JPH0618783B2 - 血小板血症治療用のヒトインタ−フエロンまたはそのハイブリツド含有医薬組成物 - Google Patents
血小板血症治療用のヒトインタ−フエロンまたはそのハイブリツド含有医薬組成物Info
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- JPH0618783B2 JPH0618783B2 JP60089156A JP8915685A JPH0618783B2 JP H0618783 B2 JPH0618783 B2 JP H0618783B2 JP 60089156 A JP60089156 A JP 60089156A JP 8915685 A JP8915685 A JP 8915685A JP H0618783 B2 JPH0618783 B2 JP H0618783B2
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- pharmaceutical composition
- hybrid
- human interferon
- interferon
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Description
【発明の詳細な説明】 「インターフエロン」の語は、一部重視するが一部異な
る性質を有し、ウイルス感染に対する保護作用と高速生
育細胞の生育に対する明らかな阻害作用に加えて、とく
に生体自身の免疫反応を修飾する作用をもち、着明な種
特異的活性を有する蛋白質を意味する。インターフエロ
ンはウイルス疾患の治療に用いられ、またウイルス性お
よび/または非ウイルス性腫瘍の(補助的)治療にも使
用される(たとえばポウレツジ(Powledge):バイオ/
テクノロジー(Bio/Technology)、1983年3月、2
15〜222頁、“Interferon on Trial ”参照)。
る性質を有し、ウイルス感染に対する保護作用と高速生
育細胞の生育に対する明らかな阻害作用に加えて、とく
に生体自身の免疫反応を修飾する作用をもち、着明な種
特異的活性を有する蛋白質を意味する。インターフエロ
ンはウイルス疾患の治療に用いられ、またウイルス性お
よび/または非ウイルス性腫瘍の(補助的)治療にも使
用される(たとえばポウレツジ(Powledge):バイオ/
テクノロジー(Bio/Technology)、1983年3月、2
15〜222頁、“Interferon on Trial ”参照)。
インターフエロンは3種類、すなわち、α、β及びγイ
ンターフエロンに分類される。これまで、ヒト生体内に
は、βおよびγ−インターフエロンについてはただ1種
が見出されているのみである(たとえばオーノ(Ohno)
ら:プロシーデイング ナシヨナル アカデミー オブ
サイエス (Proc.Natl.Acad.Sci. )、76:530
5〜5309、1981;グレイ(Gray)ら:ネイチヤ
ー(Nature)、295:503〜508、1982;タ
ヤ(Taya)ら:EMBOジヤーナル(Journal)、1/8:
953〜958、1982参照)。これに対し、α−イ
ンターフエロンについては、様々なサブタイプが文献公
知である(たとえば、フイル トランス(Phil.Trans.
)R.Soc.London,299;7〜28、1982参
照)。これらはすべて約166個のアミノ酸をもつてい
て、成熟インターフエロンはたがいに、アミノ酸配列の
約25%までが異なつている。
ンターフエロンに分類される。これまで、ヒト生体内に
は、βおよびγ−インターフエロンについてはただ1種
が見出されているのみである(たとえばオーノ(Ohno)
ら:プロシーデイング ナシヨナル アカデミー オブ
サイエス (Proc.Natl.Acad.Sci. )、76:530
5〜5309、1981;グレイ(Gray)ら:ネイチヤ
ー(Nature)、295:503〜508、1982;タ
ヤ(Taya)ら:EMBOジヤーナル(Journal)、1/8:
953〜958、1982参照)。これに対し、α−イ
ンターフエロンについては、様々なサブタイプが文献公
知である(たとえば、フイル トランス(Phil.Trans.
