JPH06204068A - 酸化物磁性粉末スラリーの水分測定装置 - Google Patents

酸化物磁性粉末スラリーの水分測定装置

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JPH06204068A
JPH06204068A JP63293A JP63293A JPH06204068A JP H06204068 A JPH06204068 A JP H06204068A JP 63293 A JP63293 A JP 63293A JP 63293 A JP63293 A JP 63293A JP H06204068 A JPH06204068 A JP H06204068A
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JP
Japan
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slurry
pipe
magnetic field
magnetic powder
moisture
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Application number
JP63293A
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English (en)
Inventor
Satoshi Goto
聡志 後藤
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化物磁性粉末スラリーの水分率をオンライ
ンで短時間かつ容易に測定することができる装置を開発
すること。 【構成】 酸化物磁性粉末スラリー圧送のための主配管
(1)の一部に非磁性材料管(2)を直接もしくは間接
的に設け、この非磁性管部に、管内スラリーに磁場を印
加するための磁場印加装置(3,5)を付設すると共
に、管内スラリーに生じる磁化を検出するための検出回
路(4,6)とを設けた酸化物磁性粉末スラリーの水分
測定装置である。これにより、スラリーの水分率をオン
ラインで短時間かつ容易に測定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フェライト磁石を磁
場中にて湿式成形するときに用いて有用な酸化物磁性粉
末スラリーの水分測定装置に関し、特に、フェライト磁
性粉末スラリーの水分率を、スラリーの磁化特性から測
定する原理の具体的構成についての提案である。
【0002】
【従来の技術】フェライト磁石などの酸化物永久磁石
は、磁気的性質から分類すると、等方性磁石と異方性磁
石とに分けられる。なかでも、異方性磁石は、金型キャ
ビティ内に所定方向の磁場を印加し、磁性粉末の磁化容
易軸を磁場方向に配向させて成形し、その後、焼成して
製造するものであり、その異方化技術の多様性から、近
年多くの技術分野で利用されている。
【0003】この異方性磁石を製造する際の、磁場中成
形の方法としては、フェライト仮焼物を、水を媒体とし
た湿式粉砕により平均粒径1μm以下の単結晶微粉と
し、 この湿式粉砕粉を乾燥して得た粉末を磁場中で成形す
る,いわゆる乾式成形法と、 この湿式粉砕粉を水に分散させたスラリー状態のまま
で金型キャビティ内に充填し、磁場中で脱水しながら圧
密成形する,いわゆる湿式成形法とがある。
【0004】なかでも上記湿式成形法は、乾式成形法に
比べると磁性粉末の磁場配向性が優れることから、異方
性磁石の高性能化という点で有利である。ところが、こ
の湿式成形法は、スラリーの物性が成形条件に及ぼす影
響が大きいことから、乾式成形法に比べて生産性に劣る
という欠点があった。
【0005】すなわち、この湿式成形法は、所定量の原
料スラリーをスラリー圧送装置を用いてダイス型に設け
た注入口から金型キャビティ内に注入し、次いで、磁場
を印加しながら上・下パンチを相対的に変位させて脱水
圧密成形を行い、その後、ダイス型と上・下パンチを移
動させて成形体を取り出す方法である。
【0006】上記湿式成形の過程において、キャビティ
内に注入されたスラリーは、スラリー層から濾過ケーキ
層を形成する濾過過程を経て所定形状にまで圧搾され
る。ところで、このような成形過程において重要なこと
は、成形体あるいは焼結体に割れや疵などの欠陥を発生
させないようにするための最適成形条件,例えば、圧密
成形前にあってはキャビティ内に充填するスラリーの量
や圧力、また圧密成形開始後にあっては上・下パンチの
圧力や速度などの条件を選定しなければならないことで
ある。こうした最適成形条件は、湿式成形の場合ではス
ラリーの物性に応じて定まることが多く、安定した連続
成形を行うためには、スラリーの物性が常に安定するよ
うな管理を行わなければならない。特にこの湿式成形法
では、乾式成形法と違い、温度,磁粉の粒度の他に水分
率という特有の管理項目が必要となる。しかも、これら
の要因は、圧密成形中の脱水抵抗を支配し、欠陥のない
製品を得るための成形条件に大きく影響を及ぼすのであ
る。
【0007】これに対し従来、スラリーの物性,なかで
も湿式成形過程で重要となるスラリーの水分率は、定温
乾燥炉を用いてスラリー中の水分を蒸発させ、その重量
減から水分量を求める標準方法により測定しており、ス
ラリー水分率を正確に測定することができる利点があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来方法は、バッチ式であるために連続測定が不可能であ
り、しかもスラリーを乾燥炉で乾燥するために1回の測
