JPH06225904A - 眼球角膜冷却手術装置 - Google Patents

眼球角膜冷却手術装置

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JPH06225904A
JPH06225904A JP5037277A JP3727793A JPH06225904A JP H06225904 A JPH06225904 A JP H06225904A JP 5037277 A JP5037277 A JP 5037277A JP 3727793 A JP3727793 A JP 3727793A JP H06225904 A JPH06225904 A JP H06225904A
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cooling
cornea
eye
cooling body
eyeball
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Akio Okamoto
新生郎 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 眼球角膜の冷却を正確に、安定的に行うこと
によって、角膜の組織を不活性化し、角膜の組織の破
壊、変性、歪み、混濁、火傷等を防止し、角膜をスムー
スに、きれいに手術して、眼球の屈曲異常の矯正、混濁
治療等を簡単、安全、確実、迅速に行い、かつ術後の創
傷治癒を早め、術後の角膜混濁を防止する。 【構成】 屈曲異常の矯正や眼球角膜の混濁治療等をエ
キシマレーザー等の手術手段によって行うについて、眼
球角膜の冷却手段として、冷却ガスや冷却液体等の冷媒
を内部に供給することによって冷却させた中空状の冷却
体またはペルチェ素子等によって冷却させた冷却体を用
い、これらの冷却体を眼球角膜に接触させて30〜−4
0℃に冷却して眼球角膜を手術する眼球角膜冷却手術装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近視、遠視、乱視等の
眼球角膜の屈曲異常の矯正または眼球角膜の混濁治療等
を行う場合に使用する眼球角膜冷却手術装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、近視、遠視、乱視等の眼球角膜の
屈曲異常を矯正したり、眼球角膜の混濁を治療するにつ
いて、種々の手術が実施されており、特に、レーザーを
用いて角膜を手術することについて注目が集まってい
る。
【0003】しかし、レーザーによる眼球角膜の手術に
おいては、光化学熱による悪影響、たとえば角膜組織に
対する侵襲が強く、術後の角膜の組織破壊、火傷、変
性、歪み、混濁等を起こしやすく、また術後の治癒に時
間がかかるなどの問題が指摘されている。
【0004】そこで、前述したレーザによる眼球角膜の
手術の弊害を改善するために、レーザの内でも、光化学
熱影響の少ないといわれるエキシマレーザー(exci
mer laser)によって角膜を手術することが行
われているが、エキシマレーザーの場合にも、前述した
光化学熱反応による角膜組織に対する侵襲が多少あっ
て、術後の角膜の組織破壊、火傷、変性、歪み、混濁等
は完全には避けられず、また術後の治癒に時間がかかる
などの問題があった。
【0005】また、眼球角膜の手術としては、へら状の
メスで角膜を擦ったり、回転するヤスリで角膜を削った
りすることもあるが、これらの方法では、スムースで、
きれいな角膜の手術ができず、十分な治療効果が期待で
きず、術後の治癒に時間がかかる等の欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来の眼球角膜の手術の欠点、不都合を改善するもので、
特にレーザ等によって眼球角膜の手術(PR手術、PR
K手術を含む(以後同じ))を行う場合、眼球角膜の冷
却温度の設定、調整を正確に、安定的に行い、眼球角膜
の組織を不活性化させ、光化学熱反応による角膜の組織
破壊、変性、歪み、混濁、火傷等を効果的に防止しなが
ら、近視、遠視、乱視等の眼球の屈曲異常の矯正、角膜
の混濁治療等を行う手術を、スムースに、きれいに、安
全に、確実に、迅速に行うことを目的とするとともに、
