JPH06189806A - 緩衝パッド - Google Patents
緩衝パッドInfo
- Publication number
- JPH06189806A JPH06189806A JP35963992A JP35963992A JPH06189806A JP H06189806 A JPH06189806 A JP H06189806A JP 35963992 A JP35963992 A JP 35963992A JP 35963992 A JP35963992 A JP 35963992A JP H06189806 A JPH06189806 A JP H06189806A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- buffer
- skin layer
- gel
- substance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 運動靴の靴底などに挿入される緩衝パッドに
関し、外皮層と内皮層との間にゲル状物質の層を密着積
層して成る緩衝層の二層をその内皮層同士を向かい合わ
せるとともに、少なくとも外郭周縁の外皮層同士を溶着
一体化し、内皮層間には緩衝室を形成して、この緩衝室
に高圧ガスを充填して緩衝室を膨らませて成ることを特
徴とする。 【効果】 ゲル状物質の優れたエネルギー吸収能と空気
袋のようなパッドのエネルギー蓄積能とのバランスが図
られ、着地時の十分な緩衝と、キック時の十分な反発力
が得られ、また、比較的軽く、透明感の高く、存在感の
ある着色も施せ、運動靴の靴底における緩衝パッドをは
じめ、サッカーのすね当て、ヘルメット、各種スポーツ
競技や遊技具におけるプロテクター、リハビリや医療補
助具等の主に人体に装着する緩衝パッドとして提供する
ことが使用できる。
関し、外皮層と内皮層との間にゲル状物質の層を密着積
層して成る緩衝層の二層をその内皮層同士を向かい合わ
せるとともに、少なくとも外郭周縁の外皮層同士を溶着
一体化し、内皮層間には緩衝室を形成して、この緩衝室
に高圧ガスを充填して緩衝室を膨らませて成ることを特
徴とする。 【効果】 ゲル状物質の優れたエネルギー吸収能と空気
袋のようなパッドのエネルギー蓄積能とのバランスが図
られ、着地時の十分な緩衝と、キック時の十分な反発力
が得られ、また、比較的軽く、透明感の高く、存在感の
ある着色も施せ、運動靴の靴底における緩衝パッドをは
じめ、サッカーのすね当て、ヘルメット、各種スポーツ
競技や遊技具におけるプロテクター、リハビリや医療補
助具等の主に人体に装着する緩衝パッドとして提供する
ことが使用できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、運動靴の靴底などに挿
入される緩衝パッドに関するものである。
入される緩衝パッドに関するものである。
【０００２】
【発明の背景】運動靴などの靴底は、着地の際に受ける
衝撃から足を保護するために、衝撃吸収性が要求されて
おり、従来から靴底を形成する底板の踵部分などに凹部
を形成し、この凹部分にゲル状物質を充填するものや、
実公昭６３−４３９２５号公報に見られるように、ゲル
状物質をフィルムパックした緩衝体を凹部に嵌め入れ、
この凹部と緩衝体との間に形成される空気室との協働作
用によって、着地時の緩衝とキック時の反発力を得よう
としたもの、さらには高圧特殊ガスをフィルムパックし
た空気袋のようなものを底板の中に嵌め入れ、専らエア
ークッションにてよって着地時の緩衝とキック時の反発
力を得ようとしたものなどがあった。
衝撃から足を保護するために、衝撃吸収性が要求されて
おり、従来から靴底を形成する底板の踵部分などに凹部
を形成し、この凹部分にゲル状物質を充填するものや、
実公昭６３−４３９２５号公報に見られるように、ゲル
状物質をフィルムパックした緩衝体を凹部に嵌め入れ、
