JPH06241486A - Ptcヒータを用いる空気調和機およびその制御方法 - Google Patents

Ptcヒータを用いる空気調和機およびその制御方法

Info

Publication number
JPH06241486A
JPH06241486A JP5031750A JP3175093A JPH06241486A JP H06241486 A JPH06241486 A JP H06241486A JP 5031750 A JP5031750 A JP 5031750A JP 3175093 A JP3175093 A JP 3175093A JP H06241486 A JPH06241486 A JP H06241486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ptc heater
air conditioner
heater
fan
ptc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5031750A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Okabe
信也 岡部
Makoto Nagai
誠 長井
Toshiharu Sasaki
俊治 佐々木
Minetoshi Izushi
峰敏 出石
Hiroshi Takenaka
寛 竹中
Masahiro Ito
将弘 伊藤
Shigeaki Kuroda
重昭 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5031750A priority Critical patent/JPH06241486A/ja
Publication of JPH06241486A publication Critical patent/JPH06241486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 PTCヒータ1の最高出力を引き出すために
最適な配置を実現する構造を備え、部品の共用化により
コストダウンが可能なPTCヒータ1を用いる空気調和
機を提供する。 【構成】 熱交換器3,ターボファン4,水受け5,暖
房能力補助PTCヒータ1等を有するヒートポンプ形空
気調和機2において、熱交換器3とターボファン4との
間でターボファン4の接線方向に垂直となる位置または
その周辺にPTCヒータ1を設置する。また、ターボフ
ァン4からの風速が最も高く騒音の生じない範囲内で、
ターボファン4のできるだけ近くにPTCヒータ1を設
置する。 【効果】 PTCヒータ1の能力を最大限に引き出せ
る。補助ヒータ付きと補助ヒータ無し機種との基本的構
造の共用化が可能となり、コストダウンできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、暖房時のヒートポンプ
の能力を補助する電気加熱器としてPTCヒータを用い
る空気調和機に係り、特に、PTCヒータの能力を最適
に発揮させる設置位置と制御方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のヒートポンプ形空気調和機におい
て、その暖房時の能力を補助する電気加熱器としては、
温度が変化しても抵抗値がほとんど変わらないシーズヒ
ータ等の補助ヒータが用いられていた。この種のヒータ
が過熱状態になった場合、周りを取り囲んでいる断熱材
等が溶けるおそれがあった。その対策を種々施すと、コ
ストアップは避けられなかった。また、周りの温度が高
くても、補助ヒータスイッチが入っていれば、必ず発熱
するので、温度ヒューズを接続する等の配慮も必要とな
り、補助ヒータを備えていない形式の空気調和機とは異
なる設計をせざるを得ず、補助ヒータ以外の部分の共用
化が困難であり、この意味においても、コストダウンの
ネックとなっていた。
【0003】これに対して、PTC(Positive Temperat
ure Coefficient)ヒータいわゆるセラミックヒータは、
温度が上昇するにつれてその抵抗値が急激に高くなり、
発熱量が自動的に制限されるので、過熱の心配が根本的
に無いという利点があり、種々の機器に用いられてい
る。
【0004】ヒートポンプ形空気調和機においても、例
えば、実開昭59−193916号公報に記載のよう
に、ファンと熱交換器との間にPTCヒータを配置する
構造が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】PTCヒータは、シー
ズヒータ等の補助ヒータとは異なり、温度が低い状態で
すなわち高速の風を当てて熱を運び去るほど出力が増加
する特性を示す。したがって、従来技術による天井埋込
形空気調和機のPTCヒータは、ある程度の高出力を確
保するために、空気が速く流れる領域すなわちターボフ
ァンと熱交換器との間に設置されている。しかし、主に
