JPH06200774A - ロータリピストンエンジン - Google Patents

ロータリピストンエンジン

Info

Publication number
JPH06200774A
JPH06200774A JP4349365A JP34936592A JPH06200774A JP H06200774 A JPH06200774 A JP H06200774A JP 4349365 A JP4349365 A JP 4349365A JP 34936592 A JP34936592 A JP 34936592A JP H06200774 A JPH06200774 A JP H06200774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
working chamber
piston engine
rotary piston
partition member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4349365A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Tajima
誠司 田島
Kazuhiro Shiomi
和広 塩見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP4349365A priority Critical patent/JPH06200774A/ja
Publication of JPH06200774A publication Critical patent/JPH06200774A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B53/04Charge admission or combustion-gas discharge
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B2053/005Wankel engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ロータのトレーリング側のフランク面に作用す
る圧力を低減させ、ロータの逆転トルクを減少させるこ
とができる様なロータリピストンエンジンを提供する。 【構成】2節トロコイド曲線を内部輪郭とするケーシン
グ12内をその内包絡線で形成されたロータ14が遊星
回転運動する様になされたロータリピストンエンジンに
おいて、ロータ14が圧縮上死点付近にあるときに、ロ
ータ14のフランク面14aとケーシングの内壁面とに
囲まれた作動室18a内のトレーリング側に位置する圧
縮混合気を排出する連通路20を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2節トロコイド曲線を
内部輪郭とするケーシング内をその内包絡線で形成され
たロータが遊星回転運動する様になされたロータリピス
トンエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、2節トロコイド曲線を内部輪郭
とするケーシング内をその内包絡線で形成されたロータ
が遊星回転運動する様にしたバンケル式ロータリピスト
ンエンジンにおいては、作動室が圧縮上死点付近にある
時、ケーシング(ロータハウジング)の内部輪郭部とロ
ータの内包絡線とが理論的に接触する最小クリアランス
点が存在し、この最小クリアランス点はロータの回転方
向と反対方向へ順次移動する。
【0003】そのため、圧縮上死点前後では、ロータの
回転に従って、圧縮作動室のうち最小クリアランス点よ
りトレーリング側の作動室の容積は暫時減少する一方、
最小クリアランス点よりリーディング側の作動室の容積
は増大する傾向となる。これに伴ってトレーリング側作
動室の作動ガスはトロコイド短軸部とロータとの間の間
隙、主としてロータリセスを通って抵抗無くリーディン
グ側作動室へ流出する。これにより、通常トレーリング
側及びリーディング側の両作動室の圧力は均衡してい
る。しかしながら、ある時点、すなわちロータが上死点
後50〜60°の位置にきて、ロータリセスのトレーリ
ング側端部が最小クリアランス点を通過した直後から
は、トロコイド短軸部とロータとで形成されるガス通路
断面積が非常に小さくなるため、トレーリング側作動室
の作動ガスがリーディング側作動室へ流れにくくなる。
そのため、トレーリング側作動室の動作ガスは異常に圧
縮され、リーディング側作動室に比べ圧力及び温度が著
しく上昇する。その結果、この圧力と温度の上昇により
トレーリング側作動室の動作ガスが自己着火を起こし、
ノッキング現象が生じるという問題点があった。
