JPH06255588A - 無尾翼航空機の翼形状 - Google Patents
無尾翼航空機の翼形状Info
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- JPH06255588A JPH06255588A JP4270893A JP4270893A JPH06255588A JP H06255588 A JPH06255588 A JP H06255588A JP 4270893 A JP4270893 A JP 4270893A JP 4270893 A JP4270893 A JP 4270893A JP H06255588 A JPH06255588 A JP H06255588A
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Abstract
渉による操舵の困難さを回避でき、ステルス性能が良い
無尾翼航空機の翼形状を提供する。 【構成】 菱形翼(5)を含む内翼部(6)と前進翼の
外翼部(7)を一体に組み合わせて前縁キンク(a)を
有する主翼(3)を構成し、主翼(3)の内翼部後縁に
エレボン(8)、外翼部後縁にエルロン(9)を設け、
外翼部(7)の前進翼の前進角(−ΛFSW )を34°な
いし40°、内翼部(6)の菱形翼(5)の前縁後退角
(ΛS )を68°ないし78°、前縁キンク(a) のスパ
ン位置(η’LEKINK)をエクスポーズドウィングの35
%ないし56%とした。
Description
機(以下、無尾翼航空機という)の翼形状に係り、特に
失速特性とステルス性能等を改良した無尾翼航空機の翼
形状に関する。
ら失速する傾向があり、これは高迎角飛行時に翼端失速
(Tip Stall )が遅く、高迎角において舵の効きが良い
ということであり、良好な高迎角飛行性を得る翼形とし
て知られている。また、前進翼は、衝撃波の実効Sweep
角が通常の翼より大きく、遷音速で良好なマニューバビ
リティーを得る翼形ということも知られている。このた
め、主翼を前進翼とし、主翼の後縁部に制御舵面を設け
た無尾翼航空機が提案されている(特開昭59−733
96号公報参照)。
な高迎角飛行性を有するが、高迎角飛行時に前進翼の翼
根部で早期に失速を生じるため、翼根部後縁に設けた制
御舵面のみでは機体の姿勢の維持が困難であった。
飛行時の機体姿勢維持のために前翼(カナード)を設け
て、カナード後縁と主翼の翼根部後縁の制御舵面の協働
によって機体の姿勢を制御するようにしていた。
来の前進翼航空機のように、カナードを設けることは、
高迎角飛行時の主翼とのカップリングが難しいという問
題と、余分な翼(カナード)が増えたことによるレーダ
ー反射面積Radar Cross Section (RCS)の増大とい
う問題があった。
ードと機体と主翼の空力干渉の影響を考慮し、カナード
の舵面を制御するのが難しいということである。すなわ
ち、高迎角飛行時でカナードの舵を取る場合、舵角が小
さいとカナード自体の失速が起こって舵が効かなくな
り、また、重心位置の移動、他の舵面の舵角の変更等の
機体の状態変化によって相当大きなカナードの舵角の変
化が必要となるので、カナードの操舵角度は一般に大き
いが、高迎角飛行時のカナードの舵面の制御はその操舵
によって誘起されるカナードと主翼と機体の強く複雑な
空力干渉の影響を考慮して行わなければならず、適切な
舵角の制御が難しいということである。
翼航空機の問題を解決し、高迎角飛行時の操舵制御が容
易であり、かつ、失速特性とステルス性能が良好な無尾
翼航空機の翼形状を提供することにある。
機の翼形状は、菱形翼を含む内翼と前進翼の外翼を一体
に組み合わせて前縁キンクを有する主翼を構成し、主翼
の内翼部後縁にエレボンと外翼部後縁にエルロンとを設
け、外翼部の前進角を34°ないし40°、内翼部の前
縁角を68°ないし78°、前縁キンクのスパン位置を
外翼のエクスポーズドウィングの35%ないし56%と
したことを特徴とするものである。
を含む内翼部と前進翼の外翼部とを一体に組み合わせ
て、前縁キンクを有する主翼を構成し、この主翼の内翼
部後縁にエレボン、外翼部後縁にエルロンを設けてい
る。上記菱形翼と前進翼の組み合わせにより、菱形翼前
縁からの安定した剥離渦流の効果で主翼の翼根部の剥離
が遅れ、又、前進翼の効果により翼端部の剥離が遅れ
る。この内翼部後縁と外翼部後縁にそれぞれエレボンと
エルロンを設けていることにより、エルロンとエレボン
の効き及び激しいロールを抑制するロールダンピングを
