JPH06237702A - 反芻動物におけるアミノ酸レベルを補充する方法 - Google Patents

反芻動物におけるアミノ酸レベルを補充する方法

Info

Publication number
JPH06237702A
JPH06237702A JP6018543A JP1854394A JPH06237702A JP H06237702 A JPH06237702 A JP H06237702A JP 6018543 A JP6018543 A JP 6018543A JP 1854394 A JP1854394 A JP 1854394A JP H06237702 A JPH06237702 A JP H06237702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ruminant
feed
protein
methionine
lysine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6018543A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3448936B2 (ja
Inventor
Emu Roodo Rairu
ライル・エム・ロード
Ii Jiyurian Uiriamu
ウィリアム・イー・ジュリアン
Hiroyuki Sato
弘之 佐藤
Takeshi Tojo
武司 藤條
Hiroyuki Suzuki
宏侑 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Publication of JPH06237702A publication Critical patent/JPH06237702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3448936B2 publication Critical patent/JP3448936B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23KFODDER
    • A23K40/00Shaping or working-up of animal feeding-stuffs
    • A23K40/30Shaping or working-up of animal feeding-stuffs by encapsulating; by coating
    • A23K40/35Making capsules specially adapted for ruminants
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S426/00Food or edible material: processes, compositions, and products
    • Y10S426/807Poultry or ruminant feed

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Fodder In General (AREA)
  • Feed For Specific Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 反芻動物の乳生産、健康、食欲等の増進。 【構成】 反芻動物の第一胃の作用から保護されたアミ
ノ酸、特に、リジンおよび/またはメチオニンを反芻動
物用飼料添加物として特定時期に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は反芻動物におけるアミ
ノ酸を補充する方法に関し、特に第一胃(ルーメン)の
微生物の作用の影響を受けないよう保護されたメチオニ
ンおよび/またはリジンを含む飼料添加物を飼料に加
え、この飼料で反芻動物の出産前または出産後から泌乳
期まで飼育する方法に関する。この方法は、有効に利用
される消化可能なアミノ酸を飼料に補充して反芻動物を
飼育することで、反芻動物の乳生産を顕著に増大し、さ
らには反芻動物の健康と食欲を増進させるものである。
【0002】
【従来の技術】反芻動物は、形態的に異なる四つの胃か
らなる複胃を持つ動物であり、これらの胃は第一胃、第
二胃、第三胃そして第四胃である。前二者は食道の末端
部から派生したものであり、後二者だけが真の胃と考え
られる。食物は最初の2つの胃を通過した後に口部に戻
される。第一胃と第二胃は醗酵作用を行う部分で、 Oph
ryoscolex diplodinium や Plectridium cellulolyticu
m が共生し、食物(植物組織)は、これらの微生物によ
って分泌されるセルラーゼ、アミラーゼやセルビアーゼ
等で消化される(消化共生)。
【0003】牛や羊のような反芻動物では、生物学的活
性物質が例えば経口的に投与されると問題が起こる。つ
まり、投与された物質(蛋白質やアミノ酸等)の実質的
部分は、第一胃中の微生物によってアンモニアや炭酸ガ
スに分解されるが、これは、反芻動物にとって飼料中に
含まれる蛋白質やアミノ酸の全てを効率良く利用するこ
とを難しく、または不可能にしている。このように、反
芻動物は栄養分の一部のみの利益を受け、第一胃内微生
物の保持と形成のための栄養分を失う。一方、飼料中に
含まれる栄養分(蛋白質等)は反芻動物の栄養として寄
与しているが、反芻動物のその他の栄養源は、下部消化
管に到達する第一胃中の微生物由来の蛋白質である。し
たがって、この種の蛋白質源を常に提供する第一胃内の
微生物集団を維持することは重要である。
【0004】吸収代謝され得る特定の栄養分や薬物を反
芻動物に投与する場合、第一胃内の環境状態(例えば、
微生物による分解や弱酸性またはアルカリ性pH等の環境
状態)からこれらの物質を保護することが重要であり、
そうすることにより目的の消化または吸収作用のある部
位にこれらの物質が到達するまで物質の活性状態を維持
することができる。すなわち、飼料の消化吸収は第四胃
及び小腸で行われるから、ある種の栄養分や薬物を第一
胃を通って第三胃に達する間に微生物による影響を受け
ないようにすることが望ましい。栄養分等の保護技術に
関しては、U.S.Patents 4,976,976、 4,937,083、 3,61
9,200、 5,093,128、 4,837,004、 3,959,493、 4,842,
863、 5,023,091、 4,957,748、 4,797,288、 5,064,66
5、 5,244,669および 5,227,166に記載されている。こ
れら全てはここに引用して本明細書の一部とする。さら
に、特開昭59-66842、 58-175449、 63-317053、 60-16
8351および 59-198946、並びに特開平2-027950、2-1286
54、2-128655、3-056755、3-155756、3-155757、4-0798
44および5-023114もここに引用して本明細書の一部とす
る。
【0005】動物の体の全ての蛋白質は20種以上のアミ
ノ酸の組み合わせから成り、これらのうち、10種の必須
アミノ酸は動物体内では合成されず、外部から摂取され
なければならない。ある種の蛋白質を構成するアミノ酸
は、その蛋白質に特異的で他のアミノ酸では置換できな
い。したがって、必須アミノ酸のうちで供給が最も少な
いアミノ酸(制限アミノ酸)により、動物によって生産
される蛋白質量が調整されてしまう。飼料中に必須アミ
