JPH06242052A - 限界電流密度測定用試料電極および測定方法 - Google Patents
限界電流密度測定用試料電極および測定方法Info
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Abstract
ッキ面における限界電流密度の測定が、正確にかつ容易
に行えるようにすることを目的とする。 【構成】 電極基板16上に作用電極1と参照電極2を
形成し、端子1a,2aはソルダーレジスト17で保護
しておく。そして、銅をメッキした参照電極2の電位を
基準とし、同様に銅をメッキした作用電極1の電位を測
定し、この電位を自然分極電位より卑な電位へ電位走査
することにより、限界電流密度を測定する。
Description
キ槽内における限界電流密度測定用試料電極および測定
方法に関する。
解銅メッキ工程はプリント配線基板上に配線パターン形
成をするための重要な工程である。ところで、電解銅メ
ッキ工程においてメッキやけと言われるメッキ膜の異常
析出現象が知られている。
は、電解メッキ時の電流密度の大小により大きく影響さ
れる。電解メッキにおいて電流密度が低い場合、析出す
る金属の結晶は粗大となり、電流密度が高くなると、析
出する金属の結晶は微細となる。しかし、さらに高い電
流密度になると、金属が析出する電極面における金属イ
オンが欠乏し、析出している金属の結晶はイオン濃度の
高い部分に伸びて樹枝上の結晶となっていく。そして、
さらに電流密度が高くなると、金属の析出と同時に水素
発生反応が起こり、発生した水素ガスによって結晶は成
長できず、析出する金属は海綿状となる。
キやけであり、このメッキやけが発生すると、配線パタ
ーンを形成する際のエッチング工程でパターン断線や欠
けを引き起こし、製品の不良率を上げる一因となる。し
たがって、メッキやけを防止できれば製品の不良率を下
げることができる。このメッキやけが発生し始めるとき
の電流密度のことを限界電流密度と言い、良好なメッキ
被膜を形成するためには限界電流密度の値を正確に把握
し、限界電流密度以下の電流密度でメッキ作業を行う必
要がある。
か著 技報堂出版(1984))に記載されている従来
の電解銅メッキ槽内における限界電流密度測定の構成を
示し、図10,11は従来の限界電流密度測定用電極を
示している。図9(a)において、6はメッキ液、7は
メッキ槽、8はアノード、9はポテンシオスタット、1
0はファンクションジェネレータ、11はレコーダ、1
4は攪拌のためにメッキ液6中にエアを送り込むエア攪
拌パイプ、15はエア攪拌パイプ14より吐出されたエ
アによる気泡、91は作用電極、92は参照電極、92
aはカロメル(塩化第一水銀)と水銀とからなるカロメ
ル電極、92bは飽和塩化カリウム水溶液である。
細管、94はガラス細管93に連続して接続されている
液絡である。ガラス細管93と液絡94とでメッキ液の
連絡管となっており、ガラス細管93はメッキ液6に浸
漬している液絡94の先端部に接続している。そして、
95は塩橋であり、液絡94内のメッキ液6と飽和カリ
ウム溶液92bとを電気的に接続している。
(a)とは異なる方向より見た構成図であり、同図に示
すように、アノード8はメッキ槽7内側面に2枚配置さ
れている。実際のメッキ時には、2枚のアノード8両方
に通電されるが、このように限界電流密度を測定すると
きは、2枚のアノード8両方に通電する必要はなく、ど
ちらか片方のアノード8がポテンシオスタット9に接続
されていれば良い。
であり、図10,11に示された形状のものが広く利用
され、この材料としては化学的に安定な白金が用いられ
る。なお、図10において101はガラス管であり作用
電極91とポテンシオスタット9とを接続する配線10
2との接続部を保護するものである。また、図11にお
いて91aは球形の作用電極、111は作用電極91a
をポテンシオスタット9に接続するための配線であり、
この配線111はソルダーレジストによって被膜されて
いる。
うな飽和カロメル電極が用いられる。この電極は、Hg
2Cl2+2e-⇔2Hg+2Cl-で示される飽和塩化カ
リウム水溶液92b中における塩化第一水銀の溶解反応
を利用して一定の電位を作り出し、この電位を基準とし
て参照電極として働く。なお、塩化第一水銀の溶解電位
は25℃で標準水素電極に対して+0.241Vであ
る。電気化学反応における電極の状態を測定するときの
参照電極としては、参照電極表面での電極反応が可逆で
あり、一定の温度下では一定の電位を出すことが必要で
ある。飽和カロメル電極はこの条件を満たしており、取
扱いが容易である。
ラス細管93,液絡94と塩橋95によって連絡され
る。ガラス細管93は先端が毛管となっており、その先
