JPH0625080B2 - エタンのエチレンへのオキシ脱水素化方法 - Google Patents
エタンのエチレンへのオキシ脱水素化方法Info
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- JPH0625080B2 JPH0625080B2 JP61238192A JP23819286A JPH0625080B2 JP H0625080 B2 JPH0625080 B2 JP H0625080B2 JP 61238192 A JP61238192 A JP 61238192A JP 23819286 A JP23819286 A JP 23819286A JP H0625080 B2 JPH0625080 B2 JP H0625080B2
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- gas stream
- ethane
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はエタンをエチレンに酸素脱水素化する方法(オ
キシ脱水素化方法)に関し、特に数段のシリーズ構成を
使用する方法に関する。
キシ脱水素化方法)に関し、特に数段のシリーズ構成を
使用する方法に関する。
発明の背景 先行技術はエタンをエチレンに酸素脱水素化する方法を
開示しているが、これらの開示方法は単一の固定触媒床
を使用している。
開示しているが、これらの開示方法は単一の固定触媒床
を使用している。
詳細には、先行技術は、エタンと酸素との混合物に接触
作用してエチレン、酢酸、未反応エタン、未反応酸素お
よびCO及びCO2などの他のガスよりなる流出ガス流を生
じる低温触媒を使用する、エチレンへのエタンの酸素脱
水素化を開示している。このような触媒および方法は、
ジヤナル・オブ・キヤタリスト第52巻、116〜13
2頁(1978年)におけるE.M.ソースタインソン、T.
P.ウイルソン、F.G.ヤングおよびP.H.カサイ著の「ザ・
オキシダテイブ・デヒドロゲネーシヨン・オブ・エタン
・オーバー・キヤタリスツ・コンテイニング・ミツクス
ド・オキサイズ・オブ・モリブデン・アンド・バナジウ
ム」と称する論文に開示されている。また、米国特許第
4,250,346号明細書は、エタンをエチレンに低
温接触酸素脱水素化する方法を開示し、かつ多くの好適
な触媒を開示している。
作用してエチレン、酢酸、未反応エタン、未反応酸素お
よびCO及びCO2などの他のガスよりなる流出ガス流を生
じる低温触媒を使用する、エチレンへのエタンの酸素脱
水素化を開示している。このような触媒および方法は、
ジヤナル・オブ・キヤタリスト第52巻、116〜13
2頁(1978年)におけるE.M.ソースタインソン、T.
P.ウイルソン、F.G.ヤングおよびP.H.カサイ著の「ザ・
オキシダテイブ・デヒドロゲネーシヨン・オブ・エタン
・オーバー・キヤタリスツ・コンテイニング・ミツクス
ド・オキサイズ・オブ・モリブデン・アンド・バナジウ
ム」と称する論文に開示されている。また、米国特許第
4,250,346号明細書は、エタンをエチレンに低
温接触酸素脱水素化する方法を開示し、かつ多くの好適
な触媒を開示している。
発明の概要 本発明は、互いに開放連続シリーズ(series)または配
列で接続されている少くとも2段(ステージ)よりなる
反応系でエタンをエチレンに転化する方法に関し、各段
は、エタンおよび酸素よりなる流入ガス流を、250℃
より高い温度を有し、かつエチレン、酢酸、水、エタン
および酸素よりなる流出ガス流に接触転化するための条
件に維持された酸素脱水素化触媒系よりなり;そしてこ
の方法は最終段の流出ガス流以外の各段の流出ガス流を
酸素導入のための約250℃より低い温度まで冷却し;
少なくとも1つの段の流入ガス流中の全水/酢酸含有量
をその段の直前の流出ガス流中の全水/酢酸含有量に関
して変化させ、そして流入ガス流が約250℃より低い
温度にあり、かつ各段の流入ガス流の全酸素含有量がそ
の段の全流入ガス流に対して約6モル%未満であるよう
な量であるときに、酸素を各段の流入ガス流に供給する
ことよりなるものである。
列で接続されている少くとも2段(ステージ)よりなる
反応系でエタンをエチレンに転化する方法に関し、各段
は、エタンおよび酸素よりなる流入ガス流を、250℃
より高い温度を有し、かつエチレン、酢酸、水、エタン
および酸素よりなる流出ガス流に接触転化するための条
件に維持された酸素脱水素化触媒系よりなり;そしてこ
の方法は最終段の流出ガス流以外の各段の流出ガス流を
酸素導入のための約250℃より低い温度まで冷却し;
少なくとも1つの段の流入ガス流中の全水/酢酸含有量
をその段の直前の流出ガス流中の全水/酢酸含有量に関
して変化させ、そして流入ガス流が約250℃より低い
温度にあり、かつ各段の流入ガス流の全酸素含有量がそ
の段の全流入ガス流に対して約6モル%未満であるよう
な量であるときに、酸素を各段の流入ガス流に供給する
ことよりなるものである。
好ましい一実施態様では、シリーズの最終段以外の少な
くとも1つの段の流出ガス流から水および酢酸の両方の
一部を除去する。他の好ましい実施態様では、シリーズ
の第1段以外の少なくとも1つの段の流入ガス流に、流
れ形態の水を添加する。
くとも1つの段の流出ガス流から水および酢酸の両方の
一部を除去する。他の好ましい実施態様では、シリーズ
の第1段以外の少なくとも1つの段の流入ガス流に、流
れ形態の水を添加する。
発明の詳述 本発明によれば、エチレンおよび/または酢酸を経済的
かつ商業的に製造することができる。本発明による方法
は、エタンおよび酸素よりなる流入ガス流が反応条件で
エチレン、酢酸、エタン、酸素ならびに他のガスよりな
る流出ガス流となるような先行技術の触媒系を利用す
る。このような触媒または触媒系については、反応の化
学量論式のいくつかは次の如くである。
かつ商業的に製造することができる。本発明による方法
は、エタンおよび酸素よりなる流入ガス流が反応条件で
エチレン、酢酸、エタン、酸素ならびに他のガスよりな
る流出ガス流となるような先行技術の触媒系を利用す
る。このような触媒または触媒系については、反応の化
学量論式のいくつかは次の如くである。
(但し、x=1または2である) 反応の理想的なガス熱(600゜K)は工程の高発熱性
を示している。
を示している。
触媒の有用性の程度は、エチレンおよび酢酸への選択率
(エタン効率)並びにエタンの転化率により有利に特徴
付けられる。上記の選択率はエタンの流入流に対する生
成したエチレンおよび酢酸のモル%を示し、上記転化率
は流入ガス流中のエタンに対する触媒によつて生成した
炭素含有生成物(流出ガス流中のエタンを除く)のモル
%を示す。実験室での測定を行うにあたり、流出ガス流
中のエタン、エチレン、酢酸、COおよびCO2のモル含有
量についての例として測定を行つた。これらの5種の成
分は炭素含有主生成物をなす。
(エタン効率)並びにエタンの転化率により有利に特徴
付けられる。上記の選択率はエタンの流入流に対する生
成したエチレンおよび酢酸のモル%を示し、上記転化率
は流入ガス流中のエタンに対する触媒によつて生成した
炭素含有生成物(流出ガス流中のエタンを除く)のモル
%を示す。実験室での測定を行うにあたり、流出ガス流
中のエタン、エチレン、酢酸、COおよびCO2のモル含有
量についての例として測定を行つた。これらの5種の成
分は炭素含有主生成物をなす。
これに基づいて、上記例における計算には下記の等式を
使用した。
使用した。
(上記等式中、〔 〕=モル数 〔C2H6〕=未転化エタンのモル数である) 一般に、エチレンおよび酢酸への選択率は、好ましい運
動範囲にわたるエタンの転化率にほぼ直線的に関係付け
られる。第1図は触媒の単一固定床を有する単一の段に
ついてのエチレンおよび酢酸への選択率を、エタンの転
化率に関係付ける代表的な曲線を示している。この曲線
から、エチレンおよび酢酸への選択率は、エタンの転化
率が増大するにつれて、エタンの約0%転化率について
の、約100%から下降することが判る。
動範囲にわたるエタンの転化率にほぼ直線的に関係付け
