JPH0624342Y2

JPH0624342Y2 - パレツトコンテナ

Info

Publication number: JPH0624342Y2
Application number: JP1986150529U
Authority: JP
Inventors: 弘西井; 豊難波; 正勝四倉
Original assignee: Showa Denko KK
Current assignee: Showa Denko KK
Priority date: 1986-09-30
Filing date: 1986-09-30
Publication date: 1994-06-29
Anticipated expiration: 2001-09-30
Also published as: JPS6357231U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は、コンテナとパレットとを組み合わせ、比較
的大型、重量物を運搬するに好適なパレットコンテナに
関する。

〔従来技術とその問題点〕

近時、物流の合理化のために種々のコンテナが開発され
ている。そのなかで、比較的大型、重量物を運搬するた
めのものとして、コンテナとパレツトとを一体に組み合
せたパレツトコンテナがある。このようなパレツトコン
テナとしては、例えば金属製パレツト上面に金属製の格
子状の四方壁を一体に固着したものがよく知られてい
る。このものは、不使用時に四方壁を折りたたむことに
より占有スペースの削減が可能であり、使用時にはホー
クリフト等を利用して手軽に運搬できると云う利点があ
る。

しかしながら、これらのパレツトコンテナはパレツトと
四方壁とが一体に固着されているので、空のパレツトコ
ンテナを積み上げたときなどの際、その高さがパレツト
の厚さだけ高くなり、占有スペースを充分小さくするこ
とができない問題がある。また、内容物の取り出しは、
四方壁の上方から行うことになるため、大型のパレツト
コンテナでは、内容物の取り出し作業が面倒である問題
がある。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、この考案では上部に配設される四角枠状のフレ
ームと、フレームの各辺から垂下する四つの壁とからな
る四方壁が、パレット上に、上下方向の移動で着脱可能
となるように取り付け、壁をフレームの内側上方に回動
可能となるように上端部をフレームに連結し、かつ内側
上方に回動させた各壁をフレームの上下の幅寸法内に折
りたたませるとともに、一つの壁の下部に、壁の外側上
方に開くことが可能な略半月状の扉が形成して上記問題
点を解決するようにした。

第１図ないし第４図は、この考案のパレツトコンテナの
一例を示すもので、図中符号１は、この本案にかかるパ
レツトコンテナである。このパレツトコンテナ１は、パ
レツト２と、このパレツト２の上面に着脱可能に設けら
れた、フレームと一体化した四方壁３とから概略構成さ
れ、パレツト２上面と四方壁３とで内容物を収容するコ
ンテナを形成するようになつている。

パレツト２は、角板状であり、通常のパレツトと同様に
ホークリフト等のホークが差し込まれる中空状となつて
おり、その上面および下面は格子状となつている。この
パレツト２の上面の４隅には、第２図に示すように、四
方壁３を着脱可能に取り付けるための嵌合孔４…が形成
されている。また、パレツト２上面には、四方壁３の横
方向外方への滑動開扉を防止するための周壁５がパレツ
ト２上面から上方に突出して設けられている。

四方壁３は、フレーム６と、相対する２組のあおり板
７，７，８，８とから概略構成されている。

フレーム６は、四方壁３の上部を形成する四角形の比較
的厚肉で剛な枠である。このフレーム６には、２組の相
対するあおり板７，７と、８，８とが、フレーム６の下
端面に設けられたヒンジ９によつてフレーム６に対して
回動可能に取り付けられている。あおり板７、７、８、
８は、大型重量物を運搬する際に強固な四方壁３となる
ように、その表面に補強用のリブ１０…が多数形成され
ている。また、あおり板７、７、８、８は、それらの上
端部がフレーム６の下縁部とヒンジ９により連結されて
おり、フレーム６の内側上方に、かつフレーム６とほぼ
平行となるまで回動してフレーム６の上下の幅寸法内に
収納されるようになっている。なお、あおり板７、７、
８、８と連結している各ヒンジ９の取り付け高さは、全
てのあおり板がフレーム６の幅寸法内に収まるように、
異なって設定されている。また、あおり板７，７の縦方
向の両側縁部には縦方向に長い係止孔１１…が第３図に
示すように形成されている。

また、あおり板８，８の縦方向の両側縁部には、第３図
に示すように上記あおり板７に形成された係止孔１１…
に嵌合、係止する断面Ｕ字状の係止突片１５…が設けら
れ、また、下端両側縁部には、第２図に示すようにパレ
ツト２の上面の嵌合孔４…に脱着自在に嵌合する止着突
片１６…が設けられている。

また、一枚のあおり板８の下方には、内容物を取り出す
ための扉１７が設けられている。この扉１７は、外形が
下方に拡つた略半月状のもので、第４図に示すように下
半板１３の上部に設けられたヒンジ１８によつて、外方
かつ上方に回動可能とされている。この扉１７の下端面
には、この扉１７をパレツト２に対して閉止するための
閉止片１９，１９が出没自在に設けられており、これら
閉止片１９，１９がパレツト２上面に形成された閉止孔
２０，２０に嵌入することにより扉１７が閉じられるよ
うになつている。

