JPH0617657A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関

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JPH0617657A
JPH0617657A JP4175763A JP17576392A JPH0617657A JP H0617657 A JPH0617657 A JP H0617657A JP 4175763 A JP4175763 A JP 4175763A JP 17576392 A JP17576392 A JP 17576392A JP H0617657 A JPH0617657 A JP H0617657A
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JP
Japan
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intake
intake valve
valve
combustion chamber
fuel
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Application number
JP4175763A
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English (en)
Inventor
Kenichi Soma
憲一 相馬
Tsugita Yukitake
次太 雪竹
Minoru Osuga
大須賀  稔
Toshiji Nogi
利治 野木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0617657A publication Critical patent/JPH0617657A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L3/00Lift-valve, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces; Parts or accessories thereof
    • F01L3/06Valve members or valve-seats with means for guiding or deflecting the medium controlled thereby, e.g. producing a rotary motion of the drawn-in cylinder charge

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、希薄燃焼に適し、低燃費で、かつ低
公害の内燃機関を提供することを目的とする。 【構成】内燃機関に偏流を起こさせる吸気弁11,21
を用いることにより燃料と空気を供給する方向を制御す
る。さらに吸気弁11,21の開くタイミングを制御す
ることでリーンバーン燃焼を実現する。すなわち、空気
は吸気初期に燃焼室内壁に沿って供給し、燃料と空気の
混合気は吸気終盤に燃焼室中心に供給する。 【効果】本発明によれば、燃費が良く、未燃の炭化水素
も発生しない内燃機関を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に1本の吸気管の後
流先端が2本に枝分かれし、燃焼室にガソリン燃料を燃
料噴射弁で供給する2吸気管2吸気弁型の内燃機関であ
って、特に希薄燃焼に適し、低燃費で、かつ低公害の内
燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている2吸気管2吸気弁型
の内燃機関における燃料の噴射供給方法は、以下のよう
なものがある。一番目は、吸気管が2つに分かれる隔壁
中心に噴射し、そこで1つの燃料噴射流を2吸気弁の方
向に2つに分けて燃焼室に供給する方法である。二番目
は、燃料噴射流が始めから2つに分かれている燃料噴射
弁を用いて2吸気弁中心に直接噴射し、燃焼室に供給す
る方法である。また、燃料噴射のタイミングについて
は、燃料噴射が終了した後吸気弁を開く、いわゆる吸気
前噴射が主に行われている。これらのことは、自動車メ
ーカ各社のカタログ等から容易に分かる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のような内燃
機関においては、吸気弁が開いた時に吸気弁周辺に存在
する燃料微粒子が負圧の燃焼室内に吸引され、その際に
粒子の持つ慣性で燃料粒子が燃焼室内側に付着したり、
