JPH06187940A - 荷電粒子検出器 - Google Patents

荷電粒子検出器

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JPH06187940A
JPH06187940A JP4338358A JP33835892A JPH06187940A JP H06187940 A JPH06187940 A JP H06187940A JP 4338358 A JP4338358 A JP 4338358A JP 33835892 A JP33835892 A JP 33835892A JP H06187940 A JPH06187940 A JP H06187940A
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JP
Japan
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electron
ion
detector
sample
beam irradiation
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JP4338358A
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English (en)
Inventor
Toru Ishitani
亨 石谷
Hiroshi Hirose
博 広瀬
Takeshi Onishi
毅 大西
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】FIB装置における荷電粒子検出器において、
シンチレータと光電子増倍管とを組み合わせた検出器の
特長を活かし、二次電子ばかりでなく二次イオン(正極
性)の検出モードも可能にする検出器を提供すること。 【構成】シンチレータと光電子増倍管とを組み合わせた
検出器(SP検出器)とイオン−電子変換電極とから構
成されており、かつ両者はビーム照射点と見込み、さら
に、両者は互いにも見込む位置に置かれている。 【効果】半導体や磁気記録用などの微細素子をマスクレ
スで断面加工,エッチング,堆積などの加工を行う集束
イオンビーム(FIB)装置において、試料からの二次
電子ばかりでなく二次イオン(正極性)の検出が高精
度,高信頼性,低価格で可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体や磁気記録用など
の微細素子を集束イオンビ−ム(Focused IonBeam、略し
てFIB)などを用いて、マスクレスで断面加工,エッ
チング,堆積などの加工を行うビーム装置における荷電
粒子検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のFIB装置の一例は特開昭60−12
1654号に示されており、その概略構成図を図3に示す。
イオン源12から放出されたイオンのうち、絞り13を
通過したものは静電レンズ14により試料4上に集束さ
れる。集束されたFIBの試料上で走査11,11′は
静電レンズ14の直下に置かれた偏向器15,15′に
より行われる。試料4から放出された二次電子2や二次
イオン3は、荷電粒子検知器16で検知される。本例の
荷電粒子検知器16はチャンネルプレートでその中心の
開口部をイオンビーム1が通過する。チャンネルプレー
トで検知する荷電粒子の二次電子2と正の二次イオン3
のいずれかの選択はチャンネルプレートの検知面に試料
に対して印加する電圧の極性によって行う。この電圧は
制御電源19と24で制御されている。チャンネルプレ
ートからの検知信号は、増幅器20を通してブラウン管
(CRT)21の輝度信号(Z)に入れられる。ビーム
走査は走査制御電源22より増幅器23を通して走査電
圧が偏向器16に印加されている。ブラウン管21での
ビーム走査信号(X,Y)は、走査制御電源から入って
おり、集束ビーム1の試料4の上での走査11,11′
と同期している。こうして、二次電子や二次イオンの走
査像がCRT上に形成される。これらの両者の走査像は
そのコントラストをもたらす要因が異なるため、ビーム
応用分野によっては両者の走査像の取得が有効である。
【0003】荷電粒子検知器にはその他、二次電子用検
出器としてシンチレータと光電子増倍管との組み合わせ
(以下ではSP検出器と呼ぶ)が知られている。このS
P検出器はチャンネルプレートと比べ、低価格で、かつ
増幅率の使用時間に対する劣化度合いが低いのが特長で
ある。しかし、このSP検出器ではイオンの検出が出来
ないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、FI
B装置においてSP検出器の特長を活かし、二次電子ば
かりでなく二次イオン(正極性)の検出モードも可能に
する荷電粒子検出器を提供することにある。なお、試料
上のビーム照射点近傍は空間的スペースが余り無く、こ
の荷電粒子検出器は小型でなければならない。なお、そ
の製作には低価格であることも必要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、FIB装置においてSP検出器とビーム照射点とを
