JPH06253341A - 立体テレビ装置 - Google Patents

立体テレビ装置

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JPH06253341A
JPH06253341A JP5037009A JP3700993A JPH06253341A JP H06253341 A JPH06253341 A JP H06253341A JP 5037009 A JP5037009 A JP 5037009A JP 3700993 A JP3700993 A JP 3700993A JP H06253341 A JPH06253341 A JP H06253341A
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optical path
video
eye
observer
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JP5037009A
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Hajime Sudo
藤 肇 須
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 観察者に特別な器具を装着させず、スクリー
ンを振動させない立体テレビ装置を提供する。 【構成】 被写体の映像及び距離情報を再生し、再生し
た映像を上記距離情報に対応する位置に結像するとき
に、結像位置を光路途中に配置された外周の反射面が代
表半径を異にする複数の反射鏡で形成される回転多面鏡
を用いて距離情報に対応する結像位置を設定する。 【効果】 偏光眼鏡等の器具を必要とせず、直動制御や
反射鏡を高速振動させる方式に比べて精度・耐久性・信
頼性に優れ、騒音の少ない立体テレビ装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、観察者が偏光眼鏡等の
立体視のための特別な装具を付けることなく立体映像を
感得できるように工夫された立体テレビ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オペレータから離れた場所に設置された
三次元の動作を行う作業機械への操作指示やロボットを
遠隔操縦する際には作業対象やその周囲の状況を視覚情
報としてオペレータに伝達することが不可欠である。こ
の作業機械等から離れた場所にいるオペレータに操作等
をするために必要な視覚情報を与える手段として、奥行
情報を持ついわゆる立体テレビ装置が有用な手段である
と考えられている。
【0003】従来の立体テレビ装置にあっては、撮影方
向を視差に相当する量だけ変えて設置した2台のTVカ
メラで撮影した左眼用映像及び右眼用映像を、適当な手
段によって観察者の左眼および右眼に分離して提供する
方法を用いたものが多い。
【0004】図5は、かかる従来例を示しており、別々
に撮影された左眼用映像及び右眼用映像を2台のプロジ
ェクタ501及び502によりスクリーン505に投影
する。このとき、左眼用映像は赤色フィルタ503を通
してスクリーン505に投影され、右眼用映像は青色の
フィルタ504を通して同じスクリーン505に投影さ
れる。スクリーン前方の左眼用映像と右眼用映像との投
影像が重なる空間に物体像507が形成され、スクリー
ン上に赤色の影508及び青色の影509が映る。これ
等の影は三次元の影510として認識される。観察者
は、左右のレンズ部分に夫々赤色及び青色のフィルタが
取付けられた眼鏡506をかけて、左眼用映像及び右眼
用映像を夫々左眼及び右眼で観察して立体感を得る。し
かし、この方法では赤色及び青色フィルタを用いるた
め、カラー映像の観察には不適当であり、観察対象はモ
ノクローム映像に限られる。
【0005】図6は、上述のように赤色及び青色フィル
タを通して映像を観察する代わりに、モニタに交互に映