あるいは燃焼室下方に燃料が集中しやすい。
【0004】燃料が燃焼室内側に付着すると、空気との
混合が不十分で不完全な燃焼を生じ未燃の炭化水素が発
生し、さらに燃費も悪くなる。
【0005】また、燃焼室下方に燃料が集中すると、燃
焼室上部の点火プラグ周辺の燃料濃度が薄くなり着火し
にくくなる。点火プラグ周辺の燃料濃度を着火し易い濃
度にしようとすると、燃焼室下方は燃料がさらに多くな
る。そのため、燃費も悪く、不完全燃焼も発生しやすく
なる。
【0006】そこで、今後さらに厳しくなる排ガス規制
や燃費規制に対応するため、燃費も高く、未燃の炭化水
素も発生しない内燃機関の燃焼技術が必要とされてい
る。
【0007】本発明は、低公害且つ燃費の良い内燃機関
およびこれに用いる弁を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、その一態様として
は、燃焼室を形成するシリンダと、上記シリンダ内に配
置され上記燃焼室の一部を形成するピストンと、上記燃
焼室に空気および/または燃料を供給する吸気孔と、上
記吸気孔を開閉するものであって、上記吸気孔を少なく
とも一つの方向に偏って開く吸気弁と、を有することを
特徴とする内燃機関が提供される。
【0009】上記吸気弁は、上記吸気管と嵌合しかつ該
吸気管を通じて供給される空気及び/または燃料の流れ
方向の長さがその周囲の位置により異なる側壁面を有す
ることが好ましい。
【0010】燃焼室を形成するシリンダ部と、上記シリ
ンダ内に配置され上記燃焼室の一部を形成するピストン
と、上記燃焼室に空気のみを供給する第1の吸気孔と、
該第1の吸気孔を開閉する第1の吸気弁と、上記燃焼室
に空気および燃料を供給する第2の吸気孔と、該第2の
吸気孔を開閉するものであって、上記第1の吸気弁より
も遅れて上記第2の吸気孔を開く第2の吸気弁と、上記
第2の吸気孔が開いている時に燃料を噴射する燃料噴射
手段と、を有することが好ましい。
【0011】上記第1の吸気弁および第2の吸気弁は、
該吸気弁回りの位置により開閉のタイミングが異なるこ
とが好ましい。
【0012】上記第1の吸気弁は上記第1の吸気孔に対
して、また、上記第2の吸気弁は上記第2の吸気孔に対
して、偏って開くものであることが好ましい。
【0013】上記第1の吸気弁および/または上記第2
の吸気弁は、請求項2記載の弁であることが好ましい。
【0014】上記第1の吸気弁の偏って開く方向は上記
燃焼室の側面内壁に沿って旋回流が形成される方向であ
り、上記第2の吸気弁の偏って開く方向は上記燃焼室の
中心方向であることが好ましい。
【0015】上記第2の吸気孔の内径は、上記第1の吸
気孔の内径よりも大きいものであってもよい。
【0016】上記第1の吸気弁および上記第2の吸気弁
の偏って開く方向は上記燃焼室の中心方向であることが
好ましい。
【0017】本発明の他の態様としては、流路を開閉す
るカサ部と、該カサ部の後面と結合された軸部とを有す
る弁において、上記カサ部は略柱状であって、上記後面
は該略柱の軸と垂直でないことを特徴とする弁が提供さ
れる。
【0018】
【作用】吸気孔1方のみに燃料噴射弁が設置され、燃料
噴射弁が設置されない第1の吸気弁が初めに開き、次い
で第2の吸気弁が開く。この場合、該第1の吸気弁の開
く方向は燃焼室内壁に沿って旋回流が形成される方向で
あり、第2の吸気弁の開く方向は燃焼室中心方向とす
る。なお、第1の吸気弁、第2の吸気弁は、偏って開く
ものであるため、燃料が内壁に付着しにくいような上記
旋回流を効率的に形成することができる。
【0019】そして、第2の吸気弁が開いている時に、
燃料噴射弁により燃料を噴射する。これにより燃焼室内
の負圧が緩和した段階で燃料が吸気と同期して燃焼室に
吸引されるように作用するので、燃料粒子が燃焼室下方
や内壁までは至りにくい。
【0020】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例を述べ
る。
【0021】本実施例に係る内燃機関の基本構造は、図
1、図2に示すとおり、2吸気管2吸気弁型である。
【0022】吸気管1は、この図には示さない空気取り
入れ口から取り入れられた空気を、シリンダ40に導く
ためのものである。該吸気管1は、途中で吸気管10と
吸気管20との二つに分岐しており、これらのおのおの
がシリンダ40と接続している。
【0023】吸気管10と吸気管20とに分岐する直前
の位置には、吸気管10の側に向けて燃料を噴射するよ
うに燃料噴射弁30が設置されている。従って、該燃料
噴射弁30が噴射した燃料は、該吸気管10のみを通じ
て燃焼室に供給される構成となっている。一方、吸気管