られる。第1図は触媒の単一固定床を有する単一の段に
ついてのエチレンおよび酢酸への選択率を、エタンの転
化率に関係付ける代表的な曲線を示している。この曲線
から、エチレンおよび酢酸への選択率は、エタンの転化
率が増大するにつれて、エタンの約0%転化率について
の、約100%から下降することが判る。
エチレン対酢酸のモル比は、これらの生成物の相対収率
を示す。本発明による商業的実施可能な方法に使用する
ためにこの比を変化させる工程を説明する。かくして、
酢酸を犠牲にするエチレンの製造を有利にするために、
あるいはエチレンを犠牲にする酢酸の製造を有利にする
ために商業的方法を行うことができる。
を示す。本発明による商業的実施可能な方法に使用する
ためにこの比を変化させる工程を説明する。かくして、
酢酸を犠牲にするエチレンの製造を有利にするために、
あるいはエチレンを犠牲にする酢酸の製造を有利にする
ために商業的方法を行うことができる。
エタンをエチレンに酸素脱水素化する商業的実用性の方
法が、経済的な稼動を達成するのに触媒床を1個より多
く必要とするということが確認された。これに関連し
て、当業界で使用されている若干の定義について考察す
る。段または触媒床の組合せは一般に第2A図および第
2B図に夫々示すように並列配置であつてもよいし直列
配置であつてもよいことがわかる。
法が、経済的な稼動を達成するのに触媒床を1個より多
く必要とするということが確認された。これに関連し
て、当業界で使用されている若干の定義について考察す
る。段または触媒床の組合せは一般に第2A図および第
2B図に夫々示すように並列配置であつてもよいし直列
配置であつてもよいことがわかる。
ここで使用する並列構成とは、各段すなわち各触媒床の
流入ガス流が共通の流入ガス流の一部である数段または
数触媒床の構成を言う。
流入ガス流が共通の流入ガス流の一部である数段または
数触媒床の構成を言う。
ここで使用する場合、数段または数触媒床の直列構成
は、第1段または第1触媒床の流出ガス流の一部が第2
段または第2触媒床の流入ガス流の一部を形成し、かつ
次々の各段または各触媒床が同様に先行段または触媒床
と相互に接続されているが、次々の数段または数触媒床
の流入ガス流の一部を形成する流出ガス流の部分が同じ
である必要がないような数段すなわち数触媒床の構成で
ある。
は、第1段または第1触媒床の流出ガス流の一部が第2
段または第2触媒床の流入ガス流の一部を形成し、かつ
次々の各段または各触媒床が同様に先行段または触媒床
と相互に接続されているが、次々の数段または数触媒床
の流入ガス流の一部を形成する流出ガス流の部分が同じ
である必要がないような数段すなわち数触媒床の構成で
ある。
一般に商業的方法について、および特に本発明による方
法の或る工程を促進するパラメータのいくつかについて
の或る背景情報を以下に述べる。
法の或る工程を促進するパラメータのいくつかについて
の或る背景情報を以下に述べる。
接触酸素脱水素化によつて、エタンをエチレンと酢酸と
に転化する方法の分析から、系が好ましくは約10%〜
約50%、より好ましくは約20%〜約30%のエタン
の転化率を有するべきであるということが確認された。
に転化する方法の分析から、系が好ましくは約10%〜
約50%、より好ましくは約20%〜約30%のエタン
の転化率を有するべきであるということが確認された。
このような方法を操作するために、安全上の或る要因に
考慮を払わなければならない。発火を避けるために、高
温での炭化水素を含有するガス流中の酸素の量を制限し
なければならないということは公知である。「酸素制限
値」とは、ここでは、積極的発火源に露出後、特定の試
験条件で燃焼または燃焼反応が起る確率が50%である
ガス混合物中の酸素のモル濃度として定める。
考慮を払わなければならない。発火を避けるために、高
温での炭化水素を含有するガス流中の酸素の量を制限し
なければならないということは公知である。「酸素制限
値」とは、ここでは、積極的発火源に露出後、特定の試
験条件で燃焼または燃焼反応が起る確率が50%である
ガス混合物中の酸素のモル濃度として定める。
本方法に相互関連するように指定された実験から、エタ
ンを含有する流入ガス流中の酸素含有量は流入ガス流の
約6モル%未満であるということが確認された。
ンを含有する流入ガス流中の酸素含有量は流入ガス流の
約6モル%未満であるということが確認された。
炭化水素を含有するガス流に酸素を導入するための温度
は、自然発火が起り得る温度より低くなければならな
い。
は、自然発火が起り得る温度より低くなければならな
い。
ガス混合物の「自然発火温度」とは、ここで定義する場
合、外部の発火源が存在せずにガスが発火しかつ燃焼し
続ける温度である。自然発火は、ガス混合物の性質およ
びガスがさらされる系の特性の両方により決まる複雑な
熱現象である。自然発火は、化学反応によつて系に発生
する熱と、系の境界を横切つて伝わる熱との釣合いの熱
不安定性がある温度で起つてしまう。かくして、自然発
火温度は系に依存しているが、ガス流の固有の性質では
ない。
合、外部の発火源が存在せずにガスが発火しかつ燃焼し
続ける温度である。自然発火は、ガス混合物の性質およ
びガスがさらされる系の特性の両方により決まる複雑な
熱現象である。自然発火は、化学反応によつて系に発生
する熱と、系の境界を横切つて伝わる熱との釣合いの熱
不安定性がある温度で起つてしまう。かくして、自然発
火温度は系に依存しているが、ガス流の固有の性質では
ない。
自然発火温度についての必要かつ十分な条件が2つある
ことが研究により確認された。一方の条件は、反応によ
る発熱率が伝熱率に等しいということである。他方の条
件は、反応の操作温度の変化に対する反応による発熱率
が、温度の変化に対する伝熱率の変化に等しいというこ
とである。これらの条件は不安定性をなす。何故なら、
反応における温度がいくらかでも上昇すると、ガスの温
度がそれに相応して上昇を来たすことになり、このガス
の温度はますます上昇してしまうからである。これによ
り、反応は潜在的にどんどん進む可能性があり、潜在的
に爆発する事態に至る。
ことが研究により確認された。一方の条件は、反応によ
る発熱率が伝熱率に等しいということである。他方の条
件は、反応の操作温度の変化に対する反応による発熱率
が、温度の変化に対する伝熱率の変化に等しいというこ
とである。これらの条件は不安定性をなす。何故なら、
反応における温度がいくらかでも上昇すると、ガスの温
度がそれに相応して上昇を来たすことになり、このガス
の温度はますます上昇してしまうからである。これによ
り、反応は潜在的にどんどん進む可能性があり、潜在的
に爆発する事態に至る。
実験および評価の結果、エタンおよび事によるとエチレ
ンを含有するガス流への酸素導入を、このガス流の温度
が約250℃より低いときに行うべきであることが確認
された。
ンを含有するガス流への酸素導入を、このガス流の温度
が約250℃より低いときに行うべきであることが確認
された。
約10%より大きいエタンの転化率を有する単一の段
は、酸素の必要モル濃度に起因して安全でないと考えら
れる。さらに、段の並列配置はこの範囲におけるエタン
の転化率をもたらすことができない。何故なら、このエ
タン転化率は、並列構成の場合、加算的でないからであ
る。
は、酸素の必要モル濃度に起因して安全でないと考えら
れる。さらに、段の並列配置はこの範囲におけるエタン
の転化率をもたらすことができない。何故なら、このエ
タン転化率は、並列構成の場合、加算的でないからであ
る。
しかるに、段の直列〔シリーズ(series)〕構成は、エ
タン転化率の累加的増大をもたらす。任意の段からの未
反応エタンは、次の段で更らに転化することができる。
転化用の酸素は各段に供給する方がよい。かくして、段
の直列構成によれば、エタンの転化をあらゆるレベルに
ついても安全に達成することができる。
タン転化率の累加的増大をもたらす。任意の段からの未
反応エタンは、次の段で更らに転化することができる。
転化用の酸素は各段に供給する方がよい。かくして、段
の直列構成によれば、エタンの転化をあらゆるレベルに
ついても安全に達成することができる。
概括的に述べると、各段が約8%又はそれ以上のエタン