【0004】この問題を解決する方法としては、本願出
願人が既に出願している実公昭61−35712号に示
されるように、ロータが圧縮上死点後50〜60°程度
の位置にきた時に圧縮作動室と吸気作動室が連通される
様な連通溝をロータハウジングに設け、圧縮作動室のト
レーリング側の作動ガスを後続の吸気作動室に逃がすこ
とにより圧力を低下させ、作動ガスが自己着火に至るこ
とを防止する方法が知られている。
【0005】また、特開昭53−9908号には、圧縮
作動室から排気作動室に連通する連通路を設け、排気ポ
ートが閉じる直前に、圧縮作動室から混合気を排気作動
室に噴出させ、排気ガスを排気作動室から追い出すこと
により、吸気効率を向上させる技術が開示されている。
ところで、ロータリピストンエンジンにおいては、前述
した様にロータが圧縮上死点付近に来る前後では、ロー
タの回転に従って、圧縮作動室のうち最小クリアランス
点よりトレーリング側の作動室の容積は暫時減少する一
方、最小クリアランス点よりリーディング側の作動室の
容積は増大する傾向となる。そのため、トレーリング側
の作動室の高い圧力が、図9に示す様にロータ110の
トレーリング側のフランク面110aに作用しロータ1
10を逆転させる様なトルクが発生する。このような逆
転トルクが発生すると、当然のことながらエンジンの出
力効率が低下することとなる。そして、この逆転トルク
は、特にロータ110が圧縮上死点の前後にきた時に大
きく発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した実公昭61−
35712号や特開昭53−9908号に開示されてい
るものにおいては、トレーリング側の作動室の混合気
を、後続する吸気作動室や排気作動室に逃がしているた
めに、トレーリング側の作動室の圧力がある程度低下さ
れて、ロータの逆転トルクを減少させる効果は多少あ
る。しかしながら、これらの技術においては、その主た
る目的を異常燃焼によるノッキングの防止や吸気効率の
向上においているので、トレーリング側の作動室の混合
気を吸気作動室や排気作動室に逃がすタイミングが、圧
縮上死点後50°以上の位置であり、最も大きく逆転ト
ルクが発生する上死点前後の位置においては、トレーリ
ング側の作動室の圧力は以前高いままであり、逆転トル
クを減少させる作用はきわめて小さいものであった。
【0007】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、ロータの
トレーリング側のフランク面に作用する圧力を低減さ
せ、ロータの逆転トルクを減少させることができる様な
ロータリピストンエンジンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のロータリピストンエンジ
ンは、2節トロコイド曲線を内部輪郭とするケーシング
内をその内包絡線で形成されたロータが遊星回転運動す
る様になされたロータリピストンエンジンにおいて、前
記ロータが圧縮上死点付近にあるときに、前記ロータの
フランク面と前記ケーシングの内壁面とに囲まれた作動
室内のトレーリング側に位置する圧縮混合気を排出する
排出手段を具備することを特徴としている。
【0009】また、この発明に係わるロータリピストン
エンジンにおいて、前記排出手段は、前記ロータが圧縮
上死点付近にあるときに、前記作動室をトレーリング側
の部分である第1の室とリーディング側の部分である第
2の室とに仕切る仕切り部材と、前記第1の室に一端を
開口し、他端を前記第1の室外に開口する連通路とを備
えることを特徴としている。
【0010】また、この発明に係わるロータリピストン
エンジンにおいて、前記連通路の他端は、次の吸気工程
の作動室に開口していることを特徴としている。また、
この発明に係わるロータリピストンエンジンにおいて、
前記仕切り部材は、前記ケーシング外部から、前記作動
室内に、前記ロータの回転と同期して出入りすることを
特徴としている。
【0011】
【作用】以上の様に、この発明に係わるロータリピスト
ンエンジンは構成されているので、最も逆転トルクが大
きく発生する圧縮上死点付近において、作動室のトレー
リング側に位置する混合気を排気手段によって作動室外
に排気することにより、トレーリング側の作動室内の圧
力を低減させることができ、逆転トルクの発生を抑制す
ることが可能となる。
【0012】また、トレーリング側の作動室とリーディ
ング側の作動室を仕切る仕切り部材を設けることによ
り、トレーリング側の作動室の圧力のみを低減させるこ
とができるので、ロータの正転トルクを減少させること
なく、逆転トルクのみを減少させることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、添付
