JPH06174B2 - 混合ガスからの酸素分離法及びこれに用いる電気化学セル - Google Patents

混合ガスからの酸素分離法及びこれに用いる電気化学セル

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JPH06174B2
JPH06174B2 JP59199692A JP19969284A JPH06174B2 JP H06174 B2 JPH06174 B2 JP H06174B2 JP 59199692 A JP59199692 A JP 59199692A JP 19969284 A JP19969284 A JP 19969284A JP H06174 B2 JPH06174 B2 JP H06174B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酸素をその超酸化物イオン(O )に還元
し、この超酸化物イオンを還元性環境から酸化性環境へ
輸送し、超酸化物イオンを酸化して酸素とすることによ
り、混合ガスから酸素を分離する方法及び装置に関す
る。本発明は特に電気化学セルにおいて空気から酸素を
分離する方法に関し、この方法では陰極において酸素を
還元して超酸化物イオンとし、超酸化物イオンをセル内
を電解質を横切つて輸送し、陽極において超酸化物イオ
ンを酸化して酸素とする。
[発明の背景] 酸素ガスには多くの用途がある。例えば、医療分野にお
ける患者の手当て、種々の工業的処理、酸欠環境におけ
る吸入などに利用できる。酸素ガスの用途が多岐に亘る
から、酸素ガスの需要だけでなく、経済的に、効率的
に、しかも安全に酸素を生産できる方法に対する需要も
切実である。このような方法は比較的大型の装置でも、
比較的小型の装置、例えばポータブルな装置でも実施で
きることが好ましい。
酸素ガスを製造するためにすでに採用されている方法の
1つは水の電気分解である。しかしこの電解分解にはい
くつかの問題点があるため、魅力ある方法とはいえな
い。例えば、電気分解には多量の電気エネルギーを消費
しなければならず、製造される酸素ガスが少量の水素を
含有する可能性があり、従って、酸素を使用する前にこ
の水素を除去しなければならない。さらに、電解中に酸
素と共に水素が付随して生産されることは安全上極めて
有害である。
水の電気分解のほかに、空気のような混合ガスから酸素
を分離することによって純粋な酸素を製造する方法も公
知である。
最も広く利用されている酸素分離方法は空気を冷却液化
してから蒸溜する方法である。しかし、この冷却方法に
はいくつかの欠点がある。即ち、エネルギー消費が大き
いにもかかわらず全効率は約35〜40%以下であり、
経済性を達成するためには容量が約100トン/日以上
の装置で操業しなければならない。経済性と両立させる
には冷却装置を大型化しなければならないから、この原
理に基づく小型またはポータブル装置は得られない。従
って、冷却法を採用する場合、大きい中央生産施設から
末端ユーザに酸素を供給しなければならない。この場
合、製品としての酸素を断熱設備を施した高価な車輌で
液状のまま運搬するのが普通である。また、液体酸素の
運搬及び貯蔵は危険を伴ない、特殊な配慮が必要である
から、冷却法のコストはさらに増大する。
上記の冷却法のほかに、酸素の2電子還元または4電子
還元に基づく公知の電子化学的方法で空気から酸素を分
離することも可能である。例えば、チャンの米国特許第
3,888,749号、シリエ・デュシャテル等の米国特許第4,0
61,554号及びツュン等の米国特許第4,300,987号は2電
子移動によって空気から酸素を分離する電気化学的方法
を開示している。トンターの米国特許第3,4107,83号は
2または4電子移動によって空気から酸素を分離する電
気化学的方法を開示している。
混合ガスから所要量の酸素を分離するため電解液槽内の
電解室に通さねばならない電流は各酸素分子を還元する
電子数(n)に正比例するから、4電子移動法ならば2
電子移動法に必要な電流の2倍の電流が必要である。完
全に可逆的な(理想的な)電気化学セルの場合、電圧は
熱力学式 △G=−nFE …(1) によつて与えられる。ただし、△Gは自由エネルギーの
変化、nはセルを通過する物質1モルにつき移動する電
子の数、Fはファラデー(1F=96,490クーロン)、E
は可逆的な平衡セル電圧である。空気からの酸素分離に
は△Gが一定であり、分離法とは無関係である。理想的
