JPH06241410A - 給水加熱器水位制御装置 - Google Patents
給水加熱器水位制御装置Info
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- JPH06241410A JPH06241410A JP2951893A JP2951893A JPH06241410A JP H06241410 A JPH06241410 A JP H06241410A JP 2951893 A JP2951893 A JP 2951893A JP 2951893 A JP2951893 A JP 2951893A JP H06241410 A JPH06241410 A JP H06241410A
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- level control
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- Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 ウォ―タ―ハンマ―発生の原因となるドレン
配管内の気相部体積の発生を最小限に抑え、配管の保護
機能を高めた給水加熱器水位制御装置を提供する。 【構成】 発電プラントで給水加熱器ドレンを高位置に
ある低圧給水加熱器6へ排出する系統と復水器へ排出す
る系統とそれぞれの系統に設けられた水位調節弁を有す
る給水加熱器1の水位制御であって、低圧給水加熱器側
の水位調節弁上流側に設けられたドレン配管4内の流体
の圧力検出器16と温度検出器17の出力に基づいて、
水位制御の2つの操作端である低圧給水加熱器側と復水
器側の水位調節弁の操作を切替えることを特徴とする。
配管内の気相部体積の発生を最小限に抑え、配管の保護
機能を高めた給水加熱器水位制御装置を提供する。 【構成】 発電プラントで給水加熱器ドレンを高位置に
ある低圧給水加熱器6へ排出する系統と復水器へ排出す
る系統とそれぞれの系統に設けられた水位調節弁を有す
る給水加熱器1の水位制御であって、低圧給水加熱器側
の水位調節弁上流側に設けられたドレン配管4内の流体
の圧力検出器16と温度検出器17の出力に基づいて、
水位制御の2つの操作端である低圧給水加熱器側と復水
器側の水位調節弁の操作を切替えることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火力および原子力発電
プラントの給水加熱器の水位制御を行なう給水加熱器水
位制御装置に関する。
プラントの給水加熱器の水位制御を行なう給水加熱器水
位制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来技術におけるドレン系統を
含めた給水加熱器水位制御の構成図である。図4におい
て、給水加熱器1へは蒸気タ―ビン2からの抽気3およ
び、上流側の高圧給水加熱器(図示せず)からのドレン
が流出し、給水の加熱が行なわれる。給水加熱器1内に
溜まるドレンの排出は、ドレン配管4、低水位調節弁5
を経て低圧側の給水加熱器6へ排出する系統と、高水位
調節弁7を経て復水器(図示せず)へ排出する系統の2
つの系統により行なわれる。
含めた給水加熱器水位制御の構成図である。図4におい
て、給水加熱器1へは蒸気タ―ビン2からの抽気3およ
び、上流側の高圧給水加熱器(図示せず)からのドレン
が流出し、給水の加熱が行なわれる。給水加熱器1内に
溜まるドレンの排出は、ドレン配管4、低水位調節弁5
を経て低圧側の給水加熱器6へ排出する系統と、高水位
調節弁7を経て復水器(図示せず)へ排出する系統の2
つの系統により行なわれる。
【0003】給水加熱器1のドレン水位は低水位検出器
8と高水位検出器9により検出された、低水位検出信号
S1と高水位検出信号S2をもとにして、水位制御装置
10は、低水位調節弁5および高水位調節弁7に対して、
低水位調節弁開度信号S3および高水位調節弁開度信号
S4を出力し給水加熱器1のドレン水位が一定範囲内に
収まるよう制御を行なう。
8と高水位検出器9により検出された、低水位検出信号
S1と高水位検出信号S2をもとにして、水位制御装置
10は、低水位調節弁5および高水位調節弁7に対して、
低水位調節弁開度信号S3および高水位調節弁開度信号
S4を出力し給水加熱器1のドレン水位が一定範囲内に
収まるよう制御を行なう。
【0004】水位制御装置10では、低水位検出信号S1
と低水位設定値信号S5との偏差を演算器11で計算し、
その偏差が0となるようPI調節計13により低水位調節
弁開度信号S3の出力を行なう低水位調節弁の制御と、
高水位検出信号S2と高水位設定値信号S6との偏差を
演算器11で計算し、その偏差を0となるようPI調節計
14により高水位調節弁開度信号S4の出力を行なう高水
位調節弁の制御との独立した2つの制御系から成ってい
た。
と低水位設定値信号S5との偏差を演算器11で計算し、
その偏差が0となるようPI調節計13により低水位調節
弁開度信号S3の出力を行なう低水位調節弁の制御と、
高水位検出信号S2と高水位設定値信号S6との偏差を
演算器11で計算し、その偏差を0となるようPI調節計
14により高水位調節弁開度信号S4の出力を行なう高水
位調節弁の制御との独立した2つの制御系から成ってい
た。
【0005】通常の運転状態では、給水加熱器の水位
は、低水位検出器8の測定範囲にあるが、高水位検出器
9は検出水位範囲以下にあるために高水位検出信号S2
は最低水位のままである。そのため、通常運転中の給水
加熱器の水位制御は、低水位調節弁5のみで行なわれ、
高水位調節弁7は全閉のままである。
は、低水位検出器8の測定範囲にあるが、高水位検出器
9は検出水位範囲以下にあるために高水位検出信号S2
は最低水位のままである。そのため、通常運転中の給水
