JPH06167997A - 音声認識装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マッチング処理時間の短縮と、コストの低減
等を図ることが可能な音声認識装置を提供する。 【構成】 標準パターン格納部４内の標準パターンと新
たに抽出された特徴パターンをマッチング部３でマッチ
ング処理して、この結果を出力するものであって、標準
パターン格納部４内のデータをアクセス可能にして、マ
ッチング部３と標準パターン格納部４との中間に設けら
れた高速メモリ部５と、この高速メモリ部５のアクセス
を制御する上位装置制御部６とを備えるとともに、高速
メモリ部５が上位装置制御部６からの信号で指定された
マッチング対象語の標準パターンのみをロードし、この
ロードした標準パターンをマッチング部３へ送るように
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ等に用い
られる音声認識装置における音声標準パターンの格納装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】コンピュータを用いた各種の電子機器で
は、キーボードからの指示により処理を行うものの他
に、人間の声による入力方式等がある。

【０００３】図２は、そのような人間の声による入力方
式を用いた従来の音声認識装置の一例を示す機能ブロッ
ク図である。図２における音声認識装置では、パターン
マッチングの原理を用いたもので、音声分析部１０１
と、特徴抽出部１０２と、マッチング部１０３、及び標
準パターン格納部１０４とで構成されている。

【０００４】そして、音声が入力されると、この音声は
例えばバンドパスフィルタ（ＢＰＦ）等の音声分析部１
０１で分析処理された後、特徴抽出部１０２へ送られ
る。すると、この特徴抽出部１０２では、音声分析部１
０１での分析結果に基づき、入力音声についての、例え
ばスペクトルパワー等の特徴を抽出する。また、ここで
抽出された特徴パターンは、マッチング部１０３におい
て予め標準パターン格納部１０４に格納されている全認
識対象語（カテゴリ）の標準パターンとマッチング（計
算）され、その結果、マッチング距離が最も小さい値を
とった標準パターンのカテゴリを認識結果として、これ
に対応した出力が行われる。なお、このときアプリケー
ションに応じてマッチングの対象となるカテゴリを制限
して誤認識の可能性を低減する方法は広く知られてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来構造の装置では、カテゴリ数を増やしたり、１カ
テゴリ当りの標準パターン数を増やすと、これに比例し
てマッチング処理時間が増加し、さらには高速にアクセ
ス可能な標準パターン格納装置を用いたりする必要が生
じて、コストが増加すると言う問題点があった。

【０００６】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的はマッチング処理時間の短縮と、コ
ストの低減等を図ることが可能な音声認識装置を提供す
ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る音声認識装置は、標準パターン格納部
内の標準パターンと新たに抽出された特徴パターンをマ
ッチング部でマッチング処理して、この結果を出力する
ものであって、前記標準パターン格納部内のデータをア
クセス可能にして、前記マッチング部と前記標準パター
ン格納部との中間に設けられた高速メモリ部と、前記高
速メモリ部のアクセスを制御する制御部とを備えるとと
もに、前記高速メモリ部が前記制御部からの信号で指定
されたマッチング対象語の標準パターンのみをロード
し、このロードした前記標準パターンを前記マッチング
部へ送るようにしたものである。

【０００８】

【作用】この構成によれば、標準パターン格納部とマッ
チング部の中間に設けられた高速アクセス可能な高速メ
モリ部で、制御部からの信号により指定されたマッチン
グ対象語の標準パターンのみをロードし、マッチング処
理をすることになる。したがって、高速アクセスに加え
て、指定されたマッチング対象語の標準パターンのみを
マッチング処理するので、マッチング処理の量が減り、
マッチング処理時間の短縮が大幅に向上する。また、高
速メモリ部は、全認識対象語の標準パターンの格納容量
を必要としないので、マッチング対象語として同時に指
定される対象語の最大値の時の標準パターンを格納でき
るものであれば、全認識対象語の標準パターンの格納容
量を必要としない。したがって、標準パターン格納部自
体を高速アクセス可能な記録装置にした場合よりも容量
が小さく安価なメモリで済むことになる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。図１は、本発明に係る音声認識装置の
一実施例を示す機能ブロック図である。