端は作用電極91におけるメッキ反応中の電位降下を少
なくするために、作用電極91の表面から約0.5mm
以内の位置に動かないように固定する。液絡94の内部
には、メッキ液6が入っており、塩橋95と接続されて
いる。塩橋95は寒天の内部に塩化カリウムの結晶を析
出させたものであり、その両先端には、それぞれ液絡9
4のメッキ液と、カロメル電極92aの浸されている飽
和塩化カリウム水溶液92bとが接触している。
極92は飽和塩化カリウム水溶液92bを用いているた
め、これが不純物としてメッキ液6に入らないようにす
るため、塩橋95を用いて作用電極91と参照電極92
とを電気的に接続させている。また、作用電極91の電
位は、参照電極92の電位を基準として測定される。こ
こで、作用電極91の電位が参照電極92に対してある
電位に設定されているとき、その電位に依存した電流が
流れるわけであるが、その電流が支障なく流れるように
アノード8があり、含りん銅ボールを使用する。
ハイスロー硫酸銅メッキ液を600リットル使用し、メ
ッキ液の温度は25℃とした。このメッキ液6の組成
は、硫酸銅5水和物(CuSO4・5H2O)75g/リ
ットル、硫酸190g/リットル、塩素50ppm、添
加剤カッパーグリームPCM((株)リ・ロナール社
製)0.5体積%であった。使用したメッキ槽7の大き
さは、縦600mm,横1000mm深さ1090mm
であり、また、メッキ液6の攪拌は、メッキ槽の底部に
固定した2本のエア攪拌パイプ14にエアを送り込むこ
とによって行う。エア攪拌用パイプ14内のエア流量
は、エア攪拌パイプ一本当たり50リットル/minと
した。
内における限界電流密度の測定について説明する。始め
に作用電極91,ガラス細管93,液絡94,アノード
8を稼動中のメッキ槽7内に設置し、参照電極92,塩
橋95を外部に設置し、液絡94と塩橋95を接続して
ガラス細管93,液絡94の中にメッキ液6を満たす。
の電位を基準として測定し、作用電極91の電位を電流
の流れない、すなわちメッキ反応が進行しない自然分極
電位に設定する。続いて、作用電極91の電位を自然分
極電位よりも卑な電位方向へ一定の速度で電位走査を行
う。これらは、ポテンシオスタット9とファンクション
ジェネレータ10によって行う。これにより、作用電極
91上に電解メッキ被膜を形成させ、このときの作用電
極91上での電流−電位曲線をレコーダ11に描かせ
る。
を図12に示す。自然分極電位では、電流が流れないの
でメッキ反応は起こらず、自然分極電位よりも作用電極
91の電位を卑な電位に設定すると電流が流れ始め、メ
ッキ反応が起こる。作用電極91の電位を自然分極電位
より卑な電位にすればするほど、作用電極91に流れる
電流値は単調に増加するが、あるところでこの増加は飽
和に達し、作用電極91の電位をこれよりどんなに卑な
電位に設定しても電流値は増加しなくなる。この飽和に
達したところの電流密度の値が限界電流密度である。そ
してさらに作用電極91の電位を卑な電位に設定する
と、作用電極91上では銅の析出反応と、新たに水の電
気分解反応による水素の発生反応が進行する。その結果
再び電流値が増加し始める。
測定は以上のように構成されていたので、稼動状態の電
解銅メッキ槽内にある被メッキ物表面での限界電流密度
の測定が正確にできないという問題点があった。従来の
限界電流密度の測定結果では、図12の例では、限界電
流密度は16.0A/dm2 となっている。しかしなが
ら、この状態で電解銅メッキを行うと、測定した限界電
流密度以下の電流密度12.0A/dm2 でメッキやけ
が発生しており、測定された限界電流密度の値は正確で
ないことになる。これは、以下に示すことが原因と考え
られる。
は、エア攪拌用パイプ14から吐出される気泡15によ
って強く攪拌されているため、液の強い流動が発生し、
作用電極91とガラス細管93の間の距離が変化する。
さらに、参照電極92をメッキ槽13の外に設置するた
めに、液絡94と塩橋95が長くなり迷走電流が発生す
る。これら2つの原因によって、図12に示すように、
正確な限界電流密度の測定が困難になり、また電流−電
位曲線に多くのノイズが発生した状態となる。また従来
では、図9に示すように、作用電極91,ガラス細管9
3,液絡94を稼動状態のメッキ槽7内に設置し、参照
電極92と塩橋95を外部に設置する必要があり、取扱
いが非常に繁雑という問題もあった。
になされたものであり、稼動状態のメッキ槽内にある被
メッキ物のメッキ面における限界電流密度の測定が、正
確にかつ容易に行えるようにすることを目的とする。
測定用試料電極は、電解液中で被電解物質の電解還元ま
たは酸化を行う作用電極と、作用電極と同一面上に離れ
