JPH06232769A - ビタビ復号方法およびその装置 - Google Patents

ビタビ復号方法およびその装置

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JPH06232769A
JPH06232769A JP5018532A JP1853293A JPH06232769A JP H06232769 A JPH06232769 A JP H06232769A JP 5018532 A JP5018532 A JP 5018532A JP 1853293 A JP1853293 A JP 1853293A JP H06232769 A JPH06232769 A JP H06232769A
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JP
Japan
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signal
assumed
viterbi decoding
multiplication
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JP5018532A
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English (en)
Inventor
Yasunari Ikeda
康成 池田
Tamotsu Ikeda
保 池田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理時間の低減、回路規模の簡単化、縮小化
が図ることができるビタビ複号方法およびその装置を提
供する。 【構成】 ビタビ複号装置のブランチメトリック回路2
は、QAM変復調された受信信号と変調信号点とのユー
クリッド距離の算出式のうち、定数値である受信信号の
電力を示す成分を除去して下記式よりブランチメトリッ
クBMを算出する。ここでI,Qは受信I信号,受信Q
信号、Si(I),Si(Q)は変調信号点のI,Q座
標、Siは変調信号点の電力値を示す。 BM=I×Si(I)+Q×Si(Q)−Si2 /2 ブランチメトリック回路2は、乗算器12で上記式の第
1項の演算、乗算器14で第2項の演算、加算器16で
第1項と第2項の加算、減算器18で第3項の減算を行
い、減算結果をらブランチメトリックBMとして出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トレリス符合化変調さ
れた受信信号についてのビタビ復号方法およびその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、衛星通信システムでは、S/
Nの改善が他の通信システムに比べて困難であるため、
受信側では受信情報系列に対して高機能な検出・訂正を
行うことが要求され、送信側はディジタル情報系列を符
号化して冗長ビットを付加して送信する。符号化方式に
は、たとえば、ブロック符号化および畳込み符号化が知
られている。ブロック符号化は、ディジタル情報系列を
mビットごとにブロック化し、この情報成分に誤り訂正
のための冗長成分を付加してnビットのデータ(m<
n)とする方法である。
【0003】畳込み符号化は、過去の情報系列を所定の
ビットごとに区切ったタイムスロットの情報を現在のブ
ロックに影響を及ぼさせながら(影響が及ぼされるタイ
ムスロットの数を「拘束長」という)符号化を行う方法
であり、拘束長が短くても受信側で高い誤り訂正を行う
ことができ情報効率が高く、通信などの分野で広く用い
られている。
【0004】畳込み符号を復号する方式の1つとして、
ビタビ復号方式が知られている。このビタビ復号方式は
畳込み符号に対する最尤復号方式であり、送信側のエン
コーダから生成され得る符号系列から、受信された符号
系列に最も近い系列(これを最尤パスという)を選ぶこ
とで誤り訂正を行う。この最尤パスの選択方法は全ての
パスを比較して確かめるのではなく、送信側で生成され
得る全ての符号列と受信符号列とのユークリッド距離を
求め、最も小さいもの(すなわち、尤度が最も高いも
の)を選んで、それ以後は復号に必要なパス(生き残り
パス)だけを調べていくことを基本にしており、パスの
長さを十分に長くとると、生き残りパスの先(根元)は
合流して同じ値になり、どの生き残りパスであっても、
遡れば、同じ値を復号していることになる。したがっ
て、復号誤り率が高くならない程度のパス長を調べ、そ
の長さ分だけ遡った時点のデータを復号データとするこ