加熱器の水位制御は、低水位調節弁5のみで行なわれ、
高水位調節弁7は全閉のままである。
【0006】一方、プラント起動や停止などのように急
激な負荷の過渡変化が起こるときに、給水加熱器1側の
圧力が降下する場合がある。給水加熱器1のドレンを低
圧給水加熱器6へ流すためには、給水加熱器間の位置に
基づく水頭差以上の圧力差が給水加熱器1と低水位調節
弁5上流側との間には必要となるが、給水加熱器1の圧
力が下がると高位置にある低圧給水加熱器6へのドレン
の押し込み圧力が小さくなる。そして、低圧側の低水位
調節弁5の上流側の圧力が、ドレンの飽和圧力以下に下
がってきても、ドレン水から気相が発生するためドレン
水の飽和圧力以下には下がりにくくなるので、給水加熱
器1の圧力が降下しても低水位調節弁5上流側の圧力は
ドレンの飽和圧力以下には下がれないため、ついには水
頭差以上の圧力差を確保できずにドレンの排出ができな
くなる状態に達し、給水加熱器1のドレン水位の上昇を
招く。
激な負荷の過渡変化が起こるときに、給水加熱器1側の
圧力が降下する場合がある。給水加熱器1のドレンを低
圧給水加熱器6へ流すためには、給水加熱器間の位置に
基づく水頭差以上の圧力差が給水加熱器1と低水位調節
弁5上流側との間には必要となるが、給水加熱器1の圧
力が下がると高位置にある低圧給水加熱器6へのドレン
の押し込み圧力が小さくなる。そして、低圧側の低水位
調節弁5の上流側の圧力が、ドレンの飽和圧力以下に下
がってきても、ドレン水から気相が発生するためドレン
水の飽和圧力以下には下がりにくくなるので、給水加熱
器1の圧力が降下しても低水位調節弁5上流側の圧力は
ドレンの飽和圧力以下には下がれないため、ついには水
頭差以上の圧力差を確保できずにドレンの排出ができな
くなる状態に達し、給水加熱器1のドレン水位の上昇を
招く。
【0007】その結果、ドレン水位が高水位検出器9の
検出範囲まで上昇すると、高水位検出信号S2と高水位
設定値信号S6との偏差である高水位偏差信号S8が正
に転じる結果、PI調節計14による高水位調節弁開度信
号S4が出力されて、ドレン水は高水位調節弁7を通し
て復水器(図示せず)側へ排出され給水加熱器1のドレ
ン水位は、一定範囲以上には上昇しない。
検出範囲まで上昇すると、高水位検出信号S2と高水位
設定値信号S6との偏差である高水位偏差信号S8が正
に転じる結果、PI調節計14による高水位調節弁開度信
号S4が出力されて、ドレン水は高水位調節弁7を通し
て復水器(図示せず)側へ排出され給水加熱器1のドレ
ン水位は、一定範囲以上には上昇しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の水位制御装置により給水加熱器の水位は、低水位調節
弁5によるドレン排出が困難な場合でも一定範囲内に抑
えることが可能である。しかし、図1に示されるように
給水加熱器1と低圧給水加熱器6に高低差があり、ドレ
ン配管4の経路に立ち上がり部分が存在する場合には、
次のような運用上の問題がある。
の水位制御装置により給水加熱器の水位は、低水位調節
弁5によるドレン排出が困難な場合でも一定範囲内に抑
えることが可能である。しかし、図1に示されるように
給水加熱器1と低圧給水加熱器6に高低差があり、ドレ
ン配管4の経路に立ち上がり部分が存在する場合には、
次のような運用上の問題がある。
【0009】プラント負荷遮断発生時のように、給水加
熱器1の圧力が急降下するとドレン配管4内でドレンよ
り気相が発生し、低水位調節弁5に向かう立ち上がり配
管上部に気相が集積滞留し易く、その上給水加熱器1の
圧力降下により低圧給水加熱器6へのドレン排出が困難
になった後も、低水位調節弁5の開度は、水位制御装置
10が低水位検出信号S1と低水位設定値信号S5による
制御を行なっているため、水位上昇後の高水位調節弁7
による水位制御開始と負荷降下による給水加熱器1への
蒸気タ―ビン2からの抽気量、上流からの流入ドレン流
量減少によるアンバランスが給水加熱器1で積分される
結果、水位低下が生じるまで開いたままである。従っ
て、低圧給水加熱器6につながるドレン配管4の立ち上
がり部分に溜まっている高温のドレンより発生した気相
は開いたままの低水位調節弁5を通して低圧給水加熱器
6へ流入するため、気相の生成を促し、ますます立ち上
がり配管上部を占める気相部分の体積が大きくなる結果
となる。
熱器1の圧力が急降下するとドレン配管4内でドレンよ
り気相が発生し、低水位調節弁5に向かう立ち上がり配
管上部に気相が集積滞留し易く、その上給水加熱器1の
圧力降下により低圧給水加熱器6へのドレン排出が困難
になった後も、低水位調節弁5の開度は、水位制御装置
10が低水位検出信号S1と低水位設定値信号S5による
制御を行なっているため、水位上昇後の高水位調節弁7
による水位制御開始と負荷降下による給水加熱器1への
蒸気タ―ビン2からの抽気量、上流からの流入ドレン流
量減少によるアンバランスが給水加熱器1で積分される
結果、水位低下が生じるまで開いたままである。従っ
て、低圧給水加熱器6につながるドレン配管4の立ち上
がり部分に溜まっている高温のドレンより発生した気相
は開いたままの低水位調節弁5を通して低圧給水加熱器
6へ流入するため、気相の生成を促し、ますます立ち上
がり配管上部を占める気相部分の体積が大きくなる結果
となる。
【0010】その様な状態において、再併入などにより
負荷が上昇し給水加熱器1への抽気3や、上流の高圧給
水加熱器(図示せず)のドレンの流入が始まると、水位
が上昇と給水加熱器1の圧力が上昇し始め、低水位調節
弁5が開くとドレン水が低圧給水加熱器6側へ再び流れ
始める。
負荷が上昇し給水加熱器1への抽気3や、上流の高圧給
水加熱器(図示せず)のドレンの流入が始まると、水位
が上昇と給水加熱器1の圧力が上昇し始め、低水位調節
弁5が開くとドレン水が低圧給水加熱器6側へ再び流れ
始める。
