JPH0618509U - 積層防音壁構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 防音を目的とした遮蔽壁構造。騒音を吸音部
材２枚、遮音部材２枚をおのおの異なった材質を用い、
且つ効率よく組合せ積層した防音壁構造。防音効率は従
来の空気層を用いた防音壁構造に比べ、防音壁の厚さが
半分以下でよく防音壁を薄くできる。これにより騒音源
を覆う構造物自体もコンパクトになる。 ［構成］ 騒音発生源からみて、（１）の焼結金属板、
次に（２）のグラスウール、その次に（３）の遮音シー
ト、最後に（４）の金属部材の順で積層されている。さ
らに（２）のグラスウールを用いているため、防音だけ
ではなく断熱の機能も備えている。

Description

【考案の詳細な説明】 ［０００１］ ［産業上の利用分野］ この考案は、騒音源の吸音、遮音を効率よく行ない、且つ防音壁を薄くするた めの構造についての考案である。 ［０００２］ ［従来の技術］ 従来の防音壁構造は、一般的に騒音源に近いほうから、石膏ボード、空気層、 外装壁で構成されていた。石膏ボードは吸音する部材、空気層は遮音する部材、 外装壁は吸音と遮音する部材というように、それぞれの部材は機能をもっている が、防音の効果を左右するのは空気層で、防音効果を上げるためには空気層の厚 みを増していかなければならなかった。 ［０００３］ ［考案が解決しようとする課題］ これは次のような欠点があつた。 （イ） 防音効果を上げるためには空気層の厚みが増え防音壁が厚くなる。 （ロ） 防音効果を上げるためには騒音源を覆う構造物自体が大きくなる。 本考案は、これらの欠点をなくすために考案されたものである。 ［０００４］ ［課題を解決するための手段］ 本考案は、空気層にたよらず防音効果を上げ且つ防音壁を薄くするために、吸 音部材、遮音部材におのおのが異なった部材を二層にして用い、四層に積層し防 音壁として構成したものである。騒音を吸音部材２回、遮音部材２回通過させる ことにより、各部材は薄くでき防音効率も向上した。防音効率を上げるため騒音 発生源に近いほうから、吸音部材、遮音部材にて構成されている。また、騒音を 低・中・高周波域に分けその周波域に最適な防音部材を使った。積層防音壁構造 は、吸音部材として低・中周波域の騒音を吸収し減衰させるために（１）の焼結 金属板と中・高周波域の騒音を吸収し減衰させるために（２）のグラスウールを 遮音部材として中・高周波域の騒音を外部に漏らさないようにするために（３） の遮音シートと低・中周波域の騒音を外部に漏らさないようにするために（４） の金属部材の四層を一体として構成されている。 ［０００５］ ［作用］ 騒音源より発生された騒音は、吸音部材の（１）の焼結金属板と（２）のグラ スウールにより吸収され減衰される。減衰した騒音は、遮音部材の（３）の遮音 シートと（４）の金属部材により反射と透過に分かれる。反射した騒音は再び吸 音部材（２）（１）を通り吸収され減衰する。遮音部材を透過した騒音だけが、 外部に漏れる。 ［０００６］ ［実施例］ 以下、本案の実施例について説明する。 （イ） 騒音発生源を（４）の金属部材で覆う。 （ロ） （４）の金属部材の内側に（３）の遮音シートを貼りつける。 （ハ） （３）の遮音シートの内側に（２）のグラスウールをさらにその内側に （１）の焼結金属板を重ねて（４）の金属部材に付帯された固定金具にて 固定する。 本案は以上のように構成される。 ［０００７］ ［考案の効果］ 本案は、従来の空気層を用いた防音壁構造と比較すると、半分以下の厚みで同 等の防音効果が得られる。また、反響が少ないので騒音源との間の空気層もすく なくてすみ、騒音源を覆う構造物自体もコンパクトになる。さらに騒音発生源が 発熱体である場合においても、（２）のグラスウールが断熱材でもあるので、外 装材である（４）の金属部材に熱が伝わりずらく本案が使用できる。

【図面の簡単な説明】 ［図１］本考案の断面図である。 ［符号の説明］ １ 焼結金属板 ２ グラスウール ３ 遮音シート ４ 金属部材

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ［請求項１］ （イ） 吸音材、遮音材を積層した防音壁構造。 （ロ） 騒音源に近いほうから、吸音材、遮音材で構成
   される積層形防音壁構造。 （ハ） 騒音源に近いほうから、低・中周波吸音材、中
   ・高周波吸音材、中・高周波遮音材、低・中周波遮音材
   で構成される積層形防音壁構造。 （ニ） 空気層との組み合わせによらない積層形防音壁
   構造。 以上の如く構成された、積層防音壁構造。