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施例)図1は、第1の実施例のロータリピス
トンエンジンの構造を示した側断面図である。図1にお
いて、ロータハウジング12の内部には周知の様にロー
タ14が配置されており、このロータ14は、ロータハ
ウジング12に対して図中時計回転方向に回転する様に
なされている。ロータ14の3つの頂点にはアペックス
シール16が配置されており、ロータハウジング12の
内壁12aとロータ14のフランク面(外周面)14
a,14b,14cにより囲まれた3つの作動室18
a,18b,18cの間をシールする様になされてい
る。図1に示した状態においては、ロータ14は圧縮上
死点にあり、この状態において、ロータ14のトレーリ
ング側のフランク面に対向するロータハウジング12の
位置には、連通路20の一端20aが開口している。連
通路20は、ロータハウジング12の内部を貫通して形
成されており、この連通路20の他端20bは、吸気作
動室18bに開口している。従って、圧縮作動室18a
のトレーリング側に位置する混合気は、圧縮上死点の前
後において、吸気作動室18bにもたらされる。
【0014】一方、連通路20の一端20aよりもやや
リーディング側に寄った位置には、ロータ14のフラン
ク面14aに接触し、圧縮作動室18aのリーディング
側とトレーリング側を仕切るための仕切り部材22が配
置されている。この仕切り部材22は、ロータハウジン
グ12の紙面手前側と向こう側に配置されている両サイ
ドハウジングの内壁面にも接しており、圧縮作動室18
aのトレーリング側の部分は、リーディング側の部分に
対して完全に封止された状態になされている。仕切り部
材22の後方には、圧縮バネ24を介して押圧ロッド2
6が接続されている。押圧ロッド26の後端部はカム2
8により駆動されるシーソーアーム30の一端部30a
に接続されている。カム28は、エンジンの出力軸との
間に掛け渡されたベルトにより駆動され、ロータ14の
回転と同期して回転する様になされている。
【0015】すなわち、ロータ14が図1に示した様に
圧縮上死点近傍にきた時には、シーソーアーム30の他
端部30bは、カム28の短径部に接触して、押圧ロッ
ド26は、ロータハウジング12の内側に向けて押圧さ
れることとなり、仕切り部材22の先端部はロータハウ
ジング12内に図示した様に突出して、ロータ14のフ
ランク面14aに接触する。仕切り部材22のロータハ
ウジング12内への最大突出量は、例えばロータ14が
圧縮上死点の前後30°程度の範囲内にきた時に、ロー
タ14のフランク面に仕切り部材22の先端部が接触す
る様な値に設定されている。仕切り部材22は、圧縮バ
ネ24により常にロータハウジング12の内方に突出す
る様に付勢されているので、仕切り部材22の先端部
は、ロータ14のフランク面14aの移動軌跡にならっ
て、圧縮上死点の前後30°程度の範囲においてはロー
タ14のフランク面14aに常に接触した状態になされ
る。
【0016】また、ロータ14のアペックスシール16
の部分が、仕切り部材22の位置を通過する時には、シ
ーソーアーム30の一端部30bは、カム28の長径部
に接触するので、仕切り部材22の先端部は、ロータハ
ウジング12の内部から退避し、仕切り部材22の先端
部とアペックスシール16とが干渉してロータ14の回
転を妨げることが防止されている。
【0017】次に、上記の様に構成されたロータリピス
トンエンジンの作用について説明する。既に従来の技術
の欄でも説明した様に、ロータリピストンエンジンにお
いては、図9に示した様に、ロータ110が圧縮上死点
付近にきた時に、圧縮作動室のトレーリング側が高圧と
なり、リーディング側が低圧となるので、ロータ110
を逆転させようとするトルクが発生する。
【0018】この第1の実施例においては、ロータ14
が圧縮上死点付近にきた時に、圧縮作動室18aのトレ
ーリング側の高圧の混合気が、連通路20を通って吸気
作動室18bに導かれるので、圧縮作動室18aのトレ
ーリング側の圧力が低減され、逆転トルクの発生が抑制
される。また、ロータ14が圧縮上死点付近にきた時
に、ロータ14のフランク面14aに仕切り部材22が
接触して、圧縮作動室18aのトレーリング側の部分と
リーディング側の部分とを分離するので、トレーリング
側の圧力が低下しても、リーディング側の作動室は、こ
の影響を受けることなく高圧に保たれるので、逆転トル
クの発生をより効果的に防止することができる。
【0019】また、一般にロータリピストンエンジンに
おいては、図9に示した様に、圧縮作動室のトレーリン