ノ酸が欠乏していると、反芻動物の健康や乳生産等全て
に負の影響を与える。
【0006】乳牛の乳生産の増進を計ることは、酪農産
業にとっては常に考えねばならない挑戦で、より多くの
乳生産を得るための試みが行われている。例えば、Smit
h ら(U.S.Patent 5,145,695)は、特別な組成の飼料を
投与して下部消化管に到達する必須アミノ酸のバランス
を改善する方法を考案している。Nissen(U.S.Patent4,
758,593)は、酪農家畜の生産乳の質と量の改良のため
にケトイソカプロエートを与えて飼育する方法を発表し
ている。Kantor(U.S.Patent 4,704,276)は、泌乳中の
反芻動物の乳生産を増加させるため、ある種の抗生物質
を与える方法を示している。Palmquist ら(U.S.Patent
4,642,317)は、反芻動物が泌乳期に乳生産を増加する
よう、多量の脂肪を与えて飼育する方法を明らかにして
いる。同様に、Mantha(U.S.Patent 4,175,121)は、必
須栄養分としてメチオニンヒドロキシアナログ、ミネラ
ル、ビタミン、蛋白質、Asperugillus oryzae やルーメ
ンバッファー等を、乳生産全体の改善のために乳牛に与
える方法を発表している。Rawlingsら(U.S.Patent 4,2
25,620)は、アルカリ処理した蛋白質性の飼料添加物
を、乳生産促進のため、反芻動物に与える方法を記述し
ている。最後に、 Cummins(U.S.Patent 4,388,327)
は、γ−メチルメルカプト−α−ヒドロキシ酪酸とその
オリゴマーを飼料に添加して、出産予定日の二週間前か
ら泌乳期 112日間飼育することで、乳牛の乳生産量を増
加させることが出来ると記述している。上記した全ては
ここに引用して本明細書の一部とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、第
一胃の微生物の作用の影響から保護されたアミノ酸添加
飼料で反芻動物を飼育することで、上記反芻動物のアミ
ノ酸レベルを補充する方法を提供することにある。
【0008】この発明の他の目的は、第一胃の作用の影
響から保護されたアミノ酸添加飼料で反芻動物を飼育す
ることで、上記反芻動物の健康を増強し維持することに
ある。
【0009】この発明のその他の目的は、第一胃の作用
の影響から保護されたメチオニンおよび/またはリジン
を添加した基礎飼料で反芻動物を飼育することで、上記
反芻動物の乳生産を増加させることにある。
【0010】この発明のその他種々の目的、特徴および
付帯する有益性については、以下の本発明の説明から充
分に理解されると同時に正しく評価されることを期待す
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、反芻動物に
おける健康、食欲、乳量、乳質等が第一胃の作用の影響
から保護されたリジンやメチオニンより成る飼料添加物
の投与によって改善されるという発見に基づく。この投
与はいつでも始めることができ、例えば、分娩の60、3
0、10もしくは5日前、または出産の1、10、20もしく
は29日後等に始めることができ、そして泌乳期に、例え
ば、30、60、 100または 150日続けて投与することがで
き、最少投与期間は2日である。望ましい投与方法は、
妊娠後期(出産予定日の約3週間前)に投与を開始し、
出産後の泌乳期間に入って30、 100または 150日まで続
けることである。乳牛の、特に高い乳生産をする高泌乳
牛の、乳生産の改善は、この発明の重要な商業利用の1
つであるが、この発明は他の全ての乳生産をする雌の反
芻動物(羊、水牛、山羊等)にも有益に使用出来る。
【0012】この発明は、好ましくは、標準的飼料に第
一胃の作用の影響から保護されたメチオニンおよび/ま
たはリジン組成物を混合して実施される。メチオニンお
よび/またはリジンの保護方法としては、例えばメチオ
ニンおよび/またはリジンを含有する核剤を調製し、こ
の核剤をコーティングする方法がある。コーティング剤
は、例えば、レシチンと、酸性条件下で可溶性で中性で
安定な無機物質少なくとも1種と、さらに、炭素原子数
14〜22の飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖のモノカ
ルボン酸及びその塩、硬化植物油、硬化動物油、並びに
ワックスから選択される物質少なくとも1種とからな
る。また、その他、ポリマーを含む組成物でもよい(U.
S.Patents 4,996,067 および4,937,083 )。投与される
メチオニンとリジンの比率は、1/10から10/1までで、な
かでも1/3 前後が望ましい。
【0013】この発明の反芻動物におけるアミノ酸レベ
ルを増加させる方法は、また、該反芻動物の分娩予定日
の約6週間前より低蛋白質含有飼料を投与し、引続き分
娩予定日の4〜1週間前より蛋白質含量を増加した飼料
を単独投与するかまたは該飼料と同時にリジン、メチオ
ニンまたはこれらの混合物を成分とする該反芻動物の第
一胃の作用から保護された飼料添加物を併用投与し、分
娩後更に蛋白質含量を増加した中蛋白質含有飼料及びリ
ジン、メチオニンまたはこれらの混合物を成分とする該
反芻動物の第一胃の作用から保護された飼料添加物を併
用して少なくとも4週間、最大5カ月間投与し、その後
引続き該中蛋白質含有飼料または高蛋白質含有飼料を該
反芻動物の泌乳期間投与することで実施することができ
る。
【0014】因みに、分娩後の泌乳期間を通じて飼料中
の蛋白含量を徐々に高めて行く乳牛の飼育方法は知られ
ているが、このような飼育法において妊娠および/また
は泌乳期間のある期間、上のようなリジン、メチオニン
またはこれらの混合物を成分とする反芻動物の第一胃の
作用から保護された飼料添加物を併用して飼育すること
は本発明者の知見に係わるものである。
【0015】この発明による飼料添加物は、第一胃の微
生物の影響から保護されたアミノ酸(RPAA)を含有する
ことを特徴とするものであり、添加物の主成分はリジン
および/またはメチオニンである。この添加物は、リジ
ンおよび/またはメチオニンを含有する核剤を反芻動物
の第一胃における分解から保護し、第四胃より下部の消
化管で主成分を放出するような組成物でコーティングす
る。コーティング剤としては、上に説明したように、例
えば、レシチンと、中性で安定で、かつ酸性条件下で可
溶性の無機物質少なくとも1種と、炭素原子数14〜22の
直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和モノカルボン酸及
びその塩、硬化植物油、硬化動物油、並びにワックスよ
り選択される物質少なくとも1種とからなるものが挙げ
られる。
【0016】脂肪酸としては、例えば、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレイン
酸、ベヘン酸等が使用でき、これらの塩でもよい。硬化
植物油としては、例えば、硬化パーム油、硬化大豆油、
硬化なたね油等が挙げられ、硬化動物油としては、硬化
牛脂、硬化豚脂等がある。ろう、ワックスの例として
は、カルナバろう、密ろう、天然ワックス、合成ワック
ス、パラフィンワックス等がある。ここで用いられるレ
シチンの純度には特別の制限はなく、大豆レシチン、卵
黄レシチン等が使用できる。中性で安定であり、酸性条
件では可溶性の無機物質としては、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシ
ウム等が使用でき、特に炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム等の炭酸塩やピロリン酸カルシウム等が望ましい。
【0017】上記コーティング剤の組成は、レシチン
0.1〜20重量%および中性で安定で、酸性で可溶な無機
物質 0.1〜10重量%であり、特にレシチンと1〜10重量
%および無機物質1〜10重量%が望ましい。
【0018】その他にもコーティング剤としては、例え
ばU.S.Patent 4,966,067に記載されているような組成物
が用いられる。ここに記載されているコーティング剤
は、第一コーティング層(内層)を形成する組成物と第
二コーティング層(外層)を形成する組成物の2種であ
る。内層を形成する組成物は、中性の無機物質の微粉
末、非イオン化親水性ポリマー、陰イオン親水性ポリマ
ー等が、また外層を形成する組成物としては、pH 5.5以
下の酸性条件で可溶または膨張する性質を有するポリマ
ーを含む。また、U.S.Patent 4,937,083に記載されてい
るようなコーティング剤も使用できる。
【0019】主成分であるメチオニンおよび/またはリ
ジンを含有する核剤の調製方法には特別な制限はなく、
結合剤、賦形剤等を加え、通常の造粒方法、例えば、押
し出し造粒、攪拌造粒、流動造粒等で調製すれば良い。
【0020】また、コーティング方法に関しても特に制
限はなく、流動コーティング、パンコーティング、溶融
コーティング等通常の方法によることができる。
【0021】上記のコートされたメチオニンおよび/ま
たはリジンを含むRPAA飼料添加物は、通常の反芻動物用
基礎飼料と混合し、動物の体重、乳量、期待乳成分、体
重の増減率等を考慮して、RPAA添加飼料で飼育しようと
する特定の反芻動物の健康維持及び乳生産を増加させる
のに充分なレベルまで基礎飼料中の代謝蛋白質を補充す
るように加える。第一胃の作用から保護されたメチオニ
ン/リジン飼料添加物を混合する際に、飼料中に一様に
混ぜることが好ましいことはもちろんである。リジンと
メチオニンの両方が必要な場合は、単一組成RPAAとして
各々を分けて添加するか、あるいは、任意の比率で両者
を核物質として含む複合RPAAとして添加する。この発明
によりアミノ酸レベルを補充すべき典型的乾燥飼料成分
は、各種のサイレージ、乾草、穀物、油粕類、すなわ
ち、穂付トウモロコシ、トウモロコシ、大麦、マイロ、
大豆粕、綿実、コーングルテンミール、コーンサイレー
ジ、グラスサイレージ、アルファルファ乾草、プレイリ
ー乾草等のいくつかの混合物を含む。この発明による第
一胃の作用から保護されたメチオニン/リジン飼料添加
物と乾燥飼料の混合物は、さらにペレット化等の過程を
経ることができる。
【0022】基礎飼料に加えるRPAA飼料添加物の量は、
数多くの要因により決まるが、反芻動物のアミノ酸要求
量と飼料から供給されるアミノ酸量および動物が保有す
るアミノ酸量との差から計算される。一般に、RPAA添加
量は反芻動物の発育、維持、生産性及び健康に対する必
要量に相当する量である。この必要量は、経験、米国政
府の提示する基準や大学等の研究デ−タ等に基づくこと
ができる。
【0023】例えば、Heinbeckは、アミノ酸を基礎とし
て、乳牛の飼料組成を配合する計算モデルを開発した
(Degusa技術シンポジウム, Saskatoon, Saskatchewan,
Canada,1989年9月12日、ここに引用して本明細書の一
部とする)。この計算モデルは2つの部分からなり、1
つは動物の維持と生産に必要なアミノ酸量の計算に関す
るもので、他の1つは飼料によって供給されるアミノ酸
量に関する。
【0024】Heinbeckのモデル系では、代謝アミノ酸の
必要量は、当該動物の乳生産と維持に必要な量から計算
される。乳生産に対するアミノ酸必要量は、生産した乳
量、その粗乳蛋白質含量、粗乳蛋白質中のアミノ酸含量
及び代謝効率に基づいて計算される。このモデルによる
と、例えば、反芻動物のメチオニン必要量はその乳生産
に基づき以下のように計算出来る。すなわち、粗乳蛋白
質 3.5重量%を含む乳を1日当たり40kg生産する反芻動
物では、粗乳蛋白質は 2.6重量%のメチオニンを含むか
ら、乳生産に必要なメチオニンの正味量は40,000g×
3.5%× 2.6%=36.4gとなり、メチオニンの代謝効率
は70%であるから、この動物の乳生産に必要なメチオニ
ンの量は36.4g/0.7 =52gということになる。維持に
必要な量は文献の粗蛋白質必要量と肉のアミノ酸組成分
から約7gと概算され、 3.5%の粗蛋白質を含む乳を1
日当たり40kg生産する反芻動物個体のメチオニン必要量
は、一日当たり59gとなる(乳生産と維持に対するメチ
オニン合計必要量)。
【0025】飼料によって供給されるアミノ酸量は、こ
のモデル系によれば、飼料成分のアミノ酸含量の合計に
より計算出来る。ここに言うアミノ酸含量は、文献、又
はアミノ酸分析から知ることが出来る。飼料によって供
給されるアミノ酸は、代謝効率等によって換算され、反
芻動物により代謝された微生物粗蛋白質に由来するアミ
ノ酸量に加えられ、総アミノ酸量として反芻動物に供給
される。例えば、前述の如き反芻動物用の次の飼料(微
生物蛋白質を含む)、すなわち、アルファルファヘイレ
ージ(粗蛋白含量17.6%および乾物摂取量1日当り 8.2
kg)、干草(同16%および 2.7kg)、HMコーン(同9.56
%および 9.3kg)並びに濃厚飼料(同36.4%および 3.4
kg)における第一胃を通過するメチオニン量(第一胃を
通過し、反芻動物により代謝されるメチオニン量)を算
定すると、52.5gとなる。
【0026】それゆえ、上記飼料は必要量より 6.5g/
日少ないメチオニンを供給しているから(1日当たり必
要量の89%)、本発明に従って、上記の飼料にRPAA、つ
まり第一胃の作用から保護されたメチオニン 6.5g/日
を補充することになる。リジン必要量、飼料によって供
給されるリジン量およびリジン補充必要量もメチオニン
の場合と同様に算定される。
【0027】反芻動物のアミノ酸必要量及び飼料のアミ
ノ酸供給量の算出に有効なその他の方法としては、牛の
飼料組成算定のための炭水化物と蛋白質に関するコーネ
ルモデル(Search: Agriculture.Ithaca, NY: Cornell
Univ. Agr. Exp. Sta. No.34, 128pp.1990,ISSN 0362-2
754 、ここに引用して本明細書の一部とする)がある。
これは牛のアミノ酸必要量や飼料の利用を算定するため
のモデルとして提供され、牛の必要栄養量の調整と、繁
殖、飼料、飼育管理、環境条件等における幅広い変動を
加味して飼料組成を計算することを意図して提唱された
ものである。このモデルはコンピュータースプレドシー
トに有効で、異なる生産レベル及び異なる生産タイプの
肉牛と乳牛の両方に応用出来る。コーネルモデルによ
り、各々の牛の特定な状況下(すなわち、牛が維持期に
いるか、泌乳期にいるか、生長期にいるか等)で、品種
(breed )、出産時体重、総体重等に基づき、乳牛の代
謝蛋白質を計算出来る。さらにこのモデルは、飼料組
成、消化率、可消化蛋白質(第一胃の作用の影響をのが
れた可消化蛋白質や消化された菌体蛋白質の両方)等に
基づいて与えられた飼料に動物が反応するよう考慮され
ている。特定の反芻動物が必要とする代謝蛋白質はこの
ように計算され、与えられた飼料によって供給される代
謝蛋白質の計算量と比較出来る。生理状態、泌乳期等を
考慮した特定の牛に必要とする量より少ない可消化蛋白