て形成され、作用電極における電解反応による電位を測
定するときの基準となる参照電極とを有することを特徴
とする。
は、電解液中で被電解物質の電解還元または酸化を行う
作用電極と、作用電極と同一面上に離れて形成され、作
用電極における電解反応による電位を測定するときの基
準となる参照電極とを有する限界電流密度測定用試料電
極を用い、参照電極の電位を測定対象の電解液から析出
する被電解物質の溶解電位とし、作用電極の電位を参照
電極の電位から一定の速度で変化させて、電解液の限界
電流密度を測定することを特徴とする。
質が析出して電流が流れる。また、作用電極の電位を被
電解物質の溶解電位から変化させると、それにともない
流れる電流値も変化する。そして、参照電極と作用電極
との電位差がある値になると、それ以上その電位差を広
げても流れる電流値が変化しなくなる。
る。図1はこの発明の1実施例である限界電流密度測定
用試料電極の構成を示す平面図である。同図において、
1は作用電極、1aは作用電極1の端子、2は参照電
極、2aは参照電極の端子、16は作用電極1,参照電
極2が形成されている電極基板、17は端子1a,2a
を覆うソルダーレジストである。作用電極1,参照電極
2は、厚さ18μmの電解銅による銅箔が形成された厚
さ1.6mmのガラスエポキシ基板上に、フォトリソグ
ラフィグラフなどにより形成する。また、作用電極1は
直径11.28mm,表面積100mm2 、参照電極2
は直径1.0mm,表面積0.785mm2 の円形であ
り、その間隔は1mmである。
1の材料は、水素よりイオン化傾向が小さければどのよ
うな金属であっても良い、すなわち、溶解電位が標準水
素電極電位よりも大きいものならどのような金属であっ
ても良い。ただし、化学的に安定な白金、あるいはメッ
キされる金属と同一の金属、もしくは限界電流密度を調
べようとするメッキ液から析出する金属膜が望ましい。
また、参照電極2の材料としては、白金を用いても良い
が、限界電流密度を調べようとするメッキ液から析出す
る金属膜を用いるのが望ましい。これは、電解質である
金属の溶解電位が、結晶の状態により多少異なるためで
ある。
であって、メッキ液(電解液)中の化学種(銅イオン)
とネルンスト(Nernst)の平衡電位式に従って応
答することが必要である。従って、測定対象のメッキ液
の化学種であるメッキ液から析出する金属は、メッキ液
と参照電極の間にMn+⇔M+ne- という化学平衡が
成立して電極反応が可逆となって一定の電位を保ち、参
照電極として用いることができる。なお、上式におい
て、Mn+はメッキ液中の金属イオン、Mはメッキ液から
析出する金属、nは反応電子数である。
準にして測定する。従って、作用電極1と参照電極2と
は間隔を開ける必要があるが、この間隔は0.5〜1m
mであることが望ましい。作用電極1と参照電極2が1
mm以上はなれると、作用電極1と参照電極2のとの間
で電圧降下が大きく発生するため、測定の精度が多少悪
くなる。なお、作用電極1と参照電極2は平坦な形状で
あれば良く、図1に示した円形に限るものではない。ま
た、作用電極1と作用電極2の面積は、使用するポテン
シオスタットの能力範囲内であるなら、どのような面積
でも良いことはいうまでもない。なお、作用電極1と参
照電極2の面積比は、作用電極1の方が参照電極2より
も大きい方が望ましい。
電極を用いて、稼動状態にある電解銅メッキ槽内のメッ
キ液の限界電流密度の測定について説明する。図2は、
図1の限界電流密度測定用試料電極を用いた限界電流を
測定する構成を示す、メッキ槽7を正面からみたときの
構成図である。同図において、18はガラスエポキシ基
板、19は電極基板16,ガラスエポキシ基板18を保
持する基板吊り治具であり、他は図9と同様である。
の構成図である図2(b)に示すように、アノード8は
メッキ槽7内側面に2枚配置され、電極基板16,ガラ
スエポキシ基板18と平行になっている。実際のメッキ
時には、2枚のアノード8両方に通電されるが、このよ
うに限界電流密度を測定するときは、2枚のアノード8
両方に通電する必要はない。この実施例の場合は、電極
基板16の作用電極1,参照電極2が形成されている面
に対向するアノード8が、ポテンシオスタット9に接続
されていれば良い。
る。この実施例においては、電極基板16とガラスエポ
キシ基板18を基板吊り治具19に取付け、稼動中のメ
ッキ槽7内に設置する。また、電極基板16の作用電極
1,参照電極2はポテンシオスタット9と接続されてい
る。まず、作用電極1,参照電極2の表面に電解銅メッ
キを行う。このメッキの条件は電流密度2.0A/dm
2 、メッキ時間は10分間であり、析出した銅メッキ膜
の厚さは約4μmであった。このメッキは、前述したよ
