JPH06240643A - ダムの土砂排出専用水路のライニング構造、該ライニング工法およびライニング材 - Google Patents

ダムの土砂排出専用水路のライニング構造、該ライニング工法およびライニング材

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JPH06240643A
JPH06240643A JP3192493A JP3192493A JPH06240643A JP H06240643 A JPH06240643 A JP H06240643A JP 3192493 A JP3192493 A JP 3192493A JP 3192493 A JP3192493 A JP 3192493A JP H06240643 A JPH06240643 A JP H06240643A
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concrete
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sediment
lining
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Mamoru Kitamura
守 北村
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DEKIYAMA KOZAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯水池に堆積した土砂を放水と共に排出する
ダムにおいて、土砂流により水路の底面および側面に摩
耗損傷が生じるのを抑制する。 【構成】 排出土砂流により損傷を受ける水路14の側
壁面および底壁面に、石英岩あるいは/および花こう岩
からなる硬質超耐摩耗岩石21をライニングしている。
該ライニング用岩石としては石英岩の一種であるホルン
フェルスが最も好ましい。また、複数個の岩石21を一
体としたブロック22、23として予め設けておき、該
ブロックを現場施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダムの土砂排出専用水
路のライニング構造、該ライニング工法およびライニン
グ材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダムの貯水池に土砂が堆積することは避
けられないことで、通常、ダム建設時に設計される堆砂
容量は原則として100年間に溜まる推定堆砂量とされ
ている。しかしながら、立地環境条件上、上記容量を満
たすことが不可能が場合が多い。その対策として、貯水
池に流入して堆積した土砂を積極的に排出する方法が提
案されている。
【0003】上記貯水池に堆積した土砂を排出する方法
は、水の流れが土砂を運ぶ力を利用しており、原理的に
は、図16に示すように、貯水池1の下流側に、貯水池
1内の水を放流する放流用水門2と、流水と共に貯水池
に溜まった土砂を吐き出す土砂吐き用水門3との2つの
水門を設置している。
【0004】貯水池1の内部に溜まった土砂を排出に
は、まず、図16(A)に示すように、洪水の後などに、
上段の放流用水門2を開いて貯水池1内の水を排出し、
よって、貯水池1内に溜まっている土砂を排出するため
に大きな揚流力を生み出させる。ついで、図16(B)に
示すように、下段の土砂吐き用水門3を開いて、流水と
共に土砂を排出する。土砂排出後は図16(C)に示すよ
うに、水門2、3を閉じる。尚、図16では水門2と3
は同一箇所に設置されているように図示されているが、
水門2、3は貯水池1と連続した夫々別の水路に設けて
おり、土砂吐き用水門3を設けた水路は土砂排出専用水
路5となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記土砂排出専用水路
5では、上流側の貯水池1から上記土砂吐き用水門3の
設置部を介して、下流側に設置した流れを弱めるための
溜池4までの間の水路底壁面および両側壁面全体をコン
クリートで固めている。
【0006】上記水路5のコンクリートからなる底壁面
および側壁面は、排砂時に放流と共に排出される土砂に
より、かなりの損傷を受けることとなり、その結果、放
流設備の耐用年数が低下する。また、損傷を受けると美