な場合には△Gが一定であるから、電圧が変化してnを
補償することで、エネルギー効率はn値に関係なく100
%となる。例えば、nがそれぞれ4,2であり、△G=
9.6キロジュール/モル(kj/mole)で動作する2つの
理想的なセルA及びBを考察する。セルA及びB中の物
質の1ミリモル/秒(mmol/s)を電解するのに必要な
総電力量を表1に示す。
理想セルに関する上掲の表から明らかなように、1mmol
/sの物質を電気分解するのにセルAでは384アンペア
を、セルBでは192アンペアをそれぞれ通過させねばな
らないが、総必要電力はどちらのセルについても同じで
ある。
しかし、実際の状況はセルの抵抗や不可逆性が避け難
く、これが100%効率を不可能にするから、理想的な場
合とやや異なる。従って、詳しくは後述するように、実
際の(非理想的な)電気化学セルにおいて空気から酸素
を分離する場合、n値が比較的低いセルの方が効率的で
ある。
例えば、非理想的なセルの場合、総電力は下記式(2)に
よって与えられる。
P=E(ファラデー項)×I+IR(オーム項)…
(2) 4電子法(n=4)は所与の時間で所与の生成物量を得
るのに2電子法(n=2)2倍の電流を通さねばならな
いから、4電子法の場合、オーム項は2電子法の場合の
4倍となる。
従って、式(2)の上記例に適用し、実際のセルの抵抗を
0.001オームと仮定すると、セルAにおいて1mmol/s
の生成物を得るのに必要な電力は157j/mmolであるのに
対して、セルBでは僅かに、46.5j/mmolでよい。
以上の説明では抵抗の同じ2つのセルにおいて同じ時間
で同じ量の生成物を生成させると想定した。実際には電
極面積を広げることによりセル抵抗を低下させることが
できる。例えば、セルAの電極面積をセルBの4倍に
し、その結果、セルAの抵抗が1/4になつたとすれば、
両セル(セルA及びB)の必要エネルギー量は等しくな
る。従って、エネルギー需要が同じなら、セル・サイズ
の点でn値の低いセルの方が有利である。電気化学セル
のコストはほぼ電極面積に比例するから、n値が比較的
低いセルを提供することの利点は大きい。
当業者ならば、特定の需要の最適の電極面積、電流密
度、電圧、収量、収率となるようにセルを設計すること
ができる。これらのパラメータの1つまたは2つ以上に
関して、n値の小さいセルの方が一般に有利である。
[発明の要約] 本発明の方法では、本発明の提案による電気化学セルを
利用することによって空気などのような混合ガスから酸
素を分離する。
第1実施例では、本発明の方法は電気化学セルの陰極を
酸素含有混合ガスと接触させることによって単電子によ
りこの酸素をその超酸化物イオンに還元する段階を含
む。この超酸素物を陰極から陽極へセル内の電解質を通
過させて輸送する。超酸化物イオンは陽極において酸化
されて酸素となり、酸素ガスとして放出される。
第2実施例の場合、本発明の方法は電気化学セル内の電
解質に遷移金属錯塩を添加する段階を含む。本発明の遷
移金属錯塩は酸素の還元電位よりも正側の電位において
還元可能である。ここでセルに電位を加えることによ
り、陰極において単電子で遷移金属錯塩を還元して、可
逆的に酸素を結合することのできる錯塩を形成する。酸
素含有混合ガスを電気化学セルに導入して、還元されて
いる遷移金属錯塩と接触させることにより錯塩に酸素を
結合させる。この酸素結合錯塩を陽極へ輸送し、この陽
極において単電子で錯塩を酸化すると同時に前記錯塩か
ら結合している酸素を放出させて回収する。
いずれの実施例においても、単電子移動によって空気か
ら酸素を分離する。
本発明の空気化学セルは陽極、陰極及び電解質から成
る。一実施例では電解質が水性であり、陰極にはコーテ
ィングを施してあり、この陰極は酸素をその超酸化物イ
オンに還元するように作用する。コーティングは超酸化
物イオンに対しては比較的透過性であるが、水に対して
は比較的不透過性である。水性電解質はpHが約7よりも
大きく、陰極から陽極へセルを横切って超酸化物イオン
を輸送する手段を提供し、前記陽極において超酸化物イ
オンを再酸化して酸素とし、回収する。
本発明の電気化学セルの他の実施例で、電解質が塩を含
む有機溶媒である。
本発明の電気化学セルのさらに他の実施例では電解質が
固形ポリマー電解質である。
[詳細な説明] 以下添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明す
る。
本発明の原理に基づく方法及び装置を添付図面に略示し