組立て易さや設置スペース等の観点および対称性の確保
等の点から、ターボファンの回転の接線方向に略平行に
配置されていた。このように、接線方向に略平行に設置
されていたために、PTCヒータの最高出力を引き出す
等の課題からすれば、必ずしも最適な配置にはなってい
なかった。
【0006】また、PTCヒータを作動させると、圧縮
機の吐出圧力が上昇し、暖房サイクルが不安定になる問
題もあった。
【0007】本発明の目的は、PTCヒータの最高出力
を引き出す等のために最適な配置を実現する構造を備
え、部品の共用化によりコストダウンが可能なPTCヒ
ータを用いる空気調和機およびその制御方法を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、熱交換器およびファン等を有し暖房時の
能力を補助する電気加熱器としてPTCヒータを用いる
空気調和機において、ファンから熱交換器に向かう空間
内で、ファンの回転の接線方向に垂直となる位置にPT
Cヒータを前記接線に正対させて設置するPTCヒータ
を用いる空気調和機を提案するものである。
【0009】本発明は、また、上記目的を達成するため
に、熱交換器およびファン等を有し暖房時の能力を補助
する電気加熱器としてPTCヒータを用いる空気調和機
において、ファンから熱交換器に向かう空間内で、ファ
ンの回転の接線方向に垂直となる位置に要求される補助
出力に応じてPTCヒータを前記接線に傾けて設置する
PTCヒータを用いる空気調和機を提案するものであ
る。
【0010】本発明は、さらに、上記目的を達成するた
めに、熱交換器およびファン等を有し暖房時の能力を補
助する電気加熱器としてPTCヒータを用いる空気調和
機において、ファンから熱交換器に向かう空間内で、フ
ァンの回転の接線方向に垂直でない位置に要求される補
助出力に応じてPTCヒータを前記接線に正対させまた
は傾けて設置するPTCヒータを用いる空気調和機を提
案するものである。
【0011】複数のPTCヒータを有する場合は、上記
各構造を組み合わせると、ファンから前記熱交換器に向
かう空間内で、ファンの回転の接線方向に垂直となる位
置に一部のPTCヒータを前記接線に正対させて設置
し、ファンの回転の接線方向に垂直となる位置に要求さ
れる補助出力に応じて一部のPTCヒータを前記接線に
傾けて設置し、ファンの回転の接線方向に垂直でない位
置に要求される補助出力に応じて一部のPTCヒータを
接線に正対させまたは傾けて設置するPTCヒータを用
いる空気調和機も得られる。
【0012】いずれの場合も、騒音の生じない範囲内
で、PTCヒータをファンのできるだけ近くに設置する
ことができる。
【0013】また、ファンからの軸方向風速分布で最も
速い位置に前記PTCヒータの高さを設定することも可
能である。
【0014】空気調和機の室内機本体には、PTCヒー
タ設置位置にそれぞれ配置されるソケットを備え、PT
Cヒータには、ソケットに差し込まれるプラグを備える
ようにできる。
【0015】補助ヒータ付き空気調和機と補助ヒータ無
し空気調和機とで他の構成部分を共用化し、補助ヒータ
付き空気調和機のみに、PTCヒータまたはソケットを
空気調和機本体内に固定する取付台を備えるようにす
る。
【0016】いずれの場合も、PTCヒータの電源ケー
ブルおよびファンモータのケーブル等の配線をまとめか
つPTCヒータの高熱から保護する配線止めに、PTC
ヒータの方向に風の向きを変える風向板を備えることが
可能である。
【0017】本発明は、上記目的を達成するために、P
TCヒータの通電の有無を検出し通電されていないとき
に通常制御を継続し、通電されたときに圧縮機からの吐
出温度Tdが所定温度T1以上かどうかを検出し所定温度
T1以上でないときに前記通常制御を継続し、所定温度
T1以上のときに圧縮機からの吐出温度Tdの上昇を防止
する制御を一旦は中断し、圧縮機からの吐出温度Tdの
目標値を所定温度T1に所定の偏差ΔTを持たせた値(T
1+ΔTまたはT1−ΔT)に設定し直し、この温度(T1
+ΔTまたはT1−ΔT)に達するまでは吐出温度Td上
昇防止制御の中断を継続し、前記温度(T1+ΔTまたは
T1−ΔT)に達した段階でこの温度を目標値として吐出
温度Td上昇防止制御を再開するPTCヒータを用いる
空気調和機の制御方法を提案するものである。
【0018】本発明は、また、上記目的を達成するため
に、PTCヒータの通電の有無を検出し通電されていな
いときに通常制御を継続し、通電されたときに圧縮機か
らの吐出圧力Pdが所定圧力P1以上かどうかを検出し所
定圧力P1以上でないときに前記通常制御を継続し、所
定圧力P1以上のときにPTCヒータへの通電を一旦は
中断し、圧縮機からの吐出圧力Pdの目標値を所定圧力
P1に所定の偏差ΔPを持たせた値(P1−ΔPまたはP1
+ΔP)に設定し直し、この圧力(P1−ΔPまたはP1+
ΔP)に達するまではPTCヒータへの通電の中断を継
続し、前記圧力(P1−ΔPまたはP1+ΔP)に達した段