とができる。また、ビタビ復号方式は、いわゆる、軟判
定復調方式と組み合わせることで、特に高い誤り訂正能
力を得ることができる。
【0005】上述した畳込み符号化と多値変調とを組み
合わせたトレリス符号化変調が注目されている。トレリ
ス符号化変調は、送信側では、送信信号を畳込み符号化
する共に、相加された雑音に対するマージンを大きくす
るため、送信信号間のユークリッド距離が大きくなるよ
うに変調信号点に割り当て送信する。そして、受信側で
は、ビタビ復号装置を用いて、送信信号たり得る信号系
列のうち、受信信号とのユークリッド距離が最小になる
信号系列である最尤パスを選択して復号する。
【0006】従来のビタビ復号装置では、時間T毎に得
られるN個の離散的な受信符号系列を復号する場合に下
記式(1)で定義されるL(N)を最小にするパスを求
めることで最尤パスを決定する。 上記式(1)におけるr(nT)は受信信号におけるn
番目のタイムスロットの受信信号を示し、Si(nT)
はn番目のタイムスロットの送信信号が取り得るi番目
の変調信号点である。つまり、ビタビ復号装置は、上記
式(1)によって表されるL(N)を最小にする変調信
号点Siの系列を決定し、これら決定された変調信号点
Siによって生成されるパスを最尤パスとする。
【0007】具体的には、ビタビ復号装置では、ブラン
チメトリック回路において、受信信号と、送信信号が割
り当てられ得る各信号点とのユークリッド距離が算出さ
れ、算出結果がブランチメトリックとしてACS回路に
出力される。ACS回路では、ブランチメトリック回路
から入力したブランチメトリックにのうち、最小のブラ
ンチメトリックが算出された信号点を最尤パスとし、こ
の最尤パスをパスメモリに出力する。パスメモリでは、
ACS回路の制御を受け、選択されたパスを所定段数分
記憶する。このACS回路で制御されたパスメモリの出
力が最尤パス系列となり、この最尤パス系列から復号信
号が生成される。
【0008】上述したように、ビタビ復号装置では、ブ
ランチメトリック回路において受信信号と信号点との下
記式(2)に基づいて、ユークリッド距離の2乗、つま
りブランチメトリックBMが算出される。 BM=〔r(nT)−Si〕2 (2) 上記式(2)において、受信信号のタイムスロットr
(nT)の受信I信号(I)および受信Q信号(Q)、
受信信号点SiのI座標(Si(I))、SiのQ座標
(Si(Q))を用いると上記式(2)は、下記式
(3)のようになる。 BM=(I−Si(I))2 +(Q−Si(Q))2 (3) 従来のブランチメトリック回路では、上記式(3)に基
づいてBMが算出される。
【0009】図7に従来のビタビ復号装置のブランチメ
トリック回路の構成図を示す。図7に示すように、ブラ
ンチメトリック回路20は、減算器100a,100
b、乗算器102a,102b、および、加算器104
で構成さる。減算回路100a,100bは、受信信号
のI信号S106a,Q信号S106b、および、信号
点のI座標S108a,Q座標S108bを入力し、こ
れらの減算結果S100a,S100bを乗算器102
a,102bに出力する。乗算器102a,102b
は、減算結果S100a,S100bを2乗した結果S
102a,S102bを加算器104に出力する。加算
器104は、S102aとS102bの加算結果、つま
り、ブランチメトリックBM104をACS回路に出力
する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に従来のビタビ復号装置のブランチメトリック回路で
は、ブランチメトリックBMを、受信信号と信号点との
ユークリッド距離の2乗、つまり上記式(3)をそのま
ま用いて計算するため、回路規模が大きくなり回路の簡
単化・縮小化の点で問題がある。
【0011】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
てなされ、処理時間の縮小化、回路規模の簡単・縮小化
を図ることが可能なビタビ復号方法およびその装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】受信信号をr(nT)、
変調信号点をSiとした場合、受信信号と各変調信号点
とのBMは上述したように、下記式(4)で示される。 BM=〔r(nT)−Si〕2 (4) 上記式(4)を展開すると下記式(5)が得られる。 BM=r(nT)2 +Si2 −2×r(nT)×Si (5)
【0013】ACS回路は、ブランチメトリック回路が
算出した各ブランチメトリックのうち値が最小となるブ
ランチメトリックに対応する変調信号点を求めるのであ