この凹部と緩衝体との間に形成される空気室との協働作
用によって、着地時の緩衝とキック時の反発力を得よう
としたもの、さらには高圧特殊ガスをフィルムパックし
た空気袋のようなものを底板の中に嵌め入れ、専らエア
ークッションにてよって着地時の緩衝とキック時の反発
力を得ようとしたものなどがあった。
【０００３】ところが、前二者によるとゲル状物質の比
重が比較的大なるため靴底が重くなる傾向があり、また
緩衝性は十分であるが次のキック時の反発力が不足する
という問題があり、また、後者によると、逆にキック時
の反発力は優れるものの、緩衝性が若干劣るという一長
一短があった。また、最近その傾向が強くなりつつある
が、これら機能パーツを外から見れるようにして、消費
者の購買欲を誘おうとする動きがあるが、前二者では明
るく透明性の高い着色感を得ることが困難であり、後者
ではフィルム着色の薄いか、濃いかの画一、平面的な着
色感しか得ることができない。
重が比較的大なるため靴底が重くなる傾向があり、また
緩衝性は十分であるが次のキック時の反発力が不足する
という問題があり、また、後者によると、逆にキック時
の反発力は優れるものの、緩衝性が若干劣るという一長
一短があった。また、最近その傾向が強くなりつつある
が、これら機能パーツを外から見れるようにして、消費
者の購買欲を誘おうとする動きがあるが、前二者では明
るく透明性の高い着色感を得ることが困難であり、後者
ではフィルム着色の薄いか、濃いかの画一、平面的な着
色感しか得ることができない。
【０００４】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような点に鑑
みなされたもので、ゲル状物質の優れたエネルギー吸収
能と空気袋のようなパッドのエネルギー蓄積能とのバラ
ンスを図り、着地時の十分な緩衝と、キック時の十分な
反発力が得られるなどの、エネルギー吸収能とエネルギ
ー蓄積能とのバランスのとれた緩衝パッドを提供しよう
とするものである。
みなされたもので、ゲル状物質の優れたエネルギー吸収
能と空気袋のようなパッドのエネルギー蓄積能とのバラ
ンスを図り、着地時の十分な緩衝と、キック時の十分な
反発力が得られるなどの、エネルギー吸収能とエネルギ
ー蓄積能とのバランスのとれた緩衝パッドを提供しよう
とするものである。
【０００５】
【目的達成の手段】即ち本出願に係る発明たる緩衝パッ
ドは、外皮層と内皮層との間にゲル状物質の層を密着積
層して成る緩衝層の二層をその内皮層同士を向かい合わ
せるとともに、少なくとも外郭周縁の外皮層同士を溶着
一体化し、内皮層間には緩衝室を形成して、この緩衝室
に高圧ガスを充填して緩衝室を膨らませて成ることを特
徴とし、もって前記目的を達成しようとするものであ
る。
ドは、外皮層と内皮層との間にゲル状物質の層を密着積
層して成る緩衝層の二層をその内皮層同士を向かい合わ
せるとともに、少なくとも外郭周縁の外皮層同士を溶着
一体化し、内皮層間には緩衝室を形成して、この緩衝室
に高圧ガスを充填して緩衝室を膨らませて成ることを特
徴とし、もって前記目的を達成しようとするものであ
る。
【０００６】
【発明の作用】本発明緩衝パッドでは、衝撃によって緩
衝層におけるゲル状物質の層の変歪とともに緩衝層間に
形成された緩衝室の変形を生じる。ゲル状物質の層の変
歪は順次全体に波及するとともに緩衝室の変形によって
も助長され、その全体域に亘って衝撃のエネルギーを減
衰吸収する。また、緩衝室の変形は、衝撃のエネルギー
を緩衝室内部の高圧ガスの圧縮エネルギーとして、一部
消失する他、相当部分エネルギー蓄積し、次のキック時
等には反発力として再びエネルギー放出する。
衝層におけるゲル状物質の層の変歪とともに緩衝層間に
形成された緩衝室の変形を生じる。ゲル状物質の層の変
歪は順次全体に波及するとともに緩衝室の変形によって
も助長され、その全体域に亘って衝撃のエネルギーを減
