JPH06196299A - 同軸型電磁加速器のプラズマ駆動電流分散法 - Google Patents

同軸型電磁加速器のプラズマ駆動電流分散法

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JPH06196299A
JPH06196299A JP4343828A JP34382892A JPH06196299A JP H06196299 A JPH06196299 A JP H06196299A JP 4343828 A JP4343828 A JP 4343828A JP 34382892 A JP34382892 A JP 34382892A JP H06196299 A JPH06196299 A JP H06196299A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は核融合発電、宇宙ロケット推進、個
体イオン注入等に必要な高出力密度の大電力イオンビー
ムを高効率で生成する電磁加速器のプラズマの駆動電流
分散法である。 【構成】 同軸ガン型電磁加速器は、金属製の円筒陽極
を、薄いリング状陽極板と端部でより大きい抵抗値をも
つよう配置した薄いリング状抵抗板を交互に積層状に組
み上げ円筒状に整形したもので、その中心付近から給電
し、両端部の電位を選択的に低下させ、加速器の入口・
出口へのプラズマ駆動電流の過度の集中を和らげるよう
設定したもの又は同一電位をもつ中心電極を取囲み、薄
いリング状陽極板と端部でより大きい抵抗値をもつよう
に配置したリング状セラミック製絶縁板を交互に積層し
て円筒状に整形した上で陽極間の抵抗値を外部に取付け
た抵抗器で中心の前記リング状陽極よりプラズマ流の入
口側と出口側との抵抗器が順次大きい値となるよう設定
したことを特徴とする同軸型電磁加速器のプラズマ駆動
電流分散法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核融合発電、宇宙ロケッ
ト推進、個体イオン注入等に必要な高出力密度の大電力
イオンビームを高効率で生成する電磁加速器のプラズマ
の駆動電流分散法に関するものである。
【0002】本発明の属する技術分野は電磁流体、気体
力学、粒子ビーム工学、核融合発電、磁場閉じこめ型核
融合実験装置及び炉、高比推力高効率電磁推進器、ロケ
ット推進、大電流イオン注入器等である。
【0003】MPDアークジェット型と呼ばれる同軸ガ
ン型電磁加速器は電磁力を駆動力とする長時間のプラズ
マ加速が可能な典型的な電磁加速器で、核融合研究用と
してプラズマ生成・加熱及び宇宙ロケット推進等に広く
応用されているが、駆動効率が向上し且つエネルギーの
高い出力ビームの引き出しが可能となれば、両分野の発
展は大きく加速されるものと予測できる。従来からの同
軸ガン型電磁加速器の構造は二本の円筒電極を同軸上に
配した単純なもので、両極間を動径方向に貫流するプラ
ズマ駆動電流とその電流による自己電場により形成され
る電磁力によりプラズマが加速されるように配置されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような単純
な構成では、超音速プラズマ流を加速器の入口から入射
し、加速した後に高エネルギープラズマ流として出口か
ら射出させる駆動効率の高いモードで運転する場合に
は、プラズマ駆動電流が加速器の入口と出口の両端部へ
極度に集中し、電極が焼損を受けることが知られてい
る。そのため高エネルギーで大電力のビームを高効率で
得ることは著しく困難となり、問題は重要課題として残
されている。この駆動電流の両端部への集中の問題は、
原理的には両端部の起電力を選択的に小さく設定できれ
ば解決されるが、その最初の挑戦例として栗木〔なが
れ、(1989) 15 〕のものを挙げることができる。栗木
は外部円筒電極を縮小し拡大するラバールノズル状に整
