JPH06249824A - イオン濃度センサ - Google Patents

イオン濃度センサ

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JPH06249824A
JPH06249824A JP5035871A JP3587193A JPH06249824A JP H06249824 A JPH06249824 A JP H06249824A JP 5035871 A JP5035871 A JP 5035871A JP 3587193 A JP3587193 A JP 3587193A JP H06249824 A JPH06249824 A JP H06249824A
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JP
Japan
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ion
reference electrode
ion concentration
concentration sensor
dimension
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Application number
JP5035871A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Takada
善典 高田
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 参照電極に要求される性能を具備するととも
に、マイクロ化が可能な固体参照電極を用いてマイクロ
化が可能なイオン濃度センサを提供すること。 【構成】 絶縁ゲート膜2上にイオン感応膜5を成膜し
てなるイオン感受性電界効果型トランジスタ7と、水素
化パラジウムよりなる固体参照電極6とを電源回路Fで
接続してなるものである。 【効果】 固体参照電極を用いたので、長期安定性、再
現性が向上するとともに、マイクロ化が容易にできるよ
うになる。また、イオン濃度センサ自体をマイクロ化す
ることが可能となり、各種イオン用ISFETを複合化
できて複数のイオン濃度を同時に測定できるセンサがえ
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン濃度センサに関
し、詳しくはマイクロ化が可能な固体参照電極を用いた
イオン濃度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】溶液中のイオン濃度を測定するセンサと
しては、イオン選択性電極やイオン感受性電界効果型ト
ランジスタ (Ion Sensitive Field Effect Transistor
; 以下、ISFETと称す)等を用いることが知られ
ている。なかでもISFETは、シリコンIC技術に
よって製造されるため小型化・低価格化が可能、種々
の機能膜をセンシング部に設けることによりセンサの多
機能化が可能、出力インピーダンスが低くpH等に対
する応答が速い、周辺回路が一体化できる、等の利点
を有するので、これを用いるセンサが医療用として実用
化されつつある。上記ISFETを用いるセンサとして
は、例えば図3で示すように、絶縁ゲート膜2上にイオ
ン感応膜5を形成してなるISFET7と、被検液中に
浸漬される参照電極6と、ISFET7と参照電極6と
を接続する電源回路Fとで構成され、上記参照電極6を
基準としてゲート電圧を加える構成としたイオン濃度セ
ンサがある。上記参照電極6としては、通常Ag上にA
gClを形成し飽和KCl溶液に入れ、KClで飽和し
た寒天ゲルまたは微小ピンホールで被検液と液絡させる
ようにしたものが使用されている。
【0003】上記構成のイオン濃度センサSによれば、
被検液中の測定対象イオンによりイオン感応膜5上に電
荷が発生し、この電荷による電界がISFET7中の電
流を変化させようとするが、参照電極6により補償ゲー
ト電圧が負荷され、電流が一定に保たれる。このとき、
補償ゲート電圧と被検液中の測定対象イオン濃度との間
に、以下に示す式が成立し、イオン濃度が計測される。 ID =A〔VG −ET +(RT/Zi F) loge i
REF −VD /2〕 ただし、式中、ET =VT −E0 −εであり、各記号は
以下のものを示す。 ID :ドレイン電流(一定値に設定する) A :ゲート部固有の定数 VG :ゲート電圧(可変電圧) VT :実行閾値電圧 E0 :標準界面電位 ε :接触電圧 R :ガス定数 T :絶対温度 Zi :イオン価数 F :ファラデー定数 ai :イオン活量 EREF :参照電極電位 VD :ドレイン電圧(一定値に設定する)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ISFETは、電界効
果型トランジスタ (Field Effect Transistor ; 以下、
FETと称す)構造において、ゲート電極のかわりにイ
オン感受性膜を成膜したものであるから、これ自体寸法
が微小なものである。したがって、ISFETの有用性
としては、マイクロセンサが構成できることであるが、
上記のようにイオンセンサには参照電極を用いることが
必要であり、イオンセンサ全体をマイクロ化するには、
上記参照電極をマイクロ化することが必要となる。
【0005】この参照電極のマイクロ化手段としては、
例えば前記した内部液を含んだ塩化銀電極をマイクロ化
することや、テフロン等にAgClを分散したものや脂
溶性のイオン対化合物を用いた高分子膜型のものでマイ