グ側の部分が高圧になり、リーディング側の部分が低圧
になるために、トレーリング側の部分からリーディング
側の部分に向かってスキッシュ流と呼ばれる高速な空気
流が発生する。このスキッシュ流のために、トレーリン
グ側の部分には点火プラグからの火炎が伝搬しにくくな
り、圧縮作動室のトレーリング側の部分には、未燃焼ガ
スが多く残ることとなる。この第1の実施例において
は、圧縮作動室のトレーリング側に存在するこの未燃焼
ガスを後続する吸気作動室に逃がしているので、結果と
して、圧縮作動室内の未燃焼成分が減少することとな
り、排気ガスのクリーン化も図ることが可能となる。
【0020】なお、トレーリング側の作動室を仕切り部
材22によりリーディング側の作動室から分離するとい
うことは、点火プラグ32からの火炎が、トレーリング
側の作動室に全く伝搬しないことを意味している。その
ため仕切り部材22により圧縮作動室18aを仕切るこ
とは、実際に燃焼する燃料が減少することも意味してお
り、すなわち、逆転トルクの発生による出力効率の低下
を防ぐことはできるが、同時に絶対的なエンジン出力の
多少の低下を招く。そのため、この第1の実施例におい
ては、エンジンに高負荷がかかる時には、逆転トルクの
発生による出力効率の低下よりも、絶対的な出力の向上
を優先するため、仕切り部材22をロータハウジング1
2内から退避させる様になされている。そのための構成
として、図1に示すように、シーソーアーム30の一端
部30aには油圧シリンダ34が接続されており、高負
荷時には、この油圧シリンダ34を動作させて、仕切り
部材22を強制的にロータハウジング12内から退避さ
せる様になされている。
【0021】以上説明した様に、この第1の実施例にお
いては、ロータが圧縮上死点付近にきた時に、圧縮作動
室のトレーリング側の混合気を吸気作動室に逃がしてい
るので、圧縮作動室のトレーリング側の圧力を低減させ
て、ロータを逆転させようとするトルクを減少させるこ
とができる。 (第2の実施例)図2は、第2の実施例のロータリピス
トンエンジンの構造を示した側断面図である。
【0022】第1の実施例においてはロータハウジング
12側に仕切り部材22を設けているが、この第2の実
施例においては、仕切り部材36をロータ14側に設け
る様にしている。この仕切り部材36は圧縮上死点付近
において、ロータハウジング12の内壁面12aと接触
し、圧縮作動室18a内を、トレーリング側の作動室と
リーディング側の作動室とに仕切る。すなわち、第1の
実施例における仕切り部材22と全く同様の働きをして
いる。
【0023】この第2の実施例は、この仕切り部材36
の構成が異なるのみで、他の構成は、第1の実施例と同
様なので、同一部分には同一符号を付してその説明を省
略する。また、効果も第1の実施例と全く同様である。 (第3の実施例)図3は、第3の実施例のロータリピス
トンエンジンの構造を示した側断面図である。
【0024】第1の実施例においては、ロータハウジン
グ12側に連通路20を設けているが、この第3の実施
例においては、連通路38をロータ14側に設ける様に
している。連通路38の一端部は、ロータ14のトレー
リング側のフランク面に開口しており、他端部は、ロー
タリセス14cのリーディング側に寄った位置に開口し
ている。ロータ14が圧縮上死点付近に来ると、圧縮作
動室18aのトレーリング側の圧縮ガスは、この連通路
38を通って、ロータリセス14c内にもたらされる。
【0025】この第3の実施例においては、トレーリン
グ側の作動室の混合ガスを、比較的圧力が高いリーディ
ング側の作動室に逃がしているので、第1の実施例の様
に吸気作動室に逃がす場合に比較すると、逆転トルクの
減少という点では第1の実施例よりもやや効果は小さく
なる。しかしながら、トレーリング側の混合ガスが、最
も火炎の伝搬のよいロータリセス14c内にもたらされ
るので、この混合ガスが良好に燃焼するため、第1の実
施例の場合の様に実際に燃焼する燃料が減少することが
無い。そのため、逆転トルクの低減効果が少ない分だ
け、ロータ14の正転トルクが大きくなり、結果として
エンジンの出力効率を向上させることができる。
【0026】この第3の実施例も、連通路38の構成が
異なるのみで、他の構成は、第1の実施例と同様なの
で、同一部分には同一符号を付してその説明を省略す
る。 (第4の実施例)図4は、第4の実施例のロータリピス
トンエンジンの構造を示した側断面図である。
【0027】ここで、この第4の実施例について説明す
る前に、この第4の実施例の背景について説明する。一
般に、ペリフェラルポートを有するロータリピストンエ
ンジンにおいては、排気ポートの閉じる時期が吸気上死
点より、かなり遅くなることが多い。そのため、以下の