定時間に約20〜30分も要してしまう。その結果、上記従
来方法では、測定結果に基づいてスラリーの水分率を速
やかに調整制御し、成形条件への悪影響を迅速に防止す
ることができないという問題があった。
【0009】そこで、本発明は、従来技術が抱える上記
問題に鑑み、フェライト磁性粉末を水に分散させたスラ
リーの水分率をオンラインで短時間かつ容易に測定する
ことができる装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現すべく鋭
意研究した結果、発明者は、スラリーの水分率に応じて
スラリー全体の磁化特性が一義的に決まることを知り、
このスラリーの磁化特性から水分率をオンラインで連続
的に検出することができる本発明装置を開発した。
【0011】すなわち、本発明は、酸化物磁性粉末スラ
リー圧送のための配管の一部に非磁性材料管を設け、こ
の非磁性管部に、管内スラリーに磁場を印加するための
磁場印加装置を付設すると共に、管内スラリーに生じる
磁化を検出するための検出回路とを設けたことを特徴と
する酸化物磁性粉末スラリーの水分測定装置である。
【0012】
【作用】図1および図2はそれぞれ、本発明にかかる水
分測定装置の一態様を示す図である。これらの図におい
て、符号2はステンレス鋼などの非磁性材料からなる配
管であり、スラリー圧送用の主配管1から枝分かれして
再びもとの主配管1に戻るようにバイパス状に取り付け
られ、主配管1からスラリーを分流させることができる
ようになっている。
【0013】図1において、符号3は励磁用円筒形ソレ
ノイドコイルであり、このソレノイドコイルは、分岐さ
せた前記バイパス形の非磁性管2部に、この配管内を流
れるスラリーに磁場の印加が可能になるように取り付け
ることが好ましい実施の形態である。このソレノイドコ
イル3は、直流磁場電源5によって直流磁場を発生でき
るものであればどのようなものでもよく、図2に示すよ
うな電磁石3′を用いることもできる。この電磁石3′
を用いる場合は、磁場方向が配管内のスラリーの移動方
向に対して垂直(図2(a) 参照)、あるいは平行(図2
(b) 参照)になるように配置することができる。上述し
た直流磁場電源5とソレノイドコイル3または電磁石
3′とにより、後述する水分測定装置のための磁場印加
装置を提供する。
【0014】図1において、符号4は検出コイルであ
り、前記バイパス非磁性管2内のスラリーに生じた磁化
を検出することができる。符号6は磁束計であり、新た
に演算増幅器を組み合わせて作成したものでもよく、検
出コイル4から得た信号をスラリーの磁化に相当する直
流電圧に変換する積分回路を内蔵するものである。な
お、上記検出コイル4は、磁化を検出できるものであれ
ばよく、例えば図2(a) に示すようなホール素子4′な
どを用いることができる。ただし、この場合は、磁束計
の代わりにガウスメーターを用い、一定磁場を印加して
から磁場を零にもどした後の残留磁化の測定により検出
する。上述した検出コイル4と磁束計6、あるいはホー
ル素子4′とガウスメーター6′とにより、水分測定装
置のための検出回路を提供している。
【0015】これらの磁場印加装置ならびに検出回路
は、スラリー圧送用配管内のスラリーに磁場が印加さ
れ、この磁場印加によってスラリーに生じた磁場を検出
できるような測定回路が構成されていれば、他の構成の
ものでもよい。
【0016】次に、上述したような、非磁性管,磁場印
加装置,検出回路からなる本発明にかかる水分測定装置
を用いてスラリーの水分率を測定するには、例えば、以
下に示すような手順で行う。 主配管1ならびに非磁性管2部に既知水分率のスラリ
ーを流す。次に、磁場印加装置のソレノイドコイル3に
電流を流し、非磁性管2内の水分率が既知であるスラリ
ーに磁場を印加する。 上記の処理により、非磁性管2内のスラリー中に含ま
れるフェライト磁粉が磁化され、その磁化に相当する電
圧が検出コイル4を介して磁束計によって検出される。 上記のようにして検出された電圧に相当する水分率が
検出器の表示部に表示されるように、検出電圧が抵抗分
割などによってスパン調整される。 このようにして調整された水分測定装置を使い、次に
上記非磁性管2内に水分率が未知である被測定スラリー
を流し、バルブ7bで一旦止めた後、ソレノイドコイル3
で磁場を印加する。そうすると、この被測定スラリーの
水分率が、検出器の表示部に速やかに表示される。
【0017】上述のような方法によってスラリーの水分
率が測定できる理由は、以下のように考えられる。それ
は、一般にスラリーを構成するフェライト磁粉は、ほぼ
完全なマグネットプランバイト相であり、個々の磁粉の
磁化特性は所定の製品に対して決まっている。したがっ
て、水分を加えてスラリーにしたときのスラリー全体の
磁化特性は、単位体積当たりの磁粉量によって一義的に
決まる。すなわち、磁粉100 %のときの磁化に対して、
ある一定濃度のスラリーにしたときの磁化の減少量が水
分率に対応するのである。図3は、スラリーの水分率と
飽和磁化の大きさ(印加磁場25kOe のときの値)の関係
を示したものである。このように、スラリーの水分率は
スラリーの磁化の大きさにほぼ反比例して減少すること
が判る。それ故に、この磁化の大きさを知ることができ
れば、逆にスラリーの水分率を知ることができるのであ
る。
【0018】このように、スラリーの水分率とほぼ反比
例関係にある上記磁化の値は、また、検出コイルが常に
一定の位置にあり、そして配管内のスラリーの体積が常
に一定であれば、この検出コイルで測定される電圧に比
例することになる。従って、水分率が既知であるスラリ
ーに生じる磁化に相当する電圧を検出しておけば、この