術後の創傷治癒を早め、術後の角膜混濁を防止すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、眼球角膜の屈
曲矯正、混濁治療等を行う場合に使用する眼球角膜冷却
手術装置に関するもので、眼球角膜の冷却手段として、
冷却ガス、冷却液体等の冷媒を内部に供給することによ
って冷却させた中空状の冷却体または細いチューブを巻
いた冷却体を用い、この冷却体を眼球角膜に接触させ、
眼球角膜を30〜−40℃に冷却させて手術をするもの
である。
【0008】また、本発明においては、前述した眼球角
膜の冷却手段として、眼球角膜の冷却温度の設定、調整
をより正確に、安定的に行える、公知の種々のペルチェ
素子を付設した冷却体を使用してもよい。
【0009】さらに、本発明においては、前述した近
視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈曲異常の矯正や眼球角
膜の混濁治療等をを行う手術として、眼球角膜の手術を
スムースに、きれいに行うエキシマレーザー等のレーザ
ーを使用してもよい。
【0010】本発明においては、ペルチェ素子を付設し
た冷却体として、たとえば、プレート状、中空状の冷却
体を使用したり、またプレート状、中空状の冷却体に薬
液供給パイプを接続するとともにもに冷却体の接眼面に
多数の薬液通孔を設けた冷却体を使用したり、あるいは
エキシマレーザー等のレーザー通穴を有するプレート
状、中空状、リング状、チャンバー状の冷却体を使用し
たり、さらにはペルチェ素子そのものより構成される冷
却体等を使用してもよい。
【0011】本発明においては、前述した冷却体に接続
した薬液供給パイプにペルチェ素子を設けたり、または
冷却体の下端部分に各種の眼球固定手段を設けてもよ
い。
【0012】
【作用】本発明は、眼球角膜の屈曲矯正、混濁治療等の
眼球角膜手術をする場合、その手術前、手術中あるいは
手術後に、眼球角膜手術個所を冷却することによってバ
リヤーを形成し、眼球角膜を保護することによって、眼
球角膜の組織破壊、変性、歪み等を防止しながら眼球角
膜をスムースに、きれいに手術し、さらに必要があれ
ば、治療用または保護用あるいは治療促進用の薬液を眼
球角膜手術個所に供給して眼球角膜を保護し、治療を早
め、副作用を防止するものである。
【0013】
【実施例1】以下、本発明の眼球角膜冷却手術装置を図
面に従って説明すると、図1は、眼球角膜2を手術する
前に、中空状の冷却体1によって眼球角膜2を冷却する
場合であって、この中空状の冷却体1は、その底面3の
断面を、眼球角膜2の曲率に合致した一枚の凹面を持っ
た半球状に構成し、眼球角膜2の表面に接触するように
設置する。なお、中空状の冷却体1の高さは1〜10c
m、径は10〜30cmあればよい。また中空状の冷却
体1は、これ以外にも、図示してないが、細いチューブ
を巻いたもの、パイプ状のもの、リング状のものも使用
でき、これらの底面3が、眼球角膜2の曲率に合致する
ような凹面を持ったものにすることが望ましい。
【0014】中空状の冷却体1の材質としては、プラチ
ナ、金、銀、ステンレス等の金属が好ましいが、これら
の金属以外にも、熱伝導率の高いものであればどんなも
のでも用いることができる。
【0015】また、中空状の冷却体1は、フレキシブル
な金属膜、シリコン膜、合成ゴム膜、各種のプラスチッ
ク膜によって、柔軟性のあるものに成形すると、中空状
の冷却体1の底面3が眼球角膜2に接触する度合いがよ
くなるので最適である。
【0016】中空状の冷却体1には、冷媒流入パイプ4
と冷媒流出パイプ5の一端を接続するとともに、その他
端を冷媒貯槽(図示せず)に接続して、冷却ガス、冷却
液体等の冷媒で冷却した中空状の冷却体1によって眼球
角膜2を冷却する。なお、本発明の冷却体1による眼球
角膜2の冷却は、前述した手術前以外に手術後または両
方で行ってもよい。
【0017】このパイプ4と5の外径は2〜15mm、
その内径(冷却ガスの通孔)は1〜13mmあればよ
い。また、この中空状の冷却体1は、支柱に上下動可能
に取り付けて、冷却体1の底面3が眼球角膜2の手術個
所を包囲し、かつ眼球角膜2の表面に軽く押し付けられ
るように構成する。
【0018】また、この中空状の冷却体1の底面3の周
辺部には、必要に応じて、眼球固定手段として、ツメ6
