】

【実施例】次に、この発明にかかる定量容積充填装置の
一実施例を図面に基づいて説明する。まず、定量容積計
量機構部分について説明すると、１は下部に長方形の投
入口２を形成した断面Ｖ字形のホッパーであり、３は投
入口にその上面４が接するようにして水平移動可能に配
設したスライド板である。５はホッパー１のＶ型槽の下
部に設けたブリッジ防止及びスライド板３に加わる面圧
防止用の可変速撹拌翼である。

【００１１】スライド板３には円形の透孔６が所望数一
定間隔で直線状に穿設してあり、計量桝列７を構成して
いる。そして、この計量桝列７は間隔をおいて二列並設
してある。なお、一枚のスライド板３に二列並設した計
量桝列７を複数組設けてあっても良い。

【００１２】スライド板３の透孔６には、任意形状の桝
８が挿入してある。この桝８は充填される容器の形状や
容器に合わせて投入量や投入口径を変更できるようにす
るためである。そして桝８は、スライド板３の上面４と
面位置（つらいち）となるように埋め込んである。な
お、桝８の変更だけでは適当な充填量とならない場合に
は、スライド板３自体の厚さを変更することによっても
充填量を調節できる。

【００１３】９はスライド板３の下面１０に接してスラ
イド板３を保持する固定ガイドである。この固定ガイド
９はホッパー１の投入口２の下側に位置しており、スラ
イド板３が水平移動して桝８内の計量物が定位置に移動
する迄のシャッター機能を果たす。また、固定ガイド９
にはスライド板３の透孔６や桝８と同じ大きさの透孔を
同様に穿設しておき、スライド板３が移動して投入位置
に達した時に両方の孔が一致するようにしておいても良
い。

【００１４】１１はスライド板３に連結したシリンダー
であり、投入口２と固定ガイド９に挟まれた状態となっ
ているスライド板３を水平方向に移動するようになって
いる。なお、固定ガイド９の大きさ（幅）は投入口２の
大きさと等しいか若干大きくしておく。

【００１５】スライド板３は、並設した計量桝列７の中
心間距離以上の長さを、シリンダー１１により移動可能
とする。そして、スライド板３が移動して、計量桝列７
の先端が固定ガイド９からはみ出しかかったときには、
計量物が追加充填されるのを防ぐために、桝８はホッパ
ー１の投入口２には臨んでいない状態とする。また、一
方の計量桝列７が空き容器への投入位置に達したときに
は、他方の計量桝列７はホッパー１の投入口２に臨むよ
うにする。

【００１６】なお、並設した計量桝列７を二組以上設け
た場合には、それぞれの計量桝列７で片方の計量桝列が
空き容器の投入位置に達したとき、他方の計量桝列７は
ホッパー１の投入口２に臨むようにする。ホッパー１は
それぞれの計量桝列７に設けてもよいが、ホッパー１は
一個として、投入口２のみをそれぞれ並設した計量桝列
７の中間に設けるようにしてもよい。

【００１７】次に、充填用容器の供給機構部分について
説明する。充填用容器搬送用のコンベアは、導入部Ａ，
計数兼切換部Ｂ，充填部Ｃ及び退出合流部Ｄより構成さ
れている。これらはベルトコンベアやチェーンコンベア
等の適当な搬送装置により構成することができる。そし
て、導入部Ａ，計数兼切換部Ｂ，充填部Ｃ及び退出合流
部Ｄは、全てを一本の連続したコンベアにより構成して
も良いが、場合によっては、任意の部分を独立して駆動
制御できるようにしておいても良い。なお、本実施例で
は導入部Ａ，計数兼切換部Ｂ、充填部Ｃ及び退出合流部
Ｄを全て一本のベルトコンベア１２で構成した例につい
て以下説明する。

【００１８】ベルトコンベア１２の導入部Ａの上には側
面ガイド１３が搬送する容器一個分の間隔を設けて挟む
ように設けてある。そして、側面ガイド１３は搬送する
容器の大きさに合わせてその間隔が調整可能となってい
る。導入部Ａは、充填用にベルトコンベア１２上を搬送
してきた空容器を一列に整列させた状態で、計数兼切換
部Ｂに移動させる役割を有している。

【００１９】導入部Ａの側面ガイド１３は、計数兼切換
部Ｂの計数兼切換ガイド１４に続いており、側面ガイド
１３の間を移動してきた容器は、そのまま計数兼切換ガ
イド１４の側面ガイド１３の間をベルトコンベア１２上
移動する。計数兼切換ガイド１４は導入部Ａの側面ガイ
ド１３と連続する側を支点としてシリンダー１５により
ベルトコンベア１２上を左右に首振り可能となるように
配設してある。また、計数兼切換部Ｂの計数兼切換ガイ
ド１４には、入口側と出口側にそれぞれ個数カウント用
の光電センサー（図示せず）と、移動規制用のストッパ
ー（図示せず）が配設してある。そして出口側は、それ
ぞれ後述する充填部Ｃに二本並設するように仕切った充
填コンベア部１６，１６’に続くようになっている。な
お、計数兼切換ガイド１４の側面ガイド１３も搬送する
容器の大きさに合わせて、対向する側面ガイド１３の間
隔が調整可能となっている。

