JPH0618482Y2 - 靴の中底 - Google Patents

靴の中底

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JPH0618482Y2
JPH0618482Y2 JP1987121690U JP12169087U JPH0618482Y2 JP H0618482 Y2 JPH0618482 Y2 JP H0618482Y2 JP 1987121690 U JP1987121690 U JP 1987121690U JP 12169087 U JP12169087 U JP 12169087U JP H0618482 Y2 JPH0618482 Y2 JP H0618482Y2
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shoe
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thin
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gravity
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武市 河合
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武市 河合
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、靴の中底であって、特に、人体の立位を安
定させて、疲労が少なく且つ立位の不安定からくる各種
の障害をなくすようにしたものに関する。
従来の技術 人体には立位の重心線というものがあり、これが安定し
ないと、立ったときに体重を安定して支持することがで
きず、様々の障害を生じ、また、疲労を増大せしめるこ
とになる。第12図は、その重心線を示したもので、前後
方向における立位重心線Pは、耳朶から上半身の重心で
ある点Aを通り、更に全体重の重心である骨盤内の点B
を通って、膝関節前端の点Cを通る線上にある。そし
て、この重心線Pが通る足の点Qを足の重心点と呼び
(第13図参照)、この重心点Qにおいて全体重がかかる
こととなり、この部分が安定していないと立ったときに
体重を安定して支えることができないこととなる。
一般に、人体は素足で立った状態が最も安定した状態で
あると言われている。第14図が、そのように素足で立っ
たときの足の状態を示しており、このとき、足の裏は、
第13図の土踏まず(1)の部分を除いて、水平な地面上
に設置しており、重心線と地面とがなす前部側の角度α
が90°をなしており、最も安定して体重を支持した状
態にある。この第14図は、足の骨の配置を示しており、
踵側から踵骨(2)、距骨(3)、舟状骨(4)、楔状
骨(5)、中足骨(6)、基節骨(7)、末節骨(8)
の順に並び、楔状骨(5)は足の内側から外方に3個あ
り、その外側に立方骨(9)が並んでいる。他方、中足
骨(6)、基節骨(7)及び末節骨(8)は、夫々左右
に5本並んでいる。基節骨(7)と末節骨(8)は、足
の指の部分を形成するものである。
このような骨の構造において、立位における体重の支持
部分は、踵骨(2)から立方骨(9)の前端部までの範
囲であり、この部分を重力支持帯(11)と呼び(第13図の
斜線部分)、この重力支持帯(11)に相応する足の裏面が
地面或いは靴の底に接触した状態において、重心線Pに
対する前記の角度αが90°であれば安定して体重を支
持することができる。
考案が解決しようとする問題点 従って、靴を履いた状態においても、上記第14図のよう
に素足で立ったときと同じ状態になることが必要であ
り、そうでないと、立位における重心の安定を欠くこと
となり、その不安定さを解消するため様々な不自然な姿
勢を取らざるを得ず、種々の障害を生ずる結果となる。
しかるに、第15図で示すように、靴には必ずヒール(10)
が設けられており、必然的に踵側よりも足の先端側の方
が低くなっていることから、前記の重力支持帯(11)と重
心線Pとがなす角度αは90°よりも大きくなってい
る。このような傾向は、靴のヒール(10)が高くなればな
るほど顕著となり、その結果、前述したように重心を支
持するために不自然な姿勢を取ることとなり、疲労を増
大させ、更には、肩凝り、胃腸の虚弱化、腰痛、便秘、
足の痛み、母趾外反といった異状を生ずることとなる。
勿論、これと逆に、前記中心線Pよりも前部側が盛り上
がったり或いは後部側が下がったような角度であって
も、重心を安定して支持することができず、同様な不都
合を生ずる。
この発明は、このようなヒールのついた靴の欠点を解消
し、常に、立位の安定性を確保できるような靴の中底を