電圧値を基準にして水分率が未知である被測定スラリー
の水分率を測定することができるのである。なお、この
検出電圧の測定には、先に述べたように積分電圧計を内
蔵した磁束計を用いたり、ホール素子から生じる電圧を
測定するガウスメーターを用いることができる。なお、
量産設備で用いられている一般的なスラリーの水分率は
30〜40wt%程度であり、設定水分率に対し±1wt%の変
動範囲では成形条件にほとんど影響を及ぼさない。した
がって、図3に示す関係から本発明の適用は十分に可能
であることが判る。
【0019】以上の説明では、本発明装置を構成する非
磁性材料の配管として、バイパス状の配管を例にとった
が、この配管はバイパス管に限定されるものではなく、
スラリー圧送用主配管の一部に非磁性管部を設けた構造
のものでもよい。また、印加磁場回路における印加磁場
の方向は、必ずしも非磁性管内のスラリー流動方向に対
して垂直または平行でなくてもよい。
【0020】
【実施例】上述したように構成される本発明装置の一実
施例について、以下に説明する。本実施例における水分
測定装置は図1に示すものと同様の構成であり、この装
置全体のブロック図を図4に、操作部および表示部から
なる検出器の外観図を図5に示す。ここに、スラリー圧
送用主配管1の途中に取り付けられたバイパス形非磁性
管2は、外径25μm,内径20μmのステンレス鋼(SUS3
04)管であり、この非磁性管2の外周に設置したコイル
は、外径 300mm,内径30mm,長さ300mm のソレノイドコ
イル3である。このソレノイドコイル3は、全巻き数が
10000ターンであり、コイルの軸方向での中心部分では
最大磁場強度が2.5kOeである。このような本発明の水分
測定装置を用い、ソレノイドコイル3の軸方向での中心
部分のステンレス鋼管2外周に巻き数15ターンの検出コ
イル4を取り付け、水分率の異なるスラリーを通して水
分率を測定した。なお、測定印加磁場は2kOeとした。
この測定結果を従来の蒸発法による水分率測定結果との
比較の下に図6に示した。この図から明らかなように、
本発明装置による水分率測定値は、従来の蒸発法で得ら
れる水分率測定値と一致するので、本発明装置は、蒸発
法に代わって使用することができることを確認した。し
かも本発明装置によれば、スラリーの水分率を広い範囲
で正確に測定することができ、この装置の分解能は十分
なものであった。これにより、本発明装置によれば、ス
ラリーの水分率をオンラインで連続的に測定しながら一
定値に管理することができるようになる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の水分測定装
置は、スラリー圧送用配管の途中に直接もしくは間接的
に設けられる非磁性管を有し、この配管には、磁場印加
装置と磁化検出回路とを設けるだけで、酸化物磁性粉末
を含むスラリーの水分率をオンラインで短時間かつ容易
に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ソレノイドコイルを用いた本発明にかかる水分
測定装置の一実施例を示す図である。
【図2】電磁石を用いた本発明にかかる水分測定装置の
一実施例を示す図である。
【図3】本発明の水分測定装置によるスラリーの水分率
と磁化の関係の一測定例を示す図である。
【図4】本発明にかかる水分測定装置の一実施例におけ
る装置全体のブロック図である。
【図5】本発明にかかる水分測定装置の一実施例におけ
る装置部および表示部からなる検出器を示す外観図であ
る。
【図6】本発明にかかる水分測定装置によるスラリー水
分率の一測定結果を従来の蒸発法によるスラリー水分率
の測定結果と比較した図である。
【符号の説明】
1 主配管 2 非磁性管 3 ソレノイドコイル 3′電磁石 4 検出コイル 4′ホール素子 5 直流磁場電源 6 演算増幅器、磁束計、ガウスメーター 7 バルブ 8 電源スイッチ 9 電源ランプ 10 磁場設定つまみ 11 ゼロ調節つまみ 12 磁場表示部 13 水分率表示部 14 レンジ切替えスイッチ 15 ゼロ調節つまみ1 16 ゼロ調節つまみ2 17 スパン調節つまみ1 18 スパン調節つまみ2 19 印加磁場用端子 20 検出コイル用端子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物磁性粉末スラリー圧送のための配
    管の一部に非磁性材料管を設け、この非磁性管部に、管
    内スラリーに磁場を印加するための磁場印加装置を付設
    すると共に、管内スラリーに生じる磁化を検出するため
    の検出回路とを設けたことを特徴とする酸化物磁性粉末
    スラリーの水分測定装置。
JP63293A 1993-01-06 1993-01-06 酸化物磁性粉末スラリーの水分測定装置 Pending JPH06204068A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0867716A1 (en) * 1997-03-26 1998-09-30 Sumitomo Electric Industries, Limited Method and apparatus for determining concentration of magnetic substances
JP2006194816A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Olympus Corp 非破壊検査装置および情報出力プログラム

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