20には、空気のみが流通する。
【0024】本実施例においては、吸気管10の内径は
大きく、一方、吸気管20の内径は小さくしている。吸
気管10の内径を大きくしたのは、噴射燃料が慣性力を
あまり持たずに短時間に燃焼室に吸引されるようにする
ためである。一方、吸気管20の内径を小さくしたの
は、空気流れに慣性を持たせ燃焼室内においてより効率
的に旋回流を形成するためである。従って、これらの効
果をおのおの達成できる大きさであれば、各吸気管1
0,20の内径の大きさは任意である。なお、これらの
効果は、後で説明する吸気弁の構造とその使い方等によ
っても変わるものであるため、場合によっては、吸気管
10と吸気管20とが同じ太さとすること、あるいは、
吸気管10を吸気管20よりも太くすることもありう
る。
【0025】燃料噴射弁30は、図2に示すとおり、吸
気弁11の軸中心をねらい燃料31を噴射するようにな
っている。軸中心をねらうことで、吸気管10内壁に燃
料が付着せず、微粒子のままの燃料、あるいは吸気弁1
で一部気化した燃料(注:吸気弁11に付着した燃料
は、該吸気弁11の有する熱により容易に気化する。)
が燃焼室に吸引され、従って良好な燃焼が期待できる。
なお、燃料噴射弁30の設置位置は、これに限定される
ものではなく、噴射された燃料が吸気管10の側にのみ
流れるような位置であれば、いずれの位置であっても構
わない。例えば、燃料噴射弁30を吸気管10内に設け
ても構わない。また、該条件を満たすものであれば、吸
気管1自身はと中で分岐している必要はない(この場
合、一つの吸気管に対し、吸気孔を二つ設けることにな
る。)。
【0026】吸気弁11,21の構造を図3を用いて説
明する。図3(a)は外観図、図3(b)は側面図、図
3(c)は正面図である。
【0027】本実施例の吸気弁11,21は、吸気弁軸
50に対して、垂直な面51と、該面51の外周に沿っ
て存在する側壁面53を有している。
【0028】面51は、該吸気弁11,21を内燃機関
に組み込んだ状態において、シリンダ40内の燃焼室の
一部を構成する面である。本実施例においては、面51
の外周はほぼ円形であるがこれに限ったものではない。
例えば、楕円形とすればより吸気効率を高めることがで
きる。
【0029】側壁面53は、該吸気弁を取り付ける吸気
孔の内壁面と嵌合する曲面を形成している。本実施例の
側壁面53は、面51の外周に沿って、且つ、面51に
ほぼ垂直に設けられている。但し、側壁面53は必ずし
も面51の外周に沿ったものである必要はなく。また面
51に垂直である必要もない。該側壁面53の上端54
の面51からの高さは、位置により異なっている。本実
施例では、該上端54は、図3(b)における最左側位
置において最も高くなっている。そして該位置が右側に
移るにつれて、該上端54は直線的にその高さが低くな
り、最右側位置においては、高さはほぼ0となってい
る。すなわち、底面を面51上に有する円柱を、該円柱
の軸に垂直でなく、かつ、底面の外周部付近を通過する
平面で切断したような形状となっている。このような形
状としたは、吸気弁11,21を介して吸入される気体
(空気、燃料)を、燃焼室内においてある一定の方向に
のみ吹き出させるためである。なお、この詳細について
は後ほど図5を用いて説明する。
【0030】該側壁面53の上端54の面51からの高
さの変化の様子は、図3に示したものに限ったものでは
ない。例えば、図3(b)において、再右側位置と再左
側位置の間において、直線的にその高さが変化するので
はなく、曲線的に変化するものであっても良い。さらに
は、高い部分、低い部分が複数あるようなより複雑な形
状としても良い。なお、当然ながら本実施例において
も、吸気弁11と吸気弁21とでは、弁の大きさ、通過
させるガスの性状等が異なるためそれぞれ最適な形状と
している。
【0031】また、本実施例においては、該吸気弁1
1,21を通過する空気等の流れを乱さないようにする
ため、吸気弁軸50と、上端54との間の面52は滑ら
かな曲面をもって構成している。さらに本実施例におい
て該面52の形状を、個々の吸気弁の用途に応じた最適
な形状とすることにより、空気等の流れる方向、角度等
をより積極的に制御している。但し、これに限定される
ものではなく、例えば、図4に示すように、側壁面53
を吸気弁軸50を取り巻く単なる”壁”として、面52
をなくしたものであっても良い。
【0032】吸気弁11と吸気弁21の直径が異なって
いるのは、吸気管10,20にそれぞれに対応させたも
のである。但し、吸気弁11と吸気弁21との直径は、
吸気管10,20に対応させる必要はなく、上述した効
果を損なわない範囲であれば、吸気管10,20の内径