衰吸収する。また、緩衝室の変形は、衝撃のエネルギー
を緩衝室内部の高圧ガスの圧縮エネルギーとして、一部
消失する他、相当部分エネルギー蓄積し、次のキック時
等には反発力として再びエネルギー放出する。
【０００７】
【実施例】次に本発明を運動靴等の靴底の踵部における
緩衝パッドとして施用した図示実施例について説明す
る。図１は靴底のミッドソールを示すもので、緩衝パッ
ド１は、このミッドソール２に形成した収容凹部３内に
嵌め入れられ、図示しないインソールをミッドソール２
上に重着することで靴底内に内設される。緩衝パッド１
は、図２に示すように、対向する二つのそれ自体積層さ
れて成る緩衝層４を部分的に高周波溶着機等の適宜な溶
着手段により、その少なくとも外郭周縁４１同士を溶着
し、両緩衝層４、４の間に高圧ガスを充填して、緩衝層
４、４をそれぞれ外側に膨らませて成る。このため、両
緩衝層４、４間に緩衝室５が形成される。そして、緩衝
層４自体は、図示実施例では、外皮層６と内皮層７との
間にゲル状物質の層８を密着積層して成る三層の積層構
造を有し、この結果、緩衝パッド１は外皮層６及び内皮
層７を有するゲル状物質の層８から成る緩衝層４を上下
に、その上下の緩衝層のの間に緩衝室５を形成した三層
×三層の複合構造を有する。なお、緩衝パッド１の外郭
周縁４１が少なくとも溶着されて、緩衝室５を形成する
ことができるが、外郭周縁４１の他、所々に独立する緩
衝室を複数形成するように溶着したり、複数の緩衝室同
士が内部の高圧ガスを互いに融通し合えるように微小連
通口を残して溶着してもよい。図示実施例では、そのほ
ぼ中央４２を溶着して緩衝室を二つ形成するようにし
た。なお、この緩衝室をどのような形状で幾つ配設する
かは、緩衝パッドの収容位置や靴の種類等によって決定
する。
緩衝パッドとして施用した図示実施例について説明す
る。図１は靴底のミッドソールを示すもので、緩衝パッ
ド１は、このミッドソール２に形成した収容凹部３内に
嵌め入れられ、図示しないインソールをミッドソール２
上に重着することで靴底内に内設される。緩衝パッド１
は、図２に示すように、対向する二つのそれ自体積層さ
れて成る緩衝層４を部分的に高周波溶着機等の適宜な溶
着手段により、その少なくとも外郭周縁４１同士を溶着
し、両緩衝層４、４の間に高圧ガスを充填して、緩衝層
４、４をそれぞれ外側に膨らませて成る。このため、両
緩衝層４、４間に緩衝室５が形成される。そして、緩衝
層４自体は、図示実施例では、外皮層６と内皮層７との
間にゲル状物質の層８を密着積層して成る三層の積層構
造を有し、この結果、緩衝パッド１は外皮層６及び内皮
層７を有するゲル状物質の層８から成る緩衝層４を上下
に、その上下の緩衝層のの間に緩衝室５を形成した三層
×三層の複合構造を有する。なお、緩衝パッド１の外郭
周縁４１が少なくとも溶着されて、緩衝室５を形成する
ことができるが、外郭周縁４１の他、所々に独立する緩
衝室を複数形成するように溶着したり、複数の緩衝室同
士が内部の高圧ガスを互いに融通し合えるように微小連
通口を残して溶着してもよい。図示実施例では、そのほ
ぼ中央４２を溶着して緩衝室を二つ形成するようにし
た。なお、この緩衝室をどのような形状で幾つ配設する
かは、緩衝パッドの収容位置や靴の種類等によって決定
する。
【０００８】上記緩衝パッドにおける外皮層や内皮層と
しては、ガスシール性が良く、引張強度、引裂強度等に
優れ、反発弾性の小さい、熱可塑性の樹脂フィルム、織
布や編布に熱可塑性の樹脂をコーティングしたシート等
が使用できる。また、高圧ガスとしては、空気は勿論の
他、害毒性の少ない常温にてガス状態の物質が適用で
き、注入時液体状態でも常温ですぐに気化するものが扱
い易い。このような外皮層や内皮層、高圧ガスに、ポリ
エチレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ヘキサフル