転化率をもたらした場合、3つの段は約24%のエタン
転化率をもたらす。しかしながら、段の直列構成につい
て考慮しなければならない要因が多々ある。重要な要因
のうちいくつかをここで考察する。
転化率をもたらした場合、3つの段は約24%のエタン
転化率をもたらす。しかしながら、段の直列構成につい
て考慮しなければならない要因が多々ある。重要な要因
のうちいくつかをここで考察する。
流入ガス流中の酸素をすべては消費しないように各段を
操作することが好ましい。何故なら、1つの段で酸素す
べてを消費すると、エタンはその段で触媒に対する還元
剤として作用し、それにより触媒を不可逆的に損傷させ
てしまうからである。好ましくは、いずれの段の流出ガ
ス流も酸素を約0.2モル%含有することである。
操作することが好ましい。何故なら、1つの段で酸素す
べてを消費すると、エタンはその段で触媒に対する還元
剤として作用し、それにより触媒を不可逆的に損傷させ
てしまうからである。好ましくは、いずれの段の流出ガ
ス流も酸素を約0.2モル%含有することである。
第1段以外、各段の流入ガス流は、エタン、エチレン、
酢酸、CO、CO2、水および市販のエタン中に見られるか
も知れないガスよりなる。経済的に有利である商業的方
法を提供するためには、本発明を実施するのに適してい
る触媒床の性能および寿命に及ぼすこのような流入ガス
流の作用を考慮しなければならない。市販のエタンは典
型的にはメタン、プロパンおよび痕跡量の硫化水素、CO
2および窒素を含有している。このメタンはエタンの存
在下で本質的に非反応性であるとわかつたが、プロパン
はエタンより反応性であり、そのほとんどがCOおよびCO
2ならびに少量のプロピレン、酢酸および他の酸素化物
となるものとわかつた。
酢酸、CO、CO2、水および市販のエタン中に見られるか
も知れないガスよりなる。経済的に有利である商業的方
法を提供するためには、本発明を実施するのに適してい
る触媒床の性能および寿命に及ぼすこのような流入ガス
流の作用を考慮しなければならない。市販のエタンは典
型的にはメタン、プロパンおよび痕跡量の硫化水素、CO
2および窒素を含有している。このメタンはエタンの存
在下で本質的に非反応性であるとわかつたが、プロパン
はエタンより反応性であり、そのほとんどがCOおよびCO
2ならびに少量のプロピレン、酢酸および他の酸素化物
となるものとわかつた。
プロパンはエタンの同様のモル量よりも大きい程度まで
酸素を消費する。かくして、供給原料中のプロパンの量
は、酸素の必要量ならびに放熱および最終段から得られ
るガスに対して考慮しなければならない。存在すること
のある硫化水素は触媒を毒さないが、触媒上で酸化しか
つ最終段後に得られるガス中の凝縮物を汚染する。
酸素を消費する。かくして、供給原料中のプロパンの量
は、酸素の必要量ならびに放熱および最終段から得られ
るガスに対して考慮しなければならない。存在すること
のある硫化水素は触媒を毒さないが、触媒上で酸化しか
つ最終段後に得られるガス中の凝縮物を汚染する。
諸実験および諸分析を行つて本方法で起る反応について
の率の模範例を達成した。
の率の模範例を達成した。
広範囲の研究の結果、下記の重要な結論を確認した。
(1)エチレンはエチレン形成を抑制する。
(2)エタンはエチレン形成を促進する。
(3)温度は率の各々における重要な要因であり、温度の
上昇により、酢酸の生成率の増大よりも大きい程度まで
エチレンの生成率を増大させる。
上昇により、酢酸の生成率の増大よりも大きい程度まで
エチレンの生成率を増大させる。
(4)エタンおよびエチレンともCOおよびCO2の形成を促進
する。
する。
(5)酸素は率すべてに重要である。
(6)水は酢酸の形成を促進し、かつエチレンの形成を抑
制する。
制する。
(7)エタンおよびエチレンは酢酸が形成される率に著し
く影響する。
く影響する。
(8)触媒の老化は率の各々に著しく影響し;触媒の老化
が進むにつれて率が降下する。
が進むにつれて率が降下する。
実験および分析の結果、1つの段からの流出ガス流を使
用して他の段の流入ガス流の一部を形成することができ
るということが確定した。もちろん、第1段の次の段の
ための流入ガス流の一部として酸素を添加しなければな
らない。
用して他の段の流入ガス流の一部を形成することができ
るということが確定した。もちろん、第1段の次の段の
ための流入ガス流の一部として酸素を添加しなければな
らない。
触媒床は約250℃より高い温度で作動するので、流出
ガス流は約250℃より高い温度にある。従つて、酸素
を導入して直列接続段における次の段の流入ガス流を形
成する前に、流出ガス流を250℃以下の温度まで冷却
することが不可欠である。
ガス流は約250℃より高い温度にある。従つて、酸素
を導入して直列接続段における次の段の流入ガス流を形
成する前に、流出ガス流を250℃以下の温度まで冷却
することが不可欠である。
この方法には、純粋の酸素または空気を使用することが
できる。酸素は、空気分離ユニツトから供給することが
できる。空気を使用すると、エチレンの回収中、最終段
の流出ガス流から窒素を分離することが必要になる。こ
のような分離は空気分離ユニツトのコストを越える追加
コストが必要になる。
できる。酸素は、空気分離ユニツトから供給することが
できる。空気を使用すると、エチレンの回収中、最終段
の流出ガス流から窒素を分離することが必要になる。こ
のような分離は空気分離ユニツトのコストを越える追加
コストが必要になる。
ガス流を段間で冷却することにより、本発明によるいく
つかの不可欠の処理工程のうちの1つのを行う機会が得
られる。流れ形態の水を段間系に導入して流入ガス流中
の水の量を増すことができる。水を流入ガス流に添加す
ると、流入ガス流に安全に添加することができる酸素の
量が増大する。何故なら、酸素の安全上の限度は流入ガ
ス流の全モル含有量に比例するためである。そのうえ、
水の添加により、エチレンに対する酢酸の収率が上昇す
る。というのは、水は酢酸の形成率を促進するととも
に、エチレンの形成率を抑制するためである。
つかの不可欠の処理工程のうちの1つのを行う機会が得
られる。流れ形態の水を段間系に導入して流入ガス流中
の水の量を増すことができる。水を流入ガス流に添加す
ると、流入ガス流に安全に添加することができる酸素の
量が増大する。何故なら、酸素の安全上の限度は流入ガ
ス流の全モル含有量に比例するためである。そのうえ、
水の添加により、エチレンに対する酢酸の収率が上昇す
る。というのは、水は酢酸の形成率を促進するととも
に、エチレンの形成率を抑制するためである。
流れ形態の水は、好ましくは、酸素を導入して次の段の
流入ガス流の一部を形成するのに先立つて段の流出ガス
流に導入する。一般に、水の導入量は流入ガス流の約0
モル%〜約10モル%、好ましくは約2モル%〜約6モ
ル%である。
流入ガス流の一部を形成するのに先立つて段の流出ガス
流に導入する。一般に、水の導入量は流入ガス流の約0
モル%〜約10モル%、好ましくは約2モル%〜約6モ
ル%である。
本発明の他の広い実施態様は、段間で水および酢酸を流
出ガス流から除去することを特徴とする。除去する必要
があるのは水だけであるけれども、必ず酢酸も除去され
てしまう。水の除去は、水が凝縮するまで流出ガス流を
冷却することによつて達成される。水が凝縮すると、酢
酸もまた凝縮する。何故なら、酢酸は水より高い沸点を
有しているからである。
出ガス流から除去することを特徴とする。除去する必要
があるのは水だけであるけれども、必ず酢酸も除去され
てしまう。水の除去は、水が凝縮するまで流出ガス流を
冷却することによつて達成される。水が凝縮すると、酢
酸もまた凝縮する。何故なら、酢酸は水より高い沸点を
有しているからである。
水を除去すると、酢酸を犠牲にしエチレンを選ぶように
生成物の製造分布を変化させる傾向がある。すなわち、
流入ガス流中の水の量を減少させると、流入ガス流中の
水を減少させない場合に対してエチレン対酢酸の比が増
大する。
生成物の製造分布を変化させる傾向がある。すなわち、
流入ガス流中の水の量を減少させると、流入ガス流中の
水を減少させない場合に対してエチレン対酢酸の比が増
大する。
流出ガス流の冷却を行うための設備を完成するには、率
