JPH06241997A - 光学的測定方法及びその装置 - Google Patents

光学的測定方法及びその装置

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JPH06241997A
JPH06241997A JP3207093A JP3207093A JPH06241997A JP H06241997 A JPH06241997 A JP H06241997A JP 3207093 A JP3207093 A JP 3207093A JP 3207093 A JP3207093 A JP 3207093A JP H06241997 A JPH06241997 A JP H06241997A
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JP
Japan
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light
pulse
light pulse
intensity
transmittance
Prior art date
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Pending
Application number
JP3207093A
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English (en)
Inventor
Toshiki Kasai
利記 河西
Eiji Nakagawa
栄治 中川
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料の光透過率、光透過速度、及び光透過率
に対する光強度依存性を簡便に測定することのできる測
定方法及びその装置を提供する。 【構成】 この光学的測定装置は、レーザ光用電源1、
レーザ光連続発振装置2、パルス発生器3及び光強度変
調器4を備えている。また、ミラー5、透過率可変フィ
ルタ6、シャッタ7及び分割ミラー8がこの順に設けら
れている。そしてここから先は2方向の光学系に分れ、
材料測定側の光学系には集光レンズ9、光透過性材料1
0、更に集光レンズ11、第1の受光手段である受光器
12がこの順に設けられており、他方の参照側の光学系
には集光レンズ13及び第2の受光手段であるが受光器
14が同じくこの順に設けられている。そして受光器1
2及び受光器14は、情報処理手段であるオシロスコー
プ15に接続してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を利用して光
透過性材料の特定波長における光透過率、光透過速度、
光透過率に対する光強度依存性を簡便に測定する方法及
びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光透過率を測定する方法及び装置につい
ては従来から種々のものが知られている。このなかでも
よく知られているのは自記分光光度計であり、この光度
計は、ハロゲンランプや重水素ランプからの白色光を対
象側と試料側とに分割照射し、試料側の透過光と対象側
の透過光との比から広い波長領域の光透過率を求めてい
る。
【0003】また、レーザ光を光源とする光透過率測定
装置も実用化されており、例えば、液晶材料の光透過率
測定装置として、連続発振レーザ、シャッタ、偏光子、
レンズ、検光子、コントローラ等を備えた液晶透過率測
定システム等が市販されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の自記分
光光度計については、光源が白色光であるために波長域
は広範に渡っており、また光強度が小さいために特定波
長の光透過率を精密に測定することはできなかった。
【0005】また、上記連続発振レーザを備えた液晶透
過率測定システムについては、レーザ光が連続光である
ために、光透過速度を測定することは不可能であり、更
に、光強度を変化させることができないため、光透過率
に対する光強度依存性を測定することも不可能であっ
た。
【0006】光透過性材料を素子化あるいはチップ化し
てその光機能性を活用するには、その材料の特定波長に
おける前記光透過速度あるいは光透過率に対する光強度
依存性を測定する必要がある。そのため従来は、高価な
パルスレーザと高速時間分解の分光器等とを組み合わせ
て測定していた。従って、装置の組み合わせが複雑であ
る上に測定方法も煩雑であった。