オロエタン、六フッ化イオウなどがある。また、緩衝室
５内に高圧ガスを充填するにあたっては、溶着の後に、
中空針を差し入れてそこから高圧ガスを注入し、その後
注入孔を溶着して密閉する他、外郭周縁の溶着の際にそ
の溶着箇所に熱可塑性の樹脂チューブを介在させ、その
チューブを潰さないよう溶着した後、そのチューブから
高圧ガスを注入し、その後該チューブを溶着して密閉す
るなど適宜な手法を採ることができる。なお、ミッドソ
ールとしては、例えばＥＶＡ（エチレンビニルアセテー
ト）やウレタンラバー等が用いられる。
しては、ガスシール性が良く、引張強度、引裂強度等に
優れ、反発弾性の小さい、熱可塑性の樹脂フィルム、織
布や編布に熱可塑性の樹脂をコーティングしたシート等
が使用できる。また、高圧ガスとしては、空気は勿論の
他、害毒性の少ない常温にてガス状態の物質が適用で
き、注入時液体状態でも常温ですぐに気化するものが扱
い易い。このような外皮層や内皮層、高圧ガスに、ポリ
エチレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ヘキサフル
オロエタン、六フッ化イオウなどがある。また、緩衝室
５内に高圧ガスを充填するにあたっては、溶着の後に、
中空針を差し入れてそこから高圧ガスを注入し、その後
注入孔を溶着して密閉する他、外郭周縁の溶着の際にそ
の溶着箇所に熱可塑性の樹脂チューブを介在させ、その
チューブを潰さないよう溶着した後、そのチューブから
高圧ガスを注入し、その後該チューブを溶着して密閉す
るなど適宜な手法を採ることができる。なお、ミッドソ
ールとしては、例えばＥＶＡ（エチレンビニルアセテー
ト）やウレタンラバー等が用いられる。
【０００９】また、ゲル状物質としては、ジメチルシロ
キサン成分単位からなるもので、次式［１］で使用され
るシリコーンゲルの原液たるジオルガノポリシロキサン
（以下Ａ成分という）： ＲＲ1 2ＳｉＯ−（Ｒ2 2ＳｉＯ）nＳｉＲ1 2Ｒ…［１］ ［ただし、Ｒはアルケニル基であり、Ｒ1は脂肪族不飽
和結合を有しない一価の炭化水素基であり、Ｒ2は一価
の脂肪族炭化水素基（Ｒ2のうち少なくとも５０モル％
はメチル基であり、アルケニル基を有する場合にはその
含有率は１０モル％以下である）であり、ｎはこの成分
の２５℃における粘度が１００〜１００,０００ｃＳｔ
になるような数である］と、２５℃における粘度が５０
００ｃＳｔ以下であり、１分子中に少なくとも２個のＳ
ｉ原子に直接結合した水素原子を有するシリコーンゲル
の原液たるオルガノハイドロジェンポリシロキサン（Ｂ
成分）とからなり、且つこのＢ成分中のＳｉ原子に直接
結合している水素原子の合計量に対するＡ成分中に含ま
れるアルケニル基の合計量の比（モル比）が０.１〜２.
０になるように調整された混合物を白金系触媒の下に硬
化させることにより得られる付加反応型シリコーンポリ
マーが好適に使用できる。
キサン成分単位からなるもので、次式［１］で使用され
るシリコーンゲルの原液たるジオルガノポリシロキサン
（以下Ａ成分という）： ＲＲ1 2ＳｉＯ−（Ｒ2 2ＳｉＯ）nＳｉＲ1 2Ｒ…［１］ ［ただし、Ｒはアルケニル基であり、Ｒ1は脂肪族不飽
和結合を有しない一価の炭化水素基であり、Ｒ2は一価
の脂肪族炭化水素基（Ｒ2のうち少なくとも５０モル％
はメチル基であり、アルケニル基を有する場合にはその
含有率は１０モル％以下である）であり、ｎはこの成分
の２５℃における粘度が１００〜１００,０００ｃＳｔ
になるような数である］と、２５℃における粘度が５０
００ｃＳｔ以下であり、１分子中に少なくとも２個のＳ
ｉ原子に直接結合した水素原子を有するシリコーンゲル
の原液たるオルガノハイドロジェンポリシロキサン（Ｂ
成分）とからなり、且つこのＢ成分中のＳｉ原子に直接
結合している水素原子の合計量に対するＡ成分中に含ま
れるアルケニル基の合計量の比（モル比）が０.１〜２.
