JPH06159520A - メカニカルシール - Google Patents
メカニカルシールInfo
- Publication number
- JPH06159520A JPH06159520A JP4327612A JP32761292A JPH06159520A JP H06159520 A JPH06159520 A JP H06159520A JP 4327612 A JP4327612 A JP 4327612A JP 32761292 A JP32761292 A JP 32761292A JP H06159520 A JPH06159520 A JP H06159520A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slide ring
- sliding ring
- ring
- mechanical seal
- film layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J15/00—Sealings
- F16J15/16—Sealings between relatively-moving surfaces
- F16J15/34—Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
- F16J15/3496—Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member use of special materials
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J15/00—Sealings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Mechanical Sealing (AREA)
- Gasket Seals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転側摺動リング56の亀裂による分散を防
止すると共に放熱性を向上させる。 【構成】 回転側摺動リング56の表面であって密封対
象液Aに接触される外径面56b全周に金属めっき膜層
57を形成する。
止すると共に放熱性を向上させる。 【構成】 回転側摺動リング56の表面であって密封対
象液Aに接触される外径面56b全周に金属めっき膜層
57を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポンプ等の機器の回転
軸の外周隙間を密封するメカニカルシールに関するもの
である。
軸の外周隙間を密封するメカニカルシールに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のエンジンに冷却水を循環
させるポンプの軸周を密封するメカニカルシールの典型
的な従来例は、図4に示すような構成を有する。図にお
いて、参照符号1は冷却水ポンプの軸封部のハウジン
グ、2はこのハウジング1の軸孔11に挿通されインペ
ラを軸心の周りに回転させる回転軸である。
させるポンプの軸周を密封するメカニカルシールの典型
的な従来例は、図4に示すような構成を有する。図にお
いて、参照符号1は冷却水ポンプの軸封部のハウジン
グ、2はこのハウジング1の軸孔11に挿通されインペ
ラを軸心の周りに回転させる回転軸である。
【0003】参照符号4で総括的に示すメカニカルシー
ルは、その静止側の部品群として、ハウジング1の軸孔
11の開口部に密接嵌合された環状のケース41と、こ
のケース41の開口部に支持され軸方向移動可能な状態
で回り止めされた静止側摺動リング42と、この静止側
摺動リング42とケース41の間の気密を保持するエラ
ストマーベローズ43と、前記摺動リング42をケース
41から押し出すように軸方向に付勢するコイルスプリ
ング44とを含む。また、メカニカルシール4の回転側
の部品群は、前記ケース41の内周に挿通された状態で
回転軸2に外装されたスリーブ45と、このスリーブ4
5の一端に形成された鍔状収容部45aの内面に接着さ
れたエラストマーガスケット46と、このエラストマー
ガスケット46に圧入されて静止側摺動リング42と軸
方向に対向する回転側摺動リング47とを含む。静止側
及び回転側の摺動リング42,47は、その対向端面同
士が、コイルスプリング44の付勢力によって密接され