た電気化学セル10を参照しながら以下に説明するが、本
発明を構成する電気化学セルの各部はセルの設計に精通
した当業者には公知の種々の形状に実施することができ
る。また、単式電気化学セルに関連して本発明を説明す
るが、本発明の装置は複数の電気化学セルを含むことも
できる。
本発明の電気化学セル10は陰極12、陽極14及び両極間に
広がる電解質16を含む。要約すれば、本発明の方法で
は、陽極及び陰極間に適当な電圧を印加し、陰極と流体
連通するチェンバ18に空気を導入することにより空気
(またはその他の酸素含有混合ガス)から酸素を分離す
るようにセル10を作動させる。空気が陰極と接触する
と、この陰極において空気中の酸素が単電子により超酸
化物イオン(O )に還元される。過剰空気はチェン
バ18から排気管20などを介して排出される。陰極12で発
生した超酸化物イオンは電解質中に移動し、拡散、対流
及び電子移動の影響下に電解質中を陽極へ移動し、陽極
において(単電子により)再び酸化されて酸素となる。
酸素は酸素ガスの形で陽極から放出され、酸素チェンバ
22に回収され、使用の必要に応じて放出管24などを介し
てこのチェンバ22から引き出される。
本発明の方法全体を式(3)及び(4)により2つのセル半体
の合計として表現することができる。
+1e→O (陰極) …(3) O →O↑+1e (陽極) …(4) 詳しくは後述するように、本発明による方法及び装置の
重要な特徴は超酸化物イオンをこれが形成される陰極か
ら電解質中を横切って陽極に輸送し、この陽極において
再び酸化して酸素とすることにあり、しかもこの場合、
超酸化物イオンのうち、さらに還元されて過酸化物とな
る数は極めて少ない。即ち、本発明の方法及び装置は従
来のように2または4電子移動ではなく単電子移動によ
る空気からの酸素分離を可能にする。
本発明は2または4電子移動に基づく電気的分子セル、
即ち、電気化学セルでは達成できなかった高い効率を達
成できる点で新規であり、陽極にも陰極にも高価な電気
的触媒を必要としない点でも新規である。また、超酸化
物イオンは強い酸化剤ではないから、従来の方法におい
て使用された過酸化物イオンのように電極その他のセル
部分に酸化性の悪影響を及ぼすことはない。さらに、本
発明の電極における必要電位は標準水素電極(NHE)
よりも低く、これに対して従来の2または4電子法では
電極がもっと正側の電位に設定される。必要電位が低い
から、本発明の単電子法の場合、電極が2及び4電子法
の場合ほど環境の影響を受けず、従って、酸化による劣
化の危険性が少ない。
本発明では電極として、グラファイト・カーボン、ガラ
ス状カーボン、カーボンブラック、炭化布、カーボン・
ファイバのような形態またはその他の公知カーボンの形
態を取る炭素を使用でき、ほかに、水銀や鉛のような非
貴金属、導電性かつ不活性の硼化物、炭化物、窒化物、
珪化物、隣化物、硫化物、またはプラチナや金のような
貴金属も電極として利用できる。
必要に応じて、空気、従って空気中に含まれる酸素との
電極接触面積を広くするため、陰極をガス拡散電極の形
に実施することもできる。このガス拡散電極の具体的な
構成は当業者に公知であり、本発明の構成要件ではな
い。
詳しくは後述するように、本発明では電解質として水性
電解質、非水性電解質または両者の混合物を使用するこ
とができる。
すでに述べたように、本発明の重要な特徴は空気中の酸
素を陰極において超酸化物イオンに還元し、陰極から電
解質を通って陽極へ移動する超酸化物イオンが過酸化物
イオンにまで還元されるのを抑制することにある。
本発明のセル10の一実施例では、水性電解質を採用し、
陰極が超酸化物に対しては比較的透過性であるが水に対
しては比較的透過性である(図面に略示したような)コ
ーティング26を含む。
水性電解質を使用し、このようなコーティングを施さな
ければ、陰極において過酸化物が形成される。即ち、陰
極において形成された超酸化物イオンがそのまま陰極面
でさらに還元されて過酸化物になると考えられる。この
反応と、過酸化物形成防止のためのキノリンによる水銀
電極のコーティングについては、ジャーナル・オブ・エ
レクトロアナライジング・ケミストリー(J.Electroa
nal.Chem)、39(1972)に掲載されたJ.シュバレ等の
“エレクトロゼネレーション・アンド・サム・プロパテ
ィーズ・オブ・ザ・スーパーオロキサイド・イオン・イ
ン・アクイアス・ソリューションズ”に説明されてい
る。
本発明ではこの陰極コーティング26を、電解質から陰極