るが、上記式(5)の第1項は、受信電力を示し、全て
の変調信号点についてのブランチメトリックは同一の値
を取る。また、上記式(5)の第2項は、変調信号点の
電力を示し、原点から同一距離上のIQ座標に割り付け
られるPSK変調方式においては、全ての変調信号点に
ついてのブランチメトリックは同一の値を取り、QAM
変調方式においては同一の値を取らない。BMは、上述
したようにACS回路において、各BMの大小関係を判
断するために用いられるため、変調方式による上記式
(5)の各項の特性を考慮すると、変調方式によってB
Mの定義を以下のように単純化することができる。
【0014】(A)変調方式がPSK方式の場合にはB
Mを下記式(6)のように定義する。 BM=r(nT)×Si (6)
【0015】(B)変調方式がQAM方式の場合にはB
Mを下記式(7)のように定義する。 BM=r(nT)×Si−Si2 /2 (7)
【0016】本発明のビタビ復号装置は、前記ブランチ
メトリックを演算する回路は、前記受信信号と仮定して
いる信号点との積、または、前記受信信号と仮定してい
る信号点との積から仮定している信号点の電力成分を減
じた値を尤度とする演算手段を有し、該尤度に基づいて
最尤パスを決定しビタビ復号する。
【0017】また、前記変調方法は、たとえば、QAM
変調方法であり、前記演算手段は、前記受信信号と仮定
している信号点との積から仮定している信号点の電力成
分を減じた値を尤度とする。
【0018】また、前記変調方法は、たとえば、PSK
変調方法であり、前記演算手段は、前記受信信号と仮定
している信号点との積を尤度とする。
【0019】また、前記受信信号は、直交するI信号と
Q信号で構成され、前記演算手段は、受信した前記I信
号と仮定している信号点のI座標成分との第1の乗算を
行う第1の乗算手段と、受信した前記Q信号と仮定して
いる信号点のQ座標成分との第2の乗算を行う第2の乗
算手段と、前記第1の乗算結果と、前記第2の乗算結果
との加算を行う加算手段と、前記加算結果と、前記信号
点の電力成分との減算を行う減算手段とを有し、前記減
算手段の減算結果を尤度とする。
【0020】また、複数の前記第1の乗算手段と、複数
の前記第2の乗算手段と、前記仮定している信号点のそ
れぞれに対応する前記加算手段と、前記仮定している信
号点のそれぞれに対応する前記減算手段とを有し、前記
加算手段および前記減算手段は、前記第1の乗算手段お
よび第2の乗算手段の乗算結果を共有して演算を行う。
【0021】また、前記受信信号は、直交するI信号と
Q信号とで構成され、前記演算手段は、受信した前記I
信号と仮定している信号点のI座標成分との第1の乗算
を行う第1の乗算手段と、受信した前記Q信号と仮定し
ている信号点のQ座標成分との第2の乗算を行う第2の
乗算手段と、前記第1の乗算結果と、前記第2の乗算結
果との加算を行う加算手段とを有し、前記加算手段の加
算結果を尤度とする。
【0022】本発明のビタビ復号方法は、前記受信信号
と仮定している信号点との積、または、前記受信信号と
仮定している信号点との積から仮定している信号点の電
力成分を減じた値を尤度として、ビタビ復号する。
【0023】また、前記変調方法は、QAM変調方法で
あり、前記受信信号と仮定している信号点との積から仮
定している信号点の電力成分を減じた値を尤度とする。
【0024】また、前記変調方法は、PSK変調方法で
あり、前記受信信号と仮定している信号点との積を尤度
とする。
【0025】
【作用】本発明のビタビ復号装置では、QAM変調され
ている受信信号を入力し、ブランチメトリックを演算す
る回路の演算手段において、前記受信信号と仮定してい
る信号点との積から仮定している信号点を減じた値を算
出する。そして、演算手段の算出結果を尤度として用い
て、最尤パスを決定しビタビ復号する。
【0026】本発明のビタビ復号装置では、PSK変調
されている受信信号を入力し、ブランチメトリックを演
算する回路の演算手段において、前記受信信号と仮定し
ている信号点との積を算出する。そして、演算手段の算
出結果を尤度として用いて、最尤パスを決定しビタビ復
号する。
【0027】
【実施例】第1実施例について説明する。図1に本実施
例の送受信システムを説明するための図を示す。図2に
本実施例のビタビ復号装置の構成図を示す。図3に本実
施例のブランチメトリック回路の構成図を示す。図1に
示すように、本実施例の送受信システムでは、畳込符号
化回路82は、送信データS81を入力し、これを畳込
み符号化し、符合化された信号S82を信号割当回路8
4に出力する。
【0028】信号割当回路84は、符合化された信号S