【0007】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点を解決するためになされたものであり、その目的
は、汎用の連続レーザ光を強度変調して光パルスとし、
この光パルスを利用して材料の光透過率、光透過速度、
及び光透過率に対する光強度依存性を簡便に測定するこ
とのできる測定方法及びその装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、レーザ光を照射して材料の特定波長における前
記光透過率及び光透過速度の測定を行う装置に関するも
のであって、この測定装置は、連続レーザ光を光源とす
る光パルスの発生手段と、この光パルスを2分割するた
めの光分割手段と、分割された一方の光パルスを前記材
料へ照射したときの透過光を検知する第1の受光手段
と、前記材料を透過させない他方の光パルスを検知する
第2の受光手段と、これら第1及び第2の受光手段から
得られた情報の処理手段とを有する。
【0009】また、本発明の前記光パルスの発生手段と
光分割手段との間に、光パルスの光強度の制御手段を更
に加えることによって、前記光透過率に対する光強度依
存性を測定することが可能となる。
【0010】
【作用】本発明においては、連続レーザ光を強度変調し
て光パルスとし、この光パルスを2分割し、一方の光パ
ルスは材料を透過させ、他方の光パルスは前記材料を透
過させずにそれぞれの受光量を測定し、これら2つの受
光量の比から前記材料の光透過率を求め、更に、前記材
料を透過させた光パルスの立ち上がり時間差から光透過
速度を求める。
【0011】また、本発明においては、前記光パルスの
光強度を変化させながら上記測定を行い、得られた2つ
の受光量の比から前記材料の光透過率に対する光強度依
存性を求める。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明に基づく光学的測定装置の構成の一例
を示すブロック図である。同図において、この光学的測
定装置は、連続レーザ光を発生させるレーザ光用電源1
及びレーザ光連続発振装置2と、上記連続レーザ光を光
パルスに変換するパルス発生器3及び光強度変調器4と
からなる光パルス発生手段を備えている。
【0013】また、上記光強度変調器4に続いて、光パ
ルスの方向を変えるためのミラー5、光パルスの光強度
の制御手段である透過率可変フィルタ6、シャッタ7及
び光パルスを2分割するための光分割手段である分割ミ
ラー8がこの順に設けられている。
【0014】上記分割ミラー8より先は2方向の光学系
に分れ、材料測定側の光学系には集光レンズ9、試料で
ある光透過性材料10、更に集光レンズ11、第1の受
光手段である受光器12がこの順に設けられており、他
方の参照側の光学系には集光レンズ13及び第2の受光
手段であるが受光器14が同じくこの順に設けられてい
る。そして受光器12及び受光器14は、情報処理手段
であるオシロスコープ15に接続してある。
【0015】次に、図1に基づいて、本発明に係る光透
過率、光透過速度、及び光透過率に対する光強度依存性
の測定方法を説明する。レーザ光連続発振装置2から出
射された連続発振レーザ光は光強度変調器4へ入り、こ
の光強度変調器4に連結されたパルス発生器3からのパ
ルス信号に応じて強度変調が行われパルス光となる。こ
の光のパルス幅は、光透過性材料10の光透過速度に応
じて(すなわち、光透過性材料10を透過したパルス光
に波形変化が現われる範囲で)任意に設定してよい。
【0016】上記によって得られたパルス光を、必要に
応じてミラー5で屈折させて透過率可変フィルタ6へ入
射させる。この透過率可変フィルタ6としては、例えば
NDフィルタ、すなわち、円盤状の光学ガラス板に、こ
の円盤を(例えば30°、90°等に)回転させること
によって透過したパルス光の強度を任意に変えられるよ
うに、クロム等の金属微粒子の膜厚を漸次変化させてコ
ーティングしたフィルタ等を使用することができる。但
し、この透過率可変フィルタ6は前記光強度依存性を測
定する際に必要なものであり、光透過率及び光透過速度
を測定する際には前記回転は行わず、一定の光強度を保
持させる。
【0017】透過率可変フィルタ6を出射したパルス光
は、シャッタ7を通過して分割ミラー8へ入射する。シ
ャッタ7は、パルス光による光透過性材料10の損傷を
防ぐためのものであり、常時は閉としておき、測定時に
はパルス周期の100倍程度の時間だけ開くようにす
る。また、分割ミラー8は光パルスを2分割するための
ものである。この分割の割合は1:1である必要はな
く、参照側のパルス光はそれほど強度が高くなくてもよ
い。
【0018】材料測定側のパルス光は、次に集光レンズ