階でPTCヒータへの通電を再開し、圧縮機からの吐出
圧力Pdが所定圧力P1以上かどうかを検出する手順に戻
るPTCヒータを用いる空気調和機の制御方法を提案す
るものである。
【0019】なお、前記温度制御手順に続けて、前記圧
力制御手順を行なうこともできる。
【0020】
【作用】本発明においては、ファンから熱交換器に向か
う空間内で、ファンの回転の接線方向に垂直となる位置
にPTCヒータを前記接線に正対させて設置するので、
PTCヒータの能力を最大限に発揮させることができ
る。
【0021】ファンの回転の接線方向に垂直となる位置
にPTCヒータを前記接線に傾けて設置するか、ファン
の回転の接線方向に垂直でない位置に要求される補助出
力に応じてPTCヒータを前記接線に正対させまたは傾
けて設置した場合は、要求される補助出力に応じて実際
の出力を細かく設定できる。
【0022】特に、複数のPTCヒータを有する場合
は、上記各構造を組み合わせ、種々の配置が可能であ
り、実際の出力をより細かく設定できる。
【0023】いずれの場合も、騒音の生じない範囲内
で、PTCヒータをファンのできるだけ近くに設置する
と、最大限の出力を取り出すことができる。
【0024】また、ファンからの軸方向風速分布で最も
速い位置に前記PTCヒータの高さを設定することも好
ましい。
【0025】空気調和機の室内機本体には、PTCヒー
タ設置位置にそれぞれ配置されるソケットを備え、PT
Cヒータには、ソケットに差し込まれるプラグを備える
ようにすると、組立てや万が一の故障の際の部品の交換
が容易になる。
【0026】補助ヒータ付き空気調和機のみに、PTC
ヒータまたはソケットを空気調和機本体内に固定する取
付台を備えるようにすれば、補助ヒータ付き空気調和機
と補助ヒータ無し空気調和機とで他の構成部分を共用化
し、大幅なコストダウンが可能となる。
【0027】いずれの場合も、PTCヒータの電源ケー
ブルおよびファンモータのケーブル等の配線をまとめか
つPTCヒータの高熱から保護する配線止めに、PTC
ヒータの方向に風の向きを変える風向板を備え、風をよ
り有効に利用する。
【0028】本発明によれば、補助ヒータの通電の有無
と圧縮機の吐出温度,吐出圧力とに応じて、空気調和機
を通常制御の条件から条件を変更して制御するので、補
助ヒータに通電したことによる暖房サイクルの不安定さ
が無くなる。
【0029】
【実施例】次に、図1〜図12を参照して、本発明によ
るPTCヒータを用いる空気調和器の実施例を説明す
る。なお、ここでは、天井埋込形空気調和機に本発明を
適用した実施例について説明するが、本発明は、PTC
ヒータを用いていれば、天井埋込形の他に、天吊形,床
置形,壁掛形等の種々の形式の空気調和機にも適用可能
である。
【0030】本発明の実施例の説明に先立ち、従来の空
気調和機におけるPTCヒータの設置位置とその問題点
をより具体的に説明する。
【0031】図2は、PTCヒータではないシーズヒー
タ等の補助ヒータを用いる従来技術による天井埋込形空
気調和機の補助ヒータの設置位置の例を示す(A)平面
図,その(B)縦断面図,(C)平面図,その(D)縦断面図
である。天井埋込形空気調和機2は、一般に、ターボフ
ァン4の周囲に熱交換器3を配置し、熱交換器3の下端
付近に水受け5を配置して構成されている。PTCヒー
タではないシーズヒータ等の補助ヒータ6は、供給され
る電力により、その出力がほぼ一定となる特性を示すこ
とが知られている。したがって、PTCヒータではない
補助ヒータ6は、図2(A),(B)に示すように、熱交換
器3と空気調和機2の吹き出し口との間に設置しても、
図2(C),(D)に示すように、ターボファン4と熱交換
器3との間に設置してもよい。
【0032】図3は、従来技術による天井埋込形空気調
和機のPTCヒータの設置位置の一例を示す(A)平面
図,(B)縦断面図である。PTCヒータ1は、シーズヒ
ータ等の補助ヒータ6とは異なり、高速の風を当てるほ
ど出力が増加する特性を示す。そこで、PTCヒータ1
は、ある程度の高出力を確保するために、空気が速く流
れる領域すなわちターボファン4と熱交換器3との間に
設置する必要がある。図3に示した従来の空気調和機2
では、PTCヒータ1は、その考え方に従って、ターボ
ファン4と熱交換器3との間に設置されているが、主に
組立て易さや設置スペース等の観点および対称性の確保
等の点から、ターボファン4の回転の接線方向に略平行
に配置されていた。このように、接線方向に略平行に設
置されていたため、PTCヒータ1の最高出力を引き出
す等の課題からすれば、必ずしも最適な配置にはなって
いなかった。
【0033】図1は、本発明による天井埋込形空気調和
機の一実施例におけるPTCヒータの設置位置を示す
(A)平面図,(B)縦断面図である。既に述べたように、
PTCヒータ1は、高速の風を当てるほど、出力が増加
するので、本実施例のPTCヒータ1は、ターボファン
4の回転の接線方向に垂直となる位置またはその周辺に
設置されている。