)R.Soc.London,299;7〜28、1982参
照)。これらはすべて約166個のアミノ酸をもつてい
て、成熟インターフエロンはたがいに、アミノ酸配列の
約25%までが異なつている。
ヒトに治療的に用いられるインターフエロンは、ヒト白
血球から、繁殖可能なヒト線維芽細胞およびヒトリンパ
芽細胞培養から、また微生物から得られる。インターフ
エロンをコードするヒト遺伝子がこれらの微生物に導入
されている。
血球から、繁殖可能なヒト線維芽細胞およびヒトリンパ
芽細胞培養から、また微生物から得られる。インターフ
エロンをコードするヒト遺伝子がこれらの微生物に導入
されている。
カンテル(Cantell )ら(ジエー ジエン ビロロジー
(J.Gen.Virol.)、39:541〜543、1973参
照)に従つて製造されたIFN−αが慢性骨髄性白血病
患者の血小板増加症の治療に用いて成功したこともすで
に公知である(モツシエ タルパツ(Moshe Talpaz)
ら:アン インタ メデイシン(Ann.Intern.Med.)9
9:789〜792、1983参照)。これらの患者は
同時に、細胞分裂抑制剤たとえばシクロホスフアミド、
シタラビン、ビンクリスチン、ヒドロキシ尿素、6−メ
ルカプトプリン、ブスルフアンおよびこれらの混合物に
よる化学療法を受けていて、IFN−α療法で起こるこ
とが知られている重篤な副作用たとえば発熱、体重減
少、筋神経痛等(ジエー ジエン ビロロジー(J.Gen.
Virol.)、63:354〜363、1982および
(イングリツシユ ジヤーナル オブ メデイシン(N.
Engl.J.Med. )、308:553〜558、1983参
照)も認められている。
(J.Gen.Virol.)、39:541〜543、1973参
照)に従つて製造されたIFN−αが慢性骨髄性白血病
患者の血小板増加症の治療に用いて成功したこともすで
に公知である(モツシエ タルパツ(Moshe Talpaz)
ら:アン インタ メデイシン(Ann.Intern.Med.)9
9:789〜792、1983参照)。これらの患者は
同時に、細胞分裂抑制剤たとえばシクロホスフアミド、
シタラビン、ビンクリスチン、ヒドロキシ尿素、6−メ
ルカプトプリン、ブスルフアンおよびこれらの混合物に
よる化学療法を受けていて、IFN−α療法で起こるこ
とが知られている重篤な副作用たとえば発熱、体重減
少、筋神経痛等(ジエー ジエン ビロロジー(J.Gen.
Virol.)、63:354〜363、1982および
(イングリツシユ ジヤーナル オブ メデイシン(N.
Engl.J.Med. )、308:553〜558、1983参
照)も認められている。
細胞分裂抑制剤またはその混合物による治療中に、白血
球数や血小板数が常に減少することも知られている。そ
のため、細胞分裂抑制剤によつて生じる感染に対する抵
抗性の低下、たとえば出血の危険の増大のような貧血状
態の誘発等の副作用をおさえて治療目標を達成できるよ
うに、使用する細胞分裂抑制剤の投与量を選別する必要
がある。上述のモツシユ タルパツ(Moshe Tolpaz)ら
の報告によれば、この目標がIFN−αの同時投与によ
つても達成されている。しかしながら、上記報告から
は、たとえ本技術分野における熟練者であつても、血小
板増加症における病理的に異常な血小板産生にインター
フエロンが好影響を与えるという結論は到底導き得ない
ところである。治療条件下で、IFN−αが生理的血小
板数を低下させることがすでに知られていたとしても上
述のような影響はまつたく想像できない。
球数や血小板数が常に減少することも知られている。そ