クロ化することが試みられているが、内部液が被検液に
溶出する問題や、電位安定性、長期安定性、再現性、高
速応答性等の参照電極に要求される性能が不十分である
等の理由で、未だ満足できる性能を具備するマイクロ参
照電極は得られていないのが現状である。
【0006】本発明の目的は、上記課題を解決し参照電
極に要求される性能を具備するとともに、マイクロ化が
可能な固体参照電極を提供することにある。本発明の他
の目的は、上記固体参照電極を用いてマイクロ化が可能
なイオン濃度センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、参照電極の
固体化の方法に着目し種々検討した結果、水素化パラジ
ウムを用いて参照電極を固体参照電極とすると、この固
体参照電極が溶液中の各種イオン濃度の変化に影響を受
けず安定した電位を示し、かつ、マイクロ化できること
を見出し本発明を完成した。即ち、本発明のイオン濃度
センサは、絶縁ゲート膜上にイオン感応膜を成膜してな
るイオン感受性電界効果型トランジスタと、水素化パラ
ジウムよりなる固体参照電極とを電源回路で接続してな
るものである。
【0008】以下、本発明を図面に基づき詳細に説明す
る。図1は、本発明のイオン濃度センサの構成を示す模
式断面図である。同図において、前記図3と相違すると
ころは、参照電極6として水素化パラジウムよりなる固
体参照電極を使用していることである。
【0009】上記水素化パラジウムは、比較的常温常圧
に近い条件での可逆的な水素との反応、大きな反応速度
を有し、体積の935倍もの大量の水素を吸蔵し得るも
のである。この水素化パラジウムとしては、一般式Pd
X で表されるもので、xの値が0.03〜0.69の
水素化パラジウムが好適に使用される。xの値が0.0
3未満のものは、水素を吸収し易く、不安定な電位を示
すため好ましくない。一方、xの値が0.69では、水
素は飽和状態となる。なお、この固体参照電極はイオン
感受性膜の近くのISFET部分に固定される。
【0010】上記参照電極6は、水素を飽和させた酸性
溶液中でパラジウムに水素を吸収させるか、又は酸性溶
液中でパラジウムをカソード電解して作ることができ
る。水素吸蔵は、水素電極に対する電極電位が50mV程
度になるまで行う。
【0011】参照電極6は、上記のように水素化パラジ
ウムよりなる固体参照電極であるので、所望のサイズに
切り出すことができる。本発明ではセンサ全体をマイク
ロ化するために、参照電極6を幅および厚さがそれぞれ
20〜500μm、長さが20〜500μmとなるよう
に作製される。参照電極の幅、厚さおよび/または長さ
が上記範囲未満であると、切り出しが困難であり、一方
参照電極の幅、厚さおよび/または長さが上記範囲を越
えると、イオン濃度センサ全体をマイクロ化できなくな
るので好ましくない。
【0012】本発明のイオン濃度センサに使用するIS
FETとしては、絶縁ゲート膜上にイオン感受性膜を形
成してなる公知のものが使用できる。このイオン感応膜
5としては、その膜材料を選択することにより、所望の
イオンを検出しうるイオン感応膜とすることができる。
例えば、Na+ やK+ を検出する場合は、それぞれNA
SガラスやKASガラス等、クラウンエーテル等の環状
化合物と塩化ビニル等の不活性高分子との混合物等が好
適に使用され、Cu2+を検出する場合は、アルコゲナイ
ド化合物等が好適に使用される。
【0013】上記イオン感応膜材料は、ISFETの絶
縁ゲート膜上にICB法等の蒸着法、イオン注入法、ス
ピンコート、キャスト法等の方法によって形成される。
上記方法のうち、特にICB法は、イオン感応膜を均一
かつ薄膜に成膜でき、しかも低温での成膜が可能である
等の利点を有するので好ましい。
【0014】
【作用】上記構成によれば、参照電極として水素化パラ
ジウムよりなる固体参照電極を用いたので、従来のマイ
クロ塩化銀電極のように内部液が被検液に溶出すること
がなくなる。また、溶液中の各種イオン濃度の変化に影
響を受けず安定した電位を示すようになるので、長期安
定性、再現性が向上する。さらに、微小に切り出すこと
が容易であり、マイクロ化が容易にできる。したがっ
て、マイクロ参照電極として有効に使用でき、マイクロ
ISFETの作製が可能となり、イオン濃度センサ自体
をマイクロ化することが可能となる。さらに、イオン濃
度センサ自体をマイクロ化できるので、各種イオン用I
SFETを複合化でき、複数のイオン濃度を同時に測定
できるようになる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を示し本発明をより具体的に説
明する。なお、本発明がこれに限定されるものでないこ
とは言うまでもない。 実施例1 CuS−Ag2 SをISFETのゲート絶縁膜上に2元
ICB法により蒸着して、厚さ0.2μmのCuイオン
感応膜を成膜した。一方、水素化パラジウム(PdH
O.69)をダイシングマシンにより幅100μm、厚さ1
00μm、長さ300μmに成形して、固体参照電極を
作製した。次いで、上記Cuイオン感応膜を成膜したI
SFETおよび固体参照電極を、図1に示すように、電
源回路で接続してイオン濃度センサを作製した。
【0016】別に、以下に示す組成の被検液を調製し
た。この被検液に上記イオン濃度センサを浸漬し、被検
液を攪拌しながら硫酸銅溶液を滴下してCuイオン濃度
を10 -3mMから1mMまで変化させ、指示電圧の応答
を調べたところ、図2のグラフに示す結果が得られた。
同図において、Cuイオン濃度5×10-3〜0.2mM
の範囲でネルンスト応答(指示電圧とイオン濃度の対数
