JPH06249980A - 核融合装置の真空容器 - Google Patents

核融合装置の真空容器

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JPH06249980A
JPH06249980A JP5036648A JP3664893A JPH06249980A JP H06249980 A JPH06249980 A JP H06249980A JP 5036648 A JP5036648 A JP 5036648A JP 3664893 A JP3664893 A JP 3664893A JP H06249980 A JPH06249980 A JP H06249980A
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JP
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wall
vacuum container
shield
ribs
fusion device
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JP5036648A
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English (en)
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Eisuke Tada
栄介 多田
Satoshi Nishio
敏 西尾
Masataka Nakahira
昌隆 中平
Koichi Koizumi
興一 小泉
Masanao Shibui
正直 渋井
Koji Ito
孝治 伊藤
Takao Uchida
孝穂 内田
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Toshiba Corp
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Toshiba Corp
Japan Atomic Energy Research Institute
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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Abstract

(57)【要約】 【目的】トロイダル方向における一周の電気抵抗を小さ
くすることなく、機械剛性やしゃへい性能を満足し、加
熱冷却が容易で、製造や輸送面にも利点を有する核融合
装置の真空容器を提供することにある。 【構成】プラズマを封じ込めるための容器であって、こ
の容器の壁を内壁10と外壁11との間に空間を存する
2重壁構造とし、内壁10と外壁11との間に複数のリ
ブ12,13を配置すると共に、内壁10および外壁1
1に各リブ12,13を連結固定し、内壁10と外壁1
1と各リブ12,13によって形成される空間内に、ほ
ぼ球状であって少なくとも外表面の電気抵抗の大きい中
性子しゃへい体素子14を多数充填した核融合装置の真
空容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核融合装置において、プ
ラズマを封じ込めるために用いる真空容器に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来のトカマク型核融合装置の一
例の一部を示す縦断面図である。真空容器1はプラズマ
2を封じ込めるためのものであって、全体としてドーナ
ツ状になっており、真空容器1の内壁側にブランケット
又は放射線しゃへい体(以下放射線しゃへい体等と称す
る)3が設置され、またこの放射線しゃへい体等3の内
壁側に防護壁4が設置されている。真空容器1の外周に
は、超伝導トロイダル磁場コイル5がトーラス方向に放
射状に配設され、トロイダル磁場コイル5の外周の管軸
方向に沿って超伝導ポロイダル磁場コイル6が配設さ
れ、これら全体がクライオスタット7の中に収納されて
いる。
【0003】図9のような構成のものにおいて、プラズ
マ2の核融合反応によって、中性子やγ線等の核生成物
が真空容器1の外部に放射され、この核生成物がトロイ
ダル磁場コイル5やポロイダル磁場コイル6に照射され
ると、各コイル5,6が劣化し、また核発熱で冷却不良
を起したりすることがある。これらを防止するには、放
射線しゃへい体等3および真空容器1により、核発熱を
十分にしゃへいする必要がある。一方、真空容器1とし
ては、プラズマ消滅時に大きな電磁力が作用するために
高い剛性が要求される。
【0004】このようなことから、真空容器1は、剛性
が大で、かつしゃへい性能に優れ、しかもプラズマ消滅
時の電磁力を軽減できるものの開発が望まれている。プ
