JPH06213133A - 自由振動体を利用した電力発生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 この装置は、機械的エネルギーアキュムレー
タに、運動エネルギーを蓄積するために、揺動に応じて
動作する装置を有し、出力部は周期的に解放され、蓄電
池或いは電気的な装置に電力供給するための交流機又は
電力発電機に接続されている。 【効果】 浮遊体上でその揺動を利用して電力を発生さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、振動する物体の運動エ
ネルギーから電力を発生させるための装置に関するもの
であり、特に、ボート、浮標、浮遊体、或いはこれらに
類するもので波又は風により通常水上で振動するものに
適用可能である。

【０００２】

【従来の技術及びその問題点】船舶の甲板又は内湾の信
号装置上の設備や電化装置、信号光源などは、全て途切
れない有効な電力を必要とする装置である。従来におい
ては、電力の供給は、電池、発電機、或いは光起電性パ
ネルに頼っている。しかしながら、電池は、その性質
上、供給電力量が小さく、発電機は、嵩張り、騒音を発
生することに加えて、装備の困難性と燃料消費の問題を
有し、小さなボートには適していない。さらに、光起電
性パネルもまた、嵩張り、一般に固定的であり、日のよ
く当たる所にのみ適用可能である。

【０００３】

【発明の概要】本発明は、これらの問題点に対し、水面
上で振動する物体の特徴な運動エネルギーを変換するこ
とにより、浮遊体の上での電力利用の問題に対して、新
規で独創的な解決を見出だすことを目的とする。実際、
固定され錨で留められている小さなボート、水上に位置
している浮標、その他の浮遊装置は、通常は揺動動作を
している。その揺動動作は、波及び／又は風による動作
ゆえに、連続的ではあるけれども、一様でなくさまざま
に変化し、その動作は潜在的なエネルギー源である。

【０００４】本発明は、ボート或いは浮遊体の上で直接
にエネルギーを発生させることに基礎を置いている。さ
らに、そのエネルギーはコストがかからず、どこでもい
かなる天候の状況下でも入手可能であり、前記ボートが
停止していようが、航行していようが使用することがで
きる。本発明は、浮遊体自身の装置、器具及び電気的な
設備に対して燃料によるエネルギー発生装置に依存しな
いで自主的に供給するように、水上の物体の揺動を、必
要な電力に変換するための装置を提供する。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例につき添付図面を参照
しつつ説明する。

【０００６】図示の装置は、ベアリングにより回転可能
に搭載されたシャフト１１に固定された偏心部材、すな
わちロッカーアーム１０を有している。ロッカーアーム
１０は、水上の浮遊体の揺動に応じて角度変化を有する
動作が可能で、ツリー１１の回転が原因で生じる。

【０００７】シャフト１１は、入口で機械的エネルギー
アキュムレータ１３を操作する歯車１２を制御し、アキ
ュムレータ１３の出力部はロックされたままである。ロ
ッカーアーム１０の角度を有する変動が、常に同一方向
の歯車の回転力として寄与するように、シャフト１１
は、中間の方向性を有しないフリーホイールのようなエ
ントレイナ１３ａによって歯車１２と係合している。モ
ーメントが、ロッカーアーム１０のシャフトに作用した
とき及び、アキュムレータが、漸次エネルギーを蓄積し
ているときに、歯車１２が、機械的エネルギーアキュム
レータを操作することができるように、歯車１２は倍力
器（ｄｅｍｕｌｔｉｐｌｉｅｒ）として作用するように
設計されている。前記機械的エネルギーアキュムレータ
１３は、スプリングタイプ或いは他のタイプのものとす
ることができる。全ての場合において、アキュムレータ
による最大蓄積量を調べることができ、必要ならば駆動
歯車から前記アキュムレータを解放することができ、蓄
積されたエネルギーを解放するためにアキュムレータの
出力部を解放することができる制御部１４が備えられて
いる。前記制御部は、アキュムレータの出力部或いはそ
れに接続された装置に関係する、機械的な、電気的な或
いは電子的な強度計を備えることができる。

【０００８】機械的エネルギーアキュムレータ１３の出
力部は、図において１７で示されるように速度倍率器の
歯車を通じて、交流機又は発電機１６を操作するように
設計された噛合或いは回転シャフトの形態のはめば歯車
１５とすることができる。交流機或いは発電機１６は、
再充電可能な蓄電池１８に電力供給し、且つ／又は適当
な制御装置に接続された電気的な装置に直接に電力供給
する。