０になるように調整された混合物を白金系触媒の下に硬
化させることにより得られる付加反応型シリコーンポリ
マーが好適に使用できる。
【００１０】このようなシリコーンゲルは、ＪＩＳ（Ｋ
−２２０７−１９８０ ５０ｇ荷重）で測定した針入度
が通常５〜２５０を有し、上記Ａ成分とＢ成分とにより
形成された架橋構造によって変動する。また、両末端が
メチル基であるシリコーンオイルを、得られるシリコー
ンゲルに対して５〜７５重量％の範囲内の量であらかじ
め添加することにより調整することもできる。本発明で
使用することができる市販品の例としては、ＣＦ５０２
７、ＴＯＵＧＨ−２、ＴＯＵＧＨ−３、ＴＯＵＧＨ−
４、ＴＯＵＧＨ−５、ＴＯＵＧＨ−６、ＴＯＵＧＨ−７
（東レ・ダウコーニングシリコーン社製）やＸ３２−９
０２／ｃａｔ１３００、ＫＥ１３０８／ｃａｔ１３００
−Ｌ４（信越化学工業株式会社製）、Ｆ２５０−１２１
（日本ユニカ株式会社製）等を挙げることができる。な
お、染料、顔料、着色微細片、硬化遅延剤、難燃剤等を
シリコーンゲルの特性を損なわない範囲内で配合するこ
ともでき、また衝撃緩衝性を高める為に、微小中空球体
のフィラーを混入してなるシリコーンゲルを用いてもよ
く、このような材料に日本フィライト株式会社製造のフ
ィライト（登録商標）や同社販売のエクスパンセル（登
録商標）、マツモトマイクロスフェアー（松本油脂製薬
株式会社製造販売）等が例示できる。
−２２０７−１９８０ ５０ｇ荷重）で測定した針入度
が通常５〜２５０を有し、上記Ａ成分とＢ成分とにより
形成された架橋構造によって変動する。また、両末端が
メチル基であるシリコーンオイルを、得られるシリコー
ンゲルに対して５〜７５重量％の範囲内の量であらかじ
め添加することにより調整することもできる。本発明で
使用することができる市販品の例としては、ＣＦ５０２
７、ＴＯＵＧＨ−２、ＴＯＵＧＨ−３、ＴＯＵＧＨ−
４、ＴＯＵＧＨ−５、ＴＯＵＧＨ−６、ＴＯＵＧＨ−７
（東レ・ダウコーニングシリコーン社製）やＸ３２−９
０２／ｃａｔ１３００、ＫＥ１３０８／ｃａｔ１３００
−Ｌ４（信越化学工業株式会社製）、Ｆ２５０−１２１
（日本ユニカ株式会社製）等を挙げることができる。な
お、染料、顔料、着色微細片、硬化遅延剤、難燃剤等を
シリコーンゲルの特性を損なわない範囲内で配合するこ
ともでき、また衝撃緩衝性を高める為に、微小中空球体
のフィラーを混入してなるシリコーンゲルを用いてもよ
く、このような材料に日本フィライト株式会社製造のフ
ィライト（登録商標）や同社販売のエクスパンセル（登
録商標）、マツモトマイクロスフェアー（松本油脂製薬
株式会社製造販売）等が例示できる。
【００１１】このような緩衝パッド１を内設した靴底で
あれば、着地時の衝撃は緩衝層４を変形させるとともに
緩衝室５を変形させ、緩衝層４の変形はゲル状物質の層
８を変歪させることとなるので、ゲル状物質の層８の変
歪は順次全体に波及するとともに緩衝室５の変形によっ
ても助長され、その全体域に亘って衝撃のエネルギーを
減衰吸収する。一方、緩衝室５の変形は、衝撃のエネル
ギーのほとんどを緩衝室５内の高圧ガスを圧縮するエネ
ルギーとして蓄積することとなり、次のキック時の瞬間
には再びエネルギー放出することで、反発力が生ずる。
なお、底突きするような大きな衝撃が加わったときに
は、二層の緩衝層４、４が接触して、該底突きは極力防
止される。
あれば、着地時の衝撃は緩衝層４を変形させるとともに
緩衝室５を変形させ、緩衝層４の変形はゲル状物質の層
８を変歪させることとなるので、ゲル状物質の層８の変
歪は順次全体に波及するとともに緩衝室５の変形によっ
ても助長され、その全体域に亘って衝撃のエネルギーを
減衰吸収する。一方、緩衝室５の変形は、衝撃のエネル
ギーのほとんどを緩衝室５内の高圧ガスを圧縮するエネ
ルギーとして蓄積することとなり、次のキック時の瞬間
には再びエネルギー放出することで、反発力が生ずる。
なお、底突きするような大きな衝撃が加わったときに
は、二層の緩衝層４、４が接触して、該底突きは極力防
止される。
【００１２】なお、本発明では、外皮層と内皮層とは同
じ材質の樹脂フィルムを用いてもよいし、外皮層には例
えば編布に樹脂コーティングしたシートを、内皮層には
異なる材質の樹脂フィルムを用いるなどしてもよい。さ
らに、例えばゲル状物質としてシリコーンゲルを用いる
ときは、その表面の架橋度を上げて表面スキン層を形成
して、これを内皮層として別途樹脂フィルム等による内
皮層を省略するようにしてもよく、またそのスキン層の
代わりとして、底突き時のシリコーンゲル同士の粘着を
防止するためにシリカ等の微粉末の塗布層を形成したも
のであってもよい。また、外皮層とゲル状物質の層、ま
たは内皮層とゲル状物質の層とを密着積層するにあたっ
ては、ゲル状物質の層を別途シート状に得ておいた後、
これを外皮層または内皮層へ単に重ね合わせてゲル状物
質の粘着性により両者密着積層してもよい他、この間に
接着剤等を塗布し密着積層してもよい。また、外皮層ま
たは内皮層を受容面として、ここにゲル状物質の原液を
流し出し、外皮層または内皮層上でゲル状物質をゲル硬
化させて密着積層させるようにしてもよい。この場合、
例えば外皮層を受容面とするときは、外皮層上にゲル状