て密封摺動面Sを形成し、その外周のポンプ室に充満し
た密封対象のエンジン冷却水Aが軸孔11と回転軸2の
間から図示しない軸受側へ漏洩するのを阻止する。
ルは、その静止側の部品群として、ハウジング1の軸孔
11の開口部に密接嵌合された環状のケース41と、こ
のケース41の開口部に支持され軸方向移動可能な状態
で回り止めされた静止側摺動リング42と、この静止側
摺動リング42とケース41の間の気密を保持するエラ
ストマーベローズ43と、前記摺動リング42をケース
41から押し出すように軸方向に付勢するコイルスプリ
ング44とを含む。また、メカニカルシール4の回転側
の部品群は、前記ケース41の内周に挿通された状態で
回転軸2に外装されたスリーブ45と、このスリーブ4
5の一端に形成された鍔状収容部45aの内面に接着さ
れたエラストマーガスケット46と、このエラストマー
ガスケット46に圧入されて静止側摺動リング42と軸
方向に対向する回転側摺動リング47とを含む。静止側
及び回転側の摺動リング42,47は、その対向端面同
士が、コイルスプリング44の付勢力によって密接され
て密封摺動面Sを形成し、その外周のポンプ室に充満し
た密封対象のエンジン冷却水Aが軸孔11と回転軸2の
間から図示しない軸受側へ漏洩するのを阻止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種のメカニカルシ
ール4は、回転側摺動リング47の外径面47a及び背
面47bに密着したカップ状のエラストマーガスケット
46が、外周のエンジン冷却水Aに対する回転側摺動リ
ング47の接触面積を著しく狭めるように存在してお
り、このエラストマーガスケット46は熱伝導率がきわ
めて低いことから、前記冷却水Aによる回転側摺動リン
グ47の冷却が十分に行われにくい。したがって、密封
摺動面Sが摩擦熱によって高温になりやすく、これが潤
滑性を低下させて更なる異常な発熱を誘発し、密封摺動
面Sの異常摩耗を来したり、エラストマーガスケット4
6の劣化を生じて、密封性能が早期に損なわれてしまう
ことがある。
ール4は、回転側摺動リング47の外径面47a及び背
面47bに密着したカップ状のエラストマーガスケット
46が、外周のエンジン冷却水Aに対する回転側摺動リ
ング47の接触面積を著しく狭めるように存在してお
り、このエラストマーガスケット46は熱伝導率がきわ
めて低いことから、前記冷却水Aによる回転側摺動リン
グ47の冷却が十分に行われにくい。したがって、密封
摺動面Sが摩擦熱によって高温になりやすく、これが潤
滑性を低下させて更なる異常な発熱を誘発し、密封摺動
面Sの異常摩耗を来したり、エラストマーガスケット4
6の劣化を生じて、密封性能が早期に損なわれてしまう
ことがある。
【0005】これを防止するためには、図5に示すよう
に、回転側摺動リング47を、内径面において回転軸2
に密着されると共に背面においてインペラ3のボス部に
密着されるエラストマーガスケット48を介して回転軸
2の外周に装着し、回転側摺動リング47の外径面47
a及びその近傍部をエンジン冷却水Aに完全に露出させ
た装着構造とすることによって、回転側摺動リング47
の冷却効率を向上させることが有効である。
に、回転側摺動リング47を、内径面において回転軸2
に密着されると共に背面においてインペラ3のボス部に
密着されるエラストマーガスケット48を介して回転軸
2の外周に装着し、回転側摺動リング47の外径面47
a及びその近傍部をエンジン冷却水Aに完全に露出させ
た装着構造とすることによって、回転側摺動リング47
の冷却効率を向上させることが有効である。
【0006】ところが、高負荷条件や、潤滑の悪い条件
で運転された場合は、この回転側摺動リング47は、熱
発生源である密封摺動面Sの近傍と、エンジン冷却水A
で冷却される外径面47aの近傍との温度勾配による歪
が大きくなるため、セラミックス等の脆性材料からなる
回転側摺動リング47には、図6に示すような外径面4
7a側から延びる亀裂が発生することがあり、この亀裂
は、そこに侵入した水の膨張圧力等によって更に成長さ
れる。そして、回転側摺動リング47を半径方向に横断
するような亀裂Cが円周方向二か所以上で発生すると、
遠心力によってこの亀裂C,C間の部分が飛散し、この
部分で密封面が完全に消滅してしまうので、エンジン冷
却水Aが大量に流出し、このメカニカルシール4が装着
されたポンプやその周辺機器に致命的な損傷を与える可