高迎角まで確保することができる。また、主翼の吹き上
げの場にカナード等の制御舵面がないので、カナードの
操舵による主翼への空力干渉がなく、より操舵制御が容
易な無尾翼航空機の翼を得ることができる。
は、カナードを有する従来の前進翼航空機の翼形状に比
し、RCSの減少、機体表面の凹凸の減少により、ステ
ルス性能の向上を図ることができる。
て以下に説明する。図1は本発明による翼形状を有する
無尾翼航空機を示している。無尾翼航空機1は、機体2
の両側に主翼3を有し、機体2上方後部に垂直尾翼4を
有している。主翼3は菱形翼5を含む内翼部6と前進翼
からなる外翼部7とを有している。外翼部7と内翼部6
は点aで前縁キンクされている。内翼部6の後縁にはエ
レボン8、外翼部7の後縁にはエルロン9がそれぞれ設
けられている。
ΛFSW )は40°内翼部6の菱形翼の前縁後退角
(Λs)は68°前縁キンクaのスパン位置η′LEKINK
は、主翼3のエクスポーズドウィングの40%に設定さ
れている。
いて以下に説明する。
説明している。菱形翼5は一般に図2の(a)部に示す
ように前縁から渦流が生じ、翼の前縁部は剥離域となる
が、翼根部では前縁剥離渦の吹き下ろしの効果で剥離が
生じにくくなる。一方、前進翼7は、図2の(b)部に
示すように、翼の先端から剥離渦流が発生し、この渦流
は翼根部において後方に流れて翼根部が剥離域となる
が、翼端部ではなかなか剥離を生じない。本発明の翼形
状は上記菱形翼と前進翼とを組み合わせたものであり、
図2の(c)部に示すように、菱形翼5の前縁からの渦
流と前進翼7の先端からの渦流が平行になって主翼3の
スパン中央部を横切る。すなわち、主翼3の中央部の一
部のみが剥離域となり、翼根部と翼端部、双方でなかな
か剥離を生じない。この剥離状態で、内翼部6の後縁に
設けられるエレボン8と外翼部7の後縁に設けられるエ
ルロン9(図1参照)はなお、揚力を生じることができ
るので、高迎角飛行時まで操舵力を保持することができ
る。
図2の(d)部に示すように、内翼部6と外翼部7の広
い範囲で剥離が生じる。
退角Λsと、前進翼の前進角−ΛFSW と、前縁キンクの
位置η′LEKINKの制限について説明する。
部6の剥離を遅らせることによってその作用を発揮する
が、前縁後退角Λsが所定値以下になると、いかなる迎
角においても渦の流速が急激に減少して揚力が減少する
ブレイクダウン現象を生じる。
している。図3において横軸は前縁後退角Λsを示し、
縦横は主翼後縁において渦のブレイクダウンを生じる迎
角αBD-TE を示している。
イクダウンを生じる迎角αBD-TE が図中の線Pの近傍に
プロットされる。図3より明らかなように、前縁後退角
Λsが55°で渦のブレイクダウンを生じる迎角α
BD-TE はほぼ0°となる。この試験結果から、前縁後退
角Λs55°をΛsの下限とする。
後方で早期失速を生じるので、エレボン8は前縁キンク
aの内側に設けなければ、操舵の効きを維持することが
できない。前縁キンクaのスパン位置η′LEKINKを過小
にするとエレボン8の操舵ボリュームが不足する。上記
実施例の無尾翼航空機1は、舵面/翼根部のコード長の
比を平均的な値0.11としているが、既存の航空機の
舵面/翼根部のコード比の最大値0.12を採用する場
合を考慮して十分な舵面面積を確保するためη′LEKINK
=0.35をη′LEKINKの下限とする。
効果から決定され、本発明では前進角−ΛFSW =34°
を前進角−ΛFSW の下限とする。
縁後退角Λs(≧55°)と前縁キンクのスパン位置
η′LEKINK(≧0.35)の制限の下で、良好な高迎角
飛行性を有する翼形状の範囲について説明する。
迎角を縦軸に、翼端部ほぼ全域で剥離域となる迎角を横
軸にし、前進角−ΛFSW 、前縁後退角Λs、前縁キンク
のスパン位置η′LEKINKの組合せ(−ΛFSW ,Λs,
η′LEKINK)から特定される翼形をプロットするように
したグラフである。
なる迎角と翼端部のほぼ全域で剥離域となる迎角が等し
くなる図4の直線X上がもっとも高迎角まで操舵の効き
を維持できることとなる。しかし、上記前進角−
ΛFSW 、前縁後退角Λs、前縁キンクのスパン位置η′
LEKINKの制限と、実用的にバランスの良い剥離を生じる
翼形状は図4に示す領域A内の翼形状であることが判明
した。ここで領域Aは、−ΛFSW の下限値を含む点P1
(34°、68°,042)、η′LEKINGの上限値を含
む点P2 (40°,68°,0.56)、実施例の翼形
