JPH0622249Y2 - くるみボタン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は糸通し用のＵ字状脚をもつ衣服用くるみボタン
に関するものである。

（従来の技術） 従来、くるみボタン本体の裏面の外側に飾り体の挿込脚
を貫出させて当該貫出端に止着具を螺合止着することに
よってボタン本体と飾り体との固定をなし且つ同貫出端
の先端部に糸通孔を穿設した形式のくるみボタンは、実
公昭２６−１３７４３号公報に記載されている。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の技術において述べたくるみボタンは止着具の
螺合止着部分がくるみボタン本体の裏面に突出していて
邪魔であり、特に本考案に係わるくるみボタンのように
糸通し用のＵ字状脚(2)′をもつ形式のもには不向きで
ある。

本考案は、糸通し用のＵ字状脚をもつものに向く改良を
施した新規のくるみボタンを提供することを目的とする
ものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案に係わるくるみボタン
は、金属板にプレス加工を施して構成された皿形状の表
側部材(1)と、硬質プラスチックを以て外面にＵ字状脚
(2)′を一体にもつ状態で構成された皿形状の裏側部材
(2)と、表側部材(1)の外面に被覆され且つ外周縁(3)を
表側部材(1)の外周縁(4)と裏側部材(2)の外周縁(5)によ
り挟止された布、皮等くるも材(6)とにより中空のくる
みボタン本体(7)を構成し、表側部材(1)およびくるみ材
(6)の中央箇所に通孔(8)(9)を透設し、また裏側部材(2)
の内側において通孔(8)(9)に対応する個所にパイプ状の
挿込受部(10)を一体に設ける共にこれとは別個に、ダイ
キヤストを以て外周面に抜止機能および回転止機能を果
たすギザギザ(11)をもつ棒状の挿込脚(12)を裏面に一体
に有する飾り体(13)を構成し、挿込脚(12)を前記通孔
(8)(9)に外側より挿入して当該挿込脚(12)を挿込受部(1
0)に圧入することによりギザギザ(11)を挿込受部(10)の
内周面に抜出不能および回転不能に係止したものであ
る。

（作用） 本考案に係わるくるみボタンは上記の通りであるので、
表側部材(1)、裏側部材(2)、くるみ材(6)および飾り体
(13)は、当該飾り体(13)の裏面に設けた挿込脚(12)を裏
側部材(2)の内面に設けた挿込受部(10)に圧入すること
によって全体を一体化できるものであり、挿込脚(12)の
挿込受部(10)に対する圧入がくるみボタン本体(7)の中
空部内でなす構成であって、上記従来の技術において述
べた形式にのようには突出しない構成である。

（考案の効果） 本考案は、上記のように金属板にプレス加工を施して構
成された皿形状の表側部材(1)と、硬質プラスチックを
以て外面にＵ字状脚(2)′を一体にもつ状態で構成され
た皿形状の裏側部材(2)と、表側部材(1)の外面に被覆さ
れ且つ外周縁(3)を表側部材(1)の外周縁(4)と裏側部材
(2)の外周縁(5)により挟止された布、皮等くるも材(6)
とにより中空のくるみボタン本体(7)を構成し、表側部
材(1)およびくるみ材(6)の中央箇所に通孔(8)(9)を透設
し、また裏側部材(2)の内側において通孔(8)(9)に対応
する個所にパイプ状の挿込受部(10)を一体に設ける共に
これとは別個に、ダイキヤストを以て外周面に抜止機能
および回転止機能を果たすギザギザ(11)をもつ棒状の挿
込脚(12)を裏面に一体に有する飾り体(13)を構成し、挿
込脚(12)を前記通孔(8)(9)に外側より挿入して当該挿込
脚(12)を挿込受部(10)に圧入することによりギザギザ(1
1)を挿込受部(10)の内周面に抜出不能および回転不能に
係止したことを特徴とするので、上記作用において述べ
たように全体を一体化する挿込脚(12)と挿込受部(10)の
圧入をボタン本体(7)内の中空部内でなしていて、ボタ
ン本体(7)の裏面には突出しない構成であって、糸通し
用のＵ字状脚をもつ形式のものには好適であり、また本
考案において挿込脚(12)には抜出機能および回転止機能
を果たすギザギザ(11)があり、このギザギザ(11)は圧入
による嵌め殺しであって、上記従来例のような止着具
（ナット）がいらないものであり全体の構成を簡略にし
ている。

〔実施例〕

図に示す実施例はアルミ等金属板にプレス加工を施して
構成された皿形状の表側部材(1)と、硬質プラスチック
を以て環状脚(2)′を一体にもつ状態で構成された皿形
状の裏側部材(2)と、表側部材(1)の外面に被覆され且つ
外周縁(3)を表側部材(1)の外周縁(4)と裏側部材(2)の外
周縁(5)により挟止された布、皮等くるみ材(6)とにより
構成されたくるみボタン本体(7)において、表側部材(1)
およびくるみ材(6)の中央個所に通孔(8)(9)を透設し、
また裏側部材(2)の内側において通孔(8)(9)に対応する
個所にパイプ状の挿込受部(10)を一体に設けると共にこ
れとは別個に、ダイキヤストを以て外周面に抜止機能お
よび回転止機能を果すギザギザ(11)をもつ棒状の挿込脚
(12)を裏面に一体に有する飾り体(13)を構成し、挿込脚
(12)を前記通孔(8)(9)に外側より挿入して当該挿込脚(1
2)を挿込受部(10)に圧入することによりギザギザ(11)を
挿込受部(10)の内周面に抜出不能および回転不能に係止
したものである。

上記実施例は前記の通りであるので、飾り体をくるみボ
タン本体に取付ける作業を圧入工程により容易になすこ
とができ、また環状脚(2)′を裏側部材(2)と一体に設け
るようにしたので環状脚(2)′をくるみボタン本体に固
定する作業がいらないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案くるみボタンの実施例を示す全体の斜視
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線に沿う断面図、第３図は挿
込脚を挿込受部に圧入する前の状態を示す断面図であ
る。 (1)……表側部材、(2)……裏側部材、(2)′……環状
脚、(3)(4)(5)……外周縁、(6)……くるみ材、(7)……
くるみボタン本体、(8)(9)……通孔、(10)……挿込受
部、(11)……ギザギザ、(12)……挿込脚、(13)……飾り
体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属板にプレス加工を施して構成された皿
   形状の表側部材(1)と、硬質プラスチックを以て外面に
   Ｕ字状脚(2)′を一体にもつ状態で構成された皿形状の
   裏側部材(2)と、表側部材(1)の外面に被覆され且つ外周
   縁(3)を表側部材(1)の外周縁(4)と裏側部材(2)の外周縁
   (5)により挟止された布、皮等くるみ材(6)とにより中空
   のくるみボタン本体(7)を構成し、表側部材(1)およびく
   るみ材(6)の中央箇所に通孔(8)(9)を透設し、また裏側
   部材(2)の内側において通孔(8)(9)に対応する個所にパ
   イプ状の挿込受部(10)を一体に設ける共にこれとは別個
   に、ダイキヤストを以て外周面に抜止機能および回転止
   機能を果たすギザギザ(11)をもつ棒状の挿込脚(12)を裏
   面に一体に有する飾り体(13)を構成し、挿込脚(12)を前
   記通孔(8)(9)に外側より挿入して当該挿込脚(12)を挿込
   受部(10)に圧入することによりギザギザ(11)を挿込受部
   (10)の内周面に抜出不能および回転不能に係止したこと
   を特徴とするくるみボタン。