し出される左眼用映像及び右眼用映像を、これに同期し
て動作する偏光シャッタを用いて左眼及び右眼で交互に
観察することにより、立体感を得る例を示している。同
図において、被写体601は、右眼用テレビカメラ60
2及び左眼用テレビカメラ603によって撮影される。
右眼用テレビカメラ602及び左眼用テレビカメラ60
3は映像切換装置604によってタイミング制御され、
出力される右眼用映像信号及び左眼用映像信号は立体テ
レビカメラ用ミクサ605によって時間軸上において交
互に選択されてVTR606に記録される。VTR60
6の映像出力は、T接栓607を介してモニタ608及
び立体眼鏡用ドライバユニット603に供給される。モ
ニタ608は、右眼用映像及び左眼用映像を交互に映し
出す。立体眼鏡用ドライバユニット603は、左フレー
ム及び右フレームの供給に同期して眼鏡610の左右の
レンズ部分に取り付けられた偏光シャッタを交互に駆動
する。モニタ608に右眼用映像が映し出されるときに
右眼用偏光シャッタが開き、左眼用偏光シャッタは閉じ
る。左眼用映像が映し出されるときに左眼用偏光シャッ
タが開き、右眼用偏光シャッタは閉じる。この眼鏡を装
着して観察者はモニタ画面を見る。この2つの偏光シャ
ッタの開閉タイミングが上記モニタ上に交互に映写され
る左右眼用映像と同期していると、観察者は左眼用映像
を左眼で観察し、右眼用映像を右眼で観察するので、立
体像611が観察され、立体感を獲得できる。
【0006】図7では、右眼用映像及び左眼用映像を交
互に含む映像信号が供給されるモニタ701の前に大形
の偏光シャッタ702を取付けている。液晶シャッタド
ライバ703は、映像信号中の左及び右眼用映像に同期
して偏光大形偏光シャッタ702の偏光角を切替えて観
察者に映像を映写する。例えば、左眼用映像は横偏光に
変調される。右眼用映像は縦偏光に変調される。観察者
は偏光角が左眼が横偏光、右眼が縦偏光の偏光眼鏡70
6を装着して、交互に映写される左眼用映像及び右眼用
映像を当該する側の眼で観察し、立体感を得る。
【0007】図8は、左右眼用映像を投射するステレオ
プロジェクタ801の2つの投影レンズの前面に各々偏
光角の異なる偏光フィルタ802及び803を装着し、
1つのスクリーン804上に偏光角の異なる左眼用映像
及び右眼用映像映像を投射する。このスクリーン804
が偏光状態を乱さない性質を有していれば、これを観察
する観察者にも左右眼で異なる方向に偏光変調された左
及び右眼用映像が呈示される。観察者がこの左眼用偏光
及び右眼用偏光に夫々対応した偏光方向の偏光フィルタ
が取付けられた眼鏡805を着用して、この投影映像を
観察すれば、左眼用映像及び右眼用映像が当該する側の
眼にのみ呈示されることになり、観察者は立体感を獲得
できる。
【0008】図9は、2つの小型モニタ902及び90
3が内蔵された立体視マスク901を観察者が着用する
例を示している。小型モニタ902には左眼用映像が映
写され、小型モニタ903には右眼用映像が映写され
る。観察者の眼前に配置されるV字型ミラー904を用
いて観察者の左眼には左眼用映像のみが呈示され、右眼
には右眼用映像のみが呈示される。適当な方法で肉眼及
び映像間の焦点距離を調節して、観察者は2つのモニタ
上の映像を左右眼で別々に観察する。すると、観察者は
前方に立体映像905を体感することができる。
【0009】上述した従来例においては、観察者は立体
視のために何等かの器具を装着する必要があり、快適な
作業環境が提供されているとは言い難かった。特に、眼
鏡等の器具の装着経験のない観察者にとっては違和感が
大きく、注意力の集中が要求される遠隔作業にとって必
ずしも適当な立体映像の提供手段ではなかった。
【0010】図10は、かかる不具合を解決する一方策
であり、印画面1001上に左眼用映像及び右眼用映像
を短冊状に配列し、この上にレンチキュラーレンズ10
02を重ねて観察する方式であり、印画面1001の前
