JPH06193662A - クラッチフェーシング - Google Patents

クラッチフェーシング

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Publication number
JPH06193662A
JPH06193662A JP34280192A JP34280192A JPH06193662A JP H06193662 A JPH06193662 A JP H06193662A JP 34280192 A JP34280192 A JP 34280192A JP 34280192 A JP34280192 A JP 34280192A JP H06193662 A JPH06193662 A JP H06193662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch facing
peripheral side
preform
clutch
inner peripheral
Prior art date
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Pending
Application number
JP34280192A
Other languages
English (en)
Inventor
Harunobu Kani
春伸 可児
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、内周部を強化して耐フェード性、耐
ジャダー性および高温時の耐バースト性に優れ、製造し
易く、クラッチディスクへの取り付けが容易なクラッチ
フェーシングを提供することを目的とする。 【構成】本発明のクラッチフェーシングは、板状リング
形のクラッチフェーシング1であって、前記クラッチフ
ェーシング1は、内周側R1 より外周側R2 に向かうに
したがって、比重が小さくなる比重分布を形成する材料
組成をもつことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンと変速機との
間の駆動系に配設され、エンジンの駆動力を変速機に伝
達および遮断するための乾式クラッチに組み込まれ用い
られるクラッチフェーシングに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にクラッチフェーシングは、その
構成材料として、例えば補強材、充填剤などの無機材料
成分と、結合剤、摩擦調整剤などの有機材料成分と、摩
擦により発生する高熱を効率良く逃がすために熱伝導性
の良い金属線とが用いられている。
【0003】ここにおいて、近年、自動車などのエンジ
ンは、さらに低燃費、高出力化を求めて性能の改良が促
進されている。これに伴い用いられるクラッチフェーシ
ングは、高速回転に耐えることや、シフトフィーリング
性向上および耐久性向上の要求から軽量化が望まれてい
る。このため、軽い材料を多く用いたクラッチフェーシ
ングを開発することが考えられる。
【0004】また、特開平2ー278022号公報に
は、クラッチの結合および結合解除がある程度、繰り返
されたときの熱履歴結果としてクラッチ冷間時に、プレ
ッシャープレ−トの内周部がクラッチフェーシングに偏
当りし、その結果、クラッチフェーシングの摩擦係合の
面圧が内周部ほど高くなり、半クラッチ作動状態でのジ
ャダー現象の原因となるため、これを防止する構成とし
てクラッチフェーシングを半径方向にみて複数部分に分
割し、半径方向外周部が内周部分より高い摩擦係数を有
するようにした発明が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
(1)前記クラッチフェーシングの軽量化を実現するに
は、軽量で高強度の材料として有機系繊維(例えばアラ
ミッド繊維)を多量に用いることで達成されるが、この
反面、無機系繊維(グラスフファイバーなど)に比べる
と、耐フェード性、耐ジャダー性および高温時の耐バー
スト性で劣り、問題が残る。 (2)前記特開平2ー278022号公報に開示された
クラッチフェーシングは、耐フェード性、耐ジャダー性
および高温時の耐バースト性に優れるが、クラッチフェ
ーシング自体を半径方向にみて複数部分に分割するもの
であるため、クラッチディスクに装着時に、複数部分を
同心に配置し一体化する取り付けが困難となる。
【0006】本発明は、内周部を強化して耐フェード
性、耐ジャダー性および高温時の耐バースト性に優れ、
製造し易く、クラッチディスクへの取り付けが容易なク
ラッチフェーシングを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明のクラッチフ
ェーシングは、板状リング形のクラッチフェーシングで
あって、前記クラッチフェーシングは、内周側より外周
側に向かうにしたがって、比重が小さくなる比重分布を
形成する材料組成をもつことを特徴とする。
【0008】本第2発明のクラッチフェーシングは、板
状リング形のクラッチフェーシングであって、前記クラ
ッチフェーシングは、少なくとも2個のリング形予備成
形体を、同軸的に重ねて積層してなり、一方の該予備成
形体は、無機材料成分の配合割合が他方の該予備成形体
よりも多く内周側に向かう程厚くされ、他方の該予備成
形体は、有機材料成分の配合割合が一方の該予備成形体
よりも多く外周側に向かう程厚くされたことを特徴とす
る。
【0009】
【作用】
(1)第1発明のクラッチフェーシングは、内周側より
外周側に向かうにしたがって、比重が小さくなる比重分
布を形成する材料組成をもつ。このため、クラッチディ
スクの円周部に取り付けられて用いられたとき、回転時
の外周側の慣性力は、前記内周側と外周側との比重差に
よって、内周側より小さなものとなり、遠心力も小さな
ものとなる。そして内周側に対する外周側の慣性力(慣
性モーメント)の影響度が低く抑えられ、この分、内周