物質の原液を流し出した後に内皮層を重着し、これを平
面盤間で加圧するか、ロール間を通過させるなどして、
一定厚さのゲル状物質の層を形成することができる。な
お、外皮層または内皮層とゲル状物質の層との間の接着
ないし粘着加減により、緩衝層におけるエネルギーの減
衰吸収性が多少とも影響されるため、外皮層または内皮
層におけるゲル状物質の層との接触面側をサンドブラス
トやオゾン、プラズマ等によってその表面粗度を上げる
処理をしたり、さらにそこにプレイマーを塗布したりの
下処理は適宜行い得るものである。
じ材質の樹脂フィルムを用いてもよいし、外皮層には例
えば編布に樹脂コーティングしたシートを、内皮層には
異なる材質の樹脂フィルムを用いるなどしてもよい。さ
らに、例えばゲル状物質としてシリコーンゲルを用いる
ときは、その表面の架橋度を上げて表面スキン層を形成
して、これを内皮層として別途樹脂フィルム等による内
皮層を省略するようにしてもよく、またそのスキン層の
代わりとして、底突き時のシリコーンゲル同士の粘着を
防止するためにシリカ等の微粉末の塗布層を形成したも
のであってもよい。また、外皮層とゲル状物質の層、ま
たは内皮層とゲル状物質の層とを密着積層するにあたっ
ては、ゲル状物質の層を別途シート状に得ておいた後、
これを外皮層または内皮層へ単に重ね合わせてゲル状物
質の粘着性により両者密着積層してもよい他、この間に
接着剤等を塗布し密着積層してもよい。また、外皮層ま
たは内皮層を受容面として、ここにゲル状物質の原液を
流し出し、外皮層または内皮層上でゲル状物質をゲル硬
化させて密着積層させるようにしてもよい。この場合、
例えば外皮層を受容面とするときは、外皮層上にゲル状
物質の原液を流し出した後に内皮層を重着し、これを平
面盤間で加圧するか、ロール間を通過させるなどして、
一定厚さのゲル状物質の層を形成することができる。な
お、外皮層または内皮層とゲル状物質の層との間の接着
ないし粘着加減により、緩衝層におけるエネルギーの減
衰吸収性が多少とも影響されるため、外皮層または内皮
層におけるゲル状物質の層との接触面側をサンドブラス
トやオゾン、プラズマ等によってその表面粗度を上げる
処理をしたり、さらにそこにプレイマーを塗布したりの
下処理は適宜行い得るものである。
【００１３】また、二層の緩衝層の溶着に当たっては、
特公平０４−１２２１６号公報に見るように二層の緩衝
層におけるゲル状物質の層をそれぞれ金型で押し分け
て、二枚の外皮層及び二枚の内皮層の計四枚を全て一体
的に溶着してもよいし、ゲル状物質の層及び内皮層は外
皮層の外郭周縁よりも一回り小さな寸法としておき、二
枚の外皮層同士のみをその大きな外郭周縁の部分で溶着
するようにしてもよい。また、複数の緩衝室を形成する
場合にも同様に外皮層のみを溶着したり、さらには内皮
層のみを溶着するようにしてもよい。また、上記実施例
では緩衝パッドをミッドソールの収納凹部内に嵌め入れ
て外からこれを見えなくしたが、一部透孔を形成して外
から見えるようにすれば、本来の機能向上以外に、意匠
性、遊び心をも付与することができる。特に本緩衝パッ
ドでは、内部に緩衝室があり、それを囲むようにしてゲ
ル状物質の層があるので、好適にはゲル状物質の層また
は内皮層、若しくは外皮層に着色を施せば、内部が緩衝
室の存在により透光性が高められているため、明るく、
透明感の高く、存在感のある着色を施したものとして提
供することもできる。また、ゲル状物質を無垢充実体で
用いるよりは遥かに軽量とすることができ、実施例の運
動靴の靴底における緩衝パッドの他、例えばサッカーの
すね当て、ヘルメット、各種スポーツ競技や遊技具にお
けるプロテクター、リハビリや医療補助具等の主に人体
に装着する緩衝パッドとして好適に使用できる。
特公平０４−１２２１６号公報に見るように二層の緩衝
層におけるゲル状物質の層をそれぞれ金型で押し分け
て、二枚の外皮層及び二枚の内皮層の計四枚を全て一体
的に溶着してもよいし、ゲル状物質の層及び内皮層は外
皮層の外郭周縁よりも一回り小さな寸法としておき、二
枚の外皮層同士のみをその大きな外郭周縁の部分で溶着
するようにしてもよい。また、複数の緩衝室を形成する
場合にも同様に外皮層のみを溶着したり、さらには内皮
層のみを溶着するようにしてもよい。また、上記実施例
では緩衝パッドをミッドソールの収納凹部内に嵌め入れ
て外からこれを見えなくしたが、一部透孔を形成して外
から見えるようにすれば、本来の機能向上以外に、意匠
性、遊び心をも付与することができる。特に本緩衝パッ
ドでは、内部に緩衝室があり、それを囲むようにしてゲ
ル状物質の層があるので、好適にはゲル状物質の層また
は内皮層、若しくは外皮層に着色を施せば、内部が緩衝
室の存在により透光性が高められているため、明るく、
透明感の高く、存在感のある着色を施したものとして提
供することもできる。また、ゲル状物質を無垢充実体で
用いるよりは遥かに軽量とすることができ、実施例の運
動靴の靴底における緩衝パッドの他、例えばサッカーの
すね当て、ヘルメット、各種スポーツ競技や遊技具にお
けるプロテクター、リハビリや医療補助具等の主に人体
に装着する緩衝パッドとして好適に使用できる。
