JPH0616848U - 真空採血管ホルダ等の針体取り外し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空採血管ホルダや注射器等に着脱自在に装
着された針体を、安全、かつ、簡単に取り外す。 【構成】 真空採血管ホルダ等の針体取り外し装置を、
箱状に形成された収納体と、この収納体に開設されたガ
イド溝と、から構成し、真空採血管ホルダや注射器等に
着脱自在に装着された針体を、上記ガイド溝に沿ってス
ライドさせることで、上記真空採血管ホルダや注射器等
と上記針体との係合状態を解除して、該針体を上記収納
体内に落下させるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、真空採血管ホルダや注射器等に着脱自在に装着された針体を、安 全、かつ、簡単に取り外すことができる真空採血管ホルダ等の針体取り外し装置 に関する。

【０００２】

【従来技術とその課題】

周知のように、真空採血管ホルダや注射器等には、血管から血液を採取し、或 は、血管内に薬液等を注入するための針体が着脱自在に装着されているが、これ らの針体は、一度使用した後は、上記真空採血管ホルダや注射器等から取り外さ れて廃棄される。

【０００３】 しかしながら、従来では、上記針体の真空採血管ホルダや注射器等からの取り 外し作業を、専ら人手を介して行なっているのが現状であり、上記針体は、その 先端が非常に鋭利に形成されているため、上記取り外し作業時に誤って人体を傷 つけて血液感染を招く虞れが高く、安全管理上、非常に危険である、という問題 を有していた。

【０００４】 この考案は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするとこ ろは、真空採血管ホルダや注射器等に着脱自在に装着された上記針体を、安全、 かつ、簡単に取り外すことができる真空採血管ホルダ等の針体取り外し装置を提 供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、この考案に係る真空採血管ホルダ等の針体取り外し 装置にあっては、箱状に形成された収納体と、この収納体に開設されたガイド溝 と、を有して構成されてなり、真空採血管ホルダや注射器等に着脱自在に装着さ れた針体を上記ガイド溝に沿ってスライドさせることで、上記真空採血管ホルダ や注射器等と上記針体との係合状態を解除して、上記針体を上記収納体内に落下 させるように構成したことを特徴とするものである。

【０００６】

【実施例】

以下、添付図面に示す実施例に基づき、この考案を詳細に説明する。

【０００７】 図１乃至図３は、この考案を真空採血管ホルダ１に螺着された針体２を取り外 す針体取り外し装置に適用した実施例を示しており、この実施例に係る針体取り 外し装置は、箱状に形成された収納体３と、この収納体３に開設されたガイド溝 ４と、このガイド溝４の一側辺に沿ってスライド自在に装着されたギア部５と、 から構成されている。

【０００８】 真空採血管ホルダ１は、公知の真空採血管ホルダと同様、内部を密封するゴム 栓が液密状に嵌装されてなる真空採血管６を装着して、血液を真空採血管内へと 吸引するときのガイドとして機能するように構成されており、断面略凹状に形成 された本体１ａの底部には、針体２の連結部２ａが螺着される針体取り付け部１ ｂが突設されている。

【０００９】 一方、上記針体取り付け部１ｂに螺着される針体２の連結部２ａは、特に図２ で示すように、水平断面略十字状に形成されており、その上端開口内周面には、 上記針体取り付け部１ｂに刻設された雄螺子１ｃと螺合する雌螺子２ｂが刻設さ れている。

【００１０】 収納体３は、プラスチック或は厚紙若しくは金属材等で断面略コ字状に形成さ れており、該収納体３の開口部には、プラスチック或は厚紙若しくは金属材等で 断面略凹状に形成された抽斗７が収脱自在に嵌装されている。勿論、上記収納体 ３を厚紙で形成し、かつ、上記抽斗７を廃止することで、取り外した針体２が一 杯になった時には、該収納体３をそのまま廃棄することができるように構成し、 或は、抽斗７内に廃棄用袋（図示せず）を装着し、取り外した針体２が一杯にな った時には、該廃棄用袋を廃棄するように構成することもできる。

【００１１】 ガイド溝４は、図１と図２に示すように、上記収納体３の上面部３ａから一段 低く、かつ、細長く凹設されたスライドガイド溝８の中央部に細長く開設されて おり、上記スライドガイド溝８の幅寸法は、真空採血管ホルダ１の胴部外径と略 同一に形成されているとともに、上記ガイド溝４は、その幅寸法が、上記真空採 血管ホルダ１の針体取り付け部１ｂ及び針体２の連結部２ａの外径寸法と略同一 に形成されている。尚、図中符号９は、上記ガイド溝４の終端部に凸設された鍔 片である。尚、上記スライドガイド溝８は、本考案では必ずしも設ける必要はな い。

【００１２】 また、上記ガイド溝４は、図２と図３に示すように、その奥行き側辺部４ａが 直線状に形成されていると共に、上記ガイド溝４の手前側辺部には、その長手方 向に沿ってラック状のギア部５が連続形成されている。

【００１３】 上記ギア部５は、図４に示すように、始端部から終端部に向かって徐々に下が り勾配で形成されており、針体２が回動しつつ円滑に下方へ移動するように形成 されている。