提供することを目的としてなされたものである。
問題点を解決するための手段 そして、上記の目的を達成するため、この考案では、靴
底内へ装着した状態における前後方向の中間部を厚肉と
し、この厚肉部の前後に、前方又は後方へ向かうに従っ
て薄肉となるような薄肉部を形成し、かつ、その後部側
の薄肉部は、靴底への装着状態においてその上面への荷
重によってほぼ水平面となる厚みとされるとともに、前
部側薄肉部の前端部は、歩行時の屈折点若しくはその屈
折点よりやや前部側に位置するとともに、靴底の内側面
側から外側面側に向けてゆるやかに後部側へ傾斜させら
れていることを特徴とする。
作用 この考案の中底を靴内に装着すると、その中間部分が肉
厚となっているため重力支持帯部分の靴の前傾が修正さ
れて常に水平となるよう矯正されるので、その重力支持
帯と重心線Pとがなす角度αが常に90°となり、安定
した立位を確保することが可能となる。
実施例 次に、この考案の実施例について説明すると、第1図〜
第4図において、この実施例では、その長さを靴底面(2
1)の全長の約3分の2程度までの長さとし、その平面形
状を同じく靴底面(21)に適合する形状とするとともに、
第3図で示すように、前後方向の中間部の厚さNを最
大とし、この厚さNの肉厚部(22)から、夫々前後方向
に向けて徐々に薄くなる断面楔状の薄肉部(23)(24)を形
成したものである。通常、前端部側の薄肉部(23)の長さ
は、後端部側の薄肉部(24)の長さlよりも小さく
なっている。第1図で示すように、このような中底(25)
を、靴底面(21)上へ装着した状態では、ヒール(26)によ
り後端部から前方に向かって緩やかに傾斜している靴底
面(21)に対し、中底(25)の後端部側の薄肉部(24)によ
り、後端部から前方に向けて長さlの範囲で前傾状態
が修正される。この実施例において、中底(25)は、弾力
性を備えたスポンジ状の合成樹脂材料によって成形され
ており、履いた際の全体重がかかった場合の圧縮量を考
慮して、完全な水平面に対して、重心線P部分が2mm程
度高くなるように予め設定してある。すなわち、全体重
がかかった状態では、中底(25)が圧縮される結果、重力
支持帯(11)に対応する中底上面が略水平に保たれ、この
水平部(27)が重心線Pと90°の角度を形成する。
第3図において、中底(25)の全体形状や各部寸法は、靴
のサイズや形状或いはヒールの高さ等によって異なる
が、大人用の靴に装着する場合を想定すると、全長で約
14cm〜20cm、l≒1.5cm〜3cm、l≒3cm〜
6cm、肉厚部の厚さN≒5mm〜15mm程度である。標
準的なものを数種類揃えておけば、素材の弾力性によっ
てある程度吸収できるし、合成樹脂のような切削加工の
容易なものを用いることによって装着時に靴に合わせて
二次加工することも可能である。靴底内への装着は接着
剤によって接着すればよく、その際離型紙を貼付けるよ
うにしておけば、その離型紙を剥がすだけで即座に装着
できるという利点がある。
次に、中底(25)の前端は、第1図で示すように、靴底面
(21)の後端部から全長の約3分の2の点aまでとしてあ
る。すなわち、靴底板(28)は、前部側の水平部と後部側
の傾斜状部との間にくびれ点bが形成され、この部分と
足の裏面との間に隙間を生じていることから、このb点
で屈曲し易くなっている。他方、歩行時には、第14図で
示す中足骨(6)と、基節骨(7)との関節部cで屈折
するが、中底(25)の先端をこの関節部cより更に前方へ
1cm程度延ばしたものである。考案者の研究によれば、
そのようにa点まで延ばすことによって足の歩行転換に
非常に都合のよいことが判明している。但し、a点がc
点に一致した場合であっても一応は満足したものが得ら
れる。このようにa点或いはc点まで延長すると、足の
裏と靴底面との隙間が埋められ(土踏まずを除く)、こ
のことが歩行を容易にする要因となるものである。
また、この薄肉部(23)の前端は、前記関節部Cに沿うか
又は平行となるよう靴底内側面から外側面側に向けてゆ
るやかに後部側へ後退するような傾斜状とされている。
上記において、重心線Pと直角をなす中底水平面(27)
は、前記の重力支持帯(11)に一致させることが望ましい
が、その前端が少なくとも重心線Pより前部側にあれ
ば、立位の安定を保つためには略満足することができ
る。また、足の裏には、通常、靴底面(28)に接触しない
土踏まず(1)が形成されおり、それゆえ、中底(25)の
形状を、その土踏まず部分を切り落とした形状のものと
してもよい。その際、中底(25)の上面へ表面材を貼り付
け、その表面材のみ後端まで延長させることもできる。
上記第3図の実施例では、厚肉部(22)を前後方向の所要
長さに渡って略均一な厚さのフラット状としているが、