形し、入口と出口の電極間距離を中央部より広げ両端部
の起電力を相対的に弱めることを試みたが、実際的には
両端部の電極間距離を中央部に比して十分大きくとるこ
とは困難であり、両端部の起電力の減少は十分でなく確
たる効果は確認されるに至っていない。
【0005】すなわち、同軸ガン型電磁加速器は、パル
ス運転は勿論のこと、準定常あるいは定常の長時間運転
が可能な広い動作領域を持つ典型的な電磁プラズマ加速
器であり、二本の円筒電極を同軸上に配した単純な構造
で構成されている。しかし長時間運転に際し、従来の単
純な構造のものでは、プラズマ駆動効率の向上に伴って
両極間を貫流しているプラズマ駆動電流が、円筒電極の
入口と出口の両端部に極度に集中する現象が発生し電極
を焼損することが知られており、同軸ガンを高性能化す
るための隘路となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はそのような電流
集中の大幅な緩和ないしは駆動電流の完全な均一化に関
するもので、本発明により同軸ガン型電磁加速器の出力
密度の向上、出力プラズマの浄化、加速器の長寿命化等
が達成され、核融合用プラズマ加熱器及び宇宙ロケット
推進器の格段の性能向上が期待できその応用分野の開発
は重要な課題である。
【0007】本発明は超音速イオン源Aと、同軸ガン型
電磁加速器Bとより成り、超音速イオン源Aは超音速プ
ラズマを発生させる複数個の同軸円筒状通路の各端部中
心に設けた陰極と、各通路の出口側に絶縁壁を介して設
けた陽極と、前記陰極と陽極との間に設けたプラズマ加
速用電源と、前記陽極より外方に延在して設けた絶縁壁
プラズマガイドとを具備して成り、前記同軸ガン型電磁
加速器Bは同軸円筒状の超音速イオン源Aの出口側に同
軸に絶縁して接続せられた中心導体の陰極部と、これを
円周状に取囲む外部導体となる陽極と、前記中心導体の
陰極と外部導体の陽極との間を絶縁壁で絶縁してアーク
駆動電源を接続したものより成り、超音速イオン源で発
生した超音速プラズマ流を更に電磁加速して同通路で高
エネルギープラズマ流を発生させるように構成した同軸
型電磁加速器において、同軸ガン型電磁加速器は、同一
電位をもつ金属製の円筒陽極を、薄いリング状陽極板と
端部でより大きい抵抗値をもつように配置した薄いリン
グ状抵抗板を交互に積層状に組み上げ円筒状に整形した
もので、その中心付近から給電し、両端部の電位を選択
的に低下させ、加速器の入口・出口へのプラズマ駆動電
流の過度の集中を和らげるよう設定したことを特徴とす
る同軸型電磁加速器のプラズマ駆動電流分散法にある。
【0008】本発明は超音速イオン源と同軸に接続した
ガン型電磁加速器は、同一電位をもつ中心電極を取囲
み、薄いリング状陽極板と端部でより大きい抵抗値をも
つように配置したリング状セラミック製絶縁板を交互に
積層して円筒状に整形した上で陽極間の抵抗値を外部に
取付けた抵抗器で中心の前記リング状陽極よりプラズマ
流の入口側と出口側との抵抗器が順次大きい値となるよ
う設定したことを特徴とする同軸型電磁加速器のプラズ
マ駆動電流分散法にある。
【0009】
【実施例】本発明は、同軸ガン型電磁加速器の入口・出
口の両端部への過度な電流集中による電極焼損を避ける
方法として、抵抗体による電圧降下を利用して両端部に
現れる起電力を選択的に小さくして電流集中を回避する
方法を採用するものである。
【0010】以下図について本発明の方法を詳細に説明
する。図1は、終端部に熱駆動型アークジェットを束ね
て超音速イオン源とした系を設け、加速器入口から超音
速プラズマ流を供給する高効率の同軸ガン型電磁加速器
を示している。
【0011】図1において、1は陰極、2は陽極、3は
アーク駆動電源、4はガス導入弁、5はアーク拘束壁を
示す。陰極1と陽極2との間にアーク駆動電源3を接続
し、陰極1と陽極2との間にアーク駆動電流6を流すと
陰極1より陽極2の中心孔に向けて電子流が発生し、ガ