質量を与えた場合は、上記のRPAA飼料添加物を必要レベ
ルまで補充する。
【0028】基礎飼料に加えたRPAA飼料添加物量は、飼
料中に不足している可消化蛋白質量を第一胃の作用から
保護されたメチオニンおよび/またはリジンをこの不足
分に変えることで計算される。この転化は、例えば、Ch
lupaら(1991年コーネル栄養会議。第44頁、ここに引用
して本明細書の一部とする)、あるいは、上記のコーネ
ルモデルに記載された方法により可消化蛋白質(飼料か
ら供給された)のアミノ酸分析を行うことで可能であ
る。第一胃で分解された飼料の蛋白質画分と、第一胃で
分解されない蛋白質画分をまず最初に分けることで、あ
るいは、特定の反芻動物が必要とするメチオニンとリジ
ンの量は、コーネルモデルによって計算された泌乳と維
持に必要なメチオニンとリジンの量を合計することで算
定出来る。
【0029】例えば、3.05%の粗蛋白質を含む乳を1日
当たり88ポンド生産する反芻動物は、88lb× 453.6g×
3.05%=1220g/日の粗蛋白質を1日分の乳中に補給す
るのに必要とする。粗蛋白中のリジンとメチオニンのパ
ーセントは分析することができ、泌乳に必要な粗蛋白質
量と掛け算をすることによって泌乳に必要な最少量のリ
ジンおよびメチオニン量を算出することが出来る。この
量は、摂取するメチオニンとリジンに対する反芻動物の
代謝効率で調整される。例えば、メチオニン2.7 %およ
びリジン 8.3%である粗蛋白質を含む乳では、反芻動物
のメチオニンとリジンの消化率は75%であるから、牛の
泌乳に必要なメチオニンの量は、1220g/日×0.027 ÷
0.75=43.9gとなる。リジンの量も同様に計算して 13
5.0gとなる。もちろん、反芻動物自身の維持のための
蛋白質も必要となる。この維持に必要な量は、上記のコ
ーネルモデルに基づき、特定の牛が必要とした表皮、
尿、糞中に排泄された蛋白質の合計として計算出来る。
この反芻動物の維持蛋白質に 0.027を掛けてメチオニン
必要量を決定し、そして 0.083を掛けてリジン必要量を
決定する。コーネルモデルによる代謝蛋白質量を完全に
算出するには、胎児の生長のための蛋白質要求量を上記
の表皮、尿、糞便要求量に加え、これに 0.028(メチオ
ニン)および 0.082(リジン)をそれぞれ掛けてメチオ
ニンおよびリジンの総必要量を得る。
【0030】反芻動物に供給される代謝可能なアミノ酸
量もコーネルモデルによって計算され、これは、消化さ
れた菌体蛋白質由来のリジンおよびメチオニン量と、飼
料由来の第一胃を通過してきたリジンおよびメチオニン
量との合計することからなる。コーネルモデルは、反芻
動物が下部の消化管で受ける細菌由来の蛋白質の算出に
も適用され、この蛋白質量にメチオニンには 0.028、そ
してリジンには 0.082のファクターを掛けることでメチ
オニンおよびリジン量に換算することが出来る。同様
に、コーネルモデルは、特定の飼料組成に基づく飼料由
来の、第一胃を通過する、バイパス蛋白質量の算出につ
いても適用され、各々の飼料組成分の消化性蛋白質画分
に含まれるメチオニンとリジンの量をもとに消化された
メチオニンとリジンの量が計算出来る。
【0031】この様に、本発明により、反芻動物に与え
る基礎飼料に第一胃の作用から保護されたメチオニンン
やリジンをどの程度加えればよいかは明らかである。も
ちろん、多くも少なくも望みの量を加えることが出来
る。
【0032】RPAA添加飼料を調製して、この飼料を反芻
動物に与え始めるが、与えるに際しては、幾つかの効果
的時期が考えられる。一つは、分娩前(繁殖記録から予
測し、通常は、分娩前約3週(約21日前))に与え始
め、泌乳期(分娩後)1〜5カ月まで続ける。その他の
効果的時期は、分娩後約29日に与え始め、泌乳期 100日
〜5カ月まで与え続けることである。この期間反芻動物
に与えるメチオニン/リジンのRPAAを添加した飼料の量
は、動物の体重の3〜5%量で、すなわち、平均的乳牛
に対し1日当たり乾物約40〜80ポンドである。
【0033】以上、本発明を一般的に記述したが、更な
る理解が、例示としてのみここに提供した特定の実施例
を参照して得ることができる。ただし、これらの実施例
には本発明の範囲を制限する意図はない。
【0034】
【実施例】
実施例1 練り機にL−リジン塩酸塩 325g、タルク 172.5g、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム 2.5gおよび水13
45gを入れて練り、さらに、これを1.5mm の口の付いた
篩を有する押し出し機を用いて円柱状顆粒にする。この
顆粒を球状顆粒製造機(Marumerizer 、ex Fuji Paudal
Co.Ltd )に入れて球状顆粒を造り、これを流動床式乾
燥機で乾燥してL−リジン塩酸塩を含む核剤を得た。
【0035】レシチン(大豆レシチン、和光純薬工業
(株)製食品添加物用使用)5重量部と炭酸マグネシウ
ム5重量部を、溶かした固形牛脂90重量部に拡散させ
た。このコーティング剤67重量部でL−リジン塩酸塩核
剤 100重量部をコートした(コーティング率40%)。流
動床式コーティング機(新型 Marumerizer、ex Fuji Pa
udal Co.,Ltd. )を使用した。
【0036】実施例2 RPAA飼料添加物を実施例1におけると同様の方法で作成
した。ただし、炭酸マグネシウムの代わりに炭酸カルシ
ウムを用いた。
【0037】実施例3 U.S.Patent 4,996,067による RPAA の作成を以下の通り
に行なった。
【0038】(a) 核物質の顆粒化(造粒) 遠心流動造粒コーティング装置(CF-360, Freund Sangy
o KK)に種核として粒子サイズ20〜24メッシュのL−リ
ジン塩酸塩結晶 180gを詰め、結合剤として4%ヒドロ
キシプロピルセルロース溶液 1,630gをコーティング装
置が回転しているところへ噴霧しながらL−リジン塩酸
塩と微細結晶性セルロース(ディスインテグレータ)1
0:1の混合物 2,200gを徐々に加えて行った。得られた
顆粒は、水分含量1重量%以下になるまで流動床式乾燥
機で乾燥し、89.5%のL−リジン塩酸塩を含む10〜20メ
ッシュの顆粒を標準篩で選別した。
【0039】粒子中のアミノ酸含量は、1gのサンプル
を 200mlの Clark Lubs 緩衝液に溶解し、高速液体クロ
マトグラフィーで分析した。
【0040】(b) 第一コーティング 上記(a) で得たL−リジン塩酸塩顆粒 2,000gを遠心流
動造粒コーティング装置に詰め、コーティング装置が回
転しているところへ、結合剤として4%ヒドロキシロピ
ルセルロース溶液 1,000gを噴霧しながら、第一コーテ
ィング剤としてDL−メチオニン細粉 880gを加えてコ
ーティング処理をし、続いて流動床式乾燥機で乾燥し、
粒子サイズ9〜10メッシュの、64.5%のL−リジン塩酸
塩、25.8%のDL−メチオニン並びに 9.7%の
セルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースを含む
DL−メチオニンでコートされた第一コーティング産物
を得た。
【0041】粒子中の組成分のうち、アミノ酸含量は上
記 (a)で示した方法で分析した。他の組成分量は粒子の
全重量からアミノ酸重量を差し引いて得た。
【0042】(c) 第二コーティング スチレン30%と4−ビニルピリジン70%とのコポリマー
(エタノール中 0.5g/dl濃度の還元粘度:ηsp/c=1.