面に吸収される化合物(以後界面活性剤と呼称する)を
電解質に添加することによって形成することができる。
このような界面活性剤を使用する場合、必要条件ではな
いが、水性電解質を界面活性剤で飽和することが望まし
い。また、必要ならば、コーティングとして陰極面にポ
リマーを直接塗布してもよい。本発明に利用できる界面
活性剤としてはキノリン、トリフェニルフォスフィン・
オキシド、ピリジン及び置換ピリジン、置換キノリン、
トリアルキル・アミン、チオール及びチオエーテル、セ
チルトリアルキルアンモニウム塩、ベンジルトリアルキ
ルアンモニウム塩及びその他の陽イオン性界面活性剤、
ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム及び
アルキル・スルホン酸ナトリウム、アルキル燐酸ナトリ
ウム及びアルキル・フォスフォン酸ナトリウム及びその
他の陰イオン性界面活性剤、ポリエチレン・グリコー
ル、ポリプロピレン・グリコール及びその他の非イオン
性界面活性剤がある。
陰極のコーティングに使用されるポリマーとしては、ポ
リビニルピリジン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリ
ルアミド及びこれらの共重合体を例として挙げることが
できる。
陰極において超酸化物イオンが形成され、(超酸化物イ
オンに対して透過性の)陰極コーティングを透過して水
性電解質中へ移動した後、本発明の場合、電解質のpHを
10よりも大きく、好ましくは12よりも大きくなるように
設定することにより、超酸化物イオンが過酸化物となる
まで還元されるのを防止する。例えば、pHが比較的高け
れば、超酸化物イオンがプロトンと反応して下記反応に
基づく不均化をするおそれが少なくなる。
即ち、pHが10よりも大きい、好ましくは12よりも大きい
水性電解液ならば、コーティングされた陰極において生
成した超酸化物イオンは電解質を通って陽極へ移動し、
この陽極において単電子移動によって再び酸化されて酸
素となる。陽極において遊離した酸素ガスを次いで使用
のため回収される。
水性電解質を比較的高いpHに維持することによって超酸
化物イオンを安定化する上記方法を補足して、本発明で
は電解質に1種類または2種類以上のニトリルを添加す
ることでさらに安定化効果を高めることができる。本発
明に使用できるニトリルの例としては、ベンゾニトリ
ル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、マロノニトリ
ル、スクシノニトリル、アジポニトリル、シアノアセテ
ート、2−シアノエチル・エーテル、シアノピリジン、
ポリアクリロニトリル及びアクリロニトリル共重合体、
ポリシアノアクリレート及びシアノアクリレート共重合
体を挙げることができる。
好ましくはこれらのニトリルを、電解液の総重量に対し
て少なくとも約1重量%のニトリルを提供する量だけ電
解質に添加する。
超酸化物イオンを安定化するため水性電解質にニトリル
を添加する処置を補足する処置として、またはこれに代
わる処置として、水性電解質にルイス酸を添加して超酸
化物イオンを安定化することができる。例えば、超酸化
物イオンがカチオン、特にCa++、Ba++、Zn
++、Al+++のような多価カチオンと連携して超酸
化物イオンを不均化し難くするものと考えられる。好ま
しくはルイス酸を、少なくとも約0.01モル(M)溶液と
なるような量だけ添加する。
水性電解質における超酸化物イオンを安定化する上記方
法を補足する処置として、またはこれに代わる処置とし
て、電解質に有機カチオン、例えば、テトラアルキルア
ンモニウム、アルキルピリジニウム、フォスフォニウ
ム、セチルトリアルキルアンモニウム、アルキルトリエ
タノールアミン及び第4ポリビニルピリジンまたはポリ
エチレンイミンを添加することによって超酸化物イオン
を安定化することができる。好ましくはこのような有機
カチオンを、少なくとも約0.1モル溶液を提供するに充
分な量だけ電解質に添加する。
上記方法に代わる、または補足する処置として、本発明
では例えばクラウンやクリプタンドのような巨大分子を
電解質に添加することにより水性電解中で超酸化物イオ
ンを安定化することができる。好ましくは、このような
クラウンやクリプタンドが陰イオン結合クラウンまたは
クリプタンドであり、少なくとも0.01モル溶液を形成す
るに充分な量を電解質に添加する。
鉄や銅のような遷移金属は水性電解質中で超酸化物イオ