ス導入弁4より送られるガス流8と合して、ガス流を電
離し、プラズマ化し、加熱することにより超音速に加速
されたプラズマ流9が生成するのである。即ち、図1の
実施例では超音速プラズマ生成器Aと電磁加速器Bとの
組み合わせになる二段階加速方式を採用した例を示す。
【0012】超音速プラズマ(イオン)流9の生成の第
一歩はガス流8の電離にあるが、イオン源の入口付近の
電離されたばかりの初期のプラズマ流は亜音速であり、
プラズマへの熱入力のみがプラズマ加速に有効となる。
図1は拡がりノズル状をしたアーク拘束壁5を持つ陽極
2と陰極1間のアーク放電により熱エネルギーが注入さ
れてプラズマ流が加速され、超音速プラズマ流9を生成
するものである。アーク拘束壁5は大きな軸電流を持つ
アーク柱を絞り込み、プラズマの安定化と共にエネルギ
ー注入効率の向上を計るために設置されるものである。
なおアーク拘束壁5中を貫流するアーク駆動電流6は軸
に沿っているため、その電磁力はアーク柱を絞り込む動
径方向のみに作用し、プラズマ加速には関係しない。
【0013】図1において、同軸に配位した陰極1より
陽極2への複数のガス流8,8を電離し、絶縁壁プラズ
マガイド12により、前記プラズマイオン流が電磁加速器
Bのもれ磁場の作用で誘起する起電力が外側の構造材と
短絡しないようにプラズマイオン流を絶縁して送り出
す。19は高エネルギープラズマ流で、滑らかなプラズマ
輸送ができるようにすることが必要である。このためこ
の高エネルギープラズマ流19は中心導体の陰極21とその
外側を取囲く陽極22の間で同軸ガン型電磁加速器Bが同
軸円筒形超音速イオン源Aに直結して形成され、超音速
イオン源Aで生成した超音速プラズマ流9はここで更に
電磁加速され、高エネルギープラズマ流19ができるので
ある。17は同軸ガン型電磁加速器Bの中心導体である陰
極21と陽極22との間を絶縁する絶縁壁である。この場
合、絶縁壁プラズマガイド12は中心電極21を貫流する電
流による方位角方向の磁場とイオン源Aからの軸方向プ
ラズマ流れによる動径方向の起電力が、同軸ガン終端部
の中心電極給電フランジを通して短絡されることを防ぐ
役割をしており、この絶縁壁プラズマガイド12は、プラ
ズマを絶縁して送り出すために重要な役割をしている。
【0014】本発明においては、超音速イオン源Aと同
軸に配位した同軸ガン型電磁加速器Bを中心導体の陰極
を同軸に取囲む陽極を特殊な構成とし、陽極の中間位置
より電流供給を行い、加速器Bの入口側と出口側の抵抗
値がその中間位置より大となるように導体と抵抗体とを
積層配位し又は、中間に配位した電流供給用陽極板と入
口側絶縁板と出口側絶縁板との間に側部ほど抵抗値が大
となるように薄い電極板と絶縁体とを積層して筒状体を
造り、この積層電極板に外部抵抗を接続し、側部の抵抗
値が大なるように構成し、超音速イオン源Aで超音速プ
ラズマ流9が同軸ガン型電磁加速器Bの中心導体となる
陰極とこれを取囲む陽極との間の同軸通路を通る間に、
その入口側と出口側とにプラズマ駆動電流の過度の集中
を和らげるように構成し、これにより電極の焼損を防
ぎ、高エネルギーのプラズマ流の高出力運転に耐えるよ
う同軸ガン型電磁加速器を構成したプラズマ駆動電流分
散法である。
【0015】本発明においては、同軸ガン型電磁加速器
Bでは陽極に抵抗体を用いており、プラズマ駆動電流16
を電極22の中央付近の端子23から給電し、両端部22A,
22Bの電位が抵抗体24による電位降下により自動的に低
く設定されるよう配置されている。このような配位のも
のでは、抵抗体24の比抵抗ηanode あるいは動径方向の
厚みdを運転条件に整合するように設定可能であり、プ
ラズマ駆動電流16が均一に分布する理想的な状態が実現
できる。以下そのような均一電流分布が得られる条件を
一次元モデルにより検討した。
【0016】まず図1にしたがってガンの主要寸法とし
て、プラズマ半径をa0 、ギャップ長をLG 及び電極長
