JPH06254715A - 往復運動工具の振動低減装置 - Google Patents

往復運動工具の振動低減装置

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JPH06254715A
JPH06254715A JP4388493A JP4388493A JPH06254715A JP H06254715 A JPH06254715 A JP H06254715A JP 4388493 A JP4388493 A JP 4388493A JP 4388493 A JP4388493 A JP 4388493A JP H06254715 A JPH06254715 A JP H06254715A
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JP
Japan
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spindle
weight
reciprocating
spring
mass
Prior art date
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Pending
Application number
JP4388493A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Tofuji
雅春 東藤
Kyoji Araki
教司 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ryobi Ltd
Original Assignee
Ryobi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ryobi Ltd filed Critical Ryobi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 往復運動工具の振動を減らす。 【構成】 往復運動工具の往復運動するスピンドル3の
内部に該往復運動方向に沿って伸びる空室13を設け
る。空室内におもり14を摺動自在に収納する。おもり
はスピンドル端に少なくとも1本のバネ16を介して連
結する。スピンドルの運転角周波数は、おもり等の固有
振動数よりも大きくなるように設定する。おもりはスピ
ンドル内で摺動し、振動を吸収して往復運動工具の振動
を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジグソー,レシプロソ
ー等の往復運動工具における振動低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】往復運動するスピンドルを有した往復運
動工具においては、スピンドルの質量が、動力伝達機構
中のギア等の回転運動の抵抗となる。そのため、ギア等
の回転運動が周期的に乱れ、往復運動工具には、スピン
ドルの運転周波数(=ギアの回転数)に等しい振動数を
持った振動が、スピンドルの運動方向にて発生する。
【0003】従来、往復運動工具においてそのような振
動を低減しようとする場合、スピンドルに動力を伝える
ためのベベルギア等にカウンターウエイトを取り付ける
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のようにカウンターウエイトをベベルギアに設ける方
式であると、スピンドルが直線運動をするのに対し、カ
ウンターウエイトは円運動をするので、バランスをとり
難いという問題がある。また、カウンターウエイトを設
置するためのスペースを設けなければならず、往復運動
工具がそれだけ大きくなり、複雑になるという問題もあ
る。
【0005】従って、本発明は、スピンドルの動きとバ
ランスを取り易くして振動低減効果を高めることがで
き、また、設置のためのスペースを別途設ける必要のな
い振動低減装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、往復運動工具の往復運動するスピンドル
の内部に該往復運動方向に沿って伸びる空室が形成さ
れ、該空室内におもりが摺動自在に収納され、該おもり
はスピンドル端に少なくとも1本のバネを介して連結さ
れ、上記スピンドルの運転角周波数は下記不等式を満足
する領域内に設定された往復運動工具の振動低減装置の
構成を採用している。
【0007】
【数2】 ここに、上記理論式は、図1のようなモデルを基にし
て、以下のようにして求められたものである。
【0008】ただし、各物理量は次の通りである。 ω:スピンドルの運転角周波数 M:スピンドルの外殻の質量 m:おもりの質量 K:バネ定数 x:スピンドルの変位 y:おもりの変位 F:スピンドルの外殻が受ける力 P:おもりが受ける力 ω:スピンドルの運転角周波数 なお、バネの質量はおもり等の質量に比し極めて小さい
ので無視する。
【0009】
【数3】 であるから、おもりの振動の振幅Bは、
【0010】
【数4】 また、(1)式と(3)式より、
【0011】
【数5】 ここで、
【0012】
【数6】 と置く。ただし、Me は等価質量である。(4)式は図
2のようなグラフとして示される。図2において、おも
り及びバネからなる動吸振器の効果が現れるのは、 |Me |<M の場合である。従って、動吸振器の効果が現れる条件
は、(4)式より、
【0013】
【数7】 である。よって、スピンドルの運転角周波数ωを(5)
式に従うようにω0 より大きく設計することで振動を低
減できる。
【0014】特に、ωの値が
【0015】
【数8】 のとき、Me =0となり、このときスピンドルは外の系
から力を受けない。スピンドルの運転角周波数がこの条
件に近いほど、吸振効果が大きい。
【0016】
【作用】往復運動工具の始動により、そのスピンドルは
刃物等を伴って上記不等式を満足する領域内の運転角周
波数で往復運動する。
【0017】スピンドルの運動に伴い、おもりはスピン
ドルの空室内にて摺動運動し、バネは屈伸運動する。こ
れにより、おもりとバネは動吸振器としてスピンドルの
往復運動により生ずる振動を吸収し、往復運動工具に生
ずる振動を低減させる。
【0018】また、上記おもり及びバネは、スピンドル
の空室内に収納されているので、それらの設置スペース
を別途設ける必要がなく、それだけ往復運動工具が簡素
化される。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づき本発明に係る往復運動工
具の振動低減装置の一実施例について説明する。
【0020】図1に例示される往復運動工具は、レシプ
ロソーである。該レシプロソーは、モータ1の動力を運
動伝達部2を介してスピンドル3に伝達し、鋸刃12の