うに、作用電極1,参照電極2の材料としては、測定対
象のメッキ液によるメッキ膜が最も望ましいからであ
る。
電位を参照電極2の電位を基準として測定し、作用電極
1の電位をメッキ反応が進行しない自然分極電位に設定
する。続いて、作用電極1の電位を自然分極電位よりも
卑な電位方向へ1.0mV/秒の一定の速度で電位走査
を行い、作用電極1上に電解銅メッキ被膜を形成させ、
このときの作用電極1上での電流−電位曲線をレコーダ
11に描かせた。このとき得られた電流−電位曲線を図
3に示す。図3に示されているように、このときの限界
電流密度は約12.0A/dm2であることが判る。
よる銅の電解メッキを、電流密度12.0A/dm2 で
行ったところ、メッキやけが発生している粗雑なメッキ
被膜が確認された。一方、測定された限界電流密度以下
の値である7.5A/dm2 の電流密度でメッキを行っ
たところ、メッキやけは確認されず、平滑で緻密である
良好なメッキ膜が形成された。
参照電極を用いたが、これに限るものではない。図4は
この発明の第2の実施例である限界電流密度測定用試料
電極の構成を示す平面図である。同図において、42は
作用電極1の周辺を取り囲むように形成された参照電極
であり、他は図1と同様である。この参照電極2、は作
用電極1の周り全体を取り囲むような円形をしており、
外部の直径は13.28mm,内円部の直径は12.2
8mm、表面積20.06mm2 であり、作用電極1と
参照電極2とのギャップは1mmである。
て、実施例1と同様に限界電流密度を測定したところ、
限界電流密度は12.3A/dm2 となり実施例1とほ
ぼ同じ値が得られた。このように、実施例2に示した限
界電流密度測定用電極を用いて限界電流密度の測定を行
っても、実施例1に示した限界電流密度測定用試料電極
と同様の効果を奏することが確認された。
は、内層配線パターンと表層配線パターンとがあり、こ
れらを電気的に接続するために、基板に貫通穴を開け、
この貫通穴の中側面に銅メッキ被膜を形成している。こ
の実施例3は、上記のような状態における電解銅メッキ
の限界電流密度の測定のための、限界電流密度測定用試
料電極に関するものである。図5は、この発明の第3の
実施例である限界電流密度測定試料電極の構成を示し、
図5(a)は断面図、図5(b)は平面図である。
照電極、56はガラスエポキシによる電極基板であり、
直径0.3mmの穴56aの内側面に作用電極51,参
照電極52が形成されている。電極基板56は、厚さ
1.6mmのガラスエポキシ基板を用い、白金の真空蒸
着により、穴56aの内側面に厚さ5μmの作用電極5
1,参照電極52を形成する。
て、実施例1と同様の方法で、貫通穴内部における電解
銅メッキの限界電流密度を測定したところ、8.0A/
dm2となった。このように、この発明によれば、従来
では不可能であったプリント配線基板の貫通穴56aに
おける限界電流密度を測定することが可能となる。
は内層配線パターンと表層配線パターンとを接続するた
めの穴は、プリント配線基板を貫通していないものもあ
る。実施例4は、このようなとまり穴における、電解銅
メッキの限界電流密度の測定のための限界電流密度測定
用電極に関するものである。図6は、この発明の第4の
実施例である限界電流密度測定試料電極の構成を示し、
図6(a)は断面図、図6(b)は平面図である。
照電極、66はガラスエポキシによる電極基板であり、
直径0.3mmの貫通していないとまり穴66aの内側
面に作用電極61,参照電極62が形成されている。電
極基板66は、厚さ1.6mmのガラスエポキシ基板を
用い、白金の真空蒸着により、とまり穴66aの内側面
に厚さ5μmの作用電極61,参照電極62を形成す
る。この限界電流密度測定用試料電極を用いて実施例1
と同様の方法で、とまり穴66a部における電解銅メッ
キの限界電流密度を測定したところ、6.0A/dm2
となった。
電解銅メッキ被膜を形成するためには、電解銅メッキ槽
内のメッキ液の限界電流密度の値を、常時厳密に管理す
る必要がある。図7は、この発明の第5の実施例である
限界電流密度測定用試料電極の構成を示す平面図であ
る。同図において、71は作用電極、71aは作用電極
71の端子、72は参照電極、72aは参照電極72の
端子、76は作用電極71,参照電極72が形成されて
いる電極基板であり、端子71a,72aは図1に示し
た限界電流密度測定用試料電極と同様にソルダーレジス
ト17で被膜されている。作用電極71,参照電極72
は厚さ18μmの白金からなり、厚さ30μmのポリイ
ミドフレキシブル基板からなる電極基板76上に形成さ
れている。また、作用電極71は直径11.28mm,
表面積100mm2 、参照電極72は直径1.0mm,