ラズマ消滅時の電磁力を軽減するためには、トロイダル
方向における一周の電気抵抗はできるだけ大きい方がよ
い。ところが、機械剛性やしゃへい性能を向上させるに
は、真空容器1の板厚ができるだけ厚い方がよい。真空
容器1の板厚が厚くなると、トロイダル方向の一周電気
抵抗が小さくなる欠点がある。
【0005】さらに、核融合装置の大型化に伴って、真
空容器も大型構造物になり、板厚も約300mm必要で、
総重量は約3000Tonにもなる等、構造上や輸送上
にも問題がある。また、核発熱を除去するための冷却流
路や、高真空を得るための冷却・加熱流路を、真空容器
に設ける必要があり、構造が複雑になる。
【0006】図10乃至図12は、図9の問題点をある
程度解決することが可能な従来のトカマク型核融合装置
のプラズマ真空容器を説明するための図であり、図10
はプラズマ真空容器1の縦断面で、図11は図10のC
−C線に沿う断面図を示し、図12は図10の真空容器
1の平面図を示している。これらの図に示すように、真
空容器1の壁部は、プラズマ2側に配設されている内壁
1aと、この内壁1aと所定間隔を存して配設されてい
る外壁1bと、この外壁1bと内壁1aの間に配置さ
れ、両者にそれぞれ溶接等により一体に形成された複数
のリブ1cと、内部に配設され、かつ高放射化材料から
なる複数の遮蔽板1dとからなり、各遮蔽板1dには、
冷却および加熱のための流路1dfが形成されている。
内壁1aのプラズマ側表面には、図示しない第1壁が設
置され、これにより内壁1aを保護する構造となってい
る。プラズマ2は、図9のトロイダル磁場コイル5、ポ
ロイダル磁場コイル6による磁場により制御され、真空
容器1内に閉じ込められる。
【0007】また、真空容器1やトロイダル磁場コイル
5の故障時には、図12に示すように真空容器1は分解
が容易なように複数のセクタからなる構造がとられてい
る。真空容器1は、炉運転中に発生する電磁力(プラズ
マ消滅時の電磁力が最も大きい)に耐える必要があるた
め、一般的に機械的強度の高いステンレス鋼が使用され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9に示す真空容器1
は、機械剛性やしゃへい性能を向上させるには、真空容
器1の板厚ができるだけ厚い方がよいが、トロイダル方
向の一周の電気抵抗が小さくなる欠点がある。さらに、
核融合装置の大型化に伴って、真空容器も大型構造物に
なり、板厚も約300mm必要で、総重量は約3000T
onにもなる等、構造や輸送上にも問題がある。また、
核発熱を除去するための冷却流路や、高真空を得るため
の冷却・加熱流路を、真空容器に設ける必要があり、構
造が複雑になる。
【0009】図10〜図12に示す真空容器は、前述し
た図9の問題点の大部分を解決できるが、以下に述べる
点で問題が残る。すなわち、しゃへい板1dは高放射化
材料から構成されているので、重水素あるいは三重水素
を燃料とするプラズマ燃焼による炉運転を行うと、プラ
ズマにより発生したエネルギーの高い中性子が真空容器
1に入射し、真空容器材料が放射化される。この場合の
真空容器材料の放射化レベルは、炉停止後1年以上経過
した後でも人間の接近が許容できないレベルとなる。
【0010】一方、炉コンポーネントの故障が生じた場
合には、図12に示すように真空容器1をセクタ状に切
断する必要がある。この場合、切断、分解を行う作業
は、人間の近接作業が不可能なため、すべて遠隔操作で
行うことになる。真空容器1の分割部の切断、再溶接作
業は高度な技術を必要とし、これに適合した遠隔操作技
術は未だ確立されていない。従って、このような構造に
あっては、真空容器が故障した場合、修理のための対応
がとれず装置を放棄せざるを得ないという欠点がある。
【0011】本発明は以上のような事情に基づいてなさ
れたもので、第1の目的はトロイダル方向における一周
の電気抵抗を下げることなく、機械剛性やしゃへい性能
を満足し、加熱冷却が容易で、組立てや輸送面において
も有利となる核融合装置の真空容器を提供することにあ
り、また本発明の第2の目的は、炉コンポーネントが故
障した場合にも、真空容器の切断、分解、再組立を作業
者が接近して確実に行えるような核融合装置の真空容器
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、プラズマを封じ込める
ための容器であって、この容器の壁を内壁と外壁との間
に空間を存する2重壁構造とし、前記内壁と前記外壁と
の間に複数のリブを配置すると共に、前記内壁および前
記外壁に前記各リブを連結固定し、前記内壁と前記外壁
と前記各リブによって形成される空間内に、ほぼ球状で
あって少なくとも外表面の電気抵抗の大きい中性子しゃ
へい体素子を多数充填したことを特徴とする核融合装置
の真空容器である。