【００２０】充填部Ｃのベルトコンベア１２は、スライ
ド板３の計量桝列７からの計量物投入（落下）位置とな
る位置に、それぞれ充填用容器セット用の充填コンベア
部１６，１６’が二本並設された状態となるように、ベ
ルトコンベア１２上方の中央部分に配設した缶ガイド１
７及びそれぞれの外側となる側面に配設した側面ガイド
１３によりスライド板３の移動距離分の間隔を設けて仕
切ってある。この充填コンベア部１６，１６’にも入口
側と出口側にそれぞれ個数カウント用の光電センサー
（図示せず）が配設してあるとともに、出口側には移動
規制用のストッパー（図示せず）が設けてある。なお、
側面ガイド１３と缶ガイド１７の間隔は、容器の大きさ
に合わせて調整可能となっている。

【００２１】ベルトコンベア１２の充填コンベア部１
６，１６’の出口側は退出合流部Ｄのそれぞれの退出コ
ンベア部１８，１８’にそれぞれ続いている。そして、
この退出コンベア部１８，１８’は途中で合流して一本
化されて搬送コンベア部１９となっている。そして、合
流付近の缶ガイド１７及び側面ガイド１３には、スムー
ズな合流を可能とするために、多少振動するようにして
ある。

【００２２】次に、上記したこの発明に係る定量容積充
填装置の作動について説明する。まず、充填容量に合わ
せて所定の厚さのスライド板３の透孔に所定の桝８を挿
入し、スライド板３を固定ガイド９とホッパー１の投入
口２の間にセットし、シリンダー１１に連結する。そし
て、充填容器となる空缶２０の高さに合わせて、スライ
ド板３と充填コンベア部１６，１６’の間隔を調整す
る。

【００２３】次に、ホッパー１内に充填材料となるスイ
ートコーンや粉ミルク等を入れ、必要に応じて撹拌翼５
を適当な速度や回転方向に調節して回転させる。なお、
この装置を使用して計量充填できるものは、主に粒状物
や粉体であるが、多少の粘性を有するものであれば、液
状物でも使用可能である。

【００２４】一方、ベルトコンベア１２を作動させ、側
面ガイド１３や缶ガイド１７の位置を調整して、ライン
に流す空缶２０の大きさに合わせる。そして、ベルトコ
ンベア１２の導入部Ａに充填用の空缶２０が一列に並ん
だ状態となるようにし、空缶２０を計数兼切換部Ｂの計
数兼切換ガイド１４に向けて移動する。なお、ベルトコ
ンベア１２は充填作業中は常時作動状態とし、空缶２０
の移動制御は適当に設けてある移動規制用ストッパーに
より行う。

【００２５】計数兼切換ガイド１４の入口側の移動規制
用ストッパーを開け、計数兼切換ガイド１４の入口を空
缶２０が通過したら、入口側の個数カウント用の光電セ
ンサーにより通過個数を順次数える。この時、計数兼切
換ガイド１４の出口側の移動規制用のストッパーは閉じ
ておく。スライド板３の計量桝列７の透孔６と等しい数
の空缶２０が計数兼切換ガイド１４内に移動収納された
ならば、入口側の移動規制用ストッパーも閉じる。

【００２６】そして、シリンダー１５を作動させ、充填
中でない方の充填コンベア部１６または１６’、すなわ
ちラインが空いている方の充填コンベア部１６または１
６’と接続させる。例えば、スライド板３が図１に示す
ような位置にあり、一方計数兼切換ガイド１４が図３に
示した位置にある場合、シリンダー１５を伸ばして図２
に示す位置に計数兼切換ガイド１４を移動させ、計数兼
切換ガイド１４が充填コンベア部１６と接続されるよう
にする。

【００２７】計数兼切換ガイド１４が充填コンベア部１
６と接続されたなら、計数兼切換ガイド１４の出口側の
移動規制用ストッパーを開放し、計数兼切換ガイド１４
内の空缶２０全部を充填コンベア部１６に移動させて整
列させる。また、スライド板３の計量桝列７の透孔６の
間隔に合わせて、空缶２０の充填コンベア部１６上の位
置を必要に応じて適当な方法により調整するようにす
る。この時、充填コンベア部１６の出口側の移動規制用
ストッパーは閉じておく。