様な問題が発生する。 (1)図5に示したように排気ポートの閉じる時期の筒
内容積が大きく、吸気作動室への持ち込み既燃ガスが多
い。 (2)吸気ポートを早い時期に開くと、排気ポートとの
オーバーラップが大きくなり、吸気ポートへ既燃ガスが
吹き返す。
【0028】これらの結果として、軽負荷では、既燃ガ
スの存在により燃焼が悪化し、効率安定性が低下する。
従来、様々な手法により、この問題に対処してきたが、
代表的な手法と問題点についてまとめると以下の様にな
る。 (a)排気ポートの閉じる時期を早める。
【0029】この手法では、排気ポートの開く時期が早
くなるか、または、あるいは同時に、排気ポートが小さ
くなる。排気ポートの開く時期が早くなると、実膨張比
が低下し、効率が下がる。また、排気ポートが小さくな
ると、排気圧力が上がりパワーダウンする。 (b)吸気ポートの開く時期を遅らせる。
【0030】この手法では、吸気ポートが小さくなり、
吸気抵抗が大きくなってパワーダウンする。 (c)図6に示すように、排気側から排気作動室に2次
エアーを吹き込んで掃気する。 この手法では、排気A/Fがリーンになり、キャタでN
X を浄化しにくくなる。
【0031】この第4の実施例は、上記の様な問題点を
解決することを目的としている。以下、図4に基づい
て、第4の実施例のロータリピストンエンジンの構成に
ついて説明する。図4において、ロータハウジング42
の内部には周知の様にロータ44が配置されており、こ
のロータ44は、ロータハウジング42に対して図中時
計回転方向に回転する様になされている。ロータ44の
3つの頂点にはアペックスシール46が配置されてお
り、ロータハウジング42の内壁42aとロータ44の
フランク面(外周面)44a,44b,44cにより囲
まれた3つの作動室48a,48b,48cの間をシー
ルする様になされている。図4に示した状態において
は、ロータ44は吸気上死点にあり、この状態におい
て、ロータ44のロータリセス44cよりもトレーリン
グ側、且つ排気ポート42bよりもリーディング側に
は、ロータ44のフランク面44cに接触し、排気作動
室48cのリーディング側とトレーリング側を仕切るた
めの仕切り部材52が配置されている。この仕切り部材
52は、ロータハウジング42の紙面手前側と向こう側
に配置されている両サイドハウジングの内壁面にも接し
ており、排気作動室48cのリーディング側の部分は、
トレーリング側の部分に対して完全に封止された状態に
なされている。仕切り部材52の後方には、圧縮バネ5
4を介して押圧ロッド56が接続されている。押圧ロッ
ド56の後端部はカム58により駆動されるシーソーア
ーム60の一端部60aに接続されている。カム58
は、エンジンの出力軸との間に掛け渡されたベルトによ
り駆動され、ロータ44の回転と同期して回転する様に
なされている。
【0032】すなわち、ロータ44が図4に示した様に
吸気上死点近傍にきた時には、シーソーアーム60の他
端部60bは、カム58の短径部に接触して、押圧ロッ
ド56は、ロータハウジング42の内側に向けて押圧さ
れることとなり、仕切り部材52の先端部はロータハウ
ジング42内に図示した様に突出する。仕切り部材52
のロータハウジング42内への最大突出量は、例えばロ
ータ44が吸気上死点にきた直後に、ロータ44のフラ
ンク面に仕切り部材52の先端部が接触する様な値に設
定されている。仕切り部材52は、圧縮バネ54により
常にロータハウジング42の内方に突出する様に付勢さ
れているので、仕切り部材52の先端部は、ロータ44
のフランク面44aの移動軌跡にならって、吸気上死点
の直後からはロータ44のフランク面44aに常に接触
した状態になされる。
【0033】また、ロータ44のアペックスシール46
の部分が、仕切り部材52の位置を通過する時には、シ
ーソーアーム60の一端部60bは、カム58の長径部
に接触するので、仕切り部材52の先端部は、ロータハ
ウジング42の内部から退避し、仕切り部材52の先端
部とアペックスシール46とが干渉してロータ44の回
転を妨げることが防止されている。
【0034】上記の様に構成されたロータリピストンエ
ンジンにおいては、図7に示したように、仕切り部材5
2よりリーディング側の閉じ込み体積が増加しても、既
燃ガスは、仕切り部材52により仕切られてこの閉じ込
み部分に入ってこないため、持ち込み既燃ガス量が、吸
気上死点の体積相当以下に抑えられることとなる。ま
た、副次的効果として、吸排気ポートの開閉タイミング
の設定に関する制約条件が少なくなり、エンジン出力及
び燃費の向上を図ることができる。また、2次エアポン
プによる掃気が不要となり、機械抵抗が減少する。
【0035】図8は、第4の実施例の変形例を示したも