をLz と定義する。いま超音速のプラズマ流は中心軸z
に沿っており、加速器からのプラズマ出射速度VB が入
射速度に比べて遙に大きい値を取る高効率の実用的な運
転状態を仮定すれば、プラズマ速度Vz は入口磁場B0
で規格化した磁場強度b=B/B0 を用いて近似的にV
z =VB(1−b2) で与えられる。電流分布が均一なと
き、磁場は加速器内で直線的に減少し出口で0となって
いるため、位置zをζ=z/Lz と規格化すれば、磁場
と位置との関係はb=1−ζと簡単に書けることにな
る。陽極−陰極間に現れる電圧Vはオームの式により算
定できるが、プラズマの電気抵抗率をηとしたとき、出
力エネルギーを応用上意味のない極端に低い値に設定し
ないかぎりLz ≫η/(μ0 VB )が成立し、V=LG
0 VB ・b(1−b2 )が導ける。このVは電極の両
端で0、
【外1】 で最大値を取るため、均一分布実現には両端部の起電力
の大幅な低減の必要性を示している。いま電流供給点を
電圧Vが最大となる点
【外2】 に設定すれば、両端に向って滑らかな電圧降下が得られ
ることから、LF =ζFLz を電流供給点の位置とする
のが最も合理的である。上記の推論に加え陽極導体内部
の軸方向電位降下Ez =ηanode jz を考慮すれば、均
一電流分布を実現する陽極抵抗配置条件が決定できて、
次の式を満たすことが必要である。
【0017】
【数1】 ここでan は抵抗体の平均半径で、Rは定義の如く位置
ζに対応した特性抵抗値を表している。またf(ζ)は
Rの分布を与える下記の式のように定義される関数であ
る。
【数2】 式 (1)によればプラズマ駆動電流の均一化の問題は、与
えられたプラズマ出射速度VB 及び加速器の形状に関す
る基礎パラメーターのもとで、式 (1)を満たすように二
つの自由パラメーターd及びηanode を配置する問題に
帰着できることを示している。
【0018】本発明は上記の考察のもとでの抵抗体陽極
の構造に関する要請も含むものである。いま、核融合及
びロケット推進の分野でそれぞれ目標となる100 keV
の重水素ビーム(VB =3.1 ×106 m/s及び1keV
の軽水素ビーム(VB =4.4×105 m/s)の2例を取
り上げ均一加速条件の算定を試みる。まずは典型的な比
抵抗ηanode の値を推定したい。電流供給点ではηanod
e =0、また両端点ではηanode =∞となるのは明らか
であるが、それらの中間点ζ=0.22,ζ=0.71では、適
当な加速器の寸法を想定すれば、重水素及び水素の両ビ
ームともに、ηanode =1.0 ×10-2〜1.0 ×10-1Ωmの
範囲の値をとることが確認できる。つまり、電流供給点
では金属の比抵抗10-7〜10-8Ωm、中間点ではゲルマニ
ウムあるいはシリコン半導体程度の比抵抗、また両端点
では0らに高い比抵抗の値を示す抵抗材をそれぞれ選定
しなければならないことになる。上記の比抵抗分布の要
請以外に、陽極材としては、耐アーク性を具備していな
ければならないことから、銅または銅を母体とする耐ア
ーク合金の使用が必要となり、均一電流分布の要請と完
全な矛盾を来してしまうことになる。本発明は下記の二
つの方法に基づいてこの矛盾を解決したものである。
【0019】第1は、図2に示しており、23は電流供給
陽極板で、これに薄い陽極板24で薄い抵抗板25を挟み込
んで平均的に所定の抵抗分布をもつように筒状の電極22
を構成する方法の採用である。26は両端の絶縁板であ
る。抵抗値の大幅に異なった多数の抵抗板25,25が必要
になるが、そのような抵抗体として炭化珪素に黒鉛を混
ぜて焼きあげたセラミック抵抗、或いは更に抵抗値の制
御がたやすい水抵抗の利用が適当となる。
【0020】第2は、図3に示したもので、薄い陽極板
を抵抗板の代わりにセラミック等の絶縁板で挟み込み、
陽極板間の抵抗値は外部に設けた抵抗器で設定する方法