を取り付けて眼球に固定できるようにしてもよいし、ツ
メ以外にも、突起のような取付具、固定リング、吸引パ
イプ、眼球固定器等を取り付けてもよい。
【0019】さらに、中空状の冷却体1の付近には、必
要に応じて、温度センサー、または生理食塩水、リンゲ
ル液、麻酔液等の供給パイプと吸引パイプ、テレビモニ
ターに接続しているマイクロカメラ等を適宜選択して取
り付けてもかまわない。
【0020】冷媒としての冷却ガスとしては、たとえば
冷却した炭酸ガス、液体窒素、液体ヘリウム、フロンガ
ス、空気等を用いることができ、また冷媒としての冷却
液体としては、たとえば冷却した水道水、その他公知の
冷却液等を用いることができる。
【0021】以上述べた中空状の冷却体1による眼球角
膜2の冷却状態、バリヤーの形成状態を、医師の眼、ま
たは温度センサー(図示せず)、あるいはマイクロカメ
ラと接続しているテレビモニタ(図示せず)等で確認し
た後、冷媒流入パイプ4より中空状の冷却体1への冷媒
の供給を中断し、中空状の冷却体1を眼球角膜2より取
り除き、次いで、眼球角膜2の手術を行う。
【0022】この眼球角膜2の手術は、公知の手術方法
で行い、たとえばエキシマーレーザーよりレーザー光線
を眼球角膜2の異常屈曲個所に照射することによって、
この異常屈曲部分の眼球角膜2を切除したり、またはメ
スや回転ヤスリで眼球角膜2を切除したり、あるいは他
の手術手段で眼球角膜2を切除してもよい。
【0023】
【実施例2】さらに、図2は、実施例1と同様に手術前
に眼球角膜2を冷却する場合であり、実施例1と異なる
点は、眼球角膜2の冷却手段としての中空状の冷却体1
に替えて、眼球角膜への冷却温度の設定、調整をより正
確に、安定的に行えるペルチェ素子7を付設した中空状
の冷却体1を用いることである。
【0024】ペルチェ素子7としては、従来、半導体を
冷却するために使用されている公知ものを利用すればよ
く、既に多種類市販されているので、適当なものを選ん
で使用するが、たとえば、高千穂電機株式会社が販売す
る電子冷却素子・電子冷却ユニット(サーボニック(商
品名))は使用できるものの一つである。
【0025】ペルチェ素子7は、二つの異なった導体ま
たは半導体をつなぎ、これらに直流電流を流す、それぞ
れの接合部においてジュール熱以外の熱の吸収や熱の発
生現象(ペルチェ効果)を起こすもので、たとえばP型
半導体とN型半導体を金属で接合し、一定方向に直流電
流を流すと、一方の接合部が低温となって吸熱作用を発
揮し、他方の接合部において発熱作用を発揮し、また逆
の方向に直流電流を流すと、前述した作用は可逆的に働
き、吸熱作用と発熱作用とは逆になる機能を有するもの
である。そして、このようなペルチェ素子7の機能を生
かして、冷却・加熱・温度制御に利用される。
【0026】そして、このペルチェ素子7は、以下に述
べる特徴があるために、眼球角膜2の冷却には最適であ
る。 ・小型で、軽量であるので、小容量の特殊分野の冷却・
温度制御に向く ・形状を自由にできるので、局部の冷却が容易 ・吸熱作用と発熱作用を持っているので、精密な温度設
定と調整が可能 ・電子素子を使用するので、温度反応性がよい ・可動機構がないので、振動や騒音がない ・損傷する機械部品を使用してないので、ライフが長
く、安定した性能を発揮 ・冷媒(冷却ガス、冷却液体)の漏洩がないので、安
全、衛生的
【0027】本発明のペルチェ素子7を設けた中空状の
冷却体1の構造は、側面を厚くした中空状の冷却体1の
上部にペルチェ素子7を取り付け、さらにペルチェ素子
7上部に、冷媒流入パイプ4と冷媒流出パイプ5を接続
させたヒートシンク8を取り付けもので、この中空状の
冷却体1の底面3は、その底面3の断面を、眼球角膜2
の曲率に合致した曲面を持ったものに構成する。
【0028】ペルチェ素子7を設けたカップ状の冷却体
1は、その側面に固定した移動バーによって支柱に上下
動可能に取り付け、冷却体1の底面3を眼球角膜2に接
触して手術個所を包囲するように構成する。
【0029】中空状の冷却体1の高さ、材質、フレキシ
ブルな形状にしてもよいこと、また冷媒流入パイプ4と
冷媒流出パイプ5の外径、内径(冷媒の通孔)、冷媒と
しての冷却ガスや冷却液体の種類、冷却体1の底面3の
周辺部にツメ6等の眼球固定手段を取り付けてもよいこ