82を、相加される雑音に対するマージンを大きくする
ため、I信号およびQ信号を送信信号間のユークリッド
距離が大きくなるように変調信号点に割り当てて作成
し、I信号S84aおよびQ信号S84bを16QAM
変調回路86に出力する。16QAM変調回路86で
は、入力したI信号S84aおよびQ信号S84bを1
6QAM変調して送信信号S86を受信側に送信する。
【0029】受信側の16QAM復調回路88は、送信
側からの送信信号S86を入力し、QAM変調された送
信信号S86を16QAM復調し、復調して得られたI
信号S88aおよびQ信号S88bをビタビ復号回路9
0に出力する。16QAM復調回路88からビタビ復号
回路90に出力されるI信号S88aおよびQ信号S8
8bには、通常、送受信時に生じた雑音が相加されてい
る。ビタビ復号回路90は、16QAM復調回路88か
らI信号S88aおよびQ信号S88bを入力し、これ
らの信号に対して誤り訂正などを行い、復号された信号
を生成する。
【0030】ビタビ復号回路90は、図2に示すよう
に、ブランチメトリックを演算する手段としてのブラン
チメトリック回路2、ACS回路4、パスメモリ回路6
およびパラレルシリアル変換回路8で構成される。ブラ
ンチメトリック回路2は、上述した16QAM復調回路
88から入力したI信号S88aおよびQ信号S88b
について、送信信号が割り当てられ得る各変調信号点と
の尤度としてのブランチメトリックを順次、算出し、算
出されたブランチメトリックをACS回路4に出力す
る。
【0031】ブランチメトリック回路2では、I信号S
88aおよびQ信号S88bがQAM変調・復調された
信号であるため、上述したように下記式(8)に基づい
て、尤度としてのブランチメトリックBMを算出する。 BM=r(nT)×Si−Si2 /2 (8) ここで、r(nT)は、時間T毎に離散的に入力される
受信信号のタイムスロットのうち、n番目に受信したタ
イムスロットの受信符合を示し、Siはn番目のタイム
スロットの、仮定している信号点としての送信符号が取
り得る変調信号点のうちi番目の変調信号点である。受
信信号のタイムスロットr(nT)の受信I信号(I)
および受信Q信号(Q)、変調信号点SiのI座標(S
i(I))、SiのQ座標(Si(Q))を用いると上
記式(8)は下記式(9)にようになる。 BM=I×Si(I)+Q×Si(Q)−Si2 /2 (9)
【0032】図3に本実施例のブランチメトリック回路
2の構成図を示す。図3に示すように、ブランチメトリ
ック回路2は、変調点座標出力器10、第1の乗算手段
としての乗算器12、第2の乗算手段としての乗算器1
4、加算手段としての加算器16および減算手段として
の減算器18で構成される。変調点座標出力器10は、
送信符合が取り得る変調信号点SiのI座標S10aを
加算器12、Q座標S10bを加算器14にそれぞれ順
次、出力する。乗算器12は、上記式(9)の第1項の
計算を行い、受信信号r(nT)のI信号S88aおよ
び変調点座標出力器10からのI座標S10aを入力
し、これらの乗算結果S12を加算器16に出力する。
【0033】乗算器14は、上記式(9)の第2項の計
算を行い、受信信号r(nT)のQ信号S88bおよび
変調点座標出力器10からのQ座標S10bを入力し、
これらの乗算結果S14を加算器16に出力する。加算
器16は、乗算器12からの乗算結果S12および乗算
器14からの乗算結果S14を入力し、これらの加算結
果S16を減算器18に出力する。補正項出力器20
は、上記式(9)の3項の値、つまり、変調信号点Si
の電力値Si2 の補正値Si2 /2を減算器18に出力
する。減算器18は、加算器16からの加算結果S16
および補正項出力器20からの電力成分としての補正値
Si2 /2を入力し、これらの減算結果、つまり、BM
18を後述するACS回路4に出力する。
【0034】ACS回路4では、ブランチメトリック回
路2から、順次、入力した各変調信号点についてのブラ
ンチメトリックと、各ステートメトリックの和を求め、
この和が最小となるブランチを最尤ブランチとして選択
し、パスメモリ回路6を制御する。パスメモリ回路6
は、ACS回路4の制御を受け、選択されたパスを所定
段数分記憶することにより最尤パス系列を得、パラレル
データとしてパラレルシリアル変換回路8に出力する。
パラレルシリアル変換回路8は、パスメモリ回路6から
最尤パス系列を並列的に入力し、これらを直列データに
変換して出力する。
【0035】上述したように本実施例のブランチメトリ
ック回路2は、QAM変調方式による受信信号について