観を損ない、近時、景観地としての価値の出ているダム
設備において問題となる。
【0007】上記した水路5の土砂流れによる損傷を防
止するためには、水路底壁面および側壁面に耐摩耗材に
よるライニングを施す必要がある。該ライニング材とし
て耐摩耗性に優れた金属板を用いることが考えられる
が、数十年単位で計算する必要がある耐摩耗性の点で不
十分であり、しかも、金属板では錆が発生すると共に損
傷により凹凸や歪みが発生する。さらに、金属板では太
陽光線に対して反射光が発生する問題もある。
【0008】本発明は、上記した点に鑑みてなされたも
ので、上記排砂用の専用水路において、耐摩耗性に優
れ、錆や反射光を発生しないライニング材を用いて、問
題点を解決すると共に、簡単かつ確実に基礎コンクリー
トにライニング出来るライニング工法および、優れた特
性を有するライニング材を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、貯水池の下流側に土砂吐き用水門を設け
て、貯水池の水を放流して貯水池に堆積している土砂を
水流により排出する排砂専用水路を設けたダムにおい
て、上記貯水池から下流の溜池までの土砂排出専用水路
の土砂流で損傷を受ける水路底壁面および側壁面の基礎
コンクリートの表面に、石英岩あるいは/および花こう
岩からなる硬質超耐摩耗岩石をライニングしていること
を特徴とするダムの土砂排出水路のライニング構造を提
供するものである。
【0010】上記硬質超耐摩耗岩石をライニングする箇
所は、少なくとも、土砂吐き用水門から溜池までの土砂
排出専用水路および土砂排出専用水路の貯水池側に設け
た越流用突出部の表面である。上記硬質超耐摩耗岩石と
しては、特に、石英岩の一種であるホルンフェルスが好
適に用いえられる。また、該硬質超耐摩耗岩石は、複数
個の岩石を所定サイズのブロックとして予め形成してい
ることが好ましい。
【0011】さらに、本発明は、上記複数の硬質超耐摩
耗岩石を並列に一体に固着すると共に裏面側にコンクリ
ート層を固着し、該コンクリート層よりアンカーボルト
が突出しているブロックを設けておく一方、水路側壁面
の基礎コンクリートからもアンカーボルトを突設してお
き、上記ブロックを基礎コンクリートから所定の隙間を
あけて積み上げ、該隙間に対向して突設している上記ア
ンカーボルトを鉄筋で連結し、その後、上記隙間にコン
クリートを流し込んでブロックを基礎コンクリートの表
面に固定することを特徴とする水路側壁面のライニング
工法を提供するものである。
【0012】さらに、本発明は、上記複数の硬質超耐摩
耗岩石を並列に一体に固着すると共に裏面側にコンクリ
ート層を固着し、該コンクリート層の表面に凹凸部を設
けておく一方、水路底壁面の基礎コンクリートの上面に
樹脂モルタルあるいはセメントモルタルを敷き詰めた
後、その硬化前に上記ブロックをその凹凸部を上記樹脂
モルタルあるいはセメントモルタル面に接触固着させて
敷設することを特徴とする水路底壁面のライニング工法
を提供するものである。
【0013】さらにまた、本発明は、上記水路の側壁面
および底壁面にライニングするライニング材として、複
数個の硬質超耐摩耗岩石を表面側に並置し、その隙間を
充填した目地剤により一体に固着すると共に、上記各硬
質超耐摩耗岩石より突設させたアンカーボルトとこれら
アンカーボルトを連結した鉄筋を埋設した状態でコンク
リート層を上記硬質超耐摩耗岩石の裏面側に一体に固着
して設けていることを特徴とするライニング材を提供す
るものである。
【0014】水路側壁面にライニングする上記ブロック
は、上記鉄筋に連結したアンカーボルトを上記コンクリ
ート層の表面より突出させている。一方、水路底壁面に
ライニングする上記ブロックは、コンクリート層の表面
に凹凸部を設けている。
【0015】
【作用】本発明では、土砂流れにより損傷を受ける水路
の底壁面および側壁面に、ホルンフェルス等からなる硬
質超耐摩耗岩石をライニングするため、土砂流れにより
損傷を受けにくく、かつ、岩石であるため、錆が発生し
ないと共に、太陽光線に対して反射光が発生することも
ない。
【0016】さらに、ライニングする岩石を複数個固着
して所要サイズのブロックとしていると共に、該ブロッ
クよりアンカーボルトを突設したり、あるいは表面を断
面波形状としているため、該ブロックの施工を簡単に行
うことが出来ると共に、水路側壁面および底壁面の基礎