能性がある。このため、実際にはメカニカルシール4を
図4のような放熱構造にすることができなかった。
で運転された場合は、この回転側摺動リング47は、熱
発生源である密封摺動面Sの近傍と、エンジン冷却水A
で冷却される外径面47aの近傍との温度勾配による歪
が大きくなるため、セラミックス等の脆性材料からなる
回転側摺動リング47には、図6に示すような外径面4
7a側から延びる亀裂が発生することがあり、この亀裂
は、そこに侵入した水の膨張圧力等によって更に成長さ
れる。そして、回転側摺動リング47を半径方向に横断
するような亀裂Cが円周方向二か所以上で発生すると、
遠心力によってこの亀裂C,C間の部分が飛散し、この
部分で密封面が完全に消滅してしまうので、エンジン冷
却水Aが大量に流出し、このメカニカルシール4が装着
されたポンプやその周辺機器に致命的な損傷を与える可
能性がある。このため、実際にはメカニカルシール4を
図4のような放熱構造にすることができなかった。
【0007】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その主な技術的課題は、回転側摺動リング
の亀裂発生による飛散を防止すると共に放熱性を向上さ
せることにある。
れたもので、その主な技術的課題は、回転側摺動リング
の亀裂発生による飛散を防止すると共に放熱性を向上さ
せることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るメカニカルシールは、回転側摺動リングの
表面であって密封対象液に接触される外径面全周に金属
めっき膜層を形成したものである。また、この場合、一
層好ましくは、静止側摺動リングにも同様に金属めっき
膜層を形成するものである。
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係るメカニカルシールは、回転側摺動リングの
表面であって密封対象液に接触される外径面全周に金属
めっき膜層を形成したものである。また、この場合、一
層好ましくは、静止側摺動リングにも同様に金属めっき
膜層を形成するものである。
【0009】
【作用】回転側摺動リングは、金属めっき膜層が形成さ
れた外径面全体が密封対象液に接触しているので、効率
良く冷却され、密封摺動面で発生する摩擦熱による過熱
が防止される。また、熱によって回転側摺動リングにそ
の半径方向に横断する亀裂が円周方向二か所以上で発生
しても、その外径面を拘束している金属めっき膜層が、
遠心力による破片の飛散を防止する。また、静止側摺動
リングも、前記のような亀裂が発生する恐れがあるが、
回転側摺動リングと同様に金属めっき膜層の形成によっ
て、亀裂の発生による分解を防止することができる。
れた外径面全体が密封対象液に接触しているので、効率
良く冷却され、密封摺動面で発生する摩擦熱による過熱
が防止される。また、熱によって回転側摺動リングにそ
の半径方向に横断する亀裂が円周方向二か所以上で発生
しても、その外径面を拘束している金属めっき膜層が、
遠心力による破片の飛散を防止する。また、静止側摺動
リングも、前記のような亀裂が発生する恐れがあるが、
回転側摺動リングと同様に金属めっき膜層の形成によっ
て、亀裂の発生による分解を防止することができる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の好適な一実施例を示すもの
で、参照符号1はエンジン冷却水ポンプの軸封部のハウ
ジング、2はインペラ3を回転させる回転軸、5は本発
明に係るメカニカルシールである。
で、参照符号1はエンジン冷却水ポンプの軸封部のハウ
ジング、2はインペラ3を回転させる回転軸、5は本発
明に係るメカニカルシールである。
【0011】このメカニカルシール5は、静止側の部品
群として、ハウジング1の軸孔11の開口部に密接嵌合
された環状のケース51と、このケース51の開口部に
支持された静止側摺動リング52と、両端が前記静止側
摺動リング52とケース51に密着されて軸方向に伸縮
自在なエラストマーベローズ53と、前記摺動リング5
2をケース51から押し出すように軸方向に付勢するコ
イルスプリング54とを含む。ケース51の内径円筒部
には、外周側へ屈曲されて軸方向に延びる突起部51a
が形成されており、一方、静止側摺動リング52の内径
面には軸方向に延びる切欠52aが形成されており、両
者51a,52aの係合によって、この静止側摺動リン