9を通って光透過性材料10へ入射し、ここを透過した
後に集光レンズ11を通って受光器12へ入射する。集
光レンズ9及び集光レンズ11は、回折によって広がっ
た光パルスのスポットを絞り、光密度を高めることを目
的としている。
【0019】また、参照側のパルス光は、集光レンズ1
3で集束されて受光器14に入射される。そして、前記
受光器12および受光器14からの信号はオシロスコー
プ15へ入力され、パルス波形状の検出信号としてモニ
タされる。
【0020】図2は、本発明に基づく光透過率及び光透
過速度の測定結果を示すパルス波形の一例である。同図
において、上の波形は参照側の光パルス(以下、Aパル
スという)であり、下の波形は材料測定側の透過光パル
ス(以下、Bパルスという)である。これらの波形は、
波長632.8nmのHe−Neレーザを用いて300μ
secの光パルスを発生させ、光透過性材料10としてエ
リスロマイシン結晶を使用して得られたものである。
【0021】上記波形からこの波長における光透過率を
求めるには、下記の式 光透過率(%)=(Bパルス強度/Aパルス強度)×分
光比×100 によればよい。上記A及びBのパルス強度として、図2
に示す各光パルスの高さを使用することができる。これ
らパルスの高さは受光器12及び受光器14の受光量と
相関している。また、上記分光比は、分割ミラー8で分
割された光パルスの参照側強度と試料側強度との比、す
なわち(参照側強度/試料側強度)を表わす。
【0022】また、光透過速度を求めるには次のように
すればよい。すなわち図2に示すように、Aパルスは殆
ど垂直に立ち上がりすぐに最大強度に達するが、Bパル
スは垂直に立ち上がるものの途中から強度が伸びなくな
り、ある程度時間が経過した後に最大強度に達する。従
ってA及びBのパルスについて、立ち上がりから最大強
度に到達するまでの時間を測定し、下記の式 光透過速度(μsec/mm)=(tB−tA)/L によってこの波長における光透過速度を求めることがで
きる。但し、tA及びtBはA及びBパルスの上記最大強
度到達時間、Lは光透過性材料10の厚さである。
【0023】図3に、本発明に基づく光透過率に対する
光強度依存性測定の一例を示す。本発明でいう光強度依
存性とは、光透過率と光強度との相関性を意味する。こ
の例では、波長515nmのアルゴンイオンレーザを使
用し、光透過性材料10としてエオシン分散PVA(ポ
リビニルアルコール)薄膜を用いている。本図のグラフ
を作成するには、透過率可変フィルタ6を回転させて光
パルス強度を変化させながら、前記光透過率と同じ方法
で各光パルス強度における光透過率を求めてプロットす
ればよい。
【0024】図3によれば、この光透過性材料10は、
光強度が弱いうちは光強度依存性を示さないが、光強度
が0.5W/cm2付近を超えると飽和吸収状態とな
り、光透過率と相関性を持つようになることが分る。な
お、飽和吸収とは、基底状態にある光吸収性物質が光量
子(フォトン)を吸収して活性化され、励起状態になる
場合、基底状態にある分子の量と、励起状態にある分子
の量との比の変化によって光の吸収係数も変化する。そ
のため照射される光強度が強くなると、基底状態にある
分子数が相対的に減少して見掛け上の吸収が減少してく
る。この現象を飽和吸収と呼ぶ。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の光学的測
定方法によれば、光パルスを2分割し、一方の光パルス
は材料を透過させ、他方の光パルスは前記材料を透過さ
せずにそれぞれの受光量を測定し、これら2つの受光量
の比から前記材料の光透過率を求め、更に、前記材料を
透過させた光パルスの立ち上がり時間差から光透過速度
を求めるため、特定波長の光透過率及び光透過速度を精
密に測定することができる。
【0026】また、前記光パルスの光強度を変化させな
がら前記材料に照射すれば、上記の光透過率及び光透過
速度の測定と同様の方法によって、前記材料の光透過率
に対する光強度依存性を精密に測定することができる。
【0027】更に、本発明の測定装置は、連続レーザ光
を光源とする光パルスの発生手段と、この光パルスを2
分割するための光分割手段と、分割された一方の光パル
スを前記材料へ照射したときの透過光を検知する第1の
受光手段と、前記材料を透過させない他方の光パルスを
検知する第2の受光手段と、これら第1及び第2の受光
手段から得られた情報の処理手段とが連結されているた
め、前記材料の光透過率及び光透過速度の測定が容易で
ある。
【0028】また、前記光パルスの発生手段と光分割手
段との間に、光パルスの光強度の制御手段を更に加た本