ンの不均化を助長するものとして知られている。しか
し、ある種の配位子がこれらの遷移金属イオンによる超
酸化物イオンの不均化を抑制する作用を持つことも知ら
れているから、本発明では、水性電解質を使用する場
合、各種配位子を電解質に添加することにより、超酸化
物イオンの安定性を高める。本発明で使用できる配位子
としては、例えばエチレンジアミンテトラアセテート、
ニトリロトリアセテート、トリフォスフェート、エチレ
ジアミンなどがある。
電解質に対する配位子の必要添加量は、当業者なら電解
質中に存在する鉄または銅のような汚染物質の量に基づ
いて算定できる。
本発明に使用できる水性電解質としては、アルカリ水酸
化物(LiOH,NaOH,KOH,RbOH,CsO
H)、アルカリ土類水酸化物(Mg(OH),Ca
(OH),Ba(OH))、アルカリ珪酸塩、アル
カリ硼酸塩、アルカリ土類燐酸塩、アルカリ硫酸塩、ア
ルカリ土類ハロゲン化物またはこれらの複合物及び混合
物を例として挙げることができる。
本発明の電気化学セルに水性電解質を収納した場合、本
発明の方法が給気中から炭酸ガスを除去する段階を含む
ことが好ましい。この炭酸ガス除去は炭酸塩の沈澱を防
止し、特に電解質が不可溶性炭酸塩の沈澱を招くような
性質である場合、この処置は重要である。
上述のように、本発明の他の実施例では、電解セル10が
非水性電解質を含む。本発明で使用される非水性電解質
は溶解して少なくとも0.1モル溶液を形成する不活性塩
を含有する(約38℃(100゜F)よりも高い)高沸点の、
有機極性溶媒である。このような溶媒を、特に生成酸素
ガスを医療用に使用する場合、毒性がほとんど、または
全くないものから選択することが好ましい。
本発明に使用される有機高沸点溶媒の例としては、ピリ
ジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、キ
ノリン、置換ピリジン、例えばメチルピリジン、t−ブ
チルピリジン、ジ−t−ブチルピリジン、トリ−t−ブ
チルピリジン、N−メチルピリジニウム塩、N−エチル
ピリジニウム塩、ピリジンカルボキシアミド、N−メチ
ルピロリジノン、ジピリジルエーテル、ブチロニトリ
ル、プロピオニトリル、アジポニトリル、クロロカーボ
ン、フルオロカーボン及びウロロフルオカーボン、ペル
フルオリネーテッド・アミン及びペルフルオリネーテッ
ド・エーテルなどが挙げられる。
本発明の電解質を得るため有機溶媒と併用される塩とし
てはアルキル基が好ましくは1〜16個の炭素原子を有
する炭化水素であるハロゲン化テトラアルキルアンモニ
ウム、好ましくは塩化テトラメチルアンモニウム、アル
キル基が好ましくは1〜4個の炭素原子長を有する直鎖
炭化水素であるハロゲン化メチルピリジニウム、ハロゲ
ン化エチルピリジニウム、硫酸テトラアルキルアンモニ
ウム、過塩素酸テトラアルキルアンモニウム、酢酸テト
ラアルキルアンモニウム、トリフルオロアセテート、ア
ルカリ金属酢酸塩及びアルカリ金属のトリフルオロアセ
テートが挙げられる。
本発明の電気化学セルに有機溶媒タイプの電解質を使用
する場合、陰極で形成される超酸化物イオンの過度の還
元を助長するプロトンは存在しないから、陰極にコーテ
ィングを施す必要はない。しかし、この有機溶媒をプロ
トンの存在しない状態に維持するため、即ち、溶媒に水
が混入しないようにするため、セルに導入する前に空気
を乾燥処理することが好ましい。これに代わる方法とし
てあるいはセルへの導入前に空気を乾燥すると共に乾燥
剤、例えばモレキユラーシーブや活性シリカを有機溶媒
電解質に直接添加してもよい。
本発明の他の特徴は下記の単電子移動反応に従って超酸
化物イオンを可逆的に結合できるある種の遷移金属錯
塩、特にコバルト錯塩の反応に基づくものである。
但し、Lは配位子、xはコバルト・イオンと連携する前
記配位子の数、nは錯塩の総電荷、II及びIIIはコ
バルト・イオンの原子価である。
本発明では、必要ならこれらの遷移金属錯塩を本発明の
電子セルに含まれる上記の水性または非水性電解質に添
加することにより、超酸化物イオンをさらに安定化する
ことができる。遷移金属錯塩による超酸化物イオンの結
合は可逆的であるから、錯塩は溶液中の超酸化物イオン
の“有効濃度”を増大させるように作用することができ
る。換言すると、電解質中の結合及び非結合状態超酸化
物イオンの総濃度は前記錯塩を使用しない場合の非結合
状態超酸化物だけで得られる超酸化物イオン濃度よりも
高くなる。超酸化物イオン濃度が高ければ電流密度が高