のであり、ロータ54側にスプリング62により付勢さ
れる仕切り部材64を設けたものである。この構造にお
いても、第4の実施例と全く同様の効果が得られる。な
お、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で、上記実施
例を修正または変形したものに適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のロータリピ
ストンエンジンによれば、最も逆転トルクが大きく発生
する圧縮上死点付近において、作動室のトレーリング側
に位置する混合気を排気手段によって作動室外に排気す
ることにより、トレーリング側の作動室内の圧力を低減
させることができ、逆転トルクの発生を抑制することが
可能となる。
【0037】また、トレーリング側の作動室とリーディ
ング側の作動室を仕切る仕切り部材を設けることによ
り、トレーリング側の作動室の圧力のみを低減させるこ
とができるので、ロータの正転トルクを減少させること
なく、逆転トルクのみを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例のロータリピストンエンジンの構
造を示した側断面図である。
【図2】第2の実施例のロータリピストンエンジンの構
造を示した側断面図である。
【図3】第3の実施例のロータリピストンエンジンの構
造を示した側断面図である。
【図4】第4の実施例のロータリピストンエンジンの構
造を示した側断面図である。
【図5】ロータリピストンエンジンの既燃ガス持ち込み
のメカニズムを示した図である。
【図6】既燃ガス持ち込みを防止する従来の方法を示し
た図である。
【図7】既燃ガスの持ち込みを防止するメカニズムを説
明するための図である。
【図8】第4の実施例の変形例を示した図である。
【図9】逆転トルクの発生メカニズムを説明するための
図である。
【符号の説明】
12 ロータハウジング 14 ロータ 16 アペックスシール 18a,18b,18c 作動室 20 連通路 22 仕切り部材 24 圧縮バネ 26 押圧ロッド 28 カム 30 シーソーレバー 32 点火プラグ 34 油圧シリンダ 36 仕切り部材 38 連通路 42 ロータハウジング 44 ロータ 46 アペックスシール 48a,48b,48c 作動室 52 仕切り部材 54 圧縮バネ 56 押圧ロッド 58 カム 60 シーソーレバー 62 スプリング 64 仕切り部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2節トロコイド曲線を内部輪郭とするケ
    ーシング内をその内包絡線で形成されたロータが遊星回
    転運動する様になされたロータリピストンエンジンにお
    いて、 前記ロータが圧縮上死点付近にあるときに、前記ロータ
    のフランク面と前記ケーシングの内壁面とに囲まれた作
    動室内のトレーリング側に位置する圧縮混合気を排出す
    る排出手段を具備することを特徴とするロータリピスト
    ンエンジン。
  2. 【請求項2】 前記排出手段は、 前記ロータが圧縮上死点付近にあるときに、前記作動室
    をトレーリング側の部分である第1の室とリーディング
    側の部分である第2の室とに仕切る仕切り部材と、 前記第1の室に一端を開口し、他端を前記第1の室外に
    開口する連通路とを備えることを特徴とする請求項1に
    記載のロータリピストンエンジン。
  3. 【請求項3】 前記連通路の他端は、次の吸気工程の作
    動室に開口していることを特徴とする請求項2に記載の
    ロータリピストンエンジン。
  4. 【請求項4】 前記仕切り部材は、前記ケーシング外部
    から、前記作動室内に、前記ロータの回転と同期して出
    入りすることを特徴とする請求項2に記載のロータリピ
    ストンエンジン。
JP4349365A 1992-12-28 1992-12-28 ロータリピストンエンジン Withdrawn JPH06200774A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4349365A JPH06200774A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 ロータリピストンエンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4349365A JPH06200774A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 ロータリピストンエンジン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06200774A true JPH06200774A (ja) 1994-07-19