同時に見込む位置にイオン−電子変換電極を置く手段を
設ける。ただし、二次電子と二次イオンの検出モードの
選択により、SP検出器のシンチレータおよびイオン−
電子変換電極の電位値は制御する。
【0006】
【作用】上記手段により、試料からの二次電子はSP検
出器で直接、検出される。一方、二次イオンはイオン−
電子変換電極に加速衝撃し、電子に変換される。この電
子をSP検出器で検出する。これにより、二次電子ばか
りでなく二次イオン(正極性)の検出モードが可能にな
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
【0008】図1は実施例で用いたFIB装置の基本構
成図である。液体金属イオン源100から放出したイオン
ビームはコンデンサーレンズ101と対物レンズ106
により試料200上に集束する。レンズ間には、アパー
チャー102,アライナー・スティグマ103,ブラン
カー104,デフレクタ105が配されている。試料2
00は2軸(X,Y)方向に移動可能なステージ111
上に固定されている。デポジション用ガス源110から
発生したガスはガスノズル108によりFIB照射部近
傍に導かれる。加工ステージ111上の試料200から
FIB照射により発生した二次電子は、SP検出器10
7により検出される。コンピュータのCRT上のXY位
置信号をイオンビーム1の偏向制御と同期させ、二次電
子強度信号をCRTの輝度(Z信号)にとることにより
CRT上に走査イオン(SIM)像が表示される。
【0009】図2は試料上のビーム照射点,SP検出
器,イオン−電子変換電極の位置関係をビーム照射軸方
向から見た概略説明図である。試料上のビーム照射点2
01の周囲に2個のSP検出器107,107′と2個
のイオン−電子変換電極109,109′が配置されて
いる。また、イオン−電子変換電極はビーム照射点ばか
りでなくSP検出器をも見込む位置にある。
【0010】二次電子モードではSP検出器のシンチレ
ータの印加電圧Vを+5〜+10kVとし、イオン
−電子変換電極の印加電圧Veiを0Vとする。この場
合、試料からの二次電子は直接、SP検出器107,1
07′で検出される。一方、二次イオンモードでは、V
s =0V,Vei=−5〜−10kVにする。この場合、
試料からの二次イオン(正極性)はイオン−電子変換電
極を衝撃し、二次電子を発生する。この二次電子の一部
はSP検出器に向かってVs −Veiの加速電圧で加速さ
れ、そこで検出される。残りの二次電子はイオン−電子
変換電極近傍の接地電位にある他の部品や試料室の金属
壁に−Veiで加速され、それらに衝突する。この衝突に
より電子(ここでは三次電子と呼ぶ)が発生するがその
発生電位はVs (=0V)と同電位であるため、ここで
の三次電子はSP検出器では検出されない。また、Vs
=+5〜+10kV,Vei=−5〜−10kVとすれ
ば、二次電子と二次イオンが同時に検出されることにな
る。この場合の二次イオン検出では、イオン−電子変換
電極からの二次電子ばかりでなく、上記の三次電子もS
P検出器で観測されることになる。
【0011】二次電子モード,二次イオンモード、およ
び二次電子&二次イオンモードにおけるそれらの強度比
は、二次イオン,二次電子と三次電子の捕獲確率、及び
イオン−二次電子,二次電子−三次電子,二次電子−光
と三次電子−光の変換効率のそれぞれの検出パスに対応
した確率と効率の積を計算することにより求められる。
また、これらの確率と効率はVs とVeiの関数である。
【0012】図3の本実施例では2個のSP検出器と2
個のイオン−電子変換電極をビーム照射点を中心として
ほぼ対称位置に設置した。この設置は、SP検出器とイ
オン−電子変換電極および試料との相互間に形成される
電界において、イオンビーム軸極近傍での電界強度を近
似的に0とし、二次電子と二次イオンモード切り替えに
よる試料照射のイオンビームの偏向量を近似的に0に抑
制するためのものである。ビーム照射点近傍に余り空間
的スペースが無い場合は、SP検出器とイオン−電子変
換電極を各1個にしてもよい。ただし、この場合、イオ
ンビーム軸極近傍での電界強度が近似的に0にならない
ので、二次電子と二次イオンのモード切り替え時にビー
ムの若干ずれが生じる。
【0013】イオン−電子変換電極の材料は、イオン−
電子変換効率が高いこと、この変換効率が真空雰囲気に
対して安定であることの観点からアルミニウムを採用し
た。また、その変換電極の大きさは直径3mm,長さ10
mmの棒状と小型である。このように荷電粒子検知器はS
P検出器に、イオン−電子変換電極として働く小さな金
属棒を付加するだけでよく、特にFIB装置の様にビー
ム照射点の近傍に空間スペースが広く取れない場合に非
常に有効である。また、その製作コストも安価である。
【0014】次に、別の実施例を示す。本発明のFIB
装置を用いて、絶縁体試料の断面加工を行った。この場
合、イオンビーム照射による試料の帯電を防止するた
め、中和用電子銃(図示されておらず)を試料表面近傍
に設けた。中和用電子シャワーがある時は、通常、電子
シャワー照射による試料からの二次電子放出量がイオン