を採用するものである。なお厚さδζの絶縁板で隔離さ
れ、位置ζにある二枚の陽極板を結ぶ抵抗値をR(ζ)
δζに設定すれば、図2の場合と同一の効果が得られる
ことになる。
【0021】図3において、図2と同一符号を付したも
のは同一構成部分を示すものとし、中心電極21を円筒状
に包囲する筒状抵抗体陽極22は中央に設けた電流供給陽
極板23をプラズマ駆動電源15に接続し、中心電極21を包
囲して電界を構成する。筒状電極22はその中央位置に設
けた電流供給陽極板23の両側に薄い絶縁板28と薄い陽極
板24とを交互に積み重ねて中心電極21と同じ長さの筒状
抵抗体陽極22を形成し、その両端に絶縁板26を設け、各
陽極板24にそれぞれ値の異なる外部抵抗27を接続し、筒
状電極22の全体として、中央部の抵抗が小さく、両端部
の抵抗値が高くなるように配設する。このように筒状抵
抗体電極22の抵抗値分布を定め、両端の絶縁板26の近傍
の抵抗が大きく設定してあると、超音速イオン源Aより
同軸のイオン流通路を加速されて来たプラズマイオン流
9が絶縁壁プラズマガイド12の終端を離れ、抵抗体陽極
22の入口端18に来たとき、短絡されることを防ぐために
絶縁板26を設け、プラズマ流を絶縁して同軸ガン型電磁
加速器Bに送り出すことが極めて重要な構成となる。ま
た筒状抵抗体陽極22の陽極板24と絶縁体25との配置を図
2及び図3に示すように、筒状の抵抗体陽極22の陽極板
24と絶縁体25とを特殊に配設し、端部の絶縁板26に近い
方が抵抗が順次大きく、中心の電流供給陽極板23に近い
所が抵抗が小さいと、高エネルギープラズ流19を駆動効
率よく、エネルギーの高い出力ビームの引き出しが可能
となるのである。
【0022】
【発明の効果】本発明は核融合研究で常用されている静
電加速方式のビーム加熱器に比べ、103 〜104 倍の格段
に高い出力密度のイオンビームを高効率で生成する基本
原理に関するもので、本発明の実施により収束性の良い
大電力ビームが大幅に安価で入手可能となるため、次に
列記した多数の実施効果があり、その実用性は高い。
【0023】:安価な大電力ビームを実現することに
より高温プラズマを容易に入手し得ることになり、核融
合研究を加速する。 :磁場閉じこめ型の核融合炉に供するプラズマ加熱器
が大幅に安価に製造できるので、商用炉の経済性が向上
する。 :大粒子束中性子源の建設が可能となる。 :軽イオンビームによる慣性核融合炉実現の要となっ
ているビームの収束性が向上する。 :水素を推進剤とした非推力及びエネルギー効率の高
い電磁推進器が実現され、ミッション速度の大幅な向上
が可能となる。 :安価で安定した個体への高エネルギーイオン注入器
が実現できる。
【0024】本発明は大電力高エネルギーイオンビーム
発生装置、磁場閉じこめ型核融合実験装置及び同実験
炉、超大電力パルス軽イオンビーム圧縮型慣性核融合実
験装置及び同実験炉、大粒子束中性子発生装置、高比推
力高効率電磁推進器、大電流イオン注入器の製作に当
り、安価で安定した運転が可能な収束性の良い大電力イ
オンビーム発生装置の制作が可能となる。
【0025】本発明は単数または複数個の熱駆動型アー
クジェットにより生成される超音速プラズマ流をイオン
源とする電磁加速器、及び同型の電磁加速器で超音速プ
ラズマ流を電磁加速器入射口へ誘導するに際し漏れ加速
磁場により誘起する抑止力を絶縁物等を配置して消去す
る特別な構造を有することにより、高エネルギープラズ
マ流を生成できる。
【0026】本発明は同軸ガン型電磁加速器の駆動電流
の電極両端部への極度な集中の大幅な緩和ないしは駆動
電流の均一化を計ることにより、同軸ガンからのビーム
エネルギー及び出力密度の向上、出力プラズマの浄化、
加速器の長寿命化等を達成し、核融合用プラズマ加熱器
及び宇宙ロケット推進器の格段の性能向上を実現するこ
とができる工業上大なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は超音速イオン源に同軸ガン型電磁加速器