グ52は軸方向移動可能な状態で回り止めされている。
また、回転側の部品群としては、エラストマーガスケッ
ト55と、このガスケット55を介して回転軸2の外周
に装着されると共にインペラ3で背面を支承され静止側
摺動リング52と軸方向に対向する回転側摺動リング5
6とを含む。非回転の静止側摺動リング52は、回転軸
2及びインペラ3と共に回転される回転側摺動リング5
6の対向端面に、コイルスプリング54の付勢力によっ
て密接されて密封摺動面Sを形成し、その外周側のエン
ジン冷却水Aの流出を阻止する。
群として、ハウジング1の軸孔11の開口部に密接嵌合
された環状のケース51と、このケース51の開口部に
支持された静止側摺動リング52と、両端が前記静止側
摺動リング52とケース51に密着されて軸方向に伸縮
自在なエラストマーベローズ53と、前記摺動リング5
2をケース51から押し出すように軸方向に付勢するコ
イルスプリング54とを含む。ケース51の内径円筒部
には、外周側へ屈曲されて軸方向に延びる突起部51a
が形成されており、一方、静止側摺動リング52の内径
面には軸方向に延びる切欠52aが形成されており、両
者51a,52aの係合によって、この静止側摺動リン
グ52は軸方向移動可能な状態で回り止めされている。
また、回転側の部品群としては、エラストマーガスケッ
ト55と、このガスケット55を介して回転軸2の外周
に装着されると共にインペラ3で背面を支承され静止側
摺動リング52と軸方向に対向する回転側摺動リング5
6とを含む。非回転の静止側摺動リング52は、回転軸
2及びインペラ3と共に回転される回転側摺動リング5
6の対向端面に、コイルスプリング54の付勢力によっ
て密接されて密封摺動面Sを形成し、その外周側のエン
ジン冷却水Aの流出を阻止する。
【0012】エラストマーガスケット55は、内径円筒
部55a及び鍔状に展開された径方向部55bとからな
り、軸心Oを通る仮想平面で切断した断面が略L字形を
呈するもので、前記内径円筒部55aは回転軸2の外周
面と静止側摺動リング56の内周面との間に介在され、
前記径方向部55bはインペラ3のボス部と回転側摺動
リング56の背面との間に介在される。また好ましく
は、前記内径円筒部55aには、部分的につぶし代を増
大させて密封性及び圧着力を高めるための突起部55c
が、周方向に連続して形成される。
部55a及び鍔状に展開された径方向部55bとからな
り、軸心Oを通る仮想平面で切断した断面が略L字形を
呈するもので、前記内径円筒部55aは回転軸2の外周
面と静止側摺動リング56の内周面との間に介在され、
前記径方向部55bはインペラ3のボス部と回転側摺動
リング56の背面との間に介在される。また好ましく
は、前記内径円筒部55aには、部分的につぶし代を増
大させて密封性及び圧着力を高めるための突起部55c
が、周方向に連続して形成される。
【0013】回転側摺動リング56は、静止側摺動リン
グ52に比較して硬質の材料、典型的にはSiC等のセ
ラミックスからなり、エラストマーガスケット55の径
方向部55bの外径縁及び密封摺動面Sの外径縁よりも
外周側の部分56aが、ポンプ室内の密封対象であるエ
ンジン冷却水Aに露出されている。そして、この露出表
面のうち、外径面56bには、図2にも示すように、薄
い金属めっき膜層57が電析によってリボン状に全周に
形成されている。
グ52に比較して硬質の材料、典型的にはSiC等のセ
ラミックスからなり、エラストマーガスケット55の径
方向部55bの外径縁及び密封摺動面Sの外径縁よりも
外周側の部分56aが、ポンプ室内の密封対象であるエ
ンジン冷却水Aに露出されている。そして、この露出表
面のうち、外径面56bには、図2にも示すように、薄
い金属めっき膜層57が電析によってリボン状に全周に
形成されている。
【0014】回転側摺動リング56に作用する遠心力
は、回転摺動リング56の材質と内径及び外径寸法等に
よって決まる質量や、軸回転数によって異なるため、金
属めっき膜層57の膜厚tや幅wはこれらの条件を考慮
して適宜に設定され、回転側摺動リング56に半径方向
に横断する亀裂が生じた場合の遠心力による飛散を防止
してこれを拘束し得る十分な引っ張り強度を付与される
が、発明者らの行ったシミュレーションによれば、数百
μmの膜厚で十分な強度が得られる。
は、回転摺動リング56の材質と内径及び外径寸法等に
よって決まる質量や、軸回転数によって異なるため、金