発明の測定装置においては、光透過率に対する光強度依
存性を簡便に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく光学的測定装置の構成の一例を
示すブロック図
【図2】本発明に基づく光透過率及び光透過速度の測定
結果を示すパルス波形の一例
【図3】本発明に基づく光透過率に対する光強度依存性
測定の一例
【符号の説明】
1…光パルス発生手段(レーザ光用電源)、2…光パル
ス発生手段(レーザ光連続発振装置)3…光パルス発生
手段(パルス発生器)、4…光パルス発生手段(光強度
変調器)、5…ミラー、6…光強度制御手段(透過率可
変フィルタ)、7…シャッタ、8…光分割手段(分割ミ
ラー)、9,11,13…集光レンズ、10…光透過性
材料、12…第1の受光手段(受光器)、14…第2の
受光手段(受光器)、15…情報処理手段(オシロスコ
ープ)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続レーザ光を強度変調して光パルスと
    し、この光パルスを照射して材料の特定波長における光
    学的測定を行う方法であって、この測定方法は、前記光
    パルスを2分割し、一方の光パルスは前記材料を透過さ
    せ、他方の光パルスは前記材料を透過させずにそれぞれ
    の受光量を測定し、これら2つの受光量の比から前記材
    料の光透過率を求め、更に、前記材料を透過させた光パ
    ルスの立ち上がり時間差から光透過速度を求めることを
    特徴とする光学的測定方法。
  2. 【請求項2】 連続レーザ光を強度変調して光パルスと
    し、この光パルスの光強度を変化させながら材料に照射
    して特定波長の光学的測定を行う方法であって、この測
    定方法は、前記光パルスを2分割し、一方の光パルスは
    前記材料を透過させ、他方の光パルスは前記材料を透過
    させずにそれぞれの受光量を測定し、これら2つの受光
    量の比から前記材料の光透過率に対する光強度依存性を
    求めることを特徴とする光学的測定方法。
  3. 【請求項3】 レーザ光を照射して材料の特定波長にお
    ける光学的測定を行う装置であって、この測定装置は、
    連続レーザ光を光源とする光パルスの発生手段と、この
    光パルスを2分割するための光分割手段と、分割された
    一方の光パルスを前記材料へ照射したときの透過光を検
    知する第1の受光手段と、前記材料を透過させない他方
    の光パルスを検知する第2の受光手段と、これら第1及
    び第2の受光手段から得られた情報の処理手段とを有す
    ることを特徴とする光学的測定装置。
  4. 【請求項4】 レーザ光を照射して材料の特定波長にお
    ける光学的測定を行う装置であって、この測定装置は、
    連続レーザ光を光源とする光パルスの発生手段と、発生
    した光パルスの光強度の制御手段と、制御した光パルス
    を2分割するための光分割手段と、分割された一方の光
    パルスを前記材料へ照射したときの透過光を検知する第
    1の受光手段と、前記材料を透過させない他方の光パル
    スを検知する第2の受光手段と、これら第1及び第2の
    受光手段から得られた情報の処理手段とを有することを
    特徴とする光学的測定装置。
JP3207093A 1993-02-22 1993-02-22 光学的測定方法及びその装置 Pending JPH06241997A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012520994A (ja) * 2009-03-20 2012-09-10 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 体液測定用の試験要素と測定法
US11160645B2 (en) 2009-11-13 2021-11-02 Sonendo, Inc. Liquid jet apparatus and methods for dental treatments

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012520994A (ja) * 2009-03-20 2012-09-10 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 体液測定用の試験要素と測定法
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