を同軸に取付けてプラズマ駆動電流の均一化することを
示す原理的模式図である。
【図2】図2は同じく同軸ガン型電磁加速器の実施の一
例を示す回路図である。
【図3】図3は同じく同軸ガン型電磁加速器の実施の他
の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 陰極 2 陽極 3 電源 4 ガス導入弁 5 アーク拘束壁 6 アーク駆動電流 7 電子源 8 ガス流 9 超音速プラズマ流 12 絶縁壁プラズマガイド 15 プラズマ駆動用外部電源 16 プラズマ駆動電流 17 絶縁壁 18 抵抗体陽極の入口側エッジ 19 高エネルギープラズマ流 21 中心導体電極 22 筒状抵抗体電極 23 電流供給陽極板 24 陽極板 25 絶縁体 26 絶縁板 27 外部抵抗 28 絶縁板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音速イオン源Aと、同軸ガン型電磁加
    速器Bとより成り、超音速イオン源Aは超音速プラズマ
    を発生させる複数個の同軸円筒状通路の各端部中心に設
    けた陰極と、各通路の出口側に絶縁壁を介して設けた陽
    極と、前記陰極と陽極との間に設けたプラズマ加速用電
    源と、前記陽極より外方に延在して設けた絶縁壁プラズ
    マガイドとを具備して成り、前記同軸ガン型電磁加速器
    Bは同軸円筒状の超音速イオン源Aの出口側に同軸に絶
    縁して接続せられた中心導体の陰極部と、これを円周状
    に取囲む外部導体となる陽極と、前記中心導体の陰極と
    外部導体の陽極との間を絶縁壁で絶縁してアーク駆動電
    源を接続したものより成り、超音速イオン源で発生した
    超音速プラズマ流を更に電磁加速して同通路で高エネル
    ギープラズマ流を発生させるように構成した同軸ガン型
    電磁加速器において、同軸ガン型電磁加速器は、同一電
    位をもつ金属製の円筒陽極を、薄いリング状陽極板と端
    部でより大きい抵抗値をもつよう配置した薄いリング状
    抵抗板を交互に積層状に組み上げ円筒状に整形したもの
    で、その中心付近から給電し、両端部の電位を選択的に
    低下させ、加速器の入口・出口へのプラズマ駆動電流の
    過度の集中を和らげるよう設定したことを特徴とする同
    軸型電磁加速器のプラズマ駆動電流分散法。
  2. 【請求項2】 超音速イオン源と同軸に接続したガン型
    電磁加速器は、同一電位をもつ中心電極を取囲み、薄い
    リング状陽極板と端部でより大きい抵抗値をもつように
    配置したリング状セラミック製絶縁板を交互に積層して
    円筒状に整形した上で陽極間の抵抗値を外部に取付けた
    抵抗器で中心の前記リング状陽極よりプラズマ流の入口
    側と出口側との抵抗器が順次大きい値となるよう設定し
    たことを特徴とする同軸型電磁加速器のプラズマ駆動電
    流分散法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009231294A (ja) * 1997-07-25 2009-10-08 Morgan Chemical Products Inc ホール電流イオンソース装置及び材料処理方法
CN107995767A (zh) * 2017-12-27 2018-05-04 中国科学技术大学 一种高效稳定的电弧等离子体源

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CN107995767A (zh) * 2017-12-27 2018-05-04 中国科学技术大学 一种高效稳定的电弧等离子体源

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