くなると共に電極表面積が小さくてすみ、従ってプロセ
ス効率が高くなる。
1種または2種以上の遷移金属錯塩を使用すれば、陰極
において酸素がその超酸化物イオンに還元され、錯塩の
結合定数によって相対量を決定される遊離及び結合状態
超酸化物イオンがセルを横切って陽極に輸送され、この
陽極において遊離の超酸化物が酸化されて酸素となる。
また、錯塩と結合している超酸化物は陽極において放離
され、酸化されて酸素となる。次いで、超酸化物イオン
を含まない錯塩が陰極に戻り、新しく形成される超酸化
物イオンをピックアップする。
好ましくはこの遷移金属錯塩を、少なくとも0.01モル溶
液を形成するに充分な量だけに電解質に添加する。0.1
溶液が得られるように量定すればさらに好ましい。
本発明の他の実施例では、本発明のセル10の水性または
非水性電解質16にレドックス性の遷移金属錯塩を添加す
ることができる。このようにレドックス性遷移金属錯塩
を使用すると上述のメカニズムとは異なるメカニズムで
空気からの酸素分離が行われることになるが、いずれの
メカニズムも単電子移動によって酸素分離を達成するこ
とに変りはない。例えば、コバルト系の遷移金属錯塩を
使用する場合、配位子の特性が酸素還元電位よりも正側
の電位でCo(III)をCo(II)に還元するよう
なものなら、陰極における反応はCo(II)生成反応
である。このCo(II)錯塩が空気中の酸素と結合
し、結合した酸素がセルを横切って、Co(II)錯塩
の陽極へ輸送される。結合は可逆的であるから、結合及
び非結合酸素は平衡を保つことができる。陽極において
遊離Co(II)錯塩が酸化されてCo(III)とな
り、この状態ではもはや酸素と結合できないから、酸素
は陽極において放離される。コバルト(III)錯塩が
陰極に戻り、サイクルが完結する。
以上に述べた本発明の方法は下記式(9),(10),(11)で
表わされる。
レドックス性遷移金属錯塩を使用する場合には上述のよ
うに、好ましくは0.01モル溶液を形成するに充分な量の
この遷移金属錯塩を電解質に添加する。少なくとも0.1
モル溶液が得られるならさらに好ましい。溶液が0.01モ
ル以下では本発明の方法がもはや所期の経済性を達成で
きなくなるものと考えられる。
さらに他の実施例では、本発明の電気化学セルに水性及
び非水性電解質の混合物を使用することができる。例え
ば、アセトニトリルと水との混合物中では超酸化物イオ
ンの寿命がかなり長くなると考えられる。この混合溶媒
は非水性溶媒によって得られる安定性に匹敵する安定性
を超酸化物イオンに与え、しかも導入空気を乾燥処理す
る必要がない。この混合物は電解質の全重量に対して少
なくとも約1重量%のアセトニトリルを含むことが好ま
しい。
水性及び非水性電解質の混合物を使用する場合、超酸化
物イオン安定化のため、この混合物を上述のように、即
ち、ニトリル、ルイス酸、有機カチオン、クラウンやク
リプタンドのような巨大分子またはエチレンジアミンテ
トラアセテート、ニトリロトリアセテート、トリフォス
フェート、エチレンジアミンのような配位子を添加する
ことによって処理することができる。また、必要に応じ
て上記遷移金属錯塩を混合電解質に添加してもよい。
上記非水性電解質のほかに、本発明のさらに他の実施例
では固形ポリマー電解質を使用することができる。本発
明に使用する固形ポリマー電解質は超酸化物イオンの存
在において安定であると共に、超酸化物の移動に対する
抵抗が小さくなければならない。本発明に使用可能なこ
の種の固形ポリマー電解質としては、ポリビニルピリジ
ン、ポリビニルピリジン−ビニルピリジウム塩、ポリエ
チレンイミン、アルキル化ポリエチレンイミン、その成
分がビニルピリジン、ビニルピリジウム塩、エチレンイ
ミン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、アクリ
ロニトリル、シアノアクリレート、メチルメタクリレー
ト、メチル・アクリレート、スチレン、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルピリジン、クメン、ピリジルイソプロピレ
ン及び無水マレイン酸から選択された共重合体などがあ
る。
本発明のセル10を操作するに際しては、一般に約0〜10
0℃の温度が電解質の選択によって制限される。
セル10の入口及び出口圧力は約20トルの部分真空から数
気圧までの範囲であるが、好ましくは入口圧力を1気圧
または周囲圧に維持し、出口圧力を入口圧力よりも約0.