【0013】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、請求項1記載の各中性子しゃへい体素子
は、直径の異なる一次球と二次球からなり、両者の球径
比がそれぞれ0.1547以下となるようにしたもので
ある。
【0014】前記目的を達成するため、請求項3に対応
する発明は、請求項1記載の前記各リブに、中性子しゃ
へい体素子と接触する面において中性子ストリーミング
を低減させるための凹凸を形成したものである。
【0015】前記目的を達成するため、請求項4に対応
する発明は、請求項1記載の中性子しゃへい体素子の外
表面の電気抵抗の大きい層の形成方法として、中性子し
ゃへい体素子の母材をアルミニュウムを3%以上含有す
るオーステナイト系ステンレス鋼とし、約1000℃の
酸素雰囲気中で加熱処理して表面にアルミナ、シリカま
たは酸化クロムからなる絶縁層を形成したものである。
【0016】前記目的を達成するため、請求項5に対応
する発明は、プラズマを封じ込めるための容器の内周側
に低放射化材料から構成されたしゃへい体を設けたこと
を特徴とする核融合装置の真空容器である。
【0017】前記目的を達成するため、請求項6に対応
する発明は、請求項5記載のしゃへい体は、複数の方向
に多分割し、各単位しゃへい体間を電気的に絶縁したも
のである。
【0018】
【作用】請求項1に対応する発明によれば、2重壁リブ
構造であるので、機械剛性は高く、また壁空間内にほぼ
球状であって少なくともその外表面の電気抵抗が大きな
中性子しゃへい体素子を複数個充填したので、トロイダ
ル方向における一周の電気抵抗を下げることなく、機械
剛性やしゃへい性能を満足し、加熱冷却が容易で、現地
組立てや輸送面においても有利となる。
【0019】請求項2に対応する発明によれば、請求項
1記載の中性子しゃへい体素子を、一次球と二次球から
構成し、かつ両者の球の径の比が0.1547倍以下に
なるようにすることにより、二次球は一次球同士で形成
される隙間から容易に落下することから、従来の板状の
中性子しゃへい体に比べて、中性子しゃへい体素子を真
空容器壁内に充填することが容易になり、しかも中性子
しゃへい体素子を現地で充填することが可能になり、輸
送および組立てが容易になる。さらに中性子しゃへい体
素子間の隙間に媒体を流通させることができることか
ら、従来のように加熱・冷却流路を内部に特別に形成す
る必要がなく、中性子しゃへい体素子の加熱・冷却が容
易に行える。
【0020】請求項3に対応する発明によれば、請求項
1記載のトロイダルリブおよびポロイダルリブに、中性
子しゃへい体素子と接触する面において凹凸を形成した
ので、中性子のストリーミングを防止できる。請求項4
に対応する発明によれば、請求項1記載の中性子しゃへ
い体素子の形状に左右されること無く、大量に処理で
き、能率的である。
【0021】請求項5に対応する発明によれば、容器の
内周側に低放射化材料からなるしゃへい体を設けたの
で、プラズマにより発生した中性子は該しゃへい体で十
分にしゃへいまたは低減され、真空容器の放射化は低減
され、作業者の接近が可能なレベルとなり、核融合装置
の機器が故障した時には、該機器を修理する作業者が該
機器に近接した状態で作業が可能となる。
【0022】請求項6に対応する発明によれば、請求項
5記載のしゃへい体を複数に分割し、各単位しゃへい体
相互間を電気的に絶縁するようにしたので、プラズマ消
滅時に発生する渦電流による電磁力を軽減することがで
きる。
【0023】
【実施例】以下、本発明による核融合装置の真空容器の
実施例について、図面を参照して説明する。始めに、図
1から図5を参照して本発明の第1の実施例について説
明する。図1は真空容器の部分セクターを示す平面図で
あり、図2は図1のA−A線に沿って切断し矢印方向に
見た断面図であり、図3は図1,図2の一部を拡大した
斜視図である。真空容器は、内壁10と、外壁11から
なる2重壁構造とし、両者間に空間が形成されるように
配置され、かつこのトロイダル方向およびポロイダル方
向にそれぞれ複数のトロイダルリブ12およびポロイダ
ルリブ13が配置され、内壁10および外壁11に各リ
ブ12,13が一体的に連結されている。内壁10と、
外壁11と、トロイダルリブ12と、ポロイダルリブ1
3で囲まれた空間内には、ステンレス鋼や銅のような非
磁性材からなる球状の中性子しゃへい体素子14が多数
充填されている。トロイダルリブ12には、板面には複
数の貫通穴12aが形成され、この貫通穴12aは、複
数の中性子しゃへい体14を充填するためと加熱・冷却
媒体の流路となるようにために形成されている。また、
ポロイダルリブ13には、板面には複数の凹凸部13a
が形成されている。
【0024】図4,図5はいずれも中性子しゃへい体素
子14の構成を説明するための図であり、図4はその平