30)およびコポリマーの 1/6量のステアリン酸(融合防
止剤)の混合物をエタノールに溶解し、濃度4%のエタ
ノール溶液とした。このエタノール溶液をノズルから噴
霧すると同時にタルクを粉末の状態で少量づつ徐々に連
続的に加えた。エタノール溶液とタルク粉末(融合防止
剤)はコポリマー:タルク粉末:ステアリン酸の重量比
が 30:65:5なるように供給し、これを第二コーティング
剤として用いた。
【0043】上記(b) の段階で得られた 600gの第一コ
ーティング産物を流動式コーティング装置に詰めて、コ
ポリマーとステアリン酸のエタノール溶液2060gおよび
タルク粉末 192gで第二コ−ティング層を形成した。コ
ーティング処理後、第二コーティング層形成産物は76℃
で5時間乾燥させ、 833gの第二コーティング産物を得
た。粒子全体のうち第二コーティング層の占める割合は
28%であった。
【0044】この様にして得た第二コーティング産物粒
子の比重(空気比較型比重計で測定したもの。以下の実
施例でも用いた。)は1.10であった。
【0045】コーティング装置は排気ガス用吸引管に接
続していて、装置内で噴霧されたポリマー溶液と、第一
コーティング層形成や第二コーティング層形成の際に加
えられた微細固形粒子は効果的に使用され、付着物質の
割合は、操作状態により変わるが、普通70〜90%であ
る。
【0046】この様にして得られた飼料添加物を McDou
gall緩衝液中、39℃で24時間振盪したところ、飼料添加
物中のL−リジン塩酸塩およびDL−メチオニンは全量
で97%に維持されていた。さらに、Clark Lubs緩衝液
中、39℃で2時間振盪した時は、L−リジン塩酸塩およ
びDL−メチオニンは全量で95%溶出し、3時間振盪し
た時は 100%溶出した。
【0047】実施例4 上記のRPAA投与効果を評価するため、適当な投与期間を
選定し、経産のホルスタイン泌乳牛を実験に供した(各
処理当り10頭)。分娩後最初の28日間は全ての牛にアル
ファルファ乾草(2.5kg DM/日)、チモシー乾草(2.4k
g DM/日)およびコーンサイレージ(自由摂取)のネガ
ティブ(負)コントロール(NEG) 飼料を与えた。濃厚飼
料(コーン、大豆粕、コーングルテンミール、18.6%粗
蛋白質)と大豆粕を乳生産のために与えた(0.35kg濃厚
飼料/kg乳、0.1kg 大豆粕/kg乳(ただし、35kg/日以
上))。分娩後29日から、RPAA投与区の乳牛には第一胃
の作用から保持されたコーティングしたリジン塩酸塩
(19g/日)とメチオニン(6.5g/日)を、 150日(RP
150) あるいは 305日(RP305) まで与えた。ポジティブ
(正)コントロール(POS) 牛にはこの他にバイパスする
蛋白源として大豆粕と血粉( 0.4kg/日)を与えた。
【0048】NEG 牛に比較し、分娩後29日〜150 日の P
OSとRPAA牛ではより多くの乳生産(各々32.5、34.0およ
び35.0kg/日)が見られた( P<0.05)。NEG 牛の乳脂
肪含量は POS牛と同じであったが、RPAA牛よりは低い
(P <0.06で、各々3.41、3.48および3.59%)。乳蛋白
質含量は各処理間でいずれも同等であった。分娩後29〜
305 日投与の場合では、POS 及びRPAA投与牛は NEG牛よ
り多くの乳生産が見られた( P<0.05で、NEG 、 POS、
RP150およびRP305 牛に対し各々25.9、27.5、28.8およ
び29.7kg/日)が、乳組成には影響は見られなかった。
RPAA投与は乳生産に効果的で、この影響はRPAA投与を停
止した後も続いた。
【0049】(実験動物)40頭の経産ホルスタイン牛を
全泌乳期間( 305日)の試験に供した。牛は分娩した時
期別に各試験群に群分した。また、産次数別にブロック
に分け、各ブロックは2産の牛、3〜5産の牛および6
産以上の牛として各群に振り分けた。
【0050】(実験飼料)全ての牛は少なくとも分娩前
2週間は、コーンサイレージ、コーンおよびチモシー乾
草からなる一般的な飼料で飼育した。出産時から泌乳期
28日までは、全ての牛にネガティブコントロール飼料
(後記)を与えた。29日目に、牛をネガティブコントロ
ール群(NEG) 、ポジティブコントロール群(POS) 、NEG
飼料に泌乳期305日までRPAAを補充する群(RP305) およ
びNEG 飼料に泌乳期 150日までRPAAを補充する群(RP15
0) の4群に分けた。
【0051】NEG 飼料は非分解性蛋白質(UIP) に関する
米国NRC(1989)の推奨値に合うように配合したが、前
述したコーネルモデル(Foxら、1990) により算出した結
果、飼料中のメチオニンとリジンは不足していた。RP30
5 とRP150 飼料は、50g RPAA(17gリジン塩酸塩、 6.5
g DL−メチオニン)を与えた以外は NEG飼料と同一
であった。POS 飼料も他の飼料と同じだが、その他にバ
イパス蛋白源として400gの大豆粕と血粉を与えた。こう
して、POS 飼料とRPAA添加飼料の下部消化管で消化吸収
されるメチオニン及びリジンのレベルは同等となる様に
飼料配合した。
【0052】全ての牛に、毎日、コーンサイレージ(自
由摂取)、4kgのアルファルファ乾草および4kgのチモ
シー乾草を与えた。濃厚飼料(後出第1表)は乳生産の
量に従って与えた(1kg飼料/2.5kg 乳生産)。濃厚飼
料と追加飼料の量は各々の牛に対し週ごとに調整した。
コーンサイレージは残飼の量が全飼料の10%量に成るよ
うに与えた。残飼に関しては、乾草と非乾草区分に分別
し、1日に1度重量を計った。これらの区分について1
週に1度乾燥破砕し、そのサンプルについて化学分析を
行った。
【0053】(データの集計)牛の体重及びボディコン
ディションスコアを、各処理群に分けたときに計測し、
その後は1カ月ごとに計測した。乳生産に関しては毎日
記録した。乳サンプルは、各個体ごとに1週に1度、午
前及び午後の搾乳時に集め、その組成分析を行った(乳
蛋白質、脂肪、ラクトースおよび体細胞計測)。
【0054】濃厚飼料およびコーンサイレージは、週ご
とにサンプリングした。その他の飼料原料はロットごと
にサンプリングし、Beauchiminら(1991. J. Dairy Sc
i. 74:3128-3139、ここに引用して本明細書の1部とす
る)の記載に従って近似成分分析を行った(粗蛋白質、
ADF 、 NDF、Ca、P およびDM)。蛋白質分画の分析は既
知の方法に従った。
【0055】
【表1】
【0056】(統計的解析)データの解析は、共分散期
間を設定し、週ごとの乳生産に関する共分散分析法によ
り実施した。共分散期間の数値は、分娩後15〜28日の間
の泌乳量または乳組成分の平均値から得た。RP305 と R
P150群は、分娩後 150日までは1つの群(RPAA)として
処理した。SAS(1990) の一般線形モデル(GLM) を分散分
析に用いた。群間の差の検定には一次元対比を用いた。
対比は、RPAA対 POS、RPAA対 NEG、RP305 対 RP150(出
産後 150〜305 日)である。乳生産、乳組成分および乳
組成分生産量は各々についての共分散分析法にて解析し
た。
【0057】体重とボディコンディションスコアの記録
(BCS) は、統計的に解析した。ただし、月ごとに測定
し、分娩後の値は共分散期間の数値として用いた。飼料
摂取や血液パラメターは週平均で解析した。
【0058】(結果)本研究における牛の飼育に用いた
飼料の成分(第1表)は他に報告された飼料のものと同
じである(上記コーネルモデル参照)。例外は血粉のND
可溶性窒素が90%以上という数値であった点である。こ
の通常より高い値は、この飼料を分析する時の濾過の問
題によるものと考えられる。しかしながら、2つの別々
の実験室で分析しても、この血粉に対しては同一の結果
が観察された。もし血粉に対する測定値が分析による異
常ではなかったとすると、POS 飼料の非分解性蛋白質(U
IP) がもともと計画したものより大きかったのかもしれ
ない。
【0059】乾物摂取量について:乾物(DM)摂取は、
1日当たりのkgとして表現すると、分娩後最初の 150日
間のRPAA投与群で高い傾向はあるが、全群間でほぼ同等
であった。しかしながら、DM摂取を牛体重単位当たりで
表現すると、NEG 牛よりRPAA投与牛は最初の 150日間で
(P < 0.063)、そして全泌乳期で(P < 0.079)より
多くのDMを摂取した。逆に、POS 牛は NEG牛よりDM摂取
が少なかった。
【0060】RPAA投与牛での最大の乾物摂取が、大部分
は出産後12〜20週(RPAA投与開始後8〜16週)で起き