とは関係なく決定しても良い。例えば、両吸気弁11,
21は同径でも構わない。吸気弁11の内径を吸気管1
0よりも大きくすることにより、また、吸気弁21の内
径を吸気管20よりも小さくすることにより、上述した
効果を高めることも可能である。
【0033】なお、排気管80、シリンダ40、ピスト
ン70、については、従来から一般に使用されたものと
同様であるため、特にここでは説明しない。また、この
図には示していない、吸気弁11,21の駆動するカム
機構、燃料噴射弁30の制御装置等についても同様であ
る。
【0034】吸気弁11,21による、吸気ガスの流れ
制御の原理を図5を用いて説明する。
【0035】図5(a)は燃焼室上部60に設置された
吸気弁が閉じている状態である。この状態においては、
吸気孔65は面51および側壁面53により完全に塞が
れており、空気等が燃焼室64内に流れ込むことはな
い。なお、吸気孔65は、開口部付近において上記側壁
面53とちょうど嵌合する大きさ、形状になっている。
そのため、該側壁面53と嵌合している部分において
は、空気等が通過できない。また、吸気孔65の断面形
状は、必要に応じて略三角形、楕円等様々な形状として
も良い。この場合には、当然、側壁面53の形成する曲
面も該断面形状に応じて決定される。
【0036】図5(b)は吸気弁が開き始めた状態を示
す。この時には、側壁面53の低い側(図中符号61で
示す)では、面51と吸気孔65の側面との間にすきま
が生じ、気体あるいは燃料粒子を含む気体の流れが生じ
る(図中の黒矢印)。すなわち、該部分については、弁
が開いたことになる。これに対し、側壁面53の高い側
(図中、符号62で示す)は、該側壁面53と吸気孔6
2の側面との間には、まだ、すきまができないため流れ
は生じない。この時には燃焼室内の負圧がまだ大きいの
で、流速は速い。開度が大きくなるに従い、燃焼室内の
負圧も小さくなり、次第に吸引される流速も小さくな
る。なお、これ以降、該吸気弁の形状に起因して形成さ
れる、気体のある方向への流れを単に”偏流”と呼ぶ場
合がある。例えば、図5(b)の黒矢印等が該”偏流”
に該当する。
【0037】また、上述したとおり面52の傾斜の角度
を変えることにより、偏流の角度を変えることができ
る。傾斜を小さくすれば、該偏流を方向Xに向けること
ができる。また、該傾斜を大きくして行けば、方向Y、
方向Zとすることできる。
【0038】さらには、面52の傾斜の”向き”や形状
等を変えてやれば、該偏流の向きを変えることもでき
る。例えば、面52の傾斜を、吸気気弁の円周方向とす
れば、偏流の吹き出す方向を吸気弁11の接線方向に近
付けることもできる(図6参照実線矢印)。
【0039】図5(c)は弁が全開の時の様子を示す。
この時は、前述したように燃焼室内の負圧は小さいの
で、図5(b)の時よりもさらに小さな流速で吸引され
る(図中の白矢印)。しかも、側壁面53の高い側(符
号62)でもすきまが生じるため、ここからも若干の流
れが生じる。しかしながらほとんどの流れは符号61で
示す側を流れる。なお、吸気弁21については、全開の
状態でも、該符号62で示す側にすきまが生じないよう
な構成としても構わない。しかし、吸気弁11について
は、このような構成とすることは好ましくない。これ
は、吸気管11からは燃料が供給されるため、該符号6
2で示す部分に燃料が付着し濡れたままの状態となるお
それがあるからである。
【0040】このように、本実施例の吸気弁11,21
を使用すれば燃焼室64に供給する空気あるいは燃料を
含む空気の流れの方向制御することができる。
【0041】次に、吸気弁11,21により燃焼室64
内に作り出す空気等の流れを、詳細に説明する。
【0042】燃焼室64に空気のみを供給する吸気管2
0に設置される吸気弁21では、前述した偏って開く方
向を、燃焼室64の内壁に沿って、図7の実線白矢印の
ような旋回流が生じる方向にする。例えば、該偏って開
く方向を燃焼室内壁の接線方向とする。一方、燃料と空
気とを供給する吸気管10に設置される吸気弁11で
は、前述した偏って開く方向を燃焼室64の上部中心に
向ける。これにより図7の破線矢印に示す流れを作る。
【0043】しかしながら、偏流弁とその偏流する方向
のみを決めるだけでは、前述の期待される流れは実際に
は形成されにくい。そのため、本実施例においては、吸
気弁11と、吸気弁21との開閉のタイミングを、図8
のようなものとすることにより、効果的に前述の流れを
形成する。
【0044】まず吸気弁21を開ける。開けるとほぼ同
時に燃焼室64内の負圧は小さくなり始める。この段階
では、空気のみが燃焼室64に供給され図7の実線白矢