【0034】図4は、PTCヒータの最適設置高さを示
す空気調和機の縦断面図である。ターボファンからの風
速は、空気調和機の高さ方向にも分布を持つので、図1
のように、ターボファン4の回転の接線方向に垂直とな
る位置またはその周辺に設置しても、高さ方向の位置も
最適化しないと、所望の発熱特性が得られない。そこ
で、本実施例においては、ターボファン4からの風速の
最も高い位置に合わせてPTCヒータ1を設置してあ
る。このようにすると、ターボファン4からの空気が最
も多くPTCヒータ1に当たり、PTCヒータ1の出力
を最大限に引き出すことができる。
【0035】図5は、PTCヒータ1のターボファン4
に対する各設置位置を示す平面図である。図6は、図5
の各PTCヒータ1の設置位置A,B,Cと出力との関
係を示す特性図である。図6から明らかなように、ター
ボファン4の回転の接線方向に垂直となる位置にPTC
ヒータ1を設置すると、出力が最も高くなる。
【0036】なお、最大出力が得られるPTCヒータの
設置位置を解明した本発明の考え方によれば、PTCヒ
ータ1の能力に十分な余裕がある場合は、所望の出力に
応じて、設置位置CにおいてPTCヒータ1を回動し設
置角度を調節できるようにするか、または、例えば図5
の設置位置AまたはBのように、設置位置を変え、ター
ボファン4の回転の接線方向に垂直でないように設定で
きるようにすることも可能である。さらに、設置高さ方
向についても、風速の最も高い位置ではなく、その周辺
や別の位置に設置することもできる。このようにする
と、PTCヒータ1を1種類に限定でき、その設置位置
または設置方向を変えるだけで、種々の出力要求に応ず
ることが可能となり、コストダウンに寄与できる。
【0037】一般に、騒音のピーク音は、〈ターボファ
ン回転数×ヒータ個数〉に対応して発生する。このピー
ク音を主体とする騒音を減少させるためには、ここでは
図示していないが、複数個のヒータの設置位置を上下左
右の非対称な位置とし、または不規則な位置とすること
も可能である。
【0038】図7は、空気調和機へのPTCヒータの組
込例を示す斜視図である。図7に示すように、複数個の
PTCヒータ1を取付台9によりひとまとめにすると、
据付作業が楽になる。また、補助ヒータ付き機種と補助
ヒータ無し機種とで、取付台9の設置の有無以外は、空
気調和機2のほとんどの部分の共用化を容易に実現で
き、大幅なコストダウンが可能となる。
【0039】図8は、PTCヒータとターボファンとの
間の距離を示す図である。PTCヒータ1とターボファ
ン4との間の最適な距離xは、PTCヒータ1の設置に
よる騒音の影響がなくなる範囲内で、ターボファン4に
できるだけ近い位置までの距離とする。ターボファン4
にできるだけ近い位置にPTCヒータ1を設置するの
は、ターボファン4に近いほど風が高速であるため、P
TCヒータ1の出力が上がるからである。
【0040】図9は、PTCヒータ1の取付台への接続
例を示す斜視図である。電源ソケットのようにワンタッ
チ接続できるようにする。このような構造の取付台を採
用すると、組立易くなり、コストダウンできるだけでな
く、万一故障したPTCヒータ1の交換作業も容易にな
る。なお、ソケット部分またはPTCヒータ1の根元部
分に回転方向の角度調整機構を設ければ、補助ヒータと
しての発熱量をより正確に設定できることになる。
【0041】図10は、風向板付配線通しを利用する配
線処理例を示す斜視図である。風向板付配線通し10
は、配線をまとめて通す機能を果たすとともに、他の方
向に通り過ぎようとする風をPTCヒータ1側に向ける
ので、PTCヒータ1の出力がさらに上がる。配線をま
とめて通す機能が無く単に風向をPTCヒータ1の方に
変えるのみの風向板を設置してもよいことは言うまでも
ない。
【0042】図11は、圧縮機の吐出温度の上昇に伴う
制御条件変更手順を示す図である。
【0043】通常状態で温度制御系が作動する温度T1
の設定をそのままにして、補助ヒータとしてのPTCヒ
ータ1に通電すると、圧縮機吐出温度TdがPTCヒー
タ1に通電しない場合と同じになるように、通常制御の
モードに固定されてしまって、暖房能力が十分に得られ
なかったり、不安定な暖房サイクル運転となり、PTC
ヒータ1に通電し、暖房能力を増大させる意味が無くな
る。この欠点を解消するため、図11に示した圧縮機の
吐出温度の上昇に伴う制御条件変更手順においては、圧
縮機の吐出温度の異常上昇を防止する制御条件を緩め、
暖房能力を増強している。
【0044】すなわち、ステップ111において、ヒー
タへの通電が開始されたかどうかを判定し、通電されて
いないときは、ステップ112の通常制御に移行する。
ステップ111において、通電されていると判定したと
きは、ステップ113において、圧縮機吐出温度Tdが
通常状態で温度制御系が作動する温度T1以上かどうか
を判定する。通常状態で温度制御系が作動する温度T1
よりも圧縮機吐出温度Tdが低い場合は、通常制御でも