た。これは高い乳生産の期間と一致し、また濃厚飼料の
摂取が最大になる時期であった。これはRPAA投与牛の体
重が最も低い時でも認められた(主として RP150群によ
る)。逆に、POS 牛の血粉の嗜好性が良くなかったの
は、NEG 牛と比較して体重単位当たり、より低いDM摂取
が観察されたことで説明できる。
【0061】乳生産について:RPAA投与牛と POS牛は、
NEG 牛より著しく多い乳生産量と脂肪補正乳(FCM) 生産
量を示した(図1および図2)。乳生産のピークは全て
の群で同様であったが、NEG 牛では他の群より常に低い
値を示した。しかしながら、FCM 生産のピークに関して
は、 RPAA 投与牛と POS牛では NEG牛より大であった。
RPAA投与牛は、POS 牛より FCM生産ピークをより長く維
持することが出来た。
【0062】分娩後 150日(投与開始後17週)で RP150
牛へのRPAA投与を停止した。RP150牛の乳生産と FCM生
産は、1週間で数値的に下がり始めた。23週で RP150牛
の乳生産が、そして21週で RP150牛の FCM生産が、RP30
5 牛より低くなった(P <0.05)。RP150 牛の乳生産
は、泌乳期の終りまでに POS牛の乳生産レベルまで低下
した。RP150 牛が NEG牛(RPAA無投与)と同じ飼料を摂
取していたにも拘わらず、乳生産レベルで POS牛と同じ
であったということは、RPAA投与を停止した後もRP150
牛にはRPAAの残存効果が残っていたことを示唆してい
る。
【0063】脂肪生産について:泌乳期の経過と共に全
ての群で下がった。図3参照。この傾向は NEG牛で最も
著しかった。これは牛のエネルギー蓄積量の不足を示し
ている。しかし、NEG 牛のボディコンディションスコア
は他の群の牛と比較してそれ程低くはなかった。泌乳期
で、POS 牛の乳脂肪のパーセントは他の群より著しく低
値であった( P<0.05)。これは、 POS牛のエネルギー
蓄積量の低さと NEG牛に比較して相対的に乳の生産量が
高かったことによるものだろう。一方、RPAA投与牛では
POS牛に比較して数値的に高い乳生産をしていても、乳
脂肪のパーセントの低下は認められなかった。これは尿
中に余分な窒素を排泄するのに POS牛がエネルギーを消
費したためか、体調の好不調にもかかわらず、乳脂肪の
パーセントを維持するようなRPAA投与による有益な効果
によるものかもしれない。
【0064】全体として、RPAA投与牛は NEG牛より多く
の脂肪(kg/日)を生産し、より高い乳脂肪パーセント
を有していた。RP305 投与牛は RP150投与牛より高い脂
肪生産を示す傾向があったが、この差は最初の乳生産量
における差によるものであった。同様に、POS 牛は NEG
牛より多くの乳脂肪を生産したが、これは脂肪パーセン
トよりは乳生産に関係していた。
【0065】乳蛋白質生産について:NEG 牛に比較して
RPAA牛と POS牛で高値を示したが(後掲第2表参照)、
統計的な有意差の危険率(P値)は、バイパス蛋白質(P
OS) と比較してRPAA投与のほうが大きかった(各々 P<
0.001および 0.062)。RP150 牛に比較しRPAAを全泌乳
期投与した RP305牛の方が、より高い乳蛋白質生産を示
す傾向があるが、この差は乳量差とRP150 牛へのRPAA投
与を停止した時に観察された乳蛋白質含量の減少による
ものである(図4)。
【0066】蛋白質生産におけるRPAA投与のポジティブ
効果は、バイパス蛋白質(POS) と異なり2週間で観察さ
れた。より多くの蛋白質生産が認められたのは、NEG 牛
より9週前であった(図5)。実験全体を通して乳蛋白
質パーセントにおける差は観察されなかったが、泌乳初
期では、NEG 牛に比較してRPAA投与牛では乳蛋白質含量
が多かった、しかし、泌乳後期には逆の現象が起きた。
乳蛋白質含量に関するRPAA投与の効果は、RPAA投与1週
以内に認められた。
【0067】
【表2】
【0068】固形分補正乳(SCM) 生産について:これに
ついては乳生産と同様の結果を得た(図6)。
【0069】以上より、RPAA添加飼料は無添加飼料と比
較して乳牛にとって、その乳生産、乳蛋白質生産、乳脂
肪生産等の増加に有効な手段であることが理解される。
事実、RPAA投与牛は、より高いレベルのバイパス蛋白質
を補充している牛よりも数値的に高い乳量を示した。こ
の様に、RPAA投与は必須アミノ酸を牛に与える有効な方
法である。この技術は酪農生産者にとって、乳生産を高
め飼料コストを下げることで大きな助けとなるだろう。
更に第一胃の作用から保護されたアミノ酸は、環境に対
しポジテブな影響を与えると予測される。つまり、この
様なアミノ酸で飼育される牛は、通常の高粗蛋白質で飼
育される牛と同等か、もしくは、より多くの乳生産をす
るし、糞尿中の窒素排泄物量を減らし、さらには地下水
汚染の危険を減らす効果を期待できるであろう。
【0070】実施例5 分娩以前からRPAAを投与した場合のRPAAの投与と投与期
間がミルク生産量に及ぼす効果を確認するため次の実験
を行った。
【0071】(飼料)飼料組成及び配合量(kg/日)を
下記第3表に示す。RPAAは実施例3におけると同様にし
て作成した。
【0072】
【表3】
【0073】(実験動物)実験には、経産回数が2〜7
回のホルスタイン種乳牛を使用した。
【0074】(投与方法)乳牛10頭を1群とし、A、B
およびCの3群を設定した。全ての乳牛に予想分娩日の
6週間前から低蛋白TMR (CP12、CPは粗蛋白を、そして
数字は粗蛋白含有量(%)を示す)を3週間投与した。
予想分娩日の3週間前からA及びB群には低蛋白TMR
(CP14)及びRPAA(50g/日)を投与し、そしてC群に
は低蛋白TMR(CP14)のみを分娩日まで投与した。
【0075】分娩日からA群には高蛋白TMR (CP19)お
よびRPAA(50g/日)を、B群には低蛋白TMR (CP16)
とRPAAを、そしてC群には高蛋白TMR (CP19)を投与し
た。
【0076】分娩後70日でRPAA投与を停止し、70日以
後、A群とC群には高蛋白TMR (CP19)のみ、そしてB
群には低蛋白TMR (CP16)のみを各々投与した。
【0077】(結果)結果を下記第4表に示す。
【0078】
【表4】
【0079】RPAAを投与した群(AおよびB群)は、非
投与群(C群)に較べ牛乳生産量が増加し、RPAAの投与
効果が認められた。泌乳全期間を通した牛乳生産量の増
加はC群に比し、A群が1452kg、そしてB群は1074kgで
あった。これはRPAAを投与しなかった場合より約15〜20
%の増産であった。
【0080】RPAA投与を停止した後の泌乳期間中の牛乳
生産量は、C群に比し、A群が1119kg、そしてB群が81
7kg 増加した。これは、それぞれ、同じく約15〜20%の
増産であった。このことはRPAA投与を泌乳期間途中で停
止した場合でも、乳牛に対しRPAA投与効果が残存維持
し、このためRPAA投与停止後も牛乳生産量は非投与群に
比し安定して増量生産持続可能であることを示してい
る。
【0081】一方、牛乳の品質についても、RPAA投与群
は乳蛋白および乳脂肪成分について、その含有量の増加
がそれぞれ認められた。従って、RPAA投与は、牛乳生産
量のみならず牛乳の品質向上にも好影響を及ぼしてい
る。
【0082】
【発明の効果】反芻動物の第一胃の微生物の作用から保
護された、メチオニンおよび/またはリジンを含有する
飼料添加物を基礎飼料に併用して泌乳期の反芻動物を飼
育することにより、乳生産の顕著な増加等のメリットを
容易に享受し得るところとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4における乳生産量の時間的推移を示
す。
【図2】実施例4における脂肪補正乳量の時間的推移を
示す。
【図3】実施例4における乳脂肪生産の時間的推移を示
す。
【図4】実施例4における乳蛋白質%の時間的推移を示
す。
【図5】実施例4における乳蛋白質生産の時間的推移を
示す。
【図6】実施例4における固形分補整乳量の時間的推移
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム・イー・ジュリアン アメリカ合衆国、68122、ネブラスカ州、 オマハ、サリー・ヒルズ・ドライブ、 7207、ダブリュ・イー・ジュリアン・アン ド・アソシエイツ・インコーポレイテッド 気付 (72)発明者 佐藤 弘之 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号 味 の素株式会社中央研究所内 (72)発明者 藤條 武司 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号 味 の素株式会社中央研究所内 (72)発明者 鈴木 宏侑 アメリカ合衆国、61801、イリノイ州、ア ーバナ、サウス・ライト・ストリート、 2004、アジノモト・カンパニー・インコー ポレイテッド、フィード・アディティブ・ デパートメント、イリノイ・リサーチ・ラ ボラトリー気付