との間の直線関係)が確認された。 Ca2+ 10mM Fe2+ 10mM Na+ 20mM K+ 20mM Zn2+ 10mM NO3 2- 60mM Cl- 40mM
【0017】比較例1 上記実施例1において、参照電極として通常の塩化銀電
極を用いる以外は全て同様にしてイオン濃度センサを作
製した。このイオン濃度センサを用いて、実施例1と同
様にして各被検液の指示電圧の応答を調べたところ、図
2のグラフに示す結果が得られた。同図において、Cu
イオン濃度3×10-3〜0.2mMの範囲でネルンスト
応答が確認された。
【0018】実施例2 Ag2 SをISFETのゲート絶縁膜上にICB法によ
り蒸着して、厚さ0.2μmのAgイオン感応膜を成膜
した。一方、水素化パラジウム(PdHO.1 )をダイシ
ングマシンにより幅150μm、厚さ200μm、長さ
300μmに成形して、固体参照電極を作製した。次い
で、両者を実施例1と同様にして電源回路で接続し、イ
オン濃度センサを作製した。
【0019】実施例1で調製した被検液に上記イオン濃
度センサを浸漬し、被検液を攪拌しながら硝酸銀溶液を
滴下してAgイオン濃度を10-3mMから1.0mMま
で変化させ、指示電圧の応答を調べたところ、図2のグ
ラフに示す結果が得られた。同図において、Agイオン
濃度10-3〜0.6mMの範囲でネルンスト応答が確認
された。
【0020】比較例2 実施例2において、参照電極として通常の塩化銀電極を
用いる以外は全て同様にしてイオン濃度センサを作製し
た。このイオン濃度センサを用いて、実施例2と同様に
して各被検液の指示電圧の応答を調べたところ、図2の
グラフに示す結果が得られた。同図において、Agイオ
ン濃度10-3mM〜0.8mMの範囲でネルンスト応答
が確認された。
【0021】図2から明らかなように、実施例のイオン
濃度センサは、比較例のものに比べて同等であり、本発
明での固体参照電極は従来の塩化銀電極と同等の特性を
示すものであった。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のイオン濃
度センサは、水素化バラジウムよりなる固体参照電極を
用いたが、従来の塩化銀電極と同様に溶液中の各種イオ
ン濃度の変化に影響を受けず安定した電位を示し、マイ
クロ化した塩化銀電極に比べ、長期安定性、再現性が向
上する。さらに、微小に切り出すことが容易であり、マ
イクロ化が容易にできる。したがって、イオン濃度セン
サ自体をマイクロ化することが可能となり、さらに、各
種イオン用ISFETを複合化でき、複数のイオン濃度
を同時に測定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオン濃度センサの構成を示す模式断
面図である。
【図2】実施例および比較例のイオン濃度センサによる
被検液中の測定対象イオン濃度に対する指示電圧の変化
を示すグラフである。
【図3】従来の参照電極を接続したイオン濃度センサの
構成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
2 絶縁ゲート膜 5 イオン感応膜 6 固体参照電極 7 ISFET F 電源回路 S イオン濃度センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ゲート膜上にイオン感応膜を成膜し
    てなるイオン感受性電界効果型トランジスタと、水素化
    パラジウムよりなる固体参照電極とを電源回路で接続し
    てなるイオン濃度センサ。
JP5035871A 1993-02-24 1993-02-24 イオン濃度センサ Pending JPH06249824A (ja)

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JP5035871A JPH06249824A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 イオン濃度センサ

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JP5035871A JPH06249824A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 イオン濃度センサ

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JP5035871A Pending JPH06249824A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 イオン濃度センサ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120258560A1 (en) * 2011-04-06 2012-10-11 Shamsoddin Mohajerzadeh Method and system for fabricating ion-selective field-effect transistor (isfet)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20120258560A1 (en) * 2011-04-06 2012-10-11 Shamsoddin Mohajerzadeh Method and system for fabricating ion-selective field-effect transistor (isfet)
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