状を表わす点P3 (40°,68°,0.42)、Λs
の上限値を含む点P4 (40°,78°,0.42)に
よって概略囲まれた領域である。
3は、実用化可能であることが確認できた。
尾翼航空機の翼形状は、菱形翼を含む内翼部と、前進翼
の外翼部を組み合わせて前縁キンクを有する主翼を構成
し、主翼の内翼部後縁にエレボン、外翼部後縁にエルロ
ンを設けているので、菱形翼と前進翼の作用により、エ
レボンとエルロンの操舵の効きとロールダンピングが高
迎角まで維持され、高迎角飛行性に優れた無尾翼航空機
の翼形状を得ることができる。
持されることにより従来必要であったカナードを省略で
き、高迎角飛行時における主翼とカナードのカップリン
グの困難さを回避でき、操舵制御が容易になり、かつ、
RCS減少によるステルス性能の向上を図ることができ
る。
実施例を示した平面図。
の様子を説明した図。
前縁剥離渦のブレイクダウンを生じる角度αBD-TE の関
係を示したグラフ。
生じる翼形状の領域を示したグラフ。
Claims (1)
- 【請求項1】無尾翼航空機の翼形状において、菱形翼
(5)を含む内翼部(6)と前進翼の外翼部(7)を一
体に組み合わせて前縁キンク(a)を有する主翼(3)
を構成し、主翼(3)の内翼部後縁にエレボン(8)、
外翼部後縁にエルロン(9)を設け、外翼部(7)の前
進翼の前進角(−ΛFSW )を34°ないし40°、内翼
部(6)の菱形翼(5)の前縁後退角(ΛS )を68°
ないし78°、前縁キンク(a) のスパン位置(η’
LEKINK)をエクスポーズドウィングの35%ないし56
%としたことを特徴とする無尾翼航空機の翼形状。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05042708A JP3130698B2 (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 無尾翼航空機の翼形状 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05042708A JP3130698B2 (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 無尾翼航空機の翼形状 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06255588A true JPH06255588A (ja) | 1994-09-13 |
JP3130698B2 JP3130698B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=12643576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05042708A Expired - Fee Related JP3130698B2 (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 無尾翼航空機の翼形状 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3130698B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021024464A (ja) * | 2019-08-07 | 2021-02-22 | 株式会社Subaru | 移動体 |
CN115465443A (zh) * | 2021-06-11 | 2022-12-13 | 戈晓宁 | 一种固定翼飞行器及其姿态控制方法 |
-
1993
- 1993-03-03 JP JP05042708A patent/JP3130698B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021024464A (ja) * | 2019-08-07 | 2021-02-22 | 株式会社Subaru | 移動体 |
CN115465443A (zh) * | 2021-06-11 | 2022-12-13 | 戈晓宁 | 一种固定翼飞行器及其姿态控制方法 |
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---|---|
JP3130698B2 (ja) | 2001-01-31 |
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