のブランチメトリックを上記式(7)を用いて計算する
ため、回路構成を図3示すように、図7に示す従来のビ
タビ復号装置のブランチメトリック回路に比べて簡単化
することができ、処理時間を短縮させることができる。
【0036】第2実施例について説明する。本実施例の
送受信システムおよびビタビ復号装置の構成は、上述し
た第1の実施例の図1および図2と同一であるが、ビタ
ビ復号装置のブランチメトリック回路が上述したブラン
チメトリック回路2とは異なる。
【0037】図4に16QAM変調方式における変調信
号点を説明するための図を示す。図4に示すように、I
軸とQ軸とがπ/2の位相差を有し、原点Oからの距離
が振幅に対応した2次元平面上に16個の変調信号点
が、I軸およびQ軸にそれぞれ対称となるように割り当
てられている。そのため、上記式(7)におけるSi
(I)は、i1,−i1,i2,−i2いずれかの値を
取り、Si(Q)は、q1,−q1,q2,−q2いず
れかの値を取る。
【0038】このとき、たとえば、変調信号点S0,S
11についてのBMは、上記式(9)からそれぞれ下記
式(10)、式(11)のようになる。 S0: BM=I×S0(I)+Q×S0(Q)−S02 /2 (10) S11: BM=I×S11(I)+Q×S11(Q)−S112 /2 (11) PQ平面においてS0とS11とがI座標に対して対称
であることから、S11(I)=S0(I),S11
(Q)=−S0(Q)の関係があり、上記式(11)は
下記式(12)のように書き換えられる。 S11: BM=I×S11(I)−Q×S0(Q)−S02 /2 (12)
【0039】このように、S11のBMを算出する上記
式(11)の計算においては、式(10)の中間結果、
I×S0(I),Q×S0(Q)を用いることができ、
式(11)の計算量を低減させることができる。
【0040】上述したように、変調信号点がI軸および
Q軸に対称となるように配置されているため、中間結果
を共有して使用することができ、各変調点についての式
(9)についての計算量を低減させることができる。具
体的には、I×S11(I)(=I×i1)、I×S1
1(Q)(=I×q1)、Q×S9(I)(=Q×i
2)、Q×S9(Q)(=Q×q2)の計算を行い、こ
れらの計算結果を全ての変調信号点SのBMの計算に用
いることができる。
【0041】本実施例のブランチメトリック回路11
は、中間結果を共有して使用するとともに、計算の並列
化を行いBMを算出する回路構成とする。図5にブラン
チメトリック回路11の構成図を示す。図5に示すよう
に、ブランチメトリック回路11は、変調点Q座標出力
器30、変調点I座標出力器34、補正項出力器32、
乗算器36,38,40,42、加算器44a〜44
p、減算器46a〜46pで構成される。このブランチ
メトリック回路11では、乗算器36、38、40、4
2で、それぞれI×i1,I×i2,Q×q1,Q×q
2が計算され、これらの計算結果が、それぞれ対応する
16個の加算器44a〜44pに出力され、加算器44
a〜44pにおいて、図4に示す16個の変調点Siに
ついての式(8)の第1項の計算がそれぞれ並列的に実
行される。加算器44a〜44pで算出された第1項の
計算結果は、それぞれ減算器46a〜46pに出力さ
れ、減算器46a〜46pにおいて第1項の計算結果
と、補正項出力器32から入力された式(7)の第2項
との減算が実行され、変調点S0〜15についてのブラ
ンチメトリックBM0〜BM15がACS回路4に出力
される。
【0042】以下、各構成要素について詳細に説明す
る。変調点I座標出力器34は、I座標値i1を信号S
34aとして乗算器36に、I座標値i2を信号S34
bとして乗算器38に出力する。乗算器36は、16Q
AM復調回路88からI信号S88a、変調点I座標出
力器34からI座標値i1を示す信号S34aを入力
し、これらの乗算結果(I×i1)を加算器44a,
b,g,h,k,l,m,nに出力する。乗算器38
は、16QAM復調回路88からI信号S88a、変調
点I座標出力器34からI座標値i2を示す信号S34
bを入力し、これらの乗算結果(I×i2)を加算器4
4c,d,e,f,i,j,o,pに出力する。
【0043】変調点Q座標出力器30は、Q座標値q1
を信号S30aとして乗算器40に、Q座標値q2を信
号S30bとして乗算器42に出力する。乗算器40
は、16QAM復調回路88からQ信号S88b、変調
点Q座標出力器30からQ座標値q1を示す信号S30
aを入力し、これらの乗算結果(Q×q1)を加算器4
4a,b,e,f,k,l,o,pに出力する。乗算器