側が強化され耐バースト性を高める。 (2)第2発明のクラッチフェーシングは、少なくとも
2個の板状リング形予備成形体を、同軸的に重ねて積層
することにより、内周側に向かう程、無機材料成分の配
合割合が多い材料組成で占められ、内周側が強化される
とともに、前記第1発明の場合と同じように、内周側よ
り外周側に向かうにしたがって、比重が小さくなる比重
分布を形成し、耐ジャダー性を高める。
【0010】
【実施例】本発明の実施例1のクラッチフェーシングを
図1〜8に基づいて説明する。実施例1のクラッチフェ
ーシング1は、図1、2に示されるように、外径236
mm、内径150mm、厚さ3.5mmの板状リング形
のものである。クラッチフェーシング1は、半径方向P
に沿って内周側R1 より外周側R2 に向かうにしたがっ
て、比重が小さくなる比重分布を形成する材料組成をも
つものである。
【0011】クラッチフェーシング1は、図3、4に示
される第1予備成形体2と、図5、6に示される第2予
備成形体3とを、同軸的に重ねて積層することにより製
造される。第1予備成形体2と第2予備成形体3とは、
クラッチフェーシング1を製造するに先立ち予備成形さ
れ、互いに材料成分の組成が同じで各材料成分の配合比
率が異なるものである。
【0012】第1予備成形体2は、無機材料成分の配合
割合が第2予備成形体3よりも多く外周側R2 より内周
側R1 に向かう程厚く形成されている。第2予備成形体
3は、有機材料成分の配合割合が第1予備成形体2より
も多く内周側R1 より外周側R2 に向かう程厚く形成さ
れている。第1予備成形体2と第2予備成形体3とは、
クラッチフェーシング1を形成するに先立ち、予め成形
される。
【0013】第1予備成形体2と第2予備成形体3とを
形成するための材料成分の配合比率は、表1に示される
ように、比較例のクラッチフェーシングを形成する場合
の材料成分の配合比率を基準に増減し、同表1に示す数
値の各材料成分を用いてそれぞれの紐状体を形成する。
なお、第1予備成形体2用の紐状体と第2予備成形体3
用の紐状体との長さおよび太さは、同じものとする。
【0014】次いで、前記それぞれの紐状体を用いてほ
ぼ図3、4および図5、6に示される形状に近い形状に
巻き取られ、巻取り後は紐状体の材料成分が有する粘着
力で形状が保持され、これを以て、第1予備成形体2、
および第2予備成形体3とする。得られた第1予備成形
体2は、下面20と、傾斜度約30〜50度内のテーパ
状の上面21をもつリング形(図4参照)、外径約23
6mm、内径約150mm、内周側R1 の厚さ約30m
m、外周側R2 の厚さ約5mmのものである。また第2
予備成形体3は、上面30と、傾斜度約30〜50度内
のテーパ孔状の下面31をもつリング形(図6参照)、
外径約236mm、内径約150mm、内周側R1 の厚
さ約5mm、外周側R2 の厚さ約30mmのものであ
る。
【0015】そして第1予備成形体2および第2予備成
形体3とは、テーパ状の上面21とテーパ孔状の下面3
1とが当接した状態に、同軸的に重ねて積層し、図略の
成形型に加熱および加圧され、一体的に接合され図1、
2に示すクラッチフェーシング1が得られた。このクラ
ッチフェーシング1は、前記材料成分の配合よりなる第
1予備成形体2および第2予備成形体3を、一体的に接
合して製造されたものであるため、内周側R1 に向かう
程無機材料成分(繊維)が多く分布し強化され、外周側
2 に向かう程有機材料成分(結合剤、ダスト)が多く
分布し軽量化された構成となる。
【0016】このためクラッチフェーシング1は、同一
重量の製品に比較して回転時の慣性力が小さなものとな
り、これに伴って遠心力も小さなものとなって耐バース
ト性を向上させることができる。なお、前記材料成分の
配合は、種々変更しても同じ効果が得られる。
【0017】
【表1】 (評価1)前記表1に記載した材料成分の配合で製造さ
れた比較例のクラッチフェーシングとをバースト強度試
験に供し、そのバースト回転数を図7に示す。
【0018】なお、バースト強度試験は、クラッチフェ
ーシングをバースト試験機に取り付け、雰囲気温度20
0℃で実施した。この結果図7から明らかなように、比
較例のクラッチフェーシングは、12000r.p.m
で破壊したのに対し、実施例のクラッチフェーシング1
では破壊する回転数が15000r.p.mまで伸ばす
ことができ、耐バースト性を20%向上できる。 (評価2)実施例のクラッチフェーシング1のギヤシフ
ト操作性に影響を与える外周側の慣性力の低減率を確認
するため、前記表1に記載した材料成分の配合で製造さ
れた比較例のクラッチフェーシングとを慣性力の測定試
験に供し、その数値を図8に示す。
【0019】なお、慣性力の測定試験は、それぞれクラ
ッチフェーシングのみの単品を慣性力測定装置に取り付
け、雰囲気温度25℃(室温)で実施した。この結果図
8から明らかなように、慣性モーメントが比較例の場合
には0.043Kgfms2 であるに対し、本実施例の
場合には0.040Kgfms2 と低く抑えることがで
きる。
【0020】
【発明の効果】
(1)第1発明のクラッチフェーシングによると、内周
側より外周側に向かうにしたがって、比重が小さくなる
比重分布を形成する材料組成をもつ。このため、クラッ
チディスクの円周部に取り付けられて用いられたとき、
従来のクラッチフェーシングで比重が内周側も外周側も
同じ材料組成で形成されたものに比較して、回転時の慣
性力が内周側で大きく、外周側で小さいものとなり、遠
心力も小さなものとなる。
【0021】従って、内周側は、外周側の慣性力の影響
を受けずに済、この分、強度を高めることができ、従
来、内周側で低下していた耐バースト性を高めることが
できる。 (2)第2発明のクラッチフェーシングによると、少な
くとも2個のリング形予備成形体よりなり、製造時に
は、同軸的に重ねて積層した2個のリング形予備成形体
の一方は、無機材料成分の配合割合が他方の予備成形体
よりも多く内周側に向かう程厚くされている。そして他
