JPH06199282A - 耐水圧浮力材およびその製造方法 - Google Patents

耐水圧浮力材およびその製造方法

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JPH06199282A
JPH06199282A JP20873392A JP20873392A JPH06199282A JP H06199282 A JPH06199282 A JP H06199282A JP 20873392 A JP20873392 A JP 20873392A JP 20873392 A JP20873392 A JP 20873392A JP H06199282 A JPH06199282 A JP H06199282A
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silicone oil
cap
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Takayuki Mori
孝之 森
Nobuhiro Tani
信裕 谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低比重,高強度の耐水圧浮力材を提供する。 【構成】 開口6aを有し、シンタクチックフォームか
らなる容器6に微小径の中空球7とシリコン油8が充填
されているとともに、開口6aが合成ゴムを材料とする
キャップ9で密封されてなる耐水圧浮力材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、深海で使用される水中
機器に使用される耐水圧浮力材の構造およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の耐水圧浮力材を示す断面図
で、1は樹脂,ガラス,セラミック等よりなる中空球、
2は樹脂からなるバインダーで、中空球1をバインダー
2を用いて固着してなるシンタクチックフォームと呼ば
れる耐水圧浮力材が従来より良く知られている。
【0003】しかしながら、バインダー2と中空球1の
圧縮弾性率の違いから、中空球1同士の接触点1aに応
力が集中するのは避けられず、中空球1の耐水圧強度の
限界状態での耐水圧浮力材の使用は、中空球1に耐水圧
強度の限界以上の圧力がかかり、中空球1およびバイン
ダー2の破壊につながるので、中空球1単独の耐水圧強
度限界まで使用することは不可能であった。
【0004】なお、一般に高強度タイプと呼ばれるシン
タクチックフォームでは表1に示す通り比重0.56程
度が限界だった。
【0005】
【表1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の耐水圧浮力材では、バインダーと中空球の圧縮弾性率
の違いからくる中空球への応力集中のため、バインダー
の耐水圧強度および中空球の耐水圧強度を本来必要とさ
れる以上に上げる必要があり、必然的に低比重化には限
界があるという問題がある。
【0007】従来、これを解決するために、特開昭61
−113590号に開示された技術がある。図4は特開
昭61−113590号に開示された技術を第2の従来
技術として示す耐水圧浮力材の断面図で、1は中空球、
3は中空球1を覆うシンタクチックフォーム、4は中空
球1とシンタクチックフォーム3との間に空間を形成す
るために該中空球1の周囲に設けられた空隙、5は空隙
4と外部とを連通する貫通穴である。
【0008】しかしながら、第2の従来技術において
は、応力集中は緩和されるものの、中空球の直径を製造
上の問題から20mm以上とする必要があり、さらに、中
空球の周囲に空隙を形成するためには、あらかじめシン
タクチックフォームに中空球の径より若干大きな径を有
する半球状の空間を形成し、この空間に中空球を収納し
て、同じく半球状の空間を形成したシンタクチックフォ
ームをはりあわせることが必要であるので、形状的に制
約を受けやすく、また中空球の充填率が低くなるという
問題がある。
【0009】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、中空球に必要以上の耐水圧強度を持
たせることなく、充分な充填率を得ることで低比重,高
強度を実現可能な耐水圧浮力材およびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の耐水圧浮力材は、開口を有しシンタクチッ
クフォームからなる容器に、ガラス,樹脂,セラミック
等からなる中空球が充填されるとともに空隙にシリコン
油が充填され、容器の開口は合成ゴムを材料とするキャ
ップで密封されていることを特徴とする。
【0011】また、容器を合成ゴムからなるゴムブーツ
とし、キャップをシンタクチックフォームとすることと
してもよい。さらに、上記構成の耐水圧浮力材は、シン
タクチックフォームあるいは合成ゴムからなる容器にガ
ラス,樹脂,セラミック等からなる中空球を充填し、こ
の中空球を充填した容器に減圧下でシリコン油を充填
し、これを常圧に戻しキャップで封印することで製造さ
れるものである。
【0012】
【作用】上述した構成を有する本発明の耐水圧浮力材
は、水圧によりシリコン油の体積が変化しても、中空球
には応力集中が発生しないので、中空球の耐水圧強度を
本来必要とされる耐水圧強度に抑えることができ、低比
重を実現可能である。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を説明する。図
1は第1の実施例における耐水圧浮力材を示す断面図で
ある。図において、6はシンタクチックフォームからな
る容器で、一端に開口6aを有する。
【0014】7は前記シンタクチックフォーム6内に充
填される微小径の中空球、8は中空球7が充填された容
器6の空隙に充填されるシリコン油、9は容器6の開口
6aを密封する合成ゴムを材料とするキャップである。
本実施例において使用される中空球7は、例えばガラス
中空球とする場合、商品名「グラスバブルスF29χ
(スリーエム社製)」を用い、かつ粒径を100ミクロ
ンのものと30ミクロンのものを60%と40%の割合
で混合したものを使用する。上記割合で混合した中空球
7の理論上の最密充填率は73%であるので、シリコン
油8の圧縮弾性率を考慮し、耐水圧強度に応じ充填率を
変化させる。
【0015】例えば、シリコン油8として粘度10cs