【0011】このとき、勢いを付けて流れ始めたドレン
水が立ち上がり配管部分に滞留している気相部分を圧縮
しながら流れるためウォ―タ―ハンマ―を発生させる。
さらに、再び流れ始めるドレン水が給水加熱器1での熱
交換や配管からの放熱などにより冷えた状態にある場合
は、ドレン水が気相部と接触するときに凝縮を引き起こ
しハンマ―を一層助長することが経験されている。
水が立ち上がり配管部分に滞留している気相部分を圧縮
しながら流れるためウォ―タ―ハンマ―を発生させる。
さらに、再び流れ始めるドレン水が給水加熱器1での熱
交換や配管からの放熱などにより冷えた状態にある場合
は、ドレン水が気相部と接触するときに凝縮を引き起こ
しハンマ―を一層助長することが経験されている。
【0012】つまり、従来の水位制御装置では、負荷遮
断発生のような急激な給水加熱器1の圧力降下により低
水位調節弁5のドレン排出が困難になった状態でも、低
水位調節弁5は、水位変動が現れるまで長い時間がたた
ないと閉まらないために、立ち上がり配管上部の気相部
の占める体積を増大させ、再び低水位調節弁5にドレン
水が流れ始めるときに発生するウォ―タ―ハンマ―を大
きくし、配管に対し過度のハンマ―力を発生させるとい
った問題を生じていた。
断発生のような急激な給水加熱器1の圧力降下により低
水位調節弁5のドレン排出が困難になった状態でも、低
水位調節弁5は、水位変動が現れるまで長い時間がたた
ないと閉まらないために、立ち上がり配管上部の気相部
の占める体積を増大させ、再び低水位調節弁5にドレン
水が流れ始めるときに発生するウォ―タ―ハンマ―を大
きくし、配管に対し過度のハンマ―力を発生させるとい
った問題を生じていた。
【0013】そこで本発明においては、ウォ―タ―ハン
マ―発生の原因となるドレン配管内の気相部体積の発生
を最小限に抑え、配管の保護機能を高めた給水加熱器の
水位制御装置を提供することである。
マ―発生の原因となるドレン配管内の気相部体積の発生
を最小限に抑え、配管の保護機能を高めた給水加熱器の
水位制御装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の給水加熱器水位
制御装置は、発電プラントで給水加熱器ドレンを高位置
にある低圧給水加熱器へ排出する系統と復水器へ排出す
る系統とそれぞれの系統に設けられた水位調節弁を有す
る給水加熱器の水位制御であって、低圧給水加熱器側の
水位調節弁上流側に設けられたドレン配管内の流体の圧
力検出器と温度検出器の出力に基づいて、水位制御の2
つの操作端である低圧給水加熱器側と復水器側の水位調
節弁の操作を切替えることを特徴とする。
制御装置は、発電プラントで給水加熱器ドレンを高位置
にある低圧給水加熱器へ排出する系統と復水器へ排出す
る系統とそれぞれの系統に設けられた水位調節弁を有す
る給水加熱器の水位制御であって、低圧給水加熱器側の
水位調節弁上流側に設けられたドレン配管内の流体の圧
力検出器と温度検出器の出力に基づいて、水位制御の2
つの操作端である低圧給水加熱器側と復水器側の水位調
節弁の操作を切替えることを特徴とする。
【0015】
【作用】これにより、給水加熱器の圧力降下により高位
置にある水位調節弁へのドレン水の排出が途絶えても、
水位調節弁上流側のドレン水の気相の発生を従来に比べ
抑えることができる。
置にある水位調節弁へのドレン水の排出が途絶えても、
水位調節弁上流側のドレン水の気相の発生を従来に比べ
抑えることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。図1は
給水加熱器ドレン系統に本発明の給水加熱器水位制御装
置を適用した構成図である。
給水加熱器ドレン系統に本発明の給水加熱器水位制御装
置を適用した構成図である。
【0017】低水位調節弁5上流側のドレン配管に、圧
力検出器16および温度検出器17を設ける。圧力検出器16
および温度検出器17は、減圧沸騰検出器18に対して、圧
力検出信号S9と温度検出信号S10をそれぞれ出力す
る。減圧沸騰検出器19は、圧力検出信号S9および温度
検出信号S6を基にして、配管内のドレンが減圧による
沸騰を開始する条件にあるかを判定して、水位制御装置
10に対して沸騰検出信号S11を出力する。
力検出器16および温度検出器17を設ける。圧力検出器16
および温度検出器17は、減圧沸騰検出器18に対して、圧
力検出信号S9と温度検出信号S10をそれぞれ出力す
る。減圧沸騰検出器19は、圧力検出信号S9および温度
検出信号S6を基にして、配管内のドレンが減圧による
沸騰を開始する条件にあるかを判定して、水位制御装置
10に対して沸騰検出信号S11を出力する。
【0018】給水加熱器1に設けられた低水位検出器8
および高水位検出器9は、給水加熱器1の水位を検出
し、水位制御装置10に対してそれぞれ低水位検出信号S
1、高水位検出信号S2を出力する。
および高水位検出器9は、給水加熱器1の水位を検出
し、水位制御装置10に対してそれぞれ低水位検出信号S
1、高水位検出信号S2を出力する。
【0019】水位制御装置10においては、演算器11が低
水位検出信号S1と低水位設定値信号S5との偏差を計
算し低水位偏差信号S7を出力する。PI調節計13は、
低水位偏差信号S7のPI制御出力を低水位調節弁開度
信号S3として出力する。また、演算器12は高水位検出
信号S2と高水位設定値信号S6との偏差を計算し高水
位偏差信号S8を出力する。
水位検出信号S1と低水位設定値信号S5との偏差を計
算し低水位偏差信号S7を出力する。PI調節計13は、
低水位偏差信号S7のPI制御出力を低水位調節弁開度
信号S3として出力する。また、演算器12は高水位検出
信号S2と高水位設定値信号S6との偏差を計算し高水
位偏差信号S8を出力する。
【0020】切替スイッチ15は、沸騰検出信号S11に応
じて、低水位調節弁5上流のドレン水が沸騰開始条件の