方に立体像1003が観察される。図11は、図示しな
い同一物体を撮影した一列のカメラ群の配置に対応して
プロジェクタ群1103を配置し、各プロジェクタによ
って白色スクリーン1101の前面にスリット1102
を設けたスリットスクリーン上に、映像を投影する方式
を示している。
【0011】これらの2つの方式では眼鏡等の装着器具
なしで立体視が可能であるが、図10に示す方式ではレ
ンチキュラーレンズの大形化が難しく映像の大きさに限
界があり、図11に示す方式ではスリット1102が目
立つため立体映像の質が低下するという欠点がある。ま
た、両方式とも左眼用及び右眼用映像が分離できる領域
が限られたり、観察者の首が傾く等してレンチキュラー
レンズやスリットの効果が得られないと、立体視が困難
になる。
【0012】また、図示しないホログラフィーを利用し
て立体像を得る方式がある。この方式では上記の問題点
は解決するが、観察対象の色の再現性が悪い、TVカメ
ラによる撮影像をリアルタイムで再生することができな
い等の欠点がある。
【0013】図12(a)は、バリフォーカルスクリー
ンを用いて立体像を得る方式を示している。これは、T
Vカメラ等の撮影手段1201と被写体との間に、レン
ズ1202、ハーフミラー1203及びバリフォーカル
ミラー1204を配置する構成により、被写体を撮影す
る。バリフォーカルミラー1204の反射面は一定の周
波数で振動して焦点位置を周期的に変化させる。この反
射面により光学的に位置変調された一連の映像を得る。
この映像と映像位置情報とを伝送系1205を介して再
生側のテレビ1206に送る。再生側では、この映像位
置情報により撮影側の位置変調の周期と同期して振動す
るスクリーン(あるいはミラー)1207にテレビ12
06の映像を投影して映像を再生する。反射鏡1204
とスクリーン1207の振動方向に沿って物理的な奥行
き情報が再生される。観察者は、図12(b)に示すよ
うにボイスコイルによって駆動されるバリフォーカルス
クリーン(あるいはミラー)1207を介してテレビ1
206の画像を観察し、立体像を体感することができ
る。
【0014】しかしながら、この方式にあっては、湾曲
している反射鏡1204における像の歪みの発生、振動
を高速で行うことに起因する焦点ずれの発生、振動音の
発生、奥行の前後が逆転して見える現象の発生、再生像
が透明的になってしまう等、前述した問題は解決するも
のの、本方式特有の新たな問題が生じる。また、上記振
動スクリーンに平面鏡を利用して上記問題のいくつかを
解決しようとする試みもあるが、振動音の発生や透明的
な再生像の発生は依然として解決されない。更に、観察
者が観察する面が高速振動するため、観察面の大きさに
対応して周辺装置の大形化を余儀なくされ、従って観察
面はかなり小さくなる等不具合があり、特定の用途に限
られている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の立
体テレビ装置においては、両眼の視差を利用して立体感
を得る方式のものにあっては、観察者が立体映像を観察
する為に眼鏡等の特殊な器具の装着を必要とする。ま
た、これ等の器具の装着が必要ない場合にあっては、周
辺装置の大形化と比較的小さな画面を余儀なくされ、再
生される立体像も現実とは異なる透明的なものであった
り、あるいは、ミラー振動音の発生、立体視可能領域の
制限等の新たな問題を伴っている。従って、既存のいず
れの立体テレビ装置にあっても汎用的な用途には適さ
ず、特定の用途に限られる傾向にある。
【0016】よって、本発明は、立体映像を観察する際
に観察者に特別な器具を装着させることなく、また原理
的に観察者に器具の装着が必要ない場合にあっても、ス
クリーンを振動させることに起因する振動音の除去、あ
るいは、歪みが少ない状態で観察面の大画面化が可能な
立体テレビ装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の立体テレビ装置は、少なくとも被写体の撮影像