35〜約0.7kg/cm2(約5〜約10psi)だけ高く維持する。
なお、セル間圧力差が大きければ印加電圧もそれだけ高
くしなければならない。本発明の電気化学セル10に使用
する適当な調圧装置はすでに公知である。
本発明では空気などのような混合ガスからの酸素分離収
率を、セルへの空気流量、セルの入口及び出口圧力及び
セル間電圧または電流密度を調整することによって制御
できる。必要ならば、陽極で放離される酸素から公知の
方法で不純物を除くことも可能である。
以下に述べる実施例では本発明による空気からの酸素分
離を説明するための実施例であり、本発明がこれらの実
施例によって制限されるものではない。
[実施例1] プレキシグラス製の電解セルをポリエチレン・フリツト
によって2つのチェンバに分け、各チェンバに水銀電極
を装備した。両チェンバに(重量比で)1%のキノリン
を含有する1規定(N)NaOH溶液を満たした。セル
間に平均0.5ボルトの電圧を印加し、5モルNaOHを
満たしたガス洗浄瓶に通してCOを除いた空気流を陰
極または負のチェンバに送入した。陰極において空気中
の酸素が単電子によりその超酸化物イオンに還元され
た。陰極において形成された超酸化物イオンは陰極に吸
収されてコーティングを形成しているキノリンを透過し
てNaOH溶液を横切り、陽極へ移動した。この陽極に
おいて超酸化物イオンが酸化されて酸素となり、酸素ガ
スの形で陽極から放出された。陽極または正のチェンバ
を空気から保護し、陽極から発生するガスを回収するた
め、電解質を倒立チェンバに移行させるなどの手段を講
じた。陽極から発生するガスは導入された空気に比例し
てその酸素含有率がはるかに高いことが判明した。
[実施例2] ガラス製の2チェンバ電解セルにグラファイト電極を装
備し、0.1モル塩化テトラエチルアンモニウムを含有す
る無水ピリジンを満たした。無水硫酸カルシウム及び活
性モレキュラーシーブに通して乾燥処理した空気を第1
電極チェンバに吹き込んだ。第1チェンバの電極が第2
チェンバの電極に対して負に維持されるようにして電極
に0.5ボルトの電圧を印加した。空気中の酸素が第1チ
ェンバ電極(陰極)において単電子により還元されてそ
の超酸化物イオンとなった。陰極において形成された超
酸化物イオンは電解質を横切って第2チェンバの電極、
即ち、陽極へ移動した。この陽極において超酸化物イオ
ンが酸化されて酸素となり、陽極から酸素ガスの形で放
出された。
第2チェンバ、即ち、陽極チェンバに、空気と混合した
り、空気に汚染されないように陽極からの発生ガスを回
収する適当な手段を装備した。陽極から回収したガスは
第1陰極チェンバに導入された空気に比較してその酸素
含有率がはるかに高いことが判明した。活性炭を通過さ
せることにより回収した酸素ガスから同伴ピリジンを除
去した。
以上空気からの酸素分離方法及び装置の好ましい実施例
を説明したが、これらはあくまでも説明の便宜上選んだ
実施例である。当業者には自明の変更がいくつも可能で
あり、従って本発明は上述した特定実施例に制限される
ものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲において
限定した通りである。
【図面の簡単な説明】
添付の図面は単電子移動によって空気から酸素を分離す
る本発明の原理を実施するための電気化学セルの一実施
例を略示する構成図である。 10…電気化学セル 12…陰極 14…陽極 16…電解質
18,22…チェンバ 26…コーティング

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気化学セルを利用して混合ガスから酸素
    を分離する方法において、 電気化学セルの陰極を酸素を含有する混合ガスと接触さ
    せることにより該酸素を単電子により超酸化物イオンに
    還元する段階と、 前記超酸化物イオンを陰極からセル内の電解質を通って
    陽極まで輸送する段階と、 陽極において超酸化物イオンを酸化して酸素とし、該酸
    素を酸素ガスとして放出する段階とを有することを特徴
    とする混合ガスからの酸素分離法。
  2. 【請求項2】前記電解質がそのpHが7よりも大きい水溶
    液であり、前記陰極に、水に対しては比較的不透過性で
    あるが前記超酸化物イオンに対しては比較的透過性であ
    るコーティングを施してある特許請求の範囲第1項に記
    載の酸素分離法。
  3. 【請求項3】前記コーティングがキノリンから成る特許
    請求の範囲第2項に記載の酸素分離法。
  4. 【請求項4】前記電解質がアセトニトリルを含有する特
    許請求の範囲第2項に記載の酸素分離法。
  5. 【請求項5】前記コーティングがポリマーである特許請
    求の範囲第2項に記載の酸素分離法。
  6. 【請求項6】前記ポリマーが、ポリビニルピリジン、ポ
    リアクリロニトリル、ポリアクリルアミド及びこれらの
    共重合体から成る群から選択される特許請求の範囲第5
    項に記載の酸素分離法。
  7. 【請求項7】前記水溶液のpHが約10よりも大きい特許請
    求の範囲第2項記載の酸素分離法。
  8. 【請求項8】前記電解質が、溶媒中に溶けて少なくとも
    0.1モル溶液を提供することのできる塩を含有する中性
    の極性溶媒である特許請求の範囲第1項に記載の酸素分
    離法。
  9. 【請求項9】前記塩が、テトラアルキルアンモニウム塩