とき低水位偏差信号S7を、それ以外のときは高水位偏
差信号S8を選択し出力する。PI調節計14は、切替ス
イッチ15が出力する水位偏差信号のPI制御出力を高水
位調節弁開度信号S4として出力する。
じて、低水位調節弁5上流のドレン水が沸騰開始条件の
とき低水位偏差信号S7を、それ以外のときは高水位偏
差信号S8を選択し出力する。PI調節計14は、切替ス
イッチ15が出力する水位偏差信号のPI制御出力を高水
位調節弁開度信号S4として出力する。
【0021】減圧沸騰検出器18において、低水位調節弁
5の上流側の圧力検出信号S9と、配管内のドレン水の
温度検出信号S10との比較により、低水位調節弁5上流
側のドレン管内の圧力がドレン水の飽和圧力まで下がる
とドレン水から気相を発生する可能性が高いので、沸騰
検出信号S11には沸騰検出が出力され、それ以外では沸
騰検出がされていない出力が行なわれる。
5の上流側の圧力検出信号S9と、配管内のドレン水の
温度検出信号S10との比較により、低水位調節弁5上流
側のドレン管内の圧力がドレン水の飽和圧力まで下がる
とドレン水から気相を発生する可能性が高いので、沸騰
検出信号S11には沸騰検出が出力され、それ以外では沸
騰検出がされていない出力が行なわれる。
【0022】水位制御装置10では、低水位調節弁5の開
度制御は従来技術と同様に低水位検出信号S1と低水位
設定値信号S5との偏差である低水位偏差信号S7が0
になるようPI制御がPI調節計13により行なわれる。
度制御は従来技術と同様に低水位検出信号S1と低水位
設定値信号S5との偏差である低水位偏差信号S7が0
になるようPI制御がPI調節計13により行なわれる。
【0023】一方高水位調節弁7は、前記減圧沸騰検出
器18より出力される沸騰検出信号S11に応じて、切替ス
イッチ15においてPI調節計14の入力信号が低水位偏差
信号S7あるいは高水位偏差信号S8に切り替えられる
ので、高水位調節弁7の開度制御は次のように切り替え
られる。 (1)沸騰を検出しない場合 高水位偏差信号S8によるPI制御により高水位一定の
制御。 (2)沸騰が検出された場合 低水位偏差信号S7によるPI制御により低水位一定の
制御。
器18より出力される沸騰検出信号S11に応じて、切替ス
イッチ15においてPI調節計14の入力信号が低水位偏差
信号S7あるいは高水位偏差信号S8に切り替えられる
ので、高水位調節弁7の開度制御は次のように切り替え
られる。 (1)沸騰を検出しない場合 高水位偏差信号S8によるPI制御により高水位一定の
制御。 (2)沸騰が検出された場合 低水位偏差信号S7によるPI制御により低水位一定の
制御。
【0024】その結果、沸騰が検出された場合には、弁
上流のドレンの沸騰によるドレン排出が困難になって低
水位調節弁5に代わって、高水位調節弁7による低水位
制御が行なわれるようになる。また、高水位調節弁7に
よるドレン排出が沸騰が検出される比較的早い時期より
行なわれるので、高水位検出器9の検出水位まで水位が
上昇するまでの遅れなしで、給水加熱器1の水位が下が
り、その結果低水位調節弁5の開度はPI調節計13によ
り絞り込まれる。
上流のドレンの沸騰によるドレン排出が困難になって低
水位調節弁5に代わって、高水位調節弁7による低水位
制御が行なわれるようになる。また、高水位調節弁7に
よるドレン排出が沸騰が検出される比較的早い時期より
行なわれるので、高水位検出器9の検出水位まで水位が
上昇するまでの遅れなしで、給水加熱器1の水位が下が
り、その結果低水位調節弁5の開度はPI調節計13によ
り絞り込まれる。
【0025】従って、水位制御に対して大きな影響を与
えずに、低水位調節弁5上流側のドレン配管4での減圧
沸騰による気相部分の発生を抑えることが可能となり、
ドレン配管4の立ち上がり部分上部の気相部体積を小さ
くすることができる。図2に本発明の減圧沸騰検出器18
の構成図を示す。
えずに、低水位調節弁5上流側のドレン配管4での減圧
沸騰による気相部分の発生を抑えることが可能となり、
ドレン配管4の立ち上がり部分上部の気相部体積を小さ
くすることができる。図2に本発明の減圧沸騰検出器18
の構成図を示す。
【0026】減圧沸騰検出器18は、圧力検出器16の圧力
検出信号S9と温度検出器17の温度検出信号S10を入力
信号とする。減圧沸騰検出器18には、入力された温度検
出信号S10を飽和圧力に換算する関数発生器19が設置さ
れる。関数発生器19により温度検出信号S6が飽和圧力
に換算され、その結果と圧力検出信号S9との差を計算
する演算器20が設置される。その演算結果を基に沸騰を
起こすか、起こさないかの論理結果(真/偽)の出力を
行なうための演算機21を設置される。最も簡単な演算器
21の出力のパタ―ンとして、以下の様なものが考えられ
る。 1F 飽和圧力−圧力検出信号 S5>=0 THEN 沸騰検出信号 S9=真 ELSE 沸騰検出信号 S9=偽 演算器21の出力を沸騰検出信号S11として、減圧沸騰検
出器18は、水位制御装置10に対して出力する。図3に、
本発明の水位制御装置10の構成図を示す。
検出信号S9と温度検出器17の温度検出信号S10を入力
信号とする。減圧沸騰検出器18には、入力された温度検
出信号S10を飽和圧力に換算する関数発生器19が設置さ
れる。関数発生器19により温度検出信号S6が飽和圧力
に換算され、その結果と圧力検出信号S9との差を計算
する演算器20が設置される。その演算結果を基に沸騰を
起こすか、起こさないかの論理結果(真/偽)の出力を
行なうための演算機21を設置される。最も簡単な演算器
21の出力のパタ―ンとして、以下の様なものが考えられ
る。 1F 飽和圧力−圧力検出信号 S5>=0 THEN 沸騰検出信号 S9=真 ELSE 沸騰検出信号 S9=偽 演算器21の出力を沸騰検出信号S11として、減圧沸騰検