と上記被写体及び撮影手段間の距離情報とを担う立体映
像信号から上記被写体の映像及び上記距離情報を再生
し、再生した映像を上記距離情報に対応する位置に結像
する立体テレビ装置において、上記立体映像信号から映
像信号及び距離情報を復調する復調手段と、復調される
映像信号から上記被写体の映像を再生する映像表示手段
と、上記映像表示手段と再生映像の観察者間に形成され
る光学的通路と、上記光学的通路の途中に配置されかつ
上記光学的通路の光路長を変化させる光路長変更手段
と、復調される距離情報に上記光学的通路の光路長及び
上記被写体の映像の再生を同期させる制御手段と、を備
えることを特徴とする。
【0018】また、より具体的には、外周が複数の反射
鏡で形成される回転多面鏡を使用する光路長変更手段を
用いる。上記回転多面鏡は、各反射面の代表半径、反射
面の傾き、あるいはミラー形状が異なる。上記光学的通
路は、前記映像の結像位置を変化させるレンズ群を備え
る。また、上記虚像を凸面状、あるいは凹面状に結像す
る手段を備える。上記被写体の映像は、複数のフレーム
によって立体化される再生映像が画面の奥行方向におい
て重複して映写されないように、予め映像の不明瞭な部
分が除かれてフレームの距離情報と共に記録される。
【0019】
【作用】本発明に係る立体テレビ装置では、観察対象の
映像を撮影すると同時に、観察対象の奥行方向の情報を
記録する。映像はブラウン管やプロジェクタなどの再生
装置によって奥行方向の映像が重複しないように再生さ
れる。
【0020】この再生された映像は、反射鏡とレンズを
含む光学系により、ある光路を経由して観察者が最終的
に映像を観察する面に映写される。この光路は上記奥行
情報に同期して光路長を変更する手段により長さが制御
され、更に、上記再生映像は上記奥行情報に対応したも
のが再生される。原画における遠くの映像は長い光路長
を経由して形成され、近くの映像は短い光路長を経由し
て形成され為、観察者は、結果的に奥行方向に広がりを
有する映像、すなわち立体映像を観察できる。
【0021】上述した観察者が最終的に映像を観察する
面は全反射鏡あるいは半透過鏡を固定して設置すればよ
く、従来技術のように高速振動させる必要はない。つま
り、この面には周辺装置を何等付加する必要がなく、こ
の面に至るまでの光学系の仕様に合せて立体映像の大き
さをいくらでも大きく呈示することができる。
【0022】上記の光路長変更手段は、例えば、代表半
径の異なる面から成るポリゴンミラー等を上記奥行情報
に同期して回転させればよく、比較的構造が簡単なため
従来から良く用いられ制御法も確立している回転駆動を
主体として実現することができる。これとレンズ系を併
用して光路長変化の効果を上げることが可能であり、こ
の場合もレンズ系の駆動は従来の回転制御の手法を適用
できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の第1の実施例である立体
テレビ装置の構成を示しており、被写体1はテレビカメ
ラ等の撮影手段2により撮影される。この撮影手段2に
は撮像レンズ3が取付けられている。撮像レンズ3の焦
点距離は焦点距離調整装置4により調整される。前記撮
影手段2により撮影された映像は、この焦点距離調節装
置4の距離あるいは奥行情報である焦点位置(画像位
置)情報と共に信号処理回路、CPU、画像メモリ、信
号記録媒体、信号記録部等で構成される映像処理記録装
置5において記録される。この映像処理記録装置5にお
いて記録する際には、時間軸上で隣接する映像フレーム
の像が重複して観察者に透明な画像に見えないようにす
るため、既に記録された映像フレームと比較して焦点が
明瞭に合っていない部分は画像処理によって記録しない
ようにし、あるいは一旦記録した映像の前後フレームの
関係から映像が明瞭な部分のみを抽出する等して記録す
る。焦点の合った画像部分を記録すると共に、この画像
を担う映像フレームに焦点調節装置4から当該フレーム