補助ヒータによる暖房能力の増強の障害とはならないの
で、ステップ112の通常制御に移行する。ステップ1
13において、通常状態で温度制御系が作動する温度T
1よりも圧縮機吐出温度Tdが高くなれば、そのままで
は、通常状態で温度制御系が作動する温度T1が補助ヒ
ータによる暖房能力の増強の障害となるから、ステップ
114において、圧縮機吐出温度Tdによる吐出温度の
異常上昇防止制御を一旦停止する。ステップ115にお
いて、温度制御系の作動温度をΔTだけ上に設定し、T
1+ΔTを新たな目標温度として圧縮機吐出温度Tdの制
御を再開する。圧縮機吐出温度Tdが新たな目標温度T1
+ΔTに達しない限りは、ステップ114とステップ1
15との間を往復し、PTCヒータ1により、暖房能力
を増強する。やがて圧縮機吐出温度Tdが新たな目標温
度T1+ΔTに達したら、圧縮機吐出温度Tdによる制御
を再開し、ステップ115とステップ116との間を往
復する。
【0045】本実施例によれば、PTCヒータ1による
暖房能力増強時に、温度制御系の作動温度をΔTだけ上
に設定するので、通常の温度制御系の温度設定値T1
が、補助ヒータの動作の障害となることがなく、快適な
暖房効果が得られる。
【0046】図12は、圧縮機の吐出圧力の上昇に伴う
ヒータ制御条件変更手順を示す図である。通常、熱交換
器3の上流側すなわちファン4と熱交換器3との間に補
助ヒータ1を設置する場合、熱交換器3への通過空気温
度が上昇するため、圧縮機の吐出圧力や吐出温度が上昇
してしまい、圧縮機の吐出圧力異常上昇防止制御系が作
動して、暖房能力が十分に得られなかったり、不安定な
暖房サイクル運転となる。図12においては、吐出圧力
の上昇の際、ヒータの駆動を一旦停止させる制御方式を
導入し、安全で安定した暖房サイクル運転を実現してい
る。
【0047】すなわち、ステップ121において、ヒー
タへの通電が開始されたかどうかを判定し、通電されて
いないときは、ステップ122の通常制御に移行する。
ステップ121において、通電されていると判定したと
きは、ステップ123において、圧縮機吐出圧力Pdが
通常状態で圧力制御系が作動する圧力P1以上かどうか
を判定する。通常状態で圧力制御系が作動する圧力P1
よりも圧縮機吐出圧力Pdが低い場合は、通常制御でも
補助ヒータによる暖房能力の増強の障害とはならないの
で、ステップ122の通常制御に移行する。ステップ1
23において、通常状態で圧力制御系が作動する圧力P
1よりも圧縮機吐出圧力Pdが高くなれば、そのままで
は、高温かつ高圧の状態となるので、機器の安全を徹底
的に確保する意味で、ステップ124において、ヒータ
への通電を一旦停止する。ステップ125において、圧
力制御系の作動圧力をΔPだけ下に設定し、P1−ΔP
を新たな目標圧力として圧縮機吐出圧力Pdの制御を再
開する。圧縮機吐出圧力Pdが新たな目標圧力P1−ΔP
に下がらない限りは、ステップ124とステップ125
との間を往復し、圧力の低下を待つ。やがて圧縮機吐出
圧力Pdが新たな目標圧力P1−ΔPまで下がったら、ヒ
ータへの通電を再開し、ステップ123とステップ12
6との間を往復する。
【0048】図11の実施例においては温度をΔTだけ
高く設定し直し、図12の実施例においては圧力をΔP
だけ低く設定し直す手順について説明したが、それぞれ
の系統の仕様に応じて、温度をΔTだけ低く設定し直
し、圧力をΔPだけ高く設定し直す手順を採用すること
もできる。また、図11の制御手順と図12の制御手順
とを結合して実行することも可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、PTCヒータの設置位
置が最適化されるので、PTCヒータの出力を最大限に
引き出すことができる。また、PTCヒータの出力に十
分な余裕がある場合は、設置位置を故意に最適位置から
外して、所望の出力を引き出すこともできる。さらに、
補助ヒータ付きと補助ヒータ無しの機種で部品の共用化
ができ、補助ヒータを空気調和機に設置する時に組立易
くなるので、コストダウンとなり、メンテナンスも容易
になる。
【0050】加えて、ヒータ駆動時における圧縮機の吐
出圧力や吐出温度の上昇に伴う制御手順を組込むことに
より、暖房能力を落すことなく、安全かつ安定した暖房
サイクル運転を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるPTCヒータの設置位置を示す
(A)平面図および(B)縦断面図である。
【図2】従来技術によるPTCヒータの設置位置を示す
(A)平面図および(B)縦断面図である。
【図3】従来技術によるPTCヒータでない補助ヒータ
の設置位置を示す(A)平面図および(B)縦断面図,(C)
平面図および(D)縦断面図である。
【図4】PTCヒータの最適な設置高さを示す空気調和
機の縦断面図である。
【図5】PTCヒータのターボファンに対する各設置位
置を示す平面図である。
【図6】図5の各PTCヒータの設置位置と出力との関