出器18は、水位制御装置10に対して出力する。図3に、
本発明の水位制御装置10の構成図を示す。
【0027】水位制御装置10は、低水位検出器8からの
低水位検出信号S1と高水位検出器9からの高水位検出
信号S3および、前記減圧沸騰検出器18からの沸騰検出
信号S11を入力信号とする。水位制御装置10には、低水
位検出信号S1と低水位設定値信号S5との偏差を低水
位偏差信号S7として出力する演算器11が設置される。
低水位偏差信号S7を入力するPI調節計13が設置さ
れ、PI調節計13の出力信号には、バイアス信号S12を
加算する加算器22が設置され、その結果を低水位調節弁
開度指令信号S3として出力する。沸騰検出信号S11に
より、0%開度信号S13と−100%開度信号S14との
切替を行なう切替スイッチ23を設けて、スイッチの出力
側には変化率制限器24を設ける。そして、変化率制限器
24の出力信号をバイアス信号S12とする。
低水位検出信号S1と高水位検出器9からの高水位検出
信号S3および、前記減圧沸騰検出器18からの沸騰検出
信号S11を入力信号とする。水位制御装置10には、低水
位検出信号S1と低水位設定値信号S5との偏差を低水
位偏差信号S7として出力する演算器11が設置される。
低水位偏差信号S7を入力するPI調節計13が設置さ
れ、PI調節計13の出力信号には、バイアス信号S12を
加算する加算器22が設置され、その結果を低水位調節弁
開度指令信号S3として出力する。沸騰検出信号S11に
より、0%開度信号S13と−100%開度信号S14との
切替を行なう切替スイッチ23を設けて、スイッチの出力
側には変化率制限器24を設ける。そして、変化率制限器
24の出力信号をバイアス信号S12とする。
【0028】つぎに、高水位検出信号S2と高水位設定
値信号S6との偏差を高水位偏差信号S8として出力す
る演算器12を設置する。高水位偏差信号S8と低水位偏
差信号S7の信号を沸騰検出信号S11に応じて切り替え
て出力する切替スイッチ15を設置する。切替スイッチ15
の出力を入力とするPI調節計14を設置して、その出力
を高水位調節弁開度信号S4とする。そして、切替スイ
ッチ15の動作は、次の通りである。 1F 沸騰検出信号 S11が真 THEN 低水位偏差信号 S7 を出力する。 ELSE 高水位偏差信号 S8 を出力する。
値信号S6との偏差を高水位偏差信号S8として出力す
る演算器12を設置する。高水位偏差信号S8と低水位偏
差信号S7の信号を沸騰検出信号S11に応じて切り替え
て出力する切替スイッチ15を設置する。切替スイッチ15
の出力を入力とするPI調節計14を設置して、その出力
を高水位調節弁開度信号S4とする。そして、切替スイ
ッチ15の動作は、次の通りである。 1F 沸騰検出信号 S11が真 THEN 低水位偏差信号 S7 を出力する。 ELSE 高水位偏差信号 S8 を出力する。
【0029】ここでは、プラントの負荷遮断から再併入
の過程における減圧沸騰検出器18と水位制御装置10につ
いての作用を負荷遮断前、負荷遮断後、負荷再併入の3
つに分けて述べる。 (1)負荷遮断前の通常運転状態
の過程における減圧沸騰検出器18と水位制御装置10につ
いての作用を負荷遮断前、負荷遮断後、負荷再併入の3
つに分けて述べる。 (1)負荷遮断前の通常運転状態
【0030】減圧沸騰検出器18では、低水位調節弁5上
流側のドレン配管の圧力検出信号S9と関数発生器19に
より飽和圧力に換算された温度検出信号S10との偏差を
もとにして演算器21で比較が行なわれる。このとき、低
水位調節弁5上流側のドレン水は、給水加熱器1での熱
交換により過冷却の状態にあるため、給水加熱器1の圧
力よりドレン配管立ち上がり部分の水頭差分だけ低くな
っている圧力検出信号S9に対して、関数発生器19によ
る温度検出信号S10の飽和圧力への換算値は、十分なマ
―ジンがあるため、演算器20の出力は負となり、演算器
21より沸騰検出信号S11には”偽”の状態の出力が行な
われたままである。
流側のドレン配管の圧力検出信号S9と関数発生器19に
より飽和圧力に換算された温度検出信号S10との偏差を
もとにして演算器21で比較が行なわれる。このとき、低
水位調節弁5上流側のドレン水は、給水加熱器1での熱
交換により過冷却の状態にあるため、給水加熱器1の圧
力よりドレン配管立ち上がり部分の水頭差分だけ低くな
っている圧力検出信号S9に対して、関数発生器19によ
る温度検出信号S10の飽和圧力への換算値は、十分なマ
―ジンがあるため、演算器20の出力は負となり、演算器
21より沸騰検出信号S11には”偽”の状態の出力が行な
われたままである。
【0031】水位制御装置10において、低水位検出信号
S1と低水位設定値信号S5より演算器11で計算された
低水位偏差信号S7を入力とするPI調節計13の出力信
号は、加算器22でバイアス信号S12が加えられるが、”
偽”の状態を続けている沸騰検出信号S11に対して、切
替スイッチ23は0%開度信号S13が選択されているため
に、0%開度のバイアス信号S12が加算される。したが
って、低水位調節弁開度信号S3は、低水位偏差信号S
7を入力とするPI調節計13の出力そのままである。
S1と低水位設定値信号S5より演算器11で計算された
低水位偏差信号S7を入力とするPI調節計13の出力信
号は、加算器22でバイアス信号S12が加えられるが、”
偽”の状態を続けている沸騰検出信号S11に対して、切
替スイッチ23は0%開度信号S13が選択されているため
に、0%開度のバイアス信号S12が加算される。したが
って、低水位調節弁開度信号S3は、低水位偏差信号S
7を入力とするPI調節計13の出力そのままである。
【0032】また、切替スイッチ15においては、高水位
検出信号S2と高水位設定値信号S6をもとに演算器12
で偏差の計算が行なわれ、その結果である高水位偏差信