属めっき膜層57の膜厚tや幅wはこれらの条件を考慮
して適宜に設定され、回転側摺動リング56に半径方向
に横断する亀裂が生じた場合の遠心力による飛散を防止
してこれを拘束し得る十分な引っ張り強度を付与される
が、発明者らの行ったシミュレーションによれば、数百
μmの膜厚で十分な強度が得られる。
【0015】また、図3に示すように、密封摺動面Sと
なる部分を除く回転側摺動リング56の表面全体に前記
金属めっき膜層57を形成しても良く、この場合は、亀
裂が発生した時にその亀裂を通じての僅かな漏れも遮断
することができると共に、飛散を防止するための拘束力
を一層向上することができる。
なる部分を除く回転側摺動リング56の表面全体に前記
金属めっき膜層57を形成しても良く、この場合は、亀
裂が発生した時にその亀裂を通じての僅かな漏れも遮断
することができると共に、飛散を防止するための拘束力
を一層向上することができる。
【0016】上述の実施例によれば、回転側摺動リング
56は、外周側部分56aがエンジン冷却水Aと接触し
ていて、その表面に形成された薄い金属めっき膜層57
は熱伝導を阻害するものではないので、回転側摺動リン
グ56が前記冷却水Aによって効果的に冷却され、密封
摺動面Sの摩擦による過熱が防止される。また、脆性材
料であるSiC等のセラミックスからなる回転側摺動リ
ング56に万一熱割れが発生しても、その割れによる破
片を金属めっき膜層57が拘束するので、遠心力によっ
て飛散するのを防止することができる。なお、このよう
な飛散防止手段としては、例えば金属リング等を回転側
摺動リング56の外径面56bに嵌合することも考えら
れるが、この場合は金属リングの締め付けによって回転
側摺動リング56の密封摺動面Sに歪が発生し、密封性
に悪影響を来したり、嵌合の際に部分的な割れや欠けが
生じる恐れがあるのに対し、金属めっき膜層57は回転
側摺動リング56の表面に金属電解液中でのめっき浴に
よって析出されるものであるため、前記のようなストレ
スは全く生じない。
56は、外周側部分56aがエンジン冷却水Aと接触し
ていて、その表面に形成された薄い金属めっき膜層57
は熱伝導を阻害するものではないので、回転側摺動リン
グ56が前記冷却水Aによって効果的に冷却され、密封
摺動面Sの摩擦による過熱が防止される。また、脆性材
料であるSiC等のセラミックスからなる回転側摺動リ
ング56に万一熱割れが発生しても、その割れによる破
片を金属めっき膜層57が拘束するので、遠心力によっ
て飛散するのを防止することができる。なお、このよう
な飛散防止手段としては、例えば金属リング等を回転側
摺動リング56の外径面56bに嵌合することも考えら
れるが、この場合は金属リングの締め付けによって回転
側摺動リング56の密封摺動面Sに歪が発生し、密封性
に悪影響を来したり、嵌合の際に部分的な割れや欠けが
生じる恐れがあるのに対し、金属めっき膜層57は回転
側摺動リング56の表面に金属電解液中でのめっき浴に
よって析出されるものであるため、前記のようなストレ
スは全く生じない。
【0017】ところで、静止側摺動リング52も、例え
ばカーボン等の脆性材料からなる場合は熱による亀裂が
発生する恐れがあり、非回転であることから遠心力によ
って飛散することはないが、振動や圧力によって亀裂が
開いたり重力によって分解されて大量の漏洩が発生する
ため、この静止側摺動リング52も、回転側摺動リング
56と同様に、例えば密封摺動面Sとなる部分を除く表
面全体に金属めっき膜層57を形成することが有効であ
る。
ばカーボン等の脆性材料からなる場合は熱による亀裂が
発生する恐れがあり、非回転であることから遠心力によ
って飛散することはないが、振動や圧力によって亀裂が
開いたり重力によって分解されて大量の漏洩が発生する
ため、この静止側摺動リング52も、回転側摺動リング
56と同様に、例えば密封摺動面Sとなる部分を除く表
面全体に金属めっき膜層57を形成することが有効であ
る。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、回転側摺動リングが密封対象液によって効果
的に冷却されるので、過熱による密封摺動面の潤滑不良
の発生や、これによる異常摩耗等を防止して、メカニカ
ルシールの寿命を延長することができ、万一、摺動リン
グに熱割れが発生しても、その外径面に形成された金属
めっき膜層が破片の飛散を防止するので、密封摺動面の