【００２８】また、計数兼切換ガイド１４から充填コン
ベア部１６へ移動時に、個数カウント用の光電センサー
により、所定数が計数兼切換ガイド１４から充填コンベ
ア部１６に移動したことを確認する。移動したことを確
認したならば、計数兼切換ガイド１４の出口側の移動規
制用ストッパーは閉じ、入口側の移動規制用ストッパー
は開け、次のグループの空缶２０が進入できるようにす
る。

【００２９】充填コンベア部１６の入口側に設けた個数
カウント用の光電センサーにより、所定数の空缶２０が
充填コンベア部１６上に入ったことが確認されたなら、
図１に示す位置にあるスライド板３を、シリンダー１１
を縮めて、スライド板３をシリンダー１１側に移動させ
る。

【００３０】一方、充填コンベア部１６側に移動してき
た計量桝列７は、今までホッパー１の投入口２の下に位
置していたので、移動時に投入口２の下端がすり切り板
の役目を果たして、計量桝列７の各透孔６には、桝８に
よって計量された所定量の計量物が入っている。そし
て、計量桝列７の下面１０が固定ガイド９から開放され
ると、それぞれの透孔６内の計量物はその下方に位置し
ている空缶２０に落下し、空缶２０に所定量が充填され
る。

【００３１】空缶２０への充填が完了したならば、充填
コンベア部１６の出口側の移動規制用ストッパーを開
け、充填コンベア部１６の出口側の個数カウント用の光
電センサーにより充填完了缶２１の個数を数えながら、
充填完了缶２１を退出コンベア部１８に移動させる。そ
して、退出コンベア部１８に移動した充填完了缶２１は
他の退出コンベア部１８’との合流部を経て、搬送コン
ベア部１９により次の工程へ搬送されることになる。そ
して、充填完了缶２１の充填コンベア部１６からの全量
移動が確認できたら、充填コンベア部１６の出口側の移
動規制用ストッパーを閉じて、次の空缶２０のセットに
備える。

【００３２】また、充填コンベア部１６において充填作
業が行われている時に、計数兼切換ガイド１４には新た
な空缶２０が所定数収納セットされ、次の充填ラインと
なる充填コンベア部１６’側に接続され、充填コンベア
部１６’上の所定位置に空缶２０が整列させられ、次の
充填作業を待ち受けることになる。

【００３３】そして、充填コンベア部１６’に空缶２０
がセットされたのが確認されたならば、シリンダ−１１
を伸ばしてスライド板３を移動させる。すると、充填コ
ンベア部１６’上に移動してくる計量桝列７は、移動前
には丁度ホッパー１の投入口２の下に位置しているの
で、移動時に投入口２の下端がすり切り板の役目を果た
して計量桝列７の各透孔６には、桝８によって計量され
た所定量の計量物が入っていることになる。そして、所
定量が充填コンベア部１６’上の空缶２０に充填される
ことになる。すなわち、片方の計量桝列７が固定ガイド
９からはずれて空缶２０の上に位置している時に、他方
の計量桝列７は投入口２の下に位置していることになる
ので、計量桝列から容器への充填と、計量桝列での計量
が同時に行われていることになる。

【００３４】空缶２０への充填が完了したならば、充填
コンベア部１６’の出口側の移動規制用ストッパーを開
け、充填完了缶２１を退出コンベア部１８’に移動させ
る。そして、退出コンベア部１８’に移動した充填完了
缶２１は他の退出コンベア部１８との合流部を経て搬送
コンベア部１９に移動し、次の工程へ搬送されることに
なる。この合流部付近では側面ガイドに振動を与え退出
コンベア部１８’上の充填完了缶２１がスムーズに搬送
コンベア部１９へ移動するようにしている。

【００３５】そして、充填コンベア部１６’上で充填作
業を行っている間に、また同様に計数兼切換ガイド１１
で計数した次に充填作業を行う空缶２０を充填コンベア
部１６上にセットするようにする。

【００３６】このようにして、片方の充填コンベア部で
充填作業をしている間に、他方の充填コンベア部には計
数兼切換ガイド１４より所定数の空缶２０を移動させて
所定位置にセットし、次の充填作業に備える。一方、ス
ライド板３の片方の計量桝列７で空缶２０への充填作業
をしている間に、他方の計量桝列７はホッパー１の投入
口２から計量物が落下し（投下され）、次の充填作業に
備えることになる。

【００３７】従って、充填コンベア部１６と１６’で交
互に充填作業が無駄な待ち時間なしに行われることにな
る。そして、ベルトコンベア１２は連続した一本のコン
ベアでありながら、適当に区切ることにより複数の充填
コンベア部を設けることができ、容器搬送ラインを簡略
化できることになる。