直な技術がいる。熱交換器を使用することは、ガス流を
冷却する先行技術において一般的である。高温での水性
酢酸の極度の腐食性には、或る程度考慮すべきである。
この理由で、酢酸の凝縮が起る設備にチタンなどの材料
製のパイプを使用することが望ましい。他の好適な材料
はハーステロイ(HASTELLOY)Cの商標名で販売されて
いるものである。ガス流の冷却のみが起る配管の部分は
ステンレス鋼製であるのがよい。
直な技術がいる。熱交換器を使用することは、ガス流を
冷却する先行技術において一般的である。高温での水性
酢酸の極度の腐食性には、或る程度考慮すべきである。
この理由で、酢酸の凝縮が起る設備にチタンなどの材料
製のパイプを使用することが望ましい。他の好適な材料
はハーステロイ(HASTELLOY)Cの商標名で販売されて
いるものである。ガス流の冷却のみが起る配管の部分は
ステンレス鋼製であるのがよい。
本方法を行うのに使用する触媒はエタンおよび酸素より
なる流入ガス流を受けて、エチレン、水、酢酸、CO、CO
2、エタンおよび酸素よりなる流出ガス流を生じる。エ
タンおよび酸素は一般に流入ガス流からの未反応ガスで
ある。本発明を実施するのに意図した数段について、流
出ガス流中の未反応酸素の量は約0.2モル%である。
なる流入ガス流を受けて、エチレン、水、酢酸、CO、CO
2、エタンおよび酸素よりなる流出ガス流を生じる。エ
タンおよび酸素は一般に流入ガス流からの未反応ガスで
ある。本発明を実施するのに意図した数段について、流
出ガス流中の未反応酸素の量は約0.2モル%である。
好ましくは、この方法は約1〜約40気圧より好ましく
は約10〜約25気圧の圧力で行う。
は約10〜約25気圧の圧力で行う。
好ましくは、一段あたりのガスの毎時空間速度(GHSV)
は、約500〜約6000h-1、より好ましくは約20
00〜約5000h-1である。
は、約500〜約6000h-1、より好ましくは約20
00〜約5000h-1である。
好適な触媒の開示については、いくつかの引用例をここ
にすでに引用した。また、出願中の米国特許出願第62
5,777号(1984年6月28日出願)は単一の段
でエタンをエチレンに酸素脱水素化する方法を開示し、
かつ本発明に適した部類の触媒の記載があり、その特許
出願に延べられている触媒は本発明を実施するのに好ま
しい触媒である。
にすでに引用した。また、出願中の米国特許出願第62
5,777号(1984年6月28日出願)は単一の段
でエタンをエチレンに酸素脱水素化する方法を開示し、
かつ本発明に適した部類の触媒の記載があり、その特許
出願に延べられている触媒は本発明を実施するのに好ま
しい触媒である。
上記特許出願は下記の組成を有する、か焼(焼)触媒
を開示している。
を開示している。
MoaVbNbcSbdXe (上記式中、X=Li、Sc、Na、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、T
i、Zr、Hf、Y、Ta、Cr、Fe、Co、Ni、Ce、La、Zn、C
d、Hg、Al、Ti、Pb、As、Bi、Te、U、Mn、およびWの
うちの少なくとも1つ; a=0.05〜0.9 b=0.1〜0.4 c=0.001〜0.2 d=0.001〜0.1 e=0.001〜1.0である) a、b、c、dおよびeの値は夫々元素Mo、V、Nb、Sb
およびXの相対グラム原子数を示す。これらの元素は種
々の酸化物の形態で酸素との組合せで存在する。
i、Zr、Hf、Y、Ta、Cr、Fe、Co、Ni、Ce、La、Zn、C
d、Hg、Al、Ti、Pb、As、Bi、Te、U、Mn、およびWの
うちの少なくとも1つ; a=0.05〜0.9 b=0.1〜0.4 c=0.001〜0.2 d=0.001〜0.1 e=0.001〜1.0である) a、b、c、dおよびeの値は夫々元素Mo、V、Nb、Sb
およびXの相対グラム原子数を示す。これらの元素は種
々の酸化物の形態で酸素との組合せで存在する。
一般に、触媒用に選択された金属の化合物の溶液を調製
し、特定の触媒を形成するか、あるいは担持触媒を形成
する。再も好ましい触媒は下記の形成式を有する。
し、特定の触媒を形成するか、あるいは担持触媒を形成
する。再も好ましい触媒は下記の形成式を有する。
Mo16V6.8Nb1.9Sb1.0Ca1.0 本発明を実施する際に使用するのに好ましい触媒の製造
について以下に説明する。
について以下に説明する。
所定の金属の化合物の前駆体溶液を調製する。
好ましくは、モリブデンをパラモリブデン酸アンモニウ
ムなどのアンモニウム塩または、酢酸塩、シユウ酸塩、
マンデル酸塩(mandelates)およびグリコール酸塩など
のモリブデンの有機酸塩の形態で溶液に導入する。使用
し得る他の部分的に水溶性のモリブデン化合物として
は、酸化モリブデン、モリブデン酸、およびモリブデン
の塩化物がある。
ムなどのアンモニウム塩または、酢酸塩、シユウ酸塩、
マンデル酸塩(mandelates)およびグリコール酸塩など
のモリブデンの有機酸塩の形態で溶液に導入する。使用
し得る他の部分的に水溶性のモリブデン化合物として
は、酸化モリブデン、モリブデン酸、およびモリブデン
の塩化物がある。
好ましくは、バナジウムをメタバナジン酸アンモニウム
およびデカバナジン酸アンモニウムなどのアンモニウム
塩、または酢酸塩、シユウ酸塩および酒石酸塩などのバ
ナジウムの有機酸塩の形態でこの溶液に導入する。酸化
バナジウムおよびバナジウムの硫酸塩などの部分水溶性
バナジウム化合物を使用することができる。
およびデカバナジン酸アンモニウムなどのアンモニウム
塩、または酢酸塩、シユウ酸塩および酒石酸塩などのバ
ナジウムの有機酸塩の形態でこの溶液に導入する。酸化
バナジウムおよびバナジウムの硫酸塩などの部分水溶性
バナジウム化合物を使用することができる。
好ましくは、ニオビウムおよびタンタルは、使用すると
きにはシユウ酸塩の形態である。可溶性形態のこれらの
金属の他の源としては、金属がβ−ジケトネート、カル
ボン酸、アミン、アルコールまたは/およびアルカノー
ルアミンに配位したり、結合したり、あるいは錯化した
りした化合物が挙げられる。
きにはシユウ酸塩の形態である。可溶性形態のこれらの
金属の他の源としては、金属がβ−ジケトネート、カル
ボン酸、アミン、アルコールまたは/およびアルカノー
ルアミンに配位したり、結合したり、あるいは錯化した
りした化合物が挙げられる。
好ましくは、アンチモンをシユウ酸アンチモンの形態で
溶液に導入する。アンチモンの他の可溶性および不溶性
化合物、例えば、酸化アンチモンおよび塩化アンチモン
を使用することができる。
溶液に導入する。アンチモンの他の可溶性および不溶性
化合物、例えば、酸化アンチモンおよび塩化アンチモン
を使用することができる。
触媒のX成分は可溶性または不溶性(好ましくは可溶
性)の化合物である。還元性の強い化合物は金属の酸化
状態に悪影響することがある。
性)の化合物である。還元性の強い化合物は金属の酸化
状態に悪影響することがある。
X成分用の好ましい化合物を以下にいくつか挙げる。そ
のうちの1つは乳酸アンモニウムと配位結合した水溶性
キレートの形態のチタンであり、他のものとしては、β
−ジケトネート、カルボン酸、アミン、アルコールおよ
び/またはアルカノールアミンにおいて金属が配位した
り、錯化したりしたチタン化合物がある。一般に、可溶
性塩化物および有機酸塩、例えば、酢酸塩、シユウ酸
塩、酒石酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、ギ酸塩およびカ
ーボネートとともに硝酸塩が望ましい。タングステンに
ついての好ましい化合物はパラタングステン酸アンモニ
ウムなどのアンモニウム塩またはタングステン酸などの
他の水溶性化合物の形態である。
のうちの1つは乳酸アンモニウムと配位結合した水溶性
キレートの形態のチタンであり、他のものとしては、β
−ジケトネート、カルボン酸、アミン、アルコールおよ
び/またはアルカノールアミンにおいて金属が配位した
り、錯化したりしたチタン化合物がある。一般に、可溶
性塩化物および有機酸塩、例えば、酢酸塩、シユウ酸