コンクリートに確実に固定することが出来る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例のより詳細
に説明する。図1は排砂専用設備の全体を示し、10は
貯水池、12A、12Bは土砂吐き用水門、13は溜池
である。上流側の貯水池10から下流側の溜池13まで
の土砂排出専用水路(以下、水路と略す)14は、上流側
より下流側の土砂吐き用水門12Bの下流側地点Pまで
は2つに分かれた分岐水路14a、14bからなり、地
点Pから溜池13までは1本の合流水路14cとしてい
る。また、上流の土砂吐き用水門12Aの設置位置から
上記地点Pまでは水門用等の建屋11を備え、当該部分
の水路14は暗渠となっており、地点Pから下流の合流
水路14cはオープンカットで上方が開放されている。
上記水路14の上端の貯水池10側には図1および図1
4に示すように底壁部から突出した流入部越流用突出部
18が設けられている。尚、図2は図1のII−II線断面
図で、上流側の土砂吐き用水門12Aを示している。
【0018】上記水路14は、その底壁面および両側壁
面をコンクリートで固められており、土砂流によるコン
クリートの損傷が問題となるのは、下流側の土砂吐き用
水門12Bから溜池13までの間の水路であり、特に、
暗渠の部分は損傷が生じても景観を損なわず、かつ、反
射光の発生もないため、問題は少ない。それに対して、
オープンカットの合流水路14cでは特に上記した問題
が生じる。
【0019】よって、上記オープンカットの合流水路1
4cでは、図3に示すように、底壁部14c−1、側壁
部14c−2、14c−3の基礎コンクリート20の表
面に硬質超耐摩耗岩石21(以下、 岩石21と略す)から
なるライニング材を敷設している。
【0020】上記岩石21として、耐摩耗性に優れると
共に硬度を有する変成岩の一種であるホルンフェルスお
よび火成岩の一種である花こう岩が好適に用いられる。
特に、ホルンフェルスは花こう岩の4倍の耐摩耗性およ
び硬度を有し、ライニング材として用いるのに最も好ま
しい。
【0021】上記ホルンフェルスの成分は表1に示す通
りである。尚、試料のホルンフェルスは出来山産のホル
ンフェルスを用いている。尚、表1において、D−1〜
D−10は各試料番号を示し、10個の試料について夫
々の成分比を測定したものである。
【0022】
【表1】
【0023】また、上記試料のホルンフェルスの各物性
は、下記の表2に示す通りである。表2に示すように、
特に、圧縮強度が2259kgf/cm2と非常に高いと共
に、水流および土砂流れに対して強い耐性を有する特性
を備えており、よって、上記水路14の底壁面および側
壁面へのライニング材として優れたものである。該ホル
ンフェルスの摩耗量は、年間で推定7mm程度であり、 よ
って、 少なくとも、34年の耐用年数を有するものであ
る。
【0024】
【表2】
【0025】水路14の底壁面および側壁面にライニン
グする岩石21は、岩石を1個ずつ現場施工でライニン
グすることは可能であるが、図4(A)〜(E)に示すよう
に、多数の岩石21を1つの所要形状の側壁面用ブロッ
ク22および底壁面用ブロック23に予め形成してお
き、これらブロック22、23を現場施工で敷設してい
る。
【0026】上記ブロック22、23の製造は、図5に
示すように、まず、各岩石21にアンカーボルト用の穴
21aを設け、該穴21aにアンカーボルト25を圧入
し、ついで、接着剤を注入して固定し、、岩石21より
アンカーボルト25を突出させた状態としている。
【0027】ついで、図6に示すように、上記アンカー
ボルト25を突設した岩石21を所要形状とした銅製型
枠30へ挿入して一列に並設する。その後、並設した岩
石21の隙間に樹脂ペースト製の接着剤からなる目地材
26を流し込んで一体に固着する。上記目地材26とし
ては、主剤としてエポキシ樹脂を用い、硬化剤としてシ
リコーン変性ポリマーを用い、エポキシ樹脂とシリコー
ン変成ポリマーとを1:2の重量比で混合したもので、
硬化後ゴム弾性体となるものが好適に用いられる。尚、
上記エポキシ系接着剤にかえて、樹脂モルタルを使用し
ても良い。
【0028】また、上記目地材26が硬化する前に、図
15に示すように、表面側に先端が露出するようにメス
ネジ筒36を埋設している。該メスネジ筒36はブロッ
ク22、23を現場施工する時にフック取付用となるも