Family

ID=18403271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4349365A Withdrawn JPH06200774A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 ロータリピストンエンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06200774A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4815012B2 (ja) * 2007-04-09 2011-11-16 セト、 チャンダン クマール 分離サイクル可変容量火花点火ロータリー機関

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4815012B2 (ja) * 2007-04-09 2011-11-16 セト、 チャンダン クマール 分離サイクル可変容量火花点火ロータリー機関

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3915126A (en) Rotary internal combustion engine
US4096828A (en) Rotary piston internal combustion engine
US3976036A (en) Rotary piston engines
US4491104A (en) Torch ignition type internal combustion engine
US20090101103A1 (en) Rotary piston engine and method for designing the same
US3848574A (en) Combustion promoting improvement in rotary engine
US3762376A (en) Rotary combustion engine power control
JP2002531765A (ja) ロータリピストン燃焼機関
US3905337A (en) Fuel injection type rotary piston engine
JPH06200774A (ja) ロータリピストンエンジン
US3893429A (en) Stratified charge rotary engine with carburetor fuel control
US4562804A (en) Intake system for rotary piston engine
US3987760A (en) Rotary piston type engine
US3519373A (en) Rotary piston internal combustion engine
US4003346A (en) Rotary piston internal combustion engine
US3901198A (en) Fuel injection type rotary piston engine
US5343838A (en) Dual radius rotor for pre-mixed-charge rotary engine combustion
US3973526A (en) Rotary combustion engine
US4926816A (en) Rotary piston engine
USRE29759E (en) Fuel injection type rotary piston engine
US4009689A (en) Rotary combustion engine exhaust gas recirculation system
US4116190A (en) Trochoidal rotary piston engine with bypass of compressed mixture to exhaust chamber
US4103666A (en) Fuel supply means for rotary piston engines
JPS5849692B2 (ja) ナイネンキカン
US4040392A (en) Rotary engine modified for low emissions

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000307