【００３８】なお、スライド板３に二列並設して計量桝
列７を複数組設けた場合には、これらの一連の動作を並
設した二列を一組として、それぞれの組において行うこ
とになる。

【００３９】また、計量桝列７に設けた透孔６の数や桝
８の大きさに応じて、充填作業の一連の速度を適当に調
整することができる。また、スライド板３の透孔６の間
隔や計量桝列７の間隔を調整することにより、各種容器
サイズに対処可能である。そして、容器サイズに合わせ
てスライド板３の移動量等も適当に調整する。

【００４０】

【発明の効果】この発明に係る定量容積充填装置によれ
ば、次のような優れた特有の効果を得ることができる。（１）一定形状の透孔を所望数個穿設してある計量桝列
を二列並設してあるスライド板を、列の中心間距離以上
に水平移動可能に配設し、スライド板の二列の計量桝列
の中間位置の上方には下部に投入口を有するホッパー
を、下方には固定ガイドをそれぞれ配設すると共に、ス
ライド板が水平移動して一方の計量桝列がホッパーの投
入口に位置したときに、他方の計量桝列はその下面が固
定ガイドから開放されるようにしたので、一回の動作で
多数の容器に充填ができ、また一方の容器に充填してい
るときには、他方の計量桝列では計量を同時にしている
ので、計量時間の短縮が可能となり、短時間でスムーズ
に多数の容器に充填作業を行うことができる。

【００４１】（２）ラインの運転速度を調節することに
より、充填容量の精度の向上が図れると共に、計量桝列
の列数の増加や一計量桝列の桝を増やすことにより、充
填能力の向上を容易に図ることができる。

【００４２】（３）充填用容器は固定ガイドから開放さ
れる投入位置の前方迄はコンベア上を一列で移動して来
て、投入位置の直前にはコンベア上を移動して来た充填
用容器が所定数納まる計数兼切換ガイドを配設し、スラ
イド板の水平移動と連動して、計数兼切換ガイドが所定
の側に切り替わるようにしたので、一本のコンベアであ
りながら複数の充填ラインを設けることができる。従っ
て、設備全体の構成を簡素化できるとともに、コンパク
トにすることができる。

【００４３】（４）スライド板が水平に往復運動をする
ので、計量桝と固定ガイドの間隙に計量物が付着した
り、挾まることがない（スライド板の一の運動により計
量物が挾まっても、スライド板は次の瞬間には逆方向に
移動（運動）するので、挾まった計量物は容器内へ落下
する。）。

【図面の簡単な説明】

【図１】図４のＥ−Ｅ線拡大断面図である。

【図２】ベルトコンベア上の缶の搬送状態を示した平面
図である。

【図３】計数兼切換部及び充填部の平面図である。

【図４】この発明に係る定量容積充填装置の正面図であ
る。

【図５】スライド板の拡大平面図である。

【図６】図５のＦ−Ｆ線断面図である。

【符号の説明】

１ホッパー２投入口３スライド板４上面５撹拌翼６透孔７計量桝列８桝９固定ガイド１０下面１１シリンダー１２ベルトコンベア１３側面ガイド１４計数兼切換ガイド１５シリンダー１６充填コンベア部１６’ 充填コンベア部１７缶ガイド１８退出コンベア部１８’ 退出コンベア部１９搬送コンベア部２０空缶２１充填完了缶Ａ供給部Ｂ計数兼切換部Ｃ充填部Ｄ退出合流部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一定形状の透孔を所望数個穿設してある
計量桝列が二列並設してあるスライド板を、列の中心間
距離以上に水平移動可能に配設し、スライド板の二列の
計量桝列の中間位置の上方には下部に投入口を有するホ
ッパーを、下方には固定ガイドをそれぞれ配設するとと
もに、スライド板が水平移動して一方の計量桝列がホッ
パーの投入口に位置したときに、他方の計量桝列はその
下面が固定ガイドから開放されるようにしたことを特徴
とする定量容積充填装置。
【請求項２】計量桝列の固定ガイドから開放される位
置に、それぞれ充填用容器搬送用のコンベアを配設した
請求項１記載の定量容積充填装置。
【請求項３】充填用容器を固定ガイドから開放される
投入位置の前方迄はコンベア上を一列で移動させ、投入
位置の直前にはコンベア上を移動して来た充填用容器が
所定数納まる計数兼切換ガイドを配設し、スライド板の
水平移動と連動して、計数兼切換ガイドが所定の側に切
り替わるようにした請求項２記載の定量容積充填装置。
【請求項４】一枚のスライド板に二列並設した計量桝
列を複数組設けてある請求項１，請求項２又は請求項３
記載の定量容積充填装置。
【請求項５】スライド板の計量桝列の各透孔には、任
意形状の桝が挿入可能としてある請求項１，請求項２又
は請求項３記載の定量容積充填装置。