の焦点距離情報、すなわち、後に映像の投影位置を定め
るのに用いられる映像の奥行情報(距離情報)が付加さ
れる。後に、立体映像を形成するため、一つの立体画像
形成周期について複数のフレームが記録される。なお、
被写体が工場内部、発電所内部等の周囲に配置されてい
る物体が特定される環境の場合には特願平3−2782
27号によって提案されているコンピュータ画像処理技
術を利用した立体画像記録装置及びこの装置によって形
成された映像信号を用いることができる。
【0024】このように記録された映像は、映像情報伝
達媒体を介して映像読出装置6により読み出され、映像
信号に復調されて映像表示装置7に与えられる。また、
映像読出装置6は奥行情報を復調し、映像表示装置7
は、映像信号を光像のフレームに変換し、人間の眼で観
察できる映像として再生する。この再生映像は第1のポ
リゴンミラー81、第2のポリゴンミラー82、レンズ
11、第1の反射鏡10及び第2の反射鏡13を経由し
て観察者14の肉眼に至る。
【0025】ポリゴンミラー81はポリゴンミラー回転
制御装置91によって回転が制御される。ポリゴンミラ
ー82はポリゴンミラー回転制御装置92によって回転
が制御される。上記の2つのポリゴンミラーは前記映像
処理記録装置5に映像情報と共に記録されている奥行情
報に同期して回転するが、その回転制御は各々のポリゴ
ンミラー回転制御装置91,92によって行われる。
【0026】これらのポリゴンミラーの動作は図2に示
すように模式的に説明できる。まず第2のポリゴンミラ
ー82は、図2(a)の上面図に示すように代表半径と
反射面の傾き角が異なる複数の反射面821 〜82n
構成され、このポリゴンミラー82以降の光路過程にあ
るレンズ11と反射鏡10及び13を経て観察者の眼に
至る光路長を変更する。また、第1のポリゴンミラー8
1は、図2(b)に示すように反射鏡を構成する各反射
面の代表半径は等しいが、各反射面の角度はポリゴンミ
ラー82の反射面の各々の角度に対応して設定されてい
る。これは、前記映像表示装置7に形成された光学的映
像が、上述の各反射面の代表半径が異なる第2のポリゴ
ンミラー82で反射された後、観察者の眼に至るまでの
光軸16が変動しないようにするため、ポリゴンミラー
81の各反射面の角度がポリゴンミラー82の反射面の
角度に対応して各々異なっている。ポリゴンミラー81
及び82は、対となる反射面が光路上で正確に対向する
ように、例えば図示しないPLL回路形式の制御ループ
によって回転数及び回転位相が同期するように回転制御
される。両ポリゴンミラーによる奥行情報に応じた光路
長の設定に同期してこの奥行情報を伴う映像が映像表示
装置から投映される。通常、ポリゴンミラー81及び8
2は同じ反射面数に設定され、両ポリゴンミラーの対応
する反射面同士が回転方向に同じ順番で配置され、同じ
回転速度で奥行情報の供給に同期して回転される。しか
し、後述するように種々の応用変形が可能であり、この
ミラー形状、ミラー数、ミラー配列、ミラー回転制御態
様による使用に限らない。
【0027】図2において映像表示装置7に形成された
映像が近景である場合、第1及び第2のポリゴンミラー
81及び82は、夫々各ミラーの回転中心811及び8
21を中心に、反射面811 及び821 が対向する位相
に設定され、この映像表示装置に形成される映像が遠景
である場合、反射面812 ,822 が対向する位相に設
定される。第1及び第2のポリゴンミラー81及び82
間の各々の光路は161 及び162 となるが、図2
(b)に示すように前記映像表示装置7から出力される
光軸と、第2のポリゴンミラーから出力される光軸16
が両者とも同一であり、光軸は第1及び第2のポリゴン
ミラーの間でのみ異なる。この時光路長差はポリゴンミ
ラー82の径方向の差lの関数となる。
【0028】また、前記レンズ11のズーム値と焦点調
節も同ように、映像処理記録装置6に記録された奥行情