42は、16QAM復調回路88からQ信号S88b、
変調点Q座標出力器30からQ座標値q2を示す信号S
30bを入力し、これらの乗算結果(Q×q2)を加算
器44c,d,g,h,i,j,m,nに出力する。加
算器44a〜44pは、乗算器36,38,40,42
から乗算結果を入力し、必要な場合には、符合を反転さ
せて加算する。補正項出力器32は、減算器46a〜4
6pに補正項S0/22 〜S152 /2を出力する。減
算器46a〜46pは、加算器44a〜44pから加算
結果を入力し、補正項出力器32から入力した補正項S
2 /2〜S152 /2との減算結果をブランチメトリ
ックBM1〜BM16として出力する。
【0044】上述したように、ブランチメトリック回路
11では、BM1〜BM15の計算を並列的に実行する
ため、計算速度が向上する。また、上記式(5)をその
まま用いて計算するのでなく、簡略化された上記式7を
用いてBMを計算するため、計算量を低減させることが
でき処理時間を縮小させることができる。
【0045】第3実施例について説明する。本実施例の
送受信シシテムは、上述した図1に示す第1実施例の送
受信システムとほぼ同一であるが、16QAM変調回路
86および16QAM復調回路88の代わりにそれぞれ
PSK変調回路およびPSK復調回路を用いる。つま
り、PSK変調・復調されたI信号S88aおよびQ信
号S88bがビタビ復号装置に入力される。本実施例の
ビタビ復号装置は、上述した図2に示す第1の実施例の
ビタビ復号装置90と同一の構成であるが、ブランチメ
トリック回路が上述したブランチメトリック回路2とは
異なる。
【0046】本実施例のブランチメトリック回路では、
変調方式がPSK方式であるため、上述したように、下
記式(13)に基づいてブランチメトリックBMの計算
を行う。 BM=r(nT)×Si (13) 受信信号のタイムスロットr(nT)の受信I信号
(I)および受信Q信号(Q)、変調信号点SiのI座
標(Si(I))、SiのQ座標(Si(Q))を用い
ると上記式(13)は下記式(14)にようになる。 BM=I×Si(I)+Q×Si(Q) (14)
【0047】図6に本実施例のブランチメトリック回路
51の構成図を示す。図6に示すように、ブランチメト
リック回路51は、変調点座標出力器10、第1の乗算
手段としての乗算器12、第2の乗算手段としての乗算
器14および加算器16で構成される。変調点座標出力
器10は、送信符合が取り得る変調信号点SiのI座標
S10aを乗算器12に出力する。乗算器12は、上記
式(14)の第1項の計算を行い、受信信号r(nT)
のI信号S88aおよび変調点座標出力器10からのI
座標S10aを入力し、これらの乗算結果S12を加算
器16に出力する。
【0048】乗算器14は、上記式(14)の第2項の
計算を行い、受信信号r(nT)のQ信号S88bおよ
び変調点座標出力器10からのQ座標S10bを入力
し、これらの乗算結果S14を加算器16に出力する。
加算器16は、乗算器12からの乗算結果S12および
乗算器14からの乗算結果S14を入力し、これらの加
算結果S16をBMとしてACS回路4に出力する。
【0049】上述したように本実施例のブランチメトリ
ック回路51は、PSK変調方式による受信信号につい
てのブランチメトリックを上記式(14)を用いて計算
するため、回路構成を図6示すように、図7に示す従来
のビタビ復号装置のブランチメトリック回路に比べて簡
単化することができ処理時間を短縮させることができ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明のビタビ復号方法およびその装置
によれば、ブランチメトリックの計算量を低減させるこ
とができ、処理時間の短縮化、回路規模の簡単・縮小化
が図かれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の送受信システムの説明するための
図である。
【図2】第1実施例のビタビ復号装置の構成図である。
【図3】第1実施例のブランチメトリック回路の構成図
である。
【図4】16QAM変調方式における変調信号点を説明
するための図である。
【図5】第2実施例のブランチメトリック回路の構成図
である。
【図6】第3実施例のブランチメトリック回路の構成図
である。
【図7】従来のビタビ復号装置のブランチメトリック回
路の構成図である。
【符号の説明】
2,11,51,110・・・ブランチメトリック回路 4・・・ACS回路 6・・・パスメモリ回路 8・・・パラレルシリアル変換回路 10,34・・・変調点座標出力器 12,14,36,38,40,42・・・乗算器 16,44a〜44p・・・加算器 18,46a〜46p,100a,100b・・・減算