付いたスピンドル3を往復運動させるようになってい
る。
【0021】モータ1は、往復運動工具の本体フレーム
に取り付けられており、電源スイッチ(図示せず)がO
Nにされることにより、起動されるようになっている。
動力伝達部2は、上記モータ1の軸1aの先に固着され
たピニオン4と、該ピニオン4と噛み合うベベルギア5
と、該ベベルギア5の端面に植設された偏心ピン6と、
該偏心ピン6と係合する溝部材7とを有している。ベベ
ルギア5のシャフト5aは、ピニオン4の中心線と直角
に伸び、本体フレーム8に軸受9,10を介して支持さ
れている。偏心ピン6はベベルギア5のシャフト5aの
中心線からずれて配置され、その先端に取り付けられた
ローラ11を介して溝部材7の溝内に摺動可能に入り込
んでいる。溝部材7は上記スピンドル3の中途にスピン
ドルの向きと直交するように固着されている。
【0022】スピンドル3は、本体フレーム8にガイド
部8aを介して往復動自在に支持されている。また、ス
ピンドル3の先端部には、スピンドルの往復運動方向に
伸びる鋸刃12が取り付けられている。
【0023】しかして、モータ1が始動すると、モータ
軸1a、ピニオン4、ベベルギア5が回転し、偏心ピン
6がベベルギア5のシャフト5aの回りを図4の紙面に
垂直な面内で旋回運動する。偏心ピン6は、ローラ11
を介し溝部材7の溝と係合しているので、溝部材7を図
上左右方向に往復運動させる。スピンドル3は、溝部材
7と一体であるから、同様に往復運動する。従って、鋸
刃12による木材等の切断等が可能となる。
【0024】スピンドル3の内部には、その往復運動方
向に沿って伸びる空室13が形成され、該空室13内に
おもり14が摺動自在に収納されている。例えば、スピ
ンドル3は円筒であり、おもり14は円柱形である。
【0025】該おもり14は、スピンドル3の両端に夫
々バネ15,16を介して連結されている。このバネは
1本のみ設けてスピンドル3の一端に連結することもで
きる。
【0026】上記スピンドル3は、次の不等式を満足す
るの運転角周波数の領域内で駆動されるようになってい
る。
【0027】
【数9】 ただし、ω:スピンドルの運転角周波数 M:スピンドルの外殻の質量 m:おもりの質量 K:バネ定数 上述のようにスピンドル3が往復直線運動すると、スピ
ンドル3の空室13内でおもり14がスピンドル3の運
動方向と同じ方向に摺動する。それに伴い、バネ15,
16が伸縮運動する。
【0028】上記角周波数の領域内では、スピンドル3
の運転角周波数は、おもり及びバネからなる動吸振器の
固有振動数よりも高くなり、ベベルギア5に加わる抵抗
が低減され、ひいては往復運動工具に生ずる振動も低減
されることとなる。
【0029】なお、この実施例の振動低減装置による振
動低減の程度は、図3の実験結果に示される通りであ
る。ただし、この実験における各物理量は次の通りであ
る。
【0030】M=0.10378kg m=0.02884kg k=0.323N/m(1本) なお、バネ定数Kは、2本のバネでおもりを挟んだた
め、K=2k=0.646N/mである。
【0031】図3は、スピンドル3の運転周波数f(H
z)とスピンドル3の加振力F(N)の関係を示し、曲
線Aは、上記振動低減装置がない場合、曲線Bは、上記
振動低減装置が設けられた場合を夫々示している。
【0032】曲線Aより、スピンドル3の往復運動によ
る振動周波数が増加するにつれ、スピンドル3への加振
力は増加していることが分る。この曲線Aと曲線Bとの
対比から明らかなように、運転周波数f1 =25.2H
z以上の領域で、振動低減装置による加振力の低減効果
が現れる。
【0033】なお、共振周波数f0 、等価質量Me =M
の時の運転周波数f1 及び等価質量Me =0の時の運転
周波数f2 を上記式(5)(6)等より算出すると、
【0034】
【数10】 となる。これに対し、図3のデータによると、f0 =2
3.4Hz、f1 =25.2Hz、f2 =26.0Hz
であり、上記算出値と0.2〜0.9ずれているのみで
略一致している。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上のような構成を備えている
ので、スピンドルの運動方向に生ずる振動を低減し、ひ
いては往復運動工具に生ずる振動を低減することができ
る。
【0036】また、おもりやバネはスピンドル内に収納
されるので、振動低減装置を設けるためのスペースをス
ピンドル外に別途設ける必要がなく、それだけ往復運動
工具を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するためのスピンドルのモ
デル図である。
【図2】スピンドルの運転角周波数ωと等価質量Me
の関係を示すグラフである。
【図3】スピンドルの運転周波数fとスピンドルの加振
力Fとの関係を実測値に基づいて示すグラフである。
【図4】本発明に係る振動低減装置を備えた往復運動工
具の概略側面図である。
【符号の説明】
3…スピンドル 13…空室 14…おもり 15,16…バネ
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【数8】 のとき、Me =0となり、このときスピンドルは外の系
から力を受けない。スピンドルの運転角周波数がこの条
件に近いほど、吸振効果が大きい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】図4に例示される往復運動工具は、レシプ
ロソーである。該レシプロソーは、モータ1の動力を運
動伝達部2を介してスピンドル3に伝達し、鋸刃12の
付いたスピンドル3を往復運動させるようになってい
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復運動工具の往復運動するスピンドル
    の内部に該往復運動方向に沿って伸びる空室が形成さ
    れ、該空室内におもりが摺動自在に収納され、該おもり
    はスピンドル端に少なくとも1本のバネを介して連結さ
    れ、上記スピンドルの運転角周波数は下記不等式を満足
    する領域内に設定されていることを特徴とする往復運動
    工具の振動低減装置。 【数1】 ただし、ω:スピンドルの運転角周波数 M:スピンドルの外殻の質量 m:おもりの質量 K:バネ定数
JP4388493A 1993-03-04 1993-03-04 往復運動工具の振動低減装置 Pending JPH06254715A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4388493A JPH06254715A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 往復運動工具の振動低減装置