面図であり、図5は1個の中性子しゃへい体素子14の
断面図である。中性子しゃへい体素子14は、2種類の
一次球14aおよび二次球14bとからなり、一次球1
4aは後述する非磁性材の球の表面に絶縁層15が形成
されており、また二次球14bも同様に後述する非磁性
材の球の表面に絶縁層15が形成されている。一次球1
4aと二次球14bの直径の関係は、一次球14aは比
較的直径が大きく、二次球14bは一次球14aの直径
に比べて極めて小さいものであって、一次球14aの直
径の0.1547倍以下の径に形成されたものを使用し
ている。このような直径寸法の関係のものを使用してい
るのは、図4に示すように一次球14aで形成された空
隙を二次球14bが通過するようにするためである。
【0025】ここで、中性子しゃへい体素子14の製造
方法について説明する。中性子しゃへい体素子14の母
材としては、非磁性材が要求され、一般的にはステンレ
ス鋼例えばSUS304やSUS316等のオーステナ
イト系材料が用いられ、これを球状に加工する。この加
工した球状の母材に以下のような方法で絶縁層15を形
成する。この形成方法としては、焼付けや溶射による方
法が一般的であるが、中性子しゃへい体素子14の形状
や個数を考えた場合、これらの方法では非能率的で、か
つ均一な絶縁層の形成が不可能である。
【0026】そこで、母材としてアルミニウムを3%以
上含有するオーステナイト系ステンレス鋼にし、所定の
球状に成形後、約1000℃の酸素雰囲気中または大気
中で加熱処理することにより、母材の表面にアルミナ
(Al2 3 )層、シリカ(SiO2 )層、酸化クロム
(Cr2 3 )層のいずれかを形成する。このような絶
縁層15の形成方法によれば、耐放射線性の面で優れ
(有機質の絶縁層に比べて)、形状に左右されることな
く大量に処理できるので、能率的であって、安価で均一
な絶縁層15が形成できる。
【0027】次に、以上のように構成された第1実施例
の作用効果について説明する。真空容器は内壁10と、
外壁11と、ポロイダルリブ13と、トロイダルリブ1
2とにより2重壁リブ構造としたので、真空容器壁を厚
板材料で形成した場合に比べても全体的な機械剛性を余
り損うことなく、しかも内壁10および外壁11はいず
れも薄板ですむことから真空容器壁自体のトロイダル方
向における一周電気抵抗を高くすることができる。一
方、各中性子しゃへい体素子14の直径は、真空容器の
トロイダル方向の直径に比べると極めて小径であって、
各中性子しゃへい体素子14の外表面にはそれぞれ絶縁
層16が形成されているため、各中性子しゃへい体素子
14が充填されているしゃへい層部分のトロイダル方向
における一周電気抵抗も極めて高く、絶縁部分として取
扱えるようになっている。
【0028】このように、真空容器壁自体の高抵抗化と
しゃへい層部分の絶縁抵抗化により、プラズマ消滅時に
真空容器に誘起される渦電流値が小さくなり、電磁力を
軽減できる。
【0029】また、真空容器の2重壁内、すなわち内壁
10と外壁11とポロイダルリブ13とトロイダルリブ
12とにより形成される空間内に、直径の異なる2種類
の球状の一次球14aと2次球14bからなる中性子し
ゃへい体素子14が充填されていて、その充填率を70
%以上にできることと、内壁10と外壁11がそれぞれ
薄板で形成されていることから、中性子しゃへい性能は
充分に仕様を満足することができる。
【0030】さらに加熱・冷却媒体は、トロイダルリブ
12の貫通穴12aから中性子しゃへい体素子14間の
隙間を貫流しながら、内壁10や外壁11、トロイダル
リブ12やポロイダルリブ13および中性子しゃへい体
素子14を加熱・冷却するので、核発熱を効率良く除去
できる。特に厚肉部がないので熱応力が問題になること
もなく、別の配管を配設しなくても効率的に加熱・冷却
ができる。
【0031】また中性子しゃへい体素子14として、二
次球14bの直径と一次球14aの直径の比を0.15
47倍以下にしたので、一次球14aと二次球14b
を、トロイダルリブ12の貫通穴12aから充填してい
く場合に、図4に示すように二次球14bは一次球14
a同士で形成される隙間から容易に落下するので、中性
子しゃへい体素子14の充填が容易になり、現地におい
て真空容器本体を組立てた後、中性子しゃへい体素子1
4の充填も可能になるので、実用的である。
【0032】さらに、ポロイダルリブ13およびトロイ
ダルリブ12には、中性子しゃへい体素子14との接触
部に凹凸13a,12aが形成されているので、中性子
のストリーミングを防止することができる。
【0033】中性子しゃへい体素子14を、アルミニウ
ムを3%以上含有するオーステナイト系ステンレス鋼か
ら球状の母材を成形後、約1000℃の酸素雰囲中で酸
化処理によりアルミナの絶縁層15を形成したので、耐
放射線性の面でも有機質に比べて優れ、形状に左右され