報を基にレンズ制御装置12によって行われる。すなわ
ち、これ等のポリゴンミラーとレンズの両者あるいはい
ずれか一方を光路の途中に設置することにより、前記映
像表示装置7と観察者14間の光路長を増減(距離変
調)できる。特に、レンズとポリゴンミラーとを併用す
る場合にはこの光路長の増減をより効率的に行うことが
可能である。
【0029】このように、映像処理記録装置6から読み
出される映像が「近い」奥行情報を有している場合には
上記光路長を短く設定するように、「遠い」情報の場合
にはこの光路長を長く設定するように上記回転制御装置
91及び92が両ポリゴンミラー81及び82を制御
し、レンズ制御装置12がレンズ11を制御し、形成さ
れた光路を表示映像が伝搬する。従って、前記映像処理
記録装置5から映像読出装置6により映像表示装置7に
形成される映像は、奥行情報に応じて観察者までの距離
が増減する。この映像の表示過程が人間の視覚の残像現
象が持続する時間内に完了するように行われるので、観
察者は結果的に奥行方向に広がりを持つ映像の観察、す
なわち、立体像を体感できる。
【0030】図2(a)には、第2のポリゴンミラー8
2の構成例として1周当りのミラー代表半径の異なるも
のを順番に配列した例を示してある。これは8面ポリゴ
ンであり各ミラーの中心角が等しく設定してある。
【0031】ところで、遠くにある映像を撮影するとき
の画角は近景のものに比べて小さいから、遠景映像が投
影される場合は、代表半径の短いミラー、すなわち画面
の小さいミラーであっても問題はない。また、図示の例
では反射面を1周当りのミラー代表半径が全て異なるも
ので構成した例を示したが、回転速度や制御法に従っ
て、1周当りのミラーパターンの繰り返し数を複数回に
設定して光路長設定に要する時間を短縮することができ
る。また平面鏡を用いずに球面鏡構成として、光路長の
増減を更に効果的に行っても良い。勿論、反射面の数も
8面に限ったものではない。
【0032】ミラーの傾き角の異なる第1のポリゴンミ
ラーにおいても同ように、1周当りのパターン繰り返し
回数は構成要素の仕様に適合するように適宜設定され
る。
【0033】また、ポリゴンミラーを利用する代わり
に、上記奥行情報に応じてミラーが光路の前後方向に移
動するような直動型のミラー機構や1枚の反射鏡の傾き
角が変化する様な回転機構を用いても良い。
【0034】上記映像読出装置6による映像情報の再生
法には様々な方式が考えられる。例えば、上記ポリゴン
ミラーの回転や上記レンズの駆動が比較的遅い場合に
は、上記奥行情報に対応する画面を1画面ずつ順次表示
する方法が適している。逆に、これ等のポリゴンミラー
の回転やレンズの駆動が比較的速い場合には、奥行方向
の各画面を一部ずつ読み出し、これを何度か繰り返すこ
とにより奥行方向に広がる全画面の再生を完了する方法
が好適である。いずれの方法も、上述の如く人間の視覚
の残像持続時間内に完了するように制御されるので、観
察者が立体映像の感得に支障を来たすようなことはな
い。
【0035】図3は、本発明に係る立体テレビ装置の第
2の実施例を示している。この実施例では主として撮影
部分に関する他の構成例を示しており、同図において被
写体1からの反射光は半透過鏡151 〜15n を経由し
て各反射鏡に夫々対応して設けられているテレビカメラ
等の複数の撮影手段21 〜2n で撮影される。これらの
撮影手段21 〜2n には夫々焦点距離が異なるレンズ3
1 〜3n が装着されており、上記被写体1の奥行方向に
おいて異なる位置に合焦した複数の映像が同時に撮影さ
れる。各映像は映像記録装置5aに画像情報として入力
され、記録される。このとき、各映像フレームは上記レ
ンズの焦点距離情報、すなわち、被写体の奥行情報を伴
う形式で記録される。
【0036】上記映像記録装置51からの情報の読出方
式から観察者に立体像を呈示するまでの後の過程は図1
に示した実施例と同様である。
【0037】この様な構成であれば、1つの撮影手段は