消滅による大量の漏洩の発生を防止することができる。
によると、回転側摺動リングが密封対象液によって効果
的に冷却されるので、過熱による密封摺動面の潤滑不良
の発生や、これによる異常摩耗等を防止して、メカニカ
ルシールの寿命を延長することができ、万一、摺動リン
グに熱割れが発生しても、その外径面に形成された金属
めっき膜層が破片の飛散を防止するので、密封摺動面の
消滅による大量の漏洩の発生を防止することができる。
【図1】本発明にの一実施例に係るメカニカルシール
を、装着される機器との関係と共に示す半断面図であ
る。
を、装着される機器との関係と共に示す半断面図であ
る。
【図2】上記実施例における回転側摺動リングの部分的
な断面斜視図である。
な断面斜視図である。
【図3】本発明に係るメカニカルシールの他の実施例に
おける回転側摺動リングの部分的な断面斜視図である。
おける回転側摺動リングの部分的な断面斜視図である。
【図4】従来例に係るメカニカルシールを、装着される
機器との関係と共に示す半断面図である。
機器との関係と共に示す半断面図である。
【図5】他の従来例に係るメカニカルシールを、装着さ
れる機器との関係と共に示す部分的な半断面図である。
れる機器との関係と共に示す部分的な半断面図である。
【図6】上記従来例に係るメカニカルシールの回転側摺
動リングに発生する亀裂の形態を示す説明図である。
動リングに発生する亀裂の形態を示す説明図である。
1 ハウジング 2 回転軸 5 メカニカルシール 52 静止側摺動リング 56 回転側摺動リング 56b 外径面 57 金属めっき膜層 A エンジン冷却水(密封対象液) S 密封摺動面
Claims (2)
- 【請求項1】 ハウジングに気密的に装着された静止側
摺動リングと、回転軸の外周に気密的に装着され前記静
止側摺動リングの端面に密接摺動される回転側摺動リン
グとを備えたメカニカルシールにおいて、 前記回転側摺動リングの表面であって密封対象液に接触
される外径面全周に金属めっき膜層が形成されたことを
特徴とするメカニカルシール。 - 【請求項2】 請求項1の記載において、前記金属めっ
き膜層が静止側摺動リングの表面であって密封対象液に
接触される外径面全周に形成されたことを特徴とするメ
カニカルシール。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4327612A JPH06159520A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | メカニカルシール |
EP93308721A EP0597615A1 (en) | 1992-11-13 | 1993-11-01 | Mechanical seal |
KR1019930023866A KR940011827A (ko) | 1992-11-13 | 1993-11-11 | 메카니칼 시일 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4327612A JPH06159520A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | メカニカルシール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06159520A true JPH06159520A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18201003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4327612A Withdrawn JPH06159520A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | メカニカルシール |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
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- 1993-11-11 KR KR1019930023866A patent/KR940011827A/ko not_active Application Discontinuation
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