方の予備成形体は、有機材料成分の配合割合が一方の予
備成形体よりも多く外周側に向かう程厚くされている。
【0022】このため、クラッチディスクの円周部に取
り付けられて用いられたとき、前記第1発明と同様、従
来のクラッチフェーシングで比重が内周側も外周側も同
じ材料組成で形成されたものに比較して、回転時の慣性
力が内周側で大きく、外周側で小さいものとなる。従っ
て、内周側は、外周側の慣性力の影響を受けずに済、こ
の分、強度を高めることができ、従来、内周側で低下し
ていた耐バースト性を高めることができる。
【0023】さらに第2発明のクラッチフェーシングに
よると、2個のリング形予備成形体を、同軸的に重ねて
積層するものであるため、熱成形金型を用いて一つのも
のに一体的に成形することができ、製造し易い。また製
造後、使用する場合にクラッチディスクの円周部に取り
付け易すい利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のクラッチフェーシングを示す正面図で
ある。
【図2】図1におけるA−A線断面矢視図である。
【図3】実施例のクラッチフェーシングを形成する一方
のリング形予備成形体を示す正面図である。
【図4】図3におけるA1 −A1 線断面矢視図である。
【図5】実施例のクラッチフェーシングを形成する他方
のリング形予備成形体を示す正面図である。
【図6】図5におけるA2 −A2 線断面矢視図である。
【図7】実施例で得られたクラッチフェーシングと比較
例品との耐バースト性を比較して示す比較図である。
【図8】実施例で得られたクラッチフェーシングと比較
例品との慣性モーメントを比較して示す比較図である。
【符号の説明】
1…クラッチフェーシング 2…第1(一方の)リング形予備成形体 3…第2(他方の)リング形予備成形体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状リング形のクラッチフェーシングであ
    って、 前記クラッチフェーシングは、内周側より外周側に向か
    うにしたがって、比重が小さくなる比重分布を形成する
    材料組成をもつことを特徴とするクラッチフェーシン
    グ。
  2. 【請求項2】板状リング形のクラッチフェーシングであ
    って、 前記クラッチフェーシングは、少なくとも2個のリング
    形予備成形体を、同軸的に重ねて積層してなり、一方の
    該予備成形体は、無機材料成分の配合割合が他方の該予
    備成形体よりも多く内周側に向かう程厚くされ、他方の
    該予備成形体は、有機材料成分の配合割合が一方の該予
    備成形体よりも多く外周側に向かう程厚くされたことを
    特徴とするクラッチフェーシング。
JP34280192A 1992-12-22 1992-12-22 クラッチフェーシング Pending JPH06193662A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34280192A JPH06193662A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 クラッチフェーシング

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JP34280192A JPH06193662A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 クラッチフェーシング

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JPH06193662A true JPH06193662A (ja) 1994-07-15

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ID=18356607

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JP34280192A Pending JPH06193662A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 クラッチフェーシング

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JP (1) JPH06193662A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0863329B1 (fr) * 1997-03-06 2002-10-09 Valeo Garniture de frottement destinée à équiper un dispositif mettant en oeuvre un frottement à sec, procédé de fabrication d'une telle garniture de frottement et disque de friction d'embrayage équipé d'une telle garniture

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0863329B1 (fr) * 1997-03-06 2002-10-09 Valeo Garniture de frottement destinée à équiper un dispositif mettant en oeuvre un frottement à sec, procédé de fabrication d'une telle garniture de frottement et disque de friction d'embrayage équipé d'une telle garniture

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