【０００９】以上に記載の装置は、少なくとも機械的な
パーツについては、ボート、浮標或いは他のなにかの浮
遊体の上に、都合良く、或いは場合によりわずかに場所
をとって、本体１９の中に容易に、収納され装着され得
る。浮遊体の水上の振動動作によって、連鎖機構１１、
１２、１３ａを通じて機械的エネルギーアキュムレータ
１３を操作するロッカ−アーム１０が揺動する。

【００１０】充電時には、前記アキュムレータは、蓄積
された機械的エネルギーを放出し、発電機を作動させる
ために、出力部での制止を解かれる。したがって、電力
の発生は、極めて弱い揺動動作の潜在的なエネルギーに
応じても行われる。前記電力は、浮遊体の上の全ての、
そしていくつかの設備或いは器具に供給されるために蓄
電池に蓄積され得る。

【００１１】投錨状態においても、揺動があれば、浮遊
体の運動エネルギーは、浮遊体自身の甲板上で即時に利
用可能な電力に変換される。

【００１２】したがって、ボートに関する場合は、港で
停止していたり、長時間停泊している場合でさえも、蓄
電池を充電状態に維持する一定の電力の発生があり、ま
たボートが使用されていない場合や、使用されるやいな
や必要となる全ての場合に、電気的な器具に供給するこ
とを可能にする一定の電力の発生がある。

【００１３】充電されていたときには、機械的エネルギ
ーアキュムレータから放出される電力は、浮遊体の揺動
に応じて作動するロッカアームにより、電力なしで冷蔵
庫の機能を果たすように、ボートの甲板上に設けられた
冷凍回路のコンプレッサのような機械−空気作用による
操作にも使用可能であることは重要である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る電力発生装置の内部構造
を概略的に示す正面図である。

【符号の説明】

１０ ロッカアーム １１ シャフト １２ 歯車 １３ アキュムレータ １３ａ エントレイナ １４ 制御装置 １５ はめば歯車 １６ 交流機又は発電機 １７ 倍速歯車 １８ 再充電可能蓄電池 １９ 装置本体

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボート、浮標或いはその類いの浮遊体上
   で、水面上の物体の振動により発生する運動エネルギー
   から、すなわち、揺動動作による運動エネルギーから電
   力を発生させるための装置であって、機械的エネルギー
   アキュムレータに浮遊体の運動エネルギーを漸次蓄積す
   るために、前記浮遊体の揺動に応じて動作する可動体を
   少なくとも１つ有しており、前記機械的エネルギーアキ
   ュムレータの出力部は、周期的に解放され、再充電可能
   な充電池及び／又は電気的な装置に電力供給する交流機
   又は電力発生器が接続されていることを特徴とする電力
   発生装置。
2. 【請求項２】 浮遊体の揺動に応じて動作する前記可動
   体が、シャフトに固定された偏心部材又はロッカアーム
   である請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】 前記偏心部材又はロッカアームは、機械
   的エネルギーアキュムレータを駆動する倍力歯車を，前
   記シャフトを介して駆動し、前記アキュムレータの蓄積
   量は、制御装置により制御され、前記機械的エネルギー
   アキュムレータの出力部は、回転速度を倍速化する歯車
   により交流機或いは発電機を操作する請求項１又は２に
   記載の装置。
4. 【請求項４】 浮遊体の揺動動作に応じて動作する偏心
   部材又はロッカアームの往復動作に基づいて一定方向倍
   力歯車を一方向に回転させるための装置、及び蓄電池の
   充電を制御する装置を有する請求項１から３のいずれか
   に記載の装置。
5. 【請求項５】 ボートのような浮遊体上で振動動作によ
   り発生する運動エネルギーから、すなわち、水面上の物
   体の揺動により発生する運動エネルギーから機械的エネ
   ルギーを発生させるための装置であって、倍力歯車によ
   り、前記浮遊体の揺動に応じて機械的エネルギーアキュ
   ムレータに漸次エネルギーを蓄積するために動作する装
   置を少なくとも１つ有しており、前記機械的エネルギー
   アキュムレータの出力部は、周期的に解放され、冷凍サ
   イクルのコンプレッサのような被駆動装置に接続されて
   いることを特徴とする機械的エネルギー発生装置。