と、さらに冷却体1の付近に、生理食塩水、リンゲル
液、麻酔液等の供給パイプと吸引パイプ、温度センサ
ー、テレビモニターに接続しているマイクロカメラ等を
取り付けてもよいこと等につていは、実施例1において
述べたと同様であるので説明を省略する。
【0030】次に、図2に従って、ペルチェ素子7を設
けた中空状の冷却体1による眼球角膜2の屈曲異常箇所
(混濁箇所)の手術に関する操作を説明すると、まず、
眼球角膜2の屈曲異常状態を確認した後、手術する眼球
角膜2の屈曲異常状態に応じて、眼球角膜2の冷却温度
を適宜決定し、所定の冷却温度をペルチェ素子7によっ
て設定する。次いで、ペルチェ素子7によってカップ状
の冷却体1を冷却し、この冷却したカップ状の冷却体1
の底部3を眼球角膜2に接触させることによって、眼球
角膜2の熱を吸収して眼球角膜2を冷却すると同時に、
ペルチェ素子7で発生した熱を、ヒートシンク8に流入
して流出する冷媒と熱交換して外部に放出する。
【0031】冷却した中空状の冷却体1による眼球角膜
2の冷却は、30〜−40℃である必要があり、この冷
却温度の上限を30℃にしたのは、30℃を超えると、
眼球角膜2の組織の不活性化およびバリヤーの形成が期
待できなく、また冷却温度の下限を−40℃とするの
は、摘出した眼球角膜2を成形手術する場合、この眼球
角膜2を−40℃まで凍結して目的の屈折曲率になるよ
うに切削研磨するためである。
【0032】例示的ではあるが、眼球角膜2の屈曲異常
が軽度であれば、眼球角膜2の冷却温度は、10〜20
℃になるまで冷却することが好ましく、また眼球角膜2
の屈曲異常が中度であれば、眼球角膜2の冷却温度は、
0〜10℃になるまで冷却することが好ましく、さら
に、眼球角膜2の屈曲異常が重度で混濁が強ければ、眼
球角膜2の冷却温度は、0〜−10℃になるまで冷却す
ることが好ましい。
【0033】中空状の冷却体1による眼球角膜2の冷却
状態(組織不活性化)、バリヤーの形成状態を、医師の
眼、または温度センサー(図示せず)、あるいはマイク
ロカメラと接続しているテレビモニタ(図示せず)等で
確認した後、冷媒流入パイプ4より中空状の冷却体1へ
の冷媒の供給を中断し、カップ状の冷却体1を眼球角膜
2より取り除き、次いで眼球角膜2の手術を行うが、手
術としては、たとえばをエキシマーレーザー10よりレ
ーザー光線を眼球角膜2の異常屈曲個所に照射すること
によって、この異常屈曲部分の眼球角膜2を切除する。
【0034】眼球角膜2の手術状況も、前述したような
手段等によって観察、監視しながら行い、最適の状態に
眼球角膜2を切除し、そして、眼球角膜2の手術が終了
すると、エキシマーレーザー10よりのレーザー光線の
照射を中断する。
【0035】エキシマーレーザー10としては、たとえ
ば、米国VISX社製の20/20、米国サミット社製
のUV200,米国クェステック(Questek)社
製のモデル2460、その他の既に市販されているもの
を使用する。
【0036】眼球角膜2の手術は、前述したエキシマー
レーザー10の他に、エキシマーレーザー10以外の通
常のレーザー、メス、回転ヤスリ等の公知の手術方法で
行なってもよい。
【0037】通常の場合、エキシマレーザー10による
手術の場合には、光化学熱による影響があるので、必要
があれは、手術後においても眼球角膜2を冷却してもか
まわなく、またメスや回転ヤスリ等による簡単な手術の
場合にも、眼球角膜2が発熱することがあるので、手術
後に眼球角膜2を冷却してもかまわない。
【0038】実施例2においては、ペルチェ素子7を付
設した冷却体1を中空状に構成したが、図3に示すよう
に、冷却体1をプレート状に形成し、このプレート状の
冷却体1の上部にペルチェ素子7を設け、さらにペルチ
ェ素子7の上部に空冷式または送風式のフィン9を設け
た構成にしてもよい。
【0039】あるいは、図4に示すように、冷却体1を
中空状に形成し、この中空状の冷却体1の上部にペルチ
ェ素子7を設け、さらにペルチェ素子7の上部に、冷媒
流入パイプ4と冷媒流出パイプ5を接続させたヒートシ
ンク8を取り付けた構成にしてもよい。そして、この場
合、中空状の冷却体1に薬液供給パイプ11(またはペ
ルチェ素子7を付設した薬液供給パイプ11)を接続
し、さらに中空状の冷却体1底面3を眼球角膜2の曲率