照射による二次電子放出量に比べてかなり多くなるた
め、SIM像を得るための二次電子モードは使えなくな
る。そのため、二次イオンモードが必須となる。ここで
の中和用電子銃においては、電子光軸を曲げて小さな細
孔から電子を放出させ、電子銃から周囲への光漏れを無
くしてある。その目的は、光漏れがSP検出器における
光電子増倍管の光電面への光入射を起こす要因となるか
らである。
【0015】以上の実施例においては二次電子検出器と
してSP検出器を用いたが、チャンネルトロンを用いて
も同様な効果が得られる。また、荷電粒子検出器におい
て、二次電子検出器はビーム照射点を見込み、かつ該イ
オン−電子変換用電極はビーム照射点と該電子検出器と
を同時に見込む“幾何学的”関係の位置に置いたが、こ
こでの「見込む」は荷電粒子が電磁場などによりその空
間的軌道が曲げられた状態での“電磁気学的”「見込
む」であっても同様な効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、ビーム照射点近傍に二
次電子と二次イオンとの検出モードが選択可能な小型
で、かつ試料雰囲気に安定な荷電粒子検出器を設けるこ
とができる。さらに、これをFIB装置に搭載すること
により、二次電子と二次イオンとの検出モードによるS
IM像の観測が可能になる。これにより、半導体や磁気
記録用などの微細素子をマスクレスで断面加工,エッチ
ング,堆積などの加工を行う集束イオンビームFIB装
置において、試料からの二次電子ばかりでなく二次イオ
ン(正極性)の検出が高精度,高信頼性,低価格で可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の集束イオンビーム装置の概略
構成図である。
【図2】本発明の実施例の荷電粒子検出器において、試
料上のビーム照射点,SP検出器,イオン−電子変換電
極の位置関係図である。
【図3】従来の集束イオンビーム装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1…集束イオンビーム、2…二次電子、3…二次イオ
ン、4…試料、6…試料電流計、11,11′…ビーム
走査、12…イオン源、13…絞り、14…静電レン
ズ、15,15′…偏向器、16…チャンネルプレー
ト、17…ビーム軸、18…絞り、19…制御電極、2
0…増幅器、21…CRT、22…走査電源、23…増
幅器、24…増幅器、25…真空容器、100…液体金
属イオン源、101…コンデンサーレンズ、102…ア
パーチャー(絞り)、103…アライナ・スティグマ、
104…ブランカ、105デフレクタ(偏向器)、10
6…対物レンズ、107…二次電子検出器、108…ガ
スノズル、109…イオン−電子変換電極、110…ガ
ス源、111…試料ステージ、200…試料、201…
ビーム照射点、202…電子。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子検出器とイオン−電子変換用電極との
    組み合わせからなり、該電子検出器はビーム照射点を見
    込み、かつ該イオン−電子変換用電極はビーム照射点と
    該電子検出器とを同時に見込む関係位置に置くことを特
    徴とした荷電粒子検出器。
  2. 【請求項2】イオン源からの放出イオンを複数段の静電
    レンズにより集束して集束イオンビームを形成し、該レ
    ンズ間のアライナーによりビ−ム光軸合わせを行い、か
    つ該集束ビ−ムを偏向器により試料表面上で走査し、試
    料からのビーム照射により放出される荷電粒子を検出す
    る集束イオンビーム装置において、荷電粒子検出器が電
    子検出器とイオン−電子変換用電極との組み合わせから
    なり、該電子検出器はビーム照射点を見込み、かつ該イ
    オン−電子変換用電極はビーム照射点と該電子検出器と
    を同時に見込む関係位置に置くことを特徴とした集束イ
    オンビーム装置。
  3. 【請求項3】電子検出器がシンチレータと光電子像倍管
    の組み合わせ構成からなることを特徴とした請求項1記
    載の荷電粒子検出器。
  4. 【請求項4】電子検出器がシンチレータと光電子像倍管
    の組み合わせ構成からなることを特徴とした請求項2記
    載の集束イオンビーム装置。
JP4338358A 1992-12-18 1992-12-18 荷電粒子検出器 Pending JPH06187940A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003524867A (ja) * 2000-02-09 2003-08-19 エフ・イ−・アイ・カンパニー 集束イオンビームシステムのための二次粒子のレンズ通過捕捉
US8164059B2 (en) 2007-06-18 2012-04-24 Fei Company In-chamber electron detector

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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