【００１４】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、ゲル状物質
の優れたエネルギー吸収能と空気袋のようなパッドのエ
ネルギー蓄積能とのバランスが図られ、着地時等におけ
る十分な緩衝と、キック時等における十分な反発力が得
られ、また、比較的軽く、透明感の高く、存在感のある
着色が施された緩衝パッドとしても提供することができ
る。
の優れたエネルギー吸収能と空気袋のようなパッドのエ
ネルギー蓄積能とのバランスが図られ、着地時等におけ
る十分な緩衝と、キック時等における十分な反発力が得
られ、また、比較的軽く、透明感の高く、存在感のある
着色が施された緩衝パッドとしても提供することができ
る。
【図１】運動靴の靴底において緩衝パッドを内設するた
めのミッドソールの縦断面図である。
めのミッドソールの縦断面図である。
【図２】運動靴の靴底における緩衝パッドの縦断面図で
ある。 １ 緩衝パッド ２ ミッドソール ３ 収納凹部 ４ 緩衝層 ４１ 外郭周縁 ４２ 中央 ５ 緩衝室 ６ 外皮層 ７ 内皮層 ８ ゲル状物質の層
ある。 １ 緩衝パッド ２ ミッドソール ３ 収納凹部 ４ 緩衝層 ４１ 外郭周縁 ４２ 中央 ５ 緩衝室 ６ 外皮層 ７ 内皮層 ８ ゲル状物質の層
Claims (1)
- 【請求項１】外皮層と内皮層との間にゲル状物質の層を
密着積層して成る緩衝層の二層をその内皮層同士を向か
い合わせるとともに、少なくとも外郭周縁の外皮層同士
を溶着一体化し、内皮層間には緩衝室を形成して、この
緩衝室に高圧ガスを充填して緩衝室を膨らませて成るこ
とを特徴とする緩衝パッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04359639A JP3094386B2 (ja) | 1992-12-26 | 1992-12-26 | 緩衝パッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04359639A JP3094386B2 (ja) | 1992-12-26 | 1992-12-26 | 緩衝パッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06189806A true JPH06189806A (ja) | 1994-07-12 |
| JP3094386B2 JP3094386B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=18465534
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04359639A Expired - Fee Related JP3094386B2 (ja) | 1992-12-26 | 1992-12-26 | 緩衝パッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3094386B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996028057A1 (en) * | 1995-03-15 | 1996-09-19 | Gel Sciences, Inc. | Conforming shoe construction using gels and method of making the same |
| US6510624B1 (en) * | 1999-09-10 | 2003-01-28 | Nikola Lakic | Inflatable lining for footwear with protective and comfortable coatings or surrounds |
| US6976321B1 (en) * | 2002-11-07 | 2005-12-20 | Nikola Lakic | Adjustable air cushion insole with additional upper chamber |
| US7917981B1 (en) | 2005-11-30 | 2011-04-05 | Nikola Lakic | Methods of making adjustable air cushion insoles and resulting products |
| KR101459100B1 (ko) * | 2014-01-23 | 2014-11-13 | 주식회사 엠플라이 | 충격 흡수물 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006038782A1 (en) * | 2004-10-07 | 2006-04-13 | Gb Korea Co., Ltd. | Shock absorber for shoes |
| US20080066342A1 (en) * | 2004-11-12 | 2008-03-20 | Park Jang W | Shock-Absorbing Device for Shoes |
-
1992