に合致した曲面とするとともに、中空状の冷却体1底面
3の接眼面に、図5に示すような、多数の薬液通孔12
を設けて、薬液を眼球角膜2にかん流させるようにし
て、眼球角膜2の組織、内皮の保護、治療促進を行うよ
うにしてもかまわない。
【0040】ペルチェ素子7で発生した熱は、前述した
ようにヒートシンク8または空冷式または送風式のフィ
ン9によって外部に放出するが、これらのもの以外に、
冷媒流入パイプ4と冷媒流出パイプ5だけの簡単な熱置
換体、その他各種の熱交換器を始めとする公知の熱置換
機構を有する機器を用いてもよい。また、ペルチェ素子
7の発熱量が少ない場合には、前述したような熱置換機
構を有する機器を何も設けなくてもよい。
【0041】この場合、薬液としては、たとえば生理食
塩水、リンゲル液、ブドウ糖液、塩化マグネシウム液、
オキシグルタミン等があり、その他にも、治療用または
保護用あるいは治療促進用の薬液であれば、どんなもの
でも使用できる。なお、薬液供給パイプ11に、ペルチ
ェ素子7や他の冷却器を取り付け、冷却体1に流入させ
る薬液を冷却させて、眼球角膜2の冷却を一段と促進さ
せてもよい。
【0042】本実施例においては、眼球角膜2の屈曲異
常矯正手術に関して説明をしたが、眼球角膜2の混濁を
治療するについても、同様な操作、手順で行えばよい。
【0043】
【実施例3】以上述べた実施例2においては、ペルチェ
素子7を付設した冷却体1は、中空状またはプレート状
あるいは中空状に形成し、これらの冷却体1の底面3は
閉鎖しているが、図6に示すように、ペルチェ素子7の
下部に付設した中空状の冷却体1の底面3の中央部にレ
ーザーを通過させるレーザー通穴13を設けるととも
に、ペルチェ素子7の上部にフィン9を設けて、眼球角
膜2の冷却と同時に、エキシマレーザー10による手術
をするようにしてもよい。
【0044】また、図7に示すように、ペルチェ素子7
を付設したプレート状に形成した冷却体1の中央部にレ
ーザー通穴13を設けることによって、眼球角膜2の冷
却と同時に、エキシマレーザー10による手術をするよ
うにしてもよし、または、図8に示すように、冷却体1
をペルチェ素子7それ自体で構成し、これにレーザー通
穴14を設けることによって、眼球角膜2の冷却と同時
に、エキシマレーザー10による手術をするようにして
もよい。
【0045】本実施例においては、冷却体1にレーザー
通穴13を設けたこと、眼球角膜2の冷却と同時にエキ
シマレーザー10による手術をすることを除いて、ペル
チェ素子7を付設した冷却体1、ヒートシンク8やフィ
ン9等の熱置換機構を有する機器の構造、エキシマレー
ザー10による眼球角膜2の手術操作、手順等は、前述
した実施例2の場合と同様であるので、説明を省略す
る。
【0046】
【発明の効果】本発明の冷却体を用いた眼球角膜冷却手
術装置によると、眼球角膜の組織を不活性化し、眼球角
膜の組織破壊、変性、歪み、混濁、特に光化学熱反応に
よる角膜の組織破壊、変性、歪み、混濁、火傷等を完全
にに、衛生的に防止しながら眼球角膜をスムースに、き
れいに手術でき、眼球の屈曲異常の矯正、角膜の混濁治
療等を簡単、安全、確実、迅速に行うことができ、術後
の創傷治癒を早め、術後の角膜混濁を防止するなど優れ
た効果を達成できる。
【0047】また、本発明の冷却体を用いた眼球角膜冷
却手術装置によると、冷却ガス等の冷媒を室内に放出し
て空気汚染したり、冷却液体等の冷媒を顔や被服に飛散
して汚染したりせずに、眼球角膜の冷却を衛生的に、扱
い易くなる利点があり、さらに冷却ガス、冷却液体等の
冷媒を循環して再使用することによって眼球角膜の冷却
を経済的に、効率的に行うことができるというメリット
もある。
【0048】さらに、本発明のペルチェ素子を付設した
冷却体を用いた眼球角膜冷却手術装置によると、眼球角
膜2の冷却の精密な温度設定と調整をより正確に、安定
的に行うことができ、温度反応性がよく、振動や騒音が
ないために、眼球角膜に対する冷却効果が高く、眼球角
膜の手術結果が一段と良好になるという優れた効果を達
成できる。また損傷する機械部品を使用してないので、
装置のライフが長く、装置の維持、管理も容易になる。
【0049】また、本発明のエキシマレーザーを用いた
眼球角膜冷却手術装置によると、特に光化学熱反応によ