ることなく大量に処理できるので能率的かつ安価で均一
な絶縁層を形成できる。
【0034】次に、本発明の第2の実施例について、図
6,図7を参照して説明する。図6は真空容器の概略縦
断面図(ポロイダル断面)を示したものであり、図7は
図6のB部を拡大して示す図である。この実施例は、真
空容器がもっている2つの機能を分離し、真空バウンダ
リを構成する真空容器本体20と、しゃへい機能を有す
るしゃへい体21をそれぞれ別個に構成したものであ
る。
【0035】真空容器本体20は、第1の実施例と同様
に、内壁10と外壁11との間を、トロイダルリブ12
と、図示しないポロイダルリブにより溶接により一体に
連結しし、この2重壁構造の空間内にはしゃへい板16
を配設したものである。この真空容器本体20の内壁1
0と外壁11も、前述の実施例と同様に薄板で構成さ
れ、内壁10、外壁11及びしゃへい板16には、図示
しない冷却・加熱流路が形成されている。
【0036】真空容器本体20の前面には、内壁22
と、外壁23をリブ24により一体に連結した構成の2
重壁構造としたしゃへい体21を設置する。この場合、
しゃへい体21の内部空間には水あるいは水素基をもっ
た固体材料を充填ししゃへい性能を高めるようにしてい
る。そして、しゃへい体21の内壁22および外壁23
ならびにリブ24、さらに図示しない冷却・加熱配管等
はいずれもアルミニウム合金等の低放射化材料を使用す
る。
【0037】次に以上のように構成された第2実施例の
作用効果を説明する。図6に示すプラズマ25の燃焼に
より発生した中性子はまずしゃへい体21で十分、遮
蔽、減速され、次の真空容器本体20に入射する中性子
量は低減され、真空容器材料の放射化は低レベルとな
る。従って、機器の故障等に対する修理、分解のための
作業を人間が接近して行うことができる。また、真空容
器本体20の前面には、しゃへい体21を設置したの
で、従来の真空容器の壁の厚さに比べて真空容器本体2
0の壁厚さが薄くてすむ。
【0038】図8は本発明の第3の実施例の一部のみを
示すものであり、図6,図7のしゃへい体21と真空容
器本体20の一部を拡大して示す図である。しゃへい体
21をトロイダル方向およびポロイダル方向に多分割
し、各単位しゃへい体21d間はギャップ21eを設け
る等してトロイダル方向およびポロイダル方向に電気的
に絶縁した構造とする。
【0039】このような構造にすることにより、プラズ
マ消滅時にしゃへい体21に発生する渦電流による電磁
力を大幅に軽減することができ、遮蔽体の支持が小型、
簡略化できる。人間の接近作業は第2の実施例と同様に
可能である。また、真空容器本体20の前面には、しゃ
へい体21を設置したので、第2の実施例と同様に真空
容器本体20の壁厚さが薄くてすむ。
【0040】なお、第1の実施例では中性子吸収体素子
14として球状のものを用いたが、これを円柱状として
も、第1の実施例とほぼ同様な効果が得られる。第1の
実施例では球状または円柱状の中性子吸収体素子14を
真空容器全体に充填したが、場合によっては部分的に充
填してもよい。また、前述の第1の実施例の中性子しゃ
へい体素子14の一次球14aおよび二次球14bに
は、外表面に絶縁層15を形成したが、この絶縁層15
に代えて高電気抵抗層を形成しても第1の実施例と同様
な効果が得られる。以上の説明は、トカマク型核融合装
置について行ったが、本発明は、ヘリカル型等の他の型
の核融合装置の真空容器に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば以下の
ような効果が得られる。第1の発明によれば、機械剛性
やしゃへい性能を余り損うことなく、トロイダル方向に
おける一周電気抵抗を大きくすることができるので電磁
力を軽減でき、かつ加熱・冷却が容易で、中性子しゃへ
い体素子の現地充填が可能となり、組立てや輸送面でも
利点を有する合理的でかつ高性能の核融合装置の真空容
器を得ることができる。
【0042】第2の発明によれば、炉運転による真空容
器の放射化を低レベルにおさえることができ、機器故障
時における分解修理のための真空容器への人間の接近作
業を行うことができ、また、しゃへい体に発生する渦電
流による電磁力を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による核融合装置の真空容器の第1の実
施例の部分セクターを示す平面図。
【図2】図1のA−A線に沿って切断し矢印方向に見た
断面図。
【図3】図1および図2のポロイダルリブおよびトロイ
ダルリブ付近の構成を拡大して示す斜視図。
【図4】図2の中性子しゃへい体素子の配列図。
【図5】図2の中性子しゃへい体素子の部分断面図。
【図6】本発明による核融合装置の真空容器の第2の実
施例の一部を示す縦断面図。
【図7】図6のB部詳細図。
【図8】本発明による核融合装置の真空容器の第3の実