印のような旋回流が生じる。ある時間経た後、吸気弁1
1を開く。この段階では燃焼室内の負圧がさらに促進さ
れて小さくなる。そして、吸気弁11が開いている最中
に燃料噴射30弁を開き燃料を噴射する。
【0045】このように吸気弁11を吸気弁21よりも
遅れて開くことにより、燃料および空気の流れ(注:図
7の破線矢印に該当)が、空気のみの旋回流(注:図7
の実線白矢印に該当)の形成をじゃますることはない。
つまり、二つの流れを、それぞれほぼ独立して効果的に
形成できる。しかも、燃焼室64内の負圧が小さくなっ
てから吸気弁11を開き、燃料を噴射するので、燃料は
大きな慣性を持つことなく燃焼室64に入る。従って、
供給された燃料が燃焼室64の下側に偏在することとな
る可能性は小さい。そして、噴射された燃料の多くは、
燃焼室64の上部、すなわち点火プラグ近辺に存在する
こととなるため、失火が生じにくい。また、燃料の噴射
を吸気弁11が開いている間に行なっているため、内燃
機関の回転数を変更する場合等のレスポンスが良い。
【0046】なお、本実施例においては、燃料噴射弁3
0による燃料の噴射を吸気弁11が開くのと同時あるい
は開いた後に行なっているが、吸気弁11が開く前に噴
射しても良い。この場合には、空気と燃料がより混合し
やすくなる。しかも、この場合にも吸気弁11は吸気弁
21より遅れて開くため、該混合気が燃焼室の下側に偏
在してしまうこともない。
【0047】このようにして最終的には図9に示すよう
な流れを燃焼室64内に生じさせる。すなわち、燃焼室
64の内壁に沿った空気の旋回流70が吸気初期の段階
から生じる。そして、吸気が進行して燃焼室内の負圧が
小さくなった終盤に、燃料(粒子)と空気の混合気を吸
気管10から供給するので、該燃料と空気の混合気71
は燃焼室上部に偏在する。
【0048】また、他の実施例を説明する。
【0049】本実施例は燃焼室内に吸入された混合気が
燃焼室内壁に付着することを防ぐことを主目的としてな
されたものである。
【0050】吸気管15,25の両方から燃料と空気の
混合気を供給する場合には、吸気弁16および吸気弁2
6の偏って開く方向を共に燃焼室64の内側に向ける。
このようにすると混合気は、燃焼室64’の中心付近6
6に向かって流れるため(図中白抜き矢印で示す)、燃
焼室64の内壁に燃料が付着することを防ぐことができ
る。従って、燃焼効率も高めることができる。
【0051】以上説明した実施例によれば、燃焼室内壁
に燃料が付着することが防止できる。さらに燃焼室上部
に着火しやすい混合気を偏在されることができるので、
燃焼室全体では稀薄燃料の状態が作れ燃費の向上も図る
ことができ、いわゆる希薄燃焼が実現できる。
【0052】なお、上記実施例において説明した吸気弁
においては、一つの吸気弁が発生させる偏流の向きは一
つの方向のみであるが、上述したとおり、側壁面53の
上端54を複数個所において低くあるいは高くすること
により、複数方向への偏流を起こすことも可能である。
また、この場合、偏流の発生するタイミングも該上端5
4の高さを変えることにより、個々の偏流ごとにずらす
こともできる。従って、吸気管および吸気弁が一つで
も、上記実施例と同様の流れを作ること、同様の効果を
得ることも可能である。
【0053】また、上記実施例においては、吸気弁の形
状を図3に示すようなものとすることにより上記偏流を
発生させているが、該吸気弁を取り付ける吸気管の開口
端部の形状に基づいて、偏流を発生させることも可能で
ある。
【0054】上記実施例において示した吸気弁は、当然
ながら内燃機関以外のみならず弁を必要とするあらゆる
機器に適用可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明による内燃機関への燃料供給方法
によれば、燃費も高く、未燃の炭化水素も発生しない内
燃機関を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるに係る2吸気管2吸気
弁型の内燃機関の要部透視図である。
【図2】本実施例の内燃機関の上面透視図である。
【図3】弁構造を示す説明図である。
【図4】弁の他の例を示す説明図である。
【図5】弁開度と燃焼室への空気等の流入の様子を示す
説明図である。
【図6】弁と、発生する空気の流れの向きとの関係を示
す説明図である。
【図7】弁の開く方向と燃焼室内の流れの方向を示す説
明図である。
【図8】吸気弁、燃料噴射弁の開く時間割と、燃焼室内
負圧の時間変化とを示す説明図である。
【図9】燃焼室内の空気流れと燃料と空気の混合気の偏