係を示す特性図である。
【図7】空気調和機へのPTCヒータの組込例を示す斜
視図である。
【図8】PTCヒータとターボファンとの間の距離を示
す図である。
【図9】PTCヒータの取付台への接続例を示す斜視図
である。
【図10】風向板付配線通しを利用する配線処理例を示
す斜視図である。
【図11】圧縮機の吐出温度の上昇に伴う制御条件変更
手順を示す図である。
【図12】圧縮機の吐出圧力の上昇に伴うヒータ制御条
件変更手順を示す図である。
【符号の説明】
1 PTCヒータ 2 空気調和機 3 熱交換器 4 ターボファン 5 水受け 6 補助ヒータ 7 ベルマウス 8 天板 9 取付台 10 風向板付配線通し 11 配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出石 峰敏 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所清水工場内 (72)発明者 竹中 寛 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所清水工場内 (72)発明者 伊藤 将弘 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所清水工場内 (72)発明者 黒田 重昭 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所清水工場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器およびファン等を有し暖房時の
    能力を補助する電気加熱器としてPTCヒータを用いる
    空気調和機において、 前記ファンから前記熱交換器に向かう空間内で、前記フ
    ァンの回転の接線方向に垂直となる位置に前記PTCヒ
    ータを前記接線に正対させて設置することを特徴とする
    PTCヒータを用いる空気調和機。
  2. 【請求項2】 熱交換器およびファン等を有し暖房時の
    能力を補助する電気加熱器としてPTCヒータを用いる
    空気調和機において、 前記ファンから前記熱交換器に向かう空間内で、前記フ
    ァンの回転の接線方向に垂直となる位置に要求される補
    助出力に応じて前記PTCヒータを前記接線に傾けて設
    置することを特徴とするPTCヒータを用いる空気調和
    機。
  3. 【請求項3】 熱交換器およびファン等を有し暖房時の
    能力を補助する電気加熱器としてPTCヒータを用いる
    空気調和機において、 前記ファンから前記熱交換器に向かう空間内で、前記フ
    ァンの回転の接線方向に垂直でない位置に要求される補
    助出力に応じて前記PTCヒータを前記接線に正対させ
    または傾けて設置することを特徴とするPTCヒータを
    用いる空気調和機。
  4. 【請求項4】 熱交換器およびファン等を有し暖房時の
    能力を補助する電気加熱器として複数のPTCヒータを
    用いる空気調和機において、 前記ファンから前記熱交換器に向かう空間内で、前記フ
    ァンの回転の接線方向に垂直となる位置に一部の前記P
    TCヒータを前記接線に正対させて設置し、前記ファン
    の回転の接線方向に垂直となる位置に要求される補助出
    力に応じて一部の前記PTCヒータを前記接線に傾けて
    設置し、前記ファンの回転の接線方向に垂直でない位置
    に要求される補助出力に応じて一部の前記PTCヒータ
    を前記接線に正対させまたは傾けて設置することを特徴
    とするPTCヒータを用いる空気調和機。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
    のPTCヒータを用いる空気調和機において、 騒音の生じない範囲内で前記PTCヒータを前記ファン
    のできるだけ近くに設置することを特徴とするPTCヒ
    ータを用いる空気調和機。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項に記載
    のPTCヒータを用いる空気調和機において、 前記ファンからの軸方向風速分布で最も速い位置に前記
    PTCヒータの高さを設定することを特徴とするPTC
    ヒータを用いる空気調和機。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一項に記載
    のPTCヒータを用いる空気調和機において、 前記空気調和機の室内機本体が、前記PTCヒータ設置
    位置にそれぞれ配置されるソケットを備え、 前記PTCヒータが、前記ソケットに差し込まれるプラ
    グを備えたことを特徴とするPTCヒータを用いる空気
    調和機。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一項に記載
    のPTCヒータを用いる空気調和機において、 補助ヒータ付き空気調和機と補助ヒータ無し空気調和機
    とで他の構成部分を共用化し、 前記補助ヒータ付き空気調和機のみが、前記PTCヒー
    タまたは前記ソケットを前記空気調和機本体内に固定す
    る取付台を備えたことを特徴とするPTCヒータを用い
    る空気調和機。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか一項に記載
    のPTCヒータを用いる空気調和機において、 前記PTCヒータの電源ケーブルおよび前記ファンモー
    タのケーブル等の配線をまとめかつ前記PTCヒータの
    高熱から保護する配線止めが、前記PTCヒータの方向
    に風の向きを変える風向板を備えたことを特徴とするP
    TCヒータを用いる空気調和機。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか一項に記
    載のPTCヒータを用いる空気調和機の制御方法におい
    て、 前記PTCヒータの通電の有無を検出し通電されていな
    いときに通常制御を継続し、 通電されたときに圧縮機からの吐出温度Tdが所定温度
    T1以上かどうかを検出し所定温度T1以上でないときに
    前記通常制御を継続し、 所定温度T1以上のときに圧縮機からの吐出温度Tdの上
    昇を防止する制御を一旦は中断し、 圧縮機からの吐出温度Tdの目標値を前記所定温度T1に
    所定の偏差ΔTを持たせた値(T1+ΔTまたはT1−Δ
    T)に設定し直し、 当該温度(T1+ΔTまたはT1−ΔT)に達するまでは前
    記吐出温度Td上昇防止制御の中断を継続し、 前記温度(T1+ΔTまたはT1−ΔT)に達した段階で当
    該温度を目標値として前記吐出温度Td上昇防止制御を
    再開することを特徴とするPTCヒータを用いる空気調
    和機の制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし9のいずれか一項に記
    載のPTCヒータを用いる空気調和機の制御方法におい
    て、 前記PTCヒータの通電の有無を検出し通電されていな
    いときに通常制御を継続し、 通電されたときに圧縮機からの吐出圧力Pdが所定圧力
    P1以上かどうかを検出し所定圧力P1以上でないときに
    前記通常制御を継続し、 所定圧力P1以上のときに前記PTCヒータへの通電を
    一旦は中断し、 圧縮機からの吐出圧力Pdの目標値を前記所定圧力P1に
    所定の偏差ΔPを持たせた値(P1−ΔPまたはP1+Δ
    P)に設定し直し、 当該圧力(P1−ΔPまたはP1+ΔP)に達するまでは前
    記PTCヒータへの通電の中断を継続し、 前記圧力(P1−ΔPまたはP1+ΔP)に達した段階で前
    記PTCヒータへの通電を再開し、 前記圧縮機からの吐出圧力Pdが所定圧力P1以上かどう
    かを検出する手順に戻ることを特徴とするPTCヒータ
    を用いる空気調和機の制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の温度制御手順に続
    けて請求項11に記載の圧力制御手順を行なうことを特
    徴とするPTCヒータを用いる空気調和機の制御方法。
JP5031750A 1993-02-22 1993-02-22 Ptcヒータを用いる空気調和機およびその制御方法 Pending JPH06241486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5031750A JPH06241486A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 Ptcヒータを用いる空気調和機およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5031750A JPH06241486A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 Ptcヒータを用いる空気調和機およびその制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06241486A true JPH06241486A (ja) 1994-08-30

Family

ID=12339703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5031750A Pending JPH06241486A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 Ptcヒータを用いる空気調和機およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06241486A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004093006A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Toshiba Kyaria Kk 天井埋込型空気調和装置及びベルマウス