のジメチルシリコンオイルを使用し、耐水圧浮力材の耐
水圧強度を1200kg/cm2 とする場合には、中空
球7の充填率を66%とする必要がある。中空球7の充
填率を上記値とすることで、シリコン油8の体積変化が
起きても中空球7には応力集中が生じない。ここで、シ
ンタクチックフォームからなる容器6の開口6aを合成
ゴムを材料としたキャップ9で密封していることで、水
圧を受けることによるシリコン油8の体積変化は、キャ
ップ9の膜部9aの変形により起こり、シンタクチック
フォームからなる容器6には水圧以外の応力が加わらな
いようになっている。
【0016】以上の構成からなる耐水圧浮力材は、先に
説明したように耐水圧強度を1200kg/cm2 とす
る場合、容器6を厚さ10mm,内容積1000ccの
立方体とした場合で比重0.54を得ることができる。
図2は第2の実施例における耐水圧浮力材を示す断面図
である。この第2の実施例ではキャップ11に比較して
表面積の大きい容器10を合成ゴムからなるゴムブーツ
とし、キャップ11をシンタクチックフォームとしてい
る。これにより、容器10は水圧等による変形が可能
で、このとき、中空球7はシリコン油8内に分散してい
るので応力集中が生じず、耐水圧強度は変わらないよう
になっており、水圧等により変形が予想される場所にも
設置することが可能となる。
【0017】次に第1および第2の実施例における耐水
圧浮力材の製造方法を説明する。あらかじめ、シンクタ
ックチックフォームまたは合成ゴムからなる容器6また
は容器10を成形等により作成しておく。この中に中空
球7を充填する。なお、上記したように粒径の異なるも
のを混合して使用する場合には、あらかじめよく混合し
たものを充填する。
【0018】次に、この中空球7の充填された容器6
(10)と必要な量のシリコン油8を真空槽に入れ、少
なくとも3mmHg以下に減圧し、10分以上所定時間
放置する。その後、減圧状態のまま中空球7の充填され
た容器6(10)にシリコン油8を充填する。これによ
り、中空球7を充填した容器6(10)に空気が混合す
ることなくシリコン油8を充填できる。
【0019】これを常圧に戻して空気を残さないように
してキャップ9(11)を装着し、容器6(10)を密
封する。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、開口を
有しシンタクチックフォームからなる容器に、ガラス,
樹脂,セラミック等からなる中空球が充填されるととも
に空隙にシリコン油が充填され、容器の開口は合成ゴム
を材料とするキャップで密封されている耐水圧浮力材で
ある。
【0021】また、容器を合成ゴムからなるゴムブーツ
とし、キャップをシンタクチックフォームとしてもよ
い。このようにシリコン油内に中空球が分散しているの
で、水圧によりシリコン油が体積変化しても中空球には
応力集中が発生せず、中空球の耐水圧強度の限界まで耐
水圧浮力材を加圧することができる。
【0022】言い換えれば、従来は中空球に応力集中が
発生するので中空球の耐水圧強度を本来必要とされる耐
水圧強度より向上させる必要があり、これにより比重が
重くなっていたが、中空球の耐水圧強度を本来必要とさ
れる耐水圧強度に抑えることができるので、低比重を実
現できるという効果を有する。また、容器を合成ゴムか
ら構成することとすれば、耐水圧強度を落とすことなく
容器の水圧等による変形が可能となり、使用場所の制限
が少なくなるという効果を有する。
【0023】さらに、中空球に応力集中が発生しないの
で微小径の中空球を使用することができ、これにより中
空球の充填率を上げることができるので、低比重を実現
できるという効果を有する。また、本発明の耐水圧浮力
材は、シンタクチックフォームあるいは合成ゴムからな
る容器にガラス,樹脂,セラミック等からなる中空球を
充填し、この中空球を充填した容器に減圧下でシリコン
油を充填し、これを常圧に戻しキャップで封印すること
により製造される。
【0024】これにより、中空球を充填した容器にシリ
コン油を充填する際に空気が混合することを防ぐことが
できるので、耐水圧強度を低下させることがないという
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における耐水圧浮力材を示す断面
図である。
【図2】第2の実施例における耐水圧浮力材を示す断面
図である。
【図3】従来の耐水圧浮力材を示す断面図である。
【図4】第2の従来における耐水圧浮力材を示す断面図
である。
【符号の説明】
6 容器 7 中空球 8 シリコン油 9 キャップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口を有しシンタクチックフォームから
    なる容器に、ガラス,樹脂,セラミック等からなる中空
    球が充填されるとともに空隙にシリコン油が充填され、
    容器の開口は合成ゴムを材料とするキャップで密封され
    ていることを特徴とする耐水圧浮力材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の耐水圧浮力材において、
    容器を合成ゴムからなるゴムブーツとし、キャップをシ
    ンタクチックフォームとしたことを特徴とする耐水圧浮
    力材。
  3. 【請求項3】 シンタクチックフォームあるいは合成ゴ
    ムからなる容器にガラス,樹脂,セラミック等からなる
    中空球を充填し、この中空球を充填した容器に減圧下で
    シリコン油を充填し、これを常圧に戻しキャップで開口
    を封印することを特徴とする耐水圧浮力材の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016515973A (ja) * 2013-03-15 2016-06-02 ハダル, インコーポレイテッド 浮揚性潜水機を改良するためのシステムおよび方法
CN107759206A (zh) * 2017-11-16 2018-03-06 深圳市大擎科技有限公司 耐高压陶瓷球壳、制备方法及深海浮力装置
US10173753B1 (en) 2005-09-07 2019-01-08 SeeScan, Inc. Flotation devices for high pressure environments

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