このようなパレツトコンテナ１は、あおり板８，８をフ
レーム６の下方に垂し、止着突片１６…をパレツト２の
嵌合孔４…に嵌入し、扉１７の閉止片１９，１９をパレ
ツト２の閉止孔２０，２０に嵌入し、ついで、あおり板
７，７をフレーム６の下方に垂し、あおり板７の係止孔
１１…にあおり板８の係止突片１５…を係止することに
より組み立てられ、使用に供される。

そして、内容物の取り出しは、扉１７の閉止片１９，１
９を上方に上げて係止を解除し、扉１７を外方上方に開
くことにより行われる。内容物によつては、閉止片１９
を上方に上げて係止を解除するだけで、自動的に内容物
が外部に流出することもある。

また、不使用時には、四方壁３をパレツト２から分離し
（止着突片１６…をパレツト２の嵌合孔４…から引抜く
ことで行われる。）、あおり板７，７を強制的に内方上
方に押し上げて、あおり板７，７とあおり板８，８との
係止を解除し、ついであおり板８，８を内方に引き上げ
ることにより、あおり板７，７，８，８はフレーム６の
上下方向の幅寸法内に折りたたまれる。パレツト２と折
りたたまれた四方壁３とは、別々に積み重ねて保管する
ことができる。

〔作用〕

本考案のパレットコンテナ１にあっては、使用時には、
剛なフレーム６の各辺にあおり板７、７、８、８が連結
された四方壁３を、パレット２に向けて下降させてい
き、止着突片１６…をパレット２の嵌合孔３…に嵌入さ
せ、且つ扉１７の閉止片１９、１９をパレット２の閉止
孔２０、２０に嵌入させてパレット２に一体化させるだ
けで構成されるので、組立の簡便化が図られるととも
に、内部に大型重量の内容物を収容した場合であって
も、上下端部がフレーム６とパレット２に支持されるあ
おり板７、７、８、８は、内容物の押圧に十分に耐え得
る強靱なパレットコンテナ１の壁となる。そして、この
パレットコンテナ１は、ホークリフト等を利用して手軽
に運搬できる。

また、一枚のあおり板８の下方には扉１７が設けられて
いるので、内容物の取りだしが容易であるとともに、扉
１７は上方への外開きとなっているので、内容物の取り
だし作業中以外は自動的に扉１７が下方に移動し、閉じ
られた状態となるので、外部からの異物の侵入が防止さ
れる。

また、不使用時に、四方壁３をフレーム６の幅寸法内に
折りたため、その厚さを薄くでき、かつパレット２と分
離することができるので、パレット２と四方壁とを別々
に保管することができ、保管スペースを大幅に削減する
ことができる。

さらに、扉１７とこの扉のあるあおり板８をポリプロピ
レン、高密度ポリエチレンなどの合成樹脂の射出成形法
で製造する場合、扉１７の外形を略半月状としたため、
１つの金型で扉１７とあおり板８とを同時に成形するこ
と（共取り）が可能であり、金型費用の削減が可能であ
る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案のパレットコンテナは、上
部に配設される四角枠状のフレームと、フレームの各辺
から垂下する四つの壁とからなる四方壁が、パレット上
に上下方向の移動で着脱可能となるように取り付けら
れ、各壁は、フレームの内側上方に回動可能となるよう
に上端部がフレームに連結され、かつ内側上方に回動さ
せた各壁はフレームの上下の幅寸法内に折りたたまれる
とともに、一つの壁の下部には、壁の外側上方に開くこ
とが可能な略半月状の扉が形成された構成とされ、使用
時には、簡単に組み立てることができるとともに、コン
テナ内部に大型重量の内容物を収容しても、四方の壁の
上下端部がフレームとパレットに強固に支持されている
ため、強靱なコンテナとすることができる。

しかも、不使用時には、四方壁をパレットから分離した
後、フレームの幅寸法内に各壁を内側内方に回動させて
折りたたみ、薄くした四方壁とパレットとを別々に保管
することができるため、保管や運搬の際の際の占用スペ
ースを大きく削減でき、流通経費の軽減が達せられる。

また、扉を設けたので、内容物の取りだし作業を容易に
行うことができるとともに、扉は、四方壁の折りたたみ
に際し、折りたたみを妨害することなく、パレットコン
テナとしての取り扱い性を低下させることがないなどの
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図はこの考案のパレツトコンテナの一
例を示すもので、第１図はパレツトコンテナの全体を示
す斜視図、第２図はパレツトと四方壁との組み合せ状態
を示す要部の斜視図、第３図および第４図はいずれも要
部を示す一部断面視した斜視図である。１……パレツトコンテナ、２……パレツト、３……四方
壁、４……嵌合孔、６……フレーム、７……あおり板、
８……あおり板、９……ヒンジ（フレームの）、１１…
…係止孔（あおり板）、１５……係止突片、１６……止
着突片、１７……扉、１８……ヒンジ（扉）。

フロントページの続き (56)参考文献実開昭50−129544（ＪＰ，Ｕ) 実開昭51−50764（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上部に配設される四角枠状のフレームと、
該フレームの各辺から垂下する四つの壁とからなる四方
壁が、パレット上に、上下方向の移動で着脱可能となる
ように取り付けられ、各壁は、前記フレームの内側上方に回動可能となるよう
に上端部がフレームに連結され、かつ内側上方に回動さ
せた各壁はフレームの上下の幅寸法内に折りたたまれる
とともに、一つの壁の下部には、壁の外側上方に開くことが可能な
略半月状の扉が形成されてなるパレットコンテナ。