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反芻動物におけるアミノ酸レベルを増加
    させる方法において、該反芻動物の分娩予定日の約3週
    間前より開始して毎日リジン、メチオニンまたはこれら
    の混合物を成分とする上記反芻動物の第一胃の作用から
    保護された飼料添加物を、該反芻動物に投与し、該反芻
    動物の泌乳期間の最大5カ月間に亘り該飼料添加物の投
    与を継続することを特徴とする反芻動物におけるアミノ
    酸レベルの増加方法。
  2. 【請求項2】 反芻動物におけるアミノ酸レベルを増加
    させる方法において、該反芻動物の分娩日の約1日後よ
    り開始して毎日リジン、メチオニンまたはこれらの混合
    物を成分とする該反芻動物の第一胃の作用から保護され
    た飼料添加物を、該反芻動物に投与し、該反芻動物の泌
    乳期間の最大5カ月間に亘り該飼料添加物の投与を継続
    することを特徴とする反芻動物におけるアミノ酸レベル
    の増加方法。
  3. 【請求項3】 反芻動物の第一胃の作用から保護された
    該飼料添加物が、該反芻動物が必要とするリジンおよび
    メチオニンを供給するのに充分な量で基礎飼料に添加さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の反芻動物にお
    けるアミノ酸レベルの増加方法。
  4. 【請求項4】 反芻動物の第一胃の作用から保護された
    該飼料添加物が、該反芻動物が必要とするリジンおよび
    メチオニンを供給するのに充分な量で基礎飼料に添加さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の反芻動物にお
    けるアミノ酸レベルの増加方法。
  5. 【請求項5】 反芻動物におけるアミノ酸レベルを増加
    させる方法において、該反芻動物の分娩予定日の約6週
    間前より低蛋白質含有飼料を投与し、引続き分娩予定日
    の4〜1週間前より蛋白質含量を増加した飼料を単独投
    与するかまたは該飼料と同時にリジン、メチオニンまた
    はこれらの混合物を成分とする該反芻動物の第一胃の作
    用から保護された飼料添加物を併用投与し、分娩後更に
    蛋白質含量を増加した中蛋白質含有飼料及びリジン、メ
    チオニンまたはこれらの混合物を成分とする該反芻動物
    の第一胃の作用から保護された飼料添加物を併用して少
    なくとも4週間、最大5カ月間投与し、その後引続き該
    中蛋白質含有飼料または高蛋白質含有飼料を該反芻動物
    の泌乳期間投与することを特徴とする反芻動物における
    アミノ酸レベルの増加方法。
  6. 【請求項6】 低蛋白質含有飼料の蛋白質含有量が乾物
    換算量で10〜14%であり、中蛋白質含有飼料の蛋白質含
    有量が乾物換算量で15〜16%であり、そして高蛋白質含
    有飼料の蛋白質含有量が乾物換算量で17〜22%である請
    求項5記載の反芻動物におけるアミノ酸レベルの増加
    法。
JP01854394A 1993-02-16 1994-02-15 反芻動物における泌乳量を増大させる方法 Expired - Lifetime JP3448936B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US1825093A 1993-02-16 1993-02-16
US08/018250 1993-02-16

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06237702A true JPH06237702A (ja) 1994-08-30
JP3448936B2 JP3448936B2 (ja) 2003-09-22

Family

ID=21786992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01854394A Expired - Lifetime JP3448936B2 (ja) 1993-02-16 1994-02-15 反芻動物における泌乳量を増大させる方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5720970A (ja)
JP (1) JP3448936B2 (ja)
CN (1) CN1046405C (ja)
CA (1) CA2115681C (ja)
MX (1) MX9401203A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998004152A1 (fr) * 1996-07-26 1998-02-05 Ajinomoto Co., Inc. Methode d'elevage de vaches a forte production laitiere en utilisant des acides amines protecteurs de lumiere
WO2006032958A2 (en) * 2004-09-24 2006-03-30 Ascor Chimici S.R.L. Composition in micro-pellets with controlled release physiologically active substance, procedure for their preparation and use in the zootechenical sector
JP2008539793A (ja) * 2005-05-20 2008-11-20 ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド 成年動物の健康または健全を促進する方法
JP2010523151A (ja) * 2007-04-11 2010-07-15 ジンプロ コーポレイション 第一胃内で保護されたリシン
US8642070B2 (en) 2004-04-30 2014-02-04 Bio Science Co., Ltd. Feed additive composition for ruminants, and feed containing the same, and method of fabricating such feed additive composition for ruminants

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19707380A1 (de) * 1997-02-25 1998-08-27 Degussa Verfahren zur Herstellung eines rieselfähigen Tierfuttermittelsupplements auf Methioninsalzbasis und das so erhältliche Granulat
US6017563A (en) 1997-07-25 2000-01-25 Novus International, Inc. Process for optimizing milk production
US6242013B1 (en) 1999-07-27 2001-06-05 Land O'lakes, Inc. Method and composition for enhancing oleic acid content of milk produced by ruminants
IL133851A (en) * 1999-12-31 2002-12-01 Smoler Feed Additives And Tech Dietary supplement for animals
HN2003000009A (es) * 2002-01-08 2004-01-29 Basf Ag Encapsulamiento por recubrimiento con una mezcla de lipidos y compuestos hidrofobicos de alto punto de fusion.
