JPH062200U - サンプリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】無菌サンプリングが容易にでき、製品の品質向
上や安全性を大巾に高め、継続的なモニタリングも行え
る。 【構成】サンプル採取口に嵌合しうるプラグ１がフラン
ジ２を設けた切頭円錐突部１₁ からなり、該切頭円錐突
部１₁ の頭面中央に円錐凹部１₂ を形成し、該円錐凹部
１₂ に貫通するガイド孔３を複数設けると共に、前記切
頭円錐突部１₁ に嵌着され、かつ円錐凹部１₂ に嵌合充
満する凸部４₁ のある弾性キャップ４と、前記プラグ１
の外表面に前記ガイド孔３を被覆するシールシート５と
をプラグ１に備えたことで各種の処理設備での継続的な
モニタリングが無菌状態で安全に行え、正確なサンプリ
ングシステムとして用いられ、すべての液体サンプリン
グに対応できる万能タイプのサンプリング装置を構成簡
単で安価な形態で提供できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、医薬品，化学品，食品用排水，その他のプラントにおいて液体或い は気体の分析測定若しくは、検査試験や実験培養のために無菌状態でサンプリン グするためのサンプリング装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、各種のプラントにおいて、製品の品質や安全性などを追求保証するプロ グラム工程として製品の一部を製造ラインなどから採取して、点検測定或いは管 理することが抜き取り検査などとしてよく行なわれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の各種製品処理設備でのサンプリング方式では、サンプリングタンクを設 けたり、サンプリング管を設けて、これらの配管中にバルブを備え、該バルブの 開閉操作で製品の一部を採取することが一般的であるが、配管を開放することは 品質や安全性の上で問題があって、またバルブ故障やタンクの損傷などの危険を 配慮すると、細菌汚染が起きないようにして、製品の品質や安全性確得をするこ と継続的なモニタリングを可能にすることの点ではでは十分満足できないし、品 質追求の要請は極めて大きいために設備的にはかなり複雑な構成で高価となる傾 向があり、その取扱いも煩雑化するなど問題があった。 本考案は、これら従来の欠点を排除しようとするもので、継続的なモニタリン グが無菌状態で行なえ、すべての液体サンプリングに対応できる万能タイプのサ ンプリング装置を構成簡単で安価な形態で提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、サンプル採取口に嵌合するプラグがフランジを設けた切頭円錐突部 からなり、該切頭円錐突部の頭面中央に円錐凹部を形成し、該円錐凹部に貫通す るガイド孔を複数設けると共に、前記切頭円錐突部に嵌着され、かつ円錐凹部に 嵌合充満する凸部のある弾性キャップと、前記プラグの外表面に前記ガイド孔を 被覆するシールシートとをプラグに備えたことである。

【０００５】

【作用】

ラインサンプリングの設備例では、配管系におけるエルボ管６の分岐管７に螺 合する穴あき袋ナット８を外してサンプル採取口９を開け、弾性キャップ４のあ るプラグ１を弾性キャップ側から、サンプリ採取口９に嵌入して装着し、袋ナッ ト８をねじ込んで取付け、しっかり締め付けて固定密封する。 即ち、プラグ上面にあるシールシート５が袋ナット８の穴を突き抜け密封する まで、締め付けたのちに必要に応じダストカバー１０を取り付ける。そしてサン プリング時には、ダストカバー１０を外して、適当な濃度の消毒液またはアルコ ールでプラグの外表面を消毒したのち、複数個ある未使用の貫通穴の一つに注射 器１５の針を差し込み、正確に針を液中に差し込むためにプラグの中心に向けて 、針をわずかに傾け、注射器１５にサンプルを満たし、その後針を静かに抜き取 ってから、実験分析を行う。例えば、培養処置のためにサンプルを殺菌容器に移 すか、注射器の中で培養することも容易にできる。このサンプル操作を貫通孔の 数だけ採取し終わったら、前記プラグを交換してサンプリングを繰り返せばよく 、品質保証下に正確な資料を提供することができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１及至図６のラインサンプリングの例で説明すると、各種 処理設備１４，１４での配管１３中に介在配備されるエルボ管６に適用できる。 このエルボ管６に設けた分岐管７のサンプル採取口９に嵌合するプラグ１がフラ ンジ２を設けた切頭円錐突部１₁ からなり、該切頭円錐突部１₁ の頭面中央に円 錐凹部１₂ を形成し、該円錐凹部１₂ に貫通するガイド孔３を複数設けると共に 、前記切頭円錐突部１₁ に嵌着され、かつ円錐凹部１₂ に嵌合充満する凸部４₁ のある弾性キャップ４と、前記プラグ１の外表面に前記ガイド孔３を被覆するシ ールシートとをプラグ１に備えたもので、エルボ管６の分岐管７に弾性キャップ ４のあるプラグ１を弾性キャップ側からサンプル採取口９に嵌入して装着し、穴 あき袋ナット８を分岐管７にねじ込んで締め付けて固定密封し、プラグ上面にあ るシールシート５が袋ナット８の穴を突き抜け密封装備してある。

【０００７】 前記ガイド孔３としては、注射器１５の針が誘導注入しやすいように、その 一端を大径口とし、かつ他端を小径口とした先細りのテーパー状貫通孔であって 、前記プラグ１の中心位置とその周囲に等間隔で環状に複数配列し、前記小径口 をプラグ円錐凹部１₂ に集中開口するのが、針先を常に弾性キャップ４の円錐凸 部４₁ に注入できて好適である。