のである。
【0029】上記のように型枠30内で規定のサイズに
合わせて岩石21を並べて目地材26を流し込んで一体
に固着した状態が図7に示すものである。ついで、上記
一体の固着した岩石21より夫々突出しているアンカー
ボルト25に鉄筋27を連結して配筋する。
【0030】ついで、側壁面側のブロック22を製造す
る場合は、図8に示すように、鉄筋27に更にアンカー
ボルト28を一端を固着して、アンカーボルト28を突
出させる。この状態で、高強度のコンクリート29を型
枠30に流し込み、コンクリート29の表面より上記ア
ンカーボルト28を所定長さ突出させておく。上記コン
クリート29が硬化した後、型枠30を取り外すと、図
9に示す側壁面側のブロック22が完成する。該ブロッ
ク22は図示のように、 コンクリート29を固着した裏
面側にアンカーボルト28が所要間隔をあけて突出した
状態となっている。
【0031】底壁面側のブロック23を製造する場合
は、図10に示すように、アンカーボルト28は取り付
けず、鉄筋27を配筋した後、所要厚さでコンクリート
29を流し込み、その表面側に凹凸部を形成するための
型板31を押し当てる。型板31の形状に応じて、硬化
したコンクリート29の表面には四角錐部が表面側に並
列に突出した凹凸部29aが形成され、完成したブロッ
ク23は図11に示す形状となっている。
【0032】上記のように製造するブロック22、23
の形状は、型枠30の形状に応じて、前記した図4(A)
〜(E)に示すような所要の形状としている。上記ブロッ
ク22、23の重量は1トン程度で、縦・横寸法が90
0mm〜900mm、 厚さWが約500mm〜700mm(岩石
21が300mm〜500mm、 コンクリート29が約20
0mm)である。
【0033】上記側壁面のブロック22の施工は、図1
2に示すように、水路14の基礎コンクリート20を打
設する時、予めアンカーボルト40を打ち込み、該アン
カーボルト40を基礎コンクリート20の表面より所要
長さで突出させている。この基礎コンクリート20に対
して所要間隔(200mm以上)の隙間をあけてブロック2
2を積み上げる。その時、ブロック22はアンカーボル
ト28を突出させたコンクリート29側を基礎コンクリ
ート20と対向させ、表面側に岩石21を配置する。
【0034】ブロック22のアンカーボルト28は基礎
コンクリート20より突出させているアンカーボルト4
0と同一線上になるように位置させ、 かつ、アンカーボ
ルト28と40の先端が接合するように配置して、この
接合部を鉄筋41で連結する。
【0035】ついで、アンカーボルト28と40とが突
出し、鉄筋41で連結している隙間にコンクリート42
を流し込む。コンクリート42が硬化して、ブロック2
2は基礎コンクリート20の表面に強固に固定され、表
面側に岩石21が並設した状態でライニングされる。
【0036】底壁面のブロック23の施工は、図13に
示すように、まず、 底壁面側の基礎コンクリート20の
表面に樹脂モルタル(あるいはセメントモルタル)44を
5〜20mmの厚さで敷きつめる。上記樹脂モルタル44
としては、主剤がエポキシ樹脂で硬化剤として変成ポリ
アミンを混合したものが好適に用いられる。
【0037】上記樹脂モルタル44が硬化していない状
態で、ブロック23を上面に敷設する。この時、ブロッ
ク23の底壁面側にはコンクリート29の凹凸部29a
があるため、樹脂モルタル44との接触面積が増大する
と共に、凹凸部29aに沿って樹脂モルタル44が流れ
て、凹凸部29aの表面に樹脂モルタル44が確実に付
着する。さらに、樹脂モルタル44の硬化が終わってか
ら、目地剤を注入する。
【0038】上記施工によりブロック23は、水路14
の底壁面の基礎コンクリート20上に岩石21が表面側
に並設した状態でライニングされる。
【0039】上記ブロック23は図14に示すように、
水路14の上流端の越流用突出部18の表面にもライン
ニングしている。上記越流用突出部18は、土砂吐き用
水門12A、12Bを開いた時に、貯水池10内に堆積
している土砂が急激に水路14へ排出するのを防止する
ものであり、土砂中、小さい固まりから徐々に排出出来
るようにしている。よって、該越流用突出部18は土砂
により損傷を受けやすい部分であるため、その表面に硬
質超耐摩耗岩石21をラインニングすることにより損傷
を低減することが出来る。