塩、酒石酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、ギ酸塩およびカ
ーボネートとともに硝酸塩が望ましい。タングステンに
ついての好ましい化合物はパラタングステン酸アンモニ
ウムなどのアンモニウム塩またはタングステン酸などの
他の水溶性化合物の形態である。
前駆体溶液をすばやく乾燥し、その固形物を空気中約3
50℃の温度で約5時間加熱して触媒を活性化する。
50℃の温度で約5時間加熱して触媒を活性化する。
好ましくは、担持触媒を使用する。この担持触媒は、下
記の一般手順によつて製造する。バナジウム化合物を水
と混合して第1混合物を形成し;ニオビウム化合物およ
びアンチモン化合物を水と混合して第2混合物を形成
し;そしてモリブデン化合物を水と混合して第3混合物
を形成する。アンモニウム塩である任意のX化合物を第
1混合物と混合する。さもなければ、X化合物を第2混
合物中に混合する。第1混合物および第2混合物を別々
に約15分間加熱しかつ混合し;次いで約15分間加熱し
ながら互いに混合する。第3混合物を加熱混合し、次い
で組合せた第1および第2混合物に添加して前駆体混合
物を形成する。この前駆体混合物を約15分間混合加熱
した後、この前駆体混合物は次の工程、すなわち混合物
の水溶性部分の分離の用意が整う。
記の一般手順によつて製造する。バナジウム化合物を水
と混合して第1混合物を形成し;ニオビウム化合物およ
びアンチモン化合物を水と混合して第2混合物を形成
し;そしてモリブデン化合物を水と混合して第3混合物
を形成する。アンモニウム塩である任意のX化合物を第
1混合物と混合する。さもなければ、X化合物を第2混
合物中に混合する。第1混合物および第2混合物を別々
に約15分間加熱しかつ混合し;次いで約15分間加熱し
ながら互いに混合する。第3混合物を加熱混合し、次い
で組合せた第1および第2混合物に添加して前駆体混合
物を形成する。この前駆体混合物を約15分間混合加熱
した後、この前駆体混合物は次の工程、すなわち混合物
の水溶性部分の分離の用意が整う。
この分離は、単に可溶性部分をデカントすることによつ
て、あるいは過することによつて行うことができる。
過は、焼結ガラスまたはペーパーフイルタを使用して
吸引しながらあるいは吸引せず行うことができる。この
可溶性部分を使用して担体に含浸させる。担体を通常に
従い空気中ですばやく乾燥するが、この乾燥は不活性雰
囲気中で行うこともできる。
て、あるいは過することによつて行うことができる。
過は、焼結ガラスまたはペーパーフイルタを使用して
吸引しながらあるいは吸引せず行うことができる。この
可溶性部分を使用して担体に含浸させる。担体を通常に
従い空気中ですばやく乾燥するが、この乾燥は不活性雰
囲気中で行うこともできる。
好適な担体としては、シリカ、酸化アルミニウム、炭化
ケイ素、ジルコニア、チタニアおよびこれらの混合物が
挙げられる。
ケイ素、ジルコニア、チタニアおよびこれらの混合物が
挙げられる。
好ましくは、担体は約1.0m2/g未満の比較的低い表
面積、および比較的大きい孔すなわち約10ミクロンよ
り大きい平均孔径を有する。表1は本発明を実施するの
に適した種々の市販担体を示すものである。
面積、および比較的大きい孔すなわち約10ミクロンよ
り大きい平均孔径を有する。表1は本発明を実施するの
に適した種々の市販担体を示すものである。
触媒がその使用中に老化を受け、その結果、反応速度が
低下することは公知である。触媒の性能を維持するため
に触媒の再生を行うのがよい。約350℃〜約400℃
の温度で約1〜約24時間、好ましくは約10時間、5
容量%の酸素および窒素などの希釈酸素によりその場で
の酸化することによつて触媒を再生することができる。
低下することは公知である。触媒の性能を維持するため
に触媒の再生を行うのがよい。約350℃〜約400℃
の温度で約1〜約24時間、好ましくは約10時間、5
容量%の酸素および窒素などの希釈酸素によりその場で
の酸化することによつて触媒を再生することができる。
第3図は本発明の一実施態様を組入れた処理装置の一部
のブロツク図を示している。
のブロツク図を示している。
第3図は水および酢酸を除去すべく段間冷却を伴う3つ
の反応器よりなる装置を示している。エタンおよび酸素
は反応器20への流入ガス流を構成する。ここで使用す
る場合、反応器はエタンをエチレンに酸素脱水素化する
触媒床を少なくとも1つ備えている。単一の反応器内の
複数の触媒床を好ましくは並列に配置するが、直列また
はそれらの組合せであつてもよい。反応器20は、好ま
しくは、各々が触媒床を収容し、温度制御を行うように
外筒で包囲された管の構成である。このような構成を当
業界では「外筒/管幾何配置」と称している。典型的に
は、管は約2.5〜約4.0cmの内径および約6〜約1
2mの長さを有する。各外筒は所望の製造容量に必要と
されるほど多数の管を収容している。これらの管は互い
に並列の配置状態にある。外筒内に別々の管を使用する
と、管における温度制御のために有利である。流入ガス
流を諸管中へ分流させるが、操作温度を維持するため
に、ダウケミカルCo. より販売されている商標名ダウン
サーム(DOWNTHERM)Aなどの流体が諸管のまわり、か
つ外筒内を循環している。ダウンサームAの主成分はジ
フエニルエーテルである。温度を維持するための他の好
適な液体はケミツシエ・ヴエルケ・ハルスA.G.により
マーロサーム(MARLOTHERM)Sの商標名で販売されてい
る製品などの異性体ジペンジルベンゼンの混合物であ
る。大気圧で沸騰する温度に基づいて好適であると思わ
れる他の液体としては、テトラコンタンおよびペンタト
リコンタンがある。また、融解塩を使用することもでき
る。
の反応器よりなる装置を示している。エタンおよび酸素
は反応器20への流入ガス流を構成する。ここで使用す
る場合、反応器はエタンをエチレンに酸素脱水素化する
触媒床を少なくとも1つ備えている。単一の反応器内の
複数の触媒床を好ましくは並列に配置するが、直列また
はそれらの組合せであつてもよい。反応器20は、好ま
しくは、各々が触媒床を収容し、温度制御を行うように
外筒で包囲された管の構成である。このような構成を当
業界では「外筒/管幾何配置」と称している。典型的に
は、管は約2.5〜約4.0cmの内径および約6〜約1
2mの長さを有する。各外筒は所望の製造容量に必要と
されるほど多数の管を収容している。これらの管は互い
に並列の配置状態にある。外筒内に別々の管を使用する
と、管における温度制御のために有利である。流入ガス
流を諸管中へ分流させるが、操作温度を維持するため
に、ダウケミカルCo. より販売されている商標名ダウン
サーム(DOWNTHERM)Aなどの流体が諸管のまわり、か
つ外筒内を循環している。ダウンサームAの主成分はジ
フエニルエーテルである。温度を維持するための他の好
適な液体はケミツシエ・ヴエルケ・ハルスA.G.により
マーロサーム(MARLOTHERM)Sの商標名で販売されてい
る製品などの異性体ジペンジルベンゼンの混合物であ
る。大気圧で沸騰する温度に基づいて好適であると思わ
れる他の液体としては、テトラコンタンおよびペンタト
リコンタンがある。また、融解塩を使用することもでき
る。
典型的には、反応器20についてのガスの毎時空間速度
(GHSV)は約2000〜約5000h-1である。圧力は
全流入ガス流の約6モル%の流入酸素含有量で約10〜
約20気圧である。流出ガス流21は未反応エタン、未
反応酸素、エチレン、酢酸、および他のガス、例えば、
市販のエタン並びに、CO及びCO2のように反応によつて
生じるガス中に存在するガスを含有している。流出ガス
流21は冷却装置22に連通しており、この冷却装置は
流出ガス流21を簡単に冷却して流出ガス流21中の水
および酢酸が凝縮する。指摘したように、凝縮物は極め
て腐食性であるので、使用する材料を腐食に耐えるよう
に選択すべきである。熱い凝縮しつつある酢酸蒸気にさ
らされる設備の部分はチタニウムまたはハーステロイC
から構築するのがよい。酢酸の冷溶液と接触している設
備の部分は、ステンレス鋼製であるのがよい。反応器の
管のような高温の酢酸蒸気にさらされる設備は炭素鋼製
であるのがよい。