器 20,32・・・補正項出力器 82・・・畳込符合化回路 84・・・信号割当回路 86・・・16QAM変調回路 88・・・16QAM復調回路 90・・・ビタビ復号回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の変調方法で変調されている受信信号
    についてブランチメトリック演算を行い、最尤パスを決
    定し、最尤パスについてビタビ復号する装置において、 ブランチメトリックを演算する回路は、前記受信信号と
    仮定している信号点との積、または、前記受信信号と仮
    定している信号点との積から仮定している信号点の電力
    成分を減じた値を尤度とする演算手段を有し、 該尤度に基づいて最尤パスを決定しビタビ復号すること
    を特徴とするビタビ復号装置。
  2. 【請求項2】前記変調方法は、QAM変調方法であり、 前記演算手段は、前記受信信号と仮定している信号点と
    の積から仮定している信号点の電力成分を減じた値を尤
    度とする、請求項1記載のビタビ復号装置。
  3. 【請求項3】前記変調方法は、PSK変調方法であり、 前記演算手段は、前記受信信号と仮定している信号点と
    の積を尤度とする、請求項1記載のビタビ復号装置。
  4. 【請求項4】前記受信信号は、直交するI信号とQ信号
    とで構成され、 前記演算手段は、 受信した前記I信号と仮定している信号点のI座標成分
    との第1の乗算を行う第1の乗算手段と、 受信した前記Q信号と仮定している信号点のQ座標成分
    との第2の乗算を行う第2の乗算手段と、 前記第1の乗算結果と、前記第2の乗算結果との加算を
    行う加算手段と、 前記加算結果と、前記信号点の電力成分との減算を行う
    減算手段とを有し、 前記減算手段の減算結果を尤度とすることを特徴とす
    る、請求項2記載のビタビ復号装置。
  5. 【請求項5】複数の前記第1の乗算手段と、 複数の前記第2の乗算手段と、 前記仮定している信号点のそれぞれに対応する前記加算
    手段と、 前記仮定している信号点のそれぞれに対応する減算手段
    とを有し、 前記加算手段および前記減算手段は、前記第1の乗算手
    段および第2の乗算手段の乗算結果を共有して演算を行
    うことを特徴とする、請求項4記載のビタビ復号装置。
  6. 【請求項6】前記受信信号は、直交するI信号とQ信号
    とで構成され、 前記演算手段は、 受信した前記I信号と仮定している信号点のI座標成分
    との第1の乗算を行う第1の乗算手段と、 受信した前記Q信号と仮定している信号点のQ座標成分
    との第2の乗算を行う第2の乗算手段と、 前記第1の乗算結果と、前記第2の乗算結果との加算を
    行う加算手段とを有し、 前記加算手段の加算結果を尤度とすることを特徴とす
    る、請求項3記載のビタビ復号装置。
  7. 【請求項7】前記受信信号は、畳込み符合化信号であ
    る、請求項1〜6いずれか記載のビタビ復号装置。
  8. 【請求項8】前記畳込み符合化信号は、トレリス符合化
    変調信号である請求項7記載のビタビ復号装置。
  9. 【請求項9】所定の変調方法で変調された受信信号をビ
    タビ復号する方法において、 前記受信信号と仮定している信号点との積、または、前
    記受信信号と仮定している信号点との積から仮定してい
    る信号点の電力成分を減じた値を尤度として、ビタビ復
    号することを特徴とするビタビ復号方法。
  10. 【請求項10】前記変調方法は、QAM変調方法であ
    り、 前記受信信号と仮定している信号点との積から仮定して
    いる信号点の電力成分を減じた値を尤度とする、請求項
    7記載のビタビ復号方法。
  11. 【請求項11】前記変調方法は、PSK変調方法であ
    り、 前記受信信号と仮定している信号点との積を尤度とす
    る、請求項7記載のビタビ復号方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7609777B2 (en) 2002-08-30 2009-10-27 Alcatel-Lucent Usa Inc. Maximum likelihood a posteriori probability detector

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