施例の一部を示す斜視図。
【図9】従来のトカマク型核融合装置の一例の一部を示
す縦断面図。
【図10】図9の真空容器の全体構成を示す断面図。
【図11】図10の真空容器のCーC断面図。
【図12】図9の真空容器のセクタ分割例を示す平面
図。
【符号の説明】
1…真空容器、2…プラズマ、3…ブランケット又は放
射線しゃへい体、4…防護壁、5…超伝導トロイダル磁
場コイル、6…超伝導ポロイダル磁場コイル、7…クラ
イオスタット、10…内壁、11…外壁、12…トロイ
ダルリブ、13…ポロイダルリブ、14…中性子しゃへ
い体素子、14a…一次球、14b…二次球、12b,
13a…凸凹、15…絶縁層、16…しゃへい板、20
…真空容器本体、21…しゃへい体、21d…分割しゃ
へい体、21e…ギャップ、22…内壁、23…外壁、
24…リブ、25…プラズマ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中平 昌隆 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 小泉 興一 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 渋井 正直 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 伊藤 孝治 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 内田 孝穂 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマを封じ込めるための容器であっ
    て、この容器の壁を内壁と外壁との間に空間を存する2
    重壁構造とし、前記内壁と前記外壁との間に複数のリブ
    を配置すると共に、前記内壁および前記外壁に前記各リ
    ブを連結固定し、前記内壁と前記外壁と前記各リブによ
    って形成される空間内に、ほぼ球状であって少なくとも
    外表面の電気抵抗の大きい中性子しゃへい体素子を多数
    充填したことを特徴とする核融合装置の真空容器。
  2. 【請求項2】 前記各中性子しゃへい体素子は、直径の
    異なる一次球と二次球からなり、両者の球径比がそれぞ
    れ0.1547以下となるようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の核融合装置の真空容器。
  3. 【請求項3】 前記各リブに、中性子しゃへい体素子と
    接触する面において中性子ストリーミングを低減させる
    ための凹凸を形成したことを特徴とする請求項1記載の
    核融合装置の真空容器。
  4. 【請求項4】 前記中性子しゃへい体素子の外表面の電
    気抵抗の大きい層の形成方法として、中性子しゃへい体
    素子の母材をアルミニュウムを3%以上含有するオース
    テナイト系ステンレス鋼とし、約1000℃の酸素雰囲
    気中で加熱処理して表面にアルミナ、シリカまたは酸化
    クロムからなる絶縁層を形成したことを特徴とする請求
    項1記載の核融合装置の真空容器。
  5. 【請求項5】 プラズマを封じ込めるための容器の内周
    側に低放射化材料から構成されたしゃへい体を設けたこ
    とを特徴とする核融合装置の真空容器。
  6. 【請求項6】 前記しゃへい体は、複数の方向に多分割
    し、各単位しゃへい体間を電気的に絶縁したことを特徴
    とする請求項5記載の核融合装置の真空容器。
JP5036648A 1993-02-25 1993-02-25 核融合装置の真空容器 Pending JPH06249980A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0827183A1 (de) * 1996-08-30 1998-03-04 Galvano-T electroforming-plating GmbH HF-durchlässiges Vakuumgefäss mit integriertem Faraday-Schirm
US6052424A (en) * 1997-03-18 2000-04-18 Japan Atomic Energy Research Institute Method of welding for fabricating double-wall structures
EP4379745A1 (de) * 2022-11-30 2024-06-05 Forschungszentrum Jülich GmbH Neutronenabschirmeinrichtung und system

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