(GHSV)は約2000〜約5000h-1である。圧力は
全流入ガス流の約6モル%の流入酸素含有量で約10〜
約20気圧である。流出ガス流21は未反応エタン、未
反応酸素、エチレン、酢酸、および他のガス、例えば、
市販のエタン並びに、CO及びCO2のように反応によつて
生じるガス中に存在するガスを含有している。流出ガス
流21は冷却装置22に連通しており、この冷却装置は
流出ガス流21を簡単に冷却して流出ガス流21中の水
および酢酸が凝縮する。指摘したように、凝縮物は極め
て腐食性であるので、使用する材料を腐食に耐えるよう
に選択すべきである。熱い凝縮しつつある酢酸蒸気にさ
らされる設備の部分はチタニウムまたはハーステロイC
から構築するのがよい。酢酸の冷溶液と接触している設
備の部分は、ステンレス鋼製であるのがよい。反応器の
管のような高温の酢酸蒸気にさらされる設備は炭素鋼製
であるのがよい。
使用する材料の選択は触媒毒を避けるように行うべきで
ある。例えば、鉄およびニツケルなどの金属は或る条件
でCOと反応して揮発性金属カルボニルを生じることがあ
る。これらの金属カルボニルは触媒上で分解されて金属
酸化物を触媒表面に付着させ、それにより触媒の活性お
よび性能を変えてしまう。
ある。例えば、鉄およびニツケルなどの金属は或る条件
でCOと反応して揮発性金属カルボニルを生じることがあ
る。これらの金属カルボニルは触媒上で分解されて金属
酸化物を触媒表面に付着させ、それにより触媒の活性お
よび性能を変えてしまう。
冷却装置22は熱交換器または水および酢酸を凝縮する
ように冷却するための任意の他の周知な従来設備であつ
てもよい。水および酢酸を冷却装置22から除去し、残
留ガスに酸素を取り入れて反応器24に入る流入ガス流
23を形成する。この反応器24は反応器20と本質的
に同様である。
ように冷却するための任意の他の周知な従来設備であつ
てもよい。水および酢酸を冷却装置22から除去し、残
留ガスに酸素を取り入れて反応器24に入る流入ガス流
23を形成する。この反応器24は反応器20と本質的
に同様である。
反応器24は流出ガス流25を生ずる。この流出ガス流
は冷却装置22と同様の冷却装置26に流入する。水お
よび酢酸を除去した後、冷却装置26中の残留ガスに酸
素を取り入れて反応器28への流入ガス流27を形成す
る。反応器28は反応器23と同様である。反応器28
は流出ガス流29を生じる。
は冷却装置22と同様の冷却装置26に流入する。水お
よび酢酸を除去した後、冷却装置26中の残留ガスに酸
素を取り入れて反応器28への流入ガス流27を形成す
る。反応器28は反応器23と同様である。反応器28
は流出ガス流29を生じる。
流出ガス流29はエチレン、エタン、酸素、酢酸、水お
よび以上で指摘したようないくつかの他のガスを含有し
ている。
よび以上で指摘したようないくつかの他のガスを含有し
ている。
便宜上、ここで使用する場合、語「段」または「ステー
ジ」は、エタンをエチレンに接触的に酸素脱水素化する
ための反応器よりなる。ここで称する「最終段」とは、
処理技術における一般実施法による「流出段」である。
また、冷却装置22などの装置の構成要素は、処理技術
における一般実施法による段間設備である。
ジ」は、エタンをエチレンに接触的に酸素脱水素化する
ための反応器よりなる。ここで称する「最終段」とは、
処理技術における一般実施法による「流出段」である。
また、冷却装置22などの装置の構成要素は、処理技術
における一般実施法による段間設備である。
他の重要な実施態様を第4図に示してある。流れ形態の
エタン、酸素および水が反応器30に流入して流出ガス
流31を形成し、この流出ガス流31は冷却装置32に
流入する。冷却装置32は、約6モル%未満の酸素を安
全に導入することができるように流出ガス流21の温度
を約250℃より低い温度まで下げる。流れ形態の添加
酸素および水を含有する流入ガス流33は反応器34に
流入して流出ガス流35を生じる。流出ガス流35は冷
却装置32と同様の冷却装置36に流入する。流出ガス
流35を約250℃未満まで冷却し、流れ形態の酸素お
よび水を導入して流入ガス流37を生じ、この流入ガス
流37は反応器38に流入して流出ガス流39を生じ
る。
エタン、酸素および水が反応器30に流入して流出ガス
流31を形成し、この流出ガス流31は冷却装置32に
流入する。冷却装置32は、約6モル%未満の酸素を安
全に導入することができるように流出ガス流21の温度
を約250℃より低い温度まで下げる。流れ形態の添加
酸素および水を含有する流入ガス流33は反応器34に
流入して流出ガス流35を生じる。流出ガス流35は冷
却装置32と同様の冷却装置36に流入する。流出ガス
流35を約250℃未満まで冷却し、流れ形態の酸素お
よび水を導入して流入ガス流37を生じ、この流入ガス
流37は反応器38に流入して流出ガス流39を生じ
る。
第3図および第4図に全体の商業的装置と関係をなして
示された装置を第5図に簡単な形態で示してある。第5
図では、EODH反応装置40は第3図または第4図のいず
れかに示すブロツクの本質的にすべてに相当する。酸素
を空気分離ユニツト41からEODH反応装置40に供給す
る。EODH反応装置40へ供給するエタンは、ユニツト4
6からの再循環エタンと、市販のエタン中に存在するプ
ロパンを分離除去する蒸留塔42からのエタンとよりな
る。EODH反応装置40の流出ガスはスクラツバ43に進
み、スクラツバ43は水性酢酸を分離除去する。スクラ
ツバ43からのガスはコンプレツサ44に進み、次いで
CO2を分離除去するユニツト45に進む。このユニツト
45はアルカノールアミンなどの溶媒でCO2を吸収する
部分と、吸収CO2を除去するストリツパとよりなる。次
いで、ガスはエチレン、エタンおよび種々の軽量ガス、
例えば、O2、N2、COおよびCH4を分離除去するための蒸
留塔を含むユニツト46に進む。ユニツト46からのエ
タンはEODH反応装置40に再循環する。スクラツバ43
からの水性酢酸は水および酢酸を分離する酢酸精製ユニ
ツト47を通る。
示された装置を第5図に簡単な形態で示してある。第5
図では、EODH反応装置40は第3図または第4図のいず
れかに示すブロツクの本質的にすべてに相当する。酸素
を空気分離ユニツト41からEODH反応装置40に供給す
る。EODH反応装置40へ供給するエタンは、ユニツト4
6からの再循環エタンと、市販のエタン中に存在するプ
ロパンを分離除去する蒸留塔42からのエタンとよりな
る。EODH反応装置40の流出ガスはスクラツバ43に進
み、スクラツバ43は水性酢酸を分離除去する。スクラ
ツバ43からのガスはコンプレツサ44に進み、次いで
CO2を分離除去するユニツト45に進む。このユニツト
45はアルカノールアミンなどの溶媒でCO2を吸収する
部分と、吸収CO2を除去するストリツパとよりなる。次
いで、ガスはエチレン、エタンおよび種々の軽量ガス、
例えば、O2、N2、COおよびCH4を分離除去するための蒸
留塔を含むユニツト46に進む。ユニツト46からのエ
タンはEODH反応装置40に再循環する。スクラツバ43
からの水性酢酸は水および酢酸を分離する酢酸精製ユニ
ツト47を通る。
2段パイロツトプラントを組立てて運転した。各反応段
は商業的運転に適しているものと思われる寸法を有する
管である。水蒸気、酢酸、エチレン、COおよびCO2など
のガスを、エタンおよび酸素とともに供給することがで
きることにより、多段開放型直列構成におけるいずれの
2つの直列接続段を装うことができた。
は商業的運転に適しているものと思われる寸法を有する
管である。水蒸気、酢酸、エチレン、COおよびCO2など
のガスを、エタンおよび酸素とともに供給することがで
きることにより、多段開放型直列構成におけるいずれの
2つの直列接続段を装うことができた。
第6図は使用したパイロツトプラントのブロツク図を示
している。
している。
各反応器60,61は約2.6cmの内径を有する長さ約7.
62mの管よりなるものであつた。この管の底から1.
8mまでに平均直径約0.6cmのガラスビーズを充填し
た。これらのガラスビーズは原料ガスを反応温度まで昇
温させる二次予熱部分として働いた。管に触媒を約4.
6mまで充填し、管の残り部分に底部分に使用した種類
のガラスビーズを充填した。熱伝達流体を管のまわりの
ジヤケツトに循環させることによつて反応温度を制御し
た。使用した熱伝達流体はマーロサームSであつた。触
媒として、下記のグラム原子比を有するものを使用し
た。
62mの管よりなるものであつた。この管の底から1.
8mまでに平均直径約0.6cmのガラスビーズを充填し
た。これらのガラスビーズは原料ガスを反応温度まで昇
温させる二次予熱部分として働いた。管に触媒を約4.
6mまで充填し、管の残り部分に底部分に使用した種類
のガラスビーズを充填した。熱伝達流体を管のまわりの
ジヤケツトに循環させることによつて反応温度を制御し
た。使用した熱伝達流体はマーロサームSであつた。触
媒として、下記のグラム原子比を有するものを使用し
た。
Mo16V6.8Nb1.9Sb1.0Ca1.0 表1の担体12を使用した。O2、N2、C2H6、C2H4、COお
よびCO2ガスを夫々の質量流量計62を通して供給した。
これらのガスは、反応器60に供給するのに先立つて、
加熱ユニツト63で予熱した。反応器60へ供給してい
るいずれの水または水性酢酸を加熱ユニツト64で気化
した。ユニツト65を備えた反応器60、61には高温
熱伝達流体を循環させ、ユニツト65もまた温度を予備
設定範囲内に制御した。
よびCO2ガスを夫々の質量流量計62を通して供給した。
これらのガスは、反応器60に供給するのに先立つて、
加熱ユニツト63で予熱した。反応器60へ供給してい
るいずれの水または水性酢酸を加熱ユニツト64で気化
した。ユニツト65を備えた反応器60、61には高温
熱伝達流体を循環させ、ユニツト65もまた温度を予備
設定範囲内に制御した。
反応器60、61からの流出ガス流を夫々の冷却装置6
6で冷却した。次いで、夫々の流出ガス流を、このガス
流から水性酢酸を分離しかつ溜めるのに使用する分離ユ
ニツト67に送る。本発明による段の間には酸素を噴入
させた。
6で冷却した。次いで、夫々の流出ガス流を、このガス
流から水性酢酸を分離しかつ溜めるのに使用する分離ユ
ニツト67に送る。本発明による段の間には酸素を噴入
させた。
ガスクロマトグラフイを使用して反応器60、61の流
入および流出ガス流を分析した。
入および流出ガス流を分析した。
第6図に示すパイロツトプラントはほんの2つ段を有し
ていたが、データを集めて2つより多い段を装い、これ
らのデータにより2つより多い段を有する装置のコンピ
ユータ模擬実験を行うことができた。
ていたが、データを集めて2つより多い段を装い、これ
らのデータにより2つより多い段を有する装置のコンピ
ユータ模擬実験を行うことができた。
実施例 実施例は本発明によつた場合と、よらない場合との操作
を比較するために実施した。
を比較するために実施した。
実施例1 2段シリーズ連結システムについて、水および酢酸(含
水酢酸)の段間除去を伴う場合と伴わない場合との操作
を行うパイロツトプラントで評価した。何れの場合も、
各段(ステージ)に約6モル%の酸素を使用した。
水酢酸)の段間除去を伴う場合と伴わない場合との操作
を行うパイロツトプラントで評価した。何れの場合も、
各段(ステージ)に約6モル%の酸素を使用した。
表2と表3とは水および酢酸の段間除去を伴う場合と伴
わない場合との2段階システムの操作に、それぞれ相当
するものである。表2において、総流出量はステージ
(段)2の流出ガス流およびステージ2以前で除去され
たH2OおよびCH3COOHをも含むものである。CH3COOHシス
テムの選択率はステージ2における段間除去および流出
量の両方からの総CH3COOHに対するものである。
わない場合との2段階システムの操作に、それぞれ相当
するものである。表2において、総流出量はステージ
(段)2の流出ガス流およびステージ2以前で除去され
たH2OおよびCH3COOHをも含むものである。CH3COOHシス
テムの選択率はステージ2における段間除去および流出
量の両方からの総CH3COOHに対するものである。
ステージ1及びステージ2における流入ガス流温度は共
に35℃であった。
に35℃であった。
ステージ1及びステージ2における流出ガス流温度はそ
れぞれ343℃及び361℃であった。
れぞれ343℃及び361℃であった。
ステージ1及びステージ2における流入ガス流温度はそ
れぞれ35℃及び197℃であった。
れぞれ35℃及び197℃であった。
ステージ1及びステージ2における流出ガス流温度はそ
れぞれ351℃及び357℃であった。
れぞれ351℃及び357℃であった。
表2と表3とから、水および酢酸の段間除去を伴う2段
システムは、水および酸酸の段間除去を伴わない2段シ
ステムに比較して、より高いエチレンシステム選択率
と、より低い酢酸システム選択率とを有することがわか
る。
システムは、水および酸酸の段間除去を伴わない2段シ
ステムに比較して、より高いエチレンシステム選択率
と、より低い酢酸システム選択率とを有することがわか
る。
実施例2 本実施例では4ステージ(段)シリーズ連結システムを
シミユレートした。シミユレーシヨンは段間ステージに
おいて水および酢酸の除去を伴う場合と伴わない場合と
について行つた。各々の実験において、第1ステージに
対しては規定量のエタンの流入を仮定し、各ステージへ
の酸素流入はそのステージの流入ガス流の約5モル%と
した。
シミユレートした。シミユレーシヨンは段間ステージに
おいて水および酢酸の除去を伴う場合と伴わない場合と
について行つた。各々の実験において、第1ステージに
対しては規定量のエタンの流入を仮定し、各ステージへ
の酸素流入はそのステージの流入ガス流の約5モル%と
した。
各ステージにおける流入ガス流の温度は、流出ガス流が
約0.2モル%の酸素を含有するような操作温度をもた
らすように調節した。
約0.2モル%の酸素を含有するような操作温度をもた
らすように調節した。
あるステージの流出ガス流から水および酢酸を除去する
ことにより、後続するステージへの流入ガス流の流速が
減少する。このことは、後続ステージの操作温度が、水
の除去を伴わないシステムに較べて比較的低い操作温度
を有するという結果をもたらす。低温においては酢酸の
生成率と関連してエチレンの生成率が減少する傾向がみ
られる。それにもかゝわらず、水の段間除去が行われる
ある工程に対して、エチレンのより高いシステム選択率
を得ることができる。
ことにより、後続するステージへの流入ガス流の流速が
減少する。このことは、後続ステージの操作温度が、水
の除去を伴わないシステムに較べて比較的低い操作温度
を有するという結果をもたらす。低温においては酢酸の
生成率と関連してエチレンの生成率が減少する傾向がみ
られる。それにもかゝわらず、水の段間除去が行われる
ある工程に対して、エチレンのより高いシステム選択率
を得ることができる。
このようなシステムに対して、表4は各中間ステージ後
の水および酢酸を除去する場合と、除去しない場合との
システム流出組成を示す。
の水および酢酸を除去する場合と、除去しない場合との
システム流出組成を示す。
水および酢酸の段間除去に対して、表4は、全ステージ
からの水および酢酸の総量にもとずく収支計算を示し
た。
からの水および酢酸の総量にもとずく収支計算を示し
た。
表5は2種の実験に対する各ステージの平均温度を示
す。
す。
表4から、水および酢酸の段間除去は、水および酢酸の
段間除去を伴わないシステムに較べて、より高いエチレ
ンシステム選択率と、より低い酢酸システム選択率とを
結果としてもたらすことがわかる。
段間除去を伴わないシステムに較べて、より高いエチレ
ンシステム選択率と、より低い酢酸システム選択率とを
結果としてもたらすことがわかる。
実施例3 本実施例は、各ステージへの水の添加を行う系と、行わ
ない系とを比較するために、4ステージシミユレーシヨ
ンを用いた点以外は、実施例2に類似している。
ない系とを比較するために、4ステージシミユレーシヨ
ンを用いた点以外は、実施例2に類似している。
の水を第1ステージの流入ガス流に添加し、その後各ス
テージは、各流入ガス流に添加された水と同じ総量の水
を保有したと考える。
テージは、各流入ガス流に添加された水と同じ総量の水
を保有したと考える。
あるステージに対する水の添加は、該ステージに対する
比較的高い操作温度を必要とし、このことはエチレン生
成率と連動して酢酸生成率を減少させる傾向がある。
比較的高い操作温度を必要とし、このことはエチレン生
成率と連動して酢酸生成率を減少させる傾向がある。
しかしながら、ステージに水が添加された系は、酢酸に
対して比較的大きな選択率を有することがわかつた。
対して比較的大きな選択率を有することがわかつた。
表6は2種の実験結果を要約したものである。
表7は2種の実験における各ステージの平均温度を示
す。
す。
表6から、各ステージの流入ガス流に対する水添加は、
水の段間添加を何ら伴わない系に比較して、より高い酢
酸システム選択率と、より低いエチレンシステム選択率
とになることが判る。
水の段間添加を何ら伴わない系に比較して、より高い酢
酸システム選択率と、より低いエチレンシステム選択率
とになることが判る。
第1図はエタンの酸素脱水素化についてのエチレンおよ
び酢酸の両方への選択率対エタンの転化率の代表的なグ
ラフ;第2A図および第2B図は段または触媒床の並列
および直列構成を示す図;第3図は本発明の一実施態様
を使用する装置の一部のブロツク図;第4図は本発明の
他の実施態様を使用する装置の一部のブロツク図;第5
図は本発明を使用する商業的装置のブロツク図;第6図
は本発明に関するデータを得るために使用するパイロツ
トプラントのブロツク図である。 20、24、28、30、34、38……反応器、2
1、25、29……流出ガス流、22、26、32、3
6……冷却装置、23、27……流入ガス流、40……