第5図のように、その中間部分を最も厚肉としてその部
分から前後に向けて徐々に薄くなる膨出状としてもよ
い。
また、第6図で示すように、中底(25)の後端部分を、靴
底面(21)の後端まで延長して設ける必要はなく、前記の
ように水平を保持できるものであれば、その後端が靴底
面(21)の後端部より前部側で切れるようにしてもよい。
第7図は、この発明の更に他の実施例であって、前部側
の薄肉部(23)の先端に連続して、略均一厚さの薄片部(2
9)を形成して、中底(25)の先端を靴底面(21)の前端部ま
で延長させ、靴底面(21)の全体形状と略一致した形状に
形成したものを示している。
第8図及び第9図は、第7図のものにおいて、中底(25)
の裏面に、左右方向の中央部が最も厚く外方に向かって
徐々に薄くなるようなラウンドを形成したものを示して
いる。その理由は次のとおりである。すなわち、通常、
多種製造される靴の中には、その底面を左右の中央部が
低くなったラウンド状に形成しているものがある。他
方、第10図で示すように、足には、5本の中足骨(6)
(6)…によって、左右両側に向かって低くなるような
アーチが形成されている。この場合、足の裏面は略水平
となって中足骨のアーチを維持したまま支えているが、
第11図の如く靴底面(21)にラウンドが形成されている
と、中足骨のアーチが崩れて陥没することになる。そこ
で、第10図及び第11図の実施例では、このようなラウン
ドを有する靴底面に対して、常に、足の接触面を水平に
保つようにしたものである。
考案の効果 以上のように、この考案の中底によれば、靴底面へ装着
することによって、重心線Pに対して足の裏面が接触す
る部分を足に装着した時の体重による荷重がかかった場
合に水平になるようにして90°の角度を保つことがで
きるため、立位の安定性を保つことができ、疲労を大幅
に軽減するとともに、立位の不安定によって生ずる各種
の障害を予防できるという効果が得られたものであっ
て、その効果は極めて大きいものである。
更にこの考案では、前部側の薄肉部の前端が、歩行時の
屈折点若しくはその屈折点よりやや前部側に位置するよ
うに配置されるとともに、同じくこの前端部が、靴底の
内側面から外側面側に向けてゆるやかに後部側へ後退す
るような傾斜状に傾斜されていることから、特に足の親
指で蹴るような動作が容易に行われ、極めて軽快に歩行
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の中底を装着した状態を示す靴の縦
断面図、第2図は、中底の斜視図、第3図は、同じく中
底の縦断面図、第4図は、中底の平面図、第5図は、こ
の考案の他の実施例を示す中底の縦断面図、第6図は、
この考案の別の実施例を示す中底装着状態の靴の縦断面
図、第7図は、更にこの考案の他の実施例を示す中底の
斜視図、第8図及び第9図は、この考案の別の実施例を
示す中底の横断面図であって、第8図は、第7図のA−
A線で切断したもの、第9図は、同じくB−B線で切断
したものを示し、第10図は、正常な中足骨アーチの状態
を示す概略説明図、第11図は、陥没した中足骨アーチの
形状を示す概略説明図、第12図は、立位における重心線
の位置を示す説明図、第13図は足の裏面図、第14図は、
素足で立った状態の足の概略説明図、第15図は、ヒール
の付いた靴で立った状態の足の概略説明図である。 (22)……厚肉部、(23)(24)……薄肉部、(25)……中底。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】靴底内へ装着した状態における前後方向の
    中間部を厚肉とし、この厚肉部の前後に、前方又は後方
    へ向かうに従って薄肉となるような薄肉部を形成し、か
    つ、その後部側の薄肉部は、靴底への装着状態において
    その上面への荷重によってほぼ水平面となる厚みとされ
    るとともに、前端部は、歩行時の屈折点若しくはその屈
    折点よりやや前部側に位置するとともに、靴底の内側面
    側から外側面側に向けてゆるやかに後部側へ傾斜させら
    れていることを特徴とする靴の中底。
  2. 【請求項2】全体をスポンジ等の弾性材料によって形成
    した実用新案登録請求の範囲第1項記載の靴の中底。
  3. 【請求項3】左右の中央から外方に向けて薄肉となるよ
    うなラウンドを形成した特許請求の範囲第1項または第
    2項記載の靴の中底。
  4. 【請求項4】前部側の薄肉部の先端より連続した薄片部
    を、靴底の略先端まで形成した実用新案登録請求の範囲
    第1項乃至第3項の何れかに記載の靴の中底。
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