【０００８】 また、この弾性キャップ４は、復元性のある合成ゴムからなる有底中空円筒体 を用い、前記プラグ１に着脱自在に備えられ、使い捨てできるようにし、底部内 面に前記円錐凹部１₂ に嵌合され、かつセンターボス４₂ のある円錐凸部４₁ を 突設し、芯狂いのないように嵌合保持するのに役立たせて、同じ位置に注射しな いようにし、異なる位置で注射器の針を注入できるようにして針を抜いたときに 液洩れがないように配慮されているが、弾性キャップ４つきのプラグ１を一緒に 使い捨てできる固着タイプとすることもできる。

【０００９】 さらに、前記シールシート５としては、透明または半透明の穿孔識別可能の接 着用シートからなり、前記プラグ１の外表面に着脱自在に貼着されていて、前記 ガイド孔３の配置が認知でき、かつ針の注入した穿孔も識別できる接着テープを 用いるのがよく、不透明シートの場合には、マークなどの表示のあるシートとし てガイド孔３の配置が判別できるのを用いるのがよい。

【００１０】 なお、前記エルボ管６は、フランジがあって突き合せたフランジをクリップ１ １で配管１３に継手方式で接続連結してあるが、溶接エルボとした結合方式でも よいし、Ｌ字型継手その他パイプラインでのラインサンプリングとしてもよく、 いずれにしてもエルボでの乱流状態で効果的なサンプリングができるのを利用す るのがよい。さらに、ラインサンプリングに限らず、タンク取付けその他の容器 などに据付けても利用できる。

【００１１】 図７の実施例ではタンク取付の例で、内外壁のあるタンク或いはドアにあけた 穴に隔壁１７のある口部１８を設けてサンプル採取口１９をタンクに備え、口部 １８に穴あき袋ナット２０を螺合して、前記プラグ１を装着できるようにしてあ る。 この場合、隔壁１７は、タンク壁に溶接してあるが、隔壁１７を省略して 口部１８を直接タンクに溶接してサンプリング採取口とすることもできる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、サンプル採取口に嵌合するプラグが、フランジを設けた切頭円錐突 部からなり、該切頭円錐突部の頭面中央に円錐凹部を形成し、該円錐凹部に貫通 するガイド孔を複数設けると共に、前記切頭円錐突部に嵌着され、かつ円錐凹部 に嵌合充満する凸部のある弾性キャップと、前記プラグの外表面に前記ガイド孔 を被覆するシールシートとをプラグに備えたことにより、サンプリング操作によ っても細菌汚染がなく、無菌サンプリングができ、製品の品質や安全性確保が容 易であり、取扱いも迅速，簡単で効果的なモニタリングをすることができ、しか もサンプリングごとに設備の運転を停止することなく、継続的なモニタリングが 可能でサンプリングシステムとして、著しく効果的であり、構成も簡単で安価な タイプで設備的にも実用上有益である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す分離状態の斜視図であ
る。

【図２】図１の例のＡ−Ａ線における縦断面図である。

【図３】図１の例の使用状態の側面図である。

【図４】図３のＢ−Ｂ線における拡大縦断面図である。

【図５】図３の例の使用状態の斜視図である。

【図６】図３の例の系統説明図である。

【図７】本考案の他の実施例の分離状態の一部切断側面
図である。

【符号の説明】

１ プラグ １₁ 突部 １₂ 凹部 ２ フランジ ３ ガイド孔 ４ 弾性キャップ ４₁ 円錐凸部 ４₂ センターボス ５ シールシート ６ エルボ管 ７ 分岐管 ８ 袋ナット ９ サンプル採取口 10 ダストカバー 11 継手用クリップ 12 締付ネジ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 サンプル採取口に嵌合するプラグ１がフ
   ランジ２を設けた切頭円錐突部１₁ からなり、該切頭円
   錐突部１₁ の頭面中央に円錐凹部１₂ を形成し、該円錐
   凹部１₂ に貫通するガイド孔３を複数設けると共に、前
   記切頭円錐突部１₁ に嵌着され、かつ円錐凹部１₂ に嵌
   合充満する凸部４₁ のある弾性キャップ４と、前記プラ
   グ１の外表面に前記ガイド孔３を被覆するシールシート
   ５とをプラグ１に備えたことを特徴とするサンプリング
   装置。
2. 【請求項２】 前記ガイド孔３が、その一端を大径口と
   し、かつ他端を小径口とした先細りのテーパー状貫通孔
   であって、前記プラグ１の中心位置とその周囲に等間隔
   で環状に複数配列し、前記小径口をプラグ円錐凹部１₂
   に集中開口した請求項１記載のサンプリング装置。
3. 【請求項３】 前記弾性キャップ４が、合成ゴムからな
   る有底中空円筒体で前記プラグ１に着脱自在に備えら
   れ、底部内面に前記円錐凹部１₂ に嵌合され、かつセン
   ターボス４₂ のある円錐凸部４₁ を突設した請求項１ま
   たは２記載のサンプリング装置。
4. 【請求項４】 前記シールシート５が、透明または半透
   明の穿孔識別可能の接着用シートからなり、前記プラグ
   １の外表面に着脱自在に貼着されている請求項１，２ま
   たは３記載のサンプリング装置。