- 1992-12-26 JP JP04359639A patent/JP3094386B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996028057A1 (en) * | 1995-03-15 | 1996-09-19 | Gel Sciences, Inc. | Conforming shoe construction using gels and method of making the same |
| US6510624B1 (en) * | 1999-09-10 | 2003-01-28 | Nikola Lakic | Inflatable lining for footwear with protective and comfortable coatings or surrounds |
| US6976321B1 (en) * | 2002-11-07 | 2005-12-20 | Nikola Lakic | Adjustable air cushion insole with additional upper chamber |
| US7917981B1 (en) | 2005-11-30 | 2011-04-05 | Nikola Lakic | Methods of making adjustable air cushion insoles and resulting products |
| KR101459100B1 (ko) * | 2014-01-23 | 2014-11-13 | 주식회사 엠플라이 | 충격 흡수물 |
| WO2015111896A1 (ko) * | 2014-01-23 | 2015-07-30 | 주식회사 엠플라이 | 충격 흡수물 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3094386B2 (ja) | 2000-10-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP7390832B2 (ja) | 運動靴用のソール | |
| US4874640A (en) | Impact absorbing composites and their production | |
| US6425195B1 (en) | Impact absorbing composites and their production | |
| JPS6343925Y2 (ja) | ||
| US4342157A (en) | Shock absorbing partially liquid-filled cushion for shoes | |
| US4252910A (en) | Material for resilient, conforming pads, cushions, supports or the like and method | |
| USRE37705E1 (en) | Impact absorbing composites and their production | |
| US6457263B1 (en) | Article of footwear having multiple fluid containing members | |
| US8276296B2 (en) | Dynamically moderated shock attenuation system | |
| JPH09182603A (ja) | 靴及びそのミッドソールの緩衝装置 | |
| CN1064395A (zh) | 运动鞋 | |
| JPH0330935A (ja) | 衝撃力伝達に抵抗する構造物手段 | |
| JPH06189806A (ja) | 緩衝パッド | |
| JP3425630B2 (ja) | 緩衝エレメント並びにこれを具えた靴 | |
| KR20090087574A (ko) | 공기완충부가 구비된 폴리우레탄 완충패드 및 상기폴리우레탄 완충패드가 구비된 의류 및 헬멧 | |
| CA1336316C (en) | Impact absorbing composites and their production | |
| CN211458996U (zh) | 一种防砸劳保鞋 | |
| WO2013105702A1 (ko) | 액상의 섬유 탈취제가 구비된 신발용 인솔 및 그 제조방법 | |
| CN206994610U (zh) | 双联环弹性防滑鞋底 | |
| WO2000028849A1 (en) | Skeletal suspension system | |
| CN112385934A (zh) | 一种多孔气垫鞋 | |
| CN108078059B (zh) | 一种具有减震功能的童鞋 | |
| KR100661085B1 (ko) | 충격완화 기능성 웰빙 신발 | |
| JPH02224605A (ja) | 衝撃吸収性の靴底の射出成形法 | |
| CN220212084U (zh) | 一种千层底外底减震组合结构 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |