JPH06245914A - 定常脈拍数の推定方法とこれの利用方法及びその装置 - Google Patents

定常脈拍数の推定方法とこれの利用方法及びその装置

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JPH06245914A
JPH06245914A JP5033760A JP3376093A JPH06245914A JP H06245914 A JPH06245914 A JP H06245914A JP 5033760 A JP5033760 A JP 5033760A JP 3376093 A JP3376093 A JP 3376093A JP H06245914 A JPH06245914 A JP H06245914A
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JP
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steady
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JP5033760A
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Katsuhiko Maruo
勝彦 丸尾
Mitsuko Ono
晃子 小野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被験者の定常脈拍数を早期に推定することが
でき、この推定値を用いることで体力測定に際して被験
者にかかる負荷を小さくすることができる上に、この推
定値に応じて運動負荷を増減させることで、被験者の体
力に応じたトレーニングを行うことができる。 【構成】 被験者に運動負荷をかけた際の定常脈拍数
を、少なくとも被験者の脈拍数と負荷値とを入力変数と
する多変量モデル式を用いて推定する。一定負荷が加え
られた際の被験者の定常脈拍数を脈拍の安定化を待たず
に推定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は体力測定やトレーニング
にあたり、運動負荷の決定に利用するパラメータの一つ
である定常脈拍数を求める定常脈拍数推定方法と、これ
の利用方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】体力は、運動を長時間続けることができ
るねばり強さを表す有酸素作業能力と、酸素を利用する
ことなく運動に必要なエネルギーを短時間で供給する力
強さを表す無酸素作業能力とに区分されており、前者を
示す体力指標としては、最大酸素摂取量、最大運動能力
(各個人の最大酸素摂取量に対する負荷値をさし、体力
測定においては最大脈拍数における負荷(W)から求め
る)、PWC170、PWC150、PWC75%HRmax(PWC
は身体作業能力を示すもので、運動に対して体にある一
定の生理反応がみられた時の仕事率(W)で表され、P
WC170、PWC150は各々脈拍数が170拍/分と15
0拍/分の時の仕事率、PWC75%HRmaxは個人の年齢や
性別から推定した最大脈拍数の75%の時の仕事率)が
一般に使用されている。
【0003】このような体力指標の測定には、負荷値を
可変としている運動負荷装置を用いて、軽い運動から始
めて漸次強くしていき、あらかじめ定めた目標脈拍数に
脈拍数が達したら、その分の最後まで運動を続けた後、
運動を終了する体力測定法である最大下負荷法と、軽い
運動から始めて漸次強くしていき、体力の最大限度まで
高める体力測定法である最大負荷法とがあり、一般には
被験者に3段階の負荷をそれぞれ3分ないし4分ずつか
けて、各段階の最後の脈拍数と負荷を3組のデータとし
て回帰直線より体力指標を求める最大下負荷法が用いら
れている。
【0004】なお、運動負荷装置としては、トレッドミ
ルや自転車エルゴメータがある。前者はベルト状の床面
上で歩行あるいは走行運動を行うことができるようにし
たもので、ベルト状床面を動かす速度と傾斜角度とを調
節することで、運動負荷量を可変としている。後者は図
5に示すように、ハンドル4とサドル3とペダル2と本
体1とからなる自転車状であるとともに、ペダル2を踏
む動作に対する負荷を可変としているもので、この負荷
は制御部6において調節することができるようになって
いる。図中5は運動者の脈拍数を計測するために運動者
の耳に装着される脈拍数センサーである。
【0005】また従来は、性別に求められる最大脈拍数
より適切な運動脈拍数を推定してトレーニングに使用し
たり、まず体力測定を行って体力指標を求め、それをも
とに適切な負荷強度を設定してトレーニングを行うこと
が一般的である。なお、最大脈拍数は、各個人における
最大の脈拍数であり、正確には最大酸素摂取量(VO2
max:運動中に1分間当たりに体内に摂取される酸素
の最大量で、単位時間に単位体重当たりに摂取する最大
酸素量で表すことが多く、普通は体重1kg当たりに摂
取できる最大酸素量をmlで表す)に対する脈拍数であ
るが、統計的に求めた性別と年齢とに応じた回帰式で決
定することが多く、この回帰式には種々のものが提案さ
れているが、たとえば 男性: 209−0.69×年齢(拍/分) 女性: 205−0.75×年齢(拍/分) が用いられ、この最大脈拍数をもとに、 (最大脈拍数−安静時脈拍数)×運動強度+安静時脈拍
数 で運動時の脈拍数を設定することが多い。なお、運動強
度には、通常30%〜70%(0.3〜0.7)の値が
用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、身体作業能
力を最大負荷法で測定する場合は、その人の運動耐容能
力(オールアウト)まで運動強度を強めていくために被
験者の負担が大きく、危険を伴うこともある。最大下負
荷法でも回帰直線で体力指標を推定するために、測定結
果の精度をある程度まで期待するならば、被験者の負担
はかなり大きくならざるを得ない。
【0007】ここにおいて、体力測定に際して、定常脈
拍数から最大酸素摂取量を推定し、ここから最大運動能
力を求めたり運動負荷の設定を行うことが一般に行われ
ている。この定常脈拍数とは、一定負荷を被験者に印加
した時に上昇する脈拍数がやがて安定した時点の値であ
るが、この脈拍の安定には一定負荷の印加開始時から通
常3分ほどの時間を要するものであり、従って、体力測
定にあたり、定常脈拍数を求めるには、運動負荷値を徐
々に高めていく時、各段階において上記安定に要する時
間が夫々かかるために、全体として9分から12分とい
う長い時間の運動を被験者に強いることになり、これが
被験者に大きな負担をかけてしまうことになる要因とな
っている。また、脈拍の安定に要する時間は個人差が大
きくて、3分では安定しない者も多く、上記の時間をか
けたとしても、正確な定常脈拍数を得ることができると
は限らない。
【0008】さらに、脈拍を設定して運動を行う場合、
目標脈拍数に対する負荷の決定には、従来、非常に低い
負荷から一定の割合で徐々に負荷を増加(たとえば30
秒に10Wずつ)させていくのが一般的であるが、この
方法ではトレーニング者の体力レベルを考慮せず、すべ
ての人に一律な負荷上昇を行うために、体力レベルの低
い者に併せた負荷増加率では、体力レベルの高い者は目
標脈拍数への到達までに長時間要してしまう欠点があ
る。
【0009】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは被験者の定常脈拍数を
早期に推定することができ、この推定値を用いることで
体力測定に際して被験者にかかる負荷を小さくすること
ができる上に、この推定値に応じて運動負荷を増減させ
ることで、被験者の体力に応じたトレーニングを行うこ
とができる定常脈拍数の推定方法とこれの利用方法及び
その装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】しかして本発明に係る定
常脈拍数の推定方法は、被験者に運動負荷をかけた際の
定常脈拍数を、少なくとも被験者の脈拍数と負荷値とを
入力変数とする多変量モデル式を用いて推定することに
特徴を有しており、また本発明に係る体力測定方法は、
多段階負荷法による体力測定にあたり、各段階負荷を被
験者にかけた際の定常脈拍数を、少なくとも被験者の脈
拍数と負荷値とを入力変数とする多変量モデル式を用い
て推定した値を使用することに特徴を有し、本発明に係
る運動負荷の設定方法は、目標脈拍数に応じた運動負荷
を被験者に与えるにあたり、運動負荷をかけた際の定常
脈拍数を、少なくとも被験者の脈拍数と負荷値とを入力
変数とする多変量モデル式を用いて推定し、この推定値
と上記目標脈拍数との関係から負荷の増減を行うことに
特徴を有しており、さらに本発明に係る体力測定装置
は、少なくとも被験者の脈拍数と負荷値とを入力変数と
して定常脈拍数を推定する多変量モデル式を用いた定常
脈拍数推定手段を備えていることに特徴を有し、本発明
に係るトレーニング装置は、被験者に目標脈拍数に応じ
た運動負荷をかけるトレーニング装置において、少なく
とも被験者の脈拍数と負荷値とを入力変数として定常脈
拍数を推定する多変量モデル式を用いた定常脈拍数推定
手段と、推定した定常脈拍数と目標脈拍数とから運動負
荷を決定して運動負荷を増減させる運動負荷装置とを備
えていることに特徴を有している。
【0011】
【作用】本発明によれば、一定負荷が加えられた際の被
験者の定常脈拍数を脈拍の安定化を待たずに推定するこ
とができるものであり、この定常脈拍数をもとに体力測
定を行う時には被験者に長時間にわたる運動負荷をかけ
なくとも済み、またトレーニングに用いて運動負荷を使
用者の推定定常脈拍数に応じて増減させる時、効率のよ
いトレーニングを行えるものである。
【0012】この時、多変量モデル式の入力変数とし
て、脈拍数と負荷値のほかに、脈拍数の変化量、負荷値
の変化量、経過時間、脈拍数の長時間平均、最大酸素摂
取量、最大運動能力の少なくとも一つを利用すれば、定
常脈拍数の推定値がより正確なものとなる。なお、ここ
で言う多変量モデル式(数式)は、目的変量に対して多
数の説明変量を自動的に数式として関連づける多変量解
析を用いて求めた式や、目的変量が非線形であるため
に、目的変量に対して多数の説明変量を自動的に数式と
して関連づける多変量解析では関係づけることができな
いような場合においても、多数の説明変量と目的変量と
の間に有効な数式を提供するニューロ手法を用いて求め
た式を意味し、このような多変量モデル式は、通常、多
数の実験データをもとに作成する。そして、作成した多
変量モデル式を用いて上記推定を行う場合、演算速度の
関係から、多変量モデル式を直接利用することが困難で
あることが多々あるために、予めファジィ手法でシミュ
レーションした結果を制御テーブル化して利用したり、
シミュレーション結果から求めた簡略化モデル式を用い
るものも本発明に含むものとする。簡略化モデル式は、
定常脈拍数を出力変数とする時、各入力変数に所定値を
乗算した値を加減算するものとして得ることができる。
制御テーブルは、制御変数が少ない場合に用いられるも
ので、各変数の制御の関係をテーブルに表して、必要な
時に必要な値をテーブルから求める方法であり、ファジ
ィ手法は制御変数が増えた場合も各制御変数のメンバー
シップ関数を用いて出力を推論・演算することにより求
める方法である。
【0013】次に述べる実施例に用いた多変量モデル式
の作成には、自転車エルゴメータを利用した最大下負荷
法により体力指標を測定した際の実験データを使用し
た。この時の被験者は20〜60歳代の健康な男女計7
0名であり、運動負荷のかけ方(プロトコル)には、4
0%〜70%運動強度における各4分間計16分間の運
動を行わせ、各段階で得られる4組のデータより回帰直
線を求めて体力指標を算出した。
【0014】そして、この体力測定の際に求めた各種デ
ータの中から出た少なくとも脈拍数と負荷値を入力変数
Iとし定常脈拍数を出力変数Oとする多変量モデル式M
Cを得て、これを図1に示すように、被験者に運動負荷
を加えた時の脈拍数と負荷値とを入力変数Iとすること
で、定常脈拍数を出力変数Oとして得て、定常脈拍数の
推定を行った。多変量モデル式MCの作成及びこの多変
量モデル式MCを用いた定常脈拍数の推定には、被験者
の性別、年齢、身長、体重、体脂肪量、体脂肪率、肥満
度、血圧、呼吸数、経過時間、脈拍数の変化量、負荷値
の変化量、前回予測した最大酸素摂取量あるいは最大運
動能力、被験者が属する階層の平均的な最大酸素摂取量
あるいは最大運動能力、自転車エルゴメータを用いた場
合のペダル回転数等の少なくとも一つを入力変数として
加えてもよい。
【0015】
【実施例】以下本発明を図5に示した自転車エルゴメー
タを用いた運動を被験者に行わせた際の定常脈拍数の推
定の場合について説明する。 −実施例1− 被験者に一定負荷の運動を行わせ、表1に示すように、
運動開始から1分目にその時点での脈拍数と負荷値とか
ら定常脈拍数を推定した。使用した多変量モデル式に
は、入力変数Iを脈拍数と負荷値、出力変数Oを定常脈
拍数として4万回の学習をさせた結果を簡略化モデル式
化し、これを利用した。簡略化モデル式を使用したの
は、演算速度の関係でマイコン上でニューロ手法による
演算ができないためである。30%運動強度程度の一定
負荷印加後1分において推定した定常脈拍数と、被験者
にそのまま自転車エルゴメータをこいでもらった時の4
分目の脈拍数とを比較することで推定精度を比較する
と、20才から70才までの健康な男女78名について
行ったところ、平均推定誤差は8%程度であった。
【0016】 −実施例2− 表2に示すように、運動開始時に被験者の最大運動能力
を推定し、運動開始1分目に定常脈拍数を推定した。最
大運動能力は年齢、性別、体重から推定(この推定も多
変量モデル式を利用した)とし、運動開始から1分目に
年齢、性別、体重、脈拍数、負荷値、脈拍数の積分値、
負荷の積分値、前回予測時点での最大運動能力を入力変
数Iとして、定常脈拍数を推定し、推定精度の比較を実
施例1の場合と同じ手法で行ったところ、平均推定誤差
は5%程度であった。
【0017】 −実施例3− 定常脈拍数の推定を体力測定に応用した例であって、体
力測定は定常脈拍数が図2に示した脈拍数近傍となるよ
うに4段階各3分、計12分の負荷をかけて行った。各
段階での負荷に対する定常脈拍数は、各段階の終了時
(一定負荷印加後3分目)にニューロ手法による多変量
モデル式を用いて推定した。表3に入力変数と用いた多
変量モデル式の簡易化モデル式を示す。体力測定の結果
である最大酸素摂取量あるいは最大運動能力は、各段階
負荷の3分目に推定した脈拍数と負荷値の4組のデータ
から回帰直線を求めて算出した。一定負荷印加後3分目
では、すべての被験者の脈拍数が定常脈拍数に達してい
るわけではないが、定常脈拍数を推定することで、体力
測定の精度を向上させることができる。
【0018】 −実施例4− 定常脈拍数の推定を体力測定に応用した例であって、体
力測定は定常脈拍数が図2に示した脈拍数近傍となるよ
うに4段階各2分、計8分の負荷をかけて行った。各段
階での負荷に対する定常脈拍数は、各段階の終了時(一
定負荷印加後3分目)にニューロ手法による多変量モデ
ル式を用いて推定した。表4に入力変数と用いた多変量
モデル式の簡易化モデル式を示す。体力測定の結果であ
る最大酸素摂取量あるいは最大運動能力は、各段階負荷
の2分目に推定した脈拍数と負荷値の4組のデータから
回帰直線を求めて算出した。一定負荷印加後2分目で
は、被験者の脈拍数が定常脈拍数に達している可能性が
前記実施例よりも低くなっているわけであるが、定常脈
拍数を推定することで、体力測定の精度を向上させるこ
とができる。また、このように運動負荷をかける時間が
短くてすむことは、体力測定を高齢者や体力レベルの低
い者に大きな負担をかけることなく行うことができるこ
とになる。
【0019】 −実施例5− 定常脈拍数の推定を脈拍一定トレーニングに応用した例
であって、実施例2に示した手法によって、運動開始後
1分目に定常脈拍数の推定を行い、目標脈拍数と推定し
た定常脈拍数との脈拍差から、表5に示すように運動負
荷の増減を行った。脈拍差が大きいほど、負荷の増加分
を大きくしているために、運動中の脈拍数を速やかに目
標脈拍数まで上昇させることができる。
【0020】 −実施例6− 定常脈拍数の推定を脈拍一定トレーニングに応用した例
であって、実施例2に示した手法によって、運動開始後
1分目に定常脈拍数の推定を行った。そして、推定した
定常脈拍数に応じた運動負荷の設定にあたっては、ファ
ジィ手法を用いた。すなわち図3に示すメンバーシップ
関数より重心法を用いて作成した図4に示す制御テーブ
ルを用いて運動負荷の増減値を決定した。この場合も、
運動中の脈拍数を速やかに目標脈拍数まで上昇させるこ
とができる。図1のフローチャートはこの実施例に相当
している。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明においては、一定負
荷が加えられた際の被験者の定常脈拍数を脈拍の安定化
を待たずに推定することができるものであり、このため
に、定常脈拍数をもとに体力測定を行う時には被験者に
長時間にわたる運動負荷をかけなくとも済むものであっ
て、高齢者や体力レベルの低い者にも安全な体力測定を
行うことができ、またトレーニングに用いて運動負荷を
使用者の推定定常脈拍数に応じて増減させる時、体力レ
ベルに応じた効率のよいトレーニングを行えるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例におけるフローチャートである。
【図2】目標運動強度と脈拍数との相関を示す説明図で
ある。
【図3】(a)〜(d)はメンバーシップ関数の説明図であ
る。
【図4】制御テーブルの一例の説明図である。
【図5】自転車エルゴメータの一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
MC 多変量モデル式 I 入力変数 O 出力変数
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】さらに、脈拍を設定して運動を行う場合、
目標脈拍数に対する負荷の決定には、従来、非常に低い
負荷から一定の割合で徐々に負荷を増加(たとえば30
秒に10Wずつ)させていくのが一般的であるが、この
方法ではトレーニング者の体力レベルを考慮せず、すべ