号S8と低水位偏差信号S7の2つの信号の内、”偽”
の状態にある沸騰検出信号S11に応じて高水位偏差信号
S8を選択し、出力する。高水位偏差信号S8は、負荷
遮断前の通常運転中には、負の値を持つ。なぜなら、通
常運転時の給水加熱器1の水位は、高水位検出器9の検
出範囲以下のレベルに低水位調節弁5により制御されて
いるため、高水位検出水位はS2は検出範囲の最小値の
ままであり、高水位設定値信号S6より小さいためであ
る。その結果、PI調節計14の出力は弁開度の下限値で
ある0%開度を高水位開度信号S4として出力する状態
にある。
検出信号S2と高水位設定値信号S6をもとに演算器12
で偏差の計算が行なわれ、その結果である高水位偏差信
号S8と低水位偏差信号S7の2つの信号の内、”偽”
の状態にある沸騰検出信号S11に応じて高水位偏差信号
S8を選択し、出力する。高水位偏差信号S8は、負荷
遮断前の通常運転中には、負の値を持つ。なぜなら、通
常運転時の給水加熱器1の水位は、高水位検出器9の検
出範囲以下のレベルに低水位調節弁5により制御されて
いるため、高水位検出水位はS2は検出範囲の最小値の
ままであり、高水位設定値信号S6より小さいためであ
る。その結果、PI調節計14の出力は弁開度の下限値で
ある0%開度を高水位開度信号S4として出力する状態
にある。
【0033】以上より、負荷遮断前の水位制御装置10
は、従来技術と同様に低水位検出信号S1を基にしたP
I制御により水位制御を行ない、高水位調節弁7に対し
て、全閉開度の指令のままである。 (2)負荷遮断発生以後 負荷遮断発生時には、給水加熱器1および低圧給水加熱
器6の加熱を行なう抽気3が止まるために、急激に給水
加熱器内の圧力は減少する。
は、従来技術と同様に低水位検出信号S1を基にしたP
I制御により水位制御を行ない、高水位調節弁7に対し
て、全閉開度の指令のままである。 (2)負荷遮断発生以後 負荷遮断発生時には、給水加熱器1および低圧給水加熱
器6の加熱を行なう抽気3が止まるために、急激に給水
加熱器内の圧力は減少する。
【0034】減圧沸騰検出器18への入力である圧力検出
信号S9は、給水加熱器1の圧力の減少に伴い、通常運
転時の値に比べて小さくなってくる。その結果、低水位
調節弁5に至るドレン配管の立ち上がり部分の水頭差に
より圧力が最も低くなる低水位調節弁5上流の圧力が最
初にドレンの飽和圧力に到達し、圧力検出信号S9と飽
和圧力に換算された温度検出信号S10との比較を行なう
演算器19の出力は、”偽”から”真”に沸騰検出信号S
11を変更する。
信号S9は、給水加熱器1の圧力の減少に伴い、通常運
転時の値に比べて小さくなってくる。その結果、低水位
調節弁5に至るドレン配管の立ち上がり部分の水頭差に
より圧力が最も低くなる低水位調節弁5上流の圧力が最
初にドレンの飽和圧力に到達し、圧力検出信号S9と飽
和圧力に換算された温度検出信号S10との比較を行なう
演算器19の出力は、”偽”から”真”に沸騰検出信号S
11を変更する。
【0035】水位制御装置10では、”真”となった沸騰
検出信号S11をもとに、切替スイッチ23が、0%開度信
号S13より−100%開度信号S14へ出力を選択する。
変化率制限器24は、0%信号より−100%信号へある
一定の変化率で緩やかにバイアス信号S12を変化させ、
低水位調節弁開度信号S3が急変しないようにする。加
算器22ではPI調節計13の出力と−100%開度に向か
って変化しているバイアス信号S12との和が取られるこ
とにより、低水位調節弁開度信号S3は、0%開度に向
かって絞り込まれる。
検出信号S11をもとに、切替スイッチ23が、0%開度信
号S13より−100%開度信号S14へ出力を選択する。
変化率制限器24は、0%信号より−100%信号へある
一定の変化率で緩やかにバイアス信号S12を変化させ、
低水位調節弁開度信号S3が急変しないようにする。加
算器22ではPI調節計13の出力と−100%開度に向か
って変化しているバイアス信号S12との和が取られるこ
とにより、低水位調節弁開度信号S3は、0%開度に向
かって絞り込まれる。
【0036】一方、切替スイッチ15は、”真”の状態に
変わった沸騰検出信号S11により、低水位偏差信号S7
を選択してPI調節計14に対して出力する。従って、高
水位調節弁開度信号S4は、給水加熱器1の低水位検出
信号S1が低水位設定値S5に一致するように制御され
る。
変わった沸騰検出信号S11により、低水位偏差信号S7
を選択してPI調節計14に対して出力する。従って、高
水位調節弁開度信号S4は、給水加熱器1の低水位検出
信号S1が低水位設定値S5に一致するように制御され
る。
【0037】負荷遮断後、給水加熱器1へ流入する抽気
3や上流の高圧給水加熱器(図示せず)からのドレンの
流量はほとんど0になるため、ある時間が経過すると水
位制御により高水位調節弁7も全閉状態となる。
3や上流の高圧給水加熱器(図示せず)からのドレンの
流量はほとんど0になるため、ある時間が経過すると水
位制御により高水位調節弁7も全閉状態となる。
【0038】以上より、負荷遮断後、低水位調節弁5上
流において、沸騰が検出されると低水位調節弁5は全閉
にまで絞り込まれ、高水位調節弁7は高水位偏差信号S
8より低水位偏差信号S7に基づく水位制御に切り替え
られる。その結果、低水位調節弁5が全閉になることに
より、低水位調節弁5を通して、飽和あるいは加熱状態
にあるドレンから発生した蒸気が低圧給水加熱器6へ抜
ける量を小さくでき、負荷遮断後に生成されるドレン配
管3の立ち上がり部分の気相部分の体積を小さくするこ
とができる。 (3)再併入後
流において、沸騰が検出されると低水位調節弁5は全閉
にまで絞り込まれ、高水位調節弁7は高水位偏差信号S
8より低水位偏差信号S7に基づく水位制御に切り替え
られる。その結果、低水位調節弁5が全閉になることに