    及びアルキルピリジウム塩から成る群から選択される特
    許請求の範囲第8項に記載の酸素分離法。
  10. 【請求項10】前記電解質が固形ポリマーである特許請
    求の範囲第1項に記載の酸素分離法。
  11. 【請求項11】前記電解質が超酸化物イオンを不均化し
    ないように安定化することのできる遷移金属錯塩を含有
    する特許請求の範囲第1項に記載の酸素分離法。
  12. 【請求項12】前記遷移金属錯塩が酸素/超酸化物可逆
    電位において主として2価の酸化状態となるコバルト錯
    塩である特許請求の範囲第11項に記載の酸素分離法。
  13. 【請求項13】前記電解質が超酸化物イオンを不均化し
    ないように安定化するルイス酸を含有する特許請求の範
    囲第1項に記載の酸素分離法。
  14. 【請求項14】前記電解質が超酸化物イオンを不均化し
    ないように安定化するニトリルを含有する特許請求の範
    囲第1項に記載の酸素分離法。
  15. 【請求項15】前記陰極がガス拡散電極である特許請求
    の範囲第1項に記載の酸素分離法。
  16. 【請求項16】酸素を含有する混合ガスから酸素を分離
    するのに利用する電気化学セルにおいて、 水に対しては比較的不透過性であるか超酸化物イオンに
    対しては比較的透過性であるコーティ グを施され、混
    合ガス中の酸素を超酸化物イオンに還元することのでき
    る陰極と、 前記超酸化物イオンを酸化して酸素とする陽極と、 pHが約7よりも大きく、陰極からセルを横切って陽極へ
    超酸化物イオンを輸送する手段を提供する水性電解質と を有することを特徴とする電気化学セル。
  17. 【請求項17】前記コーティングがキノリンを含む特許
    請求の範囲第16項に記載の電気化学セル。
  18. 【請求項18】前記陰極が水銀を含む特許請求の範囲第
    16項に記載の電気化学セル。
  19. 【請求項19】前記陰極が水銀を含み、前記コーティン
    グがキノリンを含み特許請求の範囲第16項に記載の電
    気化学セル。
  20. 【請求項20】前記水性電解質のpHが約12よりも大きい
    特許請求の範囲第16項に記載の電気化学セル。
  21. 【請求項21】前記コーティングがポリマーである特許
    請求の範囲第16項に記載の電気化学セル。
  22. 【請求項22】前記ポリマーが、ポリビニルピリジン、
    ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド及びこれら
    の共重合体から成る群から選択される特許請求の範囲第
    21項に記載の電気化学セル。
  23. 【請求項23】前記水性電解質が超酸化物イオンを不均
    化しないように安定化することのできる遷移金属錯塩を
    含有する特許請求の範囲第16項に記載の電気化学セ
    ル。
  24. 【請求項24】前記電解質が超酸化物イオンを不均化し
    ないように安定化するルイス酸を含有する特許請求の範
    囲第16項記載の電気化学セル。
  25. 【請求項25】前記電解質が超酸化物イオンを不均化し
    ないように安定化するニトリルを含有する特許請求の範
    囲第16項に記載の電気化学セル。
  26. 【請求項26】酸素を含有する混合ガスから酸素を分離
    するのに利用される電気化学セルにおいて、 混合ガス中の酸素をその超酸化物イオンに還元すること
    のできる陰極と、 超酸化物イオンを酸化して酸素とする陽極と、 塩が溶解している有機溶媒から成り、前記超酸化物イオ
    ンを陰極からセルを横切って陽極へ輸送する手段を提供
    する電解質と を有することを特徴とする電気化学セル。
  27. 【請求項27】前記塩が、テトラアルキルアンモニウム
    塩及びアルキルピリジニウム塩から成る群から選択され
    る特許請求の範囲第26項に記載の電気化学セル。
  28. 【請求項28】溶解している前記塩が前記有機溶媒と共
    に少なくとも0.1モル溶液を形成する特許請求の範囲第
    26項に記載の電気化学セル。
  29. 【請求項29】酸素を含有する混合ガスから酸素を分離
    するのに利用される電気化学セルにおいて、 混合ガス中の酸素をその超酸化物イオンに還元すること
    のできる陰極と、 超酸化物イオンを酸化して酸素とする陽極と、 前記超酸化物イオンを陰極からセルを横切って陽極へ輸
    送する手段を提供する固形ポリマー電解質と を有することを特徴とする電気化学セル。
  30. 【請求項30】電気化学セルを利用して混合ガスから酸
    素を分離する方法において、 酸素の還元電位よりも正の電位で還元される遷移金属錯
    塩をセル内の電解質に添加する段階と、 セル間に電位を発生させることにより陰極において遷移
    金属酸塩を還元して、可逆的に酸素を結合することので
    きる錯塩を形成する段階と、 酸素を含有する混合ガスを電気化学セルに導入すること
    により、還元された遷移金属錯塩と接触させて、前記錯
    塩に酸素を結合させる段階と、 酸素含有錯塩を陽極に輸送し、前記陽極において錯塩を
    再び酸化すると同時に前記錯塩からこれと結合していた
    酸素を回収のため放出させる段階と を有することを特徴とする混合ガスからの酸素分離法。
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