【0040】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わるダムの排砂専用水路では、土砂流により損傷が
発生しやすい水路底壁部および側壁部に、ホルンフェル
ス等からなる石英岩あるいは花こう岩等の硬質超耐摩耗
岩石をライニングしているため、貯水池に堆積した土砂
を排出した際に生じる摩耗および損傷は少ない。
【0041】また、ライニング材として岩石を使用して
いるため、錆が発生しないと共に、太陽光線に対して反
射光が発生することもない。さらに、摩耗や損傷が生じ
ても外観上は分かりにくく、ダムの景観を保持すること
ができる利点を有する。
【0042】さらに、ライニングする岩石を複数個固着
して所要サイズのブロックとしているため、岩石を1個
ずつ現場で固定する場合と比較して、作業効率が向上
し、現場施工が容易となる。
【0043】しかも、側壁部用のブロックでは裏面より
アンカーボルトを突設し、該アンカーボルトを基礎コン
クリートから突設したアンカーボルトと鉄筋で連結し
て、かつ、該連結部をコンクリートで固めると、非常に
強固にブロックを固定出来ると共に、ブロックの固定が
容易となる。一方、底壁部用のブロックでは裏面に凹凸
部を設けて表面積を増大させ、この表面積を大とした面
を基礎コンクリート上に敷き詰めた樹脂モルタルあるい
はセメントモルタルの表面に押し当ててるため、強固に
固着を行うことが出来る。さらに、現場施工時にブロッ
クにフックを取り付けるためのメスネジ筒を予め設けて
いるため、現場施工が簡単に行うことが出来る等の種々
の利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わるダムの水路の平面図
である。
【図2】 図1のII−II線断面図である。
【図3】 ライニング材を固定した水路の断面図であ
る。
【図4】 (A)(B)(C)(D)(E)はライニング材のブロ
ックを示す斜視図である。
【図5】 アンカーボルトを突設した岩石の断面図であ
る。
【図6】 ブロックの製造工程時の断面図である。
【図7】 ブロックの製造工程途中の斜視図である。
【図8】 側壁面用ブロックの製造工程時の断面図であ
る。
【図9】 側壁面用ブロックの斜視図である。
【図10】 底壁面用ブロックの製造工程時の断面図で
ある。
【図11】 底壁面用ブロックの斜視図である。
【図12】 側壁面の拡大断面図である。
【図13】 底壁面の拡大断面図である。
【図14】 水路にもうける越流用突出部を示す斜視図
である。
【図15】 ブロックに設けているメスネジ筒を示す断
面図である。
【図16】 (A)(B)(C)はダムの土砂排出原理を示す
説明図である。
【符号の説明】
10 貯水池 12A、12B 土砂吐き用水門 13 溜池 14 水路 14c−1 底壁部 14c−2、14c−3 側壁部 18 越流用突出部 20 基礎コンクリート 22 側壁面用のブロック 23 底壁面用のブロック 25、28、40 アンカーボルト 26 目地材 27、41 鉄筋 29、42 コンクリート 30 型枠 36 メスネジ筒

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯水池の下流側に土砂吐き用水門を設け
    て、貯水池の水を放流して貯水池に堆積している土砂を
    水流により排出する専用水路を設けたダムにおいて、 上記貯水池から下流の溜池までの上記土砂排出専用水路
    の土砂流で損傷を受ける水路底壁面および側壁面の基礎
    コンクリートの表面に、石英岩あるいは/および花こう
    岩からなる硬質超耐摩耗岩石をライニングしていること
    を特徴とするダムの土砂排出専用水路のライニング構
    造。
  2. 【請求項2】 上記硬質超耐摩耗岩石として、石英岩の
    一種であるホルンフェルスを用いている請求項1記載の
    ライニング構造。
  3. 【請求項3】 上記硬質超耐摩耗岩石をライニングする
    箇所は土砂吐き用水門から溜池までの土砂排出専用水路
    である請求項1あるいは2に記載のライニング構造。
  4. 【請求項4】 上記硬質超耐摩耗岩石をライニングする
    箇所は土砂排出専用水路の貯水池側に設けた越流用突出
    部の表面である前記請求項のいずれか1項に記載のライ
    ニング構造。
  5. 【請求項5】 上記硬質超耐摩耗岩石は、複数個の岩石
    を所定サイズのブロックとして予め設けていることを特
    徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のライニング
    構造。
  6. 【請求項6】 貯水池の下流側に土砂吐き用水門を設け
    て、貯水池の水を放流して貯水池に堆積している土砂を
    水流により排出する排砂専用水路を設けたダムにおい
    て、上記貯水池から下流の溜池までの土砂流で損傷を受
    ける水路の側壁面の基礎コンクリートの表面に、石英岩
    あるいは/および花こう岩からなる硬質超耐摩耗岩石を
    ライニングする方法であって、 上記複数の硬質超耐摩耗岩石を並列に一体に固着すると
    共に裏面側にコンクリート層を固着し、該コンクリート
    層よりアンカーボルトが突出しているブロックを設けて
    おく一方、 水路側壁面の基礎コンクリートからもアンカーボルトを
    突設しておき、 上記ブロックを基礎コンクリートから所定の隙間をあけ
    て積み上げ、 上記隙間に対向して突設している上記アンカーボルトを
    鉄筋で連結し、 その後、上記隙間にコンクリートを流し込んでブロック
    を基礎コンクリートの表面に固定することを特徴とする
    ライニング工法。
  7. 【請求項7】 貯水池の下流側に土砂吐き用水門を設け
    て、貯水池の水を放流して貯水池に堆積している土砂を
    水流により排出する排砂専用水路を設けたダムにおい
    て、上記土砂吐き用水門から下流の溜池までの土砂流で
    損傷をうける水路底壁面の基礎コンクリートの表面に、
    石英岩あるいは/および花こう岩からなる硬質超耐摩耗
    岩石をライニングする方法であって、 上記複数の硬質超耐摩耗岩石を並列に一体に固着すると
    共に裏面側にコンクリート層を固着し、該コンクリート
    層の表面に凹凸部を設けておく一方、 水路底壁面の基礎コンクリートの上面に樹脂モルタルあ
    るいはセメントモルタルを敷き詰めた後、 その硬化前に上記ブロックをその凹凸部を上記樹脂モル
    タルあるいはセメントモルタル面に接触固着させて敷設
    することを特徴とするライニング工法。
  8. 【請求項8】 貯水池の下流側に土砂吐き用水門を設け
    て、貯水池の水を放流して貯水池に堆積している土砂を
    水流により排出する排砂専用水路を設けたダムにおい
    て、上記土砂吐き用水門から下流の溜池までの土砂流で
    損傷を受ける水路底壁面および側壁面の基礎コンクリー
    トの表面へライニング材を固着するもので、 上記ライニング材は、石英岩あるいは/及び花こう岩か
    らなる複数個の硬質超耐摩耗岩石を表面側に並置し、そ
    の隙間に充填した目地剤により一体に固着すると共に、
    上記各硬質超耐摩耗岩石より突設させたアンカーボルト
    とこれらアンカーボルトを連結した鉄筋を埋設した状態
    でコンクリート層を上記硬質超耐摩耗岩石の裏面側に一
    体に固着してブロックとしていることを特徴とするライ
    ニング材。
  9. 【請求項9】 上記ブロックは、上記鉄筋に連結したア
    ンカーボルトを上記コンクリート層の表面より突出させ
    ている請求項8記載のライニング材。
  10. 【請求項10】 上記ブロックは、コンクリート層の表
    面に凹凸部を設けている請求項8記載のライニング材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009162049A (ja) * 2009-04-20 2009-07-23 Chugoku Electric Power Co Inc:The 貯水池における堆積土砂の排出方法
KR101357244B1 (ko) * 2013-06-07 2014-02-12 주식회사 한국종합환경 수로 내 유속 확보 시스템
JP2021188501A (ja) * 2020-05-28 2021-12-13 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 水路用コンクリート構造物の補強方法及び補強構造

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