或る奥行位置の画像のみを撮影すれば良いため、第1の
実施例に示した撮影手段2に装着されるレンズ3の駆動
機構及び焦点調節装置4は不要となる。このように比較
的に高速で移動する駆動機構を削減できるのでシステム
全体の制御上の負担を低減することができる。更に、レ
ンズ3の焦点の移動中に複数の映像を短時間で獲得しな
ければならない撮影手段の負担も複数の撮影手段に分担
されるため撮像素子のリフレッシュレートがそれほど速
くないテレビカメラを撮影手段として利用可能である。
【0038】上記半透過鏡151 〜15n の光透過率は
各々異なって設定されていても良く、特に最終段の鏡に
あっては全反射鏡で構わない。更に鏡素材として液晶や
メカニカルシャッタ等の光量制御が可能なものを用いた
り、この素材を撮影手段に取付けられたレンズに用い
て、ある奥行方向の映像を呈示する撮影手段を逐次切替
えて選定できるようにしても構わない。
【0039】加えて、本実施例では被写体1から各撮影
手段に至る光路長が夫々異なるので、この光路差を利用
して更に奥行感の増減を図ることができる。例えば、撮
影手段2n に行くに従って遠景を撮影するように各撮影
手段のレンズの焦点を設定すれば奥行感は強調され、逆
の場合は低減される。図示した光路の途中にレンズ系を
挿入すればこれ等の効果をより高めることが可能であ
る。図4は、本発明に係る立体テレビ装置の第3の実施
例を示している。この実施例では主として映像表示装置
7に関する他の構成例を示している。上記映像記録装置
に至るまでの過程は第1の実施例あるいは第2の実施例
に示した方式を採用することができる。
【0040】本実施例においては、映像読出装置6aか
らの映像は複数の映像表示装置71〜7n のうちこの映
像の奥行情報に対応するものに供給される。これらの映
像は奥行情報に同期して回転制御される互いに異なる傾
き角の反射面で構成される第1のポリゴンミラー81で
反射し、互いに異なる代表半径の反射面で構成される第
2のポリゴンミラーで反射した後、図1に示す実施例で
述べたレンズ11、ミラー、10及び11の過程を経て
観察者の眼に至る。図4において、第1及び第2ポリゴ
ンミラーの811 〜81n 及び821 〜82n は映像表
示装置71 〜7n から投映される映像を反射する際の両
ポリゴンミラーの位相状態を示す。ポリゴンミラーの各
反射鏡で反射した映像が観察者の眼に至る光路長が変化
すると同時に、第2のポリゴンミラー82から出力され
る各映像の光軸が略同一となるように、ポリゴンミラー
を構成するミラー群の傾きが設定される。
【0041】この様な構成であれば、1つの映像表示装
置7x はある奥行位置の画像のみの呈示を行えば良いた
め、映像表示装置の負担を低減することができ、映像の
リフレッシュレートがそれほど速くない映像表示手段の
利用が可能となる。本例においても、各光軸の途中にレ
ンズ系を挿入したり、ポリゴンミラーの代りに直動型や
往復運動型のミラー装置を利用することが可能である。
【0042】図13は第4の実施例を示している。この
例では図1における2つのポリゴンミラー81及び82
の代わりに、ハーフミラー100、全反射ミラー101
及びポリゴンミラー82′を用いている。ポリゴンミラ
ー82′の反射面は光軸に対して垂直に形成されるの
で、傾斜した反射面を有するポリゴンミラー81及び8
2に比して製造が容易である。
【0043】また、回転ミラーが1つで済むので設計製
造における負担が大幅に減少する利点がある。また、ミ
ラー100あるいは101に前述したようなシャッタ機
構を組合せることも可能である。
【0044】なお、上述したいずれの例においても、ポ
リゴンミラー、レンズ、鏡の数は図示したものに限定さ
れるものではなく、鏡、レンズ、シャッタ等の仕様によ
り様々な組み合せが実現できる。画像表示装置の仕様の
違いや観察者が最終的に観察する映像の大きさの違いに
より、画像表示装置等の台数を適宜変更できる。加え
て、このとき使用する光学系の仕様により、前記観察者