る角膜の組織破壊、変性、歪み、混濁、火傷等を、より
完全に、衛生的に防止して、眼球角膜を格段に鋭角に、
きれいに手術できるので、眼球の屈曲異常の矯正、角膜
の混濁治療等をより簡単、安全、確実、迅速に行うこと
ができ、さらに術後の創傷治癒を一段と早め、術後の角
膜混濁も完全に防止できる。
【0050】治療用、保護用または治療促進用薬液を眼
球角膜手術個所に供給した場合には、眼球角膜を保護
し、治療を早め、副作用を防止する効果も達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却ガス、冷却液体等の冷媒を内部に供給した
中空状の冷却体によって眼球角膜を冷却している状態を
示す断面図である。
【図2】ペルチェ素子を付設した中空状の冷却体によっ
て眼球角膜を冷却している状態を示す断面図である。
【図3】ペルチェ素子を付設したプレート状の冷却体に
よって眼球角膜を冷却している状態を示す説明図であ
る。
【図4】ペルチェ素子を付設した中空状の冷却体に薬液
供給パイプと通薬液孔を設けた状態を示す断面図であ
る。
【図5】ペルチェ素子を付設した中空状の冷却体の接眼
面に通薬液孔を設けた状態を示す説明図である。
【図6】ペルチェ素子7を付設するとともに、底面の中
央部にレーザー通穴を設けた中空状の冷却体によって眼
球角膜を冷却している状態を示す断面図である。
【図7】ペルチェ素子7を付設したプレート状の冷却体
の底面の中央部にレーザー通穴を設けた状態を示す説明
図である。
【図8】冷却体をペルチェ素子それ自体で構成し、これ
にレーザー通穴を設けた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 冷却体 2 眼球角膜 4 冷却流入パイプ 5 冷却流出パイプ 7 ペルチェ素子 8 ヒートシンク 9 フィン 10 エキシマレーザー 11 薬液供給パイプ 12 薬液通孔 13 レーザー通穴

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈曲異
    常の矯正や眼球角膜の混濁治療等を手術によって行うに
    ついて、眼球角膜の冷却手段として、冷却ガス、冷却液
    体等の冷媒を内部に供給することによって冷却させた中
    空状の冷却体または細いチューブを巻いた冷却体を用
    い、この冷却体を眼球角膜に接触させて眼球角膜を30
    〜−40℃に冷却させて手術をする眼球角膜冷却手術装
    置。
  2. 【請求項2】 眼球角膜の冷却手段として、ペルチェ素
    子を付設した冷却体を用いた請求項1記載の眼球角膜冷
    却手術装置。
  3. 【請求項3】 近視、遠視、乱視等の眼球角膜の屈曲異
    常の矯正や眼球角膜の混濁治療等を行う手術として、エ
    キシマレーザー等のレーザーを用いた請求項1または請
    求項2記載の眼球角膜冷却手術装置。
  4. 【請求項4】 ペルチェ素子を付設した冷却体として、
    プレート状または中空状の冷却体を用いた請求項2記載
    の眼球角膜冷却手術装置。
  5. 【請求項5】 プレート状または中空状の冷却体の接眼
    面に多数の薬液通孔を設け、また中空状の冷却体に薬液
    供給パイプを接続した請求項4記載の眼球角膜冷却手術
    装置。
  6. 【請求項6】 プレート状または中空状の冷却体に接続
    した薬液供給パイプに、ペルチェ素子を付設した請求項
    5記載の眼球角膜冷却手術装置。
  7. 【請求項7】 ペルチェ素子を付設した冷却体として、
    エキシマレーザー等のレーザー通穴を有するプレート
    状、中空状、リング状、チャンバー状の冷却体を用いた
    請求項2または請求項3記載の眼球角膜冷却手術装置。
  8. 【請求項8】 ペルチェ素子を付設した冷却体として、
    エキシマレーザー等のレーザー通穴を有するペルチェ素
    子そのものを冷却体とする請求項2または請求項3記載
    の眼球角膜冷却手術装置。
  9. 【請求項9】 眼球角膜に接触する冷却手段としての冷
    却体の下端部分に、眼球固定手段を設けた眼球角膜冷却
    手術装置。
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