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JP4388493A JPH06254715A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 往復運動工具の振動低減装置

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JPH06254715A true JPH06254715A (ja) 1994-09-13

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ID=12676139

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JP4388493A Pending JPH06254715A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 往復運動工具の振動低減装置

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JP (1) JPH06254715A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1502687A1 (en) * 1998-10-09 2005-02-02 Milwaukee Electric Tool Corporation Reciprocating saw
US7096590B2 (en) 1998-10-09 2006-08-29 Milwaukee Electric Tool Corporation Reciprocating saw
JP2010124591A (ja) * 2008-11-19 2010-06-03 Toshiba Corp 回転電機
KR101017549B1 (ko) * 2009-03-11 2011-02-28 화낙 가부시끼가이샤 2 개의 챔버를 구비한 직선 구동 장치와 그 가이드 구조
CN103198226A (zh) * 2013-04-18 2013-07-10 北京工业大学 一种考虑摩擦的摆线锥齿轮振动特性分析方法
EP3490748A4 (en) * 2016-10-31 2019-08-28 Nanjing Chervon Industry Co., Ltd. LIFTING TOOL WITH LINEAR BALLARDS

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CN103198226A (zh) * 2013-04-18 2013-07-10 北京工业大学 一种考虑摩擦的摆线锥齿轮振动特性分析方法
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