のため、細胞分裂抑制剤によつて生じる感染に対する抵
抗性の低下、たとえば出血の危険の増大のような貧血状
態の誘発等の副作用をおさえて治療目標を達成できるよ
うに、使用する細胞分裂抑制剤の投与量を選別する必要
がある。上述のモツシユ タルパツ(Moshe Tolpaz)ら
の報告によれば、この目標がIFN−αの同時投与によ
つても達成されている。しかしながら、上記報告から
は、たとえ本技術分野における熟練者であつても、血小
板増加症における病理的に異常な血小板産生にインター
フエロンが好影響を与えるという結論は到底導き得ない
ところである。治療条件下で、IFN−αが生理的血小
板数を低下させることがすでに知られていたとしても上
述のような影響はまつたく想像できない。
本発明は、ヒトインターフエロンおよびそのハイブリツ
ドが原因不明の血小板血症の治療にも適していることを
発見し、完成されたものである。
ドが原因不明の血小板血症の治療にも適していることを
発見し、完成されたものである。
すなわち、本発明は、ヒトインターフエロンおよびその
ハイブリツドの新規な利用に関する。ヒトインターフエ
ロンまたはそのハイブリツドは、非経口的に好ましくは
筋肉内に、好ましくは5×106または10×106I
U/日の用量で、原因不明の血小板血症の治療のために
投与される。その結果、血小板の病的増加を生じている
患者における決栓発症の危険、したがつて塞栓症、脳血
流異常、神経疾患等のすべての危険を解消できる。
ハイブリツドの新規な利用に関する。ヒトインターフエ
ロンまたはそのハイブリツドは、非経口的に好ましくは
筋肉内に、好ましくは5×106または10×106I
U/日の用量で、原因不明の血小板血症の治療のために
投与される。その結果、血小板の病的増加を生じている
患者における決栓発症の危険、したがつて塞栓症、脳血
流異常、神経疾患等のすべての危険を解消できる。
この新しい活性は、たとえば組換えHuIFN−α2
(arg)について、脳血管血栓症患者4例を対象に検
討されている。
(arg)について、脳血管血栓症患者4例を対象に検
討されている。
すなわち、4例の患者に30日間、γHuIFN−α2
(arg)5×106IU/日を筋肉内注射した。15
日後に治療結果が不十分な場合は、投与量を倍増した。
30日後からは、同用量を1週間に2回、維持用量とし
て投与した。
(arg)5×106IU/日を筋肉内注射した。15
日後に治療結果が不十分な場合は、投与量を倍増した。
30日後からは、同用量を1週間に2回、維持用量とし
て投与した。
以下の表に示すように、γHuIFN−α2(arg)
を24回しか投与しなかつた症例4の患者を除くすべて
の患者で、血小板数は正常値に復した。
を24回しか投与しなかつた症例4の患者を除くすべて
の患者で、血小板数は正常値に復した。
γHuIFN−α2(arg)治療時に、発熱および疲
労のようなきわめて軽度の副作用しか認められなかつた
ことは特筆に値する。同時に、治療期間中平均すると、
白血球数は12.6±2.4から5.7±1.0×10
3/μlに、また、赤血球数は5.0±0.3から0.
4±0.4×106/μlに低下したにすぎなかつた。
したがつて、これらの患者に対するこの投与量のγHu
IFN−α2(arg)が、白血球および赤血球像を生
理的閾値以下に低下させないことも明らかにされた。
労のようなきわめて軽度の副作用しか認められなかつた
ことは特筆に値する。同時に、治療期間中平均すると、
白血球数は12.6±2.4から5.7±1.0×10
3/μlに、また、赤血球数は5.0±0.3から0.