より、低水位調節弁5を通して、飽和あるいは加熱状態
にあるドレンから発生した蒸気が低圧給水加熱器6へ抜
ける量を小さくでき、負荷遮断後に生成されるドレン配
管3の立ち上がり部分の気相部分の体積を小さくするこ
とができる。 (3)再併入後
【0039】再併入に伴いプラントの負荷が上昇する
と、負荷遮断後止まっていた給水加熱器に対する抽気3
やドレンの流入が始まるために、給水加熱器1および低
圧給水加熱器6の圧力も上昇し始め、ドレン配管4にも
ドレンが再び流れ始める。
と、負荷遮断後止まっていた給水加熱器に対する抽気3
やドレンの流入が始まるために、給水加熱器1および低
圧給水加熱器6の圧力も上昇し始め、ドレン配管4にも
ドレンが再び流れ始める。
【0040】減圧沸騰検出器18では、給水加熱器1の圧
力上昇により圧力検出信号S9も上昇し始めるので、つ
いには飽和圧力に換算した温度検出信号S10を上回る。
その結果、演算器21による沸騰検出信号S11の出力は”
真”から”偽”へと変化する。
力上昇により圧力検出信号S9も上昇し始めるので、つ
いには飽和圧力に換算した温度検出信号S10を上回る。
その結果、演算器21による沸騰検出信号S11の出力は”
真”から”偽”へと変化する。
【0041】水位制御装置10では、”偽”の状態に変化
した沸騰検出信号S11をもとに、切替スイッチ23は、−
100%開度信号S14より0%開度信号S13に出力を切
替える。変化率制限器24は、入力が−100%より0%
に変化した結果、バイアス信号S12をある一定変化率で
緩やかに−100%より0%開度信号へ変化させる。加
算器22は、PI調節計13の出力と0%に向かって変化し
ているバスアス信号S12との和を計算し、低水位調節弁
開度信号S3として出力するため、沸騰検出信号S9が
偽へ変化することで、低水位調節弁5の開度は、再び通
常運転中の低水位偏差信号S7によるPI制御に移行す
る。
した沸騰検出信号S11をもとに、切替スイッチ23は、−
100%開度信号S14より0%開度信号S13に出力を切
替える。変化率制限器24は、入力が−100%より0%
に変化した結果、バイアス信号S12をある一定変化率で
緩やかに−100%より0%開度信号へ変化させる。加
算器22は、PI調節計13の出力と0%に向かって変化し
ているバスアス信号S12との和を計算し、低水位調節弁
開度信号S3として出力するため、沸騰検出信号S9が
偽へ変化することで、低水位調節弁5の開度は、再び通
常運転中の低水位偏差信号S7によるPI制御に移行す
る。
【0042】一方、切替スイッチ15は、”偽”の状態の
沸騰検出信号S7に基づきPI調節計14の入力信号を低
水位偏差信号S7から高水位偏差信号S8へ切り替え
る。高水位調節弁7は、通常状態での高水位偏差信号S
8に基づいてPI調節計14より出力される高水位調節弁
開度信号S4に応じて操作される。
沸騰検出信号S7に基づきPI調節計14の入力信号を低
水位偏差信号S7から高水位偏差信号S8へ切り替え
る。高水位調節弁7は、通常状態での高水位偏差信号S
8に基づいてPI調節計14より出力される高水位調節弁
開度信号S4に応じて操作される。
【0043】負荷遮断から負荷再併入に至る場合を例に
取って述べた作用により、低位置にある給水加熱器より
高位置にある低圧給水加熱器へドレン排出をおこなう系
統を有する給水加熱器の水位制御において、負荷遮断時
のようにドレン配管での圧力降下が発生するとき低水位
調節弁の上流側ドレン配管内での気相発生の可能性を判
定し、その判断に基づいて、給水加熱器の水位制御を通
常の低水位調節弁による制御から、高水位調節弁による
制御に切り替えると同時に、低水位調節弁を全閉まで絞
り込む操作により、従来の水位制御方法に比べて、ドレ
ン排出が困難となる時点から短時間で低水位調節弁を全
閉状態とし、かつ高水位調節弁による水位制御に移行す
ることが可能となる。その結果、従来の水位制御装置に
比べてかなり早い時間より低水位調節弁から低圧給水加
熱器への蒸気の流出が0となるため、低水位調節弁上流
側でのドレン水の蒸発量を抑えることができるので、低
水位調節弁上流側のドレン配管内上部の気相部の体積を
小さくすることができる。
取って述べた作用により、低位置にある給水加熱器より
高位置にある低圧給水加熱器へドレン排出をおこなう系
統を有する給水加熱器の水位制御において、負荷遮断時
のようにドレン配管での圧力降下が発生するとき低水位
調節弁の上流側ドレン配管内での気相発生の可能性を判
定し、その判断に基づいて、給水加熱器の水位制御を通
常の低水位調節弁による制御から、高水位調節弁による
制御に切り替えると同時に、低水位調節弁を全閉まで絞
り込む操作により、従来の水位制御方法に比べて、ドレ
ン排出が困難となる時点から短時間で低水位調節弁を全
閉状態とし、かつ高水位調節弁による水位制御に移行す
ることが可能となる。その結果、従来の水位制御装置に
比べてかなり早い時間より低水位調節弁から低圧給水加
熱器への蒸気の流出が0となるため、低水位調節弁上流
側でのドレン水の蒸発量を抑えることができるので、低
水位調節弁上流側のドレン配管内上部の気相部の体積を
小さくすることができる。
【0044】その結果として、本実施例の効果は、再び
給水加熱器の圧力が上昇してドレン水が低水位調節弁を
通して低圧給水加熱器側へ流れ始めるときにドレン水が
配管上部の気相部を圧縮することにより発生するウォ―
タ―ハンマ―を小さくすることができ、配管や水位調節
弁に対する流体力を軽減することができる。
給水加熱器の圧力が上昇してドレン水が低水位調節弁を
通して低圧給水加熱器側へ流れ始めるときにドレン水が
配管上部の気相部を圧縮することにより発生するウォ―
タ―ハンマ―を小さくすることができ、配管や水位調節
弁に対する流体力を軽減することができる。
【0045】さらに、低水位調節弁上流側のドレン水の