JP2013036720A (ja) * 2011-08-11 2013-02-21 Sharp Corp 空気調和機
CN109780637A (zh) * 2019-03-13 2019-05-21 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种加热组件、电加热装置和天花机
CN110131793A (zh) * 2019-06-25 2019-08-16 宁波奥克斯电气股份有限公司 辅助电加热装置及空调器
CN110145808A (zh) * 2019-06-24 2019-08-20 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种可折叠空调辅助电加热装置及空调
CN110145808B (zh) * 2019-06-24 2024-06-07 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种可折叠空调辅助电加热装置及空调

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004093006A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Toshiba Kyaria Kk 天井埋込型空気調和装置及びベルマウス
JP2013036720A (ja) * 2011-08-11 2013-02-21 Sharp Corp 空気調和機
CN109780637A (zh) * 2019-03-13 2019-05-21 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种加热组件、电加热装置和天花机
CN110145808A (zh) * 2019-06-24 2019-08-20 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种可折叠空调辅助电加热装置及空调
CN110145808B (zh) * 2019-06-24 2024-06-07 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种可折叠空调辅助电加热装置及空调
CN110131793A (zh) * 2019-06-25 2019-08-16 宁波奥克斯电气股份有限公司 辅助电加热装置及空调器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020197158A1 (en) Cooling device for projector
US6677562B2 (en) High-frequency heating apparatus and cooling system for magnetron-driving power supply utilized in the apparatus
US6366733B1 (en) Ceiling fan having one or more fan heaters
CA2599162A1 (en) Floor vent booster fan
JP2011112281A (ja) Ptcヒータの制御方法及び空気調和機
JPH06241486A (ja) Ptcヒータを用いる空気調和機およびその制御方法
CN105089943A (zh) 风力发电机组散热系统和风力发电机组
KR20150036890A (ko) 열선을 이용한 가스 온수기의 열교환기 동결방지장치
JP2001116318A (ja) ヒータ付き送風装置及び送風装置用の吹出口枠
JPH02146412A (ja) 送風機の制御装置
CN215982779U (zh) 一种风扇安装结构及取暖器
CN212362235U (zh) 风管机及空调机组
JP2016161206A (ja) 冷凍装置の熱源ユニット
CN210425436U (zh) 一种新型风幕机
JPH0979602A (ja) 空気調和機の室内ユニット
JP2000234807A (ja) 温風暖房機
JP3483014B2 (ja) 空調機の制御装置
JP3170846B2 (ja) 暖房装置
CN211819642U (zh) 一种具有温度调节功能的汽车发动机外壳
CN217388410U (zh) 一种电控一体式电机
CN209750150U (zh) 一种工作可靠的电吹风
JP2002267105A (ja) ボイラ自動制御装置
JP3202917B2 (ja) 温風暖房機
KR20230016351A (ko) 송풍장치
JPS61223448A (ja) 空気調和機