表面積0.785mm2 の円形であり、その間隔は1m
mである。
照電極72とを形成する電極基板76に柔軟性のあるも
のを用いれば、電解銅メッキを行うメッキ槽内の色々な
箇所に、限界電流密度測定用試料電極を配置できるの
で、メッキ槽内の色々な箇所における限界電流密度の測
定が簡単に行える。また、作用電極71と参照電極72
とに白金を用いるので、限界電流密度を測定するときに
形成した表面の銅メッキ層を酸により溶解させることが
できる。従って、再利用が可能となり、複数の限界電流
密度測定用試料電極を用意しておかなくても、短い時間
間隔での定期的な限界電流密度の測定が容易になる。
ッキやけは被メッキ体であるプリント基板への銅イオン
の輸送力が、限界になってしまうことにより発生する。
この銅イオンの輸送は、ほとんどが対流と拡散とにより
行われる。対流とは電解液であるメッキ液が、強制的な
攪拌や温度差のために流動が起こることなどにより、反
応物質である銅イオンを含むメッキ液がプリント配線基
板表面近くまで輸送されることを総称している。また、
拡散とは、濃度の濃いところから薄いところに物質が移
動して、均一の濃度になろうとするときの輸送現象をい
う。従って、同一のメッキ液を同一温度で使用していれ
ば、限界電流密度の値はメッキ液の攪拌が大きくなるほ
ど高くなる。
は液の流れが一定にならず、濃度も分布を持つことにな
る。ここで、被メッキ体であるプリント配線基板表面で
の銅イオンの輸送状態を定量化できれば、すなわち限界
電流密度の値を定量化できれば、その値から反応物質の
濃度などの情報を得ることができる。すなわち、配線基
板表面での限界電流密度の分布状態を測定できれば、攪
拌によるメッキ液中の銅イオンの濃度分布を知ることが
でき、安定して良好な電解銅メッキ膜を形成するために
非常に有用である。
度の分布を測定する限界電流密度測定方法であり、図8
はこの限界電流密度測定方法を実現するための構成を示
す、メッキ槽7を正面からみた構成図である。同図にお
いて、81は実施例4の図7に示した限界電流密度測定
用試料電極であり、ガラスエポキシ基板16aに4枚取
り付けられている。また、82はマルチチャンネルポテ
ンシオスタット、83はマルチチャンネルファンクショ
ンジェネレータ、84はマルチチャンネルポテンシオス
タット82,マルチチャンネルファンクションジェネレ
ータ83を制御するコンピュータであり、他は図2と同
様である。なお、メッキ槽7を側面からみたときの構成
図である図8(b)に示すように、アノード8はメッキ
槽7内側面に2枚配置され、電極基板16aと平行にな
っている。
16aが両面に4枚ずつ合計8枚配置され、それぞれの
ガラスエポキシ基板16aに4枚の限界電流密度測定用
試料電極81が取り付けられており、限界電流密度の測
定箇所は合計32箇所となる。この実施例では、マルチ
チャネルポテンシオスタット82とマルチチャネルファ
ンクションジェネレータ83とを用いて、16個の限界
電流密度測定用試料電極81に対してそれぞれ同時に電
位走査を行い、その他は前述した実施例1と同様にして
限界電流密度の測定を行う。
81を用いれば、複数箇所の限界電流密度の測定が容易
に実現できる。また、図8に示すように限界電流密度測
定用試料電極81を複数配置して、それぞれの位置にお
ける限界電流密度を測定することで、この限界電流密度
の値の変化から、メッキ槽7内の異なる場所におけるメ
ッキ液6の攪拌による状態の変化(濃度分布)の様子が
定量的に把握できる。なお、上記実施例1〜6では、銅
の電解メッキにおけるメッキ液の場合について述べてき
たが、他のメッキ液にも適用できることはいうまでもな
い。
ば、稼動状態のメッキ槽内にある被メッキ物のメッキ面
と同様の状態に作用電極と参照電極とを配置しているの
で、稼動状態のメッキ槽内で、実際のメッキ状態に基づ
いた限界電流密度の測定が、メッキ液の攪拌状態に左右
されずに容易にできるという効果がある。また、メッキ
液中の複数の箇所の限界電流密度が容易に測定できると
いう効果がある。従って、メッキ液中の攪拌による濃度
分布の状態が把握できるようになる。
試料電極の構成を示す平面図である。
界電流を測定するため構成を示す構成図である。
る電流−電位曲線図である。
定用試料電極の構成を示す平面図である。
定用試料電極の構成を示す断面図と平面図である。
定用試料電極の構成を示す断面図と平面図である。
定用試料電極の構成を示す平面図である。
定法を説明するための構成図である。
示す平面図である。
示す平面図である。
電流測定の結果を示す電流−電位曲線図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 電解液中で被電解物質の電解還元または