の眼に呈示される映像における実像・虚像の種別が決定
される。
【0045】また、立体映像の質とは無関係であるが、
映像表示装置の映像呈示面に曲率を施すことにより、奥
行方向に複数枚設定される映像呈示面の識別を容易にす
ることができる。これは各映像面を眼でなぞる際の両眼
視差の変化量をフラット面の場合に比べて大きくできる
からである。
【0046】また、従来例の箇所で述べた奥行方向に振
動する反射鏡等を光路の途中に入れることも可能であ
る。この場合には、従来例と比較して光源の近くにこれ
らの装置を設置可能であり、映像の歪みや振動駆動源と
して設置する周辺装置を従来に比べて大幅に低減するこ
とができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の立体テレ
ビ装置においては、ポリゴンミラー等の回転制御を主体
とした装置を採用して観察者の眼に至る光路長を変動し
て奥行方向の広がりを有する映像を結像するので、観察
者には偏光眼鏡等の機具を何等装着させる必要がない。
直動制御や反射鏡を高速振動させる方式に比べて精度・
耐久性・信頼性に優れたシステムを提供できる。ポリゴ
ンミラーは映像ソースの近傍に設置でき反射面もソリッ
ドで変形しないため、従来方式の反射鏡を高速振動する
方式で問題となっていた画像の歪みや画面サイズの制
限、あるいは駆動用の大形周辺機器の設置を回避するこ
とができ、振動音等のノイズレベルが大幅に低減され
る。しかも、大形の立体映像を容易に実現出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る立体テレビ装置の第1実施例を示
す説明図。
【図2】図2(a)は第1の実施例に用いられるポリゴ
ンミラーの例を示す上面図、図2(b)は、ポリゴンミ
ラーの回転に伴う光路長の変動を示す説明図。
【図3】立体映像の他の記録方法である第2の実施例を
示す説明図。
【図4】第3の実施例を示す説明図。
【図5】従来例を示す説明図。
【図6】従来例を示す説明図。
【図7】従来例を示す説明図。
【図8】従来例を示す説明図。
【図9】従来例を示す説明図。
【図10】従来例を示す説明図。
【図11】従来例を示す説明図。
【図12】従来例を示す説明図。
【図13】第4の実施例を示す説明図。
【符号の説明】
1 被写体 2,21 〜2n 撮影手段 3,31 〜3n レンズ 4 焦点距離調整装置 5,5a 映像記録装置 6,6a 映像読み出し装置 7,71 〜7n 映像表示装置 10,13 反射鏡 11 レンズ 12 レンズ制御装置 14 観察者の眼 151 〜15n 半透過鏡、あるいは全反射鏡 161 ,162 〜16n 光路 81,82 ポリゴンミラー 811 ,812 〜81n 第1のポリゴンミラーの位相 821 ,822 〜82n 第2のポリゴンミラーの位相 811,821 ポリゴンミラーの回転中心 91,92 回転制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも被写体の撮影像と前記被写体及
    び撮影手段間の距離情報とを有する立体映像信号から前
    記被写体の映像及び前記距離情報を再生し、再生した映
    像を前記距離情報に対応する位置に結像する立体テレビ
    装置であって、 前記立体映像信号から映像信号及び距離情報を復調する
    復調手段と、 復調される映像信号から前記被写体の映像を再生する映
    像表示手段と、 前記映像表示手段と再生映像の観察者間に形成される光
    学的通路と、 前記光学的通路の途中に配置されかつ前記光学的通路の
    光路長を変化させる光路長変更手段と、 復調される距離情報に前記光学的通路の光路長及び前記
    被写体の映像の再生を同期させる制御手段と、 を備えることを特徴とする立体テレビ装置。
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