在の様子を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施例における弁の開く方向と
燃焼室内の流れの方向を示す説明図である。
【符号の説明】
10…吸気管、 20…吸気管、 11…吸気弁、 2
1…吸気弁、 30…燃料噴射弁、 40…シリンダ、
50…吸気弁軸、 53:側壁面、 54:上端、
60…燃焼室上部、 65…吸気孔、 64…燃焼室、
70…空気流れ、 71…燃料と空気の混合気
フロントページの続き (72)発明者 野木 利治 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室を形成するシリンダと、 上記シリンダ内に配置され上記燃焼室の一部を形成する
    ピストンと、 上記燃焼室に空気および/または燃料を供給する吸気孔
    と、 上記吸気孔を開閉するものであって、上記吸気孔を少な
    くとも一つの方向に偏って開く吸気弁と、 を有することを特徴とする内燃機関。
  2. 【請求項2】上記吸気弁は、上記吸気管と嵌合しかつ該
    吸気管を通じて供給される空気及び/または燃料の流れ
    方向の長さがその周囲の位置により異なる側壁面を有す
    ること、 を特徴とする請求項1記載の内燃機関。
  3. 【請求項3】燃焼室を形成するシリンダ部と、 上記シリンダ内に配置され上記燃焼室の一部を形成する
    ピストンと、 上記燃焼室に空気のみを供給する第1の吸気孔と、 該第1の吸気孔を開閉する第1の吸気弁と、 上記燃焼室に空気および燃料を供給する第2の吸気孔
    と、 該第2の吸気孔を開閉するものであって、上記第1の吸
    気弁よりも遅れて上記第2の吸気孔を開く第2の吸気弁
    と、 上記第2の吸気孔が開いている時に燃料を噴射する燃料
    噴射手段と、 を有することを特徴とする内燃機関。
  4. 【請求項4】上記第1の吸気弁および第2の吸気弁は、
    該吸気弁回りの位置により開閉のタイミングが異なるこ
    とを、 特徴とする請求項3記載の内燃機関。
  5. 【請求項5】上記第1の吸気弁は上記第1の吸気孔に対
    して、また、上記第2の吸気弁は上記第2の吸気孔に対
    して、偏って開くものであることを、 特徴とする請求項3記載の内燃機関。
  6. 【請求項6】上記第1の吸気弁および/または上記第2
    の吸気弁は、請求項2記載の弁であること、 を特徴とする請求項3記載の内燃機関。
  7. 【請求項7】上記第1の吸気弁の偏って開く方向は上記
    燃焼室の側面内壁に沿って旋回流が形成される方向であ
    り、 上記第2の吸気弁の偏って開く方向は上記燃焼室の中心
    方向であること、 を特徴とする請求項5記載の内燃機関。
  8. 【請求項8】上記第2の吸気孔の内径は、上記第1の吸
    気孔の内径よりも大きいことを特徴とする請求項2記載
    の内燃機関。
  9. 【請求項9】上記第1の吸気弁および上記第2の吸気弁
    の偏って開く方向は上記燃焼室の中心方向であること、 を特徴とする請求項5記載の内燃機関。
  10. 【請求項10】流路を開閉するカサ部と、該カサ部の後
    面と結合された軸部とを有する弁において、 上記カサ部は略柱状であって、上記後面は該略柱の軸と
    垂直でないこと、 を特徴とする弁。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6196204B1 (en) * 1995-03-09 2001-03-06 Robert Bosch Gmbh Method and device for forming a turbulent fuel-air mixture in the combustion chamber of each cylinder of an internal combustion engine controlled with valve timing

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6196204B1 (en) * 1995-03-09 2001-03-06 Robert Bosch Gmbh Method and device for forming a turbulent fuel-air mixture in the combustion chamber of each cylinder of an internal combustion engine controlled with valve timing

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