【００１０】図１における音声認識装置では、従来の音
声認識装置と同様にパターンマッチングの原理を用いた
もので、例えばバンドパスフィルタ（ＢＰＦ）等の音声
分析部１と、特徴抽出部２、マッチング部（認識処理
部）３、標準パターン格納部４と、マッチング部３と標
準パターン格納部４の間に介装された高速メモリ部５
と、上位装置制御部６で構成されている。

【００１１】さらに、詳述すると、上位装置制御部６
は、アプリケーションの処理状況に応じて（例えば、あ
る番号の音声入力を行うときには）高速メモリ部５に信
号を送り、標準パターン格納部４から全認識対象語の標
準パターンのうち、一部のマッチング対象語（例えば、
１０数字）の標準パターンをロードさせる。

【００１２】高速メモリ部５は、上位装置制御部６から
の信号に従って制御され、この上位装置制御部６からの
信号に従って標準パターン格納部４から一部、すなわち
上位装置制御部６で指定されたマッチング対象語の標準
パターンのみをロードしておき、マッチング部３でのマ
ッチング処理におけるアクセスを高速に行うことができ
る状態に設定されている。

【００１３】そして、この音声認識装置において、音声
が入力されると、まず上位装置制御部６は、実行中のア
プリケーションに基づき、入力される可能性のあるカテ
ゴリについて、その標準パターンを標準パターン格納部
４からロードするように、高速メモリ部５に信号を送
る。また、これと平行して、入力された音声が音声分析
部１で分析され、分析結果が特徴抽出部２へ送られる。
すると、この特徴抽出部２では、音声分析部１での分析
結果に基づき、入力音声についての、例えばスペクトル
パワー等の特徴を抽出して特徴パターンを作成する。

【００１４】また、ここで抽出された特徴パターンは、
マッチング部３において、予め標準パターン格納部４に
格納されている認識対象語（例えば、１０数字と１０制
御語の２０カテゴリ）の標準パターンのうち、上位装置
制御部６からの信号に従って高速メモリ部５にロードさ
れているマッチング対象語（例えば１０数字）の標準パ
ターンとパターンマッチング（計算）の処理がなされ、
その結果からマッチング距離が最も小さい値をとった標
準パターンのカテゴリを認識結果として、これに対応し
た出力が行われる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る音声
認識装置によれば、標準パターン格納部とマッチング部
の中間に設けられた高速アクセス可能な高速メモリ部
で、制御部からの信号により指定されたマッチング対象
語の標準パターンのみをロードし、マッチング処理をす
ることになるので、高速メモリ部の高速アクセスに加え
て、マッチング処理の量も減少し、マッチング処理時間
の短縮が大幅に向上する。

【００１６】また、高速メモリ部は、マッチング対象語
として同時に指定される対象語の最大値の時の標準パタ
ーンを格納できるものであれば、全認識対象語の標準パ
ターンの格納容量を必要としないので、標準パターン格
納部自体を高速アクセス可能な記録装置にした場合より
も安価なメモリで済み、コスト面での向上も期待でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例として示す音声認識装置の機
能ブロック図である。

【図２】従来の音声認識装置の機能ブロック図である。

【符号の説明】

１ 音声分析部 ２ 特徴抽出部 ３ マッチング部 ４ 標準パターン格納部 ５ 高速メモリ部 ６ 上位装置制御部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 標準パターン格納部内の標準パターンと
   新たに抽出された特徴パターンをマッチング部でマッチ
   ング処理して、この結果を出力する音声認識装置におい
   て、 前記標準パターン格納部内のデータをアクセス可能にし
   て、前記マッチング部と前記標準パターン格納部との中
   間に設けられた高速メモリ部と、 前記高速メモリ部のアクセスを制御する制御部とを備え
   るとともに、 前記高速メモリ部が前記制御部からの信号で指定された
   マッチング対象語の標準パターンのみをロードし、この
   ロードした前記標準パターンを前記マッチング部へ送る
   ようにしたことを特徴とする音声認識装置。