JPH0621448Y2 - 細胞採取針 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は医療用器具の分野に属する、人体患部への麻酔
とその細胞の採取を兼ねる穿刺針に関する。

〔従来技術〕

従来の技術には、特公昭５６−５２５７５号等に記載さ
れている様に患者の組織細胞を吸引採取する二重針構造
の技術が知られている。一般的な使用方法では、組織細
胞を採取するだけの目的に適合してその穿刺器具は製造
されているので、その枠内で組織細胞の採取が行われて
いる、従ってその使用目的の枠を越えて、一穿刺の操作
の過程の中で、複数の治療操作を行うことは困難である
と考えられる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前記したその使用目的の枠を越えて、一穿刺の操作の過
程の中で、複数の治療操作を行うことはしばしば考えら
れている。複合的な機能を保持させて一穿刺の操作の範
囲内で複合的な操作を行い、従前の複数回の患者へ穿刺
する操作を省くことは患者、医師に取って福音であるの
点を本願の解決策とした。

〔問題点を解決しようとする手段〕

従前の福数回の患者への穿刺する操作を省くことは患
者、医師に取って福音であることから、具現化する問題
解決への手段は、外側針の表面に患者の患部へ穿刺する
深さ寸法を指示する目盛りを設けて穿刺深さを明確にで
きる様にし、内側針はその側壁の肉厚を外側針の側壁の
肉厚より２倍以上厚く設けて且つ内側針の内径を小さく
した極細の通路を構成することによって穿刺方向ではた
やすく目詰まりを起こさず且つ麻酔剤薬液で該通路は目
詰まりを形成し外側針と内側針との二次的なピストン操
作で外側針の刃先から通路内部へ陰圧を生成し吸引の効
果が得られる様にし、各々針の刃先が一致した状態で穿
刺操作がし易い様に内側針の針基と内側針の針基に両者
の刃先が一致の記しを設けて、及び組織へ穿刺して患部
組織片を採取する際の痛み苦痛を緩和させる為に内側針
の極細の通路から麻酔薬液を採取直前にその患部組織へ
注射してその採取する際の痛み苦痛を取り除ける様に
し、患者の患部への一回の穿刺操作で麻酔剤の注射とそ
の患部細胞の採取を出来る様にしてある。

〔考案の実施例〕

第１図は従前の一実施例の側面断面図である。患者の組
織細胞を採取する装置１は外側針１、内側針２、注射筒
３、ピストン４、内側針２はピストン４へ結合して有っ
てピストン４の摺動と同一である、等の組立から構成さ
れている。

刃先１ａ、２ａが一致した状態で患者の患部組織へ組織
細胞を採取する装置１を穿刺して、次にピストン４を引
くと注射筒３のシリンダー内は陰圧となって刃先１ａへ
その陰圧が及んで、穿刺された部分の該患部組織を吸引
採取が可能になる。

第２図は本考案の一実施例の側面断面図である。細胞採
取針５は外側針５と内側針６とで二重針の構造を成し
て、外側針５の表面に穿刺深さ寸法を指示する目盛り５
ｄを有して細胞を採取する穿刺深さを示す、内側針６の
側壁の肉厚は外側針５の側壁肉厚より２倍以上厚く有し
て内径を小さくし通路６ｂを極細な構造に成して、内側
針６の刃先６ａの面と外側針５の刃先５ａの面とを一致
させて患部組織へ穿刺し易い様に各々の刃先面を一致さ
せる様にする刃先面を指示する印しマーク５ｅ、６ｅを
内側針６の針基６ｃと外側針５の針基５ｃの表面に対を
成して設け、それらを組立て構成している。患者の患部
組織の細胞を採取するには、刃先５ａ、６ａが一致した
状態で且つ通路６ｂには麻酔薬剤液７ａを充填させた状
態でその細胞採取針５を該患部へ穿刺して、次に接続さ
れている注射筒７のシリンダー内に充填されている麻酔
薬剤薬液７ａをピストン８の押し込み操作でその麻酔剤
薬液７ａは内側針６の通路６ｂを経て患部組織へ注射し
て局部的に麻酔をする、次に該患部組織へ刃先５ａ、６
ａとが一致した状態で穿刺した位置を保持しながら、ピ
ストン８の操作を留保して注射筒７の内側針６を引いて
刃先６ａの内部に向けて陰圧を生成させてその患部細胞
組織を吸引して細胞組織の採取を行う、内側針６の通路
６ｂは極細であるために既に充填している麻酔剤薬液７
ａによって目詰まりを成して且つ内側針６は無垢棒の状
態となってピストン効果が得られているので、二次的に
外側針５と内側針６とでシリンダーとピストンの役目を
成しピストン吸引の効果が得ら細胞採取を可能にした。

〔考案の効果〕

前記した様に細胞採取針５の内側針６の側壁の肉厚を外
側針５の側壁肉厚より２倍以上厚く有して内径を小さく
成した通路６ｂを極細な構造に成して、該通路６ｂは注
射筒７の麻酔剤薬液７ａで充填されて目詰まりを成して
無垢の棒状態が形成されて穿刺方向では細胞組織による
目詰まりを起き難い状態と成って且つ二次的に二重針部
分での吸引ピストン効果を得られて細胞組織の吸引を可
能にし、及び細胞組織片の吸引採取の前段で該患部組織
へ局部的に麻酔をさせる通路６ａを極細に構成して、患
部組織の細胞の採取を無痛の中に可能にしている。更に
外側針５の表面に穿刺深さを表示する目盛り５ｄを設け
て過剰穿刺を防止している、等の効果特徴をなして、一
回の穿刺で麻酔と細胞採取を極めて容易に成すことが出
来る。

【図面の簡単な説明】

第１図……従前の一実施態様の略図。第２図……本考案
の一実施例の側面断面図。１ ……患者の組織細胞を採取する装置。１……外側針。
２……内側針。３……注射筒。４……ピストン。１ａ、
２ａ……刃先。５……細胞採取針。５……外側針。５ａ
……刃先。５ｂ……通路。５ｃ……外側針５の針基。５
ｅ……刃先面を一致させる印しマーク。６……内側針。
６ａ……刃先。６ｂ……側壁を厚く有して極細な構造を
成した通路。６ｃ……内側針６の針基。５ｄ……穿刺深
さ寸法を指示する目盛り。６ｅ……刃先面を一致させる
印しマーク。７……注射筒。７ａ……麻酔剤薬液。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外側針と内側針とで二重針を成したものに
   於いて、外側針の表面に穿刺深さ寸法を指示する目盛り
   を有し、内側針の側壁の肉厚は外側針の側壁の肉厚より
   ２倍以上厚く成してその内側針の通路を極細に有し、内
   側針の刃先面と外側針の刃先面とを一致させる印しを内
   側針の針基と外側針の針基に対を成して有し、それらを
   組立構成したことを特徴とした細胞採取針。