状態が飽和液あるいは過熱液に到達し、調節弁によるド
レン排出が困難になった時点において、復水器への確実
なドレン排出が可能な高水位調節弁による水位制御に切
り替えるので、低水位調節弁のドレン排出能力の低下に
よる給水加熱器の水位上昇量を小さく抑えることが可能
な水位制御ができる。
状態が飽和液あるいは過熱液に到達し、調節弁によるド
レン排出が困難になった時点において、復水器への確実
なドレン排出が可能な高水位調節弁による水位制御に切
り替えるので、低水位調節弁のドレン排出能力の低下に
よる給水加熱器の水位上昇量を小さく抑えることが可能
な水位制御ができる。
【0046】以上述べた実施例では、給水加熱器の水位
制御について説明したが、例えば排熱回収ボイラで節炭
器を経た給水を高位置にある給水調節弁を通してボイラ
ドラムへ送水する系統のように圧力降下により気相を発
生し易い高温の水を高位置に送る系統で立ち上がり配管
上部に気相部を集積しやすく、調節弁に水が流れ始める
ときにウォ―タ―ハンマ―を発生し易い場合の調節弁の
制御に適用可能である。
制御について説明したが、例えば排熱回収ボイラで節炭
器を経た給水を高位置にある給水調節弁を通してボイラ
ドラムへ送水する系統のように圧力降下により気相を発
生し易い高温の水を高位置に送る系統で立ち上がり配管
上部に気相部を集積しやすく、調節弁に水が流れ始める
ときにウォ―タ―ハンマ―を発生し易い場合の調節弁の
制御に適用可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、給水加熱器の圧力降下
により高位置にある水位調節弁へのドレン水の排出が途
絶えても、水位調節弁上流側のドレン水の気相の発生を
従来に比べて抑えることができるので、再びドレン水が
水位調節弁を流れ始めるときに発生するウォ―タ―ハン
マ―の発生を軽減した給水制御装置が実現できる。
により高位置にある水位調節弁へのドレン水の排出が途
絶えても、水位調節弁上流側のドレン水の気相の発生を
従来に比べて抑えることができるので、再びドレン水が
水位調節弁を流れ始めるときに発生するウォ―タ―ハン
マ―の発生を軽減した給水制御装置が実現できる。
【図1】本発明の一実施例示す構成図
【図2】本発明の減圧沸騰検出器の構成図
【図3】本発明の水位制御装置の構成図
【図4】従来例を示す構成図
1…給水加熱器 2…蒸気タ―ビン 3…抽気 4…ドレン配管 5…低水位調節弁 6…低圧給水加熱器 7…高水位調節弁 8…低水位検出器 9…高水位検出器 10…水位制御装置 11,12…演算器 13,14…PI調節計 15…切替スイッチ 16…圧力検出器 17…温度検出器 18…減圧沸騰検出器 19…関数発生器 20,21…演算器 22…加算器 23…切替スイッチ
Claims (1)
- 【請求項1】 発電プラントで給水加熱器ドレンを高位
置にある低圧給水加熱器へ排出する系統と復水器へ排出
する系統とそれぞれの系統に設けられた水位調節弁を有
する給水加熱器の水位制御において、低圧給水加熱器側
の水位調節弁上流側に設けられたドレン配管内の流体の
圧力検出器と温度検出器の出力に基づいて、水位制御の
2つの操作端である低圧給水加熱器側と復水器側の水位
調節弁の操作を切替えることを特徴とする給水加熱器水
位制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2951893A JPH06241410A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 給水加熱器水位制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2951893A JPH06241410A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 給水加熱器水位制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06241410A true JPH06241410A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12278329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2951893A Pending JPH06241410A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 給水加熱器水位制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06241410A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101463516B1 (ko) * | 2007-07-02 | 2014-11-20 | 가부시키가이샤 이시노 세이사쿠쇼 | 반송 장치 |
CN113237050A (zh) * | 2021-05-14 | 2021-08-10 | 西安热工研究院有限公司 | 一种基于数据模型高压加热器自动暖管系统及方法 |
-
1993
- 1993-02-19 JP JP2951893A patent/JPH06241410A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101463516B1 (ko) * | 2007-07-02 | 2014-11-20 | 가부시키가이샤 이시노 세이사쿠쇼 | 반송 장치 |
CN113237050A (zh) * | 2021-05-14 | 2021-08-10 | 西安热工研究院有限公司 | 一种基于数据模型高压加热器自动暖管系统及方法 |
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