【００１４】 それ故、上記真空採血管ホルダ１から針体２を取り外す場合には、真空採血管 ホルダ１の胴部下面を上記スライドガイド溝８に嵌装し、かつ、上記真空採血管 ホルダ１の針体取り付け部１ｂ及び針体２の連結部２ａをガイド溝４内に嵌装す る。

【００１５】 そして、上記針体２の連結部２ａをガイド溝４のギア部５に係合させ、この状 態から真空採血管ホルダ１をスライドガイド溝８に沿ってスライドさせると、上 記針体２の連結部２ａは抜け方向に回動してガイド溝４の終端部で、上記真空採 血管ホルダ１の雄螺子１ｃと上記針体２の雌螺子２ｂとの螺合状態が解除され、 該針体２は針体取り付け部１ｂから離脱し、上記収納体３内に自重落下し収納さ れる。また、上記ガイド溝４の終端部には鍔片９が突設されているため、上記真 空採血管ホルダ１の雄螺子１ｃと上記針体２の雌螺子２ｂとの螺合解除状態がガ イド溝４の終端部で不十分であっても、真空採血管ホルダ１を上方に引き上げる ことで、該鍔片９が針体２の連結部２ａと係合して針体２を落下させるので、針 体２の抜き作業を失敗する虞れがない。

【００１６】 図５と図６は、この考案を注射器に圧入された針体２を引き抜くための針体取 り外し装置に適用した実施例を示しており、この実施例に係る針体取り外し装置 は、収納体の上面に開設された断面略凸状のガイド溝４０の一側端部４０ａを幅 広に形成して針体２の挿入を容易に行えるように構成されている。

【００１７】 また、上記ガイド溝４０の一側端部４０ａから連続して開設された幅狭部４０ ｂは、注射器１０の針体取り付け部１０ａの口径と略同一寸法の幅寸法を有する ガイド部４０ｃと、このガイド部４０ｃの下部に連設され上記針体２の連結部２ ａの口径と略同一の幅寸法に形成された摩擦回転ガイド部４０ｄと、を有して構 成されている。

【００１８】 そして、上記摩擦回転ガイド部４０ｄの対向面部には、図５からも明らかなよ うに、針体２をガイド溝４０の長手方向に沿ってスライドさせた時に、該針体２ の連結部２ａを摩擦作用によって回転させる溝４０ｅが複数条刻設されていると 共に、上記摩擦回転ガイド部４０ｄは、上記一側端部４０ａ側から幅狭部４０ｂ の終端部方向に向かって下がり勾配で形成されている。尚、上記溝４０ｅの刻設 方向は、上記摩擦回転ガイド部４０ｄの対向面部で反対となるように刻設されて いる。尚、図５と図６において、前記第１実施例と同一の構成部分については、 前記第１実施例と同一の符号を付して、その詳細な説明をここでは省略する。

【００１９】 それ故、この実施例に係る針体取り外し装置にあっては、針体２が取り付けら れた上記注射器１０の針体取り付け部１０ａを上記ガイド溝４０の一側端部４０ ａ内に差し込み、次に、上記注射器１０をガイド溝４０の長手方向にスライドさ せる。

【００２０】 すると、上記針体２の連結部２ａは、上記摩擦回転ガイド部４０ｄの対向面部 と摩擦係合され、かつ、上記溝４０ｅを介して一定方向に回転されると共に、上 記摩擦回転ガイド部４０ｄが下がり勾配となっているため、上記針体２の連結部 ２ａは徐々に下方に引き下げられ、上記ガイド溝４０の終端部付近では、図５に 示すように、注射器１０の針体取り付け部１０ａとの係合状態が解除され、上記 針体２は上記収納体３内に落下し収納される。

【００２１】

【考案の効果】

この考案に係る真空採血管ホルダ等の針体取り外し装置は、以上説明したよう に構成されているので、人手によって真空採血管ホルダや注射器等に着脱自在に 装着された針体を取り外す必要がなく、その結果、安全、かつ、簡単に針体を真 空採血管ホルダ等から取り外すことができる他、動力装置を全く用いていないた め、血液が付着した場合であっても、収納体をそのまま洗浄することができ、ま た、廉価に提供することができる等、幾多の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１実施例に係る真空採血管ホルダ
の針体取り外し装置の構成を示す斜視図である。

【図２】同針体取り外し装置のガイド溝部の構成を拡大
して示す平面説明図である。

【図３】同ガイド溝部の断面図である。

【図４】同ガイド溝部に形成されたギア部の構成を拡大
して示す図２Ａ方向矢視図である。

【図５】この考案の第２実施例に係る注射器の針体取り
外し装置の要部の構成を示す平面図及び断面図である。

【図６】図５ＢーＢ線断面図である。

【符号の説明】

１ 真空採血管ホルダ １ｂ 針体取り付け部 ２ 針体 ２ａ 針体の連結部 ３ 収納体 ４，４０ ガイド溝 ５ ギア部 １０ 注射器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱状に形成された収納体と、この収納体
   に開設されたガイド溝と、を有して構成されてなり、真
   空採血管ホルダや注射器等に着脱自在に装着された針体
   を上記ガイド溝に沿ってスライドさせることで、上記真
   空採血管ホルダや注射器等と上記針体との係合状態を解
   除して、上記針体を上記収納体内に落下させるように構
   成したことを特徴とする真空採血管ホルダ等の針体取り
   外し装置。