ての人に一律な負荷上昇を行うために、体力レベルの低
い者に合わせた負荷増加率では、体力レベルの高い者は
目標脈拍数への到達までに長時間要してしまう欠点があ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 −実施例4− 定常脈拍数の推定を体力測定に応用した例であって、体
力測定は定常脈拍数が図2に示した脈拍数近傍となるよ
うに4段階各2分、計8分の負荷をかけて行った。各段
階での負荷に対する定常脈拍数は、各段階の終了時(一
定負荷印加後3分目)にニューロ手法による多変量モデ
ル式を用いて推定した。表4に入力変数と用いた多変量
モデル式の簡易化モデル式を示す。体力測定の結果であ
る最大酸素摂取量あるいは最大運動能力は、各段階負荷
の2分目に推定した脈拍数と負荷値の4組のデータから
回帰直線を求めて算出した。一定負荷印加後2分目で
は、被験者の脈拍数が定常脈拍数に達している可能性が
前記実施例よりも低くなっているわけであるが、定常脈
拍数を推定することで、体力測定の精度を向上させるこ
とができる。また、このように運動負荷をかける時間が
短くてすむことは、体力測定を高齢者や体力レベルの低
い者に大きな負担をかけることなく行うことができるこ
とになる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験者に運動負荷をかけた際の定常脈拍
    数を、少なくとも被験者の脈拍数と負荷値とを入力変数
    とする多変量モデル式を用いて推定することを特徴とす
    る定常脈拍数の推定方法。
  2. 【請求項2】 多変量モデル式の入力変数として、脈拍
    数と負荷値のほかに、脈拍数の変化量、負荷値の変化
    量、経過時間、脈拍数の長時間平均、最大酸素摂取量、
    最大運動能力の少なくとも一つを用いることを特徴とす
    る請求項1記載の定常脈拍数の推定方法。
  3. 【請求項3】 多段階負荷法による体力測定にあたり、
    各段階負荷を被験者にかけた際の定常脈拍数を、少なく
    とも被験者の脈拍数と負荷値とを入力変数とする多変量
    モデル式を用いて推定した値を使用することを特徴とす
    る体力測定方法。
  4. 【請求項4】 被験者に運動負荷をかけて体力指標を測
    定する体力測定装置であって、少なくとも被験者の脈拍
    数と負荷値とを入力変数として定常脈拍数を推定する多
    変量モデル式を用いた定常脈拍数推定手段を備えている
    ことを特徴とする体力測定装置。
  5. 【請求項5】 目標脈拍数に応じた運動負荷を被験者に
    与えるにあたり、運動負荷をかけた際の定常脈拍数を、
    少なくとも被験者の脈拍数と負荷値とを入力変数とする
    多変量モデル式を用いて推定し、この推定値と上記目標
    脈拍数との関係から負荷の増減を行うことを特徴とする
    運動負荷の設定方法。
  6. 【請求項6】 運動負荷の設定における負荷の増減に制
    御テーブルもしくはファジィ手法を用いることを特徴と
    する請求項5記載の運動負荷の設定方法。
  7. 【請求項7】 被験者に目標脈拍数に応じた運動負荷を
    かけるトレーニング装置であって、少なくとも被験者の
    脈拍数と負荷値とを入力変数として定常脈拍数を推定す
    る多変量モデル式を用いた定常脈拍数推定手段と、推定
    した定常脈拍数と目標脈拍数とから運動負荷を決定して
    運動負荷を増減させる運動負荷装置とを備えていること
    を特徴とするトレーニング装置。
JP5033760A 1993-02-23 1993-02-23 定常脈拍数の推定方法とこれの利用方法及びその装置 Withdrawn JPH06245914A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004143451A (ja) * 2002-09-30 2004-05-20 Jsp Corp ポリプロピレン系樹脂組成物,ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びこれを用いた型内成形体
JP2008036449A (ja) * 2007-09-28 2008-02-21 Tanita Corp 内臓脂肪測定装置
WO2018078983A1 (ja) * 2016-10-25 2018-05-03 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

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