酸化を行う作用電極と、 前記作用電極と同一面上に離れて形成され、前記作用電
極における電解反応による電位を測定するときの基準と
なる参照電極とを有することを特徴とする限界電流密度
測定用試料電極。 - 【請求項2】 電解液中で被電解物質の電解還元または
酸化を行う作用電極と、前記作用電極と同一面上に離れ
て形成され、前記作用電極における電解反応による電位
を測定するときの基準となる参照電極とを有する限界電
流密度測定用試料電極を用い、 前記参照電極の電位を測定対象の電解液から析出する被
電解物質の溶解電位とし、 前記作用電極の電位を前記参照電極の電位から一定の速
度で変化させて、前記電解液の限界電流密度を測定する
限界電流密度測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5033312A JP3063448B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 限界電流密度測定用試料電極および測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP5033312A JP3063448B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 限界電流密度測定用試料電極および測定方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06242052A true JPH06242052A (ja) | 1994-09-02 |
JP3063448B2 JP3063448B2 (ja) | 2000-07-12 |
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JP5033312A Expired - Lifetime JP3063448B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 限界電流密度測定用試料電極および測定方法 |
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JP (1) | JP3063448B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0780890A1 (fr) * | 1995-12-18 | 1997-06-25 | Commissariat A L'energie Atomique | Support pour dépÔt électrochimique |
JP2010513882A (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-30 | アレヴァ エンペー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 材料検査のために燃料棒被覆管を予備処理する方法 |
CN110565128A (zh) * | 2019-10-21 | 2019-12-13 | 深圳市正基电子有限公司 | 一种ic封装基板表面电镀铜均匀性的处理方法 |
JP2020193383A (ja) * | 2019-05-30 | 2020-12-03 | 長野県 | 電気ニッケルめっき液中の添加剤濃度推定方法 |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP5033312A patent/JP3063448B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
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EP0780890A1 (fr) * | 1995-12-18 | 1997-06-25 | Commissariat A L'energie Atomique | Support pour dépÔt électrochimique |
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JP2010513882A (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-30 | アレヴァ エンペー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 材料検査のために燃料棒被覆管を予備処理する方法 |
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