4±0.4×106/μlに低下したにすぎなかつた。
したがつて、これらの患者に対するこの投与量のγHu
IFN−α2(arg)が、白血球および赤血球像を生
理的閾値以下に低下させないことも明らかにされた。
使用した組換えHuIFN−α2(arg)について
は、たとえば、EP−A95,702号およびEP−A
115,613号によつて文献公知である。このインタ
ーフエロンの構造はゲデル(D.V.Goeddel)ら(ネイチ
ヤー(Nature)、287:412、1980参照)によ
つて報告された構造とはLeIFN-A に対して23位と34
位とで異つている。リジンおよびヒスチジンの代わり
に、両方の位置にγHuIFN−α2(arg)はアル
ギニンを含有する。
は、たとえば、EP−A95,702号およびEP−A
115,613号によつて文献公知である。このインタ
ーフエロンの構造はゲデル(D.V.Goeddel)ら(ネイチ
ヤー(Nature)、287:412、1980参照)によ
つて報告された構造とはLeIFN-A に対して23位と34
位とで異つている。リジンおよびヒスチジンの代わり
に、両方の位置にγHuIFN−α2(arg)はアル
ギニンを含有する。
以下の実施例は本発明をさらに詳細に例示する。
組換えヒトインターフエロンα2(arg)は、水溶液
にした場合、活性の低下をみないで保存できる期間は限
られている。したがつて、安定化には多くの方法が、単
独にまたは組合せて使用される 1.安定剤の添加 2.凍結乾燥 3.安定性が高いpHに調整した溶液からの凍結乾燥 所望により、使用時に、溶液のpHを中性にできるpHおよ
び緩衝性をもつ溶媒を入れたアンプルにより再調製す
る。
にした場合、活性の低下をみないで保存できる期間は限
られている。したがつて、安定化には多くの方法が、単
独にまたは組合せて使用される 1.安定剤の添加 2.凍結乾燥 3.安定性が高いpHに調整した溶液からの凍結乾燥 所望により、使用時に、溶液のpHを中性にできるpHおよ
び緩衝性をもつ溶媒を入れたアンプルにより再調製す
る。
そのまま使用する溶液は、血液およびリンパ液と等張、
等pHとする。このような溶液は、製剤的に、静脈内、筋
肉内および皮下投与に適している。
等pHとする。このような溶液は、製剤的に、静脈内、筋
肉内および皮下投与に適している。
例1 γHuIFN−α2(arg) 5×106IU 等張性リン酸緩衝液(pH7) 適量 ヒト血清アルブミン 20.0mg 注射用水 全量1.0mlとする 例2 γHuIFN−α2(arg) 5×106IU 等張性リン酸緩衝液pH7 適量 ポリオキシエチレンソルビタン モノラウレート 1.0ml 注射用水 全量1.0mlとする 例3 γHuIFN−α2(arg) 5×106IU 等張性酢酸緩衝液pH4 適量 ヒト血清アルブミン 2.0mg/ml 注射用水 全量1.0mlとする
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダイアモンド ガングジ ベルギー国ブリユツセル,ドルブ ドウ ドウク,118 (72)発明者 リタ ムツシユー ベルギー国ケスター,ヘイデストラート, 12 (72)発明者 ピエール ストリイツクマンズ ベルギー国メイセ,プラスストラート,52 (72)発明者 シエリイ ベル ベルギー国ウオータールー,アブニユ ド ウ マノワール,50 (72)発明者 ジヨセフ ウイブラン ベルギー国ブリユツセル,ブルブ ルイ メツトウヴイ,ビーテイーイー 38,81 (56)参考文献 Ann,Intern,Med,99 (1983),P789〜792
Claims (4)
- 【請求項1】ヒトインターフエロンまたはそのハイブリ
ツドを含有することを特徴とする病因不明の血小板血症
治療用医薬組成物。 - 【請求項2】ヒトインターフエロンとして組換えHuI
FN−α2(arg)を用いる特許請求の範囲第1項記
載の医薬組成物。 - 【請求項3】非経口的1回投与量は好ましくは5×10
6または10×106IU/日である特許請求の範囲第
1項または第2項のいずれかに記載の医薬組成物。 - 【請求項4】投与経路は筋肉内である特許請求の範囲第
1項から第3項までのいずれかに記載の医薬組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60089156A JPH0618783B2 (ja) | 1985-04-24 | 1985-04-24 | 血小板血症治療用のヒトインタ−フエロンまたはそのハイブリツド含有医薬組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60089156A JPH0618783B2 (ja) | 1985-04-24 | 1985-04-24 | 血小板血症治療用のヒトインタ−フエロンまたはそのハイブリツド含有医薬組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61249932A JPS61249932A (ja) | 1986-11-07 |
JPH0618783B2 true JPH0618783B2 (ja) | 1994-03-16 |
Family
ID=13962980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60089156A Expired - Lifetime JPH0618783B2 (ja) | 1985-04-24 | 1985-04-24 | 血小板血症治療用のヒトインタ−フエロンまたはそのハイブリツド含有医薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0618783B2 (ja) |
-
1985
- 1985-04-24 JP JP60089156A patent/JPH0618783B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Ann,Intern,Med,99(1983),P789〜792 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61249932A (ja) | 1986-11-07 |
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