US7297356B2 (en) * 2004-05-10 2007-11-20 Grain States Soya, Inc. Method for manufacturing animal feed, method for increasing the rumen bypass capability of an animal feedstuff and animal feed
CN100384406C (zh) * 2004-10-15 2008-04-30 内蒙古自治区畜牧科学院 赖氨酸盐酸盐微胶囊包衣方法
BRPI0817910B8 (pt) * 2007-10-05 2017-07-04 H J Baker & Bro Inc composição para alimentação de ruminantes e processos de suplementação da dieta de um ruminante e de obtenção de uma composição para alimentação dos referidos ruminantes
PL2421385T3 (pl) * 2009-04-23 2017-08-31 H.J. Baker & Bro., Inc. Granulowany suplement paszy
US10092533B2 (en) 2010-10-18 2018-10-09 H. J. Baker & Bro., Llc Granular feed supplement
US10143218B1 (en) 2013-03-15 2018-12-04 Ac Nutrition, Lp Animal feed supplement
JP5911918B2 (ja) * 2014-06-30 2016-04-27 ユニ・チャーム株式会社 ペットフードの製造方法
US9706789B2 (en) 2015-01-30 2017-07-18 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of Agriculture Use of nitrogen-containing compounds as plasticizers for peptide-based biopolymers and uses thereof
CN105851554B (zh) * 2016-05-03 2019-12-10 扬州市扬大康源乳业有限公司 提高奶牛乳蛋白含量的复合精氨酸包被制剂及其制备方法、应用
KR102486859B1 (ko) * 2020-09-18 2023-01-09 오헌식 한우용 사료 첨가제 및 이를 이용한 한우의 사육방법

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3959493A (en) * 1971-03-17 1976-05-25 Rumen Chemie, Ag Rumen bypass products comprising biologically active substances protected with aliphatic fatty acids
US4797288A (en) * 1984-10-05 1989-01-10 Warner-Lambert Company Novel drug delivery system
US4837004A (en) * 1985-10-18 1989-06-06 Eastman Kodak Company Rumen-stable pellets
JP2547995B2 (ja) * 1987-01-26 1996-10-30 昭和電工株式会社 反すう動物用粒剤及びその製造法
US4957748A (en) * 1987-03-23 1990-09-18 The Board Of Regents Of The University Of Nebraska Ruminant feed, method of making and method of using
US4937083A (en) * 1988-04-12 1990-06-26 Mitsubishi Chemical Industries Limited Feed additive for ruminants
US4976976A (en) * 1988-04-07 1990-12-11 Mitsubishi Kasei Corporation Feed additive for ruminants
US5093128A (en) * 1989-07-18 1992-03-03 Draguesku Oliver J Rumen and other stomach chamber bypass nutrients and methods of fabrication
US5219596A (en) * 1990-08-24 1993-06-15 Cargill, Incorporated Composition and method thereof for increasing milk production in dairy cattle
US5145695A (en) * 1990-08-24 1992-09-08 Cargill, Incorporated Composition and method thereof for increasing milk production in dairy cattle
NO920067L (no) * 1991-01-14 1992-07-15 Ajinomoto Kk Foradditiv for droevtyggere

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998004152A1 (fr) * 1996-07-26 1998-02-05 Ajinomoto Co., Inc. Methode d'elevage de vaches a forte production laitiere en utilisant des acides amines protecteurs de lumiere
US6214371B1 (en) * 1996-07-26 2001-04-10 Ajinomoto Co., Inc. Method for breeding highly lactiferous cows by using rumen-protective amino acids
US8642070B2 (en) 2004-04-30 2014-02-04 Bio Science Co., Ltd. Feed additive composition for ruminants, and feed containing the same, and method of fabricating such feed additive composition for ruminants
WO2006032958A2 (en) * 2004-09-24 2006-03-30 Ascor Chimici S.R.L. Composition in micro-pellets with controlled release physiologically active substance, procedure for their preparation and use in the zootechenical sector
WO2006032958A3 (en) * 2004-09-24 2006-08-24 Ascor Chimici Srl Composition in micro-pellets with controlled release physiologically active substance, procedure for their preparation and use in the zootechenical sector
JP2008539793A (ja) * 2005-05-20 2008-11-20 ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド 成年動物の健康または健全を促進する方法
JP2011142912A (ja) * 2005-05-20 2011-07-28 Hill's Pet Nutrition Inc 成年動物の健康または健全を促進する方法
JP2010523151A (ja) * 2007-04-11 2010-07-15 ジンプロ コーポレイション 第一胃内で保護されたリシン

Also Published As

Publication number Publication date
JP3448936B2 (ja) 2003-09-22
CA2115681C (en) 1999-05-11
CN1046405C (zh) 1999-11-17
MX9401203A (es) 1994-08-31
CA2115681A1 (en) 1994-08-17
CN1091905A (zh) 1994-09-14
US5720970A (en) 1998-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5871773A (en) Method for supplementing amino acid levels in ruminant animals
JPH06237702A (ja) 反芻動物におけるアミノ酸レベルを補充する方法
CA2969744A1 (en) Animal feed supplement and method
US20060029646A1 (en) Anionic-containing feed supplements having a low protein by-pass value
RU2695683C1 (ru) Композиции для улучшения усвоения азота у жвачного животного
WO2018197620A1 (en) A solid feed combination composition for ruminant calves
WO1997033488A1 (en) Animal feed supplement
EP0610957B1 (en) Method for supplementing amino acid levels in ruminant animals
EP0919135B1 (en) Method of breeding high-level lactation dairy cows using rumen-bypass amino acids
CA2176381A1 (en) Method for raising dairy cattle with highly concentrated nutritious feed
Huston et al. Effect of rate of release of urea on its utilization by sheep
JP2000281575A (ja) 油脂被覆ビタミンc経口給与による、家畜の免疫力増強、並びにストレスの防除及び損耗を防止する方法
WO2009026115A1 (en) Palatable microgranules for acidifying feed rations
Khan et al. Effect of growing fattening diets on the growth performance of intensified Afghani lambs
Salfer et al. Effects of calcium salts of long-chain fatty acids added to a diet containing choice white grease on lactation performance
JPH07313068A (ja) 乳牛用配合飼料及びこれを用いる乳牛の飼育方法
JPH02163043A (ja) 反芻動物用飼料添加物
Sklan et al. Production responses of high producing cows fed rumen bypass dl-2-hydroxy-4-(methylthio) butanoic acid coated with calcium soaps of fatty acids
Singh et al. Chapter-7 Feeding of Sheep in Different Stages of Life
Brönn Optimal rumen development for improved heifer performance
Bradley Feeding Mares for Maximum Reproduction Efficiency
Kumar et al. Rumen protected fats in dairy cows and buffaloes ration
EP0746209A1 (en) Improving growth and lactation of ruminants
WO2004047553A1 (en) Livestock feed supplement and method of using same
Johnson et al. Thyroprotein for lactating sows

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term