EODH反応装置、41……空気分離器、42……蒸留塔、
43……スクラツバ、44……コンプレツサ、47……
酢酸精製ユニツト、60、61……反応器、62……質
量流量計、63……加熱ユニツト、66……冷却装置、
67……分離ユニツト
び酢酸の両方への選択率対エタンの転化率の代表的なグ
ラフ;第2A図および第2B図は段または触媒床の並列
および直列構成を示す図;第3図は本発明の一実施態様
を使用する装置の一部のブロツク図;第4図は本発明の
他の実施態様を使用する装置の一部のブロツク図;第5
図は本発明を使用する商業的装置のブロツク図;第6図
は本発明に関するデータを得るために使用するパイロツ
トプラントのブロツク図である。 20、24、28、30、34、38……反応器、2
1、25、29……流出ガス流、22、26、32、3
6……冷却装置、23、27……流入ガス流、40……
EODH反応装置、41……空気分離器、42……蒸留塔、
43……スクラツバ、44……コンプレツサ、47……
酢酸精製ユニツト、60、61……反応器、62……質
量流量計、63……加熱ユニツト、66……冷却装置、
67……分離ユニツト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 ジヨン、エドワード、ケンダル アメリカ合衆国、ウエスト・バージニア 州、25314 チヤールストン、ウイルキ ー・ドライブ 1436番
Claims (19)
- 【請求項1】相互に開放式連続シリーズ関係に連結して
いる少くとも2つのステージより成り、 しかして各ステージはエタンおよび酸素より成る流入ガ
ス流を250℃以上の温度を有し、且つエチレン、酢
酸、水、エタンおよび酸素より成る流出ガス流に接触的
に転化させる条件に維持されたオキシ脱水素化触媒系よ
り成るものとし、並びに次の各工程、すなわち、 最終ステージの流出ガス流以外の各ステージの流出ガス
流を酸素導入のために250℃未満の温度に冷却する工
程と、 これらのシリーズの最終ステージ以外の少なくとも1つ
のステージにおける流出ガス流から水および酢酸の少な
くとも1部を除去する工程と、 流入ガス流が250℃未満の温度であつて、且つ各ステ
ージの流入ガス流の総酸素含有量が該ステージの総流入
ガス流に関して6モル%未満であるような量である場合
に、酸素を各ステージの流入ガス流に供給する工程 とより成ることを特徴とする反応系においてエタンをエ
チレンに転化する方法。 - 【請求項2】相互にシリーズに連結した3つのステージ
が存在することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の方法。 - 【請求項3】相互にシリーズに連結した4つのステージ
が存在することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の方法。 - 【請求項4】少くとも3つの中間ステージが存在し、水
および酢酸を、シリーズの最終ステージ以外の各ステー
ジの流出ガス流から除去することを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項5】各ステージを通じてのガスがガス毎時空間
速度500乃至6000h-1を有することを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項6】各ステージを通じてのガスがガス毎時空間
速度2000乃至5000h-1を有することを特徴とす
る特許請求の範囲第5項記載の方法。 - 【請求項7】各ステージが1乃至40気圧の圧力である
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項8】各ステージが10乃至25気圧の圧力であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第7項記載の方法。 - 【請求項9】各触媒系が担持触媒より成ることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項10】該担体が1.0m2/g未満の表面積およ
び10ミクロン以上の中間細孔径を有することを特徴と
する特許請求の範囲第9項記載の方法。 - 【請求項11】各ステージの流出ガス流が酸素より成る
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項12】各ステージの流出ガス流が0.2モル%
の酸素より成ることを特徴とする特許請求の範囲第11
項記載の方法。 - 【請求項13】各ステージの流入ガス流が5モル%の酸
素より成ることを特徴とする特許請求の範囲第12項記
載の方法。 - 【請求項14】全ステージにおけるエタンの総括転化率
が10%乃至50%であることを特徴とする特許請求の
範囲第1項記載の方法。 - 【請求項15】全ステージにおけるエタンの総括転化率
が20%乃至30%であることを特徴とする特許請求の
範囲第14項記載の方法。 - 【請求項16】シリーズの最終ステージにおける流出ガ
ス流からエチレンの大部分を分離することを更に特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項17】流出ステージの流出ガス流からエタンの
大部分を分離し、この分離されたエタンの少くとも1部
をシリーズの最初のステージにおける流入ガス流の部分
として使用することを更に特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の方法。 - 【請求項18】シリーズの最終ステージにおける流出ガ
ス流から酢酸を分離することを更に特徴とする特許請求
の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項19】相互に開放式連続シリーズ関係に連結し
ている少くとも2つのステージより成り、 しかして各ステージはエタンおよび酸素より成る流入ガ
ス流を250℃以上の温度を有し、且つエチレン、酢
酸、水、エタンおよび酸素より成る流出ガス流に接触的
に転化させる条件に維持されたオキシ脱水素化触媒系よ
り成るものとし、並びに次の各工程、すなわち、 最終ステージの流出ガス流以外の各ステージの流出ガス
流を酸素導入のために250℃未満の温度を冷却する工
程と、 水蒸気の形態の水を、少なくとも一つのステージにおけ
る流入ガス流に添加する工程と、これらのシリーズの最
終ステージ以外の少なくとも1つのステージにおける流
出ガス流から水および酢酸の少なくとも1部を除去する
工程と、 流入ガス流が250℃未満の温度であつて、且つ各ステ
ージの流入ガス流の総酸素含有量が該ステージの総流入
ガス流に関して6モル%未満であるような量である場合
に、酸素を各ステージの流入ガス流に供給する工程 とより成ることを特徴とする反応系においてエタンをエ
チレンに転化する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61238192A JPH0625080B2 (ja) | 1986-10-08 | 1986-10-08 | エタンのエチレンへのオキシ脱水素化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61238192A JPH0625080B2 (ja) | 1986-10-08 | 1986-10-08 | エタンのエチレンへのオキシ脱水素化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6396140A JPS6396140A (ja) | 1988-04-27 |
JPH0625080B2 true JPH0625080B2 (ja) | 1994-04-06 |
Family
ID=17026525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61238192A Expired - Lifetime JPH0625080B2 (ja) | 1986-10-08 | 1986-10-08 | エタンのエチレンへのオキシ脱水素化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0625080B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8915410D0 (en) * | 1989-07-05 | 1989-08-23 | Bp Chem Int Ltd | Chemical process |
CA2333830A1 (en) | 2000-02-03 | 2001-08-03 | Nichiha Corporation | A fixture for building boards, a building board having the fixture fixed thereto, and the method of fastening the building boards |
CA2965062A1 (en) * | 2017-04-25 | 2018-10-25 | Nova Chemicals Corporation | Complex comprising odh unit with integrated oxygen separation module |
-
1986
- 1986-10-08 JP JP61238192A patent/JPH0625080B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6396140A (ja) | 1988-04-27 |
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